JP2015170554A - 複数の正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法 - Google Patents

複数の正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法 Download PDF

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Hitoshi Aikiyo
仁 愛清
金田 潤
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潤 金田
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Tsuyoshi Maki
剛志 牧
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Tatsuya Eguchi
達哉 江口
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Abstract

【課題】 粘度増加率が抑制された、複数の正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】 第1正極活物質、該第1正極活物質よりも平均粒子径が小さい第2正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法であって、
a)前記第2正極活物質、前記結着剤及び前記溶剤を混合し分散液を製造する工程、
b)前記分散液及び前記第1正極活物質を混合する工程
を有することを特徴とする組成物の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、複数の正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法に関するものである。
非水系電解質二次電池の正極活物質には種々の材料が用いられることが知られており、さらに、正極活物質として複数の材料を採用した二次電池も知られている。
例えば、特許文献1には、正極活物質としてオリビン構造のLiFePO及びリチウムニッケル複合酸化物のLiNi0.8Co0.15Al0.05を採用したリチウムイオン二次電池が具体的に開示されている。
さて、一般的にリチウムイオン二次電池の正極は、集電体と、該集電体上に形成された正極活物質を含む正極活物質層からなる。ここで、正極活物質層は、集電体上に正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物(スラリー)を塗布し、該組成物から該溶剤を除去することにより製造される。そして、正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物は、該組成物の構成成分の固形分を混合した後に溶剤を加えて混合することで製造されるか、又は、組成物の成分全てを一度に混合することで製造されるのが通常であった。
実際に、特許文献1の正極活物質及び溶剤を含む組成物は、正極活物質のLiFePO及びLiNi0.8Co0.15Al0.05、結着剤のポリフッ化ビニリデン、導電助剤のカーボンを混合し、ここに溶剤のN−メチル−2−ピロリドンを加え混合する製造方法で製造されている(特許文献1の明細書0084段落を参照。)。
特開2012−190786号公報
通常、実験室においては、正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物を作製後、直ちに、この組成物を集電体に塗布する塗布工程を実施する。しかしながら、製造スケールが大きくなる実生産においては、上記組成物を作製後、直ちに塗布工程を実施することが常に可能ではない。そのため、正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物には、一定程度の期間の安定性が求められる。
ここで、本発明者は、複数の正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の物性が、その製造方法に因り、変化することを見出した。具体的には、複数の正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の粘度増加率がその製造方法に因り変化すること、並びに、該組成物に含まれるすべての成分を一度に混合する製造方法で製造された組成物の粘度増加率は著しく高く、当該組成物の経時安定性が悪いことを見出した。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、粘度増加率が抑制された、すなわち経時安定性に優れた、複数の正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者が鋭意検討した結果、複数の正極活物質のうち、まず、平均粒子径が小さい正極活物質を結着剤及び溶剤と混合し、その後に、平均粒子径が大きい正極活物質を混合する製造方法で製造された組成物が、すべての成分を一度に混合する製造方法で製造された組成物と比較して、粘度増加率を抑制できることを見出した。
すなわち、本発明の組成物の製造方法は、第1正極活物質、該第1正極活物質よりも平均粒子径が小さい第2正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法であって、
a)前記第2正極活物質、前記結着剤及び前記溶剤を混合し分散液を製造する工程、
b)前記分散液及び前記第1正極活物質を混合する工程
を有することを特徴とする。
本発明の製造方法で得られた組成物は、時間の経過に伴う粘度増加率を抑制することができる。そのため、すべての成分を一度に混合する製造方法で得られた組成物と比較して、組成物の使用可能時間を延長することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x〜y」は、下限xおよび上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値および下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに数値範囲内から任意に選択した数値を上限、下限の数値とすることができる。
本発明の組成物の製造方法は、第1正極活物質、該第1正極活物質よりも平均粒子径が小さい第2正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法であって、
a)前記第2正極活物質、前記結着剤及び前記溶剤を混合し分散液を製造する工程(以下、単に「a)工程」ということがある。)、
b)前記分散液及び前記第1正極活物質を混合する工程(以下、単に「b)工程」ということがある。)
を有することを特徴とする。
本発明の製造方法で製造される組成物(以下、「本発明の組成物」ということがある。)は、溶剤及び溶剤以外の固形分からなる。溶剤以外の固形分とは、第1正極活物質、第2正極活物質、結着剤、並びに、必要に応じて用いられる導電助剤及び分散剤等の添加剤をいう。本発明の組成物において、溶剤以外の固形分(以下、単に「固形分」ということがある。)の配合量は、30〜90質量%の範囲内が好ましく、50〜75質量%の範囲内がより好ましい。
第1正極活物質としては、リチウムイオン二次電池で正極活物質として働く材料であればよく、例えば、層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦1.7、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Alから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)で表される材料、LiMn及び非化学量論組成LiMn(a+b=2)等のスピネル構造材料、並びに、層状岩塩構造の材料及びスピネル構造材料で構成される固溶体を挙げることができる。
一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦1.7、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Alから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)において、b、c及びdの値は、上記条件を満足するものであれば特に制限はないが、0<b<1、0<c<1、0<d<1であるものが良く、また、b、c、dの少なくともいずれか一つが0<b<80/100、0<c<70/100、10/100<d<1の範囲であることが好ましく、10/100<b<68/100、12/100<c<60/100、20/100<d<68/100の範囲であることがより好ましく、25/100<b<60/100、15/100<c<50/100、25/100<d<60/100の範囲であることがさらに好ましく、1/3≦b≦50/100、20/100≦c≦1/3、30/100≦d≦1/3の範囲であることが特に好ましく、b=1/3、c=1/3、d=1/3、または、b=50/100、c=20/100、d=30/100であることが最も好ましい。
aは、0.5≦a≦1.5の範囲内が好ましく、0.7≦a≦1.3の範囲内がより好ましく、0.9≦a≦1.2の範囲内がさらに好ましく、1≦a≦1.1の範囲内が特に好ましい。
e、fについては一般式で規定する範囲内の数値であればよく、e=0、f=2を例示することができる。
第1正極活物質はその形状が特に制限されるものではないが、平均粒子径でいうと、100μm以下が好ましく、0.1μm以上50μm以下がさらに好ましい。0.1μm未満では、電極を製造した際に集電体との密着性が損なわれやすいなどの不具合を生じることがある。100μmを超えると電極の大きさに影響を与えたり、二次電池を構成するセパレータを損傷するなどの不具合を生じることがある。なお、本明細書における平均粒子径とは、一般的なレーザー回折式粒度分布測定装置で計測した場合のD50の値を意味する。
第2正極活物質としては、第1正極活物質以外の材料であって、リチウムイオン二次電池で正極活物質として働く材料であり、その平均粒子径(D50)が、前記第1正極活物質よりも小さいものであればよい。
第2正極活物質としては、LiMn、LiMn等のスピネル構造化合物、一般式:LiMPO(MはMn,Fe,Co,Ni,Cu,Mg,Zn,V,Ca,Sr,Ba,Ti,Al,Si,B、Te及びMoから選ばれる少なくとも1の元素、0<h<2)で表される化合物、LiMVO又はLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種から選択される)で表されるポリアニオン系化合物、LiMPOF(Mは遷移金属)で表されるタボライト系化合物、LiMBO(Mは遷移金属)で表されるボレート系化合物、LiMnOなどを挙げることができる。第2正極活物質としては、二次電池における充放電電位が第1正極活物質よりも低いLiFePOが特に好ましい。二次電池の正極活物質層にLiFePOが存在すると、電池の正極と負極の短絡時であっても、電池の発熱をある程度抑制することができる。なお、第2正極活物質としてLiFePOを採用する場合には、その表面をカーボンコートしたものを採用するのが好ましい。
第2正極活物質は、第1正極活物質よりも平均粒子径が小さい限りは形状が特に制限されるものではないが、平均粒子径でいうと、100μm以下が好ましく、0.01μm以上10μm以下がさらに好ましい。
本発明の組成物の固形分に対する、第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量は、60〜99.5質量%の範囲内が好ましく、70〜99質量%の範囲内がより好ましく、80〜98質量%の範囲内がさらに好ましく、90〜97質量%の範囲内が特に好ましい。また、本発明の組成物における第1正極活物質と第2正極活物質の配合質量比は、95:5〜50:50の範囲内が好ましく、90:10〜55:45の範囲内がより好ましく、80:20〜60:40の範囲内がさらに好ましく、80:20〜65:35の範囲内が特に好ましい。
結着剤は、正極活物質や必要に応じて用いられる導電助剤を集電体の表面に繋ぎ止め、電極中の導電ネットワークを維持する役割を果たすものである。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂を例示することができる。また、結着剤として、親水基を有するポリマーを採用してもよい。親水基を有するポリマーの親水基としては、カルボキシル基、スルホ基、シラノール基、アミノ基、水酸基、リン酸基が例示される。親水基を有するポリマーの具体例として、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリメタクリル酸、ポリ(p−スチレンスルホン酸)を挙げることができる。
本発明の組成物に含まれる固形分における結着剤の配合量は、第1正極活物質、第2正極活物質及び導電助剤の合計配合量に対し、0.5〜20質量%の範囲内が好ましく、1〜10質量%の範囲内がより好ましく、2〜5質量%の範囲内が特に好ましい。結着剤の配合量が少なすぎると組成物を正極活物質層とした場合に当該層の成形性が低下するおそれがある。また、結着剤の配合量が多すぎると、正極活物質層における正極活物質の量が減少するため、好ましくない場合がある。
溶剤としては、具体的にN−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と略す場合がある。)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、及びテトラヒドロフランを例示できる。これらの溶剤は、1種類を単独で本発明の組成物に用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明の組成物において、その全質量に対する上記溶剤の配合量は、10〜70質量%の範囲内が好ましく、25〜50質量%の範囲内が特に好ましい。
a)工程は、前記第2正極活物質、前記結着剤及び前記溶剤を混合し分散液を製造する工程である。a)工程に用いる混合装置としては、混合攪拌機、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、分散機、超音波分散機、ホモジナイザー、ホモミキサー、プラネタリーミキサー、遊星式攪拌脱泡装置を例示できる。具体的な混合装置としては、商品名ディスパーミキサー(プライミクス株式会社)、商品名クレアミックス(エム・テクニック株式会社)、商品名フィルミックス(プライミクス株式会社)、商品名ペイントコンディショナー(レッドデビル社)、商品名DYNO-MILL(株式会社シンマルエンタープライゼス)、商品名アイリッヒ インテンシブ ミキサー(日本アイリッヒ株式会社)、商品名脱泡機DP-200(エム・テクニック株式会社)、商品名あわとり練太郎(株式会社シンキー)を挙げることができる。a)工程における混合速度及び混合時間は、各成分が好適に分散若しくは溶解できる速度及び時間を適宜設定すればよい。
a)工程にて、まず、平均粒子径の小さい第2正極活物質と結着剤を混合することで、第2正極活物質粒子の周りに結着剤が存在する分散液を得ることができる。該分散液は、第2正極活物質の粒子間に結着剤が存在するため、第2正極活物質の粒子同士の接近が抑制され、その結果として、第2正極活物質の粒子の凝集及び堆積が抑制される。
b)工程は、前記a)工程で製造された分散液及び第1正極活物質を混合する工程である。b)工程に用いる混合装置としては、a)工程で述べた混合装置を採用すれば良い。
一般に粒子の凝集は、平均粒子径が小さいものほど、速やかに進行する。第1正極活物質、該第1正極活物質よりも平均粒子径が小さい第2正極活物質を含む組成物においては、第2正極活物質の凝集が第1正極活物質の凝集に優先して生じる。しかし、本発明の製造方法においては、先にa)工程を実施して第2正極活物質の凝集を抑制しているため、該凝集に伴う組成物の粘度増加及び不均一化を抑制することができる。
本発明の組成物は、必要に応じて、導電助剤を含有してもよい。
導電助剤は、電極の導電性を高めるために添加される。そのため、導電助剤は、電極の導電性が不足する場合に任意に加えればよく、電極の導電性が十分に優れている場合には加えなくても良い。導電助剤としては化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)、および各種金属粒子などが例示される。これらの導電助剤を単独または二種以上組み合わせて本発明の組成物に添加することができる。
導電助剤はその形状が特に制限されるものではないが、その役割からみて、平均粒子径は小さいほうが好ましい。導電助剤の好ましい平均粒子径を挙げると、10μm以下が良く、0.01〜1μmの範囲内がさらに好ましい。なお、平均粒子径は、一般的な粒度分布計で計測しても良いし、顕微鏡観察で計測し算出しても良い。
本発明の組成物における導電助剤の配合量は、第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量に対し、0.5〜20質量%の範囲内が好ましく、1〜10質量%の範囲内が特に好ましい。
導電助剤を混合する工程は、a)工程と同時でもよいし、b)工程と同時でもよく、また、a及びb)工程とは独立に存在しても良い。一般に導電助剤は平均粒子径が小さいものが汎用されているため、組成物における導電助剤の凝集を抑制する観点から、導電助剤を混合する工程は、a)工程と同時に行うのが好ましい。
本発明の組成物は、必要に応じて、分散剤を含有してもよい。分散剤の存在に因り本発明の組成物の粘度増加率をより好適に抑制できる。分散剤としては、本発明の組成物中で正極活物質を分散し得るものであればよい。
具体的な分散剤としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、ビニルピロリドン、ビニルアルコール若しくはアルキレンオキサイドから選択される少なくとも1種のモノマーを用いた重合体又はその誘導体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース若しくはヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース系ポリマー又はその塩、リン酸エステル若しくはその塩、ポリウレタン、脂肪酸アミド、アルキルアルコールアミン、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤を挙げることができる。分散剤が高分子の場合、その平均分子量は1000〜100000の範囲内が好ましく、2000〜60000の範囲内がより好ましく、3000〜50000の範囲内が特に好ましい。
これらの分散剤は、1種類を単独で本発明の組成物に用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
好ましい分散剤としては、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、ビニルピロリドン若しくはアルキレンオキサイドから選択される少なくとも1種のモノマーを用いた重合体又はその誘導体、リン酸エステルのアミン塩、ポリウレタン、脂肪酸アミド、アルキルアルコールアミンから選択される1種以上を挙げることができる。
より好ましい分散剤として、以下のものを具体的に挙げることができる。
例えば商品名PVP K-30(株式会社日本触媒)、商品名PVP K-85(株式会社日本触媒)、商品名PVP K-15(ISPジャパン株式会社)として入手可能な、粘度平均分子量5000〜60000のポリビニルピロリドン。
例えば商品名ジョンクリル678、ジョンクリル804、ジョンクリル819(いずれもBASFジャパン株式会社)として入手可能な、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸若しくはメタクリル酸エステルから選択される少なくとも1種のモノマー、及び、スチレン誘導体を用いた平均分子量3000〜30000の共重合体。
例えば商品名ジョンクリルJDX−C3000(BASFジャパン株式会社)として入手可能な、アクリル酸若しくはメタクリル酸及びアクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステルを用いた平均分子量5000〜20000の共重合体。
例えば商品名ダイヤノール300(第一工業製薬株式会社)として入手可能なヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及びジエタノールアミンの混合物。
例えば商品名ディスコールN-509、ディスコールN-518(いずれも第一工業製薬株式会社)として入手可能な、N−ポリオキシアルキレン−ポリアルキレンポリアミン:一般式(CH2CH2N)m(AO)nH、ただしm及びnは1以上の整数である。
例えば商品名ノイゲンEA-87(第一工業製薬株式会社)、商品名トリトンX-100(和光純薬工業株式会社)として入手可能な、ポリオキシエチレンフェニルエーテル誘導体。
例えば商品名DISPERBYK−145(ビックケミー・ジャパン株式会社)として入手可能な、共重合体のリン酸エステル塩。
例えば商品名DISPERBYK−2150(ビックケミー・ジャパン株式会社)として入手可能な、ブロック共重合体。
分散剤を混合する工程は、a)工程と同時でもよいし、b)工程と同時でもよく、また、a及びb)工程とは独立に存在しても良い。本発明の組成物において第2正極活物質の粒子を好適に分散させることを考慮すれば、分散剤を混合する工程は、a)工程と同時に行うのが好ましい。
分散剤を混合する工程をa)工程と同時に行うことで、本発明の組成物に必要とされる分散剤の配合量を減少することができる。すべての成分を一度に混合する製造方法で得られた組成物では、通常、第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量に対し0.8質量%の分散剤を添加することで、組成物の粘度増加率を抑制することができる。しかし、0.8質量%の分散剤を添加した組成物を用いて製造した二次電池では、分散剤の存在に因り、抵抗が高くなる。分散剤が存在しない組成物を用いて製造した二次電池と同等の抵抗を示す二次電池を得るには、分散剤の配合量を第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量に対し0.4質量%以下とする必要がある。
本発明の製造方法において、分散剤を混合する工程をa)工程と同時に行った場合には、第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量に対し0.8質量%未満の分散剤を添加した組成物であっても、粘度増加率を好適に抑制することができる。
すなわち、本発明の製造方法の一態様では、前記第1正極活物質の質量をW1a、前記第2正極活物質の質量をW2a、前記分散剤の質量をWdとしたときに、0<100×Wd/(W1a+W2a)<0.8を満足する組成物を提供することができる。該組成物の粘度増加率は好適に抑制されているため、該組成物は経時安定性に優れる。また、該組成物に含まれる分散剤の量が少ないため、該組成物を使用した二次電池は、分散剤を使用していない組成物を用いた二次電池と同等の抵抗を示すことができる。二次電池の抵抗の観点から100×Wd/(W1a+W2a)の上限は小さいほうが好ましいが、他方、分散剤の量の増加に因り組成物の粘度増加率をより好適に抑制できる。これらの事項を総合すると、100×Wd/(W1a+W2a)の値は、0.03≦100×Wd/(W1a+W2a)≦0.6の範囲内が好ましく、0.05≦100×Wd/(W1a+W2a)≦0.4の範囲内がより好ましく、0.1≦100×Wd/(W1a+W2a)≦0.3の範囲内が特に好ましい。
また、本発明者は、本発明の製造方法において、第1正極活物質として層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦1.7、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Alから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)で表される材料を採用した場合、この材料をあらかじめ水洗しておくのが有利であることを見出した。
すなわち、本発明者は、前記b)工程が、
b−1)前記第1正極活物質を蒸留水又はイオン交換水で洗浄する工程、
b−2)前記分散液及びb−1)工程後の第1正極活物質を混合する工程を有する、組成物の製造方法を提供する。
一般に、層状岩塩型の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦1.7、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Alから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)で表される材料は、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩などの金属塩を用いて製造される。例えば、炭酸リチウム、硫酸ニッケル、硫酸マンガン及び硫酸コバルトを用いる場合には、次のように製造される。硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸マンガンを所定量含有する硫酸塩水溶液をアルカリ性にして共沈スラリーを得、これを乾燥することにより、ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物を得る。ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物を水酸化ナトリウム含有の過硫酸ナトリウム水溶液に分散させ、ニッケルコバルトマンガン複合オキシ水酸化物を合成する。ニッケルコバルトマンガン複合オキシ水酸化物に所定量の炭酸リチウムを混合し、焼成することにより、層状岩塩型の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦1.7、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Alから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)で表される材料が得られる。
ここで、上記材料の製造工程からみて、該材料の表面に原料の炭酸リチウムが残存していることが想定される。また、層状岩塩型の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦1.7、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Alから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)で表される材料は、通常、強塩基性であるため、該材料の表面成分が大気中の水分や二酸化炭素と反応して、水酸化リチウムや炭酸リチウムを生じることがある。
水酸化リチウムや炭酸リチウムは強塩基であるため、これらの強塩基を表面に有する第1正極活物質を、本発明の組成物中で結着剤と共存させると、結着剤が分解し、組成物の粘度が増加するおそれがある。例えば、結着剤がポリフッ化ビニリデンの場合、強塩基の存在に因り、ポリフッ化ビニリデンからフッ化水素が脱離してオレフィンが生じ、該オレフィンが重合や架橋などの反応をすることで、組成物の粘度が増加することが懸念される。
しかし、前記b−1)工程及びb−2)工程を経ることで、第1正極活物質の表面に付着した水溶性の水酸化リチウムや炭酸リチウムが水洗により除去されるため、本発明の組成物の粘度増加率を、より好適に抑制することができる。
b−1)工程は、第1正極活物質を蒸留水又はイオン交換水中で単に撹拌すればよい。撹拌速度や撹拌時間は適宜設定すればよく、例えば水のpHを測定しながら適宜決定しても良い。撹拌後に、第1正極活物質を濾過して単離する。必要に応じて、洗浄水のpHが所定の値以下(例えば14以下や12以下)となるまで、単離後の第1正極活物質に対し、b−1)工程を繰り返し行っても良い。単離後の第1正極活物質は、付着している水分を除去するために、乾燥されるのが好ましい。また、単離後の第1正極活物質は、適当な解砕機で解砕されても良い。
さらに、本発明者は、本発明の製造方法において、第1正極活物質として層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦1.7、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Alから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)で表される材料を採用する場合、Li以外の金属の合計モルに対するLiのモル比が小さい材料を採用した組成物のほうが、その粘度増加率が好適に抑制されることを見出した。
すなわち、上記一般式において、aの値が小さい材料ほど、本発明の組成物の粘度増加率の抑制効果が優れていることを見出した。この点を考慮すると、aは0.2≦a≦1.7の範囲内であるものの、a≦1.3の範囲が好ましく、a≦1.1の範囲がより好ましく、a≦1.05の範囲が特に好ましいといえる。なお、上記一般式の材料において、所望のaの値のものを製造するには、原材料の量を適宜適切に調整すればよい。また、得られた材料のLi以外の金属の合計モルに対するLiのモル比は、該材料を誘導結合プラズマ発光分析に供し、各金属の量を定量して算出すればよい。
本発明の組成物を用いて正極活物質層を製造でき、さらに、該正極活物質層を具備する正極、及び該正極を具備するリチウムイオン二次電池を製造できる。
正極は、集電体と、集電体の表面に結着させた正極活物質層で構成される。
集電体は、リチウムイオン二次電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子高伝導体をいう。集電体としては、銀、銅、金、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状などの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが10μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
集電体の表面に正極活物質層を形成させる方法としては、ロールコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電体の表面に本発明の組成物を塗布すればよい。具体的には、本発明の組成物を集電体の表面に塗布する塗布工程後、乾燥により溶剤を除去して正極活物質層を形成させ、正極とする。必要に応じて電極密度を高めるべく、乾燥後の正極を圧縮しても良い。なお、本発明の組成物は、経時安定性に優れているので、その調製直後に塗布工程に用いる必要はない。
また、本発明の一態様である0<100×Wd/(W1a+W2a)<0.8を満足する組成物を用いた正極は、該組成物と同様に0<100×Wd/(W1a+W2a)<0.8を満足する。
リチウムイオン二次電池は、電池構成要素として、正極、負極、セパレータ及び電解液を含む。
負極は、集電体と、集電体の表面に結着させた負極活物質層を有する。
負極活物質層は負極活物質、並びに必要に応じて結着剤及び/又は導電助剤を含む。
集電体、結着剤及び導電助剤は、正極又は本発明の組成物で説明したものを採用すればよい。また、負極活物質層用の結着剤としてスチレン−ブタジエンゴムを採用しても良い。
負極活物質としては、リチウムを吸蔵及び放出可能な炭素系材料、リチウムと合金化可能な元素、リチウムと合金化可能な元素を有する元素化合物、あるいは高分子材料などを例示することができる。
炭素系材料としては、難黒鉛化性炭素、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭あるいはカーボンブラック類が例示できる。ここで、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール類やフラン類などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。
リチウムと合金化可能な元素としては、具体的にNa、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Ti、Ag、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Biが例示でき、特に、珪素(Si)または錫(Sn)が好ましい。
リチウムと合金化可能な元素を有する元素化合物としては、具体的にZnLiAl、AlSb、SiB、SiB、MgSi、MgSn、NiSi、TiSi、MoSi、 CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiO、SiO(0<v≦2)、SnO(0<w≦2)、SnSiO、LiSiO あるいはLiSnOを例示でき、特に、SiO(0.3≦x≦1.6)が好ましい。また、リチウムと合金化反応可能な元素を有する元素化合物として、スズ合金(Cu−Sn合金、Co−Sn合金等)などの錫化合物を例示できる。
高分子材料としては、具体的にポリアセチレン、ポリピロールを例示できる。
セパレータは、正極と負極とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータとしては、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン若しくはポリエチレンなどの合成樹脂を1種又は複数用いた多孔質膜、またはセラミックス製の多孔質膜が例示できる。
電解液は、溶媒とこの溶媒に溶解された電解質とを含んでいる。
溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、エーテル類等が使用できる。環状エステル類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトンを例示できる。鎖状エステル類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等を例示できる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンを例示できる。電解液には、これらの溶媒を単独で用いてもよいし、又は、複数を併用してもよい。
電解質としては、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を例示できる。
電解液としては、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネートなどの溶媒に、LiClO、LiPF、LiBF、LiCFSOなどのリチウム塩を0.5mol/lから1.7mol/l程度の濃度で溶解させた溶液を例示できる。
リチウムイオン二次電池の製造方法としては、本発明の組成物を用いて製造された正極を配置する工程を有していればよい。以下、リチウムイオン二次電池の具体的な製造方法を例示する。正極および負極にセパレータを挟装させ電極体とする。電極体は、正極、セパレータ及び負極を重ねた積層型、又は、正極、セパレータ及び負極を捲いた捲回型のいずれの型にしても良い。正極の集電体および負極の集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてリチウムイオン二次電池とするとよい。
リチウムイオン二次電池は車両に搭載することができる。リチウムイオン二次電池は、大きな充放電容量を維持し、かつ優れたサイクル性能を有するため、これを搭載した車両は、高性能の車両となる。
車両としては、電池による電気エネルギーを動力源の全部または一部に使用する車両であればよく、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、電動フォークリフト、電気車椅子、電動アシスト自転車、電動二輪車が挙げられる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例および比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。以下において、特に断らない限り、「部」とは質量部を意味し、「%」とは質量%を意味する。
(実施例1)
硫酸ニッケル6水和物、硫酸コバルト7水和物及び硫酸マンガン5水和物(以上、いずれもキシダ化学株式会社製)を用い、各金属を0.6mol/Lで含む1.8mol/L金属水溶液を調製した。前記1.8mol/L金属水溶液に、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液及び30%アンモニア水を添加し、NiCoMn複合金属水酸化物を含む沈殿物を得た。NiCoMn複合金属水酸化物を含む沈殿物を濾過、水洗及び乾燥して、NiCoMn複合金属水酸化物とした。以上の共沈法で作製されたNiCoMn複合金属水酸化物と炭酸リチウム(和光純薬工業株式会社製)を、Li/(Ni+Co+Mn)モル比1.10となるように混合し、900℃で12時間焼成して、LiNi1/3Co1/3Mn1/3で表わされるリチウム複合金属酸化物を得た。このリチウム複合金属酸化物を粉砕し、平均粒子径6μmのリチウム複合金属酸化物を得た。これを第1正極活物質とした。
FeC・2HO、(NHHPO、LiOH・HO(以上、いずれも和光純薬工業株式会社製)をLi:Fe:Pのモル比が1:1:1となるように混合した混合物を400℃で加熱し仮焼成物とした。仮焼成物を粉砕し、スクロースと混合し、混合物とした。この混合物を水素5体積%及びアルゴン95体積%の雰囲気下、780℃、15時間で焼成し、表面をカーボンコートしたLiFePOを得た。このLiFePOを粉砕し、平均粒子径1.5μmのLiFePOを得た。これを第2正極活物質とした。
第2正極活物質15g、導電助剤としてのアセチレンブラック1.6g、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン1.6g(ポリフッ化ビニリデン8質量%含有のNMP溶液(株式会社クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン製のL#7208)を使用)、溶剤としてNMPを全量で約27gを、遊星式攪拌脱泡装置を用いて、撹拌速度2000rpm、撹拌時間10分で混合し、分散液とした(a)工程)。
上記分散液に、第1正極活物質を35g加え、撹拌速度2000rpm、撹拌時間10分で混合し、粘度10000mPa・s程度の組成物を得た(b)工程)。これを実施例1の組成物とした。
(実施例2)
a)工程において、さらに分散剤としてPVP K-30(株式会社日本触媒、粘度平均分子量40000)0.05gを混合した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2の組成物を得た。なお、分散剤の質量%は、第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量に対し、0.1質量%である。
(実施例3)
a)工程において、さらに分散剤としてPVP K-30(株式会社日本触媒、粘度平均分子量40000)0.15gを混合した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例3の組成物を得た。なお、分散剤の質量%は、第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量に対し、0.3質量%である。
(実施例4)
a)工程において、さらに分散剤としてPVP K-30(株式会社日本触媒、粘度平均分子量40000)0.4gを混合した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例4の組成物を得た。なお、分散剤の質量%は、第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量に対し、0.8質量%である。
(実施例5)
b)工程として、
第1正極活物質35gをイオン交換水中で10分間撹拌し、第1正極活物質を洗浄する工程(b)−1工程)、
撹拌後に、第1正極活物質を濾過して単離する工程、
単離後の第1正極活物質の乾燥工程、
乾燥工程後の第1正極活物質の解砕工程、
a)工程の分散液及び解砕工程後の第1正極活物質を混合する工程(b)−2工程)、
を採用した以外は、実施例3と同様の方法で、実施例5の組成物を得た。
(実施例6)
NiCoMn複合金属水酸化物と炭酸リチウムをLi/(Ni+Co+Mn)モル比1.04となるように混合した以外は実施例1の第1正極活物質の製造方法と同様にして、LiNi1/3Co1/3Mn1/3で表わされる平均粒子径6μmのリチウム複合金属酸化物を得た。そして、これを第1正極活物質として採用した以外は、実施例3と同様の方法で、実施例6の組成物を得た。
(比較例1)
遊星式攪拌脱泡装置を用いて、実施例1で採用した成分を同じ配合量で一度に、撹拌速度2000rpm、撹拌時間10分で混合し、粘度10000mPa・s程度の組成物を得た。これを比較例1の組成物とした。
(比較例2)
さらに、分散剤としてPVP K-30(株式会社日本触媒、粘度平均分子量40000)0.2gを、その他の成分と同時に混合した以外は、比較例1と同様の方法で、比較例2の組成物を得た。なお、分散剤の質量%は、第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量に対し、0.4質量%である。
(比較例3)
さらに、分散剤としてPVP K-30(株式会社日本触媒、粘度平均分子量40000)0.4gを、その他の成分と同時に混合した以外は、比較例1と同様の方法で、比較例3の組成物を得た。なお、分散剤の質量%は、第1正極活物質と第2正極活物質の合計配合量に対し、0.8質量%である。
<評価例1>
実施例1〜5、比較例1〜3の組成物につき、製造直後の組成物の粘度を測定した。さらに、室温密閉状態で製造から2日後のそれぞれの組成物につき、粘度を測定した。粘度は、ブルックフィールドB型粘度計DV−II +Proにて、スピンドルSC4-31を用い、スピンドル回転速度2rpm、室温の条件で測定した。以下の計算式で粘度増加率を算出した。
粘度増加率(%)=100×(2日後粘度−製造直後粘度)/製造直後粘度
粘度増加率の一覧を表1に示す。
Figure 2015170554
実施例1と比較例1の結果から、製造方法の違いにより、得られた組成物の粘度増加率が異なることがわかる。本発明の組成物の方が、経時安定性に優れており、使用可能期間が長いことは明らかである。実施例1〜4の結果及び比較例1〜3の結果から、製造方法の異同に関わらず、分散剤の存在が粘度増加率の抑制に効果的であることがわかる。また、実施例2(分散剤0.1質量%)、実施例3(分散剤0.3質量%)と比較例2(分散剤0.4質量%)の結果から、本発明の製造方法であれば、分散剤の配合量が少なくても、組成物の粘度増加率を好適に抑制できることがわかる。
また、実施例3と実施例5の結果から、第1正極活物質の水洗工程が、粘度増加率の抑制に効果的であることがわかる。さらに、実施例3と実施例6の結果から、第1正極活物質におけるLi以外の金属の合計モルに対するLiのモル比が小さいほど、組成物の粘度増加率の抑制に効果があることがわかる。なお、実施例3で用いた第1正極活物質と、実施例6で用いた第1正極活物質は、いずれもLiNi1/3Co1/3Mn1/3で表わされるものであるが、誘導結合プラズマ(ICP)を用いて両第1正極活物質を分析すると、前者のLiモル比よりも後者のLiモル比が小さいことが確認できる。
(参考例1)
製造直後の比較例1の組成物を用いて、参考例1のリチウムイオン二次電池を以下のとおり作製した。
正極は以下のように作製した。
正極用集電体として厚み20μmのアルミニウム箔を準備した。該アルミニウム箔の表面に比較例1の組成物をのせ、ドクターブレードを用いて該組成物が膜状になるように塗布した。組成物を塗布したアルミニウム箔を80℃で20分間乾燥することで、NMPを揮発により除去し、アルミニウム箔表面に正極活物質層を形成させた。表面に正極活物質層を形成させたアルミニウム箔を、ロ−ルプレス機を用いて圧縮し、アルミニウム箔と正極活物質層とを強固に密着接合させた。接合物を120℃で6時間、真空乾燥機で加熱し、所定の形状(25mm×30mmの矩形状)に切り取り、厚さ45μm程度の正極を得た。
負極は以下のように作製した。
人造黒鉛97質量部と、導電助剤としてアセチレンブラック1質量部、結着剤としてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)1質量部及びカルボキシメチルセルロース(CMC)1質量部とを混合し、この混合物を適量のイオン交換水に分散させてスラリーを作製した。このスラリーを負極用集電体である厚み20μmの銅箔にドクターブレードを用いて膜状になるように塗布した。スラリーを塗布した集電体を乾燥後、プレスして接合物とした。接合物を120℃で6時間、真空乾燥機で加熱し、所定の形状(26mm×31mmの矩形状)に切り取り、厚さ60μm程度の負極とした。
上記の正極および負極を用いて、ラミネート型リチウムイオン二次電池を製作した。詳しくは、正極および負極の間に、セパレータとしてポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの3層構造の樹脂膜からなる矩形状シート(27×32mm、厚さ25μm)を挟装して極板群とした。この極板群を二枚一組のラミネートフィルムで覆い、三辺をシールした後、袋状となったラミネートフィルムに電解液を注入した。電解液としては、エチレンカーボネート、メチルエチルカーボネート及びジエチルカーボネートを体積比3:3:4で混合した溶媒にLiPF6を1モル/Lとなるよう溶解した溶液を用いた。その後、残りの一辺をシールすることで、四辺が気密にシールされ、極板群および電解液が密閉された参考例1のラミネート型リチウムイオン二次電池を得た。なお、正極および負極は外部と電気的に接続可能なタブを備え、このタブの一部はラミネート型リチウムイオン二次電池の外側に延出している。
(参考例2)
比較例1の組成物に替えて比較例2の組成物を用いた以外は、参考例1と同様の方法で、参考例2のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
(参考例3)
比較例1の組成物に替えて比較例3の組成物を用いた以外は、参考例1と同様の方法で、参考例3のラミネート型リチウムイオン二次電池を作製した。
<評価例2>
参考例1〜3のラミネート型リチウムイオン二次電池につき、電位差3.6Vまで充電し、この状態から10秒間放電させたときの電池の抵抗を測定した。
参考例1の電池抵抗を1とした場合の各二次電池の電池抵抗を表2に示す。
Figure 2015170554
分散剤の存在により、電池の抵抗が増加することがわかる。ただし、正極活物質層における分散剤の配合量が正極活物質に対し0.4質量%程度である電池であれば、正極活物質層に分散剤を用いていない電池と同等の抵抗を示すといえる。
本発明の製造方法によれば、分散剤を配合することで、本発明の組成物の粘度増加率をさらに好適に抑制でき、しかも、組成物の成分をすべて同時に混合する製造方法と比較して、分散剤の配合量を減少させることができる。したがって、分散剤の配合量を減少させた本発明の組成物を用いて製造した正極及び二次電池は、分散剤を用いていないものと同等の抵抗を示すことが推認できる。

Claims (12)

  1. 第1正極活物質、該第1正極活物質よりも平均粒子径が小さい第2正極活物質、結着剤及び溶剤を含む組成物の製造方法であって、
    a)前記第2正極活物質、前記結着剤及び前記溶剤を混合し分散液を製造する工程、
    b)前記分散液及び前記第1正極活物質を混合する工程
    を有することを特徴とする組成物の製造方法。
  2. 前記第1正極活物質が、一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦1.7、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Alから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)で表される請求項1に記載の組成物の製造方法。
  3. 前記一般式のaが0.2≦a≦1.10の範囲内である請求項2に記載の組成物の製造方法。
  4. 前記第2正極活物質が、一般式:LiMPO(MはMn,Fe,Co,Ni,Cu,Mg,Zn,V,Ca,Sr,Ba,Ti,Al,Si,B,Te及びMoから選ばれる少なくとも1の元素、0<h<2)で表される請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物の製造方法。
  5. 前記a)工程において、さらに分散剤を混合する請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物の製造方法。
  6. 前記組成物において、
    前記第1正極活物質の質量をW1a、前記第2正極活物質の質量をW2a、前記分散剤の質量をWdとしたときに、
    0<100×Wd/(W1a+W2a)<0.8
    を満足する請求項5に記載の組成物の製造方法。
  7. 前記b)工程が、
    b−1)前記第1正極活物質を蒸留水又はイオン交換水で洗浄する工程、
    b−2)前記分散液及びb−1)工程後の第1正極活物質を混合する工程、
    を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物の製造方法。
  8. c)前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法で製造された組成物を集電体に塗布する工程、
    d)集電体に塗布された前記組成物から溶剤を除去し、正極活物質層を形成する工程、
    を有することを特徴とする正極の製造方法。
  9. e)請求項8に記載の製造方法で製造された正極を配置する工程、
    を有するリチウムイオン二次電池の製造方法。
  10. 第1正極活物質、該第1正極活物質よりも平均粒子径が小さい第2正極活物質、結着剤、分散剤及び溶剤を含む組成物であって、
    前記第1正極活物質の質量をW1a、前記第2正極活物質の質量をW2a、前記分散剤の質量をWdとしたときに、
    0<100×Wd/(W1a+W2a)<0.8
    を満足することを特徴とする組成物。
  11. 第1正極活物質、該第1正極活物質よりも平均粒子径が小さい第2正極活物質、結着剤及び分散剤を含む正極であって、
    前記第1正極活物質の質量をW1a、前記第2正極活物質の質量をW2a、前記分散剤の質量をWdとしたときに、
    0<100×Wd/(W1a+W2a)<0.8
    を満足することを特徴とする正極。
  12. 請求項11に記載の正極を具備するリチウムイオン二次電池。
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