JP2015174258A - 番号器 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、特許文献2〜3に示されるように、日付印のような自動繰り上がり機構のない単純な回転印においては、各字輪ごとに取り付けられた調整ツマミを手で回動調整するようにしたものが公知である。しかしながら、このような回転印の調整ツマミをそのまま番号器に組み込むことは構造上できなかった。
従って、各位の字輪を手動式で任意に番号調整できる調整ツマミを備えた番号器の開発が要望されていた。
図1は本発明の実施の形態を示す斜視図、図2はその正面図、図3はその平面図である。また、図4は図3におけるA−A断面図、図5はB−B断面図である。
本発明の番号器は、ケース内に複数個の字輪と、この字輪を回動する字輪回転用ギヤと、字輪回転用ギヤを間欠的に回動する送り爪を収納し、ケース内部に装着したスライダの昇降動に連動する送り爪の作動により、前記字輪を間欠的に回動するのを基本的な動作とするものである。
図において、1は分割式の2部材からなるケースである。2は一の位の字輪2a、十の位の字輪2b、百の位の字輪2cからなる3連式の字輪で、ケース1内に取り付けられている。3は前記字輪2の回転軸で、3a、3bはそのリューズであり、回転軸3がケース1の下方部で水平に枢着されることで自在に回動し、この結果、字輪2が回動自在な構造となっている。4はケース内部に装着される枠状のスライダであり、上部にスプリング5が装着されていて、常時は下方に向けて付勢されている。また、スライダ4の底面には押印用の開口部4aが設けられ、側面には前記回転軸3を案内するためのガイド用長孔4bが設けられている。
図中7a、7b、7cは、一、十、百の位のそれぞれの回転子を示す。前記一の位の回転子7aの側面には、一の位の字輪回転用ギヤ8aと、固定用ギヤ8bが一体的に形成されている。また、十の位の回転子7bの側面には、十の位の字輪の空転防止用ギヤ8cが一体的に形成されている。また、百の位の回転子7c側面には、百の位の字輪固定用ギヤ8dが一体的に形成されており、更に、百の位の回転子7c外側には、別個に形成した十の位の字輪固定用ギヤ8eが取り付けてある。
前記回転軸3は、一の位の回転子7aを固定する第1の軸部品3cと、十及び百の位の回転子7b、7cを固定する第2の軸部品3dの2部品で構成されている。この第1及び第2の軸部品3c、3dは、同軸上で互いに摺動かつ回動自在とされている。図示のものでは、第2の軸部品3dの先端部に縮径軸部3eが形成され、これが第1の軸部品3cの筒孔部3fに挿入されることで、互いに摺動かつ回動自在な構造となっている。
図11は通常の状態を示すものであるが、この場合は、一の位の回転子7aは凹部10aと凸部3gが嵌合しているため、リューズ3aを回すことで任意の位置へ回動調整できる状態となっている。一方、第2の軸部品3dの凸部3hは、十の位の回転子7bの凹部10bのみに嵌合しているため、リューズ3bを回すことで任意の位置へ回動調整できる状態となっている。この時、百の位の回転子7cの凹部10cには凸部3hが嵌合しておらずフリーの状態であり、リューズ3bの回動で回ることはない。
なお、この場合においても、第1の軸部品3cの凸部3gと一の位の回転子7aの凹部10aとは嵌合した状態となっているため、リューズ3aの回動により任意の位置へ回動調整できる状態となっている。
以上の説明では、二つのリューズ3a、3bを用いて各回転子を回動するようにした構造について説明したが、一個の凸部で各回転子の凹部と嵌合できる構造とし、一つのリューズの引っ張りと回動のみで3個の回転子を回せるようにすることもできる。
前記リューズを回動することにより各位の字輪を任意の番号に調整するが、このときに各字輪の回動にクリック感をもたせて節度よく行えることが好ましく、また回動後は各字輪が正確な位置に固定され印字のズレを防止することが好ましい。
本発明では、一から百の位の各字輪2a、2b、2cは、それぞれ固定用ギヤ8b、8e、8dを有しており、ケース1に取り付けた固定爪器6から突出した各位の字輪係用の爪片6b、6d、6eの先端部が、それぞれの固定用ギヤの溝に係合して各字輪を固定するように構成されている。即ち、一の位の回転子7aの側面に形成された固定用ギヤ8bに爪片6bが係合することで、リューズ3aの回動操作にクリック感をもたせるとともに、字輪2aを正確に位置合わせすることができる。同様に、十の位の固定用ギヤ8eに爪片6eが係合することにより、また百の位の固定用ギヤ8dに爪片6dが係合することによりリューズ3bの回動操作にクリック感をもたせ、かつ字輪2bと字輪2cを正確に位置合わせすることができる。
そこで、本発明では十の位の字輪2bは、空転防止用ギヤ8cを有しており、ケース1に取り付けた固定爪器6から突出した空転防止用の爪片6cの先端部が、前記空転防止用ギヤ8cの溝に係合して十の位の字輪2bの空転を防止するように構成してある。
これにより、前記凸部3hが嵌合していなくても、字輪2bは空転することがなく、しっかりと位置合わせした状態を保持できることとなる。
なお、図示のものでは、字輪間をシンプルな構成とするために前記十の位の空転防止用ギヤ8cを別に設けた構造となっているが、字輪間に固定用ギヤを設け、このギヤに空転防止用ギヤの機能を兼ねさせたものとすることもできる。
これにより、印字ベルト11を回転子7aの外周に正確かつ強固に取り付けることができ、精度の高い印字ができることとなる。なお、十の位の字輪2b、百の位の字輪2cも同様の構造となっている。
これにより、印字面に自動的にインクの供給を行うことが可能で鮮明な印字を達成することができ、また、スタンプ台14が跳ね上げ式であるので邪魔になることがなくコンパクトな構造とすることができる。
これにより、使用しない時はスライダ4を上昇位置に保持してコンパクトな形態とすることができ、優れた取扱い性を発揮することができる。
1a 側面
1b 水平板
2 字輪
2a 一の位の字輪
2b 十の位の字輪
2c 百の位の字輪
3 回転軸
3a リューズ
3b リューズ
3c 第1の軸部品
3d 第2の軸部品
3e 縮径軸部
3f 筒孔部
3g 凸部
3h 凸部
3i 凸部
4 スライダ
4a 押印用の開口部
4b ガイド用長孔
4c 天板
5 スプリング
6 固定爪器
6b 爪片
6c 爪片
6d 爪片
6e 爪片
7a 一の位の回転子
7b 十の位の回転子
7c 百の位の回転子
8a 一の位の字輪回転用ギヤ
8b 一の位の字輪固定用ギヤ
8c 十の位の字輪の空転防止用ギヤ
8d 百の位の字輪固定用ギヤ
8e 十の位の字輪固定用ギヤ
9a 軸孔
9b 軸孔
9c 軸孔
9d 軸孔
10a 凹部
10b 凹部
10c 凹部
10d 凹部
11 印字ベルト11
12 凹部
13 凸部
14 スタンプ台
15a リンク
15b リンク
16 ロック爪
16a 突起
17 突起片
Claims (7)
- ケース内に一、十、百の位の3個の字輪と、これらの字輪を間欠的に回動する送り爪を収納し、ケース内部に装着したスライダの昇降動に連動する送り爪の作動により、前記字輪を間欠的に回動するようにした番号器であって、前記ケースに水平な回転軸が回動自在に枢着されているとともに、この回転軸に前記各位の字輪が軸止されており、回転軸の両端に取り付けたリューズの回動により各位の字輪を任意の番号に回動調整できるようにしたことを特徴とする番号器。
- 回転軸は、一の位の字輪を固定する第1の軸部品と、十及び百の位の字輪を固定する第2の軸部品の2部品で構成されているとともに、第1及び第2の軸部品は同軸上で互いに摺動自在とされており、また、第1の軸部品の軸部外周には一の位の字輪の凹部に嵌合する凸部が形成され、第2の軸部品の軸部外周には十の位の字輪の凹部と百の位の字輪の凹部のいずれかと選択的に嵌合する凸部が形成されている請求項1に記載の番号器。
- 一から百の位の各字輪は、それぞれ固定用ギヤを有しており、ケースに取り付けた固定爪器から突出した各位の字輪係止用の爪片先端部が、前記固定用ギヤの溝に係合して各字輪を固定するように構成されている請求項1または2に記載の番号器。
- 十の位の字輪は、空転防止用ギヤを有しており、ケースに取り付けた固定爪器から突出した空転防止用の爪片先端部が、前記空転防止用ギヤの溝に係合して十の位の字輪の空転を防止するように構成されている請求項3に記載の番号器。
- 字輪は、円板状の回転子と、この回転子の外周に装着される印字ベルトからなり、前記回転子の外周には逆テーパ状の壁面からなる凹部が形成され、この凹部内に印字ベルトの裏面に設けた凸部が係合してある請求項1〜4のいずれかに記載の番号器。
- 字輪の回転軸には、常時は字輪の印字面に密着して覆った状態にあり、押印時には外部側へ跳ね上がった状態となるようにスライダの昇降動に連動して回動する可動式スタンプ台が取り付けてある請求項1〜5のいずれかに記載の番号器。
- ケースの側面には、スライダが上昇した位置を保持するためのロック爪が設けてある請求項1〜6のいずれかに記載の番号器。
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