JP2015175001A - インク組成物およびインク組成物の硬化度を決定する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】銀ナノ粒子を含有する銀ペーストインク及び該インクの色変化特性を用いて硬化度を決定する方法の提供。
【解決手段】銀を含む複数の第1の粒子と、ポリマーバインダーと、担体溶媒と、銀を含む複数の第2の粒子とを含む銀ペーストインク組成物。第2の粒子は、第1の銀粒子とは異なるナノ粒子であり、インク組成物中の第2の粒子の量は、未硬化インク組成物に第1の色を付与するのに十分であり、第1の色は、ナノ粒子を含まない同じインク組成物の色とは異なる。銀ナノ粒子は、インク組成物が硬化したとき、インク組成物の色を変化させる性質を有する。
【選択図】なし

Description

本開示は、銀ナノ粒子を含む銀ペーストインク組成物に関し、特に、銀ナノ粒子を含有する銀ペーストインクの色変化特性を用いて硬化度を決定する方法に関する。
銀インクの現在の総販売額は、年間約80億ドルであると概算される。現時点の銀インクの主な用途は、デバイスの電子部品間の導電性配線およびインターコネクトを印刷するための使用である。スクリーン印刷は、高付加価値物品、例えば、病院のベッドのモニタ/制御部および軍事用GPSユニットのための光電池セル、RFIDアンテナおよび可とう性電気インターコネクトといった用途のために銀インクの軌跡を印刷するために選択される方法である。
銀ペーストインクは、銀フレーク粒子と、ポリマーバインダーと、担体溶媒とからなる。「硬化」工程は、接触および電気伝導性を高めるために担体溶媒を除去し、ポリマーマトリックス中導電性フレークを互いに近づけるように加圧するための熱処理を含む。
多くは、加熱/硬化の均一性を監視することは困難である。電気試験を行わず、インクに実際に触らずに、インクが完全に硬化したときを知る確実な様式は現時点で存在しない。さらに、不均一な加熱プロフィールによって作られた膜は、フレークが不均一となり、信頼性が悪くなることがある。従って、コーティングされた銀ペーストインク膜が完全に硬化したかどうかを決定するために、迅速な視覚的指標が必要とされている。
本開示の一実施形態は、銀ペーストインク組成物に関する。この組成物は、銀を含む複数の第1の粒子と、ポリマーバインダーと、担体溶媒と、銀を含む複数の第2の粒子とを含む。第2の粒子は、第1の銀粒子とは異なるナノ粒子であり、インク組成物中の第2の粒子の量は、未硬化インク組成物に第1の色を付与するのに十分であり、第1の色は、ナノ粒子を含まない同じインク組成物の色とは異なる。銀ナノ粒子は、インク組成物が硬化したとき、インク組成物の色を変化させる性質を有する。
本開示の別の実施形態は、銀ペーストインクの硬化度を決定する方法に関する。この方法は、銀ペーストインク組成物を提供することを含む。銀ペーストインク組成物は、銀を含む複数の第1の粒子と、ポリマーバインダーと、担体溶媒と、銀を含む複数の第2の粒子とを含む。第2の粒子は、第1の粒子より小さいナノ粒子であり、インク組成物中の第2の粒子の量は、未硬化インク組成物に第1の色を付与するのに十分である。この方法は、さらに、銀ペーストインク組成物を基材にコーティングすることを含む。銀ペーストインク組成物を、組成物を硬化させるのに十分な温度および時間加熱する。インクは、加熱前には第1の色であり、硬化が完了したら第2の色であり、第2の色は、第1の色とは異なる。銀ペーストインク組成物を視覚観察し、色の変化が、硬化が完了したことを示すかどうかを決定することができる。
本開示のさらに別の実施形態は、硬化した銀インク組成物に関する。この組成物は、銀を含む複数の第1の粒子と、ポリマーバインダーと、銀を含むナノ粒子の複数の凝集物とを含む。凝集物およびナノ粒子は、両方とも第1の粒子とは異なる。
上の一般的な記載および以下の詳細な記載は、両方とも例示であり、単なる説明であり、特許請求の範囲に記載されるように、本教示に制限するものではないことを理解すべきである。
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本教示の実施形態を説明し、本記載とともに本教示の原理を説明するのに役立つ。
図1は、本開示の実施形態にかかる未硬化インクコーティング膜および硬化したインクコーティング膜の画像を示す。 図2Aは、それぞれ、実施例2の硬化したインク膜の上面図およびナノ粒子を含まないコントロールペーストインクの上面図である。 図2Bは、それぞれ、実施例2の硬化したインク膜の上面図およびナノ粒子を含まないコントロールペーストインクの上面図である。 図3Aは、それぞれ、本開示の一例にかかる実施例2のインクの断面図およびコントロールインクの断面図である。 図3Bは、それぞれ、本開示の一例にかかる実施例2のインクの断面図およびコントロールインクの断面図である。 図4は、本開示の一実施形態にかかる硬化したインク膜を示す。
厳格な構造の正確さ、詳細および縮尺を維持するのではなく、図面のいくつかの詳細を単純化し、実施形態を理解しやすくするように描かれることを注記すべきである。
本教示の実施形態を詳細に参照し、その例は、添付の図面に示される。図面において、全体的に同じ要素を指すために同じ参照番号が使用される。以下の記載では、記載の一部を形成する添付の図面を参照し、本教示を実施し得る具体的で例示的な実施形態を示すことによって示される。従って、以下の記載は単なる例示である。
本明細書には、銀ペーストインク組成物で構成される導電性インク組成物が記載される。インク組成物は、銀を含む比較的大きな高アスペクト比の粒子と、ポリマーバインダーと、担体溶媒と、銀を含むナノ粒子とを含む。ナノ粒子は、この大きな粒子より小さく、硬化したとき、銀ペーストインクの色を変化させることができる。熱アニーリングで色が変わる銀ペーストインクは、インクが硬化したことを視覚的に示す固有の手段である。
大きな粒子は、銀を含み、主成分は銀ペーストインク組成物の導電性材料で構成される。一実施形態では、大きな粒子の最大寸法は、例えば、0.5〜15ミクロン、例えば、1〜10ミクロンまたは2〜10ミクロンの平均長さを有するが、この範囲からはずれる大きさも使用可能である。一実施形態では、大きな粒子は、実質的に純粋な銀であり、例えば、少なくとも95重量%が銀であるか、または他の例では、少なくとも97重量%または98重量%が銀である。他の実施形態では、大きな粒子は、銀アロイ、例えば、銀−銅または銀−ニッケルなどである。
大きな粒子は、任意の形状を有していてもよいが、望ましくは、粒子は、二次元形状、例えば、フレーク、棒状、円錐状、平板状または針状の形状を有する。一実施形態では、粒子は、平均アスペクト比が少なくとも約3、例えば、少なくとも約5であり、ここで、アスペクト比は、最大寸法と、最大寸法に対して直交する最小寸法との比率であると定義される。一実施形態では、大きな粒子は、フレークの平均的な大きさが、例えば、1〜10ミクロン、例えば、2〜10ミクロンのフレークである。
大きな粒子は、導電性ペースト中、例えば、インクの約50〜約95重量%、例えば、約60〜約90重量%または約70〜約90重量%の量で存在していてもよい。
インクは、少なくとも1つのポリマーバインダーも含む。適切なポリマーバインダーの例としては、ポリビニルブチラール(PVB)ターポリマー熱可塑性バインダー、ポリビニルピロリドン(PVP)およびこれらの混合物が挙げられる。導電性インクのバインダーは、インクの約10重量%未満、例えば、インクの約0.1〜約10重量%、または約0.5〜約5重量%の量で存在していてもよい。
PVBターポリマーバインダーは、望ましくは、印刷後にインクがパターンを保持することができる合理的に高い粘度を有する材料であり、必要な場合、熱可塑性材料を合理的な温度で溶融または軟化させることができ、ずり薄化することができるTgを有し(この観点では、低いTgが望ましい)、印刷したインクの堅牢性を高めることもできる(高いTgが必要である)。ポリビニルブチラールターポリマーは、重量平均分子量(Mw)が、約10,000〜約600,000Da、例えば、約40,000〜約300,000Daまたは約40,000〜約250,000Daであってもよい。PVBターポリマーバインダーのTgは、例えば、約60℃〜約100℃、例えば、約60℃〜約85℃または約62℃〜約78℃である。
ポリビニルブチラール(PVB)ターポリマーは、以下の式
Figure 2015175001
を有していてもよく、式中、Rは、化学結合、例えば、共有化学結合、または約1〜約20個の炭素、約1〜約15個の炭素原子、約4〜約12個の炭素原子、約1〜約10個の炭素原子、約1〜約8個の炭素原子または約1〜約4個の炭素原子を有する二価の炭化水素結合であり;RおよびRは、独立して、アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基およびヘプチル基、約1〜約20個の炭素原子、約1〜約15個の炭素原子、約4〜約12個の炭素原子、約1〜約10個の炭素原子、約1〜約8個の炭素原子または約1〜約4個の炭素原子を有する芳香族基または置換芳香族基であり;x、yおよびzは、それぞれ、重量%としてあらわされる対応する繰り返し単位の割合をあらわし、それぞれの繰り返し単位は、ポリマー鎖に沿ってランダムに分布し、x、yおよびzの合計は約100重量%であり;xは、独立して、約3重量%〜約50重量%、約5重量%〜約40重量%、約5重量%〜約25重量%および約5重量%〜約15重量%であり;yは、独立して、約50重量%〜約95重量%、約60重量%〜約95重量%、約75重量%〜約95重量%および約80重量%〜約85重量%であり;zは、独立して、約0.1重量%〜約15重量%、約0.1重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約5重量%および約0.1重量%〜約3重量%である。
ポリビニルブチラールターポリマーは、ビニルブチラール、ビニルアルコールおよび酢酸ビニルから誘導されてもよい。ポリビニルブチラールターポリマーの代表的な組成物は、重量基準で、ポリビニルアルコールとして計算して約10〜約25%のヒドロキシル基、ポリ酢酸ビニルとして計算して約0.1〜約2.5%のアセテート基で構成され、残りはビニルブチラール基である。x、yおよびzの値の調節によってターポリマーのMwおよびTgを調節してもよい。
一実施形態では、Rが結合であり、xが、ターポリマー中のビニルアルコール単位の量をあらわし、Rは、3個の炭素を有するアルキル基であり、yは、ターポリマー中のビニルブチラール単位の量をあらわし、Rは、1個の炭素原子を有するアルキル基であり、zは、コポリマー中の酢酸ビニル単位の量をあらわす、PVBターポリマーを使用する。PVBターポリマーは、ランダムターポリマーである。
ターポリマーを構成する異なる単位の含有量を調節することによって、PVBターポリマーの特性を調節してもよい。例えば、もっと多くの量の酢酸ビニル単位を含み、もっと少ない量のビニルブチラール単位を含む(小さいyおよび大きいz)ことによって、熱歪み温度が高く、疎水性が高いポリマーを得ることができ、靱性が高く、良好な接着剤となる。さらに、もっと少ない量のビニルアルコール(ヒドロキシル)単位を含むと、溶解度特性が広くなるだろう。
市販のポリビニルブチラールターポリマーの例としては、例えば、商標名MOWITAL(Kuraray America)、S−LEC(Sekisui Chemical Company)、BUTVAR(Solutia)およびPIOLOFORM(Wacker Chemical Company)で製造されるポリマーが挙げられる。米国特許公開第2012/0043512号(その全体が本明細書に参考として組み込まれる)に記載されるようにPVBターポリマーを調製してもよい。
さらなる実施形態では、インクのバインダーは、上述のPVBターポリマーを含んでいてもよく、さらに、ポリビニルピロリドン(PVP)ポリマーを含んでいてもよい。PVPは、重量平均分子量(Mw)が、例えば、約5,000〜約80,000、例えば、約40,000〜約70,000であってもよい。PVPの商業的な供給業者としては、AldrichおよびISP Corp.(K−30、Mwが約60,000)が挙げられる。PVPのガラス転移温度は、例えば、125℃〜180℃、例えば、約150℃〜約170℃であってもよい。
導電性インクのPVBターポリマーは、インクの約8重量%未満、例えば、約0.1〜約8重量%、または約0.5〜約5重量%の量で存在していてもよい。PVPは、PVBとともに使用するとき、例えば、インク組成物の約0.1〜約3重量%、例えば、約0.1〜約1.5重量%、または約0.2〜約0.8重量%の量で加える。PVPとPVBの重量比は、例えば、約1:3〜約1:30、例えば、約1:3〜約1:25、または約1:5〜約1:20である。PVPとPVBの比率が1:3より多くのPVPを含む比率では、インクは、用途に適切なずり薄化プロフィールをもたない傾向があり、このプロフィールは、ずり薄化のときには粘度が低いが、ずり薄化力を取り除いた後に迅速に粘度が回復することを示す。
PVPを含むことで、導電性材料に対するポリマーバインダー全体の比率を小さくすることができ、インクの粘度プロフィールを変えることができ、ずり薄化挙動(塗布中に良好な流動性)と抵抗率の低下の妥協点を与える。これにより、印刷方法、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソグラフィー/グラビア印刷などによる用途のためにインクを調節することができる。PVPターポリマーおよびPVBターポリマーの両方を含むインクは、印刷用途のためにずり薄化してもよいが、基材の上に堅牢性の高い印刷パターンを作成するような粘度を迅速に与える。
バインダーで使用するためのPVBターポリマーおよびPVPそれぞれの材料および量は、基材にインクを塗布するために用いられる印刷手順によって変わる。スクリーン印刷の場合、基材に塗布した後に粘度の回復が必要であり、PVPとPVBの重量比が、例えば、約1:3〜約1:30だと、例えば、約10,000〜約70,000cPの範囲の粘度を有するインク(インク中に導電性材料を含む)とともに、この特性を有するインクが得られる。グラビア印刷の場合、粘度回復特性が必要ではなく、もっと粘度が低いインク(例えば、粘度が50〜2,000cP)を使用してもよいため、PVBをほとんど含まないか、まったく含まないインクが適切であろう。リソグラフィー印刷およびフレキソグラフィー印刷の場合、もっと高い粘度(例えば、50,000cP以上)が必要であり、従って、インクには、ほとんどPVPが含まれなくてもよく、またはまったく含まれなくてもよい。
PVBターポリマーおよび/またはPVPバインダーに加え、さらなる熱可塑性バインダーを含む可能性があってもよい。少なくとも1つのさらなる熱可塑性バインダーは、ポリエステル、例えば、テレフタレート、テルペン、スチレンブロックコポリマー、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンコポリマーおよびスチレン−エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸ターポリマー、エチレンアクリル酸ブチルコポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレートおよび他のポリ(アルキル)メタクリレート、ポリオレフィン、ポリブテン、ポリアミド、およびこれらの混合物を含んでいてもよい。
インクに異なる粘度を付与するのに役立つように、異なるMwおよびTgを有するようにバインダーを製造してもよい。異なる液体堆積技術(例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア/フレキソグラフィー印刷など)は、上述のように、異なる粘度要求を有するインクの使用を必要とする。粘度を種々の方法によって測定してもよいが、本明細書では、ARES G2レオメーター(TA Instruments)を用いて測定した場合を報告する。インクにもっと多くのバインダーを使用し、および/またはもっと少ない溶媒を使用すると、インクの粘度を上げるように作用するだろう。
インクは、少なくとも1つの溶媒も含む。インクのポリマーバインダーを溶解することができる任意の溶媒を使用してもよい。溶媒は、熱可塑性バインダーを溶解し、穏和な乾燥条件(例えば、約50℃〜約250℃)で乾燥しつつ印刷した後に蒸発してもよい単一の溶媒または溶媒混合物であってもよい。溶媒は、インクを塗布する基材の種類、インクを印刷するために用いられる印刷方法などに依存して、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、グリコールエーテル系溶媒、脂肪族溶媒、芳香族溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、水であってもよい。溶媒の例としては、水、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびエチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、3−メトキシブタノール、ジアセトンアルコール、ブチルグリコール、ジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールおよびヘキシレングリコール、エーテルアルコール、例えば、ブトキシエタノール、プロポキシプロパノールおよびブチルジグリコール、エーテル、例えば、エチレングリコールジ−C1−C6−アルキルエーテル、プロピレングリコールジ−C1−C6−アルキルエーテル、ジエチレングリコールジ−C1−C6−アルキルエーテル、例えば、ブチルカルビトール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)およびジプロピレングリコールジ−C1−C6−アルキルエーテル、テトラヒドロフラン、ケトン、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、2,4−ペンタンジオンおよびメトキシヘキサノン、エステルまたはエーテルエステル、例えば、エチルエトキシピロピオネート、メチルグリコールアセテート、エチルグリコールアセテート、ブチルグリコールアセテート、ブチルジグリコールアセテート、メトキシプロピルアセテート、エトキシプロピルアセテート、メトキシブチルアセテート、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、酢酸ヘプチル、エチルヘキシルアセテート、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ペンチル、ブタン酸ブチル、マロン酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、フタル酸ジブチルおよびセバシン酸ジブチル、テルペン、例えば、α−またはβ−テルピネオール、ケロシンのような炭化水素、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。溶媒は、望ましくは、グリコールエーテル、例えば、ブチルカルビトールであってもよい。
溶媒を、インクの約5〜50重量%、例えば、約5〜約35重量%、または約5〜約25重量%の量で使用してもよい。1種類以上の溶媒の種類および量を調節し、特定の印刷方法のためのインクを用いた印刷、装置速度などを最適化することができる。
本出願のインク組成物は、銀を含むナノ粒子(本明細書で「銀ナノ粒子」とも呼ばれる)を含む。これらのナノ粒子は、大きな銀粒子よりも平均して小さく、インクペースト組成物に大部分の金属を与える。銀ナノ粒子の1つの特性は、このような粒子が十分に粒径が小さいとき、銀ペーストインクが、銀ナノ粒子を含まない銀ペーストインクの色とは顕著に異なる色を有することができる。例えば、ナノ粒子を含むインクの色は、ナノ粒子を含まない銀色がかった色ではなく、ブロンズ色であると思われる。さらに、インクが硬化したとき、インクの色は、ブロンズ色から銀色がかった色に変わる。この色変化は、インクが完全に硬化したときの視覚的な指標を与えることができる。
この色変化は、ナノ粒子からミクロンサイズの粒子への成長および/または凝集に起因する。硬化プロセス中に含まれる熱アニーリングの間、ナノ粒子がまとまってミクロンサイズの粒子を形成し得ると考えられる。さらに、ナノ粒子は、フレーク間のまとまった接触点の形態でインクにいくつかの利点を付与することもできる。さらに、ナノ粒子凝集物は、ある種の他の利点(例えば、製品認証)を有していてもよく、硬化した膜の観察から、ミクロンサイズの凝集がわかるため、未硬化インク形態にナノ粒子が存在するマーカーとして作用することができる。最終的な膜の抵抗率は、銀ナノ粒子の組み込みによって影響を受けない。
銀ナノ粒子は、インク組成物の望ましい色変化に与えるように十分に小さい任意の大きさであってもよい。一実施形態では、銀ナノ粒子は、平均直径が約3ナノメートル〜約50ナノメートルの範囲である。例えば、銀ナノ粒子は、平均直径が、約4ナノメートル〜約20ナノメートル、例えば、約5ナノメートル〜約10ナノメートルの範囲であってもよい。インク膜を熱アニーリングすると、粒子が凝集し、融合し、もっと大きな粒子を生成する。凝集物粒子は、ブロンズ色の色が消えるほど十分に大きな任意の大きさであってもよく、例えば、ミクロンサイズの粒子(例えば、直径が約500nm〜約1ミクロンまたは2ミクロン、またはもっと大きい)であってもよい。凝集物粒子は、少なくとも二次元型の粒子ではなく、および/または高いアスペクト比を有さないため、上述の大きな粒子とは区別することができる。例えば、凝集物粒子の平均アスペクト比は、一般的に、2未満であってもよく、例えば、平均アスペクト比は、約1.5または約1であってもよい。
銀ナノ粒子は、銀を含む。一実施形態では、銀ナノ粒子は、実質的に純粋な銀であってもよく、例えば、少なくとも95重量%が銀であってもよく、または他の例では、少なくとも97重量%または98重量%が銀であってもよい。他の実施形態では、大きな粒子は、銀アロイである。例えば、銀ナノ粒子は、銀と、Au、Cu、Ni、Co、Pd、Pt、Ti、V、Mn、Fe、Cr、Zr、Nb、Mo、W、Ru、Cd、Ta、Re、Os、Ir、Al、Ga、Ge、In、Sn、Sb、Pb、Bi、Si、As、Hg、Sm、Eu、Th、Mg、Ca、SrおよびBaからなる群から選択される少なくとも1つのさらなる金属とを含んでいてもよい。他の金属を銀アロイで使用することもできる。
ナノ粒子を有機分子安定化剤でコーティングし、比較的均一に混合することができ、および/またはコーティング組成物中のナノ粒子の凝集を減らすことができる。安定化剤の例としては、酸およびアミン、例えば、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、オクタン酸、デカン酸およびステアリン酸が挙げられる。
組成物は、インク組成物に望ましい色を付与するのに適切な任意の濃度の銀ナノ粒子を含んでいてもよい。一実施形態では、銀ナノ粒子の濃度は、組成物の合計重量に対し、約1重量%〜約75重量%の範囲である。例えば、銀ナノ粒子の濃度は、組成物の合計重量に対し、約2重量%〜約50重量%、例えば、約3重量%〜約10重量%、20重量%または30重量%の範囲であってもよい。
上述のいくつかの実施形態では、未硬化インク組成物の色がブロンズ色であると記載されており、硬化した組成物の色が銀色であると記載されているが、実際の色は、使用するナノ粒子の量および大きさによって変わってもよく、組成物に使用する銀および他の成分の量によって潜在的に変わってもよい。さらに、ブロンズ色および銀色の特徴は、実施例の視覚観察および発明者らの色の検知に由来し、特定の色系に従って、技術的にブロンズ色または銀色であると考えられてもよく、考えられなくてもよい。
一実施形態では、本開示の未硬化組成物の色は、硬化した組成物の色より小さな明度値を有する。例えば、ナノ粒子を含まない未硬化インク組成物は、第1の明度Lを有する色を有していてもよい。ナノ粒子は、未硬化インク組成物に第2の明度Lを有する色を付与する。インク組成物が硬化したとき、第3の明度Lを有する。L、LおよびLは、よく知られた色系であるCIELAB色空間で定義される明度値である。一実施形態では、未硬化組成物の明度値Lは、LおよびLの両方より小さい。例えば、Lは、CIELAB明度スケールについて、LまたはLよりも少なくとも10単位小さい値を有していてもよい。例えば、Lは、CIELAB明度スケールについて、LまたはLより少なくとも15単位または20単位小さな値を有していてもよい。一実施形態では、LおよびLは、同様の明度であるか、同じ明度値である。
本開示の導電性インクは、必要な場合、または所望な場合、1つ以上の任意要素の添加剤、例えば、可塑剤、滑沢剤、分散剤、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、酸化防止剤およびキレート化剤を含有していてもよい。
本出願のインクは、望ましくは、1s−1の剪断での粘度が約20Pa・s以上、例えば、20〜75Pa・s、またはこれらより大きく、剪断が50s−1のとき、粘度を下げることができるレオロジーを示す。これにより、インクを印刷方法(例えば、スクリーン印刷など)による用途に適したものにすることができる。インクは、印刷用途のためにずり薄化してもよいが、その後に剪断を取り除くと、基材の上に堅牢性の高い印刷パターンを作成するように迅速に粘度が得られてもよい。粘度の回復を必要としない他の印刷用途(例えば、グラビア印刷)では、このレオロジープロフィールは必要ではないだろう。
導電性インクを任意の適切な方法によって製造してもよい。方法の一例は、まず、インクの溶媒にバインダーを溶解することであり、この溶解は、熱および/または攪拌の使用を伴って行われてもよい。次いで、塊になるのを避けるために、望ましくは徐々に加える速度で導電性材料を加えてもよい。銀粒子を加える前、加えるのと同時、または加えた後に、銀ナノ粒子を加えてもよい。銀粒子および/または銀ナノ粒子を加えている間に、熱および/または攪拌を再び加えてもよい。
銀ペーストインクを使用し、印刷によって基材の上に導電性形体を作成する。任意の適切な印刷技術を用い、基材の上にインクを堆積させることによって印刷を行ってもよい。基材の上へのインクの印刷を、基材の上、または層状材料をすでに含む基材(例えば、半導体層および/または絶縁層)の上で行ってもよい。
本明細書の印刷は、例えば、基材の上にインク組成物を堆積させることを指す。印刷は、基材の上に望ましいパターンのインクを作成することができる任意のコーティング技術も含むことができる。適切な技術の例としては、例えば、スピンコーティング、ブレードコーティング、ロッドコーティング、浸漬コーティング、リソグラフィーまたはオフセット印刷、グラビア、フレキソグラフィー、スクリーン印刷、ステンシル印刷、スタンピング(例えば、ミクロ接触プリンティング)などが挙げられる。
導電性インクが堆積する基材は、任意の適切な基材であってもよく、例えば、ケイ素、ガラス板、プラスチック膜、シート、布地または紙を含む。構造的に柔軟なデバイスとして、プラスチック基材、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミドシートなどを使用してもよい。
印刷後、堆積させてパターン作成したインクについて硬化工程を行う。硬化工程は、インクの溶媒の実質的にすべてを除去し、インクを基材にしっかりと付着させる工程である。硬化は、組成物の硬化に十分な温度および時間、銀ペーストインク組成物を加熱することを含む。
上述のように、インクは、加熱前は第1の色であり、硬化が完了したら第2の色である。第2の色は、第1の色とは異なる。例えば、第1の色は、ブロンズ色であってもよく、第2の色は、銀色であってもよい。一実施形態では、硬化プロセスは、銀ペーストインク組成物を視覚観察し、色の変化が、硬化が完了したことを示すかどうかを決定することを含んでいてもよい。
堆積させてパターン作成したインクを、例えば、約80℃〜約200℃、例えば、約100℃〜約160℃、または約120℃〜約140℃の温度にすることによって、硬化工程を行う。一般的にいうと、硬化時間は、1分〜4時間、例えば、30分〜2時間、または1時間〜2時間であってもよい。硬化のための時間は、当該技術分野の熟練者に理解されるように、インク中の溶媒の量、インクの粘度、印刷したパターンを作成するために用いられる方法、硬化に用いられる温度などに依存して変わってもよい。スクリーン印刷の場合、硬化を、例えば、約5〜約120分行ってもよい。オフセット印刷の場合、硬化を、例えば、20秒〜2分行ってもよい。グラビア印刷およびフレキソ印刷の場合、硬化を、例えば、20秒〜2分行ってもよい。必要な場合、もっと長い時間またはもっと短い時間を使用してもよい。
硬化のための加熱は、空気中、不活性雰囲気中、例えば、窒素下またはアルゴン下、または還元雰囲気下、例えば、1〜約20体積%の水素を含有する窒素下で行うことができる。常圧下、または減圧下、例えば、約1000mbar〜約0.01mbarで加熱を行うこともできる。
本明細書で使用する場合、「加熱」は、パターン形成させたインクに対し、インクを硬化させるのに十分なエネルギーを与えることができる任意の技術を包含する。加熱技術の例としては、熱による加熱、赤外線(「IR」)照射、レーザービーム、フラッシュ光、マイクロ波照射、またはUV照射、またはこれらの組み合わせが挙げられるだろう。
硬化工程が完結したとき、溶媒を本質的に蒸発させる。溶媒の実質的にすべてを除去するとは、90%以上の溶媒が系から除去されることを意味する。残ったインク膜は、本質的に導電性材料およびバインダーのみである。本発明の硬化は、バインダーの架橋または他の変換を必要としないが、架橋可能なバインダーがインクに使用されている場合に、所望な場合、硬化工程中に架橋してもよい。
硬化した後、パターン形成されたインクに対し、インクパターンに熱および圧力が加えられる任意要素の融合工程を行ってもよい。任意の適切な融合プロセスを使用してもよい。適切な融合プロセスは、当該技術分野でよく知られている。
硬化工程および融合工程を別個に記載するが、これらの工程を同時に行ってもよく、例えば、融合工程と組み合わせて行ってもよい。言い換えると、融合工程中に加える熱は、印刷したインクを硬化させるように作用してもよく、それによって、処理効率が得られる。このような実施形態では、硬化装置は、融合装置の中にあり、装置が1つであり、同じ装置であると考えるべきである。
銀ペーストインクから得られた要素を、電子機器(例えば、薄膜トランジスタ、有機発光ダイオード、RFID(無線自動識別)タグ、光電池、ディスプレイ、印刷したアンテナおよび導電性要素または構成要素を必要とする他の電子機器)の電極、導電性パッド、インターコネクト、導電性ライン、導電性トラックなどとして使用してもよい。
本明細書で開示する実施形態を、具体的な例示的な実施形態について詳細に記載するが、これらの例は、単なる説明であることが意図されているが、本明細書で開示する実施形態は、本明細書に引用される材料、条件または処理パラメータに限定されることは意図されないことが理解される。特に指示のない限り、すべてのパーセントおよび部は、重量基準である。
(実施例1:銀ペーストインク組成物)
以下の表1に示す成分を含む銀ペーストインク組成物を製造した。インク組成物を製造するために従う手順を、以下の段落に記載する。
Figure 2015175001
ステンレスアンカー混合ブレードを取り付けた250mLビーカーに、PVBの15重量%ブチルカルビトール溶液(BUTVAR B−98、Monsantoから入手可能)25gを加えた。混合物を室温、500RPMで攪拌した。次に、塊になるのを避けるために、この混合物に、46.69gの銀フレーク(MR−10F、INFRAMATから入手可能)を何段階かに分けて徐々に加え、次いで、3.34gのAgナノ粒子を濡れたケーキの形態で加えた。ナノ粒子を加えた後、混合物は銀色からブロンズ色に変化した。30分混合した後、3−ロール−ミル(ERWEKA AR 400型)にインクペーストを3回通した。最終的なペーストインクを単離し、褐色ガラスビンに移した。
(実施例2:インクコーティング)
GARDCO自動化ドローダウン装置を用い、2milのMYLAR膜に濡れた厚みが1milおよび2milになるように、ドローダウンスクエアを用い、実施例1のインクを室温でコーティングした。対流乾燥器中、膜を120℃で30分かけて熱により硬化させた。図1は、未硬化インクコーティング膜および硬化したインクコーティング膜の画像を示す。
サンプルを切断し、SEMに取り付けた。図2Aおよび図2Bは、それぞれ、実施例2の硬化したインク膜およびナノ粒子を含まないコントロールペーストインクの上面図である。図3Aおよび図3Bは、それぞれ、実施例2およびコントロールインクの断面図である。インクは、視覚的に同じように見え、ナノ粒子がフレーク形態を何ら破壊しないことを示す。ナノ粒子は、理論的に、一緒にまとまり、向上した導電性のためにフレークを接続することが可能であろう。ナノ粒子をインク配合物中に使用したことを示すために、「マーカー」としてアニーリングしたナノ粒子(ミクロンサイズの凝集物として)の存在を使用することも可能であろう。このことから、製品認証用途およびトラッキング用途に有用であることがわかるだろう。非常に高い保持量のナノ粒子(25%)では、「ざらつきのある」表面であることが明確に見える。図4を参照。
(実施例3:抵抗率の測定)
2点プローブ測定を以下のように行った。長さ約200mm、幅約2mmのラインを切断して膜にし、試験した。マルチメーターを用いて抵抗を測定した。ライン上のいくつかの場所でラインコーティングの厚みを測定し、平均厚みを計算した。シート抵抗は、以下の式によって与えられる。
Figure 2015175001
報告されたシート抵抗値は、インクに特有である。シート抵抗値が小さいほど、導電性が良い。目標は、シート抵抗を最小にすることである。シート抵抗率は、mOhms/sq/milとして報告された。
以下の表2は、実施例2の手順に従って調製した銀ナノ粒子を含む銀ペーストインクと、銀ナノ粒子を含有しない銀ペーストインクの比較例との比較を示す。抵抗率の値は、互いに匹敵する範囲である。アニーリングプロセスを最適化することによって(例えば、もっと高い硬化温度で)、本開示のインクの抵抗率をさらに下げることができると予想される。
Figure 2015175001
本開示の広い範囲を記載する数値範囲およびパラメータは概算値であるが、具体例に記載する数値範囲は、可能な限り正確に報告している。しかし、いかなる数値も、それぞれの試験測定でみられる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を固有に含む。さらに、本明細書に開示するすべての範囲は、その範囲に包含される任意の部分的な範囲およびあらゆる部分的な範囲を包含すると理解すべきである。

Claims (10)

  1. 銀ペーストインク組成物であって、
    銀を含む複数の第1の粒子と、
    ポリマーバインダーと、
    担体溶媒と、
    銀を含む複数の第2の粒子とを含み、第2の粒子は、第1の銀粒子とは異なるナノ粒子であり、インク組成物中の第2の粒子の量は、未硬化インク組成物に第1の色を付与するのに十分であり、第1の色は、ナノ粒子を含まない同じインク組成物の色とは異なり、銀ナノ粒子は、インク組成物が硬化したとき、インク組成物の色を変化させる性質を有する、銀ペーストインク組成物。
  2. 前記ナノ粒子は、平均直径が約3ナノメートル〜約50ナノメートルの範囲である、請求項1に記載の組成物。
  3. 銀ナノ粒子は、インク組成物が硬化したとき、インク組成物の色を変化させる性質を有する、請求項1に記載の組成物。
  4. ナノ粒子を含まない未硬化インク組成物は、第1の明度Lを有する色であり、ナノ粒子は、未硬化インク組成物に第2の明度Lを有する色を付与し、インク組成物が硬化すると、第3の明度Lを有し、ここで、L、LおよびLは、CIELAB色空間で定義される明度値であり、さらに、Lは、LおよびLの両方よりも小さい、請求項1に記載の組成物。
  5. ナノ粒子の濃度は、組成物の合計重量に対して約1重量%〜約75重量%の範囲である、請求項1に記載の組成物。
  6. 第1の粒子は、約2ミクロン〜約10ミクロンの範囲の平均長さを有する最大寸法を有する、請求項1に記載の組成物。
  7. 第1の粒子の濃度は、組成物の合計重量に対して約50重量%〜約95重量%の範囲である、請求項1に記載の組成物。
  8. 銀ペーストインクの硬化度を決定する方法であって、この方法は、
    銀を含む複数の第1の粒子と、
    ポリマーバインダーと、
    担体溶媒と、
    銀を含む複数の第2の粒子とを含み、第2の粒子は、第1の銀粒子とは異なるナノ粒子であり、インク組成物中の第2の粒子の量は、未硬化インク組成物に第1の色を付与するのに十分である、銀ペーストインク組成物を提供することと、
    銀ペーストインク組成物を基材にコーティングすることと、
    銀ペーストインク組成物を、組成物を硬化させるのに十分な温度および時間加熱し、このインクは、加熱前には第1の色であり、硬化が完了したら第2の色であり、第2の色が第1の色とは異なることと、
    銀ペーストインク組成物を視覚観察し、色の変化が、硬化が完了したことを示すかどうかを決定することとを含む、銀ペーストインクの硬化度を決定する方法。
  9. 硬化した銀インク組成物であって、
    銀を含む複数の第1の粒子と、
    ポリマーバインダーと、
    銀を含むナノ粒子の複数の凝集物とを含み、凝集物およびナノ粒子は、両方とも第1の粒子とは異なる、硬化した銀インク組成物。
  10. 銀ナノ粒子は、平均直径が約3ナノメートル〜約50ナノメートルの範囲である、請求項9に記載の組成物。
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