JP2015150649A - チャック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大きさや形状の異なる複数種類の加工対象物を把持することが可能であっても、加工対象物の加工前の段取り時間を短縮することが可能で、かつ、加工対象物の加工精度を確保することが可能なチャック装置を提供する。【解決手段】チャック装置1は、径方向へ移動可能なチャック爪4と、チャック爪4に着脱可能に固定される爪部材6とを備えている。チャック爪4は、径方向における加工対象物の外側面に当接可能な第1当接面が形成される径方向当接部4bと、軸方向における加工対象物の一端面が当接可能な第2当接面4dが形成されるとともに径方向当接部4bと一体で形成される軸方向当接部4aとを備え、爪部材6は、第1当接面および第2当接面4dに当接した状態でチャック爪4に固定されている。爪部材6には、径方向における加工対象物の外側面に当接する第3当接面6bが形成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、旋盤等の工作機械に取り付けられて使用されるチャック装置に関する。
従来、旋盤等の工作機械に取り付けられて使用されるチャック装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のチャック装置は、スクロールチャックであり、加工対象物(ワーク)を把持する3個のチャック爪と、チャック爪を保持するチャック本体とを備えている。3個のチャック爪は、ワークの回転中心に対して120°ピッチで配置されており、チャック本体に対して、ワークの径方向へ移動可能となっている。
特許文献1に記載のチャック装置では、チャック爪は、ワークの径方向へ移動可能な台座と、台座に固定される爪部とを備えている。爪部は、ワークの外周面に当接する当接面が形成された部分と、軸方向におけるワークの端面が当接する当接面が形成された部分とから構成されるL型のブロック状に形成されている。台座は、細長い直方体のブロック状に形成されており、その長手方向とワークの径方向とが一致するように配置されている。台座の1つの側面には、複数のネジ孔が台座の長手方向に沿って形成されている。ネジ孔は、ワークの軸方向に向かって形成されており、爪部は、ワークの軸方向からこのネジ孔にねじ込まれる2本のネジによって台座の1つの側面に固定されている。
特許文献1に記載のチャック装置では、台座の1つの側面に複数のネジ孔が形成されているため、ワークの径方向において、台座に対する爪部の固定位置を変えることができる。したがって、このチャック装置では、台座に対する爪部の固定位置を変えることで、外径の異なる複数種類のワークを把持することが可能となっている。
上述のように、特許文献1に記載のチャック装置では、台座に対する爪部の固定位置を変えることで、外径の異なる複数種類のワークを把持することが可能であり、工作機械で加工されるワークの外径が変わる場合には、台座に対する爪部の固定位置を変えれば良い。台座に対する爪部の固定位置を変えるためには、2本のネジの着脱を行わなければならないが、ワークの加工前の段取り時間を短縮するために、2本のネジを容易に着脱できることが好ましい。したがって、ネジの径を小さくして、ネジの締付けトルクを小さくすることが好ましい。しかしながら、特許文献1に記載のチャック装置において、ネジの径を小さくすると、台座に対する爪部の固定強度が低下するため、爪部にワークの径方向の外側への負荷が作用すると、台座に対して爪部が径方向の外側へ位置ずれを起こすおそれがある。また、台座に対して爪部が径方向の外側へ位置ずれを起こすと、チャック爪に固定されるワークが径方向の外側へ位置ずれを起こして、ワークの加工精度が低下するおそれがある。
そこで、本発明の課題は、大きさや形状の異なる複数種類の加工対象物を把持することが可能であっても、加工対象物の加工前の段取り時間を短縮することが可能で、かつ、加工対象物の加工精度を確保することが可能なチャック装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明のチャック装置は、加工対象物を回転させながら加工対象物の加工を行う工作機械に取り付けられ、加工対象物を把持するチャック装置において、工作機械の回転軸の軸方向に直交する径方向へ移動可能なチャック爪と、チャック爪に着脱可能に固定される爪部材とを備え、チャック爪は、径方向における加工対象物の外側面に当接可能な第1当接面が形成される径方向当接部と、軸方向における加工対象物の一端面に当接可能な第2当接面が形成されるとともに径方向当接部と一体で形成される軸方向当接部とを備え、爪部材は、第1当接面および第2当接面に当接した状態でチャック爪に固定され、爪部材には、径方向における加工対象物の外側面に当接する第3当接面が形成されていることを特徴とする。
また、上記の課題を解決するため、本発明のチャック装置は、筒状に形成される加工対象物を回転させながら加工対象物の加工を行う工作機械に取り付けられ、加工対象物を把持するチャック装置において、工作機械の回転軸の軸方向に直交する径方向へ移動可能なチャック爪と、チャック爪に着脱可能に固定される爪部材とを備え、チャック爪は、径方向における加工対象物の内側面に当接可能な第1当接面が形成される径方向当接部と、軸方向における加工対象物の一端面に当接可能な第2当接面が形成されるとともに径方向当接部と一体で形成される軸方向当接部とを備え、爪部材は、第1当接面および第2当接面に当接した状態でチャック爪に固定され、爪部材には、径方向における加工対象物の内側面に当接する第3当接面が形成されていることを特徴とする。
本発明のチャック装置は、チャック爪と、チャック爪に着脱可能に固定される爪部材とを備えている。また、本発明では、チャック爪に、径方向における加工対象物の外側面に当接可能な第1当接面が形成され、爪部材に、径方向における加工対象物の外側面に当接する第3当接面が形成されている。あるいは、本発明では、チャック爪に、径方向における加工対象物の内側面に当接可能な第1当接面が形成され、爪部材に、径方向における加工対象物の内側面に当接する第3当接面が形成されている。そのため、本発明のチャック装置では、チャック爪に爪部材を取り付けたり、取り付けなかったりすることで、また、径方向の厚みの異なる複数種類の爪部材を準備して、加工対象物の大きさや形状に応じた爪部材をチャック爪に取り付けることで、大きさや形状の異なる複数種類の加工対象物を把持することが可能となる。
また、本発明のチャック装置では、チャック爪の径方向当接部が軸方向当接部と一体で形成され、径方向当接部に形成される第1当接面に当接した状態で爪部材がチャック爪に固定されている。したがって、本発明では、チャック爪に爪部材を固定するためのネジの径を小さくして、チャック爪に対する爪部材の固定強度を下げても、径方向における加工対象物の外側面に当接可能な第1当接面がチャック爪に形成される場合には、チャック爪に対する爪部材の径方向外側への位置ずれを防止することが可能になる。また、本発明では、チャック爪に爪部材を固定するためのネジの径を小さくして、チャック爪に対する爪部材の固定強度を下げても、径方向における加工対象物の内側面に当接可能な第1当接面がチャック爪に形成される場合には、チャック爪に対する爪部材の径方向内側への位置ずれを防止することが可能になる。すなわち、本発明では、チャック爪に爪部材を固定するためのネジの径を小さくすることで、このネジの締付けトルクを小さくして、このネジの着脱を容易に行うことが可能であっても、チャック爪に対する爪部材の径方向外側または径方向内側への位置ずれを防止することが可能になる。その結果、本発明では、加工対象物の加工前の段取り時間を短縮することが可能になるとともに、加工対象物の加工精度を確保することが可能になる。
なお、本発明では、工作機械で加工される加工対象物の大きさや形状が変わる場合であっても、チャック爪を取り換える必要がない。したがって、チャック爪を固定するためのネジの径が大きくて、このネジの着脱に時間がかかるとしても、加工対象物の加工前の段取り時間への影響はない。すなわち、本発明では、チャック爪の固定強度を確保して、径方向におけるチャック爪の位置ずれを防止しつつ、加工対象物の加工前の段取り時間を短縮することが可能になる。
本発明において、チャック装置は、チャック爪に着脱可能に固定される平板状または直方体状の端面当接部材を備え、端面当接部材は、第2当接面に当接した状態でチャック爪に固定され、端面当接部材には、軸方向における加工対象物の一端面に当接する第4当接面が形成されていることが好ましい。このように構成すると、チャック爪に端面当接部材を取り付けたり、取り付けなかったりすることで、また、軸方向における厚みの異なる複数種類の端面当接部材を準備して、加工対象物の形状等に応じた端面当接部材をチャック爪に取り付けることで、形状の異なる複数種類の加工対象物をチャック装置で適切に把持することが可能となる。
本発明において、チャック装置は、チャック爪を径方向へ移動可能に保持するチャック本体部と、チャック本体部を保持するとともに工作機構に保持される保持部材と、径方向において保持部材に対するチャック本体部の固定位置を調整するためのネジとを備えることが好ましい。このように構成すると、径方向において、工作機械に対してチャック本体部を精度良く取り付けることが可能になる。
以上のように、本発明のチャック装置では、大きさの異なる複数種類の加工対象物を把持することが可能であっても、加工対象物の加工前の段取り時間を短縮することが可能になり、また、加工対象物の加工精度を確保することが可能になる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(チャック装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるチャック装置1の斜視図である。図2は、図1に示すチャック装置1の正面図である。図3は、図2のE−E断面の概略構成を説明するための図である。図4(A)は、図1に示すチャック爪4の斜視図であり、図4(B)は、図1に示す爪部材6の斜視図であり、図4(C)は、図1に示す端面当接部材7の斜視図である。
図1は、本発明の実施の形態にかかるチャック装置1の斜視図である。図2は、図1に示すチャック装置1の正面図である。図3は、図2のE−E断面の概略構成を説明するための図である。図4(A)は、図1に示すチャック爪4の斜視図であり、図4(B)は、図1に示す爪部材6の斜視図であり、図4(C)は、図1に示す端面当接部材7の斜視図である。
本形態のチャック装置1は、旋盤等の工作機械(図示省略)で加工されるワーク(加工対象物)2を把持するために、工作機械に取り付けられて使用される。すなわち、チャック装置1は、ワーク2を回転させながらワーク2の加工を行う工作機械に取り付けられて使用される。以下の説明では、工作機械の軸方向(図1等のZ方向)を「軸方向」とし、軸方向に直交する方向を「径方向」とする。また、以下の説明では、ワーク2が配置される軸方向の一方側(図1等のZ1方向側)を「前」側、工作機械の本体が配置される軸方向の他方側(図1等のZ2方向側)を「後(後ろ)」側とする。
本形態のチャック装置1は、スクロールチャックである。このチャック装置1は、径方向へ移動可能な3個のチャック爪4と、チャック爪4を径方向へ移動可能に保持するチャック本体部5とを備えている。また、チャック装置1は、3個のチャック爪4のそれぞれに着脱可能に固定される3個の爪部材6と、3個のチャック爪4のそれぞれに着脱可能に固定される3個の端面当接部材7とを備えている。なお、チャック装置1は、油圧または空気圧を利用して、チャック爪4を径方向へ移動させるパワーチャックであっても良い。
3個のチャック爪4は、軸方向から見たときに、工作機械の回転軸の回転中心を中心とする放射状に、かつ、工作機械の回転軸の回転中心に対して120°ピッチで配置されている。チャック爪4は、径方向を長手方向とする細長い直方体状に形成される軸方向当接部4aと、軸方向当接部4aの径方向外側端から前側へ突出する略直方体状の径方向当接部4bとから構成されている。軸方向当接部4aと径方向当接部4bとは一体で形成されており、チャック爪4は、全体として、略L型のブロック状に形成されている。また、チャック爪4は、鋼鉄によって形成されている。
径方向における径方向当接部4bの内側面は、径方向におけるワーク2の外側面(外周面)に当接可能な第1当接面4cとなっている。第1当接面4cは、凹曲面状に形成されている。具体的には、第1当接面4cは、軸方向から見たときの形状が工作機械の回転軸の回転中心を略中心とした円弧状となる凹曲面状に形成されている。軸方向当接部4aの前面は、軸方向におけるワーク2の一端面(ワーク2の後端面)に当接可能な第2当接面4dとなっている。第2当接面4dは、前後方向に直交する平面状に形成されている。
上述のように、チャック装置1は、スクロールチャックであり、チャック本体部5には、チャック爪4が固定される固定部材と、この固定部材を径方向へ移動させる渦巻き状の溝が形成されるカムとが内蔵されている。チャック本体部5は、全体として略円柱状に形成されている。チャック爪4は、2本のネジ9によって固定部材に固定されている(図3参照)。また、チャック爪4は、チャック爪4が最も径方向の外側へ移動したときであっても、チャック爪4の軸方向当接部4aの後面のほぼ全体がチャック本体部5によって支持されるように固定部材に固定されている。たとえば、チャック爪4は、チャック爪4が最も径方向の外側へ移動したときに、チャック爪4の径方向外側端の、チャック本体部5の外周面からの突出量が15mm程度となるように固定部材に固定されている。
チャック本体部5は、保持部材10を介して、工作機構に取り付けられている。具体的には、チャック本体部5は、チャック本体部5の後ろ側に配置される保持部材10に図示を省略するネジによって固定されており、保持部材10に保持されている。保持部材10は、保持部材10の後ろ側に配置されるチャック爪11に把持されており、保持部材10は、チャック爪11に把持されることで工作機械に保持されている。なお、図1、図2では、ネジ9の図示を省略している。
図3に示すように、チャック本体部5の後面側には、後ろ側に向かって突出する円環状の凸部5aが形成されている。保持部材10の前面側には、凸部5aの内周側に配置される円柱状の凸部10aが前側に向かって突出するように形成されている。凸部5aには、径方向に貫通するネジ孔5bが形成されている。たとえば、凸部5aには、工作機械の回転軸の回転中心を中心とする90°ピッチで4個のネジ孔5bが形成されている。ネジ孔5bには、六角穴付止めネジ等のネジ12がネジ込まれており、ネジ孔5bの径方向内側端から径方向の内側へ突出するネジ12の先端(径方向内側端)は、凸部10aの外周面に接触可能になっている。本形態では、ネジ孔5bの径方向内側端からのネジ12の先端側の突出量を調整することで、径方向において、保持部材10に対するチャック本体部5の固定位置が調整されている。
爪部材6は、軸方向から見たときの形状が略円弧状となるブロック状に形成されている。また、爪部材6は、アルミニウム合金によって形成されている。爪部材6の前後の両面は、前後方向に直交する平面状に形成されている。径方向における爪部材6の外側面6aは、凸曲面状に形成されている。具体的には、外側面6aは、軸方向から見たときの形状が第1当接面4cと略同形状の円弧状となる凸曲面状に形成されている。径方向における爪部材6の内側面は、径方向におけるワーク2の外側面(外周面)に当接する第3当接面6bとなっている。第3当接面6bは、凹曲面状に形成されている。具体的には、第3当接面6bは、軸方向から見たときの形状が工作機械の回転軸の回転中心を略中心とした円弧状となる凹曲面状に形成されている。また、第3当接面6bは、把持されるワーク2の外形に応じた凹曲面状に形成されている。
爪部材6は、その後面が第2当接面4dに当接し、かつ、外側面6aが第1当接面4cに当接した状態でチャック爪4に固定されている。本形態では、図2に示すように、軸方向に貫通する2個の貫通孔6cが爪部材6に形成されるとともに、チャック爪4の第2当接面4d側に複数のネジ孔4eが形成されており、貫通孔6cに挿通されネジ孔4eに係合する2本のネジ(図示省略)によって、爪部材6がチャック爪4に固定されている。なお、図1、図4では、貫通孔6cおよびネジ孔4eの図示を省略している。
端面当接部材7は、長方形の平板状または直方体状に形成されている。端面当接部材7の前後の両面は、前後方向に直交する平面状に形成されている。端面当接部材7の前面は、軸方向におけるワーク2の一端面(ワーク2の後端面)に当接する第4当接面7aとなっている。端面当接部材7は、爪部材6よりも径方向の内側でチャック爪4に固定されている。また、端面当接部材7は、その後面が第2当接面4dに当接した状態でチャック爪4に固定されている。本形態では、図2に示すように、軸方向に貫通する2個の貫通孔7bが端面当接部材7に形成されており、貫通孔7bに挿通されネジ孔4eに係合する2本のネジ(図示省略)によって、端面当接部材7がチャック爪4に固定されている。なお、図1、図4では、貫通孔7bの図示を省略している。
以上のように構成されたチャック装置1では、端面当接部材7の第4当接面7aがワーク2の一端面に当接するように径方向における爪部材6の内側にワーク2を配置した後に、チャック爪4を径方向の内側へ移動させ、ワーク2の外周面に爪部材6の第3当接面6bを当接させることで、図2の破線で示すようにワーク2がチャック装置1に把持される。本形態のチャック装置1は、径方向の厚みの異なる複数種類の爪部材6(たとえば、3種類の爪部材6)を備えており、ワーク2の加工前の段取りの際に、把持されるワーク2の大きさ(外径)や形状に応じた爪部材6がチャック爪4に固定される。また、本形態のチャック装置1は、前後方向の厚みの異なる複数種類の端面当接部材7(たとえば、3種類の端面当接部材7)を備えており、ワーク2の加工前の段取りの際に、把持されるワーク2の大きさや形状に応じた端面当接部材7がチャック爪4に固定される。
また、本形態では、把持されるワーク2の大きさや形状に応じて、チャック爪4に爪部材6が固定されないことがある。この場合には、ワーク2の外周面にチャック爪4の第1当接面4cを当接させることで、図2の二点鎖線で示すようにワーク2がチャック装置1に把持される。また、把持されるワーク2の大きさや形状に応じて、チャック爪4に端面当接部材7が固定されないこともある。この場合には、把持されるワーク2の一端面にチャック爪4の第2当接面4dが当接する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のチャック装置1は、チャック爪4に着脱可能に固定される爪部材6を備えており、チャック爪4に、ワーク2の外周面に当接可能な第1当接面4cが形成され、爪部材6に、ワーク2の外周面に当接する第3当接面6bが形成されている。また、本形態のチャック装置1は、径方向の厚みの異なる複数種類の爪部材6を備えている。そのため、本形態では、上述のように、把持されるワーク2の大きさや形状に応じた爪部材6をチャック爪4に取り付けることで、また、爪部材6をチャック爪4に取り付けないことで、チャック装置1によって、大きさや形状の異なる複数種類のワーク2を把持することが可能となる。
以上説明したように、本形態のチャック装置1は、チャック爪4に着脱可能に固定される爪部材6を備えており、チャック爪4に、ワーク2の外周面に当接可能な第1当接面4cが形成され、爪部材6に、ワーク2の外周面に当接する第3当接面6bが形成されている。また、本形態のチャック装置1は、径方向の厚みの異なる複数種類の爪部材6を備えている。そのため、本形態では、上述のように、把持されるワーク2の大きさや形状に応じた爪部材6をチャック爪4に取り付けることで、また、爪部材6をチャック爪4に取り付けないことで、チャック装置1によって、大きさや形状の異なる複数種類のワーク2を把持することが可能となる。
本形態では、軸方向当接部4aと一体で形成される径方向当接部4bの第1当接面4cに外側面6aが当接した状態で爪部材6がチャック爪4に固定されている。そのため、本形態では、チャック爪4に爪部材6を固定するためのネジの径を小さくして、チャック爪4に対する爪部材6の固定強度を下げても、チャック爪4に対する爪部材6の径方向外側への位置ずれを防止することが可能になる。すなわち、本形態では、チャック爪4に爪部材6を固定するためのネジの径を小さくすることで、このネジの締付けトルクを小さくして、このネジの着脱を容易に行うことが可能であっても、チャック爪4に対する爪部材6の径方向外側への位置ずれを防止することが可能になる。その結果、本形態では、ワーク2の加工前の段取り時間を短縮することが可能になるとともに、ワーク2の加工精度を確保することが可能になる。
なお、本形態では、工作機械で加工されるワーク2の大きさや形状が変わる場合であっても、チャック爪4を取り換える必要がない。したがって、チャック爪4を固定するためのネジ9の径が大きくて、ネジ9の着脱に時間がかかるとしても、ワーク2の加工前の段取り時間への影響はない。すなわち、本形態では、チャック爪4の固定強度を確保して、径方向におけるチャック爪4の位置ずれを防止しつつ、ワーク2の加工前の段取り時間を短縮することが可能になる。
本形態では、チャック装置1は、チャック爪4に着脱可能に固定される端面当接部材7を備えており、端面当接部材7に、軸方向におけるワーク2の一端面に当接する第4当接面7aが形成されている。また、本形態のチャック装置1は、前後方向の厚みの異なる複数種類の端面当接部材7を備えている。そのため、本形態では、上述のように、把持されるワーク2の大きさや形状に応じた端面当接部材7をチャック爪4に取り付けることで、また、端面当接部材7をチャック爪4に取り付けないことで、大きさや形状の異なる複数種類のワーク2を適切に把持することが可能となる。
本形態では、チャック本体部5に形成されるネジ孔5bの径方向内側端からのネジ12の先端側の突出量を調整することで、径方向において、保持部材10に対するチャック本体部5の固定位置が調整されている。そのため、本形態では、径方向において、工作機械に対してチャック本体部5を精度良く取り付けることが可能になる。
本形態では、チャック爪4が鋼鉄によって形成されているため、チャック爪4の剛性を確保しつつ、チャック爪4のコストを低減することが可能になる。また、本形態では、爪部材6がアルミニウム合金によって形成されているため、ワーク2がアルミニウム合金等の比較的軟らかい材料で形成されていても、ワーク2を傷つけることなく、ワーク2を把持することが可能になる。なお、チャック爪4はアルミニウム合金によって形成されても良いし、爪部材6は鋼鉄によって形成されても良い。
(チャック爪および爪部材の変形例)
図5は、本発明の他の実施の形態にかかるチャック装置1の正面図である。上述した形態では、チャック装置1は、軸方向当接部4aと、軸方向当接部4aの径方向外側端から前側へ突出する径方向当接部4bとから構成されるチャック爪4を備えており、ワーク2の外周面を把持している。この他にもたとえば、チャック装置1は、図5に示すように、軸方向当接部4aと、軸方向当接部4aと一体で形成され軸方向当接部4aの径方向内側端から前側へ突出する径方向当接部4gとから構成されるチャック爪4を備え、円筒状等の筒状に形成されるワーク2の径方向の内側面を把持しても良い。
図5は、本発明の他の実施の形態にかかるチャック装置1の正面図である。上述した形態では、チャック装置1は、軸方向当接部4aと、軸方向当接部4aの径方向外側端から前側へ突出する径方向当接部4bとから構成されるチャック爪4を備えており、ワーク2の外周面を把持している。この他にもたとえば、チャック装置1は、図5に示すように、軸方向当接部4aと、軸方向当接部4aと一体で形成され軸方向当接部4aの径方向内側端から前側へ突出する径方向当接部4gとから構成されるチャック爪4を備え、円筒状等の筒状に形成されるワーク2の径方向の内側面を把持しても良い。
この場合には、径方向における径方向当接部4gの外側面は、径方向におけるワーク2の内側面(内周面)に当接可能な第1当接面4hとなっている。第1当接面4hは、軸方向から見たときの形状が工作機械の回転軸の回転中心を略中心とした円弧状となる凸曲面状に形成されている。また、この場合には、径方向における爪部材6の内側面6eは、軸方向から見たときの形状が第1当接面4hと略同形状の円弧状となる凹曲面状に形成されている。径方向における爪部材6の外側面は、ワーク2の内周面に当接する第3当接面6fとなっている。第3当接面6fは、軸方向から見たときの形状が工作機械の回転軸の回転中心を略中心とした円弧状となる凸曲面状に形成されている。また、第3当接面6fは、把持されるワーク2の内径に応じた凸曲面状に形成されている。爪部材6は、その後面が第2当接面4dに当接し、かつ、内側面6eが第1当接面4hに当接した状態でチャック爪4に固定されている。端面当接部材7は、爪部材6よりも径方向の外側でチャック爪4に固定されている。
この場合には、端面当接部材7の第4当接面7aが筒状に形成されるワーク2の一端面に当接するように径方向における爪部材6の外側にワーク2を配置した後に、チャック爪4を径方向の外側へ移動させ、ワーク2の内周面に爪部材6の第3当接面6fを当接させることで、図5の破線で示すようにワーク2がチャック装置1に把持される。この場合にも、上述した形態と同様に、チャック装置1は、径方向の厚みの異なる複数種類の爪部材6を備えており、ワーク2の加工前の段取りの際に、把持されるワーク2の大きさ(内径)や形状に応じた爪部材6がチャック爪4に固定される。また、把持されるワーク2の大きさや形状に応じて、チャック爪4に爪部材6が固定されないこともあり、このときには、ワーク2の内周面にチャック爪4の第1当接面4hを当接させることで、ワーク2がチャック装置1に把持される。
図5に示すチャック装置1においても、上述した形態と同様に、大きさや形状の異なる複数種類のワーク2をチャック装置1によって把持することが可能となる。また、軸方向当接部4aと一体で形成される径方向当接部4gの第1当接面4hに内側面6eが当接した状態で爪部材6がチャック爪4に固定されるため、チャック爪4に爪部材6を固定するためのネジの径を小さくして、チャック爪4に対する爪部材6の固定強度を下げても、チャック爪4に対する爪部材6の径方向内側への位置ずれを防止することが可能になる。したがって、図5に示すチャック装置1においても、上述した形態と同様に、ワーク2の加工前の段取り時間を短縮することが可能になるとともに、ワーク2の加工精度を確保することが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態では、チャック装置1は、端面当接部材7を備えているが、チャック装置1は、端面当接部材7を備えていなくても良い。また、上述した形態では、爪部材6は、軸方向から見たときの形状が略円弧状となるブロック状に形成されているが、爪部材6は、第3当接面6bが形成される部分と、軸方向におけるワーク2の一端面に当接可能な当接面が形成される部分とを有する略L型のブロック状に形成されても良い。また、上述した形態では、チャック装置1は、3個のチャック爪4を備えているが、チャック装置1が備えるチャック爪4の数は、2個であっても良いし、4個以上であっても良い。この場合には、2個または4個以上のチャック爪4は、工作機械の回転軸の回転中心に対して等角度ピッチで配置される。また、この場合には、2個または4個以上のチャック爪4のそれぞれに爪部材6と端面当接部材7が着脱可能に固定される。また、チャック装置1が備えるチャック爪4の数は、1個であっても良い。この場合、チャック本体部5には、チャック爪4、爪部材6および端面当接部材7とともにワーク2を把持するためのチャック部が形成される。
上述した形態では、チャック装置1は、端面当接部材7を備えているが、チャック装置1は、端面当接部材7を備えていなくても良い。また、上述した形態では、爪部材6は、軸方向から見たときの形状が略円弧状となるブロック状に形成されているが、爪部材6は、第3当接面6bが形成される部分と、軸方向におけるワーク2の一端面に当接可能な当接面が形成される部分とを有する略L型のブロック状に形成されても良い。また、上述した形態では、チャック装置1は、3個のチャック爪4を備えているが、チャック装置1が備えるチャック爪4の数は、2個であっても良いし、4個以上であっても良い。この場合には、2個または4個以上のチャック爪4は、工作機械の回転軸の回転中心に対して等角度ピッチで配置される。また、この場合には、2個または4個以上のチャック爪4のそれぞれに爪部材6と端面当接部材7が着脱可能に固定される。また、チャック装置1が備えるチャック爪4の数は、1個であっても良い。この場合、チャック本体部5には、チャック爪4、爪部材6および端面当接部材7とともにワーク2を把持するためのチャック部が形成される。
上述した形態では、チャック装置1は、スクロールチャックであるが、チャック装置1は、たとえば、図6に示すコレット21を有するコレットチャックであっても良い。コレット21には、放射状に形成される切欠き部21aが形成されている。切欠き部21aは、120°ピッチで3箇所に形成されている。コレット21の円周方向における切欠き部21aの間は、径方向へ移動可能なチャック爪21bとなっている。径方向におけるチャック爪21bの内側面は、径方向におけるワーク2の外側面(外周面)に当接可能な第1当接面21cとなっている。また、チャック爪21bには、軸方向におけるワーク2の一端面(ワーク2の後端面)に当接可能な第2当接面(図示省略)が形成されている。また、チャック爪21bには、爪部材6が着脱可能に固定されている。具体的には、爪部材6の後面がチャック爪21bの第2当接面に当接し、かつ、外側面6aが第1当接面21cに当接した状態で、爪部材6がチャック爪21bに固定されている。なお、チャック爪21bに端面当接部材7が固定されても良い。この場合には、端面当接部材7は、爪部材6よりも径方向の内側でチャック爪21bに固定される。また、端面当接部材7は、その後面がチャック爪21bの第2当接面に当接した状態でチャック爪21bに固定される。
1 チャック装置
2 ワーク(加工対象物)
4、21b チャック爪
4a 軸方向当接部
4b、4g 径方向当接部
4c、4h、21c 第1当接面
4d 第2当接面
5 チャック本体部
6 爪部材
6b、6f 第3当接面
7 端面当接部材
7a 第4当接面
10 保持部材
12 ネジ
X 軸方向
2 ワーク(加工対象物)
4、21b チャック爪
4a 軸方向当接部
4b、4g 径方向当接部
4c、4h、21c 第1当接面
4d 第2当接面
5 チャック本体部
6 爪部材
6b、6f 第3当接面
7 端面当接部材
7a 第4当接面
10 保持部材
12 ネジ
X 軸方向
Claims (4)
- 加工対象物を回転させながら前記加工対象物の加工を行う工作機械に取り付けられ、前記加工対象物を把持するチャック装置において、
前記工作機械の回転軸の軸方向に直交する径方向へ移動可能なチャック爪と、前記チャック爪に着脱可能に固定される爪部材とを備え、
前記チャック爪は、前記径方向における前記加工対象物の外側面に当接可能な第1当接面が形成される径方向当接部と、前記軸方向における前記加工対象物の一端面に当接可能な第2当接面が形成されるとともに前記径方向当接部と一体で形成される軸方向当接部とを備え、
前記爪部材は、前記第1当接面および前記第2当接面に当接した状態で前記チャック爪に固定され、
前記爪部材には、前記径方向における前記加工対象物の外側面に当接する第3当接面が形成されていることを特徴とするチャック装置。 - 筒状に形成される加工対象物を回転させながら前記加工対象物の加工を行う工作機械に取り付けられ、前記加工対象物を把持するチャック装置において、
前記工作機械の回転軸の軸方向に直交する径方向へ移動可能なチャック爪と、前記チャック爪に着脱可能に固定される爪部材とを備え、
前記チャック爪は、前記径方向における前記加工対象物の内側面に当接可能な第1当接面が形成される径方向当接部と、前記軸方向における前記加工対象物の一端面に当接可能な第2当接面が形成されるとともに前記径方向当接部と一体で形成される軸方向当接部とを備え、
前記爪部材は、前記第1当接面および前記第2当接面に当接した状態で前記チャック爪に固定され、
前記爪部材には、前記径方向における前記加工対象物の内側面に当接する第3当接面が形成されていることを特徴とするチャック装置。 - 前記チャック爪に着脱可能に固定される平板状または直方体状の端面当接部材を備え、
前記端面当接部材は、前記第2当接面に当接した状態で前記チャック爪に固定され、
前記端面当接部材には、前記軸方向における前記加工対象物の一端面に当接する第4当接面が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のチャック装置。 - 前記チャック爪を前記径方向へ移動可能に保持するチャック本体部と、前記チャック本体部を保持するとともに前記工作機構に保持される保持部材と、前記径方向において前記保持部材に対する前記チャック本体部の固定位置を調整するためのネジとを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のチャック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014026776A JP2015150649A (ja) | 2014-02-14 | 2014-02-14 | チャック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014026776A JP2015150649A (ja) | 2014-02-14 | 2014-02-14 | チャック装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015150649A true JP2015150649A (ja) | 2015-08-24 |
Family
ID=53893443
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014026776A Pending JP2015150649A (ja) | 2014-02-14 | 2014-02-14 | チャック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015150649A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220154431A (ko) * | 2021-05-13 | 2022-11-22 | (주) 대공테크 | 스크롤 척 |
-
2014
- 2014-02-14 JP JP2014026776A patent/JP2015150649A/ja active Pending
Cited By (2)
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KR20220154431A (ko) * | 2021-05-13 | 2022-11-22 | (주) 대공테크 | 스크롤 척 |
KR102488041B1 (ko) * | 2021-05-13 | 2023-01-11 | (주) 대공테크 | 스크롤 척 |
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