JP2015174195A - 振動防止装置及び工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】工具の振動を効果的に防止することが可能な振動防止装置及び工作機械を提供する。【解決手段】ツールヘッド101から突出して保持される工具102の振動を防止する振動防止装置100であって、ツールヘッド101の一部に設定された固定部10と、工具102の突出部分102aに配置され、固定部10に対して突出部分102aの突出方向に交差する方向に摺動可能な可動部20と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、振動防止装置及び工作機械に関する。
工作機械として、ワークを加工する工具と、工具を突出して保持するツールヘッドとを備えた旋盤等が知られている。このような工作機械を用いてワークを加工する際、ワークと工具との間でびびり振動が発生する場合がある。びびり振動が発生すると、ワークの加工精度が低下すると共に、工具の負荷が増大し寿命が短くなるおそれがある。
びびり振動の一例として、自励型と呼ばれる振動態様が知られている。自励型のびびり振動は、回転するワークに工具を当接させる際に、工具の固有振動数や固有振動モードの影響を受けて発生する。この振動は、工具の周方向や、工具の突出方向に交差する方向に生じやすい。このような自励型のびびり振動を低減するため、例えば特許文献1に示すように、工具を円柱状に形成し、工具の外周に接触部材を接触させることで、工具と接触部材との間で工具の周方向に摩擦を発生させ、該摩擦力によってびびり振動の振動エネルギーを吸収する構成が知られている。
しかしながら、特許文献1に記載の構成は、工具の周方向への振動を抑制できるが、工具の突出方向に交差する直線方向の振動については限定的にしか抑制できない。近年では、びびり振動をより確実に防止するため、工具の周方向の振動及び工具の突出方向に交差する直線方向の振動の両方を効果的に抑制する構成が求められている。
以上のような事情に鑑み、本発明は、工具の振動を効果的に防止し、工具への負荷を低減することが可能な振動防止装置及び工作機械を提供することを目的とする。
本発明では、ツールヘッドから突出して保持される工具の振動を防止する装置であって、ツールヘッドの一部に設定された固定部と、工具の突出部分に配置され、固定部に対して突出部分の突出方向と交差する方向に摺動可能な可動部と、を備える。
また、固定部は、工具の一部を囲んだ状態でツールヘッドに固定される環状の固定側プレートが用いられ、可動部は、固定側プレートに対向して工具の突出部分に配置される環状の可動側プレートが用いられてもよい。また、可動側プレートは、工具に対して着脱可能に形成されてもよい。また、固定側プレート及び可動側プレートは磁性体で形成され、固定側プレート及び可動側プレートの少なくとも一方に、両者が近接する方向に力を付与するための磁石を備えてもよい。また、磁石は、固定側プレート及び可動側プレートのいずれか一方に形成された凹部に保持されるとともに、固定側プレート及び可動側プレートのいずれか他方は、磁石に対して摺動してもよい。また、磁石は、工具の一部を囲むように複数配置されてもよい。
本発明では、ワークを加工する工具と、工具を突出して保持するツールヘッドと、を備える工作機械であって、工具の振動を防止する振動防止装置を備え、振動防止装置として、上記の振動防止装置が用いられる。
本発明によれば、ツールヘッドの一部には固定部が設定され、工具の突出部分には固定部に対して突出部分の突出方向と交差する方向に摺動可能な可動部が配置されるため、突出部分の振動が、固定部と可動部との摺動で生じる摩擦力によって減衰される。このため、工具の周方向の振動及び工具の突出方向に交差する直線方向の振動の両方を効果的に抑制できる。これにより、工具の振動を効果的に防止し、工具への負荷を低減することができる。
また、固定部が、工具の一部を囲んだ状態でツールヘッドに固定される環状の固定側プレートが用いられ、可動部が、固定側プレートに対向して工具の突出部分に配置される環状の可動側プレートが用いられるものでは、固定側プレート及び可動側プレートのプレート面同士を対向させることにより、プレート面に沿った方向に効率的に摩擦力を発生させることができる。また、可動側プレートが、工具に対して着脱可能に形成されるものでは、既存の工具に対して可動側プレートを着脱させることができるため、工具自体に追加加工を施す必要がない。これにより、工具の振動を容易に防止することができる。また、固定側プレート及び可動側プレートが磁性体で形成され、固定側プレート及び可動側プレートの少なくとも一方に、両者が近接する方向に力を付与するための磁石を備えるものでは、磁石の磁力によって固定側プレートと可動側プレートとの間に作用する垂直抗力を大きくすることができる。これにより、固定側プレートと可動側プレートとの間の摩擦力を高めることができる。また、磁石が、固定側プレート及び可動側プレートのいずれか一方に形成された凹部に保持されるとともに、固定側プレート及び可動側プレートのいずれか他方が、磁石に対して摺動するものでは、固定側プレート及び可動側プレートの両方が摺動によって摩耗するのを防ぐことができる。また、磁石が、工具の一部を囲むように複数配置されるものでは、磁石に対するプレート面の摺動領域を分散させることができる。
また、本発明によれば、工具の振動を効果的に防止し、工具への負荷を低減することができる振動防止装置を備えるため、加工精度の向上及び工具の長寿命化を図ることが可能な工作機械が得られる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。
<第1実施形態>
図1(a)及び(b)は、第1実施形態に係る振動防止装置100の一例を示す図である。図1(a)は、振動防止装置100が取り付けられた状態を示している。図1(b)は、振動防止装置100を分解した状態を示している。図1(a)及び(b)に示すように、第1実施形態に係る振動防止装置100は、ツールヘッド101及び工具102に装着されて用いられる。
図1(a)及び(b)は、第1実施形態に係る振動防止装置100の一例を示す図である。図1(a)は、振動防止装置100が取り付けられた状態を示している。図1(b)は、振動防止装置100を分解した状態を示している。図1(a)及び(b)に示すように、第1実施形態に係る振動防止装置100は、ツールヘッド101及び工具102に装着されて用いられる。
ここで、振動防止装置100の具体的構成を説明する前に、振動防止装置100の装着対象であるツールヘッド101及び工具102の構成を説明する。図1(a)又は(b)に示すように、ツールヘッド101は、工具挿入部101aと、固定面101bと、ボルト穴101cと、工具固定用ボルト穴101dとを有している。ツールヘッド101は、例えば旋盤などの工作機械の刃物台に取り付けられて用いられる。
工具102は、例えば角柱状に形成され、長手方向の一方の端部がツールヘッド101に保持される。なお、工具102の形状は、角柱状に限定されず、円柱状など他の形状であってもよい。工具102としては、例えばワークの外周を切削加工する際に用いられる工具などが挙げられるが、これには限定されず、ワークの内周を切削加工する工具であってもよい。工具102の突出部分102aは、ツールヘッド101から例えば直線方向に突出している。なお、突出部分102aの形状は、直線形状に限定されず、湾曲または屈曲された形状であってもよい。この突出部分102aの先端には、ワークを切削加工するためのチップ103が取り付けられる。工具102は、ブロック104と共に、ツールヘッド101の工具挿入部101aに挿入される。ブロック104は、工具102の芯高(刃先高さ)をワークの中心に合わせるためのスペーサである。工具固定用ボルト穴101dには、例えば不図示のボルトが挿通される。工具102の上面には、このボルトの下端が当接される。
続いて、振動防止装置100の具体的構成を説明する。振動防止装置100は、ツールヘッド101から突出して保持される工具102の振動を防止するものである。振動防止装置100は、固定部10と、可動部20とを備えている。
図2(a)は、固定部10の一例を示す図である。図2(a)では、工具102の図示を省略している。図1及び図2(a)に示すように、固定部10は、固定側プレート11と、固定部材12とを有している。
固定側プレート11は、例えば円環状に形成されており、工具102を周方向に囲んだ状態で配置されている。固定側プレート11は、例えばボルトなどの固定部材12を介してツールヘッド101の固定面101bに固定されている。本実施形態では、固定側プレート11が固定部材12を介して固定面101bに固定されることにより、固定部10がツールヘッド101の一部に設定される。
固定側プレート11は、例えば円環状に形成されており、工具102を周方向に囲んだ状態で配置されている。固定側プレート11は、例えばボルトなどの固定部材12を介してツールヘッド101の固定面101bに固定されている。本実施形態では、固定側プレート11が固定部材12を介して固定面101bに固定されることにより、固定部10がツールヘッド101の一部に設定される。
なお、固定側プレート11は、環状には限定されず、工具102の周方向に沿って湾曲または屈曲された形状であってもよい。また、固定側プレート11は、円形(円環状)には限定されず、外形が三角形や四角形等の多角形に形成されてもよいし、楕円など他の形状に形成されてもよい。固定側プレート11は、例えば鉄などの磁性体を用いて形成されている。
固定側プレート11は、プレート面11aと、貫通穴11bと、凹部11cと、ボルト穴11dとを有している。プレート面11aは、固定面101bとは反対の方向に向けられている。プレート面11aは、工具102の突出方向に対して交差するように配置されている。ここでは、プレート面11aは、工具102の突出方向に対してほぼ垂直に配置されているが、これには限定されず、該突出方向に対して傾いた状態で配置されてもよい。
貫通穴11bは、固定側プレート11を厚さ方向に貫通して形成されている。貫通穴11bには、工具102が挿入される。貫通穴11bは、例えば工具102の長手方向に垂直な平面による断面形状に対応した形状に形成される。ここでは、工具102の該断面形状が矩形であるため、貫通穴11bは略矩形に形成されている。
凹部11cは、プレート面11aに複数形成されている。複数の凹部11cは、固定側プレート11の外周に沿って配置されている。複数の凹部11cは、工具102を周方向に囲うように配置されている。複数の凹部11cは、それぞれ円形に形成されているが、これに限定するものではなく、他の形状であってもよい。
ボルト穴11dは、例えば複数設けられ、固定側プレート11を厚さ方向に貫通して形成される。各ボルト穴11dには、上記の固定部材12が挿入される。各ボルト穴11dは、ツールヘッド101の固定面101bに形成されたボルト穴101cに対応する位置に配置される。なお、ボルト穴11d及びボルト穴101cの位置は、固定側プレート11が固定面101bに固定されたときに工具102が上記スペーサ104上に配置されるように設定される。
図2(b)は、可動部20の一例を示す図である。図2(b)では、図1(b)に示す可動部20及びその周辺を拡大して示している。図1及び図2(b)に示すように、可動部20は、可動側プレート21と、固定部材22とを有している。
可動側プレート21は、工具102の突出部分102aに配置されている。可動側プレート21は、例えば円環状に形成されており、工具102の突出部分102aを周方向に囲んだ状態で配置されている。
可動側プレート21は、工具102の突出部分102aに配置されている。可動側プレート21は、例えば円環状に形成されており、工具102の突出部分102aを周方向に囲んだ状態で配置されている。
なお、可動側プレート21は、環状には限定されず、工具102の周方向に沿って湾曲または屈曲された形状であってもよい。また、可動側プレート11は、円形(円環状)には限定されず、外形が三角形や四角形等の多角形に形成されてもよいし、楕円など他の形状に形成されてもよい。また、可動側プレート21の形状は、固定側プレート11の形状と同一であってもよいし、異なってもよい。可動側プレート21は、例えば鉄などの磁性体を用いて形成されている。
可動側プレート21は、プレート面21aと、貫通穴21bと、突起部21cと、溝部21dと、ボルト穴21eとを有している。プレート面21aは、全体が略平坦に形成されている。プレート面21aは、固定側プレート11のプレート面11aと対向するように配置される。ここでは、プレート面21aはプレート面11aと略平行に配置されている。したがって、プレート面21aは、工具102の突出方向に対して略垂直に配置される。なお、プレート面21aは、プレート面11aに対して傾いた状態であってもよく、工具102の突出方向に対して傾いた状態で配置されてもよい。
貫通穴21bは、可動側プレート21を厚さ方向に貫通して形成されている。貫通穴21bには、工具102の突出部分102aが挿入される。貫通穴21bは、例えば突出部分102aの長手方向に垂直な平面による断面形状に対応した形状に形成される。ここでは、突出部分102aの該断面形状が矩形であるため、貫通穴21bは略矩形に形成されている。
突起部21cは、可動側プレート21の外周の一部に形成されており、径方向の外側に突出している。溝部21dは、貫通穴21bから突起部21cの先端にかけて、可動側プレート21の径方向に直線状に形成されている。この溝部21dにより、突起部21cが2つに分断されると共に、突起部21cから貫通穴21bまでの間が切り込まれた状態となっている。本実施形態では、例えば分断された突起部21c同士を近づける方向に力を加えた場合に貫通穴21bが狭くなるように、可動側プレート21が弾性変形可能に形成されている。
ボルト穴21eは、分断された突起部21c同士を分断方向に貫通するように形成されている。ボルト穴21eには、ボルトなどの固定部材22が挿入される。固定部材22がボルト穴21eに挿入されることにより、分断された突起部21c同士が締結され、該突起部21c同士が近づく方向に力が加えられる。
可動側プレート21は、工具102に対して着脱可能に形成されている。可動側プレート21を工具102に対して装着する場合には、突起部21c同士の間を開放した状態で工具102の突出部分102aを貫通穴21bに挿入する。そして、可動側プレート21と突出部分102aとの間で位置を合わせた後、固定部材22をボルト穴21eに取り付けて、突起部21c同士を締結する。これにより、貫通穴21bが狭くなり、貫通穴21bの内壁によって突出部分102aが挟まれるため、可動側プレート21と突出部分102aとの間の相対的な移動が抑制される。このように、可動側プレート21が突出部分102aに固定される。
また、可動側プレート21を工具102から取り外す場合には、固定部材22を取り外し、突起部21c同士を締結状態から開放する。これにより、突起部21c同士が離れ、貫通穴21bが元の状態に戻る。可動側プレート21と突出部分102aとの間が相対的に移動可能となるため、可動側プレート21を突出部分102aから取り外すことができる。
続いて、図1(a)及び(b)に示すように、固定側プレート11と可動側プレート21との間には、複数の磁石30が設けられている。各磁石30は、固定側プレート11と可動側プレート21とが近接する方向に力を付与する。磁石30の個数を調整することにより、固定側プレート11と可動側プレート21との間に作用する力を調整することができる。
例えば、磁石30は、固定側プレート11の複数の凹部11cに1つずつ配置されている。複数の磁石30は、工具102の一部を囲むように配置される。各磁石30は、磁力によって固定側プレート11に吸着して固定される構成であってもよいし、接着剤等を用いて固定側プレート11に固定する構成であってもよい。磁石30としては、例えばネオジム磁石などが用いられるが、これには限定されず、他の種類の磁石を用いてもよい。また、各磁石30は、例えば円柱状に形成されるが、角柱など他の形状であってもよい。
図3は、図1(a)に示す状態において、ツールヘッド101の側面側から振動防止装置100の一例を示す図である。なお、図3では、磁石30を識別しやすくするため、該磁石30の視認可能な部分にハッチングを施しているが、断面を示すものではない。
図3に示すように、複数の磁石30は、それぞれプレート面11aから等しい突出量で可動側プレート21側に突出している。可動側プレート21のプレート面21aは、複数の磁石30の端面にそれぞれ面で当接しており、かつ磁力によって該複数の磁石30側に付勢されている。このため、プレート面21aと各磁石30との間は、垂直抗力が作用した状態で接触している。なお、プレート面21aと各磁石30との間は、固定されてはいない。このため、可動側プレート21は、各磁石30に対してプレート面21aに沿った方向に摺動可能に設けられている。
図3に示すように、複数の磁石30は、それぞれプレート面11aから等しい突出量で可動側プレート21側に突出している。可動側プレート21のプレート面21aは、複数の磁石30の端面にそれぞれ面で当接しており、かつ磁力によって該複数の磁石30側に付勢されている。このため、プレート面21aと各磁石30との間は、垂直抗力が作用した状態で接触している。なお、プレート面21aと各磁石30との間は、固定されてはいない。このため、可動側プレート21は、各磁石30に対してプレート面21aに沿った方向に摺動可能に設けられている。
次に、上記の振動防止装置100を取り付ける手順の一例を説明する。まず、ツールヘッド101に工具102を装着する前に、工具挿入部101aにスペーサ104を配置させる。また、固定側プレート11をツールヘッド101の固定面101bに取り付ける。固定側プレート11を取り付ける際には、固定側プレート11のボルト穴11cと固定面101bのボルト穴101cとが重なるように位置合わせをし、ボルト穴11c及びボルト穴101dを貫通するように固定部材12を嵌め込む。また、所望の数(一又は複数)の磁石31を固定側プレート11の凹部11cに配置する。
また、可動側プレート21の貫通穴21bに工具102を挿入し、工具102の先端部分(チップ103が取り付けられる部分)に配置させておく。このとき、可動側プレート21は工具102には固定しないようにする。なお、スペーサ104の配置、固定側プレート11の取り付け、可動側プレート21の貫通穴21bへの工具102の挿入、の各手順については、任意の順序で行うことができる。
この状態で、固定側プレート11の貫通穴11bに工具102を挿入し、工具102をツールヘッド101の工具挿入部101aに挿入して、スペーサ104の上に置く。その後、工具固定用ボルト穴101dに不図示のボルトを嵌め込み、工具102を固定する。
次に、可動側プレート21を固定側プレート11側へ近づけて、プレート面21aを磁石31に吸着させる。その後、可動側プレート21のボルト穴21eに固定部材22を嵌め込み、突出部21c同士を締結する。これにより、プレート面21aが磁石31に吸着した状態で可動側プレート21が工具102の突出部分102aに固定される。このようにして、振動防止装置100が取り付けられる。
なお、振動防止装置100の取り付け手順は、上記の手順に限定するものではない。ツールヘッド101から突出部分102aが突出した状態で工具102が装着され、固定側プレート11が固定面101bに固定され、可動側プレート21が固定側プレート11(又は磁石31)と摺動可能な状態で突出部分102aに配置される状態となるような手順であれば、他の手順であってもよい。例えば、固定側プレート11は、工具102を工具挿入部101aに挿入した後に取り付けてもよい。この場合、可動側プレート21は、固定側プレート11を装着した後に、工具102の突出部分102a側から貫通穴21bに挿入させればよい。
次に、上記の振動防止装置100によって工具102の振動を防止する例について説明する。振動防止装置100を取り付けた工具102を用いて、例えば主軸に保持されて回転するワークの外径等を加工する場合、工具102の突出部分102aの固有振動数や固有振動モードに応じて該突出部分102aにびびり振動が生じやすくなる。このびびり振動は、例えば突出部分102aの突出方向と交差する方向、より具体的には突出部分102aの突出方向に対してほぼ直交する平面に沿った方向(例えば、直線方向、ワークの回転方向(工具102の周方向)を含む)に発生しやすい。
突出部分102aに振動が生じる場合、振動防止装置100の可動側プレート21は突出部分102aと一体で振動する。例えば、突出部分102aが突出方向に直交する平面に沿って振動すると、可動側プレート21は突出部分102aと一体にプレート面21aに沿った方向に振動する。プレート面21aは磁石30に当接されているため、可動側プレート21の振動により、プレート面21aが磁石30に対して振動方向に摺動する。例えば、突出部分102aが直線方向に振動する場合には該直線方向に摺動し、突出部分102aがワークの回転方向(工具102の周方向)に振動する場合には該回転方向に摺動する。
この摺動により、プレート面21aと磁石30との間には摩擦力が生じる。この摩擦力は、可動側プレート21の振動に抵抗する方向に生じるため、可動側プレート21の振動の加速度が低減する。これにより、可動側プレート21と一体で設けられる工具102の突出部分102aの振動が減衰する。なお、このときに発生させる摩擦力の大きさは、磁石30の個数を調整することによって調整可能である。このように、びびり振動を引き起こす振動エネルギーが振動防止装置100によって吸収される。なお、第1実施形態では、可動側プレート21のプレート面21aは突出部分102aの突出方向にほぼ直交して配置されており、突出部分102aの振動が発生しやすい方向に沿って配置されている。このため、振動がより減衰しやすくなる。
図4(a)及び(b)は、上記の振動防止装置100を取り付けた工具102を用いてワークの加工を行った場合における工具102の振動特性を示す図である。図4(a)の横軸は加工開始からの時間(s)であり、縦軸は振動加速度(m/s2)である。また、図4(b)の横軸は周波数(Hz)であり、縦軸は振動加速度(m/s2)である。
工具102に振動防止装置100を取り付けた場合、図4(a)に示すように、加工中の目立った振動はほとんど見られない。また、図4(b)に示すように、最も大きいものでも、周波数8880Hzにおいて振動加速度が3m/s2である。このように、振動防止装置100により、工具102の振動が効果的に抑制される。
以上のように、本実施形態によれば、ツールヘッド101の一部には固定部10が設定され、工具102の突出部分102aには固定部10に対して突出部分102aの突出方向に交差する方向に摺動可能な可動部20が配置されるため、突出部分102aの振動が摺動の摩擦力によって減衰される。このため、工具102の周方向の振動及び工具102の突出方向に交差する直線方向の振動の両方を効果的に抑制できる。これにより、工具102の振動を効果的に防止し、工具102への負荷を低減することができる。
なお、工具102として、筒状のワークの内周を切削するもの(例、円柱状の工具など)が用いられる場合では、筒内に工具102を挿入して切削する。この場合、工具102を片持ち梁状に保持するため、工具102の突出部分102aが長くなりやすく、突出部分102aに振動が生じやすい構成となる。このため、本実施形態に係る振動防止装置100によって振動を防止することができる利益は大きくなる。
<変形例>
次に、変形例を説明する。
第1実施形態では、固定部10と可動部20との間に磁石30が設けられた構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。
次に、変形例を説明する。
第1実施形態では、固定部10と可動部20との間に磁石30が設けられた構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。
図5(a)は、変形例に係る振動防止装置100Aの一例を示す図である。
図5(a)に示すように、振動防止装置100Aは、固定部10と可動部20との間に、例えばゴムなどの第1弾性体30Aを有している。なお、図5(a)では、第1弾性体30Aを識別しやすくするため、視認可能な部分にハッチングを施しているが、断面を示すものではない。第1弾性体30Aは、例えば柱状に形成されている。また、第1弾性体30Aは、高さ方向(図5(a)の左右方向)の一方の端面(図5(a)の右側の端面:以下、「第1端面」と表記する)が固定側プレート11の凹部11cの底部に固定されている。また、第1弾性体30Aは、他方の端面(図5(a)の左側の端面:以下、「第2端面」と表記する)が可動側プレート21のプレート面21aに当接している。可動側プレート21は、第1弾性体30Aを固定側プレート11側に押圧するように固定される。これにより、第1弾性体30Aは、固定側プレート11と可動側プレート21との間で収縮(弾性変形)した状態で保持される。この場合、第1弾性体30Aの弾性力により、可動側プレート21のプレート面21aが第2端面によって押圧される。したがって、プレート面21aと第1弾性体30Aとの間は、垂直抗力が作用した状態で接触している。なお、固定側プレート11には凹部11cが設けられなくてもよい。この場合、第1弾性体30Aの第1端面は、プレート面11aに直接固定される。また、可動側プレート21のプレート面21aに凹部が設けられ、該凹部の底部に第1弾性体30Aの第2端面が固定された構成であってもよい。この場合、第1弾性体30Aは、第1端面が固定側プレート11のプレート面11aに当接するように配置される。第1弾性体30Aは、プレート面11a又はプレート面21aの外周に沿って複数並んで配置されている。
図5(a)に示すように、振動防止装置100Aは、固定部10と可動部20との間に、例えばゴムなどの第1弾性体30Aを有している。なお、図5(a)では、第1弾性体30Aを識別しやすくするため、視認可能な部分にハッチングを施しているが、断面を示すものではない。第1弾性体30Aは、例えば柱状に形成されている。また、第1弾性体30Aは、高さ方向(図5(a)の左右方向)の一方の端面(図5(a)の右側の端面:以下、「第1端面」と表記する)が固定側プレート11の凹部11cの底部に固定されている。また、第1弾性体30Aは、他方の端面(図5(a)の左側の端面:以下、「第2端面」と表記する)が可動側プレート21のプレート面21aに当接している。可動側プレート21は、第1弾性体30Aを固定側プレート11側に押圧するように固定される。これにより、第1弾性体30Aは、固定側プレート11と可動側プレート21との間で収縮(弾性変形)した状態で保持される。この場合、第1弾性体30Aの弾性力により、可動側プレート21のプレート面21aが第2端面によって押圧される。したがって、プレート面21aと第1弾性体30Aとの間は、垂直抗力が作用した状態で接触している。なお、固定側プレート11には凹部11cが設けられなくてもよい。この場合、第1弾性体30Aの第1端面は、プレート面11aに直接固定される。また、可動側プレート21のプレート面21aに凹部が設けられ、該凹部の底部に第1弾性体30Aの第2端面が固定された構成であってもよい。この場合、第1弾性体30Aは、第1端面が固定側プレート11のプレート面11aに当接するように配置される。第1弾性体30Aは、プレート面11a又はプレート面21aの外周に沿って複数並んで配置されている。
この振動防止装置100Aでは、工具102の突出部分102aに突出方向に交差する方向の振動が生じる場合、第1実施形態と同様、可動側プレート21がプレート面21aに沿った方向に振動する。プレート面21aは第1弾性体30Aの第2端面に当接しているため、可動側プレート21の振動により、第1弾性体30Aの第2端面とプレート面21aとが摺動する。例えば、突出部分102aが直線方向に振動する場合には第1弾性体30Aの第2端面とプレート面21aとが該直線方向に摺動し、突出部分102aがワークの回転方向(工具102の周方向)に振動する場合には第1弾性体30Aの第2端面とプレート面21aとが該回転方向に摺動する。
この摩擦力により、プレート面21aと第1弾性体30Aとの間には摩擦力が生じる。この摩擦力は、可動側プレート21の振動に抵抗する方向に生じるため、可動側プレート21の振動の加速度が低減する。これにより、可動側プレート21と一体で設けられる工具102の突出部分102aの振動が減衰する。なお、このときに発生させる摩擦力の大きさは、第1弾性体30Aの個数を調整することによって調整可能である。このように、びびり振動を引き起こす振動エネルギーが振動防止装置100Aによって吸収される。
このように、本実施例では、ツールヘッド101の一部には固定部10が設定され、工具102の突出部分102aには固定部10に対して突出部分102aの突出方向に交差する方向に第1弾性体30Aを介して摺動可能な可動部20が配置されるため、突出部分102aの振動がプレート面21aと第1弾性体30Aとの摩擦力によって減衰される。このため、工具102の周方向の振動及び工具102の突出方向に交差する直線方向の振動の両方を効果的に抑制できる。これにより、工具102の振動を効果的に防止し、工具102への負荷を低減することができる。
また、図5(b)は、変形例に係る振動防止装置100Bの一例を示す図である。
図5(b)に示すように、振動防止装置100Bは、固定部10と可動部20との間に、上記のゴムなどの柱状の第1弾性体30Aに代えて、バネ状の第2弾性体30Bを有している。第2弾性体30Bは、一方の端部(図5(b)の右側の端部)が固定側プレート11の凹部11cの底部に固定されている。また、第2弾性体30Bは、他方の端部(図5(b)の左側の端部)が可動側プレート21のプレート面21aに当接している。可動側プレート21は、第2弾性体30Bを固定側プレート11側に押圧するように固定される。これにより、第2弾性体30Bは、固定側プレート11と可動側プレート21との間で収縮(弾性変形)した状態で保持される。この場合、第2弾性体30Bの弾性力により、可動側プレート21のプレート面21aが該第2弾性体30Bの端部(図5(b)の左側の端部)によって押圧される。したがって、プレート面21aと第2弾性体30Bとの間は、垂直抗力が作用した状態で接触している。第2弾性体30Bは、プレート面11a又はプレート面21aの外周に沿って複数並んで配置されている。
図5(b)に示すように、振動防止装置100Bは、固定部10と可動部20との間に、上記のゴムなどの柱状の第1弾性体30Aに代えて、バネ状の第2弾性体30Bを有している。第2弾性体30Bは、一方の端部(図5(b)の右側の端部)が固定側プレート11の凹部11cの底部に固定されている。また、第2弾性体30Bは、他方の端部(図5(b)の左側の端部)が可動側プレート21のプレート面21aに当接している。可動側プレート21は、第2弾性体30Bを固定側プレート11側に押圧するように固定される。これにより、第2弾性体30Bは、固定側プレート11と可動側プレート21との間で収縮(弾性変形)した状態で保持される。この場合、第2弾性体30Bの弾性力により、可動側プレート21のプレート面21aが該第2弾性体30Bの端部(図5(b)の左側の端部)によって押圧される。したがって、プレート面21aと第2弾性体30Bとの間は、垂直抗力が作用した状態で接触している。第2弾性体30Bは、プレート面11a又はプレート面21aの外周に沿って複数並んで配置されている。
この構成において、突出部分102aの振動は、プレート面21aと第2弾性体30Bとの間の摩擦力によって減衰される。このため、工具102の周方向の振動及び工具102の突出方向に交差する直線方向の振動の両方を効果的に抑制できる。これにより、工具102の振動を効果的に防止し、工具102への負荷を低減することができる。
なお、固定側プレート11と可動側プレート21との間に、第1弾性体30Aと第2弾性体30Bとの両方を配置させてもよい。また、固定側プレート11と可動側プレート21との間に、第1弾性体30A及び第2弾性体30Bの少なくとも一方と、第1実施形態に記載の磁石30とをともに配置させてもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態では、第1実施形態に記載の振動防止装置100を備える工作機械を例に挙げて説明する。第2実施形態では、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。このXYZ座標系においては、主軸120の回転軸AXに平行な方向をZ方向と表記する。また、Z方向に直交しワークWに対する切削量を規定する方向をX方向と表記する。また、XZ平面に垂直な方向をY方向と表記する。X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれは、図中の矢印の方向が+方向であり、矢印の方向とは反対の方向が−方向であるものとして説明する。
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態では、第1実施形態に記載の振動防止装置100を備える工作機械を例に挙げて説明する。第2実施形態では、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。このXYZ座標系においては、主軸120の回転軸AXに平行な方向をZ方向と表記する。また、Z方向に直交しワークWに対する切削量を規定する方向をX方向と表記する。また、XZ平面に垂直な方向をY方向と表記する。X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれは、図中の矢印の方向が+方向であり、矢印の方向とは反対の方向が−方向であるものとして説明する。
図6は、第2実施形態に係る工作機械200の一例を示す図であり、(a)は−Y方向に見たときの図、(b)は+X方向に見たときの図を示す。図6(a)及び(b)に示す工作機械200は、例えば旋盤である。
工作機械200は、本体部110と、主軸120と、刃物台130とを有している。
本体部110は、主軸120及び刃物台130を支持している。主軸120は、不図示の軸受け等によって回転可能に支持されている。主軸120の−Z側の端部には、把握爪120aが設けられている。把握爪120aは、主軸120の回転軸周りに所定の間隔で複数配置されている。把握爪120aは、主軸120の径方向に移動させることでワークWを保持可能である。
本体部110は、主軸120及び刃物台130を支持している。主軸120は、不図示の軸受け等によって回転可能に支持されている。主軸120の−Z側の端部には、把握爪120aが設けられている。把握爪120aは、主軸120の回転軸周りに所定の間隔で複数配置されている。把握爪120aは、主軸120の径方向に移動させることでワークWを保持可能である。
刃物台130は、主軸120の−Z側に配置されている。刃物台130には、不図示の駆動装置が設けられている。刃物台130は、駆動装置により、X方向に平行に移動可能となっている。刃物台130としては、例えばくし型刃物台が用いられる。刃物台130には、ツールヘッド101を保持するための複数の保持部がX方向に並んで設けられている。これら保持部の全部または一部には、例えば不図示の固定具によってツールヘッド101が交換可能に装着される。ツールヘッド101には、ワークWを加工する工具102が装着される。このような工具102としては、ワークWの外周部を加工する工具などが挙げられるが、これに限定されるものではない。例えばワークWに内周部が形成される場合には、工具102として、ワークWの内周部を加工する工具が用いられてもよい。
刃物台130をX方向に移動させることにより、所望の工具102が選択される。また、刃物台130は、不図示の駆動装置により、上記のX方向に加え、Z方向に移動可能となっている。これにより、切削工具は、ワークWに対してX方向及びZ方向に移動可能となっている。本実施形態では、ツールヘッド101及び工具102に対して、第1実施形態に記載の振動防止装置100が取り付けられている。なお、刃物台130として、タレット型の刃物台が用いられてもよい。
次に、工作機械200の動作について説明する。先ず、加工対象であるワークWを主軸120に保持させる。例えば、不図示のワーク搬送装置が、加工対象であるワークWをロードポジションまで取りに行くとともに、このワークWを主軸120まで搬送し、把握爪120aによってワークWの端部を保持する。
ワークWを把持した後、主軸120を回転させることにより、ワークWを回転させる。ワークWの回転数は、加工処理に応じて適宜設定される。続いて、刃物台130をX方向に移動させて工具102を選択する。ここでは、ワークWの外周部を加工可能な工具102を選択する。なお、工具102を選択するのに先立ち、ツールヘッド101及び工具102に対して振動防止装置100を装着しておく。
続いて、工具102のX方向の位置が調整される。この調整では、工具102の先端に取り付けられたチップ103がワークWの外周部に対応するように刃物台130をX方向に移動させる。チップ103のX方向の位置は、ワークWの外周部に対する切削量を規定する。切削量は、不図示の制御部によって予め設定された値に設定されてもよく、また、作業者のマニュアル操作によって行われてもよい。そして、ワークWの回転が安定した段階で、刃物台130を−Z方向に移動させることで、工具102によりワークWの外周部に対して切削を行う。
切削加工により工具102の突出部分102aに振動が生じる場合には、振動防止装置100の可動側プレート21が突出部分102aと一体で振動する。可動側プレート21の振動により、可動側プレート21が磁石30(図3等参照)に対して振動方向に摺動する。例えば、突出部分102aが直線方向に振動する場合には該直線方向に摺動し、突出部分102aがワークの回転方向(工具102の周方向)に振動する場合には該回転方向に摺動する。
この摺動により、可動側プレート21と磁石30との間には摩擦力が生じる。この摩擦力は、可動側プレート21の振動に抵抗する方向に生じるため、可動側プレート21の振動の加速度が低減する。これにより、可動側プレート21と一体で設けられる工具102の突出部分102aの振動が減衰する。このように、びびり振動を引き起こす振動エネルギーが振動防止装置100によって吸収される。
ワークWの切削加工が終了すると、把握爪120aによる保持を解除し、ワークWを不図示のワーク搬送装置によって工作機械200の加工領域から取り出す。なお、把握爪120aの解除からワーク搬送装置によるワークWの取り出しまでの一連の動作は、例えば、不図示の制御部からの指示によって行われてもよく、また、作業者のマニュアル操作によって行ってもよい。なお、ワークWの搬入から取り出しまでを不図示の制御部によって切削加工を自動で行うことができる。ただし、このような動作を全て自動で行うことに代えて、一部または全部の動作を手動で行ってもよい。
以上のように、本実施形態によれば、突出部分102aの振動が摺動の摩擦力によって減衰される。このため、工具102の周方向の振動及び工具102の突出方向に交差する直線方向の振動の両方を効果的に抑制できる。これにより、工具102の振動を効果的に防止し、工具102への負荷を低減することができる。また、このような振動防止装置100を備えるため、加工精度の向上及び工具102の長寿命化を図ることが可能な工作機械200が得られる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は、上述した説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、固定部10が固定側プレート11を有する場合を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば、ツールヘッド101など工具102に対して位置が固定された部分(固定面101b等)を固定部10として設定してもよい。また、上記実施形態では、可動部20が可動側プレート21を有する場合を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば、工具102の突出部分102a自体に可動部20が設けられた構成であってもよい。
例えば、上記実施形態では、固定部10が固定側プレート11を有する場合を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば、ツールヘッド101など工具102に対して位置が固定された部分(固定面101b等)を固定部10として設定してもよい。また、上記実施形態では、可動部20が可動側プレート21を有する場合を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば、工具102の突出部分102a自体に可動部20が設けられた構成であってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、固定部10と可動部20との間に摩擦力を発生させるための構成として、磁石30が用いられる場合を例に挙げて説明したが、これに限定するものではなく、固定部10と可動部20とが摺動するように両者を当接させる構成であれば、例えばクランプ機構など、他の構成であってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、固定側プレート11及び可動側プレート21が磁性体(例、鉄など)によって形成された構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば固定側プレート11及び可動側プレート21のうち少なくとも一方が永久磁石で形成されてもよい。
W…ワーク 10…固定部 11…固定側プレート 11a…プレート面 20…可動部 21…可動側プレート 21a…プレート面 30…磁石 30A、30B…弾性体 100、100A、100B、140…振動防止装置 101…ツールヘッド 102…工具 102a…突出部分 103…チップ 110…本体部 120…主軸 130…刃物台 200…工作機械
Claims (7)
- ツールヘッドから突出して保持される工具の振動を防止する装置であって、
前記ツールヘッドの一部に設定された固定部と、
前記工具の突出部分に配置され、前記固定部に対して前記突出部分の突出方向と交差する方向に摺動可能な可動部と、を備える振動防止装置。 - 前記固定部は、前記工具の一部を囲んだ状態で前記ツールヘッドに固定される環状の固定側プレートが用いられ、
前記可動部は、前記固定側プレートに対向して前記工具の突出部分に配置される環状の可動側プレートが用いられる請求項1記載の振動防止装置。 - 前記可動側プレートは、前記工具に対して着脱可能に形成される請求項2記載の振動防止装置。
- 前記固定側プレート及び前記可動側プレートは磁性体で形成され、
前記固定側プレート及び前記可動側プレートの少なくとも一方に、両者が近接する方向に力を付与するための磁石を備える請求項2または請求項3記載の振動防止装置。 - 前記磁石は、前記固定側プレート及び前記可動側プレートのいずれか一方に形成された凹部に保持されるとともに、
前記固定側プレート及び前記可動側プレートのいずれか他方は、前記磁石に対して摺動する請求項4記載の振動防止装置。 - 前記磁石は、前記工具の一部を囲むように複数配置される請求項4または請求項5記載の振動防止装置。
- ワークを加工する工具と、前記工具を突出して保持するツールヘッドと、を備える工作機械であって、
前記工具の振動を防止する振動防止装置を備え、
前記振動防止装置として、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の振動防止装置が用いられる工作機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014053421A JP2015174195A (ja) | 2014-03-17 | 2014-03-17 | 振動防止装置及び工作機械 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102302962B1 (ko) * | 2021-04-29 | 2021-09-15 | 권대규 | 가공부하의 진동저감구조를 가진 가공 툴 |
-
2014
- 2014-03-17 JP JP2014053421A patent/JP2015174195A/ja active Pending
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KR102302962B1 (ko) * | 2021-04-29 | 2021-09-15 | 권대규 | 가공부하의 진동저감구조를 가진 가공 툴 |
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