JP2015175976A - 光線反射樹脂組成物 - Google Patents

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啓介 増子
Keisuke Masuko
啓介 増子
誠 柳澤
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誠 柳澤
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Abstract

【課題】本発明は、二酸化チタンの表面に分子内プロトン移動型化合物を被覆することで、二酸化チタンの光触媒活性を抑制し、樹脂劣化に伴う物性低下や、黄変を低減することができる。さらに、通常の紫外線吸収剤を配合する場合と比較してブリードアウトを抑制できるため、経時における成形品の汚染や、長期にわたる耐候性を可能にする光線反射樹脂組成物および光線反射用成形品を提供することを目的とする。
【解決手段】二酸化チタン(A)と、熱可塑性樹脂(B)とを含み、 前記二酸化チタン(A)は、酸化アルミニウムを含む金属酸化物で形成してなる第一の被覆層と、分子内プロトン移動型化合物で形成してなる第二の被覆層を有する光線反射樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は光線反射樹脂組成物に関する。
現在、ディスプレイ、照明の光源には、蛍光灯、白熱灯、冷陰極管、LEDが使用されており、これらの光源光を面全体に拡散させ、視認性や電力を削減するため、光源の背面に光線反射板等が設けられている。一般的に光線反射板には、金属系反射板や熱可塑性樹脂反射シートが使用されている。また、太陽電池のように人工光源を用いないが、太陽光を反射させ発電の効率を上げるために、裏面保護シート等にも熱可塑性の光線反射樹脂シートが使用されている。
上記金属系反射板には、一般的に白色に塗装された鋼板や、アルミニウム板などが使用されているが、金属系の反射板は光源からの光が特定方向への反射となり面全体での均一な反射効果が得られにくい。一方、樹脂系の反射シートは、反射特性は優れるものの、光源の高寿命化や、高出力化に伴いシートの劣化が促進され、経時で黄変するため反射率の低下が問題となっている。そのため、反射板に二酸化チタンと紫外線吸収剤を配合して樹脂劣化を抑制し、反射性能を維持できるとした技術や、硫酸バリウムと二酸化チタンを併用した特許が開示されている(特許文献1、2)。
特開2010−66512号公報 特開2006−212925公報
しかし、反射率を上げるために樹脂中に二酸化チタンを多量に含む反射板用途において、樹脂組成物を作製する際に紫外線吸収剤を単に配合する方法では、紫外線吸収剤が二酸化チタンに物理的に遮蔽され、効率的な紫外線遮蔽ができない。また、効率的に紫外線を遮蔽するために紫外線吸収剤を多量に配合すると、ブリードアウト現象が生じ、経時で遮蔽効果の低下や、他の物性に悪影響を及ぼすことがある。ブリードアウトは、温度が高いほど生じやすく、LED等の高出力の光源ほど起こりやすいため、近年多用されている光源ではより顕著となる。さらに、太陽電池裏面保護シートとして使用した場合には、層間接着剤や、他の層との接着性が損なわれ、物性低下や太陽電池モジュール全体としての著しい機能低下が生じる問題がある。また、硫酸バリウムと二酸化チタンを併用し、紫外線吸収剤を配合しない場合においては、ブリードアウトは実質起こらないが、二酸化チタンが紫外線を吸収することで光触媒活性による樹脂劣化が起こり、同様に反射率の低下を招く。
本発明は、長期間太陽光にさらされる条件で使用しても黄変がなく、反射率の低下を抑制できる、耐ブリード性に優れた光線反射用樹脂組成物、及びマスターバッチ、太陽電池裏面保護シートの提供を目的とする。
本発明は、酸化アルミニウムを含む金属酸化物で形成してなる第一被覆層と、分子内プロトン移動型化合物で形成してなる第二の被覆層を有する二酸化チタンと、熱可塑性樹脂を含む光線反射樹脂組成物である。
即ち、本発明は、二酸化チタン(A)と、熱可塑性樹脂(B)とを含み、前記二酸化チタン(A)は、酸化アルミニウムを含む金属酸化物で形成してなる第一の被覆層と、分子内プロトン移動型化合物で形成してなる第二の被覆層を有する光線反射樹脂組成物に関する。
また、本発明は、記分子内プロトン移動型化合物が、融点160℃以下の、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、及びトリアジン系化合物からなる群より選ばれた少なくともいずれかであることを特徴とする前記光線反射樹脂組成物に関する。
また、本発明は、二酸化チタン(A)が、さらに有機ケイ素化合物で形成してなる被覆層を有することを特徴とする前記光線反射樹脂組成物に関する。
また、本発明は、有機ケイ素化合物が、下記一般式(1)で表されるシラン化合物およびその加水分解縮合反応物の少なくともいずれかであることを特徴とする前記光線反射樹脂組成物に関する。
一般式(1) Rn−Si−(OR’)4-n
(式中、nは1〜3の整数であり、Rは水素原子、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、エポキシ基を表し、R’は、アルキル基、アリール基、アシル基を表す。ここで、nが2または3の場合、Rは同一でも相違していても良い。また、nが1または2の場合、R’は同一でも相違していても良い)
また、本発明は、前記金属酸化物が、さらにケイ素酸化物およびジルコニウム酸化物の少なくともいずれかを含むことを特徴とする前記光線反射樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記分子内プロトン移動型化合物が、分子内に2つ以上の水酸基を有するトリアジン系化合物であることを特徴とする前記光線反射樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記第二の被覆層が、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対して0.5〜7重量部被覆してなることを特徴とする前記光線反射樹脂組成物に関する。
また、本発明は、二酸化チタンと酸化アルミニウムとを撹拌して第一の被覆層を形成する工程、次いで二酸化チタンと分子内プロトン移動型化合物とを混練造粒して第二の被覆層を形成し二酸化チタン(A)を得る工程、前記二酸化チタン(A)と熱可塑性樹脂(B)を攪拌する工程を含む光線反射樹脂組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、熱可塑性樹脂(B)100重量部と、二酸化チタン(A)50〜160重量部とを含み、前記二酸化チタン(A)は、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対して、酸化アルミニウム0.2〜5重量部で形成してなる第一の被覆層、および分子内プロトン移動型化合物0.5〜5重量部で形成してなる第二の被覆層を備えたことを特徴とする光線反射用マスターバッチに関する。
また、本発明は、前記光線反射樹脂組成物、前記製造方法で得た光線反射樹脂組成物、または熱可塑性樹脂と前記光線反射用マスターバッチとの混合物のいずれかを成形してなる太陽電池裏面保護シートに関する。
上記構成の本発明によれば、二酸化チタンを使用したことで可視領域の波長を反射させることができるため、ディスプレイ等の視認性向上、消費電力の削減や、太陽電池モジュールの効率向上に寄与する。また、赤外領域の光を反射することで成形品内の蓄熱を防止し、耐久性の向上も期待される。また、酸化アルミニウムで形成した第一の被覆層に加えて、分子内プロトン移動型化合物で形成した第二の被覆層を有する二酸化チタンを含むことで紫外線が二酸化チタンに到達する前に第二被覆層で効率的に紫外線を遮断し、光触媒活性を抑制することで樹脂劣化を低減することができる。また、通常の紫外線吸収剤を配合する場合と比較してブリードアウトを抑制することで、経時での黄変による反射率低下や、物性低下を生じにくくし、持続して高い反射率が得られる。
本発明により、二酸化チタンの反射効果によるディスプレイ等の視認性向上、消費電力の削減や、太陽電池モジュールの効率向上が可能で、長期間使用した場合、紫外線吸収剤を配合した場合と比較して、ブリードアウトが生じにくく、二酸化チタンの光触媒活性を低減できるため、樹脂劣化を起こしにくい光線反射シートを形成できる光線反射樹脂組成物を提供できる。
まず、本発明を詳細に説明する。なお、本明細書において、「任意の数A以上、任意の数B以下」及び「任意の数A〜任意の数B」の記載は、数A及び数Aより大きい範囲であって、数B及び数Bより小さい範囲を意味する。
本発明の光線反射樹脂組成物は、二酸化チタン(A)と、熱可塑性樹脂(B)とを含み、前記二酸化チタン(A)は、酸化アルミニウムを含む金属酸化物で形成してなる第一の被覆層と、分子内プロトン移動型化合物で形成してなる第二の被覆層を有する。この光線反射樹脂組成物は、樹脂層に成形して使用し、太陽電池裏面保護シートの層構成の一部や、ディスプレイ用反射板、照明用反射板等に使用することができる。
本発明において二酸化チタン(A)は、可視光、赤外光を反射する性質を有する。また、前記二酸化チタン(A)は、酸化アルミニウムを含む金属酸化物で形成した第一の被覆層および分子内プロトン移動型化合物で形成した第二の被覆層を有するため、光劣化による樹脂の黄変や分解を抑制し、高い反射率を持続することができる。これは、第二の被覆層が紫外線を吸収するため二酸化チタンに紫外線が到達しにくく、光触媒活性が起こり難くなっていることと、第一の被覆層が、光触媒活性による二酸化チタン表面での反応性を抑え込んでいるためと推察される。
本発明において、二酸化チタン(A)は、平均一次粒子径0.15〜3.0μmが好ましい。平均一次粒子径が、0.15〜3.0μmの範囲にあることで可視領域から赤外領域の幅広い波長領域で反射効果が得られる。特に、可視領域の高い反射効果を得たい場合、平均一次粒子径0.15〜0.35μmの二酸化チタンを用いることが好ましく、赤外領域の反射効果を得たい場合、0.35〜3.0μmの二酸化チタンを用いることが好ましい。また、広波長領域にわたって反射効果を高めるため、平均一次粒子径が異なる2種以上の二酸化チタンを用いることもできる。
二酸化チタン(A)の結晶形態は、ルチル型、アナターゼ型、およびブルカイト型が使用できるが、ルチル型が好ましい。ルチル型は、他のタイプと比較して、屈折率が高く、反射効率が高い。しかしながら、一般的にアナターゼ型酸化チタンの方が光触媒活性が大きいため、アナターゼ型の方が、樹脂劣化の抑制効果は大きい。
なお、平均一次粒子径は、走査電子顕微鏡の拡大画像(例えば千倍〜一万倍)から観察できる粒子径(例えば50個程度)を平均したものである。二酸化チタン(A)の粒子形状は、球状、楕円体状等公知の粒子形状を使用できる。
また、二酸化チタン(A)は、酸化アルミニウムを含む金属酸化物で形成した第一の被覆層と、分子内プロトン移動型化合物で形成した第二の被覆層を有することが重要である。これらの被覆層が存在することで、二酸化チタン(A)の光触媒活性や樹脂層の黄変を抑制できる。
前記第一の被覆層は、金属酸化物で形成し酸化アルミニウムを含むことが必要である。酸化アルミニウムは、アルミニウムの含水酸化物であっても良く、含水アルミナ(Al23・nH2O)が好ましい。
金属酸化物としてはアルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、亜鉛、チタン、マグネシウム、アンチモン、スズの酸化物や含水酸化物が挙げられる。
前記金属酸化物は、さらにケイ素酸化物およびジルコニウム酸化物を少なくともいずれか含むことが好ましい。ケイ素またはジルコニウム酸化物を含むことで二酸化チタンの光触媒活性をより低減できるため、熱可塑性樹脂の劣化をより抑制することができる。前記ケイ素酸化物は、ケイ素の含水酸化物であっても良く、シリカや含水シリカ(SiO2・nH2O)が好ましい。また前記ジルコニウム酸化物は、ジルコニウムの含水酸化物(ZrO2・nH2O)で表面被覆されていても良い。なお本発明では、酸化アルミニウムの他に、ケイ素酸化物、ジルコニウム酸化物で形成した被覆層であっても、第一の被覆層とする。
二酸化チタン(A)の第一の被覆層は、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対して、酸化アルミニウム0.2〜5重量部で被覆することが好ましい。また、ケイ素酸化物またはジルコニウム酸化物は、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対して、それぞれ0.1〜3重量部で被覆することが好ましい。
前記第二の被覆層は、分子内プロトン移動型化合物を使用する。分子内プロトン移動型化合物は、分子内でケトエノール互変異性体を取りうる化合物であり、前記分子内プロトン移動型化合物としては、水酸基を有するベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、トリアジン系化合物が好ましい。第二の被覆層が存在することで二酸化チタン(A)の光触媒活性が起こり難くなる。また、分子内プロトン移動型化合物と一緒に有機ケイ素化合物を被覆することが好ましく、一緒に混合して被覆しても別々に被覆しても良く、被覆順序に制限は無いが、触媒活性抑制の観点から最外層に分子内プロトン移動型化合物を被覆した方が好ましい。なお本発明では、分子内プロトン移動型化合物の他に、有機ケイ素化合物で形成した被覆層であっても、第二の被覆層とする。
分子内プロトン移動型化合物は、融点160℃以下のベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、トリアジン系化合物の少なくともいずれかであることが好ましい。融点が160℃以下の場合、二酸化チタンへの表面被覆において均一な被覆が可能となる。
分子内プロトン移動型化合物は、分子内に2つ以上の水酸基を有するトリアジン系化合物であることが好ましい。2つ以上の水酸基を有することで二酸化チタン表面での共有結合形成が可能となり、強固な被覆によって光触媒活性の抑制を助長することができる。
二酸化チタン(A)と分子内プロトン移動型化合物を高速撹拌混合機内において40℃以上200℃以下で撹拌する工程を経ることが好ましい。この工程により、簡易的に分子内プロトン移動型化合物を二酸化チタン表面に被覆することが可能となる。ここで言う表面への被覆は、共有結合、水素結合等の化学結合や、分子間力等による物理吸着が含まれる。40℃未満や200℃を超える場合、被覆効率の低下や、被覆ムラの原因となる恐れがある。また、被覆するための撹拌時間は、1分〜2時間が効率、取り扱いの観点から好ましい。より好ましくは、3分〜1時間である。
二酸化チタン(A)に被覆される有機ケイ素化合物が、下記一般式(1)で表されるシラン化合物およびその加水分解縮合反応物の少なくともいずれかであることが好ましく、より好ましくは、式(1)で示す有機ケイ素化合物のRnが、炭素数10〜16のアルキル基である。炭素数10〜16のアルキル基を有する有機ケイ素化合物に被覆されることにより、二酸化チタンの撥水性が高まり、光線反射樹脂組成物の耐湿性が向上する。
一般式(1) Rn−Si−(OR’)4-n
(式中、nは1〜3の整数であり、Rは水素原子、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、エポキシ基を表し、R’は、アルキル基、アリール基、アシル基を表す。ここで、nが2または3の場合、Rは同一でも相違していても良い。また、nが1または2の場合、R’は同一でも相違していても良い)
分子内プロトン移動型化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール、2−[5−クロロ−(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(t−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[4−[2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル]オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2‘−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ビス−ブチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニルとオキシラン[(C10−C16 主としてC12−C13アルキルオキシ)メチル]オキシランとの反応生成物、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物などが挙げられる。これらの分子内プロトン移動型化合物は、1種または2種以上を使用できる。
有機ケイ素化合物としては、シラン化合物、およびその加水分解物、およびその縮合反応物、ならびにポリシロキサン、シラザン等が挙げられる。例えばβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルメチルジメトキシシラン、ヘキシルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルメトキシポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンジオール、ジメチルポリシロキサンジハイドロジェン、側鎖または両末端または片末端エポキシ変性ポリシロキサン、両末端または片末端メタクリル変性ポリシロキサン、側鎖または両末端カルボキシル変性ポリシロキサン、両末端または側鎖ポリエーテル変性ポリシロキサン、側鎖アルキル変性ポリシロキサン、側鎖メチルスチリル変性ポリシロキサン、側鎖高級カルボン酸エステル変性ポリシロキサン、側鎖フルオロアルキル変性ポリシロキサンまたはそれらの共重合体、ヘキサメチルシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン等が挙げられる。これらの有機ケイ素化合物は、1種または2種以上を使用できる。
二酸化チタン(A)の第二の被覆層は、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対して、分子内プロトン移動型化合物または、分子内プロトン移動型化合物および有機ケイ素化合物が0.5〜7重量部で被覆することが好ましい。上記範囲で被覆することで、二酸化チタン(A)の光触媒活性を起こり難くすることができる。
二酸化チタンに対する被覆層の形成方法を説明する。
第一の被覆層を形成する方法は、公知の方法を使用できる。例えば、酸化アルミニウムで被覆する場合、二酸化チタン粒子を分散させた水性スラリーにアルミニウム化合物の水溶液を添加し、酸性化合物または塩基性化合物の水溶液を用いてpH4〜9に調整することで酸化アルミニウムの被覆層を形成できる。その後、必要に応じて濾過、洗浄、乾燥を行っても良い。pHの調整に用いる酸性酸化物としては、硫酸、塩酸等の無機酸、または酢酸、ギ酸等の有機酸を用いることができる。また、塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の公知の化合物を用いることができる。水性スラリー中の二酸化チタン粒子の不揮発分濃度は、50〜800g/lが好ましく、100〜600g/lがより好ましい。所定の不揮発分濃度にすることで均一な厚みの被覆層が得やすくなる。
前記アルミニウム化合物は、例えばアルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、および硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミナ、含水アルミナ等が挙げられる。
ケイ素酸化物またはジルコニウム酸化物で被覆する場合は、ケイ素化合物またはジルコニウム化合物を使用して、酸化アルミニウムと同様の方法でケイ素酸化物または酸化アルミニウムの被覆層を形成できる。また、複数の金属酸化物で被覆層を形成する場合、アルミニウム化合物を含む混合物で被覆層を形成できる。また、各化合物を順次使用して被覆層を形成しても良く被覆層を形成する順序は、制限を受けない。これらの被覆方法の中でも、ケイ素酸化物またはジルコニウム酸化物の被覆層の形成後に酸化アルミニウムが最外層になるように被覆層を形成することが熱可塑性樹脂との分散性の観点からより好ましい。さらに、二酸化チタン(A)の被覆層を形成する際に脱水、乾燥、粉砕などの工程が容易になり歩留まりがより向上する。なお本発明では、金属酸化物で形成した第一の被覆層が、例えば、酸化アルミニウムの被覆層、ケイ素酸化物の被覆層、ジルコニウム酸化物の被覆層と3層を有する場合であっても、第一の被覆層とする。
前記ケイ素化合物は、例えばケイ酸ナトリウムなどの水溶性ケイ酸アルカリ金属塩が挙げられる。またジルコニウム化合物としては、例えば硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム等が挙げられる。
前記ジルコニウム化合物は、例えば硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム等が挙げられる。
第二の被覆層を形成する方法は、(1)第一の被覆層を有する二酸化チタンを水性スラリーから固液分離し、乾燥した後、前記分子内プロトン移動型化合物と気相中で接触させることにより、被覆層を形成する方法(以下、気相法という)、または、(2)第一の被覆層を有する二酸化チタンと前記分子内プロトン移動型化合物をスラリー中で接触させることで形成する方法(以下、液相法という)があるが、ハンドリングの観点から気相法の方が好ましい。
前記気相法は、例えば流体エネルギー粉砕機、衝撃粉砕機等の乾式粉砕機や、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機等を用い、二酸化チタンと前記分子内プロトン移動型化合物、有機ケイ素化合物等を攪拌、混合することで実施できる。分子内プロトン移動型化合物が室温において固体または、粘度の高い液体である時、アルコール等の有機溶媒で希釈して使用することもできる。この場合、使用する有機溶媒は撹拌機内で揮発するよう沸点が160℃以下、好ましくは140℃以下が良い。
前記液相法は、第一の被覆層を形成した後、続けて、当該スラリーに前記分子内プロトン移動型化合物、有機ケイ素化合物を添加し、攪拌、混合することで実施できる。
本発明において熱可塑性樹脂(B)は、従来既知の熱可塑性樹脂が使用でき、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、EVA樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、含フッ素樹脂等があげられるが、耐熱性、機械物性の観点からポリエステル樹脂が好ましい。
本発明で使用するポリエステル樹脂とは、分子の主鎖にエステル結合を持っている高分子量の熱可塑性樹脂であり、ジカルボン酸またはその誘導体と2価アルコールまたは2価フェノール化合物とから得られる重縮合化合物、ジカルボン酸またはその誘導体と環状エーテル化合
物とから得られる重縮合化合物、環状エーテル化合物の開環重合物などが挙げられる。ここで、ジカルボン酸の誘導体とは酸無水物、エステル化物である。ジカルボン酸は脂肪族であっても芳香族であってもよいが、耐熱性の観点から芳香族がより好ましい。また、芳香族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸等の酸成分とジオール成分による重合体であり、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。また、これらの混合などによるポリマーブレンドでもよい。芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシルフェニル酢酸、m−フェニレンジグリゴール酸、p−フェニレンジグリコール酸、ジフェニルジ酢酸、ジフェニル−p,p′−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4′−ジ酢酸、ジフェニルメタン−p,p′−ジカルボン酸、ジフェニルエタン− m,m′−ジカルボン酸、スチルベンジルカルボン酸、ジフェニルブタン−p,p′−ジカルボン酸、ベンゾフェノン− 4,4′−ジカルボン酸、ナフタリン− 1,4−ジカルボン酸、ナフタリン−1,5−ジカルボン酸、ナフタリン−2,6−ジカルボン酸、ナフタリン−2,7−ジカルボン酸、p−カルボキシフェノキシ酢酸、p−カルボキシフェノキシブチル酸、1,2−ジフェノキシプロパン−p,p′−ジカルボン酸、1,5−ジフェノキシペンタン−p,p′−ジカルボン酸、1,6−ジフェノキシヘキサン−p,p′−ジカルボン酸、p−(p−カルボキシフェノキシ)安息香酸、1,2−ビス(2−メトキシフェノキシ)−エタン−p,p′−ジカルボン酸、1,3−ビス(2−メトキシフェノキシ)プロパン−p,p′−ジカルボン酸、1,4−ビス(2−メトキシフェノキシ)ブタン−p,p′−ジカルボン酸、1,5−ビス(2−メトキシフェノキシ)−3−オキシペンタン−p,p′−ジカルボン酸などを挙げることができ、また脂肪酸ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、コルク酸、マゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。好ましいジカルボン酸の例は、芳香族ジカルボン酸類である。2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,4−ジオール、cis−2−ブテン−1,4−ジオール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。好ましい2価アルコールの例は、エチレングリコール、ブタン−1,4−ジオール、あるいはシクロヘキサンジメタノールである。2価フェノール化合物の例としては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールAなどを挙げることができる。前記環状エーテル化合物としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドを挙げることができる。これらジオール成分は、一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
本発明の光線反射樹脂組成物は、二酸化チタンを高濃度で配合したペレット状のマスターバッチとして製造することが好ましい。前記マスターバッチは、熱可塑性樹脂(B)を含む原料を溶融混練し、さらにペレット状に成形することで製造できる。二酸化チタンは、一旦、マスターバッチとして樹脂中に予備分散した後で、希釈樹脂の熱可塑性樹脂と配合(溶融混錬)して所望の成形品を製造すると、二酸化チタン(A)を熱可塑性樹脂中により均一に分散しやすくなる。また、樹脂への熱履歴が少なくなるため、樹脂劣化が抑制される。具体的には、マスターバッチは、熱可塑性樹脂(B)100重量部に対して、二酸化チタン(A)を50〜160重量部配合することが好ましい。ここで、原料の溶融混練は、予め原料を一般的な高速せん断型混合機であるヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等を用いて混合した後に行っても、混合せずに、溶融混練する際に、別々に混練機に投入してもよい。
前記溶融混練は、例えば単軸混練押出機、二軸混練押出機、またはタンデム式二軸混練押出機等を用いるのが好ましい。
本発明の光線反射樹脂組成物は、例えば、液晶ディスプレイ用バックライト、電飾看板、照明、植物工場、太陽電池裏面保護シートなどの反射板またはシートが好ましい。
太陽電池裏面保護シートは、太陽電池モジュールを外界から保護するために耐光性、耐湿熱性、隣接部材との密着性等が求められる。しかし、これら特性を単一層で満足させるのは困難であるため、通常、必要な特性を有する複数の樹脂層を使用した多層構成の裏面保護シートを用いる。そのため、太陽電池裏面保護シート用途に本発明の反射樹脂組成物を使用する場合は、積層構造の最外層に用いるのが好ましい。最外層に用いることで、光劣化を抑制することができ。
次に、本発明を具体的に実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下、部は重量部、%は重量%を意味する。
実施例および比較例に用いる原料を以下に示す。
二酸化チタンの金属酸化物による表面被覆方法の例を以下に示す。なお表面被覆方法は、下記方法に限定されないことは言うまでも無い。
[分子内プロトン移動型化合物]
(c−1)2−[4−[2−ヒドロキシー3−トリデシルオキシプロピル]オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン40%と2−[4−[2−ヒドロキシー3−ドデシルオキシプロピル]オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン60%
融点:35℃
(c−2)2−[2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシルー1−オキ シ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン
融点:77℃
(c−3)2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール
融点:148℃
(c−4)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール
融点:138℃
[有機ケイ素化合物]
(d−1)デシルトリメトキシシラン
(d−2)ドデシルトリメトキシシラン
(d−3)トリフルオロプロピルトリメトキシシラン
<二酸化チタンの表面被覆層形成1>
ルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタン100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl23換算で2.0重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することでアルミニウム酸化物の第一の被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥した。その後、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対して2−[4−[2−ヒドロキシー3−トリデシルオキシプロピル]オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン40%と2−[4−[2−ヒドロキシー3−ドデシルオキシプロピル]オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン60%(c−1)0.7重量部を添加して145℃になるまで混合することで第二の被覆層を形成した。これによりアルミニウムの含水酸化物及び分子内プロトン移動型化合物を使用した表面被覆層を有する平均一次粒子径0.22μmの二酸化チタン(A−1)を得た。
<二酸化チタンの表面被覆層形成2>
ルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、ケイ酸ナトリウムをSiO2換算で0.5重量部添加した。次いで硫酸でpHを約5に調整することでケイ素酸酸化物の被覆層を形成した。引き続き撹拌しながら表面被覆する前の二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl23換算で0.9重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することでアルミニウム酸化物の被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥した。その後、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対して2−[2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシルー1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン(c−2)1.5重量部を添加して130℃になるまで混合することで第二の被覆層を形成した。これによりアルミニウムの含水酸化物、ケイ素の含水酸化物及び分子内プロトン移動型化合物を使用した表面被覆層を有する平均一次粒子径0.25μmの二酸化チタン(A−2)を得た。
<二酸化チタンの表面被覆層形成3>
ルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl23換算で2.5重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することでアルミニウム酸化物の被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥した。その後、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対してデシルトリメトキシシラン(d−1)を1.0重量部と、2−[4−[2−ヒドロキシー3−トリデシルオキシプロピル]オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン40%と2−[4−[2−ヒドロキシー3−ドデシルオキシプロピル]オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン60%(c−1)1.0重量部を添加して135℃になるまで混合することで第二の被覆層を形成した。これによりアルミニウムの含水酸化物、有機ケイ素化合物及び分子内プロトン移動型化合物を使用した表面被覆層を有する平均一次粒子径が0.24μmの二酸化チタン(A−3)を得た。
上記と同様の方法により(A−4)〜(A−10)について表1に記載した比率で、二酸化チタンに被覆層を形成した。二酸化チタンと分子内プロトン移動型化合物との混合時の攪拌温度は表2に示す。
さらに、上記と同様の方法により(A−11)は、表1の記載に従って第一の被覆層のみを形成した。
二酸化チタンの被覆層および被覆量を表1に示す。
Figure 2015175976

表1の数値は重量部を表す。
<二酸化チタン>
表1に示した被覆層を有する二酸化チタン。
<熱可塑性樹脂>
(B−1)ポリエチレンテレフタレート(三井化学社製SA135)
(B−2)ポリシクロヘキシレンエチレンテレフタレート(デュポン社製サーミックスP CT)
(B−3)ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチック社製ユーピロンS30 00)
[実施例1]
熱可塑性樹脂(B−1)100重量部と二酸化チタン(A−1)100重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)を用いて290℃で溶融混練し、ペレタイザーを使用してペレット状のマスターバッチとしての光線反射樹脂組成物を得た。
得られた光線反射樹脂組成物15重量部と熱可塑性樹脂(B−1)85重量部の混合物に単層Tダイフィルム成形機(東洋精機社製)を用いて温度280℃にて押出し成形を行い、耐久試験、反射率測定、ブリード試験に使用する光線反射シート(それぞれ厚さ100μm)を得た。
[実施例2〜14]
光線反射樹脂組成物の原料および配合量を調整して、それぞれ表2に示す配合に変更した以外は実施例1と同様にして光線反射樹脂組成物を使用した光線反射シートを得た。
なお、表2および表3の配合比は、光線反射樹脂組成物を用いたシート成形後の重量比を示している。
Figure 2015175976

表2のマスターバッチは、熱可塑性樹脂と二酸化チタンの配合を変更した以外は実施例1と同様にして所定濃度の光線反射樹脂組成物を得た。
[実施例15]
熱可塑性樹脂(B−1)100重量部と二酸化チタン(A−8)150重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所製)を用いて290℃にて溶融混練することでペレット状のマスターバッチとしての光線反射樹脂組成物を得た。
得られた光線反射樹脂組成物16.7重量部と熱可塑性樹脂(B−1)83.3重量部との混合物に単層Tダイフィルム成形機(東洋精機社製)を用いて温度280℃にて押出し成形を行い、耐久試験、反射率測定、ブリード試験に使用する光線反射シート(それぞれ厚さ100μm)を得た。
[実施例16]
熱可塑性樹脂(B−1)100重量部と二酸化チタン(A−8)60重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所製)を用いて290℃にて溶融混練することでペレット状のマスターバッチとしての光線反射樹脂組成物を得た。
得られた光線反射樹脂組成物26.7重量部と熱可塑性樹脂(B−1)73.3重量部との混合物に単層Tダイフィルム成形機(東洋精機社製)を用いて温度280℃にて押出し成形を行い、耐久試験、反射率測定、ブリード試験に使用する光線反射シート(それぞれ厚さ100μm)を得た。
[比較例1〜3]
比較例1〜3は、熱可塑性樹脂(B−1)100重量部と分子内プロトン移動型化合物を表面被覆していない二酸化チタン(A−11)100重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)を用いて290℃で溶融混練し、ペレタイザーを使用してペレット状のマスターバッチとしての光線反射樹脂組成物を得た。また、熱可塑性樹脂(B−1)95重量部と分子内プロトン移動型化合物(c−1)5重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製綱所社製)を用いて290℃で溶融混練し、ペレタイザーを使用してペレット状の分子内プロトン移動型化合物マスターバッチを得た。さらに、(c−2)についても同様にしてマスターバッチを得た。
得られた光線反射樹脂組成物と、分子内プロトン移動型化合物マスターバッチと熱可塑性樹脂を表3の配合量となるように調整した以外は実施例2と同様にして光線反射シートを得た。
Figure 2015175976

表3の数値は重量部を表す。
実施例1〜16および比較例1〜3で得られた光線反射樹脂組成物と光線反射シートを以下の基準で評価し、評価結果を表4に示す。
Figure 2015175976

<極限粘度保持率>
ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂は、溶融混練時に水分、熱等の外部要因により分子量低下を起こし、各種機械物性などの低下を招く。この分子量の指標として極限粘度があり、極限粘度保持率によって溶融混練前後の品質保持を示すことができる。極限粘度保持率は二酸化チタン濃度50重量%、60重量%(実施例15のみ)または37.5重量%(実施例16のみ)の光線反射樹脂組成物をフェノール:テトラクロロエタン=1:1の混合溶媒中、30℃で測定した溶液粘度から、極限粘度を算出した。測定は毛細管式自動粘度測定装置(柴山科学器械製作所製)を用いて行った。評価は樹脂組成物に用いたベース樹脂(ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂)の極限粘度を100とし、樹脂組成物の極限粘度に対するベース樹脂の極限粘度を極限粘度保持率とした。
<耐候性>
耐候試験前後における光線反射シートの末端カルボキシル基または水酸基濃度を測定することにより耐侯性を評価した。なお、末端カルボキシル基濃度、水酸基濃度(eq/t)は樹脂1ton当たりの末端カルボキシル基濃度、水酸基濃度の当量であり、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂の分解度合いを示す指標である。
末端カルボキシル基濃度、水酸基濃度は試験前後の光線反射シートをo−クレゾール:クロロホルム=7:3の混合溶媒に溶解し、0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液を用い、電位差滴定法(平沼産業製)で測定した。評価は、耐候試験前後の末端カルボキシル基濃度または、水酸基濃度の増加量を算出した。試験後の数値が低いほど、耐候性が優れている。
耐候試験は、アイスーパーUVテスター(岩崎電気社製)を用いて温度80℃、湿度90%RH、照射強度100mW/cm2の環境下、6時間静置の条件により行った。
<耐光性>
光線反射シートの耐光性は、耐光性試験後の黄色度と反射率を測定することにより評価した。
[黄色度]
光線反射シートを、アイスーパーUVテスター(岩崎電気社製)を用いて温度63℃、湿度50%RH、照射強度100mW/cm2の環境下、12時間静置することにより耐光性試験を行った。その後、光線反射シートの黄色度(YI値)を分光測色計(倉敷紡績社製)を用いて測定した。なお黄色度は紫外線による劣化度合いを示しており、値が低いほど劣化が少ない。
[反射率]
光線反射シートを、アイスーパーUVテスター(岩崎電気社製)を用いて温度63℃、湿度50%RH、照射強度100mW/cm2の環境下、24時間静置することにより耐光性試験を行った。その後、光線反射シートの反射率を紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製)を用いて測定した。反射率は白色標準板に対しての分光反射率を測定したものである。反射率の判定は波長550nmの耐光試験前後の反射率保持率を下記の基準で行った。
◎:550nmの反射率保持率が72%以上であり、実用上優れる。
〇:550nmの反射率保持率が70〜72%未満であり、実用上問題無し。
△:550nmの反射率保持率が68〜70%未満であり、実用範囲内。
×:550nmの反射率保持率が68未満であり、実用不可。
<耐ブリード性>
光線反射シートのブリード有無を評価した。なお、試験は光線反射シートをガラスで挟み込み、オーブン内で温度63℃、湿度50%RHの環境下、24、48、72時間静置の条件によりブリード現象を促した。ブリードの判定は下記の基準で行った。
〇:目視によるブリードが確認されない。
×:ガラスへの付着があり、目視でブリードが確認された。
表4の結果より、実施例1〜16は、全ての評価項目において比較例を上回る優れた耐光性、耐湿熱性が得られた。本発明では、二酸化チタン表面を酸化アルミニウムを含む金属酸化物と分子内プロトン移動型化合物とで被覆することで、表面被覆を施さない二酸化チタンと比較して耐光性、耐湿熱性に優れる結果が得られた。

Claims (10)

  1. 二酸化チタン(A)と、熱可塑性樹脂(B)とを含み、前記二酸化チタン(A)は、酸化アルミニウムを含む金属酸化物で形成してなる第一の被覆層と、分子内プロトン移動型化合物で形成してなる第二の被覆層を有する光線反射樹脂組成物。
  2. 前記分子内プロトン移動型化合物が、融点160℃以下の、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、及びトリアジン系化合物からなる群より選ばれた少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1記載の光線反射樹脂組成物。
  3. 二酸化チタン(A)が、さらに有機ケイ素化合物で形成してなる被覆層を有することを特徴とする請求項1または2記載の光線反射樹脂組成物。
  4. 有機ケイ素化合物が、下記一般式(1)で表されるシラン化合物およびその加水分解縮合反応物の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項3記載の光線反射樹脂組成物。
    一般式(1) Rn−Si−(OR’)4-n
    (式中、nは1〜3の整数であり、Rは水素原子、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、エポキシ基を表し、R’は、アルキル基、アリール基、アシル基を表す。ここで、nが2または3の場合、Rは同一でも相違していても良い。また、nが1または2の場合、R’は同一でも相違していても良い)
  5. 前記金属酸化物が、さらにケイ素酸化物およびジルコニウム酸化物の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の光線反射樹脂組成物。
  6. 前記分子内プロトン移動型化合物が、分子内に2つ以上の水酸基を有するトリアジン系化合物であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の光線反射樹脂組成物。
  7. 前記第二の被覆層が、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対して0.5〜7重量部被覆してなることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の光線反射樹脂組成物。
  8. 二酸化チタンと酸化アルミニウムとを撹拌して第一の被覆層を形成する工程、
    次いで二酸化チタンと分子内プロトン移動型化合物とを撹拌して第二の被覆層を形成し二酸化チタン(A)を得る工程、
    前記二酸化チタン(A)と熱可塑性樹脂(B)を混練造粒する工程を含む光線反射樹脂組成物の製造方法。
  9. 熱可塑性樹脂(B)100重量部と、二酸化チタン(A)50〜160重量部とを含み、
    前記二酸化チタン(A)は、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対して、酸化アルミニウム0.2〜5重量部で形成してなる第一の被覆層、および分子内プロトン移動型化合物0.5〜5重量部で形成してなる第二の被覆層を備えたことを特徴とする光線反射用マスターバッチ。
  10. 請求項1〜7いずれか記載の光線反射樹脂組成物、請求項8記載の製造方法で得た光線反射樹脂組成物、または熱可塑性樹脂と請求項9記載の光線反射用マスターバッチとの混合物のいずれかを成形してなる太陽電池裏面保護シート。
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