JP2015169067A - フランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプ - Google Patents
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Abstract
【課題】 土台のアンカーボルトとの取付け調整代を利用し基礎から伝達される微弱振動を低減し土台のアンカーボルト取付け調整代内での土台の移動を拘束し且つアンカーボルトを土台の防腐薬剤から保護する。【解決手段】 樹脂パイプ筒部外周に数本の縦方向の凹凸溝を有する樹脂パイプをアンカーボルト取付穴の調整代(隙間)に挿入し、土台取付穴内壁とアンカーボルトとの隙間を樹脂パイプの凸部で土台内壁に接触させ樹脂パイプの弾力性により位置の補正を自然の内に行なう。同時に土台に含浸されている防腐薬剤による金属腐食からアンカーボルトを保護することを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、木質建築物等の土台を介し基礎と木質建築物を緊結するアンカーボルトに被せ使用するアンカーボルトを被覆するフランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプ(以下樹脂パイプという)で、木質建築物の土台を基礎と緊結しアンカーボルト周囲の土台との間に生じる調整代(隙間)に挿入しスペーサーとして使用するフランジ付樹脂パイプに関する。
従来、基礎と木質建築物は土台を介しアンカーボルトにより基礎と緊結しているが、基礎に埋め込まれたアンカーボルトは定規等を使用し基礎の正確な位置に埋め込み固定されているわけではなく、ある程度の位置出しは行なわれてはいるが、施工者の勘と経験により敷設されているのが現状である。
特に最近は事前に工場で溶接され組み立てられた組立鉄筋も多く使用されてはいるが、これも又アンカーボルトの取り付け位置を考慮はしてはいても現場での位置調整が必要となっている。
アンカーボルトはコンクリートに埋め込まれ不動であり、その位置に合わせ易く現場で加工容易なのは木材である土台で、土台にアンカーボルトの大凡の位置に合わせアンカーボルト径より大径の穴を明けてその調整代(隙間)とし、その範囲内で位置調整を行っている。
上述の如く、従来技術に掛るアンカーボルトと土台の関係は、土台に調整代(隙間)を有する大径の穴を大凡のアンカーボルトの位置に現場で明け、調整代(隙間)でアンカーボルト位置に土台の概ねの位置を合わせ土台取り付け位置を補正しながら取り付けている。
調整代(隙間)があることにより、土台はその調整代(隙間)の範囲で動くことが想定されるが、ピッタリとした位置に穴を明けて施工することは不可能と言っても過言では無く、現場での調整を前提に工場では加工してこないことが多くみうけられる。
又、このアンカーボルト周辺の調整代(隙間)が存在することで微弱な振動を直接土台に伝達しないことも考えられるが、土台を固定するナットやワッシャーは土台上端でアンカーボルトと緊結され土台を固定しており微弱振動はアンカーボルトやワッシャーを通じ土台や躯体に伝達され建物全体に伝達されている。
そのため、アンカーボルトに土台を緊結するワッシャーにも樹脂を取り付け基礎、アンカーボルトからの振動が直接土台に伝達されないようにしているケースも散見される。
このアンカーボルト周辺の調整代(隙間)内には水平方向に土台を拘束するものが存在しないため水平方向には移動可能な空間であり、全てのアンカーボルト周辺にはこの調整代(隙間)が存在しており土台の若干の移動を容認している。
本発明は斯様な点に鑑みて成されたものであり、その目的は土台を取り付ける際の土台のアンカーボルト穴周辺の調整代(隙間)にゴム等の樹脂パイプを挿入し微弱振動を吸収低減させ、外力(地震、風圧力他等)により起こり得るアンカーボルト周囲の調整代(隙間)の範囲内での土台の移動を若干なりとも拘束し、その復元力により建物の初期設置位置を維持しようとするもので、安価且つ加工し易い樹脂パイプを採用したフランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプである。
上述の目的を達成するため採用する樹脂パイプは比較的柔軟性と復元性を有するものでなくてはならないが、樹脂パイプ外周部に等間隔縦方向に設けられた凹凸の溝により変形対応性と柔軟性を向上させており樹脂パイプに被覆されたアンカーボルトは土台に直接接触しないため微振動を建物に直接伝達することが少ないことを特徴とする。
一例としては、土台を緊結するためのワッシャー及びナットに防振性が無ければ、そのまま振動等は伝達されてしまうが、土台を緊結固定するワッシャーWにも樹脂板等が貼られ、防振ゴム等の樹脂が介在していればアンカーボルト、ワッシャーからの振動伝達の影響を低減できアンカーボルトに樹脂パイプを被せた場合は同等の効果が得られる。
樹脂パイプをアンカーボルトに被せた場合、樹脂パイプ外周の凸部が密着している状態となり
樹脂パイプが土台との隙間を埋め、樹脂パイプの小面積の凸部は変形対応性が高く外部からの微振動等を吸収し易く土台に直接伝達しない。
又、水平力(地震、風圧力)等によるせん断力が生じた場合でもその柔軟性と復元力により土台の元の設置位置に戻ることが期待できる。
樹脂パイプが土台との隙間を埋め、樹脂パイプの小面積の凸部は変形対応性が高く外部からの微振動等を吸収し易く土台に直接伝達しない。
又、水平力(地震、風圧力)等によるせん断力が生じた場合でもその柔軟性と復元力により土台の元の設置位置に戻ることが期待できる。
以上説明したように本発明によれば、木質建築物を構成しその土台と基礎を緊結するアンカーボルトのその使用本数は一棟当たり数十本となる。
このアンカーボルト全てを樹脂パイプで被覆することにより地盤から基礎に伝達され構造躯体に伝達される微振動が軽減され、常時作用する微振動が建物に与える様々な影響が低減され、安価且つ容易に地震、風圧やその他の悪影響の低減に繋げることが期待できる。
このアンカーボルト全てを樹脂パイプで被覆することにより地盤から基礎に伝達され構造躯体に伝達される微振動が軽減され、常時作用する微振動が建物に与える様々な影響が低減され、安価且つ容易に地震、風圧やその他の悪影響の低減に繋げることが期待できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図3は本発明の実施の形態に係り、図1は土台を緊結するアンカーボルトに樹脂パイプAを取り付けた状態の中央部縦断面図、図2は樹脂パイプ外観斜視図、図3はアンカーボルトBに樹脂パイプAを取り付け基礎1と緊結した状態を示す部分断面斜視図、図4は樹脂パイプ底面図である。
図1に示すように、本樹脂パイプAは、基礎1に固着して基礎1から延びるアンカーボルトBを被覆する状態でアンカーボルトBの外周を覆っており土台2のアンカーボルトBの取り付け穴Hの調整代Dに挿入されている。
地震等の振動が起こると基礎1に伝達され、その振動はアンカーボルトBに伝達され、アンカーボルトB、土台2、床へと伝搬されていくが土台2の取り付け穴HにアンカーボルトBの取り付けのための調整代Gがあることにより振動のすべてが構造躯体に伝搬されるわけではないが、樹脂パイプAが存在しない状態では土台を固定しているアンカーボルトを締めつけるワッシャーは土台に直接接触しているために土台上面から振動は建物本体にその振動の全てが伝達されてしまうことになる。
更に、本発明では、その状況を回避する目的から樹脂製のパイプAを採用し土台2とアンカーボルトBの調整代の隙間Gにそれを挿入して振動の伝達と土台2の調整代内での移動を抑止している。
又樹脂パイプAの外周に設けられた凹凸の凸部aは土台との接触面積が小面積であるため変形し易く振動も伝達し難い。
又樹脂パイプAの外周に設けられた凹凸の凸部aは土台との接触面積が小面積であるため変形し易く振動も伝達し難い。
ワッシャーCは土台をナットDによってワッシャーC上からアンカーボルトBと緊結し土台2を留め付けフランジFの上から緊結固定されている。
以上説明したように本発明によれば、車の通行等による基礎から伝達される微振動の低減を図り、水平力等による土台の移動等を抑止し樹脂パイプAをアンカーボルトB]の調整代Gに挿入することで新たな加工をすることなく樹脂パイプAを挿入した土台の取り付け施工を行うことができる。
樹脂パイプAはアンカーボルトBの径以上であればどのような径でも採用できるが、挿入した樹脂パイプAと土台2との間に隙間ができてしまうと移動を抑制することができないので、アンカーボルトBの径及び土台2に明けた穴cの径より若干小さめの樹脂パイプAを採用することで現場での施工性を向上させられる。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
例えば、樹脂パイプの硬さや長さ、肉厚、外周の凹凸を点状の突起に変更する等により多くの材成に対応したり、施工性の向上を図ることが可能である。
又、アンカーボルトの土台に使用されている薬剤等の薬害による腐食からアンカーボルトを保護することも可能である。
例えば、樹脂パイプの硬さや長さ、肉厚、外周の凹凸を点状の突起に変更する等により多くの材成に対応したり、施工性の向上を図ることが可能である。
又、アンカーボルトの土台に使用されている薬剤等の薬害による腐食からアンカーボルトを保護することも可能である。
本発明は住宅を建築したり、改修等の施工をする産業分野で利用することが可能である。
1 基礎
2 土台
3 基礎パッキン
A 樹脂パイプ
B アンカーボルト
C ワッシャー
D ナット
F 樹脂パイプフランジ
G 土台穴調整代(隙間)
H 土台穴調整代内壁
S 空間
a 樹脂パイプ筒部凸部
b 樹脂パイプ筒部凹部
c アンカーボルト被覆穴
2 土台
3 基礎パッキン
A 樹脂パイプ
B アンカーボルト
C ワッシャー
D ナット
F 樹脂パイプフランジ
G 土台穴調整代(隙間)
H 土台穴調整代内壁
S 空間
a 樹脂パイプ筒部凸部
b 樹脂パイプ筒部凹部
c アンカーボルト被覆穴
Claims (4)
- アンカーボルトを被覆する筒部分内外周の縦方向に数本の凹凸を等間隔に設け筒頭部に同一素材の樹脂を用いフランジを一体化し整形したフランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプであって、
土台のアンカーボルト取り付け穴の調整代に挿入し、フランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプの弾力性、復元力を利用し土台穴内周とフランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプ外周を密着させながら樹脂の弾力性と筒部の凹凸の変形対応力により基礎に伝わる微振動を減衰させることを特徴とするフランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプ。 - フランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプの筒部外周縦方向の凹凸が筒部の変形対応力を高めるとの同時にその凹凸による変形対応力及び樹脂本来の復元力により挿入し易く且つ初期取り付け位置を維持することを特徴とする請求項1記載の樹脂パイプ。
- フランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプ頭部のフランジを土台上端、又は土台座繰り上端に設置することにより筒底部を浮かせ基礎パッキン上端や基礎上端との間に空間を設け基礎パッキン上端や基礎上端等と隔離し直接設置しないことで微振動の伝達を低減させたことを特徴とする請求項3記載のフランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプ。
- 木質建築物の土台防腐防蟻剤等薬剤は接するアンカーボルト等金属を腐食する可能性がある。
一般金物は防蝕鍍金の厚さ種類等で対抗できるがアンカーボルトの場合はその防腐土台に直接接触するケースが多くアンカーボルトにフランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプを被せ被覆することでアンカーボルトを薬剤等の腐食から保護することを特徴とする請求項2記載のフランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプ
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JP2014060778A JP2015169067A (ja) | 2014-03-05 | 2014-03-05 | フランジ付アンカーボルト被覆樹脂パイプ |
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6130091B1 (ja) * | 2017-03-04 | 2017-05-17 | 薫和 半澤 | 木造建物土台のアンカーボルト貫通孔 |
CN109372007A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-02-22 | 长江三峡集团福建能源投资有限公司 | 一种海上风力机组安装锚栓笼用密封锚栓及其施工方法 |
CN110004988A (zh) * | 2019-02-11 | 2019-07-12 | 中国水电基础局有限公司 | 一种拔管法施工地下连续墙接头孔的保护装置及方法 |
JP2021186288A (ja) * | 2020-05-29 | 2021-12-13 | 株式会社エンジョイトイズ | 射精促進器 |
JP2022181443A (ja) * | 2021-05-26 | 2022-12-08 | 株式会社 ホームリサーチ | 建物の土台の修復装置 |
-
2014
- 2014-03-05 JP JP2014060778A patent/JP2015169067A/ja active Pending
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CN109372007B (zh) * | 2018-11-28 | 2023-11-07 | 长江三峡集团福建能源投资有限公司 | 一种海上风力机组安装锚栓笼用密封锚栓及其施工方法 |
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