JP2015168460A - ワイプ容器保持体及びワイプディスペンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】使用形態を各段に広げることができ、かつ取扱性に優れたワイプ容器保持体及びワイプディスペンサを提供する。【解決手段】座板11と、座板に立設する背板12及び側板13とを備え、座板、背板又は側板の少なくともいずれかにワイプ容器2を固定するための固定部23を備え、固定部が側板の内側面よりも内側に突出して形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、ワイプ容器保持体及びワイプディスペンサに関する。なお、本発明において「ワイプ」とは、拭き材の意味であり、特に、柔軟な繊維シートに薬液を付けたものであって、固体表面の不要物を拭き取る機能を持ったものを指す。例えば、ウェットティッシュ、ボディーウォッシュ、メーク落とし、トイレの便座クリーナー等のようなものである。
ウェットティッシュ、ウェットシート等のように、水分、アルコール又はその他の薬品等を繊維シートに含浸させたワイプ製品が清掃用や清拭用等、各種の用途に利用されている。そのような液体を含浸させたワイプの収納形態にはいくつかの種類がある。従来から知られている収納形態としては、例えばミシン目を介して繋がった一つながりの長尺のワイプを円筒形のプラスチック製ボトル内に収納したいわゆるボトルタイプや、多数枚のワイプを積層したワイプ積層体をプラスチックフィルム製の袋体内に収納したいわゆる袋タイプ等がある(例えば、特許文献1、2)。
上記したボトルタイプのワイプディスペンサは、後続のワイプと繋がっている先端のワイプをボトル内から引っ張り出すと、その際にワイプに付与される抵抗力によって最先端のワイプのみがミシン目で切り離され、一枚のワイプとして取り出されるように構成されている。しかし、このようなボトルタイプのワイプディスペンサは、ワイプを一枚ずつ引き出すのに相当な力が必要となる。また、ボトルタイプのワイプディスペンサは、ワイプを引き出す際には、一方の手でワイプの先端を持ち、他方の手でボトルをしっかりと持たなければならない。そのため、ワイプを引き出す際の手間がかかりやすく、特に高齢者等にとっては使い難いものであった。
これに対し、一枚毎に独立したワイプを積層させてプラスチックフィルム製の袋体に収納した袋タイプのワイプディスペンサは、ボトルタイプのワイプディスペンサに比べてワイプを引き出す時の力は必要とせず、片手でもワイプを取り出すことはできる。しかし、袋タイプのワイプディスペンサは、ワイプを取り出す取出口を上に向けた状態で卓上等に横向きに置いて使用することになるので、美的な印象が優れなかったり、ボトルタイプに比べて置くスペースが多く必要になっていた。そして、置くスペースが多く必要になると、例えばトイレ等のような狭いスペースに置いておくことができず、使用時にその都度ワイプディスペンサを持ち運ばなければいけないという煩わしさがあった。一方、袋タイプのワイプディスペンサを取出口を前方に向けて単に縦向きに置いたのでは、蓋体の開閉がし難いだけでなく、蓋体を開いた時に内部に収納されたワイプ積層体が外部に出てしまったりすることがあるので、ユーザーは一方の手でワイプの先端を持ってワイプを引き出し、他方の手でワイプ積層体が外部に出ないよう抑えなければいけないという煩わしさが生じてしまうおそれがあった。また、従来から使用されているボトルタイプのような縦置きのワイプディスペンサを好むユーザーもおり、袋タイプのワイプディスペンサでは、このようなユーザーのニーズに応えることができずにいた。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、使用形態を各段に広げることができ、かつ取扱性に優れたワイプ容器保持体及びワイプディスペンサを提供することを目的とする。
本発明に係るワイプ容器保持体は、
(1)座板と、前記座板に立設する背板及び側板とを備えたワイプ容器保持体であって、前記座板、背板又は側板の少なくともいずれかにワイプ容器を固定するための固定部を備えたワイプ容器保持体、
(2)側板が一対で形成されている上記(1)記載のワイプ容器保持体、
(3)固定部が側板の内側面よりも内側に突出して形成されている上記(1)又は(2)記載のワイプ容器保持体、
(4)座板が側板よりも前方に向けて延出形成された上記(1)〜(3)のいずれかに記載のワイプ容器保持体、
(5)ワイプ容器保持体の設置対象に対して前記ワイプ容器保持体が取付可能な取付部を座板、背板又は側板のいずれかに有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載のワイプ容器保持体を要旨とする。
(1)座板と、前記座板に立設する背板及び側板とを備えたワイプ容器保持体であって、前記座板、背板又は側板の少なくともいずれかにワイプ容器を固定するための固定部を備えたワイプ容器保持体、
(2)側板が一対で形成されている上記(1)記載のワイプ容器保持体、
(3)固定部が側板の内側面よりも内側に突出して形成されている上記(1)又は(2)記載のワイプ容器保持体、
(4)座板が側板よりも前方に向けて延出形成された上記(1)〜(3)のいずれかに記載のワイプ容器保持体、
(5)ワイプ容器保持体の設置対象に対して前記ワイプ容器保持体が取付可能な取付部を座板、背板又は側板のいずれかに有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載のワイプ容器保持体を要旨とする。
また、本発明に係るワイプディスペンサは、
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のワイプ容器保持体が、ワイプ容器を保持するワイプディスペンサ、
(7)ワイプ容器には、複数のワイプを積層して構成されたワイプ積層体が内部に収納されるとともに、前記ワイプ容器内から取り出される前記ワイプに抵抗を付与するためのオリフィスが設けられており、前記オリフィスが形成されたオリフィス部材には、ワイプ取出孔側から前記ワイプ積層体の表面に押し付けられる向きに付勢力が付与されていて、前記ワイプが前記ワイプ取出孔を通って引き出されるのに伴う前記ワイプ積層体の嵩高の減少に伴って、前記オリフィス部材が前記付勢力により前記ワイプ積層体の表面に押し付けられる上記(6)記載のワイプディスペンサを要旨とする。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のワイプ容器保持体が、ワイプ容器を保持するワイプディスペンサ、
(7)ワイプ容器には、複数のワイプを積層して構成されたワイプ積層体が内部に収納されるとともに、前記ワイプ容器内から取り出される前記ワイプに抵抗を付与するためのオリフィスが設けられており、前記オリフィスが形成されたオリフィス部材には、ワイプ取出孔側から前記ワイプ積層体の表面に押し付けられる向きに付勢力が付与されていて、前記ワイプが前記ワイプ取出孔を通って引き出されるのに伴う前記ワイプ積層体の嵩高の減少に伴って、前記オリフィス部材が前記付勢力により前記ワイプ積層体の表面に押し付けられる上記(6)記載のワイプディスペンサを要旨とする。
本発明によれば、座板、背板又は側板の少なくともいずれかにワイプ容器を固定するための固定部を備えているので、ワイプ容器を確実にワイプ容器保持体に固定することができる。したがって、ユーザーがワイプ容器を取り扱う時にも該ワイプ容器がワイプ容器保持体から外れることなく、取扱い性を向上させることができる。また、本発明によれば、狭いスペースにも容易に配置することができるので、使用する時にその都度持ち運ぶというような取扱いの煩雑さも解消することができ、快適に使用することができる。
本発明に係るワイプディスペンサ1の構成を図1〜図4に基づいて説明する。図1は、本発明に係るワイプディスペンサ1の実施の形態を表した正面図、図2は、ワイプディスペンサ1の分解斜視図である。また、図3は、図1のA−A線断面図、図4は、ワイプ容器の説明図である。
ワイプディスペンサ1は、ワイプ容器2をワイプ容器保持体3が保持するように構成されている。ワイプ容器2は、略直方体状に形成されており、複数のワイプ4aを積層して構成されたワイプ積層体4を内部に収納している。また、ワイプ容器2には、ワイプ積層体4から分離される一枚のワイプ4aを取り出すためのワイプ取出孔5がワイプ容器2の前面部2aの中央位置に配置されている。なお、ワイプ容器2は、例えば袋状に形成したものや、プラスチック等で形成されたもの等があるが、これらに限定されるものではない。以下においては、ワイプ容器2が袋状に形成された例を用いて説明する。
ワイプ容器2は、気密性を有する可撓性のあるプラスチックフィルム等によって袋状に形成されており、前面部2aに形成された開口部6以外の部分がヒートシール等によって気密に封止されている。なお、ワイプ容器2を袋状に形成する場合には、ワイプ容器2は、一層構造でもよいし、複数層を積層した構造にしてもよい。
ワイプ容器2の開口部6には、剛性を有するプラスチック材からなる取出孔部材7が密着して固着されている。取出孔部材7は、内側部分にワイプ4aを取り出すためのワイプ取出孔5が形成されている。また、取出孔部材7は、ワイプ容器2から引き出されるワイプ4aに抵抗を付与するためのオリフィス8aを有するオリフィス部材8がワイプ取出孔5内に配置されている。なお、本発明においては、オリフィス部材8がどのような態様であってもよく、その形状等については何ら限定されるものではない。
取出孔部材7には、ワイプ取出孔5を外方から閉塞又は開放することができる蓋体9が開閉自在に設けられている。蓋体9を閉じるとワイプ容器2内が外気とほとんど遮断され、ワイプ積層体4の乾燥を防止することができる。
ワイプ容器2内に収納されたワイプ積層体4は、複数枚のワイプ4aを連続的に折り重ね合わせて形成されている。ワイプ積層体4は、例えば、個別に独立した枚葉のワイプ4aをいわゆるZ折り等の態様で折り畳み、隣り合うワイプ4a同士を互いに端部同士で重ね合わせて構成されているが、ワイプ積層体4の構成はこれに限定されるものではない。例えば、ワイプは、ミシン目を介して繋がった一つながりの長尺のタイプであってもよいし、これ以外のものであってもよい。また、ワイプの折りの態様も、上記したZ折り以外の態様であってもよい。
ワイプ4aは、紙、織布又は不織布等を用いて成形された繊維シートに薬液等を含浸させたものである。薬液等としては、例えば、アルコール類、水又はこれらの混合物が挙げられ、香料、抗菌剤、消臭剤、界面活性剤、防腐剤、色素、消泡剤、酸化防止剤、清澄剤、可溶化剤等を配合してもよい。また、その他の材料からなる基布や薬液等を使用してもよい。なお、繊維シートは、例えば合成繊維及び/又は天然繊維によって形成されたものであるが、これには限定されない。
ワイプ積層体4のワイプ4aを引っ張ると、隣り合うワイプ4a同士が各々重なり合っていることにより、最先端のワイプ4aに続いて後続のワイプ4aも移動する。そして、オリフィス8aを通過する際にワイプ4aに付与される抵抗により、最先端のワイプ4aだけが後続から分離されて一枚のワイプ4aとして取り出される。
オリフィス部材8は、ワイプ容器2においては、ワイプ取出孔5からワイプ4aが引き出されることに伴うワイプ積層体4の嵩の減少量に応じて、ワイプ容器2のワイプ取出孔5と対向する底面に向けて移動するように、片持ち支持されて構成されている。このオリフィス部材8は、基端側の所定位置から自由端側に向かって底面に向けて斜めに傾斜するように延びている。オリフィス部材8は、該オリフィス部材8が付勢されていない自然状態では、自由端がワイプ容器の底部よりも下方に位置する形状に形成されており、ワイプ積層体4の表面に押し当てられた状態では、自然状態からその状態まで弾性変形しており、その結果、この弾性変形により生じた力によって、ワイプ積層体4に付勢力が付与される。
図4に示すように、オリフィス部材8は、ワイプ積層体4の表面がA1位置にある場合には、A1位置でワイプ積層体4の表面と接してワイプ積層体4の表面を押し付ける。また、ワイプ積層体4の嵩高が減少してワイプ積層体4の表面がA2位置になった場合には、オリフィス部材8はワイプ積層体4の嵩高の減少量に応じてA2位置まで移動し、A2位置においてワイプ積層体4の表面と接してワイプ積層体4の表面を押し付ける。さらに、ワイプ積層体4の嵩高が減少してワイプ積層体4の表面がA3位置になった場合には、オリフィス部材8はワイプ積層体4の嵩高の減少量に応じてA3位置まで移動し、A3位置においてワイプ積層体4の表面と接してワイプ積層体4の表面を押し付ける。このように、オリフィス部材8は、ワイプ積層体4の嵩高に変化が生じても、ワイプ積層体4の表面を押し付けている。
このように、ワイプ容器2は、オリフィス部材8の弾性力に伴う付勢力によってワイプ積層体4の表面を押し付けた状態が維持されるので、ワイプ容器2内でワイプ積層体4が崩れることがない。また、ワイプ積層体4の嵩高が減少した状態では、オリフィス形成部材8がワイプ4aの引き出し方向に対して傾いた状態になる。そのため、オリフィス8a内を通過するワイプ4aに対してオリフィス8aから強い摩擦抵抗が作用して、最先端のワイプ4aをワイプ積層体4から適切な位置で分離させて確実に取り出すことができる。
なお、本実施の形態では、オリフィス部材8が片持ち支持される態様で説明をしたが、オリフィス部材8がワイプ積層体4の表面を押し付けることができれば、これに限定されるものではない。
なお、本発明におけるワイプ容器2は、ワイプ積層体4が全部消費された時にワイプ積層体4を詰め替えることができるいわゆる詰め替えタイプのものであってもよいし、上記した詰め替えができない使い捨てタイプのものであってもよい。
ワイプ容器保持体3は、ワイプ容器2を保持するためのもので、座板11と、この座板11に立設する背板12及び側板13とを備えている。本実施の形態では、これら座板11、背板12及び側板13は一体成形により形成されているが、これら座板11、背板12及び側板13を別々に形成して組み立ててもよいし、これ以外の構成であってもよい。
座板11、背板12及び側板13は、例えば剛性のあるプラスチック材等により形成されている。これら座板11、背板12及び側板13は、それぞれが同じ材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。
図2及び図5に示すように、ワイプ容器保持体3は、図2に示すx方向の前面が開口するように形成されている。また、ワイプ容器保持体3において、座板11、背板12及び側板13に囲まれた部分には、ワイプ容器2を収納するための収納空間14が形成されている。座板11には、収納空間14側に座面15が形成されており、背板12は、収納空間14側に内背面16が形成されており、さらに側板13には、収納空間14側に内側面18が形成されている。また、背板12には、内背面16とは反対側に外背面17が形成されており、側板13には、内側面18とは反対側に外側面19が形成されている。
また、座板11、背板12及び側板13には開口20が形成されている。この開口20は、ワイプ容器保持体3を全体的に軽量化するためのものである。また、ワイプディスペンサ1が、使い終わったワイプ容器2を交換することのできるタイプである場合には、この開口20は、使用後のワイプ容器2を収納空間14から取り除きやすくするためのものでもある。
さらに、背板12にはリブ21が形成されている。このリブ21はワイプ容器保持体3を補強するためのもので、背板12の外側から内側に向けて盛り上がるように形成されている。即ち、背板12の外背面17側から見た場合にはこのリブ21が形成されている部分が凹状に形成され、背板12の内背面16側から見た場合にはこのリブ21が形成されている部分が凸状になるように形成されている。なお、本実施の形態では、背板12には複数のリブ21が形成されているが、形成するリブ21の数は特に限定されない。また、このリブ21の形状や盛り上がり形成される方向も特に限定されるものではない。さらに、本実施の形態では、背板12にのみリブ21が形成されているが、背板12以外の座板11及び側板13のいずれに形成してもよい。
また、背板12には、取付部22が形成されている。取付部22は、後述する取付部材を取り付けるためのものであり、本実施の形態では、ワイプ容器保持体3の背板12に形成されている。また、本実施の形態では、取付部22は、背板12の外背面17から一段凹んだ凹部を形成し、この凹部の中に孔が開口形成するように形成されている。なお、この取付部22は、取付部材を取付固定することができれば、他の形状であってもよい。また、取付部22を形成する位置は背板12以外に設けてもよい。
側板13は、図2に示すy方向で対向するように一対で形成されている。また、側板13には固定部23が形成されている。固定部23は、側板13の内側面18から突出し、収納空間14側に突出面23aが形成されており、収納空間14にワイプ容器2を収納した時に、この収納したワイプ容器2を挟む等して、ワイプ容器2を収納空間14内に固定することができるように形成されている。この固定部23の突出量は任意に設定することもできるが、全幅寸法に対する片側寸法の割合が1〜5%であることが好ましい。固定部23の突出量を上記した範囲内にすることで、収納空間14に対するワイプ容器2の着脱を確実かつ容易に行うことができる。また、固定部23と固定部23との間における間隔は、ワイプ容器2の幅と同じか、又はワイプ容器2の幅よりも小さくなっていることが好ましい。このような間隔を有するように固定部23を形成することで、ワイプ容器2をワイプ容器保持体3が挟むことができ、ワイプ容器保持体3がより確実にワイプ容器2を保持することができる。なお、本実施の形態では、固定部23を形成するのみの構成にしているが、ワイプ容器2を収納空間14内に確実に固定するために、接着剤や粘着性テープ等のような固定手段によりワイプ容器2とワイプ容器保持体3とを固定することができる。例えば、固定手段が接着剤の場合には、突出面23aに接着剤を塗布すればよく、固定手段が粘着性テープの場合には、突出面23aに粘着性テープを貼付すればよい。特に、固定手段に接着剤を用いる場合には、突出面23aとワイプ容器2とを密着させるためにホットメルト接着剤を用いて行うことがより好ましい。
取付部材は、ワイプ容器保持体3を壁W等のような設置対象に取り付けるためのものである。この取付部材は、壁W等にワイプ容器保持体3を取り付けることができれば、従来から公知のものを任意に使用してよく、例えば吸盤24やマグネットを用いたり、両面テープで貼りつけたり、ネジ止めすることができる。ここでは、取付部材の例として吸盤24を使用した例を用いて説明する。
吸盤24は、ワイプ容器保持体3の取付部22に取り付けられるように構成されており、取付部22に取り付けられると吸着面24aがワイプ容器保持体3の後方を向くようになっている。ワイプ容器保持体3は、この吸盤24を介して該ワイプ容器保持体3の後方に位置する壁Wや柱等に取付固定される。なお、吸盤24は、一つだけ取り付けてもよいし、複数個を取り付けてもよい。例えば、複数個の吸盤24を用いて壁W等に固定すれば、ガタツキのない非常に安定した状態で使用することができる。また、本実施の形態では、取付部22がワイプ容器保持体3の背板12に設けられているのでワイプ容器保持体3の後方に設けられているが、これに限定されるものではない。
このように構成されたワイプディスペンサ1は、図2に示すB方向に向けてワイプ容器2を移動させると、ワイプ容器保持体3の収納空間14内に収納される。このように収納される時、図1に示すように、本実施の形態では固定部23が側板13に形成されているため、固定部23がワイプ容器2の側面を挟むことができる。したがって、この固定部23を備えることで、収納空間14内にワイプ容器2をより確実に固定することができる。
また、ワイプ容器保持体3は、収納空間14内にワイプ容器2を収納して保持するために、強度と柔軟性を併せ持つことが必要とされる。本実施の形態では、座板11、背板12及び側板13に開口部6を開口形成することでワイプ容器保持体3を柔らかくすると共に、背板12にリブ21を形成することで、ワイプ容器保持体3の強度をも向上させることができる。即ち、本実施の形態によれば、開口部6及びリブ21を形成することによって、ワイプ容器保持体3に強度と柔軟性を併せ持たせることができる。また、ワイプ容器保持体3に開口部6を形成することにより、該ワイプ容器保持体3の製造に必要な材料を少なくすることもでき、製造コストを低減することもできる。
また、本実施の形態は、吸盤24を取り付けることができる取付部22を有しているので、この取付部22に吸盤24を取り付けて設置対象となる壁W等に対してワイプディスペンサ1を取り付けることができる。したがって、本実施の形態に係るワイプ容器保持体3及びワイプディスペンサ1は、設置するスペースを減少させることができ、さらには壁Wや柱等に掛けて使用する等、使用形態を格段に広げることができる。また、このようにワイプ容器保持体3を構成することで、ユーザーは片手でワイプ4aを引っ張れば該ワイプ4aを取り出すことができるとともに、ワイプ4aを引っ張る際の力も少なくてすむ。さらに、ワイプ4aを取り出す時の煩雑さを感じさせず、取扱性を向上させることもできる。また、本実施の形態に係るワイプ容器保持体3は、取付部22を凹状に形成しているので、例えば吸盤24を用いて壁W等に吸着させた時に、壁W面とワイプ容器保持体3の外背面17との間隔を小さくすることができる。そのため、ワイプ4aを取り出す動作に合わせてワイプ容器保持体3が壁W等の設置対象に対して、取付部22を支点として大きく動いてしまったりする煩わしさを解消することができ、より使用時における煩わしさを低減することができる。また、本実施の形態では、収納空間14のx方向前面が開口しているので、座板11や側板13によってワイプ容器2の前面を覆うことがなく、該ワイプ容器2の前面全体を露出させることができる。したがって、例えば、ワイプ容器2の前面等に描かれた各種絵柄や図柄等をユーザーに視認させやすくすることもできる。
なお、本実施の形態では、側板13に固定部23を形成してワイプ容器2を挟む構成にしているが、固定部23の少なくとも突出面23aに接着剤や粘着テープ等の固定手段を設けてもよい。これにより、固定部23で挟むことによってワイプ容器2が収納された状態を維持するのみならず、固定手段によって固定部23とワイプ容器2とをより確実に固定することが可能になる。
次に、本発明に係るワイプ容器保持体の変形例を図6に基づいて説明する。なお、ワイプ容器保持体の構成について、先に説明したのと同じ構成の部分はその説明を省略する。
図6で示すように、本変形例のワイプ容器保持体31は、底板の構成が先に説明した例とは相違している。即ち、本変形例のワイプ容器保持体31は、座板32がx方向前方に向けて延出する延出部32aを有するように構成されている。したがって、底板のy方向両側に設けられた側板33のx方向の長さよりも座板32の幅の方が延出部32aがある分だけ長くなり、そして側板33の端部から延出するように形成されている。
本変形例では、先に説明した効果に加えて、ワイプ容器保持体及びワイプディスペンサの取扱い性をさらに向上させることができる。即ち、本変形例のワイプ容器保持体及びワイプディスペンサは、ワイプ容器からワイプを取り出す時にも転がることがないので、ワイプを取り出す毎にワイプディスペンサを元の位置に置き直したりする手間をなくすことができ、取扱い性を向上させることができる。
以上、本発明に係るワイプ容器保持体及びワイプディスペンサの構成及び作用効果について詳細に説明したが、上記した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の概念に含まれる全ての態様を含むものである。
1 ワイプディスペンサ
2 ワイプ容器
3,31 ワイプ容器保持体
4 ワイプ積層体
4a ワイプ
5 ワイプ取出孔
7 取出孔部材
8 オリフィス部材
11,32 座板
12 背板
13,33 側板
14 固定空間
20 開口
21 リブ
23 固定部
2 ワイプ容器
3,31 ワイプ容器保持体
4 ワイプ積層体
4a ワイプ
5 ワイプ取出孔
7 取出孔部材
8 オリフィス部材
11,32 座板
12 背板
13,33 側板
14 固定空間
20 開口
21 リブ
23 固定部
Claims (7)
- 座板と、前記座板に立設する背板及び側板とを備えたワイプ容器保持体であって、
前記座板、背板又は側板の少なくともいずれかにワイプ容器を固定するための固定部を備えたワイプ容器保持体。 - 側板が一対で形成されている請求項1記載のワイプ容器保持体。
- 固定部が側板の内側面よりも内側に突出して形成されている請求項1又は2記載のワイプ容器保持体。
- 座板が側板よりも前方に向けて延出形成された請求項1〜3のいずれかに記載のワイプ容器保持体。
- ワイプ容器保持体の設置対象に対して前記ワイプ容器保持体が取付可能な取付部を座板、背板又は側板のいずれかに有する請求項1〜4のいずれかに記載のワイプ容器保持体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のワイプ容器保持体が、ワイプ容器を保持するワイプディスペンサ。
- ワイプ容器には、複数のワイプを積層して構成されたワイプ積層体が内部に収納されるとともに、前記ワイプ容器内から取り出される前記ワイプに抵抗を付与するためのオリフィスが設けられており、
前記オリフィスが形成されたオリフィス部材には、ワイプ取出孔側から前記ワイプ積層体の表面に押し付けられる向きに付勢力が付与されていて、前記ワイプが前記ワイプ取出孔を通って引き出されるのに伴う前記ワイプ積層体の嵩高の減少に伴って、前記オリフィス部材が前記付勢力により前記ワイプ積層体の表面に押し付けられる請求項6記載のワイプディスペンサ。
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