JP2015173568A - 電池保護回路および電池パック - Google Patents

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直晃 荻野
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裕司 小寺
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【課題】充電異常状態が充電回路に起因して生じた場合であっても、二次電池や電池保護回路自体の破損を防止することができる電池保護回路を得ること。【解決手段】電池セル2を保護する電池保護回路3であって、電池セルから外部端子4に至る充放電経路6に挿入されたスイッチ回路12と、外部端子に接続された充電回路により二次電池を充電する充電時において、充電が正常状態で行われているか充電異常状態が生じているかを検出する充電異常検出部13、14と、充電異常検出部からの入力信号が正常状態を示しているときはスイッチ回路を通電状態に制御し、異常状態を示しているときは非通電状態に制御するスイッチ制御部11と、充電回路の状態を確認可能な充電回路確認部18とを備え、スイッチ制御部は、充電回路確認部からの入力信号が充電再開可能とするものではない場合には、復帰条件を満たした場合であっても復帰操作を行わない。【選択図】図1

Description

本開示は、リチウムイオン電池などの二次電池を保護する電池保護回路、ならびにこの電池保護回路と電池セルとを備えた電池パックに関し、特に、二次電池の充電時に異常を検知したときに二次電池を保護する電池保護回路およびこれを備えた電池パックに関する。
電池パックは、一又は複数の二次電池が内蔵されていて、これらの二次電池の電極端子を直列または並列に接続した正極および負極に、それぞれ接続された外部端子を備えている。この外部端子間に所定の充電回路が接続されることで、電池パックの充電が行われる。また、充電された電池パックの外部端子間に負荷が接続された場合には、電池パックは所定の電圧値での放電を行い負荷回路の電源となる。
このような電池パックは、過充電あるいは過放電等の異常状態から二次電池を保護するために、異常状態が発生したときには充電および放電を停止する制御が可能な電池保護回路を備えている。電池保護回路は、外部端子と二次電池の電極との間の充放電経路にこれを切断可能なスイッチ回路を介在させて、過充電あるいは過放電などの状態異常を検出したときにスイッチ制御部がスイッチ回路を遮断する制御を行うように構成される。また、電池保護回路が対処すべき異常状態として、過充電あるいは過放電に留まらず、例えば電池パック内の異常な温度上昇等にも対応できるように、電池パック内の温度を監視する温度センサを備え、電池パック内の温度異常を検出した場合にもスイッチ制御部がスイッチ回路を遮断する制御を行う等、種々の異常に対処することができる電池保護回路が実用化されている。
電池パックを構成する二次電池の過充電や過放電を防止する電池保護回路として、二次電池の電極と外部端子との間に配置された充電保護用スイッチと放電保護用スイッチとしての2つのFETと、これら2つのFETを動作させる監視ICとを備えたものが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の電池保護回路において、監視ICは、充電保護用スイッチ(FET)のON/OFF状態に応じて、短絡電流が流れていると判断する電極端子間の電圧レベルの判断基準を異ならせて放電保護用スイッチ(FET)をOFFするため、適切な安全性を確保しながら二次電池から負荷回路への効率のよい電力供給を行うことができる。
また、二次電池の過充電保護を行う充電装置として、充電完了時から所定時間経過後の二次電池電圧を基準電池電圧に設定し、実際の二次電池電圧がこの基準電池電圧から所定の電位差以上低下した場合に充電を再開するものが提案されている(特許文献2参照)。特許文献2に記載の充電装置では、二次電池毎の充放電特性のばらつきに対応させて、二次電池を過充電することなく常に満充電に近い状態に保持することができる。
特開2011−030283号公報 特開2000−023384号公報
上記特許文献1および特許文献2に開示されているように、従来の電池保護回路は、二次電池の充電時に二次電池の電圧が所定範囲より高くなる過充電電圧状態や、二次電池の充電時に流れる充電電流が所定範囲より大きくなる過充電電流状態を検知した場合に、二次電池の電極と外部端子との間の充電経路をスイッチ回路によって遮断して充電動作を停止させ、二次電池を保護するものである。
このような二次電池の充電時に生じる充電異常状態から二次電池を保護する電池保護回路では、充電保護スイッチを切断状態として充電動作を停止させた後に、二次電池の電池電圧が所定の範囲内まで低下した場合や、過大な充電電流が流れなくなった場合には、充電異常状態が解消されたと判断する。そして、充電異常状態が解消されたと判断した場合には、充電保護スイッチを接続状態へと戻して遮断されていた二次電池の電極と外部端子との間の充電経路の電気的接続を再度接続する復帰操作が行われ、二次電池は再び充電可能な状態となる。特に、引用文献2に記載の発明では、この再充電可能な状態を繰り返し実現することで、二次電池の充電電圧を常に満充電状態に近い状態で維持することを積極的な目的としている。
しかし、二次電池を充電する充電回路に異常がある場合、また、本来接続されるべきではない二次電池の仕様に合致していない充電回路が誤って接続されている場合などでは、二次電池への充電が再開されるとすぐに、再び充電異常状態となってしまう可能性が高い。このようにして、充電異常状態が繰り返されると、二次電池の破損やスイッチ回路をはじめとする電池保護回路の破損に繋がって、最悪の場合には二次電池から発火するなどの深刻な事態を引き起こしかねない。
本開示は、上記従来の課題を解決し、充電異常状態が充電回路に起因して生じた場合であっても、二次電池や電池保護回路自体の破損を防止することができる電池保護回路、さらに、このような電池保護回路を二次電池と共に備えた安全性の高い電池パックを得ることを目的とする。
上記課題を解決するため本願で開示する電池保護回路は、単数または複数の二次電池が接続された電池セルと共に用いられ、前記電池セルを保護する電池保護回路であって、前記電池セルから外部端子に至る充放電経路に挿入されたスイッチ回路と、前記外部端子に接続された充電回路により前記二次電池を充電する充電時において、充電が正常状態で行われているか充電異常状態が生じているかを検出する充電異常検出部と、前記充電異常検出部からの入力信号が正常状態を示しているときは前記スイッチ回路を通電状態に制御し、前記充電異常検出部からの入力信号が異常状態を示しているときは前記スイッチ回路を非通電状態に制御するスイッチ制御部と、前記充電回路の状態を確認可能な充電回路確認部とを備え、前記スイッチ制御部は、前記スイッチ回路を非通電状態に制御した後、前記充電回路確認部からの入力信号が充電再開可能とするものではない場合には、復帰条件を満たした場合であっても前記スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰操作を行わないことを特徴とする。
また、本願で開示する電池パックは、単数または複数の二次電池が接続された電池セルと、本願で開示する電池保護回路とを備えたことを特徴とする。
本願で開示する電池保護回路は、充電異常状態が検出された際にスイッチ回路を非通電状態にした後、スイッチ制御部は、充電異常状態が解消されて復帰条件を満たした場合であっても、充電回路確認部からの入力信号が充電再開可能とするものではない場合には、スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰操作を行わない。このため、充電回路側に異常の原因がある場合に繰り返し充電動作を行って充電異常状態を引き起こしてしまうことを回避し、二次電池や電池保護回路の確実な保護を行うことができる。
また、本願で開示する電池パックは、電池セルと本願で開示する電池保護回路とを備え、充電回路側に起因する充電異常状態の繰り返しを回避できる安全性の高いものとなる。
本実施形態にかかる電池保護回路とこの電池保護回路を備えた電池パックの構成を示すブロック図である。 過充電電圧となる充電異常状態が生じた場合の、本実施形態にかかる電池保護回路の動作を説明するフローチャートである。 過充電電流となる充電異常状態が生じた場合の、本実施形態にかかる電池保護回路の動作を説明するフローチャートである。 充電回路確認部により充電回路が接続されていないことが検出された際に充電再開可能と判断される場合の、本実施形態にかかる電池保護回路の動作を説明するフローチャートである。
本開示の電池保護回路は、単数または複数の二次電池が接続された電池セルと共に用いられ、前記電池セルを保護する電池保護回路であって、前記電池セルから外部端子に至る充放電経路に挿入されたスイッチ回路と、前記外部端子に接続された充電回路により前記二次電池を充電する充電時において、充電が正常状態で行われているか充電異常状態が生じているかを検出する充電異常検出部と、前記充電異常検出部からの入力信号が正常状態を示しているときは前記スイッチ回路を通電状態に制御し、前記充電異常検出部からの入力信号が異常状態を示しているときは前記スイッチ回路を非通電状態に制御するスイッチ制御部と、前記充電回路の状態を確認可能な充電回路確認部とを備え、前記スイッチ制御部は、前記スイッチ回路を非通電状態に制御した後、前記充電回路確認部からの入力信号が充電再開可能とするものではない場合には、復帰条件を満たした場合であっても前記スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰操作を行わない。
本開示の電池保護回路は、スイッチ制御部がスイッチ回路を非通電状態に制御した後、充電異常状態が解消されて復帰条件を満たした場合であっても、充電回路の状態を確認する充電回路確認部からの入力信号が充電再開可能とするものではない場合には、スイッチ制御部はスイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰操作を行わない。このため、充電回路側に起因して充電異常状態が生じている場合に、繰り返して充電動作を行ってしまうことを回避でき、充電異常状態が繰り返されることによる電池セルや電池保護回路自体の破損を防止することができる、安全性の高い電池保護回路を実現することができる。
上記本開示の電池保護回路において、前記充電回路確認部が、前記スイッチ回路と前記外部端子との間の外部電圧を検出する外部電圧検出部であり、前記外部電圧検出部は、前記外部電圧が充電時に印加可能な最大充電電圧値以下である場合に充電再開可能と判断することが好ましい。このようにすることで、充電回路に起因して生じる過充電電圧状態から、電池セルや電池保護回路を保護することができる。
また、本開示の電池保護回路において、前記充電回路確認部が、前記スイッチ回路と前記外部端子との間の外部電圧を検出する外部電圧検出部であり、前記外部電圧検出部は、前記外部電圧が0である場合に、前記外部端子に前記充電回路が接続されていない状態であるとして充電再開可能と判断することが好ましい。このようにすることで、充電回路に起因して生じる過充電電流状態から、電池セルや電池保護回路を保護することができる。
さらに、本開示の電池保護回路において、前記充電回路確認部が、前記外部端子に外部機器が接続されているか否かを判断可能な環境検出部であり、前記環境検出部は、前記外部端子に充電回路が接続されていない場合に充電再開可能と判断することが好ましい。このようにすることで、充電異常状態を生じさせた充電回路が取り外されたことを検出して、電池パックを再充電可能状態な状態にすることができる。
また、前記充電異常検出部が、前記二次電池の電圧を検出する電池電圧検出部であり、前記スイッチ制御部は、前記電池電圧検出部が前記二次電池の電圧が制限電圧値を超えたことを検出した際に前記スイッチ回路を非通電状態とし、前記電池電圧検出部が前記二次電池の電圧が充電再開電圧値よりも下がったことを検出した際に前記スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰条件を満たしたと判断することが好ましい。このようにすることで、過充電電圧時の保護と復帰操作とを良好に行うことができる。
さらに、前記充電異常検出部が、前記二次電池に流れる電流を検出する電流検出部であり、前記スイッチ制御部は、前記電流検出部が前記二次電池に流れる電流が制限電流値を超えたことを検出した際に前記スイッチ回路を非通電状態とし、前記スイッチ回路を非通電状態とした後に前記電流検出部が前記二次電池に流れる電流が停止していることを検出した際に前記スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰条件を満たしたと判断することが好ましい。このようにすることで、過充電電流時の保護と、復帰操作とを良好に行うことができる。
さらにまた、前記充電異常検出部として、前記二次電池の電圧を検出する電池電圧検出部と、前記二次電池に流れる電流を検出する電流検出部とを備え、前記スイッチ制御部は、前記電池電圧検出部が前記二次電池の電圧が制限電圧値を超えたことを検出した際、および、前記電流検出部が前記二次電池に流れる電流が制限電流値を超えたことを検出した際の少なくともいずれか一方の場合に、前記スイッチ回路を非通電状態とし、前記電池電圧検出部が前記二次電池の電圧が充電再開電圧値よりも下がったことを検出し、かつ、前記スイッチ回路を非通電状態とした後に前記電流検出部が前記二次電池に流れる電流が停止していることを検出した際に、前記スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰条件を満たしたと判断することが好ましい。このようにすることで、過充電電圧状態と過充電電流状態との双方の場合に対して保護と、復帰操作とを良好に行うことができる。
また、本開示の電池パックは、単数または複数の二次電池が接続された電池セルと、上記本願で開示する電池保護回路とを備えることを特徴とする。
このようにすることで、上記した本願にかかる電池保護回路の特徴を活かして、充電回路側に起因して充電異常状態が生じている場合に、繰り返して充電動作を行ってしまうことを回避でき、充電異常状態が繰り返されることによる電池セルや電池保護回路自体の破損を防止することができる、安全性の高い電池パックを実現することができる。
以下、本開示の電池保護回路、および、この電池保護回路を備えた電池パックの実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の説明に用いられるブロック図において、それぞれの回路ブロックは所定の機能を果たすひとまとまりものとして表示されていて、これらの回路ブロックは物理的な電気回路自体に直接対応してこれを指し示すものではない。このため以下の各図の説明は、一つのブロックが複数の回路基板に分けて構成される場合や、複数のブロックが一つの電気回路素子に搭載される場合を妨げるものではない。
(実施の形態)
図1は、本開示にかかる電池保護回路を備えた、本開示にかかる電池パックの実施形態としての構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態にかかる電池パック1は、例えば、リチウムイオン電池等の二次電池を単数もしくは複数個直列に接続して構成された電池セル2と、この電池セル2を保護する電池保護回路3とを備えている。
電池セル2の正極(+電極)端子には電池パック1の正(+)の外部端子4が、また、電池セル2の負極(−電極)端子には電池パック1の負の外部端子5が、それぞれ接続され、この電池セル2の電極端子と電池パック1の両外部端子4、5間が電池パック1の充放電経路6となる。電池パック1は、外部端子4、5を介して外部の負荷に対する電力の供給を行い、外部からの電池セル2に対する充電が行われる。
また、本実施形態の電池パック1は、電池セル2に過電圧や過電流が加わって電池セル2が破損することを防ぐ電池保護回路3として、電池セル2の一方の電極側(図1の場合は正極側)の充放電経路6にスイッチ回路12が挿入され、スイッチ制御部11によってスイッチ回路12が開閉されて、電池セル2からの出力および電池セル2への充電の電圧/電流が制御される。なお、スイッチ回路12は、電池セル2の負極側の充放電経路6に配置される場合もある。
電池保護回路3は、さらに、電池電圧検出部13、電流検出部14、電池セル2の温度と、電池パック1と充電回路もしくは所定の負荷回路などの他の電気回路や機器との接続を検出する環境検出部16を備えている。スイッチ制御部11、電池電圧検出部13、電流検出部14、環境検出部16は、電池保護用ICとして一体化・標準化されたものを用いることができる。また、スイッチ制御部11、電池電圧検出部13、電流検出部14の機能が一体化されたICに、温度検出部を含む環境検出部16として働くICとを組み合わせて使用することもできる。さらに、環境検出部16として、外部機器との接続状態であるか否かは監視せず、単に電池セル2の温度のみを監視する構成とされる場合もある。
電池電圧検出部13は、電池セル2の充放電電圧を監視し、過放電あるいは過充電電圧を検出した場合に、所定の制御信号を生成する。電流検出部7は、図1に示す例では負極側の充放電経路6に挿入された抵抗15を介して、電池セル2に流れる電流を監視し、過電流を検出した場合に、所定の制御信号を生成する。環境検出部16は、電池パック1内に配置された図示しないサーミスタなどの温度検出素子を用いて温度を監視し、温度異常を検出した場合に所定の制御信号を生成する。また、図1に示すように、環境検出部16は、一例として外部端子4、5との間などに配置された接続検出端子7からの信号に基づいて、電池パック1が外部機器と接続された状態であるか否か、また、接続された外部機器が、電池パックを充電する充電回路を備えた充電装置か、または、電池パックから電圧の供給を受けて動作する携帯形電子機器などの負荷回路を備えた電子装置かを判別して、その結果を表す信号を生成する。
電池電圧検出部13、電流検出部14、および環境検出部16が生成する制御信号は、スイッチ制御部11に供給され、スイッチ制御部11はその制御信号に基づいてスイッチ回路12の通電(導通)または非通電(遮断)を制御する。これにより、過充電あるいは過放電、充電電流または放電電流が過大に流れる場合などの異常発生時に充放電経路6を遮断して、電池セル2の保護や発熱等の事故発生の防止が可能となる。また、電池パック1が外部機器に接続されていない状態では、外部端子4、5に電圧が印加されないようにして、電池パック1からの不所望な漏電やスパークの発生などを防ぐことができる。
電池電圧検出部13、電流検出部14、および環境検出部16は、電池セル2あるいはその周辺の状態の異常を検出するための異常検出部の例である。本開示においては、電池電圧検出部13と、電流検出部14とが、充電が正常状態で行われているか充電異常状態が生じているかを検出する充電異常検出部に相当する。
なお、本開示の電池パック1の電池保護回路3が備える充電異常検出部は、図1に例示した構成に限られるものではなく、電池電圧検出部13および電流検出部14の少なくともいずれか一方を備え、電池セル2への過充電電圧状態および過充電電流状態である充電異常状態の少なくともいずれか一方を検出することができればよい。また、本実施形態の電池保護回路3においては、図1に例示したもの以外の電池パックがおかれた異常状態を検出可能な異常検出部を備えることもできる。
スイッチ回路12は、一例として過充電保護スイッチ(FET)121と過放電保護スイッチ(FET)122と、それぞれに付随させたダイオード123と124とを備え、スイッチ制御部11からの信号がそれぞれのFETのゲートに印加されることで動作して、充放電経路6を遮断する。なお、本開示の電池パック1が備える電池保護回路3に使用されるスイッチ回路12は、図1に示した構成に限られず、スイッチング素子として一つのFETを用いたもの、FETではなくリレー等の他のスイッチング素子を用いたものなど、スイッチ制御部11からの制御信号に応じて充放電経路6を遮断、導通させて通電状態および非通電状態の制御が可能な各種のスイッチ素子を利用することができる。また、スイッチ回路12に付属させて、スイッチ回路11の両端の電圧値を把握することができる素子をさらに備えて、電池セル2の電圧値を詳細に把握しながら充放電をより細かく制御する構成とすることもできる。
本実施形態の電池保護回路3は、さらに、充放電経路6におけるスイッチ回路12と外部端子4との間の外部電圧を把握する測定端子17と外部電圧検出部18とを備えている。
測定端子17は、充放電経路6上の電圧を測定できる端子であればよいため、充放電経路6上に特定の端子を追加配置して測定端子17とすることも、スイッチ回路12の外部端子4側の端子を測定端子17として兼用することも、外部端子4自体を測定端子17として兼用することもできる。
外部電圧検出部18は、測定端子17の電圧値を検出することができる検出部であり、従来周知の電圧値を検出可能な各種構成を採用することができる。なお、外部電圧とは、スイッチ回路12がスイッチ制御部11によって非通電状態となった際の、スイッチ回路12から外部端子4間の充放電経路6の電位をいう。スイッチ回路12が非通電状態の場合、スイッチ回路12と外部端子4との間の充放電経路6の電位は外部端子4の電位と同じ値となり、この電位は、電池パック1に取り付けられた外部機器などの外部の構成や状態に左右される電位であるため、本明細書ではこの電位を外部電圧と称している。
なお、本実施形態にかかる電池パック1の電池保護回路3として、スイッチ回路12の動作不良を検出して充放電経路6を強制的に切断可能な保護素子と切断制御部など、電池セル2を保護する各種の構成をさらに備える構成を用いることもできる。
次に、本実施形態にかかる電池パックが備えた電池保護回路の、充電異常状態における電池セルの保護動作について説明する。
図2は、電池セルの充電時において、外部機器である充電装置から過充電電圧が印加された過充電状態における、電池保護回路の動作を説明するフローチャートである。
まず、外部機器として外部端子4、5に充電回路を備えた充電装置が接続され、充電が開始される(ステップS101)。
充電が開始されると電池保護回路3が動作して、電池電圧検出部13は電池セル2の電池電圧Vbの検出動作を開始する(ステップS102)。
充電開始と共に電池電圧Vbは上昇するが、電池電圧Vbが過充電状態を判別するための制限電圧値として設定された所定の設定電圧値V1を上回った(Vb>V1)場合(ステップS103で「Yes」の場合)、過充電異常状態として電池電圧検出部13からスイッチ制御部11へ、過充電異常状態を示す信号が送信される(ステップS104)。
電池電圧検出部13からの過充電異常状態を示す信号を受け取ると、スイッチ制御部11は、スイッチ回路12をOFF(非通電)状態とする(ステップS105)。
なお、ステップS103で電池電圧Vbが過充電状態を示す所定の設定電圧値V1以下である「No」の場合には、電池電圧検出部13は正常状態であるとの信号をスイッチ制御部11に送信し、引き続き電池電圧Vbの検出を行う。
スイッチ制御部11は、引き続き電池電圧検出部13からの信号を受信し、電池電圧Vbが過充電状態を脱して再び充電可能となったことを判別するための充電再開電圧値である第2の所定電圧値V2よりも低い電圧となった場合(ステップS106で「Yes」の場合)、外部電圧検出部18から測定端子17の電圧である外部電圧Voの情報を受領する(ステップS107)。
この状態では、スイッチ回路12がOFF状態となっているため、電池セル2と外部端子4とはスイッチ回路12によって切り離されていて、スイッチ回路12の外部端子4側の端子から外部端子4までの充放電経路6は、外部端子4に印加されている外部電圧Voとなっている。
スイッチ制御部11は、外部電圧検出部18から受信した外部電圧値Voが、充電回路から電池パックへと供給される最大充電電圧値V3よりも高いか否かを判断する(ステップS108)。
外部電圧値Voが充電電圧値として許容できる最大充電電圧値V3よりも高い(Vo>V3)場合(ステップS108で「Yes」の場合)は、スイッチ回路12を再びON(通電)状態としても、電池セル2に所定外の大きな電圧が印加されて電池電圧Vbがすぐに過充電状態を示す設定電圧値V1を上回る充電異常状態となることが想定される。このため、スイッチ回路制御部11は、外部電圧値Voが最大充電電圧値V3よりも高い(Vo>V3)場合には、スイッチ回路11をONとして充電を再開する復帰操作を行わない。この場合には、再び、電池電圧Vbが充電再開の基準である第2の設定電圧値V2よりも低いか否かを確認するステップS106に戻り、外部電圧Voの検出と最大充電電圧値V3との比較を行うステップS106からステップS108までのルーチンを繰り返す。
ステップS108において、「No」すなわち、外部電圧値Voが充電電圧値として許容できる最大充電電圧値V3と同じかそれよりも低い(Vo≦V3)場合には、充電再開を行うことが好ましいと判断できるため、スイッチ制御部11は、スイッチ回路12をON(通電)状態として(ステップS109)、充電回路からの充電が再開される。
この場合は、充電時における過充電電圧異常が解消された状態であるため、図2のフローチャートで示す電池保護回路3の電池保護動作が終了する。
なお上記の場合において、電池電圧Vbが過充電状態を判別するための所定の設定電圧値V1は、再び充電可能となったことを判別するための第2の設定電圧値V2と、同じかもしくはより高い電圧値として設定される。また、充電電圧値として許容できる最大充電電圧値V3は、設定電圧値V1と同じかそれよりも低い値であり、第2の設定電圧値V2と同じかそれよりも高い値、もしくはV2よりも低い値として規定することができる。
一例として、二次電池としてのリチウムイオン電池の仕様が、定格電圧3.7V、定格電流15000mAの場合に、V1=4.3V、V2=4.25V、V3=4.2Vと設定することができる。また、V3を0Vに近い値とすることによって、外部端子4、5から充電装置が外されたことを検知することができる。
次に、本実施形態にかかる電池パックが備えた電池保護回路の、充電時に電池パックに流れる電流値が過大となる、充電電流異常状態における電池セルの保護動作について説明する。
図3は、電池セルの充電時において、外部機器である充電装置から電池セルに過大な充電電流が流れた過充電電流異常状態における、電池保護回路の動作を説明するフローチャートである。
まず、外部機器として外部端子に充電回路を備えた充電装置が接続され、充電が開始される(ステップS201)。
充電が開始されると、電池保護回路3が動作し、電流検出部14が電池セルに流れる充電電流を充放電経路6に挿入された抵抗15を介して検出する(ステップS202)。
充電電流Ibは、大きな変動がないことが好ましいが、充電電流Ibが所定の制限電流値I1を上回った(Ib>I1)場合(ステップS203で「Yes」の場合)、過充電電流の充電異常状態として電流検出部14からスイッチ制御部11へ、充電異常状態であることを示す信号が送信される(ステップS204)。
電流検出部14からの充電異常状態を示す信号を受け取ると、スイッチ制御部11は、スイッチ回路12をOFF(非通電)状態とする(ステップS205)。
なお、ステップS203で充電電流Ibが所定の制限電流値I1以下である「No」の場合には、電流検出部14は正常状態であるとの信号をスイッチ制御部11に送信し、引き続き充電電流Ibの検出と制限電流値I1との比較を行う。
スイッチ回路12がOFF状態となったため、電池パック1内部の電池セル2と充放電経路6などに短絡などの異常がなければ、充電電流Ibは「0」となるはずである。このため、スイッチ制御部11は、引き続き電流検出部14からの信号を受信し、充電電流Ibが正しく「0」となったか否かを判断する。Ib=0の場合、すなわちステップS206で「Yes」の場合には、過充電電流の異常が解消されたものと判断する。ただし、本実施形態の電池保護回路の場合には、ここですぐに充電を再開せずに、外部電圧検出部18から測定端子17の電圧である外部電圧Voの情報を受領する(ステップS207)。
スイッチ制御部11は、外部電圧検出部18から受信した外部電圧値Voが、充電電圧値として許容できる最大充電電圧値V4よりも高いか否かを判断する(ステップS208)。ここで、スイッチ回路12がOFF(非通電)状態となっているため、外部電圧検出部19が検出する外部電圧Voは、外部端子4に接続された外部機器としての充電装置の充電回路から印加されている電圧である。
ステップS208で「Yes」、すなわち、外部電圧値Voが充電電圧値として許容できる最大充電電圧値V4よりも高い(Vo>V4)場合は、外部端子4、5に接続されている充電装置の充電回路に何らかの異常が生じているか、電池セル2の仕様にあった正しい充電回路が接続されていない場合と考えられる。この場合に、スイッチ回路12を再びON(通電)状態としても、再び過充電電流が流れる可能性が高い。このため、スイッチ回路制御部11は、外部電圧値Voが最大充電電圧値V4よりも高い(Vo>V4)場合には、スイッチ回路11をON状態として充電を再開する復帰操作を行わない。この場合には、再び、充電電流Ibが正しくIb=0となっているか否かを確認するステップS206に戻り、外部電圧Voの検出と最大充電電圧値V4との比較を行うステップS206からステップS208までのルーチンを繰り返す。
なお、図3に示す、充電装置から電池セルに過大な充電電流が流れた過充電電流異常状態における電池保護回路の動作の場合は、スイッチ回路12を再びON状態に復帰させる判断基準となる最大充電電圧値V4を、一例として0Vと設定した。このように、図2に示した過充電電圧異常状態からの復帰動作と、過充電電流異常状態からの復帰動作とにおいて判断基準となる最大充電電圧値を異ならせることができる。また、図3に示した過充電電流異常状態からの復帰動作における判断基準となる最大充電電圧V4を、図2に示した過充電異常状態からの復帰動作における判断基準となる最大充電電圧V3(一例としての4.2V)と設定することもできる。このように、最大充電電圧値は、それぞれの充電異常状態の発生理由等を踏まえて、適切な復帰動作の判断基準として設けることができる。
ステップS208において、「No」すなわち、外部電圧値Voが充電電圧値として許容できる最大充電電圧値V4と同じかそれよりも低い(Vo≦V4)場合には、充電再開を行うことが好ましいと判断できるため、スイッチ制御部11はスイッチ回路12をON(通電)状態として(ステップS209)、充電回路からの充電が再開される。
この場合は、充電時における過充電電流の充電異常状態が解消された状態であるため、図3のフローチャートで示す電池保護回路3の電池保護動作が終了する。
なお、図3に示した過充電電流状態からの二次電池の保護の動作において、例えば二次電池としてのリチウムイオン電池の仕様が、定格電圧3.7V、定格電流15000mAの場合には、I1=18000mAと設定することができる。
このように、本実施形態の電池パックが備える電池保護回路では、従来の電池保護回路と同様に、過充電電圧状態、または、過充電電流状態という充電異常状態が生じたときに、スイッチ回路を非通電状態として充電異常状態の解消を図る。しかし、本実施形態の電池保護回路では、過充電電圧状態、または、過充電電流状態が解消された場合に直ちに充電を再開する復帰操作を行わず、外部電圧を検出して外部電圧として印加されている電圧値に異常が無いかを確認する。スイッチ回路が非通電状態となっていることで、充放電経路中の測定端子の電圧から外部端子に接続された外部電圧を正しく検出できることを利用して、充電回路を備えた充電装置からの印加電圧を外部電圧として検出し、これが電池セルを構成する二次電池の充電仕様に合致した最大充電電圧値より高い値である場合には、充電異常の原因が充電回路側にあると判断する。このような不適切な充電回路からの充電を再開すれば、再び電池セルが充電異常状態に陥る可能性が極めて高いため、電池パック内の電池セルにおける充電電圧や充電電流の検出結果から、充電異常状態が解消されたと判断できる場合であっても復帰操作を行わずに、外部電圧から把握される充電回路に異常がないと判断できる場合にのみ復帰操作を行って充電動作を再開させる。
このようにすることで、本開示の電池保護回路では、充電回路に異常がある場合には充電再開を行うことを回避できるため、異常のある充電回路で繰り返し充電動作を行うことで、電池セルや電池保護回路自体に大きな負荷が加わってこれらを破損してしまうという事態を確実に回避することができる。また、この電池保護回路を備えることで、安全性の高い電池パックを実現することができる。
なお、上記実施形態では、過充電電圧状態、過充電電流状態が解消されたときに、外部電圧を測定することで外部端子に接続されている充電回路に異常が無いかを確認した。一方で、仮に充電回路に異常があった場合でも、その充電回路が既に電池パックの外部端子から取り外されていれば、スイッチ回路を通電状態とする復帰操作を行った場合でも電池セルに異常な電圧が加わる事態や、異常な電流が流れる事態が再発することはない。このため、本実施形態の電池保護回路において復帰操作を行って良いと判断する場合の基準として、外部機器の接続の有無の判別、もしくは、接続された外部機器が充電回路を備えた充電装置であるか否かの判別を用いることが考えられる。
図4は、電池セルの充電時において、過充電電圧異常状態、および、過充電電流異常状態の少なくともいずれか一方が生じた場合の電池保護回路による保護動作について、復帰操作を行っても良いとの判断を、外部機器の接続の有無に基づいて行う場合の動作を示すフローチャートである。
まず、外部機器として外部端子4,5に充電回路を備えた充電装置が接続され、充電が開始される(ステップS301)。
充電が開始されると、電池保護回路3が動作して、電池電圧検出部13は電池セル2の電池電圧Vbの検出動作を開始する。また、電流検出部14は、電池セル2を流れる充電電流Ibの検出動作を開始する(ステップS302)。
充電開始と共に電池電圧Vbは上昇するが、電池電圧Vbが過充電状態を判別するための所定の設定電圧値V1を上回った(Vb>V1)場合、過充電電圧異常状態として電池電圧検出部13からスイッチ制御部11へ、充電異常状態が生じた旨を知らせる信号が送信される。また、充電電流Ibが所定の制限電流値I1を上回った(Ib>I1)場合、過充電電流の充電異常状態として電流検出部14からスイッチ制御部11へ、充電異常状態であることを示す信号が送信される。
電池電圧検出回路13からスイッチ制御部11へ充電異常状態を示す信号が送信された場合、および/または、電流検出部14からスイッチ制御部11へ充電異常状態を示す信号が送信された場合、すなわち、ステップS303で「Yes」となり充電異常を伝える信号が送信されたステップS304の場合、電池電圧検出部13および/または電流検出部14からの充電異常状態を示す信号を受け取ると、スイッチ制御部11は、スイッチ回路12をOFF(非通電)状態とする(ステップS305)。
なお、ステップS303で電池電圧Vbが過充電状態を示す所定の設定電圧値V1以下である場合で、かつ、充電電流値Ibが所定の制限電流値I1以下の場合には、電池電圧検出部13および電流検出部14は正常状態であるとの信号をスイッチ制御部11に送信し、引き続き電池電圧Vbと充電電流Ibの検出と比較とを行う。
スイッチ制御部11は、電池電圧Vbが過充電状態を脱して再び充電可能となったことを示す第2の所定電圧値V2よりも低くなった場合、かつ、スイッチ回路が非通電状態となったことに起因して充電電流が正しく「0」となった場合(ステップS306で「Yes」の場合)、環境検出部16から外部端子に外部機器である充電回路が接続されているか否かの接続情報を受領する(ステップS307)。
環境検出部16から充電回路が接続されている状態を示す信号が送られた場合(ステップS308の「Yes」の場合)には、過充電異常状態を引き起こした充電装置が引き続き接続されたままであり、充電を再開した場合には、すぐに過充電異常状態に陥ることが想定されると判断できる。このため、スイッチ回路制御部11は、外部機器として充電回路が接続されているという信号を受信した場合には、スイッチ回路11をON(通電状態)として充電を再開する復帰操作を行わない。この場合には、再び、電池電圧Vbが過充電状態を脱して再び充電可能となったことを示す第2の所定電圧値V2よりも低くなったか否かと、スイッチ回路が非通電状態となったことに起因して充電電流が正しく「0」となったか否かを確認するステップS306に戻り、さらに外部機器の接続検出を行うステップS308までのルーチンを繰り返す。
ステップS308において、「No」すなわち、外部機器としての充電回路が装着されていない場合には、過充電異常状態を引き起こした充電回路は既に取り外されたものと考えられる。この場合には、正しい充電回路が接続された場合にすぐに充電再開が可能となるように、スイッチ制御部11はスイッチ回路12をON(通電)状態として(ステップS309)充電可能な状態への復帰操作を行う。
この場合は、充電回路によって引き起こされた充電異常状態が解消された状態であると判断できるため、図4のフローチャートで示す電池保護回路3の電池保護動作が終了する。
このように、本実施の形態にかかる電池保護回路では、充電異常状態が生じた際に、外部機器としての充電回路の接続が解除されたか否かを判定し、充電異常状態を引き起こした充電回路が引き続き接続されている場合には、過充電電圧状態の充電異常状態、または、充電電流が過大な充電異常状態が解消した場合でも、充電を再開可能とする復帰操作を行わない。このため、好ましくない充電回路による充電操作が繰り返し行われることを回避して、電池セルや電池保護回路が破損する事態を回避することができる。一方、充電異常状態を引き起こした充電回路が外部端子から外されたことが検出できた場合には、スイッチ回路を通電状態として充電動作を再開可能とする復帰操作を行うことで、電池パックを、その後に適切な充電回路が接続されて充電動作が再開された場合に、直ちに対応できる状態に維持することができる。
なお、図4では、電池保護回路として、充電電圧が過大な場合と充電電流が過大な場合との充電異常状態を同時に把握できる構成を例示して説明したが、いずれか一方のみを検出できる構成とすることができることは言うまでもない。
また、外部機器としての充電回路の接続状態を判断する手法として、環境検出部16により検出端子7を用いて判断する場合を例示して説明したが、充電回路の接続の有無を検出するための外部機器状態確認部は、環境検出部16に限られない。例えば、図2、および、図3にフローチャートを示して動作を説明した電池保護回路のように、外部電圧検出部18によって充放電経路6の外部電圧値を検出できる機構を用いて、外部電圧が「0」であるときに外部端子4、5に充電回路が接続されていないと判断して、スイッチ回路12の復帰操作を行うか否かを判断することができる。また、接続された外部機器の種別が判別可能な場合には、充電回路が取り外されて他の外部機器が接続されていることを確認できた場合に、スイッチ回路12の復帰操作を行うように制御することができる。
なお、上記図2〜図4を用いて説明した本開示にかかる電池保護回路の動作説明において、スイッチ制御部がスイッチ回路を非通電状態とした後、まず、電池電圧や充電電流の異常状態が解消されたことを判断し、電池電圧や充電電流の異常状態が解消されたことが確認できた後に、外部電圧や外部機器の接続状態を確認するという動作の流れを説明した。しかし、本開示にかかる電池保護回路における動作はこのような流れのものに限られない。
例えば、スイッチ制御部がスイッチ回路を非通電状態とした後に、まず、外部電圧の測定や外部機器の接続判定を行い、この判定結果から充電回路に異常がない、もしくは、充電回路が取り外されたことを確認してから、電池電圧や充電電流の異常状態が解消されたか否かを確認する流れを採用することができる。また、電池電圧や充電電流の異常状態が解消されたか否かと、外部電圧の測定や外部機器の接続判定とを同時に行うようにしてもかまわない。いずれの場合においても、電池電圧や充電電流の異常状態が解消された場合であって、かつ、外部電圧の測定や外部機器の接続判定から充電回路により充電異常状態が再び引き起こされるおそれがないと判断できる場合であるときに、スイッチ回路の復帰操作を行うことで、本開示にかかる電池保護回路、およびこの電池保護回路を備えた電池パックとしての効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、充電電圧が過大な充電異常状態の場合と、充電電流が過大な充電異常状態の場合と、外部端子に充電回路が接続されていることを検出して復帰操作を行う場合とを図2、図3、図4を用いてそれぞれ別々に説明したが、これらの複数の構成を同時に備えた電池保護回路が実現できることは言うまでもない。
またその他にも、本開示の電池保護回路や電池パックは、二次電池セルの充電状況に応じて充電電圧を制御する機能を電池パックが備える構成や、残容量や電池パック自体の状態の正常/異常の別などをユーザに知らせることができる表示部を備えた構成など、電池パックが備えることができる各種の構成を備えた電池保護回路、または、電池パックとして実現することができる。
さらに、上記実施形態の説明において、電池セルを構成する二次電池としてリチウムイオン電池が用いられることを例示した。しかし、本開示の電池パックに用いられる電池セルを構成する二次電池は、リチウム電池に限られないことは言うまでもなく、所定の電圧により充放電が可能なイオン電池などの各種の二次電池を用いることができる。また、二次電池の特性に対応して、異常検知部が検知する異常状態の検知対象が上記例示のものと異なる場合もある。
本開示の電池保護回路は、充電回路に起因する充電異常状態が再発する可能性が無いことが確認できた場合にのみ充電動作が可能なようにする復帰操作を行うことで、充電再開時に再び充電異常状態となることを防止できるものである。このため、電池パックや電池保護回路自体を確実に保護することができる。
また、本開示の電池パックは、充電異常状態のいたずらな再発を防止することができる高い安全性を実現した電池パックとして、電動バイク等の産業用に用いられる電池パックを中心に各分野において使用される電池パックとして有用である。
1 電池パック
2 電池セル
3 電池保護回路
4、5 外部端子
6 充放電経路
11 スイッチ制御部
12 スイッチ回路
13 電池電圧検出部(充電異常検知部)
14 電流検知部(充電異常検知部)
16 環境検知部(充電回路確認部)
18 外部電圧検知部(充電回路確認部)

Claims (8)

  1. 単数または複数の二次電池が接続された電池セルと共に用いられ、前記電池セルを保護する電池保護回路であって、
    前記電池セルから外部端子に至る充放電経路に挿入されたスイッチ回路と、
    前記外部端子に接続された充電回路により前記二次電池を充電する充電時において、充電が正常状態で行われているか充電異常状態が生じているかを検出する充電異常検出部と、
    前記充電異常検出部からの入力信号が正常状態を示しているときは前記スイッチ回路を通電状態に制御し、前記充電異常検出部からの入力信号が異常状態を示しているときは前記スイッチ回路を非通電状態に制御するスイッチ制御部と、
    前記充電回路の状態を確認可能な充電回路確認部とを備え、
    前記スイッチ制御部は、前記スイッチ回路を非通電状態に制御した後、前記充電回路確認部からの入力信号が充電再開可能とするものではない場合には、復帰条件を満たした場合であっても前記スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰操作を行わないことを特徴とする電池保護回路。
  2. 前記充電回路確認部が、前記スイッチ回路と前記外部端子との間の外部電圧を検出する外部電圧検出部であり、
    前記外部電圧検出部は、前記外部電圧が充電時に印加可能な最大充電電圧値以下である場合に充電再開可能と判断する請求項1に記載の電池保護回路。
  3. 前記充電回路確認部が、前記スイッチ回路と前記外部端子との間の外部電圧を検出する外部電圧検出部であり、
    前記外部電圧検出部は、前記外部電圧が0である場合に、前記外部端子に前記充電回路が接続されていない状態であるとして充電再開可能と判断する請求項1に記載の電池保護回路。
  4. 前記充電回路確認部が、前記外部端子に外部機器が接続されているか否かを判断可能な環境検出部であり、
    前記環境検出部は、前記外部端子に充電回路が接続されていない場合に充電再開可能と判断する請求項1に記載の電池保護回路。
  5. 前記充電異常検出部が、前記二次電池の電圧を検出する電池電圧検出部であり、
    前記スイッチ制御部は、前記電池電圧検出部が前記二次電池の電圧が制限電圧値を超えたことを検出した際に前記スイッチ回路を非通電状態とし、前記電池電圧検出部が前記二次電池の電圧が充電再開電圧値よりも下がったことを検出した際に前記スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰条件を満たしたと判断する請求項1〜4のいずれかに記載の電池保護回路。
  6. 前記充電異常検出部が、前記二次電池に流れる電流を検出する電流検出部であり、
    前記スイッチ制御部は、前記電流検出部が前記二次電池に流れる電流が制限電流値を超えたことを検出した際に前記スイッチ回路を非通電状態とし、前記スイッチ回路を非通電状態とした後に前記電流検出部が前記二次電池に流れる電流が停止していることを検出した際に前記スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰条件を満たしたと判断する請求項1〜4のいずれかに記載の電池保護回路。
  7. 前記充電異常検出部として、前記二次電池の電圧を検出する電池電圧検出部と、前記二次電池に流れる電流を検出する電流検出部とを備え、
    前記スイッチ制御部は、前記電池電圧検出部が前記二次電池の電圧が制限電圧値を超えたことを検出した際、および、前記電流検出部が前記二次電池に流れる電流が制限電流値を超えたことを検出した際の少なくともいずれか一方の場合に、前記スイッチ回路を非通電状態とし、前記電池電圧検出部が前記二次電池の電圧が充電再開電圧値よりも下がったことを検出し、かつ、前記スイッチ回路を非通電状態とした後に前記電流検出部が前記二次電池に流れる電流が停止していることを検出した際に、前記スイッチ回路を通電状態に復帰させる復帰条件を満たしたと判断する請求項1〜4のいずれかに記載の電池保護回路。
  8. 単数または複数の二次電池が接続された電池セルと、
    請求項1〜7のいずれかに記載の電池保護回路とを備えたことを特徴とする電池パック。
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