JPH0550951U - 無停電電源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓄電池の充電路に介挿された直流遮断器の動
作を安定にする。 【構成】 蓄電池４に対する充電路にトリップコイルＴ
Ｃを有する直流遮断器７を介挿し、常用交流電源１、予
備用交流電源２および蓄電池４から変換部１１，２１，
４１を介して得られる直流電力を前記トリップコイルＴ
Ｃに供給する。 【効果】 変換部を介して得られる直流電力をトリップ
コイルに供給しているので、直流電圧の変動を小さくす
ることができ、直流遮断器の動作を安定にすることがで
きる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は無停電電源装置に関するもので、さらに詳しく言えば、内蔵された蓄 電池に対する充電路に直流遮断器を介挿した無停電電源装置に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

近年、無停電電源装置に内蔵された蓄電池には密閉形蓄電池が用いられるよう になってきている。このような密閉形蓄電池は過充電等によって損傷する場合が あるため、その充電路にトリップコイルを有する直流遮断器が介挿されることが ある。

【０００３】 このような直流遮断器をトリップさせるための直流電源は、通常はトリップコ イルの定格電圧に応じて蓄電池の一部のセルから得るように構成されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記した従来の無停電電源装置では、蓄電池の充電状態に応じてトリップコイ ルに印加される直流電圧が変化し、この直流電圧が低い場合には、トリップコイ ルの動作に時間がかかるという問題があった。

【０００５】 また、蓄電池の設置場所によっては蓄電池からトリップコイルに至る配線が複 雑になるという問題があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案は、常用交流電源と、予備用交流電源と、前 記常用交流電源からの交流電力を直流電力に変換する交流−直流変換器と、この 交流−直流変換器からの直流電力によって充電される蓄電池と、前記直流電力を 交流電力に変換する直流−交流変換器と、この直流−交流変換器からの出力と前 記予備用交流電源からの出力とを切り替える切替器とを備えてなる無停電電源装 置において、前記蓄電池に対する充電路にトリップコイルを有する直流遮断器を 介挿し、かつ前記常用交流電源、予備用交流電源および蓄電池から変換部を介し て得られる直流電力をトリップコイル電源回路に供給し、このトリップコイル電 源回路で前記直流電力をコンデンサにチャージしてトリップコイルに供給するこ とを特徴とするものである。

【０００７】

【作 用】

従って、本考案は、常用交流電源、予備用交流電源および蓄電池から変換部を 介して制御電源を得るとともに、この制御電源を直流遮断器のトリップコイルに 供給しているので、この直流電圧の変動によってトリップコイルの動作が不安定 になることはない。

【０００８】 また、変換部とトリップコイルとは、近くに配置することができるので、配線 が複雑になることはない。

【０００９】

【実施例】

図１は、本考案の無停電電源装置のブロック図である。

【００１０】 図２は、トリップコイルに制御電源を供給するためのトリップコイル電源回路 の回路図である。

【００１１】 本考案の特徴は、常用交流電源１と、予備用交流電源２と、前記常用交流電源 １からの交流電力を直流電力に変換する交流−直流変換器３と、この交流−直流 変換器３からの直流電力によって充電される蓄電池４と、前記直流電力を交流電 力に変換する直流−交流変換器５と、この直流−交流変換器５からの出力と前記 予備用交流電源２からの出力とを切り替える切替器６とを備えてなる無停電電源 装置において、前記蓄電池４に対する充電路にトリップコイルＴＣを有する直流 遮断器７を介挿し、かつ前記常用交流電源１、予備用交流電源２および蓄電池４ から変換部１１，２１，４１を介して得られる直流電力を前記トリップコイルＴ Ｃに供給するようにしたものである。

【００１２】 前記変換部１１，２１は非安定な交流電力を安定した直流電力に変換するスイ ッチングレギュレータであり、前記変換部４１は非安定な直流電力を安定した直 流電力に変換するＤＣ−ＤＣコンバータであり、各々の出力は阻止用ダイオード １２，２２，４２を介して前記トリップコイル電源回路８と前記交流−直流変換 器３および直流−交流変換器５の制御電源を得る制御電源回路９とに供給してい る。

【００１３】 前記トリップコイル電源回路８は、図２のように、入力端子間に直列接続され た抵抗８１，８２、前記抵抗８２に並列接続されたダイオード８３とコンデンサ ８４との直列回路、前記コンデンサ８４に並列接続された抵抗８５と、一方の出 力ラインに接続されたスイッチ８６とからなり、前記抵抗８１，８２によって適 当な直流電圧に分圧してから、その直流電力を前記コンデンサ８５にチャージす るように構成している。

【００１４】 そして、前記スイッチ８６は、図示していないコントロール回路から送出され る信号でオンしてコンデンサ８５の電荷をトリップコイルＴＣを介して放電させ て前記直流遮断器７をオフさせる。なお、この直流遮断器７をオフさせるのに要 する時間は十数msであるため、コンデンサ８５の電荷を放電させるだけで十分で あり、その動作時も、抵抗８１によって入力電流が制限されているので、制御電 源回路９に影響を及ぼすことはない。

【００１５】

【考案の効果】

上記したとおりであるから、本考案は、直流電圧の変動を小さくすることがで きるので、トリップコイルの動作が不安定になることはなく、無停電電源装置の 信頼性を向上させることができる。

【００１６】 また、蓄電池の設置場所にかかわらず、配線を簡素化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の無停電電源装置のブロック図である。

【図２】本考案の無停電電源装置に用いられるトリップ
コイル電源回路の回路図である。

【符号の説明】

１ 常用交流電源 ２ 予備用交流電源 ３ 交流−直流変換器 ４ 蓄電池 ５ 直流−交流変換器 ６ 切替器 ７ 直流遮断器 ８ トリップコイル電源回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 常用交流電源と、予備用交流電源と、前
   記常用交流電源からの交流電力を直流電力に変換する交
   流−直流変換器と、この交流−直流変換器からの直流電
   力によって充電される蓄電池と、前記直流電力を交流電
   力に変換する直流−交流変換器と、この直流−交流変換
   器からの出力と前記予備用交流電源からの出力とを切り
   替える切替器とを備えてなる無停電電源装置において、
   前記蓄電池に対する充電路にトリップコイルを有する直
   流遮断器を介挿し、かつ前記常用交流電源、予備用交流
   電源および蓄電池から変換部を介して得られる直流電力
   をトリップコイル電源回路に供給し、このトリップコイ
   ル電源回路で前記直流電力をコンデンサにチャージして
   トリップコイルに供給することを特徴とする無停電電源
   装置。