JP2015169593A - 力検出装置、ロボットおよび部品加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子に圧力を加える加圧部材の加圧が緩んでも、正逆両方向の力を精度良く検出することができる力検出装置、ロボットおよび部品加工装置を提供すること。
【解決手段】本発明の力検出装置は、第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、外力に応じて信号を出力する素子と、前記第2の基板に設けた貫通孔に挿入されて前記素子に圧力を加える加圧部材と、を備え、前記第2の基板は、前記第2の基板の厚み方向において薄肉である薄肉部と、を有し、前記加圧部材の一部が前記薄肉部の一部を加圧する。
【選択図】図1

Description

本発明は、力検出装置、ロボットおよび部品加工装置に関する。
近年、生産効率向上を目的として、工場等の生産施設への産業用ロボット導入が進められている。このような産業ロボットは、1軸または複数軸方向に対して駆動可能なアームと、アーム先端側に取り付けられる、ハンド、部品検査用器具または部品搬送用器具等のエンドエフェクタとを備えており、部品の組み付け作業、部品加工作業等の部品製造作業、部品搬送作業および部品検査作業等を実行することができる。
このような産業用ロボットにおいては、例えば、アームとエンドエフェクタとの間に、力検出装置が設けられている。産業用ロボットに用いられる力検出装置としては、例えば、特許文献1に開示されているような力検出装置が用いられる。特許文献1に記載の力検出装置は、1対の基板と、その1対の基板の間に設けられた、圧電石英ディスク等を有する力変換器とを備えている。また、力変換器には、与圧ボルトにより与圧が加えられる。前記基板に外力が加わると、1対の基板が相対的に変位し、力変換器により、1対の基板間に働く力が検出される。このような圧電石英ディスクを有する力変換器を用いた力検出装置では、外力による圧電石英ディスクの変形が電圧に変換され、出力される。なお、力変換器に与圧が加えられていることにより、力検出装置に、1対の基板が互いに接近する方向の外力が加わった場合のみならず、1対の基板が互いに離間する方向の外力が加わった場合でも、その力を検出することができる。
特開平2−95229号公報
しかしながら、従来の力検出装置では、力検出装置を使用していくと、与圧ボルトが経時的に緩むことがあり、また、衝撃等によっても与圧ボルトが緩むことがある。そして、与圧ボルトが緩むと、与圧が最初に設定した値よりも小さくなり、これにより、力検出を正確に行うことができなくなるという問題がある。そして、与圧ボルトの緩み量が大きいと、1対の基板が互いに離間する方向の力を検出することができなくなる場合がある。
本発明の目的は、素子に圧力を加える加圧部材の加圧が緩んでも、正逆両方向の力を精度良く検出することができる力検出装置、ロボットおよび部品加工装置を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(適用例1)
本発明に係わる力検出装置は、第1の基板と、
第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、外力に応じて信号を出力する素子と、
前記第2の基板に設けた貫通孔に挿入されて前記素子に圧力を加える加圧部材と、を備え、
前記第2の基板は、前記第2の基板の厚み方向において薄肉である薄肉部と、を有し、
前記加圧部材の一部が前記薄肉部の一部を加圧することを特徴とする。
これにより、加圧部材が素子に与圧を加えた状態で薄肉部が弾性変形し、加圧部材の加圧が緩んだ場合、前記段差の変形分で前記加圧部材の緩みを吸収し、前記与圧を一定に保持することができ、これによって、正逆両方向の力を精度良く検出することができる。
(適用例2)
本発明に係わる力検出装置では、前記加圧部材は、前記第2の基板に設けた貫通孔に挿入された雄螺子と、前記第1の基板に前記雄螺子が適合するように形成された雌螺子孔と、を備えることが好ましい。
これにより、簡易な構成で、素子に与圧を加えることができる。
(適用例3)
本発明に係わる力検出装置では、前記薄肉部は、弾性体であって、
前記雄螺子の一部は、前記薄肉部を前記第1の基板に向けて弾性変形させていることが好ましい。
これにより、雄螺子が緩んだ場合、薄肉部の弾性力により素子に対して与圧を加え、その与圧を一定に保持することができ、これによって、正逆両方向の力を精度良く検出することができる。
(適用例4)
本発明に係わる力検出装置では、前記貫通孔が、第1孔と、前記第1孔よりも広い孔面積である第2孔と、で形成され、
前記薄肉部の一部が前記第2孔の底の一部であることが好ましい。
(適用例5)
本発明に係わる力検出装置では、前記薄肉部の許容曲げ応力は、150N/mm以上、1000N/mm以下の範囲に設定されることが好ましい。
これにより、コストを低減しつつ、薄肉部の厚さを適度な大きさにすることができる。
(適用例6)
本発明に係わる力検出装置では、前記薄肉部の厚さは、一定であることが好ましい。
これにより、薄肉部の構造を簡素化することができる。
(適用例7)
本発明に係わる力検出装置では、前記薄肉部は、前記第2の基板の厚さ方向の中央部に設けられていることが好ましい。
これにより、薄肉部が第1の基板に向って変形した場合に、薄肉部が第1の基板と第2の基板との間に配置されている各部や各部材に干渉してしまうことを防止することができる。
(適用例8)
本発明に係わる力検出装置では、前記薄肉部は、環状をなしており、前記薄肉部の厚さが前記薄肉部の中心から外周に向って漸増する部位を有することが好ましい。
これにより、力検出装置の組み立てにおいて、雄螺子を締め付ける際、その雄螺子が薄肉部の厚さが漸増する部位に当接することにより、第2の基板を容易かつ確実に位置決めすることができる。
(適用例9)
本発明に係わる力検出装置では、前記第1の基板は、前記雄螺子が挿入される貫通孔を有し、
前記第1の基板は、前記貫通孔の部位に、薄肉部を有することが好ましい。
これにより、雄螺子が素子に与圧を加えた状態で第1の基板の薄肉部が弾性変形し、雄螺子が緩んだ場合、第1の基板の薄肉部、第2の基板の薄肉部のそれぞれの変形分で、前記雄螺子の緩みを吸収することができ、これによって、雄螺子の緩み量がより大きい場合でも対応することができる。
(適用例10)
本発明に係わる力検出装置では、前記第1の基板の薄肉部は、弾性体であって、
前記雄螺子は、前記第1の基板の薄肉部を前記第2の基板に向けて弾性変形させていることが好ましい。
これにより、雄螺子が緩んだ場合、第1の基板の薄肉部、第2の基板の薄肉部のそれぞれの弾性力により素子に対して与圧を加えることができ、これによって、ネジの緩み量がより大きい場合でも対応することができる。
(適用例11)
本発明に係わる力検出装置では、前記加圧部材は、ボルトおよび前記ボルトに螺合するナットで構成されており、
前記ボルトの一部が前記第2の基板の薄肉部を加圧し、前記ナットが前記第1の基板の薄肉部を加圧していることが好ましい。
これにより、簡易な構成で、ボルトの緩み量がより大きい場合でも対応することができる。
(適用例12)
本発明に係わる力検出装置では、複数の前記素子を有し、
前記各素子は、前記第1の基板または前記第2の基板の周方向に沿って、等角度間隔に配置されていることが好ましい。
これにより、偏りなく外力を検出することができ、より精度の高い力検出を行うことができる。そして、3つ以上の素子を有することにより、6軸力、すなわち、x、y、z軸方向の並進力成分(せん断力)およびx、y、z軸周りの回転力成分(モーメント)を検出することができる。
(適用例13)
本発明に係わるロボットは、アームと、
前記アームに設けられたエンドエフェクタと、
前記アームと前記エンドエフェクタの間に設けられ、前記エンドエフェクタに加えられる外力を検出する力検出装置と、を備え、
前記力検出装置は、第1の基板と、
貫通孔を有する第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、外力に応じて信号を出力する素子と、
前記貫通孔に挿入され、前記素子に圧力を加える雄螺子と、を備え、
前記第2の基板は、前記貫通孔の部位に、薄肉部を有することを特徴とする。
これにより、前記本発明の力検出装置と同様の効果が得られる。そして、力検出装置が検出した外力をフィードバックし、より精密に作業を実行することができる。また、力検出装置が検出した外力によって、エンドエフェクタの障害物への接触等を検知することができる。そのため、従来の位置制御では困難だった障害物回避動作、対象物損傷回避動作等を容易に行うことができ、より安全に作業を実行することができる。
(適用例14)
本発明に係わる部品加工装置は、工具を装着し、前記工具を変位させる工具変位部と、
前記工具に加えられる外力を検出する力検出装置と、を備え、
前記力検出装置は、第1の基板と、
貫通孔を有する第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、外力に応じて信号を出力する素子と、
前記貫通孔に挿入され、前記素子に圧力を加える雄螺子と、を備え、
前記第2の基板は、前記貫通孔の部位に、薄肉部を有することを特徴とする。
これにより、前記本発明の力検出装置と同様の効果が得られる。そして、力検出装置が検出した外力をフィードバックすることにより、部品加工装置は、より精密に部品加工作業を実行することができる。また、力検出装置が検出する外力によって、工具の障害物への接触等を検知することができる。そのため、工具に障害物等が接触した場合に緊急停止することができ、部品加工装置は、より安全な部品加工作業を実行可能である。
本発明の力検出装置の第1実施形態を示す断面図である。 図1に示す力検出装置の平面図である。 図1に示す力検出装置を概略的に示す回路図である。 図1に示す力検出装置の電荷出力素子を概略的に示す断面図である。 図1に示す力検出装置の第2の基板の孔の近傍を示す断面図である。 図1に示す力検出装置の第2の基板の孔の近傍および与圧ボルトを示す断面図である。 図1に示す力検出装置の補正後の出力値と、補正前の出力値と、補正値とを示す図である。 本発明の力検出装置の第2実施形態の第2の基板の孔の近傍を示す断面図である。 本発明の力検出装置の第3実施形態の第2の基板の孔の近傍を示す断面図である。 本発明の力検出装置の第4実施形態の第1の基板の孔の近傍と、第2の基板の孔の近傍と、ボルトおよびナットとを示す断面図である。 本発明の力検出装置の第5実施形態を示す平面図である。 図11中のA−A線での断面図である。 図11に示す力検出装置を概略的に示す回路図である。 本発明の力検出装置を用いた単腕ロボットの1例を示す図である。 本発明の力検出装置を用いた複腕ロボットの1例を示す図である。 本発明の力検出装置を用いた電子部品検査装置および電子部品搬送装置の1例を示す図である。 本発明の力検出装置を用いた電子部品搬送装置の1例を示す図である。 本発明の力検出装置を用いた部品加工装置の1例を示す図である。
以下、本発明の力検出装置、ロボットおよび部品加工装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の力検出装置の第1実施形態を示す断面図である。図2は、図1に示す力検出装置の平面図である。図3は、図1に示す力検出装置を概略的に示す回路図である。図4は、図1に示す力検出装置の電荷出力素子を概略的に示す断面図である。図5は、図1に示す力検出装置の第2の基板の孔の近傍を示す断面図である。図6は、図1に示す力検出装置の第2の基板の孔の近傍および与圧ボルトを示す断面図である。図7は、図1に示す力検出装置の補正後の出力値と、補正前の出力値と、補正値とを示す図である。
なお、以下では、説明の都合上、図1、図5、図6中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。また、図6では、発明の理解を容易にするため、孔35におけるボルト71と第2の基板3との間の隙間と、薄肉部31の変形とを誇張して図示している。
図1および図2に示す力検出装置1は、外力(モーメントを含む)を検出する機能、すなわち、互いに直交する3軸(α(X)軸、β(Y)軸、γ(Z)軸)に沿って加えられた外力を検出する機能を有する。
力検出装置1は、第1の基板2と、第1の基板2から所定の間隔を隔てて配置され、第1の基板2に対向する第2の基板3と、第1の基板2と第2の基板3との間に設けられたアナログ回路基板(回路基板)4と、第1の基板2と第2の基板3との間に設けられ、アナログ回路基板4と電気的に接続されたデジタル回路基板5と、アナログ回路基板に搭載され、加えられた外力に応じて信号を出力する電荷出力素子(素子)10および電荷出力素子10を収納するパッケージ60を有するセンサーデバイス6と、2つの与圧ボルト(雄螺子)71とを備えている。
図3に示すように、アナログ回路基板4は、搭載されたセンサーデバイス6の電荷出力素子10から出力された電荷Qxを電圧Vxに変換する変換出力回路90aと、電荷出力素子10から出力された電荷Qzを電圧Vzに変換する変換出力回路90bと、電荷出力素子10から出力された電荷Qyを電圧Vyに変換する変換出力回路90cとを備えている。また、デジタル回路基板5は、加えられた外力を検出する外力検出回路40を備えている。このデジタル回路基板5は、アナログ回路基板4よりも第1の基板2側、すなわち、アナログ回路基板4と第1の基板との間に配置されている。
図1に示すように、センサーデバイス6は、アナログ回路基板4の第2の基板3側の面に配置され、第1の基板2に設けられた後述する凸部(第1の凸部)21と第2の基板3とで挟持されている。すなわち、電荷出力素子10は、パッケージ60を介して凸部21と第2の基板3とで挟持され、与圧されている。なお、第1の基板2と、第2の基板3とのいずれを力が加わる側の基板としてもよいが、本実施形態では、第2の基板3を力が加わる側の基板として説明する。また、電荷出力素子10は、アナログ回路基板4の第1の基板2側の面に配置されていてもよい。
第1の基板2、第2の基板3、アナログ回路基板4、デジタル回路基板5の形状は、それぞれ、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2、第2の基板3、アナログ回路基板4、デジタル回路基板5の平面視で、その外形形状は、円形をなしている。なお、第1の基板2、第2の基板3、アナログ回路基板4、デジタル回路基板5の平面視での前記の他の外形形状としては、例えば、四角形、五角形等の多角形、楕円形等が挙げられる。また、第1の基板2、第2の基板3、アナログ回路基板4の各素子および各配線以外の部位、デジタル回路基板5の各素子および各配線以外の部位の構成材料としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、各種の樹脂材料、各種の金属材料等を用いることができる。
<電荷出力素子(素子)>
電荷出力素子10は、互いに直交する3軸(α(X)軸、β(Y)軸、γ(Z)軸)に沿って加えられた(受けた)外力のそれぞれに応じて3つの電荷Qx、Qy、Qzを出力する機能を有する。
電荷出力素子10の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2の平面視、すなわち、第1の基板2に対して垂直な方向から見て、四角形をなしている。なお、電荷出力素子10の平面視での前記の他の外形形状としては、例えば、五角形等の他の多角形、円形、楕円形等が挙げられる。
図4に示すように、電荷出力素子10は、グランド(基準電位点)に接地された4つのグランド電極層11と、β軸に平行な外力(せん断力)に応じて電荷Qyを出力する第1のセンサー12と、γ軸に平行な外力(圧縮/引張力)に応じて電荷Qzを出力する第2のセンサー13と、α軸に平行な外力(せん断力)に応じて電荷Qxを出力する第3のセンサー14とを有し、グランド電極層11と各センサー12、13、14は交互に積層されている。なお、図4において、グランド電極層11およびセンサー12、13、14の積層方向をγ軸方向とし、γ軸方向に直交し且つ互いに直交する方向をそれぞれα軸方向、β軸方向としている。
図示の構成では、図4中の下側から、第1のセンサー12、第2のセンサー13、第3のセンサー14の順で積層されているが、本発明はこれに限られない。センサー12、13、14の積層順は任意である。
グランド電極層11は、グランド(基準電位点)に接地された電極である。グランド電極層11を構成する材料は、特に限定されないが、例えば、金、チタニウム、アルミニウム、銅、鉄またはこれらを含む合金が好ましい。これらの中でも特に、鉄合金であるステンレスを用いるのが好ましい。ステンレスにより構成されたグランド電極層11は、優れた耐久性および耐食性を有する。
第1のセンサー12は、β軸に沿って加えられた(受けた)外力(せん断力)に応じて電荷Qyを出力する機能を有する。第1のセンサー12は、β軸の正方向に沿って加えられた外力に応じて正電荷を出力し、β軸の負方向に沿って加えられた外力に応じて負電荷を出力するよう構成されている。
第1のセンサー12は、第1の結晶軸CA1を有する第1の圧電体層121と、第1の圧電体層121と対向して設けられ、第2の結晶軸CA2を有する第2の圧電体層123と、第1の圧電体層121と第2の圧電体層123との間に設けられ、電荷Qを出力する出力電極層122を有する。
第1の圧電体層121はβ軸の負方向に配向した第1の結晶軸CA1を有する圧電体によって構成されている。第1の圧電体層121の表面に対し、β軸の正方向に沿った外力が加えられた場合、圧電効果により、第1の圧電体層121内に電荷が誘起される。その結果、第1の圧電体層121の出力電極層122側表面近傍には正電荷が集まり、第1の圧電体層121のグランド電極層11側表面近傍には負電荷が集まる。同様に、第1の圧電体層121の表面に対し、β軸の負方向に沿った外力が加えられた場合、第1の圧電体層121の出力電極層122側表面近傍には負電荷が集まり、第1の圧電体層121のグランド電極層11側表面近傍には正電荷が集まる。
第2の圧電体層123は、β軸の正方向に配向した第2の結晶軸CA2を有する圧電体によって構成されている。第2の圧電体層123の表面に対し、β軸の正方向に沿った外力が加えられた場合、圧電効果により、第2の圧電体層123内に電荷が誘起される。その結果、第2の圧電体層123の出力電極層122側表面近傍には正電荷が集まり、第2の圧電体層123のグランド電極層11側表面近傍には負電荷が集まる。同様に、第2の圧電体層123の表面に対し、β軸の負方向に沿った外力が加えられた場合、第2の圧電体層123の出力電極層122側表面近傍には負電荷が集まり、第2の圧電体層123のグランド電極層11側表面近傍には正電荷が集まる。
このように、第1の圧電体層121の第1の結晶軸CA1は、第2の圧電体層123の第2の結晶軸CA2の方向と反対方向を向いている。これにより、第1の圧電体層121または第2の圧電体層123のいずれか一方のみと、出力電極層122によって第1のセンサー12を構成する場合と比較して、出力電極層122近傍に集まる正電荷または負電荷を増加させることができる。その結果、出力電極層122から出力される電荷Qを増加させることができる。
なお、第1の圧電体層121および第2の圧電体層123の構成材料としては、水晶、トパーズ、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等が挙げられる。これらの中でも特に、水晶が好ましい。水晶により構成された圧電体層は、広いダイナミックレンジ、高い剛性、高い固有振動数、高い対荷重性等の優れた特性を有するためである。また、第1の圧電体層121および第2の圧電体層123のように、層の面方向に沿った外力(せん断力)に対して電荷を生ずる圧電体層は、Yカット水晶により構成することができる。
出力電極層122は、第1の圧電体層121内および第2の圧電体層123内に生じた正電荷または負電荷を電荷Qyとして出力する機能を有する。前述のように、第1の圧電体層121の表面または第2の圧電体層123の表面にβ軸の正方向に沿った外力が加えられた場合、出力電極層122近傍には、正電荷が集まる。その結果、出力電極層122からは、正の電荷Qyが出力される。一方、第1の圧電体層121の表面または第2の圧電体層123の表面にβ軸の負方向に沿った外力が加えられた場合、出力電極層122近傍には、負電荷が集まる。その結果、出力電極層122からは、負の電荷Qyが出力される。
また、出力電極層122の幅は、第1の圧電体層121および第2の圧電体層123の幅以上であることが好ましい。出力電極層122の幅が、第1の圧電体層121または第2の圧電体層123よりも狭い場合、第1の圧電体層121または第2の圧電体層123の一部は出力電極層122と接しない。そのため、第1の圧電体層121または第2の圧電体層123に生じた電荷の一部を出力電極層122から出力できない場合がある。その結果、出力電極層122から出力される電荷Qyが減少してしまう。なお、後述する出力電極層132、142についても同様である。
第2のセンサー13は、γ軸に沿って加えられた(受けた)外力(圧縮/引張力)に応じて電荷Qzを出力する機能を有する。第2のセンサー13は、γ軸に平行な圧縮力に応じて正電荷を出力し、γ軸に平行な引張力に応じて負電荷を出力するよう構成されている。
第2のセンサー13は、第3の結晶軸CA3を有する第3の圧電体層131と、第3の圧電体層131と対向して設けられ、第4の結晶軸CA4を有する第4の圧電体層133と、第3の圧電体層131と第4の圧電体層133との間に設けられ、電荷Qzを出力する出力電極層132を有する。
第3の圧電体層131は、γ軸の正方向に配向した第3の結晶軸CA3を有する圧電体によって構成されている。第3の圧電体層131の表面に対し、γ軸に平行な圧縮力が加えられた場合、圧電効果により、第3の圧電体層131内に電荷が誘起される。その結果、第3の圧電体層131の出力電極層132側表面近傍には正電荷が集まり、第3の圧電体層131のグランド電極層11側表面近傍には負電荷が集まる。同様に、第3の圧電体層131の表面に対し、γ軸に平行な引張力が加えられた場合、第3の圧電体層131の出力電極層132側表面近傍には負電荷が集まり、第3の圧電体層131のグランド電極層11側表面近傍には正電荷が集まる。
第4の圧電体層133は、γ軸の負方向に配向した第4の結晶軸CA4を有する圧電体によって構成されている。第4の圧電体層133の表面に対し、γ軸に平行な圧縮力が加えられた場合、圧電効果により、第4の圧電体層133内に電荷が誘起される。その結果、第4の圧電体層133の出力電極層132側表面近傍には正電荷が集まり、第4の圧電体層133のグランド電極層11側表面近傍には負電荷が集まる。同様に、第4の圧電体層133の表面に対し、γ軸に平行な引張力が加えられた場合、第4の圧電体層133の出力電極層132側表面近傍には負電荷が集まり、第4の圧電体層133のグランド電極層11側表面近傍には正電荷が集まる。
第3の圧電体層131および第4の圧電体層133の構成材料としては、第1の圧電体層121および第2の圧電体層123と同様の構成材料を用いることができる。また、第3の圧電体層131および第4の圧電体層133のように、層の面方向に垂直な外力(圧縮/引張力)に対して電荷を生ずる圧電体層は、Xカット水晶により構成することができる。
出力電極層132は、第3の圧電体層131内および第4の圧電体層133内に生じた正電荷または負電荷を電荷Qzとして出力する機能を有する。前述のように、第3の圧電体層131の表面または第4の圧電体層133の表面にγ軸に平行な圧縮力が加えられた場合、出力電極層132近傍には、正電荷が集まる。その結果、出力電極層132からは、正の電荷Qzが出力される。一方、第3の圧電体層131の表面または第4の圧電体層133の表面にγ軸に平行な引張力が加えられた場合、出力電極層132近傍には、負電荷が集まる。その結果、出力電極層132からは、負の電荷Qzが出力される。
第3のセンサー14は、α軸に沿って加えられた(受けた)外力(せん断力)に応じて電荷Qxを出力する機能を有する。第3のセンサー14は、α軸の正方向に沿って加えられた外力に応じて正電荷を出力し、α軸の負方向に沿って加えられた外力に応じて負電荷を出力するよう構成されている。
第3のセンサー14は、第5の結晶軸CA5を有する第5の圧電体層141と、第5の圧電体層141と対向して設けられ、第6の結晶軸CA6を有する第6の圧電体層143と、第5の圧電体層141と第6の圧電体層143との間に設けられ、電荷Qxを出力する出力電極層142を有する。
第5の圧電体層141は、α軸の負方向に配向した第5の結晶軸CA5を有する圧電体によって構成されている。第5の圧電体層141の表面に対し、α軸の正方向に沿った外力が加えられた場合、圧電効果により、第5の圧電体層141内に電荷が誘起される。その結果、第5の圧電体層141の出力電極層142側表面近傍には正電荷が集まり、第5の圧電体層141のグランド電極層11側表面近傍には負電荷が集まる。同様に、第5の圧電体層141の表面に対し、α軸の負方向に沿った外力が加えられた場合、第5の圧電体層141の出力電極層142側表面近傍には負電荷が集まり、第5の圧電体層141のグランド電極層11側表面近傍には正電荷が集まる。
第6の圧電体層143は、α軸の正方向に配向した第6の結晶軸CA6を有する圧電体によって構成されている。第6の圧電体層143の表面に対し、α軸の正方向に沿った外力が加えられた場合、圧電効果により、第6の圧電体層143内に電荷が誘起される。その結果、第6の圧電体層143の出力電極層142側表面近傍には正電荷が集まり、第6の圧電体層143のグランド電極層11側表面近傍には負電荷が集まる。同様に、第6の圧電体層143の表面に対し、α軸の負方向に沿った外力が加えられた場合、第6の圧電体層143の出力電極層142側表面近傍には負電荷が集まり、第6の圧電体層143のグランド電極層11側表面近傍には正電荷が集まる。
第5の圧電体層141および第6の圧電体層143の構成材料としては、第1の圧電体層121および第2の圧電体層123と同様の構成材料を用いることができる。また、第5の圧電体層141および第6の圧電体層143のように、層の面方向に沿った外力(せん断力)に対して電荷を生ずる圧電体層は、第1の圧電体層121および第2の圧電体層123と同様に、Yカット水晶により構成することができる。
出力電極層142は、第5の圧電体層141内および第6の圧電体層143内に生じた正電荷または負電荷を電荷Qxとして出力する機能を有する。前述のように、第5の圧電体層141の表面または第6の圧電体層143の表面にα軸の正方向に沿った外力が加えられた場合、出力電極層142近傍には、正電荷が集まる。その結果、出力電極層142からは、正の電荷Qxが出力される。一方、第5の圧電体層141の表面または第6の圧電体層143の表面にα軸の負方向に沿った外力が加えられた場合、出力電極層142近傍には、負電荷が集まる。その結果、出力電極層142からは、負の電荷Qxが出力される。
このように、第1のセンサー12、第2のセンサー13、および第3のセンサー14は、各センサーの力検出方向が互いに直交するように積層されている。これにより、各センサーは、それぞれ、互いに直交する力成分に応じて電荷を誘起することができる。そのため、電荷出力素子10は、3軸(α(X)軸、β(Y)軸、γ(Z)軸)に沿った外力のそれぞれに応じて3つの電荷Qx、Qy、Qzを出力することができる。
<センサーデバイス>
センサーデバイス6は、前記電荷出力素子10と、電荷出力素子10を収納するパッケージ60とを有している。
パッケージ60は、凹部611を有する基部(第1の部材)61と、その基部61に接合された蓋体(第2の部材)62とを有している。電荷出力素子10は、基部61の凹部611に設置されており、その基部61の凹部611は、蓋体62により封止されている。これにより、電荷出力素子10を保護することができ、信頼性の高い力検出装置1を提供することができる。なお、電荷出力素子10の上面は、蓋体62に接触している。また、パッケージ60の蓋体62は、上側、すなわち、第2の基板3側に配置され、基部61は、下側、すなわち、第1の基板2側に配置され、その基部61がアナログ回路基板4に固定されている。この構成により、基部61と蓋体62とが、凸部21と第2の基板3とで挟持されて与圧され、その基部61と蓋体62とにより、電荷出力素子10が挟持されて与圧される。
また、基部61の構成材料としては、特に限定されず、例えば、セラミックス等の絶縁性材料等を用いることができる。また、蓋体62の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼等の各種の金属材料等を用いることができる。なお、基部61の構成材料と蓋体62の構成材料は、同一でもよく、また、異なっていてもよい。
また、パッケージ60の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2の平面視で、四角形をなしている。なお、パッケージ60の平面視での前記の他の形状としては、例えば、五角形等の他の多角形、円形、楕円形等が挙げられる。また、パッケージ60の形状が多角形の場合、例えば、その角部が、丸みを帯びていてもよく、また、斜めに切り欠かれていてもよい。
また、蓋体62は、本実施形態では、板状をなし、その中央部625と外周部626との間の部位が屈曲することで、中央部625が第2の基板3に向って突出している。中央部625の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2の平面視で、電荷出力素子10と同じ形状、すなわち、四角形をなしている。なお、蓋体62の中央部625の上面および下面は、いずれも平面である。
また、パッケージ60の基部61の下面の端部には、電荷出力素子10と電気的に接続された複数の端子63が設けられている。各端子63は、それぞれ、アナログ回路基板4と電気的に接続されており、これにより、電荷出力素子10とアナログ回路基板4とが電気的に接続される。なお、端子63の数は、特に限定されないが、本実施形態では、4つであり、すなわち、端子63は、基部61の4つの角部にそれぞれ設けられている。
<変換出力回路>
電荷出力素子10には、変換出力回路90a、90b、90cが接続されている。変換出力回路90aは、電荷出力素子10から出力された電荷Qxを電圧Vxに変換する機能を有する。変換出力回路90bは、電荷出力素子10から出力された電荷Qzを電圧Vzに変換する機能を有する。変換出力回路90cは、電荷出力素子10から出力された電荷Qyを電圧Vyに変換する機能を有する。変換出力回路90a、90b、90cは、同様であるので、以下では、代表的に、変換出力回路90cについて説明する。
変換出力回路90cは、電荷出力素子10から出力された電荷Qyを電圧Vyに変換して電圧Vyを出力する機能を有する。変換出力回路90cは、オペアンプ91と、コンデンサー92と、スイッチング素子93とを有する。オペアンプ91の第1の入力端子(マイナス入力)は、電荷出力素子10の出力電極層122に接続され、オペアンプ91の第2の入力端子(プラス入力)は、グランド(基準電位点)に接地されている。また、オペアンプ91の出力端子は、外力検出回路40に接続されている。コンデンサー92は、オペアンプ91の第1の入力端子と出力端子との間に接続されている。スイッチング素子93は、オペアンプ91の第1の入力端子と出力端子との間に接続され、コンデンサー92と並列接続されている。また、スイッチング素子93は、駆動回路(図示せず)に接続されており、駆動回路からのオン/オフ信号に従い、スイッチング素子93はスイッチング動作を実行する。
スイッチング素子93がオフの場合、電荷出力素子10から出力された電荷Qyは、静電容量C1を有するコンデンサー92に蓄えられ、電圧Vyとして外力検出回路40に出力される。次に、スイッチング素子93がオンになった場合、コンデンサー92の両端子間が短絡される。その結果、コンデンサー92に蓄えられた電荷Qyは、放電されて0クーロンとなり、外力検出回路40に出力される電圧Vは、0ボルトとなる。スイッチング素子93がオンとなることを、変換出力回路90cをリセットするという。なお、理想的な変換出力回路90cから出力される電圧Vyは、電荷出力素子10から出力される電荷Qyの蓄積量に比例する。
スイッチング素子93は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等の半導体スイッチング素子である。半導体スイッチング素子は、機械式スイッチと比べて小型および軽量であるので、力検出装置1の小型化および軽量化に有利である。以下、代表例として、スイッチング素子93としてMOSFETを用いた場合を説明する。
スイッチング素子93は、ドレイン電極、ソース電極、およびゲート電極を有している。スイッチング素子93のドレイン電極またはソース電極の一方がオペアンプ91の第1の入力端子に接続され、ドレイン電極またはソース電極の他方がオペアンプ91の出力端子に接続されている。また、スイッチング素子93のゲート電極は、駆動回路(図示せず)に接続されている。
各変換出力回路90a、90b、90cのスイッチング素子93には、同一の駆動回路が接続されていてもよいし、それぞれ異なる駆動回路が接続されていてもよい。各スイッチング素子93には、駆動回路から、全て同期したオン/オフ信号が入力される。これにより、各変換出力回路90a、90b、90cのスイッチング素子93の動作が同期する。すなわち、各変換出力回路90a、90b、90cのスイッチング素子93のオン/オフタイミングは一致する。
<外力検出回路>
外力検出回路40は、変換出力回路90aから出力される電圧Vxと、変換出力回路90bから出力される電圧Vzと、変換出力回路90cから出力される電圧Vyとに基づき、加えられた外力を検出する機能を有する。外力検出回路40は、変換出力回路90a、90b、90cに接続されたADコンバーター401と、ADコンバーター401に接続された演算部402とを有する。
ADコンバーター401は、電圧Vx、Vy、Vzをアナログ信号からデジタル信号へ変換する機能を有する。ADコンバーター401によってデジタル変換された電圧Vx、Vy、Vzは、演算部402に入力される。
すなわち、第1の基板2および第2の基板3の相対位置が互いにα(X)軸方向にずれる外力が加えられた場合、ADコンバーター401は、電圧Vxを出力する。同様に、第1の基板2および第2の基板3の相対位置が互いにβ(Y)軸方向にずれる外力が加えられた場合、ADコンバーター401は、電圧Vyを出力する。また、第1の基板2および第2の基板3の相対位置が互いにγ(Z)軸方向にずれる外力が加えられた場合、ADコンバーター401は、電圧Vzを出力する。
演算部402は、デジタル変換された電圧Vx、Vy、Vzに対して、例えば、各変換出力回路90a、90b、90c間の感度の差をなくす補正等の各処理を行う。そして、演算部402は、電荷出力素子10から出力される電荷Qx、Qy、Qzの蓄積量に比例する3つの信号を出力する。この3つの信号は、電荷出力素子10に加えられた3軸力(せん断力および圧縮/引張力)に対応するので、力検出装置1は、電荷出力素子10に加えられた3軸力を検出することができる。
図1および図2に示すように、この力検出装置1では、第1の基板2に、凸部21が設けられている。この第1の基板2と第2の基板3とは、凸部21が内側になり、第1の基板2の面と第2の基板3の面とが間隔を隔て対向している。なお、凸部21の上面(第2の基板3と対向する面)211は、平面である。この凸部21は、第1の基板2と一体的に形成されていてもよく、また、別部材で形成されていてもよい。なお、凸部21の構成材料は、特に限定されず、例えば、第1の基板2と同様のものとすることができる。
また、凸部21の位置は、特に限定されないが、本実施形態では、凸部21は、第1の基板2の中央部に配置されている。
また、凸21部の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2の平面視で、電荷出力素子10と同じ形状、すなわち、四角形をなしている。なお、凸部21の平面視での前記の他の形状としては、例えば、四角形、五角形等の多角形、楕円形等が挙げられる。
また、アナログ回路基板4の電荷出力素子10が配置されている部位、すなわち、中央部には、凸部21が挿入される孔41が形成されている。この孔41は、アナログ回路基板4を貫通する貫通孔である。孔41の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2の平面視で、凸部21と同じ形状、すなわち、四角形をなしている。なお、アナログ回路基板4は、凸部21に支持されている。
同様に、デジタル回路基板5の電荷出力素子10が配置されている部位、すなわち、中央部には、凸部21が挿入される孔51が形成されている。孔51の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2の平面視で、凸部21と同じ形状、すなわち、四角形をなしている。なお、デジタル回路基板5は、凸部21に支持されている。
なお、アナログ回路基板4には、2つの与圧ボルト71が挿通する2つの孔42が形成され、同様に、デジタル回路基板5には、2つの与圧ボルト71が挿通する2つの孔52が形成されている。
凸部21は、アナログ回路基板4の孔41およびデジタル回路基板5の孔51に挿入され、電荷出力素子10に向って突出している。そして、センサーデバイス6は、凸部21と第2の基板3とで挟持され、これにより、電荷出力素子10は、パッケージ60を介して凸部21と第2の基板3とで挟持されている。なお、第2の基板3の下面(第1の基板2と対向する面)36は、平面であり、その下面36がセンサーデバイス6の蓋体62の中央部に当接し、凸部21の上面211が基部61に当接している。
また、凸部21の寸法は、特に限定されないが、第1の基板2の平面視で、凸部21の面積は、電荷出力素子10の面積以上であることが好ましく、電荷出力素子10の面積よりも大きいことがより好ましい。なお、図示の構成では、凸部21の面積は、電荷出力素子10の面積よりも大きい。そして、電荷出力素子10は、第1の基板2の平面視で(第1の基板2に対して垂直な方向から見て)、凸部21内に配置され、また、電荷出力素子10の中心線と凸部21の中心線とが一致している。この場合、電荷出力素子10は、第1の基板2の平面視で、凸部21からはみ出していないことが好ましい。これにより、電荷出力素子10全体に与圧を加えることができ、また、力検出の際、電荷出力素子10全体に外力が加わり、より精度の高い力検出を行うことができる。なお、凸部21は、省略されていてもよい。
また、第1の基板2と、第2の基板3とは、2つの与圧ボルト71により、固定されている。なお、与圧ボルト71による「固定」は、2つの固定対象物の互いの所定量の移動を許容しつつ行われる。具体的には、第1の基板2と、第2の基板3とは、2つの与圧ボルト71により、互いの所定量の第2の基板3の面方向の移動が許容されつつ固定される。なお、これは、他の実施形態においても同様である。
各与圧ボルト71は、それぞれ、基端部に頭部715を有し、先端部の外周部に雄ネジ716を有している。そして、第2の基板3には、2つの与圧ボルト71が挿入される2つの孔(貫通孔)35が形成されている。また、第1の基板2には、2つの与圧ボルト71が適合するように2つの雌ネジ(雌螺子孔)25が形成されている、すなわち、第1の基板2には、2つの与圧ボルト71の雄ネジ716と螺合する2つの雌ネジ25が形成されている。また、第2の基板2の各孔35の部位には、各与圧ボルト71の頭部715を支持する座繰り32が形成されている。なお、与圧ボルト71および雌ネジ25により、加圧部材が構成される。
各与圧ボルト71は、それぞれ、その頭部715が第2の基板3側となるように配置され座繰り32に支持され、第2の基板3に形成された孔35から挿入され、アナログ回路基板4の孔42、デジタル回路基板5の孔52を挿通し、その雄ネジ716が第1の基板2に形成された雌ネジ25に螺合している。そして、各与圧ボルト71により、電荷出力素子10に、所定の大きさのZ軸方向(図4参照)の圧力、すなわち、与圧が加えられる。これにより、Z軸方向の正逆両方向の力を検出することができる。また、各与圧ボルト71により電荷出力素子10に与圧が加えられた状態では、各座繰り32は弾性変形している。なお、前記与圧の大きさは、特に限定されず、適宜設定される。また、第2の基板3の各孔35の箇所と、各与圧ボルト71との間には、例えば、グリス等の摺動剤が塗布されている。これにより、各与圧ボルト71の雄ネジ716を第1の基板2の雌ネジ25に螺合する際の第2の基板3の各孔35の箇所と、各与圧ボルト71との間の摩擦抵抗が低減され、これによって、与圧の調整を容易かつ正確に行うことができる。
また、各与圧ボルト71の位置は、特に限定されないが、本実施形態では、各与圧ボルト71は、第1の基板2、第2の基板3、アナログ回路基板4、デジタル回路基板5の周方向に沿って、等角度間隔(180°間隔)、すなわち、第2の基板3の平面視で、電荷出力素子10を介して対向するように配置されている。これにより、第1の基板2と第2の基板3とをバランス良く固定することができ、また、各電荷出力素子10にバランス良く与圧を加えることができる。なお、与圧ボルト71の数は、2つに限定されず、例えば、3つ以上であってもよい。
各与圧ボルト71の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種の樹脂材料、各種の金属材料等を用いることができる。
この力検出装置1では、前述したように、各与圧ボルト71は、第2の基板3に形成された座繰り32、すなわち、第2の基板3に形成された後述する薄肉部31を第1の基板2に向けて弾性変形させた状態で、その座繰り32、すなわち、薄肉部31に支持されている。以下、この構成について詳細に説明するが、各座繰り32、各薄肉部31、各孔35、各与圧ボルト71は、それぞれ、同様であるので、以下では代表的に、その一方について説明する。
まず、図5に示すように、孔35は、本実施形態では、筒状をなしている。この孔35は、図5中上側に大径部(第1孔よりも広い孔面積である第2孔)351を有し、下側に、大径部351よりも小径の小径部(第1孔)352を有しており、これにより、第2の基板3の孔35の位置(部位)には、円環状(環状)をなす弾性変形可能な(弾性体である)薄肉部31が形成されている。この薄肉部31は第2の基板3の厚み方向において薄肉であり、薄肉部31の厚さAは、一定に形成されている。また、薄肉部31の一部が前記第2孔の底の一部である。なお、孔35の大径部351および薄肉部31の図5中の上側の部位により、座繰り32が構成される。なお、孔35、薄肉部31の形状は、それぞれ、前記の形状に限定されないことは、言うまでもない。
図6(a)に示すように、与圧ボルト71の頭部715は、孔35の大径部351に配置され、薄肉部31の上面に当接し、その薄肉部31に支持されている。また、与圧ボルト71(与圧ボルト71の一部)は、薄肉部31を第1の基板2に向けて弾性変形させた状態で、その頭部715が薄肉部31に係合し、雄ネジ716が第1の基板2の雌ネジ25に螺合している。すなわち、与圧ボルト71の一部が薄肉部31の一部を加圧している。
また、孔35の大径部351の直径B(座繰り32の径)(図5参照)は、与圧ボルト71の頭部715の外径(径)よりも大きい。すなわち、第2の基板3の大径部351に臨む側面と、頭部715との間に、隙間が形成されている。これにより、与圧ボルト71が電荷出力素子10に与圧を加えた状態で、与圧ボルト71の頭部715により薄肉部31をより確実に弾性変形させることができる。
また、薄肉部31の許容曲げ応力は、150N/mm以上、1000N/mm以下の範囲に設定されることが好ましく、170N/mm以上、900N/mm以下の範囲に設定されることがより好ましい。
薄肉部31の許容曲げ応力が前記下限値よりも小さいと、薄肉部31の厚さA(図5参照)が薄くなり、また、前記上限値よりも大きいと、コストが高くなる。
なお、前記許容曲げ応力は、(薄肉部31の構成材料の引張り強さ)×1.5で計算した値である。
ここで、薄肉部31が弾性変形しているので、与圧ボルト71が緩んだとしても、薄肉部31の弾性力により、第2の基板3と第1の基板2の凸部21とを介して電荷出力素子10に与圧が加えられる。これにより、第1の基板2と第2の基板3とが互いに接近する方向の外力が加わった場合はもちろんのこと、第1の基板2と第2の基板3とが互いに離間する方向の外力が加わった場合でもその力を確実に、精度良く検出することができる。すなわち、Z軸方向の正逆両方向の力をそれぞれ精度良く検出することができる。
また、図6(a)に示すように、与圧ボルト71により電荷出力素子10に与圧が加えられており、力検出装置1に外力が作用していないときの薄肉部31の変形量をa、図6(b)に示すように、力検出装置1に第2の基板3が第1の基板2から離間する方向の力が作用したときの薄肉部31の変形量をb、薄肉部31が塑性変形するときのその薄肉部31の最小変形量をcとしたとき、下記(1)式を満たすようにする。
a+b<c ・・・(1)
上記(1)式を満たすようにするには、例えば、薄肉部31(第2の基板3)の材質、薄肉部31の厚さA(図5参照)、孔35の大径部351の直径B(図5参照)等を調整する。
また、この力検出装置1では、外力検出回路40の演算部402は、電圧Vx、Vy、Vz、すなわち、出力値に対して、薄肉部31の弾性変形により生じる弾性力が電荷出力素子10に加わることで生じる出力成分を用いて補正を行う。
すなわち、薄肉部31が弾性変形しているので、その変形による弾性力が発生し、電荷出力素子10に加わる。通常動作、例えば、第2の基板3が引っ張られるときに出力される荷重は、補正を行わないと、薄肉部31の弾性変形により生じる弾性力の分が真の荷重から引かれたものとなってしまう。このため、予め、薄肉部31の弾性変形により生じる弾性力に対応する荷重の分を補正値として、外力検出回路40の図示しない記憶部に記憶しておき、実動作時に、その実動作時の出力(補正前の値)から補正値を足した値を最終出力値(補正後の値)とする(図7参照)。
次に、第2の基板3の孔35、薄肉部31の寸法の設定について、具体例を挙げて説明する。
ここでは、第2の基板3の材質として、炭素鋼(S45C)、ステンレス鋼(SU304)、アルミニウム合金(A1100P−H14)の3つを用いる場合について説明する。なお、各材質の許容曲げ応力は、炭素鋼(S45C)が、855N/mm、ステンレス鋼(SU304)が、780N/mm、アルミニウム合金(A1100P−H14)が、186N/mmである。
各材質について、それぞれ、下記(2)式、(3)式を用いて、薄肉部31の厚さAを1mmとした場合の孔35の大径部351の直径Bの値と、孔35の大径部351の直径Bを30mmとした場合の薄肉部31の厚さAとを求める。
M=(P/16)[(1+ν)a−(3+ν)r] ・・・(2)
σ=6M/H ・・・(3)
但し、上記(2)式、(3)式におけるσ、M、P、ν、a、r、Hは、それぞれ、下記の通りである。なお、σ、M、Pは、それぞれ、1箇所の孔35における値である。
σ:薄肉部31における応力
M:薄肉部31におけるモーメント
P:荷重
ν:ポアソン比
a:大径部351の半径(B/2)
r:与圧ボルト71の頭部715の半径
H:薄肉部31の厚さ(A)
なお、荷重Pは、全体の与圧が3000N、最大引っ張り力(第1の基板2と第2の基板3とが互いに離間する方向の力)が500Nのときの1箇所当りの値が9.2N/mmとして計算した。
まず、薄肉部31の厚さAを1mmとした場合の孔35の大径部351の直径Bの上限値は、炭素鋼(S45C)が、27.6mm、ステンレス鋼(SU304)が、26.4mm、アルミニウム合金(A1100P−H14)が、12.7mmである。
また、孔35の大径部351の直径Bを30mmとした場合の薄肉部31の厚さAの下限値は、炭素鋼(S45C)が、1.09mm、ステンレス鋼(SU304)が、1.14mm、アルミニウム合金(A1100P−H14)が、2.37mmである。
以上説明したように、この力検出装置1によれば、与圧ボルト71が緩んでも、薄肉部31の弾性力により電荷出力素子10に対して与圧を加えることができる。これにより、Z軸方向の正逆両方向の力を精度良く検出することができる。
<第2実施形態>
図8は、本発明の力検出装置の第2実施形態の第2の基板の孔の近傍を示す断面図である。
なお、以下では、説明の都合上、図8中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図8に示すように、第2実施形態の力検出装置1は、第2の基板3の各孔35、各薄肉部31の形状が、それぞれ、第1実施形態と異なっている以外は、第1実施形態と同様である。以下、各薄肉部31、各孔35について説明するが、各薄肉部31、各孔35は、それぞれ、同様であるので、以下では代表的に、その一方について説明する。
第2実施形態の力検出装置1では、第2の基板3の孔35は、図8中上側に大径部351を有し、下側に大径部353を有し、大径部351と大径部353との間に、大径部351、353よりも小径の小径部352を有しており、これにより、第2の基板3の孔35の位置、詳細には、小径部352には、円環状をなす弾性変形可能な薄肉部31が形成されている。すなわち、薄肉部31は、第2の基板3の厚さ方向の中央部に設けられている。また、薄肉部31の厚さは、一定に形成されている。
この力検出装置1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、この力検出装置1では、薄肉部31が第1の基板2に向って変形した場合に、孔35の大径部353が逃げ部として機能し、薄肉部31が第1の基板2と第2の基板3との間に配置されている各部や各部材に干渉してしまうことを防止することができる。
<第3実施形態>
図9は、本発明の力検出装置の第3実施形態の第2の基板の孔の近傍を示す断面図である。
なお、以下では、説明の都合上、図9中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図9に示すように、第3実施形態の力検出装置1は、第2の基板3の各孔35、各薄肉部31の形状が、それぞれ、第1実施形態と異なっている以外は、第1実施形態と同様である。以下、各薄肉部31、各孔35について説明するが、各薄肉部31、各孔35は、それぞれ、同様であるので、以下では代表的に、その一方について説明する。
第2実施形態の力検出装置1では、第2の基板3の孔35は、図9中下側に小径部352を有し、上側にテーパー部354を有しており、これにより、第2の基板3の孔35の位置には、テーパー面311を有し、円環状をなす弾性変形可能な薄肉部31が形成されている。孔35のテーパー部354の直径は、図9中下側から上側に向って漸増している。すなわち、薄肉部31の厚さは、その中心から外周に向って漸増している。なお、本実施形態では、薄肉部31の全体において、その厚さが薄肉部31の中心から外周に向って漸増しているが、これに限らず、薄肉部31の一部において、その厚さが薄肉部31の中心から外周に向って漸増していてもよい。
この力検出装置1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、この力検出装置1では、力検出装置1の組み立てにおいて、与圧ボルト71を締め付ける際、その頭部715が薄肉部31のテーパー面311に当接することにより、第2の基板3を容易かつ確実に位置決めすることができる。
<第4実施形態>
図10は、本発明の力検出装置の第4実施形態の第1の基板の孔の近傍と、第2の基板の孔の近傍と、ボルトおよびナットとを示す断面図である。
なお、以下では、説明の都合上、図10中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。また、図10では、アナログ回路基板4およびデジタル回路基板5については、図示が省略されている。
以下、第4実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図10に示すように、第4実施形態の力検出装置1では、加圧部材として、与圧ボルト71およびナット72が用いられている。
まず、第2の基板3には、2つの与圧ボルト71が挿入される2つの孔(貫通孔)35が形成され、同様に、第1の基板2には、2つの与圧ボルト71が挿入される2つの孔(貫通孔)26が形成されている。
各孔26は、それぞれ、本実施形態では、筒状をなしている。この各孔26は、それぞれ、図10中下側に大径部261を有し、上側に、大径部261よりも小径の小径部262を有しており、これにより、第1の基板2の各孔26の位置には、それぞれ、円環状をなす弾性変形可能な(弾性体である)薄肉部22が形成されている。なお、孔26の大径部261および薄肉部22の図10中の下側の部位により、座繰り23が構成される。なお、各孔26、各薄肉部22の形状は、それぞれ、前記の形状に限定されず、例えば、第2実施形態、第3実施形態の孔35、薄肉部31のような形状にしてもよい。
各与圧ボルト71の頭部715は、それぞれ、孔35の大径部351に配置され、薄肉部31の上面に当接し、その薄肉部31に支持され、また、各ナット72は、それぞれ、孔26の大径部261に配置され、薄肉部22の下面に当接し、その薄肉部22に支持されている。また、2組の与圧ボルト71およびナット72は、それぞれ、薄肉部31を第1の基板2に向けて弾性変形させ、薄肉部22を第2の基板3に向けて弾性変形させた状態で、頭部715が薄肉部31に係合し、ナット72が薄肉部22に係合し、与圧ボルト71の雄ネジ716がナット72に螺合している。与圧ボルト71の一部が薄肉部31を加圧し、ナット72が薄肉部22を加圧している。
また、孔26の大径部261の直径(座繰り23の径)は、ナット72の外径(径)よりも大きい。すなわち、第1の基板2の大径部261に臨む側面と、ナット72との間に、隙間が形成されている。これにより、与圧ボルト71およびナット72が電荷出力素子10に与圧を加えた状態で、ナット72により薄肉部22をより確実に弾性変形させることができる。
この力検出装置1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、この力検出装置1では、与圧ボルト71が緩んだ場合、薄肉部31、22のそれぞれの弾性力により電荷出力素子10に対して与圧を加えることができる。これにより、この力検出装置1では、与圧ボルト71の緩み量がより大きい場合でも対応することができる。
なお、与圧ボルト71およびナット72の向きは、前記と逆であってもよい。すなわち、与圧ボルト71の頭部715が、孔26の大径部261に配置され、薄肉部22の下面に当接してその薄肉部22に支持され、また、ナット72が、孔35の大径部351に配置され、薄肉部31の上面に当接してその薄肉部31に支持されていてもよい。
<第5実施形態>
図11は、本発明の力検出装置の第5実施形態を示す平面図である。図12は、図11中のA−A線での断面図である。図13は、図11に示す力検出装置を概略的に示す回路図である。
以下、第5実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図11および図12に示す第5実施形態の力検出装置1は、外力(モーメントを含む)を検出する機能、すなわち、6軸力(x、y、z軸方向の並進力成分(せん断力)およびx、y、z軸周りの回転力成分(モーメント))を検出する機能を有する。
図11および図12に示すように、力検出装置1は、センサーデバイス6を4つ、与圧ボルト71を4つ有している。各センサーデバイス6の位置は、特に限定されないが、本実施形態では、各センサーデバイス6、すなわち、各電荷出力素子10は、第1の基板2、第2の基板3、アナログ回路基板4の周方向に沿って、等角度間隔(90°間隔)に配置されている。これにより、偏りなく外力を検出することができる。そして、6軸力を検出することができる。また、本実施形態では、各電荷出力素子10は、全て同じ方向を向いているが、これに限定されるものではない。
また、第1の基板2には、各センサーデバイス6に対応するように、4つの凸部21が設けられている。なお、この凸部21については、第1実施形態で説明済みであるので、その説明は省略する。
なお、センサーデバイス6の数は、前記4つに限定されるものではなく、例えば、2つ、3つ、または5つ以上でもよい。但し、センサーデバイス6の数は、複数であることが好ましく、3つ以上であることがより好ましい。なお、力検出装置1は、少なくとも3つのセンサーデバイス6を有していれば、6軸力を検出可能である。センサーデバイス6が3つの場合、センサーデバイス6の数が少ないので、力検出装置1を軽量化することができる。また、センサーデバイス6が図示のように4つの場合、後述する非常に単純な演算によって6軸力を求めることができるので、演算部402を簡略化することができる。
<変換出力回路>
図13に示すように、各電荷出力素子10には、それぞれ、変換出力回路90a、90b、90cが接続されている。各変換出力回路90a、90b、90cは、前述した第1、第2実施形態の変換出力回路90と同様であるので、その説明は省略する。
<外力検出回路>
外力検出回路40は、各変換出力回路90aから出力される電圧Vx1、Vx2、Vx3、Vx4と、各変換出力回路90bから出力される電圧Vz1、Vz2、Vz3、Vz4と、各変換出力回路90cから出力される電圧Vy1、Vy2、Vy3、Vy4とに基づき、加えられた外力を検出する機能を有する。なお、図11中の上側の電荷出力素子10に対応するのが電圧Vx1、Vy1およびVz1、図11中の右側の電荷出力素子10に対応するのが電圧Vx2、Vy2およびVz2、図11中の下側の電荷出力素子10に対応するのが電圧Vx3、Vy3およびVz3、図11中の左側の電荷出力素子10に対応するのが電圧Vx4、Vy4およびVz4とする。外力検出回路40は、変換出力回路90a、90b、90cに接続されたADコンバーター401と、ADコンバーター401に接続された演算部402とを有する。
ADコンバーター401は、電圧Vx1、Vy1、Vz1、Vx2、Vy2、Vz2、Vx3、Vy3、Vz3、Vx4、Vy4、Vz4をアナログ信号からデジタル信号へ変換する機能を有する。ADコンバーター401によってデジタル変換された電圧Vx1、Vy1、Vz1、Vx2、Vy2、Vz2、Vx3、Vy3、Vz3、Vx4、Vy4、Vz4は、演算部402に入力される。
すなわち、第1の基板2および第2の基板3の相対位置が互いにα(X)軸方向にずれる外力が加えられた場合、ADコンバーター401は、電圧Vx1、Vx2、Vx3、Vx4を出力する。同様に、第1の基板2および第2の基板3の相対位置が互いにβ(Y)軸方向にずれる外力が加えられた場合、ADコンバーター401は、電圧Vy1、Vy2、Vy3、Vy4を出力する。また、第1の基板2および第2の基板3の相対位置が互いにγ(Z)軸方向にずれる外力が加えられた場合、ADコンバーター401は、電圧Vz1、Vz2、Vz3、Vz4を出力する。
また、第1の基板2および第2の基板3は、互いにx軸周りに回転する相対変位、y軸周りに回転する相対変位、およびz軸周りに回転する相対変位が可能であり、各回転に伴う外力を電荷出力素子10に伝達することが可能である。
演算部402は、デジタル変換された電圧Vx1、Vy1、Vz1、Vx2、Vy2、Vz2、Vx3、Vy3、Vz3、Vx4、Vy4、Vz4に基づき、x軸方向の並進力成分Fx、y軸方向の並進力成分Fy、z軸方向の並進力成分Fz、x軸周りの回転力成分Mx、y軸周りの回転力成分My、z軸周りの回転力成分Mzを演算する機能を有する。各力成分は、以下の式により求めることができる。
Fx=Vx1+Vx2+Vx3+Vx4
Fy=Vy1+Vy2+Vy3+Vy4
Fz=Vz1+Vz2+Vz3+Vz4
Mx=b×(Vz4−Vz2)
My=a×(Vz3−Vz1)
Mz=b×(Vx2−Vx4)+a×(Vy1−Vy3)
ここで、a、bは定数である。
このように、力検出装置1は、6軸力を検出することができる。
なお、演算部402は、例えば、各変換出力回路90a、90b、90c間の感度の差をなくす補正等を行うようになっていてもよい。
また、図11および図12に示すように、第1の基板2と、第2の基板3とは、4つの与圧ボルト71により、固定されている。なお、与圧ボルト71の数は、4つに限定されず、例えば、2つ、3つ、または、5つ以上であってもよい。
また、各与圧ボルト71の位置は、特に限定されないが、本実施形態では、各与圧ボルト71は、第1の基板2、第2の基板3、アナログ回路基板4、デジタル回路基板5の周方向に沿って、等角度間隔(90°間隔)に配置されている。これにより、第1の基板2と第2の基板3とをバランス良く固定することができ、また、各電荷出力素子10にバランス良く与圧を加えることができる。
この力検出装置1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、第5実施形態は、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態にも適用することができる。
<単腕ロボットの実施形態>
次に、図14に基づき、本発明のロボットの実施形態である単腕ロボットを説明する。以下、本実施形態について、前述した各実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図14は、本発明の力検出装置を用いた単腕ロボットの1例を示す図である。図14の単腕ロボット500は、基台510と、アーム520と、アーム520の先端側に設けられたエンドエフェクタ530と、アーム520とエンドエフェクタ530との間に設けられた力検出装置100とを有する。なお、力検出装置100としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
基台510は、アーム520を回動させるための動力を発生させるアクチュエーター(図示せず)およびアクチュエーターを制御する制御部(図示せず)等を収納する機能を有する。また、基台510は、例えば、床、壁、天井、移動可能な台車上などに固定される。
アーム520は、第1のアーム要素521、第2のアーム要素522、第3のアーム要素523、第4のアーム要素524および第5のアーム要素525を有しており、隣り合うアーム同士を回動自在に連結することにより構成されている。アーム520は、制御部の制御によって、各アーム要素の連結部を中心に複合的に回転または屈曲することにより駆動する。
エンドエフェクタ530は、対象物を把持する機能を有する。エンドエフェクタ530は、第1の指531および第2の指532を有している。アーム520の駆動によりエンドエフェクタ530が所定の動作位置まで到達した後、第1の指531および第2の指532の離間距離を調整することにより、対象物を把持することができる。
なお、エンドエフェクタ530は、ここでは、ハンドであるが、本発明では、これに限定されるものではない。エンドエフェクタの他の例としては、例えば、部品検査用器具、部品搬送用器具、部品加工用器具、部品組立用器具、測定器等が挙げられる。これは、他の実施形態におけるエンドエフェクタについても同様である。
力検出装置100は、エンドエフェクタ530に加えられる外力を検出する機能を有する。力検出装置100が検出する力を基台510の制御部にフィードバックすることにより、単腕ロボット500は、より精密な作業を実行することができる。また、力検出装置100が検出する力によって、単腕ロボット500は、エンドエフェクタ530の障害物への接触等を検知することができる。そのため、従来の位置制御では困難だった障害物回避動作、対象物損傷回避動作等を容易に行うことができ、単腕ロボット500は、より安全に作業を実行することができる。
なお、図示の構成では、アーム520は、合計5本のアーム要素によって構成されているが、本発明はこれに限られない。アーム520が、1本のアーム要素に構成されている場合、2〜4本のアーム要素によって構成されている場合、6本以上のアーム要素によって構成されている場合も本発明の範囲内である。
<複腕ロボットの実施形態>
次に、図15に基づき、本発明のロボットの実施形態である複腕ロボットを説明する。以下、本実施形態について、前述した各実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図15は、本発明の力検出装置を用いた複腕ロボットの1例を示す図である。図15の複腕ロボット600は、基台610と、第1のアーム620と、第2のアーム630と、第1のアーム620の先端側に設けられた第1のエンドエフェクタ640aと、第2のアーム630の先端側に設けられた第2のエンドエフェクタ640bと、第1のアーム620と第1のエンドエフェクタ640a間および第2のアーム630と第2のエンドエフェクタ640bとの間に設けられた力検出装置100を有する。なお、力検出装置100としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
基台610は、第1のアーム620および第2のアーム630を回動させるための動力を発生させるアクチュエーター(図示せず)およびアクチュエーターを制御する制御部(図示せず)等を収納する機能を有する。また、基台610は、例えば、床、壁、天井、移動可能な台車上などに固定される。
第1のアーム620は、第1のアーム要素621および第2のアーム要素622を回動自在に連結することにより構成されている。第2のアーム630は、第1のアーム要素631および第2のアーム要素632を回動自在に連結することにより構成されている。第1のアーム620および第2のアーム630は、制御部の制御によって、各アーム要素の連結部を中心に複合的に回転または屈曲することにより駆動する。
第1、第2のエンドエフェクタ640a、640bは、対象物を把持する機能を有する。第1のエンドエフェクタ640aは、第1の指641aおよび第2の指642aを有している。第2のエンドエフェクタ640bは、第1の指641bおよび第2の指642bを有している。第1のアーム620の駆動により第1のエンドエフェクタ640aが所定の動作位置まで到達した後、第1の指641aおよび第2の指642aの離間距離を調整することにより、対象物を把持することができる。同様に、第2のアーム630の駆動により第2のエンドエフェクタ640bが所定の動作位置まで到達した後、第1の指641bおよび第2の指642bの離間距離を調整することにより、対象物を把持することができる。
力検出装置100は第1、第2のエンドエフェクタ640a、640bに加えられる外力を検出する機能を有する。力検出装置100が検出する力を基台610の制御部にフィードバックすることにより、複腕ロボット600は、より精密に作業を実行することができる。また、力検出装置100が検出する力によって、複腕ロボット600は、第1、第2のエンドエフェクタ640a、640bの障害物への接触等を検知することができる。そのため、従来の位置制御では困難だった障害物回避動作、対象物損傷回避動作等を容易に行うことができ、複腕ロボット600は、より安全に作業を実行することができる。
なお、図示の構成では、アームは合計2本であるが、本発明はこれに限られない。複腕ロボット600が3本以上のアームを有している場合も、本発明の範囲内である。
<電子部品検査装置および電子部品搬送装置の実施形態>
次に、図16、図17に基づき、本発明の実施形態である電子部品検査装置および電子部品搬送装置を説明する。以下、本実施形態について、前述した各実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図16は、本発明の力検出装置を用いた電子部品検査装置および電子部品搬送装置の1例を示す図である。図17は、本発明の力検出装置を用いた電子部品搬送装置の1例を示す図である。
図16の電子部品検査装置700は、基台710と、基台710の側面に立設された支持台720とを有する。基台710の上面には、検査対象の電子部品711が載置されて搬送される上流側ステージ712uと、検査済みの電子部品711が載置されて搬送される下流側ステージ712dとが設けられている。また、上流側ステージ712uと下流側ステージ712dとの間には、電子部品711の姿勢を確認するための撮像装置713と、電気的特性を検査するために電子部品711がセットされる検査台714とが設けられている。なお、電子部品711の例として、半導体、半導体ウェハー、CLDやOLED等の表示デバイス、水晶デバイス、各種センサー、インクジェットヘッド、各種MEMSデバイス等などが挙げられる。
また、支持台720には、基台710の上流側ステージ712uおよび下流側ステージ712dと平行な方向(Y方向)に移動可能にYステージ731が設けられており、Yステージ731からは、基台710に向かう方向(X方向)に腕部732が延設されている。また、腕部732の側面には、X方向に移動可能にXステージ733が設けられている。また、Xステージ733には、撮像カメラ734と、上下方向(Z方向)に移動可能なZステージを内蔵した電子部品搬送装置740が設けられている。また、電子部品搬送装置740の先端側には、電子部品711を把持する把持部741が設けられている。また、電子部品搬送装置740の先端と、把持部741との間には、力検出装置100が設けられている。更に、基台710の前面側には、電子部品検査装置700の全体の動作を制御する制御装置750が設けられている。なお、力検出装置100としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
電子部品検査装置700は、以下のようにして電子部品711の検査を行う。最初に、検査対象の電子部品711は、上流側ステージ712uに載せられて、検査台714の近くまで移動する。次に、Yステージ731およびXステージ733を動かして、上流側ステージ712uに載置された電子部品711の真上の位置まで電子部品搬送装置740を移動させる。このとき、撮像カメラ734を用いて電子部品711の位置を確認することができる。そして、電子部品搬送装置740内に内蔵されたZステージを用いて電子部品搬送装置740を降下させ、把持部741で電子部品711を把持すると、そのまま電子部品搬送装置740を撮像装置713の上に移動させて、撮像装置713を用いて電子部品711の姿勢を確認する。次に、電子部品搬送装置740に内蔵されている微調整機構を用いて電子部品711の姿勢を調整する。そして、電子部品搬送装置740を検査台714の上まで移動させた後、電子部品搬送装置740に内蔵されたZステージを動かして電子部品711を検査台714の上にセットする。電子部品搬送装置740内の微調整機構を用いて電子部品711の姿勢が調整されているので、検査台714の正しい位置に電子部品711をセットすることができる。次に、検査台714を用いて電子部品711の電気的特性検査が終了した後、今度は検査台714から電子部品711を取り上げ、Yステージ731およびXステージ733を動かして、下流側ステージ712d上まで電子部品搬送装置740を移動させ、下流側ステージ712dに電子部品711を置く。最後に、下流側ステージ712dを動かして、検査が終了した電子部品711を所定位置まで搬送する。
図17は、力検出装置100を含む電子部品搬送装置740を示す図である。電子部品搬送装置740は、把持部741と、把持部741に接続された6軸力検出装置100と、6軸力検出装置100を介して把持部741に接続された回転軸742と、回転軸742に回転可能に取り付けられた微調整プレート743を有する。また、微調整プレート743は、ガイド機構(図示せず)によってガイドされながら、X方向およびY方向に移動可能である。
また、回転軸742の端面に向けて、回転方向用の圧電モーター744θが搭載されており、圧電モーター744θの駆動凸部(図示せず)が回転軸742の端面に押しつけられている。このため、圧電モーター744θを動作させることによって、回転軸742(および把持部741)をθ方向に任意の角度だけ回転させることが可能である。また、微調整プレート743に向けて、X方向用の圧電モーター744xと、Y方向用の圧電モーター744yとが設けられており、それぞれの駆動凸部(図示せず)が微調整プレート743の表面に押しつけられている。このため、圧電モーター744xを動作させることによって、微調整プレート743(および把持部741)をX方向に任意の距離だけ移動させることができ、同様に、圧電モーター744yを動作させることによって、微調整プレート743(および把持部741)をY方向に任意の距離だけ移動させることが可能である。
また、力検出装置100は、把持部741に加えられる外力を検出する機能を有する。力検出装置100が検出する力を制御装置750にフィードバックすることにより、電子部品搬送装置740および電子部品検査装置700は、より精密に作業を実行することができる。また、力検出装置100が検出する力によって、把持部741の障害物への接触等を検知することができる。そのため、従来の位置制御では困難だった障害物回避動作、対象物損傷回避動作等を容易に行うことができ、電子部品搬送装置740および電子部品検査装置700は、より安全な作業を実行可能である。
<部品加工装置の実施形態>
次に、図18に基づき、本発明の部品加工装置の実施形態を説明する。以下、本実施形態について、前述した各実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図18は、本発明の力検出装置を用いた部品加工装置の1例を示す図である。図18の部品加工装置800は、基台810と、基台810の上面に起立形成された支柱820と、支柱820の側面に設けられた送り機構830と、送り機構830に昇降可能に取り付けられた工具変位部840と、工具変位部840に接続された力検出装置100と、力検出装置100を介して工具変位部840に装着された工具850を有する。なお、力検出装置100としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
基台810は、被加工部品860を載置し、固定するための台である。支柱820は、送り機構830を固定するための柱である。送り機構830は、工具変位部840を昇降させる機能を有する。送り機構830は、送り用モーター831と、送り用モーター831からの出力に基づいて工具変位部840を昇降させるガイド832を有する。工具変位部840は、工具850に回転、振動等の変位を与える機能を有する。工具変位部840は、変位用モーター841と、変位用モーター841に連結された主軸(図示せず)の先端に設けられた工具取付け部843と、工具変位部840に取り付けられ主軸を保持する保持部842とを有する。工具850は、工具変位部840の工具取付け部843に、力検出装置1を介して取り付けられ、工具変位部840から与えられる変位に応じて被加工部品860を加工するために用いられる。工具850は、特に限定されないが、例えば、レンチ、プラスドライバー、マイナスドライバー、カッター、丸のこ、ニッパ、錐、ドリル、フライス等である。
力検出装置100は、工具850に加えられる外力を検出する機能を有する。力検出装置1が検出する外力を送り用モーター831や変位用モーター841にフィードバックすることにより、部品加工装置800は、より精密に部品加工作業を実行することができる。また、力検出装置100が検出する外力によって、工具850の障害物への接触等を検知することができる。そのため、工具850に障害物等が接触した場合に緊急停止することができ、部品加工装置800は、より安全な部品加工作業を実行可能である。
以上、本発明の力検出装置、ロボットおよび部品加工装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前記実施形態では、ネジとして、ボルト(与圧ボルト)、ボルトおよびナットを用いたが、本発明では、これに限定されない。
また、本発明では、パッケージ、すなわち、第1の部材、第2の部材が省略されていてもよい。
また、前記実施形態では、外力に応じて信号を出力する素子として、圧電体を用いたものを使用しているが、本発明では、加えられる外力に応じて出力が変化するものであればこれに限定されず、その他、例えば、感圧導電体等を用いたものが挙げられる。
また、本発明のロボットは、アームを有していれば、アーム型ロボット(ロボットアーム)に限定されず、他の形式のロボット、例えば、スカラーロボット、脚式歩行(走行)ロボット等であってもよい。
また、本発明の力検出装置は、ロボット、電子部品搬送装置、電子部品検査装置および部品加工装置に限らず、他の装置、例えば、他の搬送装置、他の検査装置、振動計、加速度計、重力計、動力計、地震計、傾斜計等の測定装置、入力装置、自動車等の移動体等にも適用することができる。
1、100…力検出装置 2…第1の基板 21…凸部 211…上面 22…薄肉部 23…座繰り 25…雌ネジ 26…孔 261…大径部 262…小径部 3…第2の基板 31…薄肉部 311…テーパー面 32…座繰り 35…孔 351、353…大径部 352…小径部 354…テーパー部 36…下面 4…アナログ回路基板 40…外力検出回路 401…ADコンバーター 402…演算部 41、42…孔 5…デジタル回路基板 51、52…孔 6…センサーデバイス 60…パッケージ 61…基部 611…凹部 62…蓋体 625…中央部 626…外周部 63…端子 71…与圧ボルト 715…頭部 716…雄ネジ 72…ナット 90a、90b、90c…変換出力回路 91…オペアンプ 92…コンデンサー 93…スイッチング素子 10…電荷出力素子(素子) 11…グランド電極層 12…第1のセンサー 121…第1の圧電体層 122…出力電極層 123…第2の圧電体層 13…第2のセンサー 131…第3の圧電体層 132…出力電極層 133…第4の圧電体層 14…第3のセンサー 141…第5の圧電体層 142…出力電極層 143…第6の圧電体層 500…単腕ロボット 510…基台 520…アーム 521…第1のアーム要素 522…第2のアーム要素 523…第3のアーム要素 524…第4のアーム要素 525…第5のアーム要素 530…エンドエフェクタ 531…第1の指 532…第2の指 600…複腕ロボット 610…基台 620…第1のアーム 621…第1のアーム要素 622…第2のアーム要素 630…第2のアーム 631…第1のアーム要素 632…第2のアーム要素 640a…第1のエンドエフェクタ 641a…第1の指 642a…第2の指 640b…第2のエンドエフェクタ 641b…第1の指 642b…第2の指 700…電子部品検査装置 710…基台 711…電子部品 712u…上流側ステージ 712d…下流側ステージ 713…撮像装置 714…検査台 720…支持台 731…Yステージ 732…腕部 733…Xステージ 734…撮像カメラ 740…電子部品搬送装置 741…把持部 742…回転軸 743…微調整プレート 744x、744y、744θ…圧電モーター 750…制御装置 800…部品加工装置 810…基台 820…支柱 830…送り機構 831…送り用モーター 832…ガイド 840…工具変位部 841…変位用モーター 842…保持部 843…工具取付け部 850…工具 860…被加工部品 CA1…第1の結晶軸 CA2…第2の結晶軸 CA3…第3の結晶軸 CA4…第4の結晶軸 CA5…第5の結晶軸 CA6…第6の結晶軸

Claims (14)

  1. 第1の基板と、
    第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、外力に応じて信号を出力する素子と、
    前記第2の基板に設けた貫通孔に挿入されて前記素子に圧力を加える加圧部材と、を備え、
    前記第2の基板は、前記第2の基板の厚み方向において薄肉である薄肉部と、を有し、
    前記加圧部材の一部が前記薄肉部の一部を加圧することを特徴とする力検出装置。
  2. 前記加圧部材は、前記第2の基板に設けた貫通孔に挿入された雄螺子と、前記第1の基板に前記雄螺子が適合するように形成された雌螺子孔と、を備える請求項1に記載の力検出装置。
  3. 前記薄肉部は、弾性体であって、
    前記雄螺子の一部は、前記薄肉部を前記第1の基板に向けて弾性変形させている請求項1または2に記載の力検出装置。
  4. 前記貫通孔が、第1孔と、前記第1孔よりも広い孔面積である第2孔と、で形成され、
    前記薄肉部の一部が前記第2孔の底の一部である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の力検出装置。
  5. 前記薄肉部の許容曲げ応力は、150N/mm以上、1000N/mm以下の範囲に設定される請求項1ないし4のいずれか1項に記載の力検出装置。
  6. 前記薄肉部の厚さは、一定である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の力検出装置。
  7. 前記薄肉部は、前記第2の基板の厚さ方向の中央部に設けられている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の力検出装置。
  8. 前記薄肉部は、環状をなしており、前記薄肉部の厚さが前記薄肉部の中心から外周に向って漸増する部位を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の力検出装置。
  9. 前記第1の基板は、前記雄螺子が挿入される貫通孔を有し、
    前記第1の基板は、前記貫通孔の部位に、薄肉部を有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の力検出装置。
  10. 前記第1の基板の薄肉部は、弾性体であって、
    前記雄螺子は、前記第1の基板の薄肉部を前記第2の基板に向けて弾性変形させている請求項9に記載の力検出装置。
  11. 前記加圧部材は、ボルトおよび前記ボルトに螺合するナットで構成されており、
    前記ボルトの一部が前記第2の基板の薄肉部を加圧し、前記ナットが前記第1の基板の薄肉部を加圧している請求項9または10に記載の力検出装置。
  12. 複数の前記素子を有し、
    前記各素子は、前記第1の基板または前記第2の基板の周方向に沿って、等角度間隔に配置されている請求項1ないし11のいずれか1項に記載の力検出装置。
  13. アームと、
    前記アームに設けられたエンドエフェクタと、
    前記アームと前記エンドエフェクタの間に設けられ、前記エンドエフェクタに加えられる外力を検出する力検出装置と、を備え、
    前記力検出装置は、第1の基板と、
    貫通孔を有する第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、外力に応じて信号を出力する素子と、
    前記貫通孔に挿入され、前記素子に圧力を加える雄螺子と、を備え、
    前記第2の基板は、前記貫通孔の部位に、薄肉部を有することを特徴とするロボット。
  14. 工具を装着し、前記工具を変位させる工具変位部と、
    前記工具に加えられる外力を検出する力検出装置と、を備え、
    前記力検出装置は、第1の基板と、
    貫通孔を有する第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に設けられ、外力に応じて信号を出力する素子と、
    前記貫通孔に挿入され、前記素子に圧力を加える雄螺子と、を備え、
    前記第2の基板は、前記貫通孔の部位に、薄肉部を有することを特徴とする部品加工装置。
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