JP2015172123A - パラジウム粒子を有機高分子化合物に担持した複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、炭素−炭素二重結合を極めて高い選択性で水素化でき、転化率が格段に高い触媒活性を有する複合体を提供する。
【解決手段】
芳香族環残基で置換されている環状ボロン酸エステルであって、該芳香族環残基及び/又は環状ボロン酸エステル部分がボロニレート基及び/又は水酸基で置換されている高分子化合物に、パラジウムが担持されてなる複合体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、パラジウム粒子を有機高分子化合物に担持した複合体、並びにその製造方法及びそれを触媒とする水素化方法に関する。より具体的には、パラジウム粒子をボロン酸エステル型高分子に担持した複合体、並びにその製造方法及びそれを触媒とする水素化方法に関する。
パラジウム、銀、ニッケル、ルテニウム、白金などの金属は、ニトロ基、炭素−炭素二重結合などの水素化反応の触媒として使用される。これらの金属は、工業的理由から通常回収が容易な不均一系触媒、例えば担体に固定された複合体として利用される。
従来、このような複合体としては、耐熱性等の点からチタニア、シリカ、アルミナ、炭素などの無機化合物に上記金属を担持したものが一般的に利用されている。特にパラジウム炭素は温和な中性条件下様々な官能基を効率よく還元することから広く用いられているが、水素化部位の官能基選択性が低いものであった。
これに対して、本発明者らは、ボロン酸エステル型高分子微粒子を担体とし、これに金ナノ粒子又はクラスターを担持した触媒を提案している(特許文献1)。この触媒は、温和な条件で担体を調製できるメリットを有すると共に、炭素−炭素二重結合の共存下、芳香族ニトロ基を選択的に水素化できるものである。
しかし、他の触媒金属を有機高分子材料で担持した触媒は未開拓である。また、ボロン酸エステル型高分子微粒子に金ナノ粒子を担持した触媒では、転化率が16〜60%程度であり、従来の無機系担体に担持させた触媒に比べてそれほど大きなものではなかった。また、触媒としての繰り返し利用は困難なのが現状であった。
特開2013-53181号公報
上述の従来技術に対して、本発明は、炭素−炭素二重結合を極めて高い選択性で水素化でき、転化率が格段に高く、繰り返し利用が可能な、触媒活性を有する複合体を提供することを第一の目的とする。
また、本発明は、このような複合体を用いて、炭素−炭素二重結合を極めて高い選択性で水素化でき、転化率が格段に高い水素化方法を提供することを第二の目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく種々の研究を行う中で、パラジウムをボロン酸エステル型高分子に担持させた複合体では、炭素−炭素二重結合を選択的に水素化するのみならず、意外にも、従来の水素化触媒では達成し得ないような格段に高い転化率を達成し得ることを見出した。また、この複合体は、触媒として繰り返し利用しても高い転化率を維持し得ることを見出した。本発明はこのような知見に基づき成されたものである。
すなわち、本発明によれば、以下の解決手段が提供される。
[1] 下記式(1)

[式中、Zは、1以上の置換若しくは無置換の芳香族環を表し、nは自然数である]
で表わされるボロン酸エステル型高分子に、パラジウム粒子が担持されてなる複合体。
[2] 前記ボロン酸エステル型高分子は、
下記式(2)

(式中、R乃至Rは、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、nは、自然数である。)、
下記式(3)

(式中、R乃至Rは、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、nは、自然数である。)、
下記式(4)

(式中、R乃至R12は、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、nは、自然数である。)、又は
下記式(5)


(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、nは、自然数である。)
で表される化合物である、[1]に記載の複合体。
[3] [1]又は[2]に記載の複合体を触媒として用いる、炭素-炭素二重結合の水素化方法。
[4] アルコール中で行う、[3]に記載の水素化方法。
[5] 1分子内にボロニル基を2つ以上有する芳香族化合物を、1分子中に水酸基を4つ以上有する多価アルコールと反応させてボロン酸エステル型高分子を得る工程と、
得られたボロン酸エステル型高分子にパラジウムを担持する工程とを含む、触媒の製造方法。
[6] 前記芳香族化合物は、ベンゼン−1,4−ジボロン酸、4,4’‐ビフェニル−ジボロン酸、4,4”‐p−ターフェニレン−ジボロン酸、又は2,5’‐チオフェン−ジボロン酸である、[5]に記載の製造方法。
[7] 前記多価アルコールは、ペンタエリスリトールである、[5]又は[6]に記載の製造方法。
[8] ポリエチレンイミンを添加する工程を含む、[5]〜[7]の何れかに記載の製造方法。
[9] 下記式(1)

[式中、Zは、1以上の置換若しくは無置換の芳香族環を表し、nは自然数である]
で表わされるボロン酸エステル型高分子に、パラジウムを担持する工程を含む、触媒の製造方法。
図1は、合成例1で得られたフェニルボロン酸エステル高分子(BP1)粒子のFE−SEM画像写真である。 図2は、合成例2で得られたジフェニルボロン酸エステル高分子(BP2)粒子のFE−SEM画像写真である。 図3は、合成例3で得られたターフェニルボロン酸エステル高分子(BP3)粒子のFE−SEM画像写真である。 図4は、合成例4で得られたチオフェンボロン酸エステル高分子(BP4)粒子のFE−SEM画像写真である。 図5(a)は、実施例1で得られたパラジウム粒子/ポリエチレンイミン添加ボロン酸エステル型高分子複合体(Pd/BP(PEI))のTEM画像写真であり、図5(b)は、Pd/BP(PEI)のSTEM画像写真である。
本発明の複合体は、芳香族環残基で置換されている環状ボロン酸エステルであって、当該芳香族環残基及び/又は当該環状ボロン酸エステル部分がボロニレート基及び/又は水酸基で置換されている高分子化合物(本願明細書中、「ボロン酸エステル型高分子」という)からなる担体に、パラジウム粒子が担持されているものである。
本発明の複合体を構成するボロン酸エステル型高分子は、後述の通り、常温・常圧の極めて温和な条件で調製でき、且つ粒子状、繊維状、膜状などの種々の形状・形態に容易に加工できる。一方、300℃まで耐熱性を有し、多くの反応系で利用することができる。また、この有機高分子化合物の粒子を電解放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で観察すると、図1ないし4に示すような花型の複雑な微細構造を有し、大きな比表面積を持つ。また、通常0.3μm〜3.5μmの範囲の粒径を有し、粒子の90%以上は1.0〜2.0μmの範囲の粒径を有する。このため、後述する微細なパラジウム粒子を表面に均一に担持し、高い触媒活性を達成することができると考えられる。
ボロン酸エステル型高分子としては、下記式(1)

[式中、Zは、置換若しくは無置換の芳香族環を表し、nは自然数である]
で表わされる化合物を挙げることができる。
Zは、単環式芳香族環、多環式芳香族環を含み、多環式芳香族環には、複数の単環式芳香族環が連結したもの、又は縮合したもの、或いは、これらの両方の構造を有するものが含まれる。また、芳香族環には、酸素、硫黄、窒素原子などのヘテロ原子を含む芳香族複素環も含まれる。従って、多環式芳香族環には、芳香族炭化水素環及び/又は芳香族複素環が複数連結した構造も含まれ、好ましい例として、芳香族炭化水素環及び/又は芳香族複素環が2〜5個連結した構造を挙げることができる。本発明においては、Zは、1個の芳香族炭化水素環及び/又は芳香族複素環であるか、或いはこれらが2又は3個連結した構造が好ましく、1個の芳香族炭化水素環及び/又は芳香族複素環であることがより好ましい。
芳香族環としては、例えば、フェニル、ビフェニル、ターフェニル、フルオレン、トリフェニルメタン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、フェナントレン、クリセン、トリフェニレン、ピレン、ペリレン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール等を挙げることができる。また、これら芳香族環の置換基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ノルマルブチル、セカンダリブチル、ターシャリブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の脂肪族炭化水素基、ビニル、アリル、プロペニル等の不飽和炭化水素基、フェニル、トリル、ナフチル等の芳香族炭化水素基、メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基等を挙げることができる。比表面積の大きい花型形状粒子の調製が容易なことから、Zは、好ましくはフェニル、ビフェニル、ターフェニル又はチオフェンであり、より好ましくはフェニルである。また、これらの好ましい芳香属環は、無置換であっても、上述の置換基で置換されてもよいが、好ましくは無置換である。
繰り返し構造単位数(n)は、通常10000以下であるが、好ましくは1〜1000であり、より好ましくは1〜500である。
上記式(1)で表わされる化合物としては、例えば下記式(2)乃至(5)で表わされる化合物を挙げることができる。


(式中、R乃至Rは、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましくは水素原子、無置換のフェニル基又は炭素数1〜10のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。置換フェニル基の置換基は、上述した芳香族環の置換基と同様である。nは、自然数である。但し、nは通常10000以下であり、好ましくは1〜1000であり、より好ましくは1〜500である。)、

(式中、R乃至Rは、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましくは水素原子、無置換のフェニル基又は炭素数1〜10のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。置換フェニル基の置換基は、上述した芳香族環の置換基と同様である。nは、自然数である。但し、nは通常10000以下であり、好ましくは1〜1000であり、より好ましくは1〜500である。)、

(式中、R乃至R12は、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましくは水素原子、無置換のフェニル基又は炭素数1〜10のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。フェニル基の置換基は、上述した芳香族環の置換基と同様である。nは、自然数である。但し、nは通常10000以下であり、好ましくは1〜1000であり、より好ましくは1〜500である。)、及び

(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましくは水素原子、無置換のフェニル基又は炭素数1〜10のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。置換フェニル基の置換基は、上述した芳香族環の置換基と同様である。nは、自然数である。但し、nは通常10000以下であり、好ましくは1〜1000であり、より好ましくは1〜500である。)
上述のボロン酸エステル型高分子は、例えば、1分子内にボロニル基を2つ以上有する芳香族化合物(複数の単環式芳香族炭化水素環及び/又は芳香族複素環が複数連結及び/又は縮合した構造の化合物を含む)を、1分子中に水酸基を4つ以上有する多価アルコールと反応させて得ることができる。反応圧力及び反応温度について特に制限はなく、常温・常圧で反応を実施できる。用いる溶媒については、特に制限はなく、例えば、水、又はメタノール、エタノール等のアルコールを用いることができ、芳香族化合物及び多価アルコールの溶解を容易にする点でテトラヒドロフランを添加してもよい。
1分子内にボロニル基を2つ以上有する芳香族化合物としては、例えば、ベンゼン−1,4−ジボロン酸、ベンゼン1,3−ジボロン酸、4,4’‐ビフェニル−ジボロン酸、4,4“‐ターフェニレン−ジボロン酸、9,9−ジヘキシル−5,5’−ジボロン酸、9,9−ジオクチル−5,5’−ジボロン酸、2,5’‐チオフェン−ジボロン酸等を挙げることができる。これらボロニル基を2つ以上有する芳香族化合物は、ボロニル基に対応する位置がハロゲン化された芳香族化合物を、パラジウム触媒の存在下、ほう酸と反応させることで容易に得られる。
1分子中に水酸基を4つ以上有する多価アルコールとしては、例えばペンタエリスリトール、キシリトール、ガラクチトール、マンニトール、ジペンタエリスリトール、イノシトール、1,2,4,5−テトラヒドロキシベンゼン等を挙げることができる。
例えば、上記(2)で表わされるボロン酸エステル型高分子は、式(6)

で表わされるベンゼン−1,4−ジボロン酸を、式(7)

で表わされるペンタエリスリトールと、テトラヒドロフラン存在下、水又はアルコール中で、常温・常圧で反応させて得ることができる。
また、上記式(3)乃至(5)で表わされるボロン酸エステル型高分子も下記反応スキームで常温・常圧で合成できる。
それ以外のボロン酸エステル型高分子も同様にして合成することができる。
ボロン酸エステル型高分子は、フィルム状、繊維状、粒子状等の種々の形態にすることができるが、比表面積が大きく濾過により容易に回収できることから花型粒子状が好ましい。
本発明の複合体では、上述したボロン酸エステル型高分子にパラジウム粒子が担持される。
ボロン酸エステル型高分子にパラジウム粒子を担持させる方法としては、例えば、ボロン酸エステル型高分子を溶媒に分散させてボロン酸エステル型高分子微粒子分散液を調製し、この分散液に、塩化パラジウム等のパラジウム塩を添加して、パラジウムイオン/ボロン酸エステル分散液を調製し、この分散液に、水酸化ホウ素ナトリウム等の還元剤を添加して還元させる工程を含む方法が好ましい。
溶媒としては、パラジウム塩を溶解できる溶媒であればよく、例えば、希塩酸(0.5〜2N程度)、水、エタノール等を用いることができ、希塩酸が好ましい。
本発明による複合体の製造方法においては、ボロン酸エステル分散液にポリエチレンイミンを添加し、ポリエチレンイミン/ボロン酸エステル分散液にパラジウム塩を添加する工程を含むことが好ましい。ポリエチレンイミンの存在により、パラジウムがより強固に担体に保持され、過酷な条件で使用したり、繰り返し使用してもパラジウムの脱落がより低減される。
担持されるパラジウム粒子は、触媒活性が高くなる点で粒径が小さい方がよく、1〜10nmの粒径とすることが好ましい。
また、本発明の複合体中のパラジウム粒子の含有量(担持率)は、粒径が1〜10nmのパラジウム粒子が得られる点から、0.1〜10wt%が好ましい。
本発明のパラジウム粒子/ボロン酸エステル型高分子複合体は、触媒活性の高い新規な水素化反応触媒である。本発明の複合体は、炭素‐炭素二重結合に対する選択性が極めて高く、後述する実施例で実証される通り、90%を超える選択性を達成する。また、本発明の複合体は、従来の水素化触媒に比べ格段に高い転化率を達成することができ、高効率の生産を可能にすると考えられる。
本発明の複合体を触媒として用いて水素化反応を行う場合、反応は、水、又はアルコール中で行うことが好ましく、アルコール中で行うことがより好ましい。用いるアルコールとしては、例えばメタノール、エタノール又はそれらの組み合わせ等を挙げることができ、メタノールが特に好ましい。これらの溶媒中であれば、パラジウム粒子の脱落が少なく、触媒として繰り返し使用しても高い転化率を達成することができる。
以下、実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
(合成例1)
フェニルボロン酸エステル高分子(以下、BP1と省略する)の調製

ペンタエリスリトール(340.5mg、2.5mmol)を蒸留THF(125mL)に分散させ、ここにベンゼン−1,4−ジボロン酸(414.5mg、2.5mmol)の蒸留THF溶液(125mL、20mM)を加えた。48時間静置した後析出、沈殿した固体をメンブレン濾過により回収し、メタノール(50mL)で洗浄後、減圧乾燥し、白色固体(497.6mg)を得た。
得られた個体を電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で観察したところ、粒径1.6±0.3μmの花型粒子であることが確認された(図1)。この粒子を、ATR−FT−IR、13C CP MAS NMR、及び11B DD MAS NMRで測定したところ、ボロン酸エステル構造を有することが示唆された。また、粉末X線回折(PXRD)測定したところ、ジオキサボロール一次元鎖の積層構造:

を有することが示唆された。
(合成例2)ジフェニルボロン酸エステル高分子(以下、BP2と省略する)粒子の調製
ペンタエリスリトール(136.1mg、1.0mmol)をメタノール:THF=1:9v/vの混合溶媒(50mL)に分散し、ここに4,4’−ビフェニルジボロン酸(241.8mg、1.0mmol)のメタノール:THF=1:9v/vの混合溶液(50mL、20mM)を加えた。24時間静置した後析出、沈殿した固体をメンブレン濾過により回収し、メタノール(50mL)で洗浄後、減圧乾燥し、白色固体(278.4mg)を得た。
得られた個体を電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で観察したところ、粒径3.2±0.5μmの花型粒子であることが確認された(図2)。この粒子を、ATR−FT−IR、13C CP MAS−NMR、及び11B DD−MAS NMRで測定したところ、ボロン酸エステル構造を有することが示唆された。また、粉末X線回折(PXRD)測定したところ、ジオキサボロール一次元鎖の積層構造を有することが示唆された。
(合成例3)ターフェニルボロン酸エステル高分子(以下、BP3と省略する)の調製
ペンタエリスリトール(108.9mg、0.8mmol)をエタノール:THF=2:8v/vの混合溶媒(40mL)に分散し、ここに4,4”−p−ターフェニルジボロン酸(254.3mg、0.8mmol)のエタノール:THF=2:8v/vの混合溶液(40mL、20mM)を加えた。24時間静置した後析出、沈殿した固体をメンブレン濾過により回収し、メタノール(50mL)で洗浄後、減圧乾燥させ、白色固体(278.6mg)を得た。
得られた個体を電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で観察したところ、粒径3.3±0.5μmの花型粒子であることが確認された(図3)。この粒子を、ATR−FT−IR、13C CP−MAS NMR、及び11B DD−MAS NMRで測定したところ、ボロン酸エステル構造を有することが示唆された。また、粉末X線回折(PXRD)測定したところ、ジオキサボロール一次元鎖の積層構造を有することが示唆された。
(合成例4)チオフェンボロン酸エステル高分子(以下、BP4と省略する)の調製
ペンタエリスリトール(217.8mg、1.6mmol)をメタノール(25mL)に溶解させ、ここに2,5−チオフェンジボロン酸(274.7mg、1.6mmol)のメタノール溶液(25mL)を加えた。24時間静置した後析出、沈殿した固体をメンブレン濾過により回収し、メタノール(50mL)で洗浄後、減圧乾燥させ、白色固体(311mg)を得た。
得られた個体を電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で観察したところ、粒径2.7±0.3μmの花型粒子であることが確認された(図4)。この粒子を、ATR−FT−IR、13C CP−MAS NMR、及び11B DD−MAS NMRで測定したところ、ボロン酸エステル構造を有することが示唆された。また、粉末X線回折(PXRD)測定したところ、ジオキサボロール一次元鎖の積層構造を有することが示唆された。
[実施例1]
パラジウム粒子/ポリエチレンイミン添加ボロン酸エステル型高分子複合体(以下、Pd/BP(PEI)と省略する)の花型粒子の調製
合成例1で得られたPB1粒子(600mg)を、0.1N塩酸水溶液(295mL)に分散し、この分散液に、ポリエチレンイミン(90mg)を添加して、BP(PEI)分散液を得た。この分散液に、PdClの0.1N塩酸水溶液(4.68mL、2.41×10−2M、PB1(PEI)及びPdの総量に対して2wt%のPd量)を添加し、5分間超音波にかけた。25分間静置後ろ過し、0.1N塩酸水溶液(5mL)、及び蒸留水(5mL)で洗浄したところ黄色みがかった固体が得られた。続いて得られた固体をメタノール(300mL)中に入れ、超音波でよく分散させた。そこにNaBH(203mg)を加え一振して混ぜ、すぐに5分間超音波にかけた。25分間静置後ろ過しメタノールで洗浄した後、真空乾燥させたところ灰色固体(Pd/BP(PEI))(497mg)が得られた。得られた灰色固体のPd担持率は0.66wt%であった。
実施例1で得られたPd/BP(PEI)を透過型電子顕微鏡(TEM)画像より観察し、0.26nmの結晶格子が確認された(図5(a))。この結晶格子は、Pdの{110}の結晶格子(0.28nm)と考えられた。また、走査型透過電子顕微鏡(STEM)画像より300個のPdナノ粒子の直径を測定したところ、平均粒径は1.52±0.44nmであった(図5(b))。
[実施例2]
試験管にシンナムアルデヒド(39.6mg、0.3mmol)を入れ、そこに実施例1で得られたPd/BP(PEI)(24.4mg、Pd:0.5mol%)の超脱水メタノール分散液を体積が3mLとなるよう加え、有機合成装置で25℃、0.1MPa、1000rpm条件下、それぞれ2、4及び8時間撹拌した。反応終了後、標準物質としてアニソールを用いてガスクロマトグラフィー(GC)測定により反応液中のヒドロシンナムアルデヒド(HCA)、シンナミルアルコール(CAL)、及び3−フェニル−1−プロパノール(PPL)を定量し、転化率及び各生成物の収率を求め、選択率を算出した。測定結果は、転化率が100%となり、HCAの収率が92%で、PPLの収率が8%となり、CALは検出されなかった。この結果、HCAの選択率は92%、PPLの選択率は8%、CALの選択率は0となった。また、消費された基質の物質量(S)、パラジウムの物質量(P)および反応時間(T)から触媒回転頻度TOF(TOF=S/P*T)を求めた。TOFは41であった。結果を表1に示す。
[実施例3〜7]
実施例2の反応液をメンブレンろ過し残渣をメタノールで洗浄後真空乾燥して触媒を回収した。回収した触媒を実施例2のPd/BP(PEI)の代わりに用い実施例2同様に水素化を行った。実施例4〜7では、同様の操作をそれぞれ2〜5回繰り返した。
何れの実施例で得られた反応生成物でも、転化率が100%となり、HCAの収率が92〜96%で、PPLの収率が8%となり、CALは検出されなかった。この結果、HCAの選択率は92%、PPLの選択率は4〜8%、CALの選択率は0となった。また、TOFは39〜41であった。結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例2の超脱水メタノールに代え水を用い、反応時間を6時間とした以外は同様の手順及び条件で水素化を行った。
この実施例で得られた反応生成物でも、転化率が100%となり、HCAの収率が94で、PPLの収率が6%となり、CALは検出されなかった。この結果、HCAの選択率は92%、PPLの選択率は6%、CALの選択率は0となった。一方、TOFは27と実施例1〜7に比べて低い値となった。結果を表1に示す。
[比較例1]
SiO(PEI)(Aldrich:246743−10ML)(300mg)を0.1N塩酸(148mL)に分散し、そこに調製したPdClの0.1N塩酸(2.34mL、2.41×10−2M、SiO(PEI)及びPdの総量に対して2重量%のPd量)を加え、スターラーを用いて400rpmで30分間撹拌後、ろ過し0.1N塩酸(2.5mL)、蒸留水(2.5mL)で洗浄した。続いて得られた固体をメタノール(150mL)に浸漬し、そこにNaBH(106mg)を加えスターラーを用いて400rpmで30分間撹拌後、ろ過しメタノールで洗浄を行い、真空乾燥させたところPd/SiO(PEI)の暗褐色固体(264.1mg)が得られた。得られた固体のPdの担持率は1.40wt%であった。
300個のPd粒子の直径を測定したところ、平均粒径は1.55±0.31nmでありPd/BP(PEI)と粒径がほぼ等しかった。
実施例2のPd/BP(PEI)に代えPd/SiO(PEI)を用いた以外は同様の手順及び条件で水素化を行った。Pd/SiO(PEI)を用いた反応で得られた反応生成物は、転化率が23%となり、HCAの収率が20%で、PPLの収率が3%となり、CALは検出されなかった。この結果、HCAの選択率は87%、PPLの選択率は13%、CALの選択率は0となった。また、TOFは9となった。結果を表1に示す。
[比較例2]
先行技術文献(特開2013-53181号公報)に記載の実施例2の手法により金ナノ粒子触媒を調製した。実施例8のPd/BP(PEI)に代え金ナノ粒子触媒を用いた以外は同様の手順及び条件で水素化を行った。金ナノ粒子触媒を用いた反応で得られた反応生成物は、転化率が59%となり、HCAの収率が5%で、PPLの収率が6%となり、CALの収率が48%になった。この結果、HCAの選択率は8%、PPLの選択率は10%、CALの選択率は82%となった。結果を表1に示す。

以上より、本発明の複合体が、炭素−炭素二重結合を極めて高い選択性で水素化でき、転化率が格段に高く、繰り返し利用が可能な、触媒活性を有することを確認できた。
本発明の複合体はソフトな触媒材料として種々の用途に利用できる。また、本発明の複合体を触媒として用いる水素化反応は、炭素−炭素二重結合に対する選択性が極めて高いだけでなく、転化率及び収率が極めて高いので、オレフィン等の炭素−炭素二重結合を有する化合物の非常に生産性の高い水素化を達成することが期待される。

Claims (9)

  1. 下記式(1)

    [式中、Zは、1以上の無置換又は置換された芳香族環を表し、nは自然数である]
    で表わされるボロン酸エステル型高分子に、パラジウム粒子が担持されてなる複合体。
  2. 前記ボロン酸エステル型高分子は、
    下記式(2)

    (式中、R乃至Rは、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。nは、自然数である。)、
    下記式(3)

    (式中、R乃至Rは、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。nは、自然数である。)、
    下記式(4)

    (式中、R乃至R12は、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。nは、自然数である。)、又は
    下記式(5)


    (式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。nは、自然数である。)
    で表される化合物である、請求項1に記載の複合体。
  3. 請求項1又は2に記載の複合体を触媒として用いる、炭素−炭素二重結合の水素化方法。
  4. アルコール中で行う、請求項3に記載の水素化方法。
  5. 1分子内にボロニル基を2つ以上有する芳香族化合物を、1分子中に水酸基を4つ以上有する多価アルコールと反応させてボロン酸エステル型高分子を得る工程と、
    得られたボロン酸エステル型高分子にパラジウムを担持する工程とを含む、触媒の製造方法。
  6. 前記芳香族化合物は、ベンゼン−1,4−ジボロン酸、4,4’‐ビフェニル−ジボロン酸、4,4”‐p−ターフェニレン−ジボロン酸、又は2,5’‐チオフェン−ジボロン酸である、請求項5に記載の製造方法
  7. 前記多価アルコールは、ペンタエリスリトールである、請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. ポリエチレンイミンを添加する工程を含む、請求項5〜7の何れか1項に記載の製造方法。
  9. 下記式(1)

    [式中、Rは、1以上の置換若しくは無置換の芳香族環を表し、nは自然数である]
    で表わされるボロン酸エステル型高分子に、パラジウムを担持する工程を含む、触媒の製造方法。
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