JP2017025012A - メチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造法 - Google Patents

メチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造法 Download PDF

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【課題】アルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体から、芳香族又はフラン環の構造を維持しつつ、アルデヒド基のみをアミノメチル基に変換した芳香族化合物又はフラン誘導体を製造する技術において、有機溶媒を含まない水溶媒中で実施可能で、かつ、副生成物が比較的少ない製造方法を提供する。【解決手段】最初に水中でアミン又はアンモニアを加えてイミンへと変化させ、引き続き、ロジウム、パラジウム、白金から選択される1種類以上の金属又はこれらの金属元素を含む合金を担持した金属担持固体触媒の存在下、0.1MPa以上4MPa以下の圧力の加圧水素を用いて反応を行うことを特徴とする。【選択図】図2

Description

バイオマス由来などのアルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体から、芳香族又はフラン環の構造を維持しつつ、アルデヒド基のみをアミノメチル基に変換した芳香族化合物又はフラン誘導体を製造する製造技術に関するものである。
アルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体からアミン又はアンモニアを反応させアルデヒド基をイミノ基へと変換後、水素存在下で水素化還元によって対応するメチルアミノ基を合成する手法は種々報告されている。
例えば、特許文献1には、フルフラールと、ニッケル触媒と、アンモニアの有機溶媒溶液との混合物を密閉容器に入れ、室温で予備的反応を起こさせた後、75℃に維持された容器中に100気圧を超える圧力まで水素を導入し、水素還元してフルフリルアミンを製造することが記載されている。しかしながら、このような製造法は、無水系で作業する必要があり、製法が複雑となり工業的な製造には非経済的であるとされている。
特許文献2には、そのような欠点を回避するため、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、コバルト、イリジウム及び/又はニッケルと固体酸化物触媒を用い、水性アンモニア又は水性アミンと混和し得る有機溶媒が存在する水溶液中で水素を導入しメチルアセトフェノン等のアルデヒド基を有する芳香族化合物を接触水素化アミノ化することが記載されている。
しかしながら、アンモニアから生成しメチルアミノ基を有する芳香族化合物は、別のアルデヒドとの反応性が非常に高く、ジメチルアミノ基を有する芳香族化合物を副生成しやすい。
更に、強い還元反応を行うと、芳香環、特にフラン環がテトラヒドロキシフランに還元され、さらには水素化分解によってテトラヒドロキシフランの開環反応が起こるため、副生成物が生成しやすい。しかも、特許文献2に記載の合成法は、水溶液中でなされるものの、有機溶媒の一部使用が必須のものであった。
米国特許第2109159号明細書 特開2007−99771号公報
上述のように従来のメチルアミノ基を合成する手法は、アルデヒド体から1級アミンを選択的に得るためには生成した1級アミンのアルデヒドへの反応を抑制する必要があった。
また、従来手法は有機溶媒の使用が必須であることから、本発明者は、環境面やコスト面で有利な、有機溶媒を使用しない水中での合成手法の必要性について認識した。
本発明は、上述のような従来技術や本発明者独自の認識を背景としてなされたものであり、アルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体から、芳香族又はフラン環の構造を維持しつつ、アルデヒド基のみをアミノメチル基に変換した芳香族化合物又はフラン誘導体を製造する技術において、有機溶媒を含まない水溶媒中で実施可能で、かつ、副生成物が比較的少ない製造方法を提供することを課題とする。
前記課題下での試験研究過程で、本発明者は、水溶媒中でアンモニア又はアミンとアルデヒドとの反応を特定触媒存在下、特定圧力の水素雰囲気で行うことにより、不純物の生成を抑制することが出来、更に不純物として2級アミンが生成したとしても、水素化分解により、目的物を得ることができ、より高選択的にアミンを生成することができるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
本発明は、フルフラールやベンズアルデヒド等の芳香族アルデヒドから水媒体中で特定の触媒の存在下、アミン又はアンモニアと水素を添加しながらイミノ化と水素化還元を同時に起こさせることで、2級アミンの生成を抑えて不純物の割合を極力少なくし、選択的にアミンを合成するものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
<1>アルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体から、芳香族又はフラン環の構造を維持しつつ、アルデヒド基のみがメチルアミノ基に変換した芳香族化合物又はフラン誘導体を製造する方法において、最初に水中でアミン又はアンモニアを加えてイミンへと変化させ、引き続き、ロジウム、パラジウム、白金から選択される1種類以上の金属又はこれらの金属元素を含む合金を担持した金属担持固体触媒の存在下、0.1MPa以上4MPa以下の圧力の加圧水素を用いて反応を行うことを特徴とするメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
<2>加圧水素の圧力を0.5MPa以上4MPa以下とすることを特徴とする<1>に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
<3>金属担持固体触媒の金属は、粒径が1nm以上1μm以下の粒子であることを特徴とする<1>又は<2>に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
<4>金属担持固体触媒の担体が、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、シリカ、カーボン、MCM−41から選択される少なくとも1種類を含む材料からなるものであることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
<5>アルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体が、ベンズアルデヒド、ベンズジアルデヒド、フルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、フラン−2,5−ジカルバルデヒド、又は、メチルフルフラールであることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1項に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
<6>アミン又はアンモニアが、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、又は、ジエチルアミンであることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
<7>反応温度が、50℃以上130℃以下であることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1項に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
本発明によれば、有機溶媒を用いない水溶媒中でアミノ化そして水素化還元を連続して行う環境調和型の製造方法により選択的かつ効率的にメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体を得ることができる。
本発明の実施例3について、各反応温度における各生成物の収率を示した図面。 本発明の実施例で使用した触媒のTEM像の一例を示した図面。 本発明の実施例4について、各水素圧力における各生成物の収率を示した図面。 本発明の実施例5について、アンモニア添加後の各時間における各生成物の収率を示した図面。 本発明の実施例6について、アンモニアの各添加量における各生成物の収率を示した図面。 本発明の実施例7について、各反応時間における各生成物の収率を示した図面。
次に、本発明についてさらに詳細に説明する。本発明は、バイオマス等から得られるアルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体から、芳香族又はフラン環の構造を維持しつつ、アルデヒド基のみがメチルアミノ基に変換した芳香族化合物又はフラン誘導体を製造する方法において、最初に水中でアミン又はアンモニアを加えてイミンへと変化させ、引き続き、ロジウム、パラジウム、白金から選択される1種類以上の金属又はこれらの金属元素を含む合金を担持した金属担持固体触媒の存在下、0.1MPa以上4MPa以下の圧力の加圧水素を用いて反応を行うことを特徴とする製造方法である。
本発明における製造方法は、バッチ式でもフロー式でも用いることが可能である。
本発明において添加する水素は、常圧で添加しても効率的に進行しないことから、加圧して添加することでアミンを合成することが出来る。加圧する水素の圧力は、水素の分圧が0.1MPa以上4MPa以下であればアミンを合成することができるが、より好適には0.5MPa以上4MPa以下であり、更に好適には1MPa以上2MPa以下であれば、より好適にアミンを合成することができる。
本発明において反応する時の反応温度は、用いるアルデヒド基を有する化合物や添加する水素の圧力、更に添加するアミン又はアンモニアに依存するため特に限定されることはないが、多くの化合物において35℃以上150℃以下の範囲で設定することで、好適に反応を行うことができるが、より好適には50℃以上130℃以下、最も好適には60℃以上100℃以下に設定することで好適にアミンを合成することが出来る。
本発明において反応するときの反応時間は、用いるアルデヒド基を有する化合物や添加する水素の圧力、更に添加するアミン又はアンモニアに依存するため特に限定されることはないが、特に添加する水素の圧力が高いと芳香環やフラン環も還元されてしまうため、適度な反応時間を設定するのが好ましく、好適には5分以上10時間以下、更に好適には15分以上5時間以下、最も好適には1時間以上4時間以下の範囲にあるときに収率及び選択性が最も高い状態でアミンを合成することができる。
本発明において用いる金属担持固体触媒の金属が、ロジウム、パラジウム、白金から選択される1種類以上の金属又はこれらの金属元素を含む合金であれば好適に合成することができる。
金属担持固体触媒の金属粒子の大きさは、好適にはより小さい粒子であることが好ましいが、通常は粒径が1nm以上1μm以下の粒子、より好ましくは5nm以上500μm以下、最も好ましくは5nm以上200nm以下の微粒子であれば触媒として好適に作用し、アミンを合成することができる。なお、本発明における金属粒子の粒径は、TEMで観測した際の視野内の金属粒子の長径を平均したものである。
更に、金属担持固体触媒の担体も触媒として重要な役割を担っており、担体は、カーボン、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリアなどが挙げられ、更にはシリカなどでもメソポーラスシリカなど多孔体などを用いることでアミンをより効率的に合成することができるが、好ましくはアルミナ、メソポーラスシリカ(MCM41)、カーボンを用いることで、より好適にアミンを合成することができる。
基質は、アルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体を適宜用いることができ、例えばベンズアルデヒド、ベンズジアルデヒド、フルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、フラン−2,5−ジカルバルデヒド、メチルフルフラールなどを用いることができ、それぞれ対応するアミンを得ることが出来る。
アミノ化に用いるアミン又はアンモニアは、目的とするアミンに応じて用いることができるが、例えばアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミンなどを用いることで対応するアミンを得ることができる。
更に用いるアミン又はアンモニアは、100%アミン又はアンモニアを用いることが出来るが、場合によって水に溶解したアミン又はアンモニアを用いることで、より好適にアミンを合成することができる。用いるアミン又はアンモニアの量は、用いるアルデヒド基を有する化合物等に依存するため限定されることはないが、多くの化合物の1モルに対し、5モル以上、より好ましくは20モル以上である。
更にアミン又はアンモニアを加えた後、水素を加えるまでの間の時間は、アルデヒドがイミンに変化するための時間であり、原料やアミンの種類や原料やアミンの濃度等によって適宜設定できるが、一般的に直後(0分)〜2時間の間で行うのが適当であり、更に直後(0分)〜60分の間で行うことで適宜目的物を得ることができる。
次に、実施例及び比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例などによって何ら限定されるものではない。
<実施例1>[フルフラールからメチルアミノフランの合成]
合成反応には、50mLのステンレスオートクレーブを用いた。オートクレーブに原料のフルフラール(0.2g、2mM)、触媒の5wt%Rh/Al23(0.002g、Rhの平均粒径40nm)、28wt%のアンモニア水(4.0mL、66mM)、最後にマグネチックスターラーバーを入れて蓋をした後、撹拌しながら昇温させた。約1時間後に容器が反応温度の80℃の温度に達したら水素ガス(2MPa)を導入して反応を開始した。2時間の反応時間後、氷水で5℃以下に冷却後、残った水素ガスをバルブをゆっくりと空けて解放させた後、ろ紙(No.1)で濾過した後、GC−MS(ブルカーダルトニクス社製CP−3800+1200L)またはGC(アジレントテクノロジー社製HP6890)を用いて定性と定量を行った。その結果、原料のフルフラールの転化率は100%で原料は消失し、目的物のメチルアミノフランが91.7%の収率(モル%ベース、以下の実施例も同じ。)で得られた。その他の副生成物は、N,N−ビス(フラニルメチル)アミンが8.3%でその他の副生成物は検出されなかった。
<実施例2>[触媒探索]
Rh/Al23の替わりに各種触媒を用いた以外は実施例1と同様の条件でフルフラールからメチルアミノフランの合成を図った。その結果を実施例1の結果とともに表1に示す。触媒金属としてパラジウム、ロジウム、白金を用いた場合に、メチルアミノフランを合成することができた。そのうち、ロジウムを用いた場合が収率が高く、特に、ロジウムをアルミナに担持した触媒(Rh/Al23)を用いた場合が最も収率が高い結果となった。なお、触媒金属に用いた金属粒子の平均粒径は、いずれも5nm〜200nmの範囲内であった。使用した触媒のTEM像を図2に示す。
Figure 2017025012
<実施例3>[反応温度の影響調査]
反応温度を80℃から35℃〜150℃に変更した以外は実施例1と同様の条件で、フルフラールからメチルアミノフランの合成を図った。その結果を実施例1の結果とともに図1に示す。35℃や150℃においてもメチルアミノフランの合成は可能であったが、50〜130℃の範囲、特に80℃〜100℃の範囲が、副生成物等の不純物が少なく、収率が最も高くなることが分かった。
<実施例4>[水素圧力の影響調査]
水素の圧力について検討するため、添加する水素の圧力を2MPaから0MPa〜8MPaに変更した以外は実施例1と同様の条件でフルフラールからメチルアミノフランの合成を図った。その結果を実施例1の結果とともに図3に示す。水素圧力が0.1MPa以上4MPa以下の時にメチルアミノフランの合成が可能であった。水素圧力が1MPa〜2MPaの時に、最もメチルアミノフランの収率が高い結果となり、圧力が高すぎるとフラン環も反応して開環してしまうことが分かった。
<実施例5>[アンモニア添加後の時間の影響調査]
アンモニア乃至アミンを添加したのち、水素を加えるまでの間の時間を検討するため、実施例1と同様の条件で添加後に保持する時間を変化させて反応を行った。その結果を図4に示した。アンモニア添加後時間は、直後(0分)〜120分後の範囲では60分の時に最も目的物の収率が高くなった。
<実施例6>[アンモニア量の影響調査]
アンモニア水の添加量に関して検討するため、実施例1と同様の条件で、アンモニア水量を変化させて検討を行った。その結果を図5に示した。アンモニア水の添加量は1mL以上(フルフラール2mMに対し16mM以上)であれば特に目的物を得ることができるが、4mL以上(同66mM以上)であれば最も高い収率で目的物を得ることが可能である。
<実施例7>[水素添加後の反応時間の影響調査]
水素添加後の反応時間について検討するため、実施例1と同様の条件で反応時間を変化させて検討を行った。その結果を図6に示す。5分程度の短反応時間では、イミン体(中間体)の生成が多く、メチルアミノフランの収率は比較的低いが、反応時間が15分、30分と長くなるにつれ、イミン体の収率が徐々に低くなり、逆に、メチルアミノフランの収率が徐々に高くなった。60〜240分の反応時間の場合、メチルアミンの収率が80%程度以上となり、N,N−ビス(フラニルメチル)アミン等の副生成物の収率は少なく維持された。特に120分程度の反応時間において、最も高い収率で目的物を得ることが可能であった。反応時間が18時間のような長時間になると、メチルアミノフランがほとんど得られず、フラン環が開環したアルコール等の副生成物がほとんどとなった。
<実施例8>[各種の芳香族化合物又はフラン誘導体を用いた合成例]
アルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体として、フルフラールの替わりに各種原料を用いた以外は実施例1と同様の条件で反応を行った。その結果を表2にまとめた。全ての原料において、芳香族又はフラン環の構造が反応後も維持された。ニトロ基を置換基としてもつ場合、ニトロ基が還元されてアミノ基に変換されるが、その他は、概ねアルデヒド基がメチルアミノ基に変換されることが分かった。
Figure 2017025012
以上詳述した通り、本発明は、バイオマス等から得られるアルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体から、芳香族又はフラン環の構造を維持しつつ、アルデヒド基のみをメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体へと変換する方法において、最初に水中でアミンあるいはアンモニアを加えてイミンへと変化させた後、連続して金属担持固体触媒の存在下、加圧水素を用いて反応を行うことを特徴とする製造方法に係るものであり、本発明により効率的にアミンが得られることから今後ポリマー等への原料に用いることが可能で、化学産業における、特にバイオマス由来原料の活用ルートが増える。

Claims (7)

  1. アルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体から、芳香族又はフラン環の構造を維持しつつ、アルデヒド基のみがメチルアミノ基に変換した芳香族化合物又はフラン誘導体を製造する方法において、最初に水中でアミン又はアンモニアを加えてイミンへと変化させ、引き続き、ロジウム、パラジウム、白金から選択される1種類以上の金属又はこれらの金属元素を含む合金を担持した金属担持固体触媒の存在下、0.1MPa以上4MPa以下の圧力の加圧水素を用いて反応を行うことを特徴とするメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
  2. 加圧水素の圧力を0.5MPa以上4MPa以下とすることを特徴とする請求項1に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
  3. 金属担持固体触媒の金属は、粒径が1nm以上1μm以下の粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
  4. 金属担持固体触媒の担体が、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、シリカ、カーボン、MCM−41から選択される少なくとも1種類を含む材料からなるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
  5. アルデヒド基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体が、ベンズアルデヒド、ベンズジアルデヒド、フルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、フラン−2,5−ジカルバルデヒド、又は、メチルフルフラールであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
  6. アミン又はアンモニアが、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、又は、ジエチルアミンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
  7. 反応温度が、50℃以上130℃以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のメチルアミノ基を有する芳香族化合物又はフラン誘導体の製造方法。
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