JP5990878B2 - 無停電電源装置及び電源装置 - Google Patents
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Description
一方、電源装置に限らず一般に大容量の電気機器では、過負荷や回路短絡によって大電流が流れたときに装置や電路を保護するために、出力経路に回路遮断器を設けねばならないという事情がある。
以下、本発明の実施形態について、図1ないし図4を用いて説明する。
1.無停電電源装置の構成
図1は、本実施形態における無停電電源装置(以下、UPS)10の構成を示す図である。UPS10は、商用電源に接続される入力端子12と、外部装置に接続される出力端子24を備えており、通常時は商用電源から供給される電力の一部を電池ユニット36に蓄えつつ外部装置に交流電力を供給し、商用電源の停電時には電池ユニット36に蓄えた電力によって外部装置に交流電力を供給する。
次に、図3または図4を参照して、UPS10の各処理について説明する。
2−1.充電制御
起動処理後、外部装置にインバータ20から交流電力が供給される一方、電池ユニット36には充電経路を介して直流電力が供給され、電池ユニット36がフロート充電される(図3参照)。
商用電源からの電力供給が停止(停電)すると、電池ユニット36に蓄えられた直流電力によってインバータ20から外部装置に電力が供給され、停電にも関わらず外部装置の運転を継続することができる。停電から復帰して商用電源からの電力供給が再開されると、整流器14からの直流電力によってインバータ20の運転が継続されると共に、再び電池ユニット36の充電が再開される。
しかし、停電が長時間に及ぶと、電池ユニット36の各単電池のセル電圧が低下して過放電状態に至るおそれがあるが、電池状態検出回路46は、監視したセル電圧の少なくとも一つが放電終了閾値Khを下回ったときに、インバータユニット18に放電終止信号を出力してインバータ20を停止させる。このため、電池ユニット36からの放電を停止することができて電池ユニット36を保護することができる。
上記の放電制御により、単電池のセル電圧は、最低でも充電終了閾値Kzに保たれるはずである。しかし、例えば停電が極めて長時間に及んで電池状態検出回路46やインバータユニット18における電力消費によって電池ユニット36からの放電が継続したり、インバータユニット18の故障によってインバータ20が停止できずに電池ユニット36からの放電が継続したりすると、単電池のセル電圧が更に低下することも懸念される。そこで、電池状態検出回路46は、監視したセル電圧の少なくとも一つが異常低下閾値Kdを下回ったとき(S12:YES)に、インバータユニット18に電池異常信号を出力する(S14)。すると、インバータ制御ユニット22は回路遮断器34にトリップ信号を出力(S16)し、回路遮断器34の遮断動作を行わせる(S18)。これによって、電池状態検出回路46やインバータユニット18への電力供給が停止され、電池ユニット36が確実に保護される。
また、電池状態検出回路46は、電池ユニット36の状態を検出するだけでなく、前述した監視異常を検出してインバータユニット18に監視異常信号を出力して回路遮断器34の遮断動作を行わせる。これにより、監視システムの異常のために電池ユニット36の保護が不十分になる事態を防止することができる。
電池状態検出回路46は、電池ユニット36との通信状態も監視している。通信状態の監視には、例えば電池状態検出回路46から電池ユニット36に対して所定の信号を出力し、それに応じた応答信号が戻されることを確認するように構成できる。
本実施形態によれは、以下の効果を奏する。
(1)電池状態検出回路46が単電池の過放電異常によるセル電圧の異常低下を検出したときに、回路遮断器34を遮断して単電池の過放電保護が可能なので、放電経路に過放電保護のための電磁開閉器を必要としない。つまり、放電経路に回路遮断器34と電磁開閉器とを直列に介在させる必要がない。そのため、放電経路に回路遮断器34と電磁開閉器とを直列に介在させる必要がある場合に比べて、放電経路において接点故障が発生し、電力供給ができない事象の発生確率を低下させることができ、停電時の電力供給の信頼性を高くすることができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、充電経路に電磁開閉器40と回路遮断器34が直列に接続されている例を用いて説明を行ったが、図5に示すように、充電経路には電磁開閉器40を配置し、放電経路には回路遮断器34を配置する構成としてもよい。この構成でも、回路遮断器34を用いて電池ユニット36の過放電保護を実現できる。
Claims (7)
- 交流電力を直流電力に変換するコンバータと、前記コンバータからの直流電力により充電される蓄電池と、停電時に前記蓄電池からの直流電力を交流電力に変換するインバータとを備えた無停電電源装置において、
前記コンバータから前記蓄電池への充電経路に制御開閉器を配置するとともに、前記蓄電池から前記インバータへの前記充電経路とは異なる放電経路には回路遮断器を配置し、前記蓄電池の状態を検出する電池状態検出回路を設け、前記電池状態検出回路により前記蓄電池の電圧値が所定値を上回ったときには前記制御開閉器を開き、前記蓄電池の異常を検出したときには前記回路遮断器にトリップ信号を出力して前記回路遮断器に遮断動作を行わせ、前記回路遮断器は、前記制御開閉器よりも前記蓄電池側において前記充電経路と前記放電経路とを共用する経路に設けられ、前記電池状態検出回路は前記蓄電池の充電異常時にも前記トリップ信号を出力することを特徴とする無停電電源装置。 - 請求項1に記載の無停電電源装置であり、
前記電池状態検出回路は、前記蓄電池の電圧値を監視しており、前記電圧値が第1電圧値まで上昇した場合に、前記制御開閉器を開き、前記電圧値が前記第1電圧値よりも高い電圧値に設定されている第2電圧値まで上昇した場合に、前記トリップ信号を出力することを特徴とする無停電電源装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の無停電電源装置であり、
前記電池状態検出回路は、前記制御開閉器の電源の異常を監視しており、前記電源の異常が検出されたときには、前記トリップ信号を出力することを特徴とする無停電電源装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の無停電電源装置であり、
前記インバータを制御するインバータ制御部は前記回路遮断器にトリップ信号を出力する機能を有し、前記電池状態検出回路は前記インバータ制御部に信号を与えて前記トリップ信号を前記回路遮断器に出力させることを特徴とする無停電電源装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の無停電電源装置であり、
前記電池状態検出回路の異常を検出する回路異常検出機能を更に備え、その回路異常検出機能により前記電池状態検出回路の異常を検出したときには前記回路遮断器の遮断動作を行わせることを特徴とする無停電電源装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の無停電電源装置であり、
前記蓄電池は、リチウムイオン二次電池であることを特徴とする無停電電源装置。 - コンバータと、
前記コンバータからの直流電力により充電される蓄電池と、
前記蓄電池からの直流電力を交流電力に変換するインバータと、
前記コンバータから前記蓄電池への充電経路に配置された制御開閉器と、
前記蓄電池から前記インバータへの前記充電経路とは異なる放電経路に配置された回路遮断器と、
前記蓄電池を監視する電池状態検出回路とを有し、
前記電池状態検出回路が、前記蓄電池の電圧値が所定値を上回ったとき前記制御開閉器を開き、前記蓄電池の異常を検出したときには前記回路遮断器に信号を出力して前記回路遮断器に遮断させ、前記回路遮断器は、前記制御開閉器よりも前記蓄電池側において前記充電経路と前記放電経路とを共用する経路に設けられ、前記電池状態検出回路は前記蓄電池の充電異常時にも前記トリップ信号を出力することを特徴とする電源装置。
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