JP2015169390A - ヒートパイプの固定構造およびヒートパイプの固定方法 - Google Patents

ヒートパイプの固定構造およびヒートパイプの固定方法 Download PDF

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壮史 平澤
Masashi Hirasawa
壮史 平澤
池田 匡視
Masashi Ikeda
匡視 池田
千佳 佐々木
Chika Sasaki
千佳 佐々木
郁裕 土手
Ikuhiro Tsuchide
郁裕 土手
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Abstract

【課題】ブロックにヒートパイプを小さな加圧力で固定することができるとともに、ブロックの強度が小さくてもブロックの変形を防止することができ、設計の自由度を著しく向上させるとともに、低い製造コストで熱性能の向上を図ることのできるヒートパイプの固定構造を提供する。
【解決手段】ブロック10の表面に開口する開口部14が形成された穴12を備え、開口部14の幅寸法は、穴12の内面幅寸法より小さく形成されるとともに、ヒートパイプ20は、その最も大きい外形寸法が、穴12の内面幅寸法より小さく、かつ、開口部14の幅寸法より大きく形成され、穴12に挿入されたヒートパイプ20を開口部14から穴12の内側に向かって押し込み変形させてヒートパイプ20を固定する。これにより、ブロックの強度を大きくしなくても、ブロックの変形が生じることがなく、熱性能の向上と設計の自由度の向上を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートパイプの固定構造におよびヒートパイプの固定方法係り、特に、パソコンの電子機器などの被冷却部材に接触される冷却用のブロックにヒートパイプを固定するためのヒートパイプの固定構造およびヒートパイプの固定方法に関するものである。
近年、電子機器のデジタル化の進展で、被冷却部材である電子部品が増加していることに伴い、この被冷却部材を効率よく冷却する必要がある。このような被冷却部材を冷却する手段として、被冷却部材に密着させるブロックにヒートパイプを固定し、ヒートパイプを用いてブロックを冷却することにより、被冷却部材を冷却することが行われている。
この場合において、ブロックとヒートパイプとを固定する際に、その接合が十分でないと、ブロックとヒートパイプとの熱抵抗が増大してしまい、効率のよい冷却を行うことができないという問題がある。
このようなヒートパイプを固定する技術として、従来、例えば、プレートに溝を形成し、当該溝の中にヒートパイプの少なくとも一部を挿入した状態で、ヒートパイプとプレートとを共に加熱し、該加熱中あるいは加熱後にヒートパイプを圧接変形させことにより、当該ヒートパイプとプレートとを密接合するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、ヒートパイプを固定するその他の技術として、従来、例えば、平板状ブロックの一方の面側に形成された取付溝部の内部にヒートパイプを配設し、固定用ツメ部を取り付け溝部の内側に折り曲げることにより、ヒートパイプの一体に係合させてヒートパイプを固定するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
さらに、ヒートパイプを固定するその他の技術として、従来、例えば、伝熱台の溝部にヒートパイプを押し付けることにより、溝部に形成された固定リブがヒートパイプに食い込ませて、ヒートパイプを固定するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献3を参照)。
特開2001−135966号公報 特開2001−248982号公報 実用新案登録第3170757号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の発明においては、溝の中にヒートパイプの少なくとも一部を挿入した状態で、ヒートパイプを圧接変形させことにより、ヒートパイプとプレートとを密接合するようにしているので、ヒートパイプがプレートから外れやすく、しかも、ヒートパイプおよびプレートを加熱する必要があるため、製造が面倒であるという問題を有している。また、特許文献1には、ヒートパイプとプレートとを接着剤により接着して固定する技術も開示されているが、接着剤を使用した場合、製造コストが高くなり、また、熱伝導性の接着剤を使用しても熱抵抗が高くなってしまうという問題を有している。
さらに、特許文献1には、プレートの溝の断面の延長端部に、ヒートパイプを固定するための突起を設け、この突起を押しつぶすことにより、ヒートパイプをプレートに固定する技術も開示されている。しかしながら、このような突起は、変形しやすくするため薄くかつ細く形成する必要があり、突起を形成するためには、安価な押し出し成型により製造することができず、高価な切削加工などが必要となり、製造コストが高くなってしまうという問題を有している。また、突起を押しつぶす必要があることから、大きな加圧力を有する大型のプレス加工機械などが必要となるという問題を有しており、さらに、このような加圧力に耐える必要があるため、プレートの厚さ、特に、溝底面の厚さをある程度厚くする必要があり、冷却の効率が低下してしまうという問題をも有している。
また、前記特許文献2に記載の発明においては、固定用ツメ部を形成する必要があるため、ブロックの加工が困難であり、しかも、ブロックを変形させる必要があることから、大きな加圧力が必要であり、やはり、製造コストが高くなってしまうという問題を有している。
さらに、前記特許文献3に記載の発明においては、ヒートパイプを変形させるものであるため、大きな加圧力は必要ではないが、伝熱台に固定リブを形成する必要があるため、やはり、伝熱台の製造が困難であり、固定リブに沿ってヒートパイプを変形させることが難しいという問題を有している。
本発明は、前記した点に鑑みてなされたものであり、ブロックにヒートパイプを小さな加圧力で固定することができるとともに、ブロックの強度が小さくてもブロックの変形を防止することができ、設計の自由度を著しく向上させるとともに、低い製造コストで熱性能の向上を図ることのできるヒートパイプの固定構造およびヒートパイプの固定方法を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために本発明に係るヒートパイプの固定構造は、ブロックの表面に開口する開口部が形成された穴を備え、前記開口部の幅寸法は、前記穴の内面幅寸法より小さく形成されるとともに、ヒートパイプは、その最も大きい外形寸法が、前記穴の内面幅寸法より小さく、かつ、前記開口部の幅寸法より大きく形成され、
前記穴に挿入された前記ヒートパイプを前記開口部から前記穴の内側に向かって押し込み変形させて前記ヒートパイプを固定することを特徴とする。
この構成によれば、ブロックに開口部を有する穴を形成するとともに、この穴にヒートパイプを挿入した状態で、開口部に露出しているヒートパイプのみを押し込み変形させることにより、ブロックにヒートパイプを固定するようにしているので、ブロックに大きな力が加わることがなく、ブロックの強度を大きくしなくても、ブロックの変形が生じることがない。そのため、ブロック自体の強度が小さくてよいので、ブロックの穴の最奥部の厚さ寸法を小さく形成しても、ブロックが変形してしまうことがなく、しかも、このように構成することにより、ヒートパイプによる冷却効率を著しく高めることができ、熱性能の向上と設計の自由度を著しく向上させることができる。
また、本発明は、前記構成において、前記ブロックの前記穴は、断面形状ほぼ円形状に形成されていることを特徴とする。この構成によれば、断面形状ほぼ円形状の穴にヒートパイプを押し付け変形させて固定することができる。
また、本発明は、前記構成において、前記ブロックの前記穴は、断面形状楕円形状に形成されていることを特徴とする。この構成によれば、断面形状楕円形状の穴にヒートパイプを押し付け変形させて固定することができる。
また、本発明は、前記構成において、前記ブロックに複数の前記穴が形成されていることを特徴とする。この構成によれば、ブロックに複数の穴を形成することにより、ブロックに複数のヒートパイプを固定することができる。
また、本発明は、前記構成において、前記ブロックの前記各穴の前記開口部は、前記ブロックの互いに対向する面に形成されていることを特徴とする。この構成によれば、互いに対向する面の開口部からヒートパイプを押し込み変形させることができる。
また、本発明は、前記構成において、前記ヒートパイプの前記開口部における押し込み形成部分に、凹部が形成されていることを特徴とする。この構成によれば、凹部が形成されるように押し込み変形させることにより、ヒートパイプを固定することができる。
また、本発明に係るヒートパイプの固定方法は、表面に開口する開口部が形成された穴を備え、前記開口部は、前記穴の内面幅寸法より小さく形成されたブロックの前記穴に、最も大きい幅寸法が、前記穴の内面幅寸法より小さく、かつ、前記開口部の幅寸法より大きく形成されたヒートパイプを挿入し、この状態で、前記ヒートパイプを前記開口部から前記穴の中心に向かって押し込み変形させて前記ヒートパイプを固定することを特徴とする。
この構成によれば、ブロックに開口部を有する穴を形成するとともに、この穴にヒートパイプを挿入した状態で、開口部に露出しているヒートパイプのみを押し込み変形させることにより、ブロックにヒートパイプを固定するようにしているので、ブロックに大きな力が加わることがなく、ブロックの強度を大きくしなくても、ブロックの変形が生じることがない。そのため、ブロック自体の強度が小さくてよいので、ブロックの穴の最奥部の厚さ寸法を小さく形成しても、ブロックが変形してしまうことがなく、しかも、このように構成することにより、ヒートパイプによる冷却効率を著しく高めることができ、熱性能の向上と設計の自由度を著しく向上させることができる。
本発明によれば、開口部に露出しているヒートパイプのみを押し込み変形させることにより、ブロックにヒートパイプを固定するようにしているので、ブロックに大きな力が加わることがなく、ブロックの強度を大きくしなくても、ブロックの変形が生じることがない。そのため、ブロック自体の強度が小さくてよく、ブロックの穴の最奥部の厚さ寸法を小さくしても、ブロックが変形してしまうことがなく、しかも、ヒートパイプによる冷却効率を著しく高めることができ、熱性能の向上と設計の自由度を著しく向上させることができる。
また、ブロックに特殊な形状を形成する必要がなく、比較的硬い材料によりブロックを形成した場合でも、切削加工を用いることなく、押し出し成型などの塑性加工や鋳造加工などにより容易に加工することができ、製造コストを著しく低減させることができる。また、ブロックにヒートパイプを固定する際に、ヒートパイプのみを押し込み変形させるものであるため、変形加工時に必要な力が少なくて済み、安価な加工装置で押し込み変形が可能となり、製造コストを低減させることができる。
本発明に係るヒートパイプの固定構造の第1実施形態を示す概略斜視図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造の図1のブロック部分の正面図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造の第1実施形態を示す押し込み変形前の概略斜視図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造の図3のブロック部分の正面図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造におけるヒートパイプに凹部を形成した例を示す概略斜視図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造の図5のブロック部分の正面図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造におけるブロックの側面に開口部を形成した例を示す概略斜視図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造の図7のブロック部分の正面図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造における穴を横型断面形状楕円形状に形成した例を示すブロック部分の正面図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造における穴を縦型断面形状楕円形状に形成した例を示すブロック部分の正面図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造における断面形状楕円形状の穴とヒートパイプとを組み合わせた例を示すブロック部分の正面図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造の第2実施形態を示す概略斜視図である。 本発明に係るヒートパイプの固定構造の図12のブロック部分の正面図である。
以下、本発明を実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明に係るヒートパイプの固定構造の第1実施形態を示したものであり、図1は概略斜視図であり、図2は図1のブロック部分の正面図である。
図1に示すように、本実施形態においては、例えば、発熱する電子機器などの被冷却部材(図示せず)に密着させるブロック10を備えている。また、このブロック10には、所定の冷媒が流れる断面形状円形状のヒートパイプ20の一端部が固定されており、ヒートパイプ20の他端部には、放熱用のフィン30が取付けられている。このブロック10は、例えば、銅またはアルミニウムなどの熱伝導性に優れた材料により形成されるものであり、ヒートパイプ20は銅などから形成されている。
図1および図2に示すように、本実施形態においては、ブロック10は、断面形状ほぼ円形状を有し、ブロック10の両端面に開口する穴12を有しており、この穴12は、ブロック10の、図1において上面に開口する開口部14を備えている。なお、開口部14の開口寸法、すなわち、開口部14の幅寸法は、任意に設定することができるものであり、ヒートパイプ20の押し込み変形加工をするための押圧加工装置の大きさなどを考慮して設定することができる。また、開口部14の幅寸法は、ヒートパイプ20の最も大きい幅寸法であるヒートパイプ20の直径より短く形成されていれば、穴12の内部にヒートパイプ20を保持することができるので、開口部14の最大幅寸法は、ヒートパイプ20の直径より短く形成される。
一方、ヒートパイプ20の最も大きい幅寸法であるヒートパイプ20の直径は、穴20の内面幅寸法である穴12の内径よりわずかに小さく形成されており、図3および図4に示すように、ブロック10の穴12の一端面から軸方向にヒートパイプ20を挿入した場合に、ヒートパイプ20の外周面の一部が穴12の開口部14からわずかに突出して外部に露出する状態に保持されるように構成されている。
そして、図4に示すように、ヒートパイプ20の露出した部分を、図示しないプレス加工装置などの押圧加工装置を用いて押圧することにより、ヒートパイプ20の突出部分をヒートパイプ20の中心軸方向に押し込み変形させるように構成されている。これにより、図2に示すように、ヒートパイプ20の開口部14から露出した部分が平面状に変形して穴12の開口部14とほぼ面一に形成されるとともに、穴12の内側に位置するヒートパイプ20が広がり変形することにより、ヒートパイプ20の外周面と、穴12の内周面とが密着してヒートパイプ20を固定するように構成されている。
ここで、ヒートパイプ20のすべての外周面がすべて穴12の内周面に密着している必要はない。また、ヒートパイプ20は、内部に冷媒が流通する空間が確保することができれば、ヒートパイプ20が押し込み変形されたとしても、十分に冷却能力を確保することができる。
次に、ヒートパイプ20をブロック10に固定する方法について説明する。
本実施形態においては、まず、ブロック10の穴12の一端面から軸方向にヒートパイプ20を挿入し、ヒートパイプ20の外周面の一部が穴12の開口部14からわずかに突出して外部に露出する状態に保持する。
その後、ヒートパイプ20の露出した部分を、図示しないプレス加工装置などの押圧加工装置を用いて押圧し、ヒートパイプ20の突出部分をヒートパイプ20の中心軸方向に押し込み変形させる。このように押し込み変形させることにより、ヒートパイプ20の開口部14から露出した部分を平面状に変形させて穴12の開口部14とほぼ面一に形成するとともに、穴12の内側に位置するヒートパイプ20が広がり変形することにより、ヒートパイプ20の外周面と、穴12の内周面とが密着してヒートパイプ20を固定するものである。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においては、ヒートパイプ20の内部に所定の冷媒を流すことにより、ブロック10を通過する際に、ブロック10に熱伝達され、ブロック10を冷却することにより、所定の被冷却部材を冷却するようになっている。そして、ブロック10を冷却した冷媒は気化し、ヒートパイプ20の内部を流れ、フィン30により放熱されて冷却されるようになっている。
そして、本実施形態においては、ヒートパイプ20のみを押し込み変形させるものであり、ブロック10自体を加工するものではないため、ブロック10を加工するための大型の加工機械などが不要となり、その結果、ブロック10に大きな力が加わることがなく、ブロック10の強度を大きくしなくても、ブロック10の変形が生じることがない。そのため、ブロック10自体の強度が小さくてよいので、例えば、ブロック10の穴12の最奥部とブロック10の開口部14と反対側の面との間の寸法を小さく形成しても、ブロック10が変形してしまうことがなく、加工上何ら問題が生じない。そして、このようにブロック10の穴12の最奥部とブロック10の開口部14と反対側の面との間の寸法を小さく形成することにより、ヒートパイプ20の温度がブロック10の開口部14と反対側の面に伝達されやすくなるので、ブロック10の開口部14と反対側の面に被冷却部材を密着させた場合に、ヒートパイプ20による冷却効率を著しく高めることができ、熱性能の向上と設計の自由度を著しく向上させることができるものである。
また、本実施形態においては、ブロック10に開口部14を有する穴12を形成するだけでよく、突起など特殊な形状を形成する必要がないので、ブロック10にアルミニウムなどの比較的柔らかい材料を用いる場合のみならず、例えば、銅などの比較的塑性加工しにくい材料を用いた場合でも、切削加工を用いることなく、押し出し成型などの塑性加工や鋳造成型により容易に加工することができる。また、ブロック10にヒートパイプ20を固定する際に、ヒートパイプ20のみを押し込み変形させるものであるため、変形加工時に必要な力が少なくて済み、例えば、エアプレスなどの安価な加工装置で押し込み変形が可能となる。
以上述べたように、本実施形態においては、ブロック10に開口部14を有する穴12を形成するとともに、この穴12にヒートパイプ20を挿入した状態で、開口部14に露出しているヒートパイプ20のみを押し込み変形させることにより、ブロック10にヒートパイプ20を固定するようにしているので、ブロック10に大きな力が加わることがなく、ブロック10の強度を大きくしなくても、ブロック10の変形が生じることがない。そのため、ブロック10自体の強度が小さくてよいので、ブロック10の穴12の最奥部とブロック10の開口部14と反対側の面との間の寸法を小さく形成しても、ブロック10が変形してしまうことがなく、しかも、このように構成することにより、ヒートパイプ20による冷却効率を著しく高めることができ、熱性能の向上と設計の自由度を著しく向上させることができる。
また、ブロック10に特殊な形状を形成する必要がなく、比較的塑性加工しにくい材料によりブロック10を形成した場合でも、切削加工を用いることなく、押し出し成型などの塑性加工や鋳造成型により容易に加工することができ、製造コストを著しく低減させることができる。さらに、ブロック10にヒートパイプ20を固定する際に、ヒートパイプ20のみを押し込み変形させるものであるため、変形加工時に必要な力が少なくて済み、安価な加工装置で押し込み変形が可能となり、製造コストを低減させることができる。
なお、前記第1実施形態においては、図2に示すように、ヒートパイプ20を押し込み変形させることにより、ヒートパイプ20の開口部14から露出した部分を平面状に変形させるようにしているが、例えば、図5および図6に示すように、ヒートパイプ20を押し込み変形させる際に、開口部14において、ヒートパイプ20の押し込み部分に、凹部22が形成されるように変形させるようにしてもよい。
また、前記第1実施形態においては、ブロック10の最も広い面積の平面に開口部14を形成するようにしているが、例えば、図7および図8に示すように、ブロック10の一側面に開口部14を形成するようにしてもよい。この場合に、ブロック10を平均的に冷却するためヒートパイプ20をブロック10のほぼ中央に位置させる必要があることから、開口部14とヒートパイプ20との間に所定の距離が形成されることになるが、押圧加工装置が開口部14からヒートパイプ20に至るまで入り込む治具などを使用することにより、ヒートパイプ20を押し込み変形させることができるものである。
また、前記第1実施形態においては、ブロック10の穴12の形状を断面形状ほぼ円形状の場合について説明したが、穴12の断面形状を楕円形状に形成するようにしてもよい。すなわち、図9に示すように、穴12の断面形状を、横長の楕円形状に形成することもできるし、図10に示すように、縦長の楕円形状に形成することもできる。この場合に、ヒートパイプ20の断面形状を円形状ではなく、楕円形状に形成するようにしてもよい。この場合に、図11に示すように、穴12の断面形状が横長の楕円形状の場合、開口部14の幅寸法より短い短径を有する楕円形状のヒートパイプ20を用いるようにすれば、開口部14からヒートパイプ20を挿入することが可能となる。さらに、図示しないが、ブロック10の穴12の形状を断面形状長円形状に形成するようにしてもよいし、ヒートパイプ20の断面形状長円形状に形成するようにしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について、図12および図13を参照して説明する。
本実施形態においては、ブロック10に複数(本実施形態においては、2つ)の穴12を形成した場合の例を示している。本実施形態においては、ブロック10に断面形状ほぼ円形状を有する2つの穴12が形成されており、これら各穴12は、その開口部14がそれぞれブロック10の両側面にそれぞれ開口するように形成されている。
そして、前記第1実施形態の場合と同様に、ヒートパイプ20の開口部14から露出した部分を、図示しない押圧加工装置を用いて押圧することにより、ヒートパイプ20の突出部分をヒートパイプ20の中心軸方向に押し込み変形させて、ブロック10にヒートパイプ20を固定するように構成されている。この場合に、本実施形態においては、ヒートパイプ20は、その開口部14から露出した部分が穴12の内部で平面状に変形するようになっているが、前記第1実施形態と同様に、ブロック10の両側面と面一となるように変形させるようにしてもよい。
また、押し込み変形加工については、各穴12のヒートパイプ20を別個に押し込み変形させるようにしてもよいし、2つの穴12のヒートパイプ20を同時に押し込み変形させるようにしてもよい。
その他の部分は、前記第1実施形態のものと同様であるため、同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においても前記第1実施形態と同様に、各ヒートパイプ20の内部に所定の冷媒を流すことにより、ブロック10を通過する際に、ブロック10に熱伝達され、ブロック10を冷却することにより、所定の被冷却部材を冷却するようになっている。そして、ブロック10を冷却した冷媒は気化し、ヒートパイプ20の内部を流れ、フィン30により放熱されて冷却されるようになっている。そして、ヒートパイプ20を2本設けることにより、ブロック10の冷却効率をさらに向上させたり、熱輸送量を増大させたりすることができるものである。
以上述べたように、本実施形態においては、ブロック10に開口部14を有する穴12を形成するとともに、この穴12にヒートパイプ20を挿入した状態で、開口部14に露出しているヒートパイプ20を押し込み変形させることにより、ブロック10にヒートパイプ20を固定するようにしているので、ブロック10に大きな力が加わることがなく、ブロック10の強度を大きくしなくても、ブロック10の変形が生じることがない。そのため、ブロック10自体の強度が小さくてよいので、ブロック10の穴12の最奥部とブロック10の開口部14と反対側の面との間の寸法を小さく形成しても、ブロック10が変形してしまうことがなく、しかも、このように構成することにより、ヒートパイプ20による冷却効率を著しく高めることができ、熱性能の向上と設計の自由度を著しく向上させることができる。
また、ブロック10に特殊な形状を形成する必要がなく、比較的塑性加工しにくい材料によりブロック10を形成した場合でも、切削加工を用いることなく、押し出し成型などの塑性加工や鋳造成型により容易に加工することができ、製造コストを著しく低減させることができる。さらに、ブロック10にヒートパイプ20を固定する際に、ヒートパイプ20のみを押し込み変形させるものであるため、変形加工時に必要な力が少なくて済み、安価な加工装置で押し込み変形が可能となり、製造コストを低減させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能である。例えば、1つのブロック10に対して3本以上のヒートパイプ20を固定するようにしてもよいし、開口部14の形成箇所も任意の位置に設定することができる。さらに、ブロック10の穴12の形状とヒートパイプ20の形状も任意に組み合わせることができる。
10 ブロック
12 穴
14 開口部
20 ヒートパイプ
22 凹部
30 フィン

Claims (7)

  1. ブロックの表面に開口する開口部が形成された穴を備え、前記開口部の幅寸法は、前記穴の内面幅寸法より小さく形成されるとともに、ヒートパイプは、その最も大きい外形寸法が、前記穴の内面幅寸法より小さく、かつ、前記開口部の幅寸法より大きく形成され、
    前記穴に挿入された前記ヒートパイプを前記開口部から前記穴の内側に向かって押し込み変形させて前記ヒートパイプを固定することを特徴とするヒートパイプの固定構造。
  2. 前記ブロックの前記穴は、断面形状ほぼ円形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒートパイプの固定構造。
  3. 前記ブロックの前記穴は、断面形状楕円形状もしくは長円形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒートパイプの固定構造。
  4. 前記ブロックの前記ブロックに複数の前記穴が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のヒートパイプの固定構造。
  5. 前記ブロックの前記各穴の前記開口部は、前記ブロックの互いに対向する面に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のヒートパイプの固定構造。
  6. 前記ヒートパイプの前記開口部における押し込み形成部分に、凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のヒートパイプの固定構造。
  7. 表面に開口する開口部が形成された穴を備え、前記開口部は、前記穴の内面幅寸法より小さく形成されたブロックの前記穴に、最も大きい幅寸法が、前記穴の内面幅寸法より小さく、かつ、前記開口部の幅寸法より大きく形成されたヒートパイプを挿入し、この状態で、前記ヒートパイプを前記開口部から前記穴の中心に向かって押し込み変形させて前記ヒートパイプを固定することを特徴とするヒートパイプの固定方法。
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