JP2015166503A - 繊維処理剤組成物 - Google Patents

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直行 江川
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Abstract

【課題】貯蔵後の製品の香りを良好に保ち、保存安定性の良好な繊維処理剤組成物を提供する。【解決手段】(A)アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていても良い炭素数10〜24の炭化水素基を分子内に1つ以上有し、不飽和結合を2つ以上有する長鎖炭化水素基を含む3級アミン及びそれらの中和物、もしくはそれらの4級化物、(B)酸化防止剤、(C)キレート剤を含む繊維処理剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、繊維処理剤組成物に関する。
柔軟仕上げ剤は衣類への柔軟性や静電気防止性の付与のみならず、良好な香り付けを目的として広く使用されている。アミド基、エステル基及び/又はエーテル基を有する4 級アンモニウム化合物を含有する柔軟剤についてはすでに知られており、吸水性の付与や、透明または半透明柔軟剤の外観安定性改善、長
期貯蔵時の安定性改善の目的でエステル基の長鎖炭化水素基中に飽和炭化水素、不飽和炭化水素を一定の割合で含有する4級アンモニウム塩を配合する技術が開示されている(特許文献1〜3)。
特許文献1の発明によれば、透明柔軟剤組成物に対して、アルキル基/アルケニル基がモル比で1/99〜15/85であり、かつ当該長鎖炭化水素基において不飽和結合を2つ以上有する長鎖炭化水素基の割合が5モル%以下である4級アンモニウム塩と特定のlogP値の溶剤、酸化防止剤を組み合わせ、貯蔵中の着色や臭いの悪化を抑制し、優れた吸水性、柔軟処理後の衣料の黄変を抑える技術が提案されている。特許文献2によれば、エステル基で分断されている二重結合を1個有する不飽和炭化水素基の割合が75〜90モル%であり、かつ、シス/トランスのモル比が85.0/15.0〜99.9/0.1であり、エステル基で分断されている二重結合を2個以上有する不飽和炭化水素基の割合が5〜15モル%、C18以上の飽和炭化水素基の割合が0.1〜5モル%である4級アンモニウム塩と特定のlogP値の溶剤を組合せることで、低温での白濁を生じず、保存安定性に優れた透明または半透明の液体柔軟剤組成物の技術が提案されている。特許文献3によれば、ポリ不飽和アルキレン基を含む柔軟剤活性成分が、柔軟剤活性分総量のうち少なくとも約3重量%、最も好ましくは15重量%以上である4級アンモニウムとキレート剤、溶剤を組合せることで常温(室温、および常温以下の温度)での長期間の保存安定性を改良する技術が提案されている。
特開2003−105667 特開2006−336139 特表平11−509277
しかしながら、不飽和結合を2個以上有する長鎖炭化水素基を含む4級アンモニウム塩を用いた乳濁系柔軟剤組成物を作製したところ、高温貯蔵時の組成物の香気の安定性は満足できるレベルまで改善されないという課題がある。
特許文献1は処理後の衣料の黄変抑制や吸水性・高温貯蔵後の外観改善について、また、特許文献2は低温貯蔵後の外観改善についての技術である。特許文献3は長期常温貯蔵後の保存安定性を改善させるための技術であり、これらの文献では臭いの抑制について詳細は言及されていない。
そこで、本発明は、貯蔵後の製品の香りを良好に保ち、保存安定性の良好な繊維処理剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていても良い炭素数10〜24の炭化水素基を分子内に1つ以上有し、かつ、不飽和結合を2つ以上有する長鎖炭化水素基を含む3級アミン及びそれらの中和物、もしくはそれらの4級化物から選ばれる少なくとも1種の化合物と酸化防止剤、キレート剤を含むことで、貯蔵後の製品の香りを良好に保ち、かつ保存安定性を良好に保つことを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の繊維処理剤組成物は、(A)アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていても良い炭素数10〜24の炭化水素基を分子内に1つ以上有し、不飽和結合を2つ以上有する長鎖炭化水素基を含む3級アミン及びそれらの中和物、もしくはそれらの4級化物、(B)酸化防止剤、(C) キレート剤を含むことを特徴とする。
貯蔵後の製品の香りを良好に保ち、保存安定性の良好な繊維処理剤組成物を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液体柔軟剤組成物は、(A)アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていても良い炭素数10〜24の炭化水素基(以下、長鎖炭化水素とも記載する)を分子内に1つ以上有し、不飽和結合を2つ以上有する長鎖炭化水素基を含む3級アミン及びそれらの中和物、もしくはそれらの4級化物。(以下、「(A)成分」という。)、(B)酸化防止剤(以下、「(B)成分」という。)、(C) キレート剤(以下、「(C)成分」という。)を含むことを特徴とする。
(A)成分:
アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていても良い炭素数10〜24の炭化水素基(以下、長鎖炭化水素とも記載する)を分子内に1つ以上有し、かつ、不飽和結合を2つ以上有する長鎖炭化水素基を含む3級アミン及びそれらの中和物、もしくはそれらの4級化物から選ばれる少なくとも1種の化合物である。本発明において用いることのできる(A)成分としては、下記化学式(1)〜(7)で示されるアミン化合物とその有機または無機酸による中和物、およびその4級化物を例示することができる。これらは、いずれも1種または2種以上の混合物として用いることができる。2種以上を混合する場合、カチオン界面活性剤混合物中の長鎖炭化水素基を2つまたは3つ有するカチオン性界面活性剤の質量比率が50%以上であると、柔軟剤処理した繊維製品の柔軟性を良好にすることができるので好ましい。



(A)成分を構成する、分子内にエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数10〜24の炭化水素基を構成するRは炭素数11〜25の脂肪酸からカルボキシル基を除くことで誘導することができる。脂肪酸は、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸及び分岐脂肪酸のいずれであってもよい。不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率はシス/トランス=25/75〜100/0が好ましい。
のもととなる脂肪酸としては、以下の条件(a)〜(d)を満たすように調整した脂肪酸組成物を用いることが好ましい。
(a)飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸の比率(質量比)が95/5〜50/50である。
(b)全長鎖炭化水素基中、不飽和結合を2つ以上含む炭素鎖の割合が1〜10%である。
(c)炭素数18の脂肪酸が40質量%以上である。
ここで、式中に存在するRはすべて同一であっても、またはそれぞれ異なっていても構わない。
3級アミンの中和に用いる酸としては、塩酸、硫酸、メチル硫酸、パラトルエンスルホン酸が挙げられ、アミン塩の形で用いることが好ましい。その中和工程は3級アミンを予め中和したものを水に分散してもよいし、酸水溶液中に3級アミン を液状又は固体状で投入してもよい。もちろん3級アミンと酸成分を同時に投入してもよい。
また、上記3級アミンの4級化に用いる4級化剤としては塩化メチルやジメチル硫酸が挙げられる。3級アミンの4級化は、公知の方法により実施できる。
式(1)、式(2)の化合物は上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とメチルジエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、分散安定性を良好にする観点から、式(2)と式(1)の化合物の存在比率は 式(2)/式(1)質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いることができる。その際、式(1)と式(2)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も、分散安定性の観点から式(2)/式(1)質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。また、式(1)、式(2)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
一般式(3)、式(4)、式(5)の化合物は上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とトリエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、分散安定性を良好にする観点から、[式(4)+式(5)]と式(3)の化合物の存在比率は質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いることができる。その際、[式(4)+式(5)]と式(3)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も、分散安定性の観点から質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。また、式(3)、式(4)、式(5)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。式(3)、式(4)、式(5)の合計質量に対する個々の成分の含有比率は、柔軟性の観点から式(3)は5〜98質量%、式(4)は1〜70質量%、式(5)は0.1〜40質量%の比率で存在することが好ましく、式(3)は5〜55質量%、式(4)は30〜70質量%、式(5)は5〜35質量%の比率で存在することが更に好ましい。更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いることができる。その際、式(3)、式(4)、式(5)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も、柔軟性の観点から質量比で式(3)は5〜98質量%、式(4)が1〜70質量%、式(5)は0.1〜40質量%の比率で存在することが好ましく、式(3)は5〜55質量%、式(4)は30〜70質量%、式(5)は5〜35質量%の比率で存在することが更に好ましい。
式(6)、式(7)の化合物は上記脂肪酸組成物とN−メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの付加物より、「J.Org.Chem.,26,3409(1960)」に記載の公知の方法で合成したN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、式(7)と式(6)の化合物の存在比率は質量比で式(7)/式(6)=99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。更にその4級化物を用いる場合には塩化メチルで4級化するが、式(7)と式(6)で示されるエステルアミンの4級化物の存在比率も質量比で99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。また、式(6)、式(7)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、4級化物/4級化されていないエステルアミンの比率は、エステル基の加水分解安定性の観点から、質量比で99/1〜70/30の質量比率であることが好ましい。
(A)成分の配合量は、(A)成分の配合効果を得ることができる限り特に制限されないが、(A)成分の配合効果をより高めることができる点で、繊維処理剤組成物の総質量に対して好ましくは1〜40質量%、より好ましくは2〜35質量%、さらに好ましくは3〜25質量%である。1質量%以上であると(A)成分の繊維製品への吸着をより高め、かつ、繊維製品へ高い柔軟性を付与することができる。40質量%以下であると、繊維処理剤組成物の液粘度上昇を抑えて、ハンドリング性を良好にすることができる。
(B)成分:酸化防止剤
(B)成分の酸化防止剤としては、一般に知られている天然系酸化防止剤、合成系酸化防止剤ともに使用できる。酸化防止剤としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、没食子酸プロピル、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)ハイドロキノン、三級ブチルハイドロキノン、天然のトコフェロール系化合物、没食子酸の長鎖(C8〜C22)エステル(例えば没食子酸ドデシル)、イルガノックス系化合物、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸又はそのナトリウム塩、ジメトキシフェノール、カテコール、メトキシフェノール、カロチノイド、フラン類、アミノ酸類などが挙げられる。これらの1種を単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。
この中で、繊維処理剤組成物の貯蔵後の香気劣化の抑制や保存安定性の観点から、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、アスコルビン酸などが好ましい。
(B)成分の配合量は、組成物中に0.01〜1質量%の範囲で使用されることが好ましい。0.01質量%未満では香気劣化抑制効果が不充分となる場合があり、1質量%を超えると効果が一定となるためそれ以上の使用は不経済となる場合がある。
組成物の香気劣化抑制の観点から、(A)成分/(B)成分の比率は1/1〜4000/1であることが好ましく、4/1〜7000/1がさらに好ましく、30/1〜2500/1が最も好ましい。
またこの中でも、(A)成分中の不飽和結合を2個含む長鎖炭化水素基/(B)成分の比率は1〜300が好ましく、5〜200がさらに好ましく、10〜100が最も好ましい。
(C)成分:キレート剤
本発明において用いることのできるキレート剤としては、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラホスフォニックアシッド、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N”,N”−ペンタキス(メタンホスホネート)などの有機フォスフォン酸化合物、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロトリ酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセテート、エチレンジアミンテトラプロピオネート、エチレンジアミン−N,N’−ジグルタメート、2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N,N’−ジスクシネート、トリエチレンテトラアミンヘキサアセテート、ジエチレントリアミンペンタアセテート、エチレンジアミンジコハク酸、メチルグリシンジ酢酸、イミノジコハク酸、ヒドロキシイミノジコハク酸、アスパラギン酸、ポリグリオキシ酸、ポリアスパラギン酸等のアミノカルボン酸化合物、クエン酸、カプトカテキュ酸、トリポリリン酸、ポリアクリル酸、アクリル酸マレイン酸共重合体(ポリマーの分子量は任意)およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩のようなそれらの水溶性の塩などのキレート剤があげられる。長期保存により生じる組成物の変色を抑制する効果が高いことから、有機フォスフォン酸化合物、アミノカルボン酸化合物が好ましく、有機フォスフォン酸化合物がより好ましい。
(C)成分の配合量は、(C)成分の配合効果を得ることができる限り特に制限されないが、(C)成分の配合効果をより高めることができる点で、繊維処理剤組成物の総質量に対して好ましくは0.0001〜5質量%、より好ましくは0.001〜3質量%、さらに好ましくは0.01〜2質量%である。0.0001質量%以上であると繊維処理剤組成物自体の香気劣化をより抑制することができる。5質量%以下であると、繊維処理剤組成物の安定性を高く維持することができる。
組成物の香気劣化抑制の観点から、(A)成分/(C)成分の比率は1/5〜40000/1であることが好ましく、2/3〜35000/1がさらに好ましく、3/2〜2500が最も好ましい。
またこの中でも、(A)成分中の不飽和結合を2個含む長鎖炭化水素基/(C)成分の比率は1〜300が好ましく、5〜200がさらに好ましく、10〜100が最も好ましい。
[任意成分]
更に本発明の柔軟剤組成物には、機能付与、製造性向上、保存安定性向上などの目的で、必要に応じて繊維用柔軟剤組成物に配合される公知の成分を本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。これらの成分としては、例えば香料、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性活性剤、シリコーン化合物、無機又は有機の塩類、植物水抽出物、紫外線吸収剤、抗菌剤、pH調整剤、染料等が挙げられる。
香料組成物
組成物の芳香のために香料を添加することができる。使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)および「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)および「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)および「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等で見られ、それぞれを引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
非イオン界面活性剤
非イオン界面活性剤は、主に分散性を向上する目的で使用し、具体的にはアルコール又はアミン又は脂肪酸のアルキレンオキシド付加物を用いることができる。炭素鎖部分は、分岐していても直鎖でもよく、不飽和があってもよい。また、炭素鎖に分布があってもよい。炭素鎖は短鎖でも長鎖でも構わないが、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは8〜18である。炭素鎖が直鎖である場合には炭素数6〜14のものが好ましく,より好ましくは8〜12、最も好ましくは8〜10である。炭素鎖が分岐鎖である場合には、炭素数6〜18のものが好ましく、より好ましくは9〜18、最も好ましくは13である。原料としては、エクソン化学製エクサール、BASF社製LUTENSOLシリーズ、協和発酵工業製オキソコール、HoechstAG社製GENAPOLシリーズ、Shell社製DOBANOLシリーズなどを使用することができる。また、特にアルコールのアルキレンオキシド付加物の場合には1級アルコールでも2級アルコールでも使用できるが1級アルコールを用いたほうが仕上げ剤組成物の分散性が良好である。炭素数が13のアルコールは、例えばドデセンを原料に製造されるが、その出発原料としてはブチレンでもプロピレンでもよい。一方、炭素鎖が不飽和基を含む場合には、炭素数は18であるものが特に好ましく、不飽和基の立体異性体構造は、シス体又はトランス体であっても、両者の混合物であってもよいが、特にシス体/トランス体の比率が25/75〜100/0(質量比)であることが好ましい。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(EO)が好ましいが、エチレンオキサイドとともにプロピレンオキサイド(PO)またはブチレンオキサイド(BO)を付加したものであってもよい。EOの平均付加モル数としては10〜100モルが好適であり、より好ましくは20〜80モル、特に好ましくは40〜70モルである。また、EOとともに付加するPO又はBOの平均付加モル数としては1〜5が好適であり、より好ましくは1〜3モルである。この際、EOを付加した後、PO又はBOを付加しても、あるいはPO又はBOを付加した後、EOを付加してもよい。

より具体的には、例えばノニルアルコールの平均EO9PO1付加物、一級イソノニルアルコールの平均EO40モル付加物、一級イソデシルアルコールの平均EO20モル付加物、ラウリルアルコールの平均EO20モル付加物、一級イソへキサデシルアルコールの平均EO60モル付加物、一級イソトリデシルアルコールの平均EO60モル付加物、トリデシルアルコールの平均EO50モル付加物、牛脂アルキルアミンの平均EO60付加物、牛脂アルキルアミンの平均EO60付加物、オレイルアミンの平均EO50付加物、ラウリン酸の平均EO20モル付加物などが挙げられる。日本エマルジョン製エマレックスシリーズ、三洋化成製エマルミンシリーズ、ライオン化学製TDAシリーズ、エソミンシリーズ、日本触媒製ソフタノールシリーズ、BASF社製LUTESOLシリーズなどを使用することができる。非イオン界面活性剤の配合量は、組成物全体に対して0〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%、より好ましくは1〜5質量%である。
本発明の柔軟剤組成物が上記界面活性剤を含有する場合、組成物の分散安定性、(B)成分の分散安定性を良好にする点から、本発明の柔軟剤組成物への配合量は0〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%、より好ましくは1〜5質量%である。
その他活性剤

前記の界面活性剤以外にも、本発明では従来公知の両性界面活性剤や半極性界面活性剤を用いることができる。
両性界面活性剤は、液体柔軟剤組成物の安定性の更なる向上、特に凍結復元性の更なる向上のために配合され得る。両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型や、リン酸型の両性界面活性剤等が挙げられる。
両性界面活性剤の配合量は、組成物の総質量に対し、好ましくは0.4〜5質量%、より好ましくは0.6〜3質量%、さらに好ましくは0.8〜2質量%である。
半極性界面活性剤は、液体柔軟剤組成物の安定性の更なる向上ために配合され得る。
例えばアルキル又はアルケニルジメチルアミンオキシド、アルキル又はアルケニルアミドプロピルジメチルアミンオキシドなどの半極性界面活性剤を配合することができる。
半極性界面活性剤の配合量は、組成物の総質量に対し、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜3質量%、さらに好ましくは0.1〜2質量%である。 抗菌剤
本発明の液体柔軟剤組成物には、抗菌効果を付与する目的で、有機系防菌防黴剤、無機系防菌防黴剤の中から1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
有機系防菌防黴剤としては、アルコール系、フェノール系、アルデヒド系、カルボン酸系、エステル系、エーテル系、ニトリル系、過酸化物・エポキシ系、ハロゲン系、ピリジン・キノリン系、トリアジン系、イソチアゾロン系、イミダゾール・チアゾール系、アニリド系、ビグアナイド系、ジスルフィド系、チオカーバメート系、糖質系、トロポロン系、界面活性剤系、有機金属系のものが含まれる。また、無機系防菌防黴剤としては、金属酸化物、銀系が含まれる。
この中でも、効果と保存安定性の観点から、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、イミダゾール・チアゾール系の有機硫黄化合物、安息香酸類、フェノール系のフェノール化合物、界面活性剤系のカチオン系化合物が好ましく、この化合物1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、3−イソチアゾロン基を含む抗微生物性の有機系防菌防黴剤が好ましい。これらの化合物は、1981年5月5日発行のLewisらの米国特許第4,265,899号明細書に開示されている。その例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、及びそれらの混合物が挙げられる。より好ましい抗菌剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物であり、更に好ましくは約77質量%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23質量%の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物である。イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、ローム・アンド・ハース社のケーソンCG/ICP(約1.5質量%水溶液)、純正化学製のジュンサイド5(約5質量%エチレングリコール溶液)などのジュンサイドシリーズに例示される市販されているものを使用することができる。
イミダゾール・チアゾール系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどが挙げられ、類縁化合物として、ジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用でき、それらを任意の混合比で使用することができる。このような化合物としては、アビシア製のプロキセルシリーズ〔BDN(有効分33質量%)、BD20(有効分20質量%)、XL−2(有効分10質量%)、GXL(有効分20質量%)、LV(有効分20質量%)、TN(有効分60質量%)〕、デニサイドBIT・NIPAなどの市販品を用いることができる。
安息香酸類、フェノール化合物としては、安息香酸又はその塩、サリチル酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル、3−メチル−3−イソプロピルフェノール、o−フェニルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、レゾルシン、クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどを使用することができる。
カチオン系化合物としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ポリオキシアルキレントリアルキルアンモニウム塩、アルキルフェノキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルフェノキシエチルアンモニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩、クロルヘキシジングルコン酸塩などが挙げられる。これらの抗菌剤は、組成物に対して0〜10質量%配合されるのが好ましく、更に好ましい配合量は、0.00001〜5質量%、より好ましくは0.00005〜3質量%である。また、抗菌力を向上する目的で、更に以下の化合物の1種又は2種以上を、組成物に対して0〜0.5質量%、好ましくは0.00001〜0.1質量%用いることができる。化合物としては、ピリチオンナトリウム、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチル−2,4−イミダゾリジンジオン、ジメチロールジメチルヒダントイン、DMDMヒダントイン(Lonza社製Glydant、又はGlydan Plus)、N−[1,3−ビス(ヒドロキシメチル)2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]−N,N'−ビス(ヒドロキシメチル)尿素(一般にジアゾリジニル尿素名で発売されている)、N,N''−メチレンビス{N'−[1−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]尿素}、一般にイミダゾリジニル尿素として知られているものなどのイミダゾリジンジオン化合物、ポリメトキシド二環性オキサゾリジン化合物、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなどの低分子量アルデヒド、一般式HCl・NH2−(CH2)3−[−(CH2)3−NH−C(=NH)−NH−C(=NH・HCl)−NH−(CH2)3−]x−(CH2)3−NH−C(=NH)−NH・CNを有するポリヘキサメチレンビグアニドとしても知られているポリアミノプロピルビグアニド、ポリアミノプロピルビグアニド、クロルヘキシジンとして一般に知られている1,1’−ヘキサメチレンビス(5−(p−クロロフェニル)ビグアニド)、酢酸及びジグルコン酸などの塩である二グルコン酸塩やその二酢酸塩、アビシア製Proxel IB、1−(3−クロラリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド(例えばDow ChemicalからDowicil 200の商品名で発売)、デヒドロ酢酸、一般にプロパミジンイセチオネートとして知られている4,4'−ジアミジノ−α,ω−ジフェノキシプロパンジイセチオネート、一般にヘキサミジンイセチオネートとして知られている4,4'−ジアミジノ−α,ω−ジフェノキシヘキサンジイセチオネート、12−(4'−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、メチル−2−ベンズイミダゾールカルバミドなどのイミダゾール系又はチアゾール系抗菌剤、クロロブタノールとして一般に知られている1,1,1−トリクロロ−2−メチルプロパン−2−オール、クロロブタノール、4,4'−(トリメチレンジオキシ)ビス−(3−ブロモベンズアミジン)ジイセチオネート、ジブロモプロパミジン、ジブロモプロパミジン、3,4,4'−トリクロロカルバニリド、トリクロカルバンとしても知られているN−(4−クロロフェニル)−N'−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、トリクロサンとして一般的に知られている2,4,4'−トリクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル、チバスペシャルティケミカルズ製チノサンHP100(商品名)、塩化亜鉛などの亜鉛化合物が挙げられる。
染料及び/又は顔料
染料及び/又は顔料は、繊維処理剤組成物の外観を向上する目的で配合することができる。
染料及び顔料としては、当該技術分野で汎用の染料及び顔料を使用可能であり特に限定されないが、好ましくは、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料及び媒染・酸性媒染染料から選ばれる、赤色、青色、黄色もしくは紫色系の水溶性染料の1種以上である。
添加できる染料の具体例は、染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善株式会社)などに記載されている。更に、特開平6−123081号公報、特開平6−123082号公報、特開平7−18573号公報、特開平8−27669号公報、特開平9−250085号公報、特開平10−77576号公報、特開平11−43865号公報、特開2001−181972号公報又は特開2001−348784号公報などに記載されている染料を用いることもできる。
繊維処理剤組成物の保存安定性や繊維に対する染着性の観点からは、分子内に水酸基、スルホン酸基、アミノ基及びアミド基から選ばれる少なくとも1種類の官能基を有する酸性染料、直接染料、反応性染料が好ましく、その配合量は組成物全体に対し、好ましくは1〜50ppm、より好ましくは1〜30ppmである。
溶剤
溶剤は、液体柔軟剤組成物を長期で保存する際の粘度を安定化するために配合される。
溶剤としては、低級(炭素数1〜4)アルコール、グリコールエーテル系溶剤及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水性溶剤である。具体的にはエタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル及び下記一般式(X)で表わされる水溶性溶剤から選ばれる溶媒成分を配合することが好ましい。
R−O−(C24O)y−(C36O)z−H (X)
〔式中、Rは、炭素数1〜6、好ましくは2〜4のアルキル基又はアルケニル基である。yおよびzは平均付加モル数であり、yは1〜10、好ましくは2〜5、zは0〜5、好ましくは0〜2の数を示す。〕
好ましい例としてはエタノール、エチレングリコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ、低温での粘度安定化の観点から、エタノール又はグリセリンが特に好ましい。
溶剤は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、0〜10質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%配合される。質量0.1%以上であると、溶剤としての機能を効果的に発揮することができる。10質量%以下であると、効果的効率的に安定性を確保することができる。

本発明の繊維処理剤組成物は、好ましくは水性組成物であり、水を含むことが好ましい。
水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水など、いずれも用いることができる。中でもイオン交換水が好適である。
水の配合量は、繊維処理剤組成物の総質量に対して、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。50質量%以上であると、繊維処理剤組成物のハンドリング性がより良好となる。
紫外線吸収剤
紫外線吸収剤は、繊維処理剤組成物の保存安定性を向上させるために配合することができる。
紫外線吸収剤は、紫外線を防御する効果のある薬剤であり、紫外線を吸収し、赤外線や可視光線等に変換して放出する成分である。
紫外線吸収剤としては、当該技術分野で汎用のものを使用可能である。具体例としては、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸グリセリル、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル等のアミノ安息香酸誘導体;サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸ミリスチル等のサリチル酸誘導体;ジイソプロピルケイ皮酸メチル、p−メトキシケイ皮酸エチル、p−メトキシケイ皮酸イソプロピル、p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、p−メトキシケイ皮酸ブチル等のケイ皮酸誘導体;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2、2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等のアゾール系化合物;4−t−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
無機又は有機の水溶性塩類
無機又は有機の水溶性塩類は、繊維処理剤組成物の粘度をコントロールする目的で用いることができる。
無機又は有機の水溶性塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどの他、硫酸又は硝酸のアルカリ金属塩、p−トルエンスルホン酸、グリコール酸、乳酸などの有機酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。好ましくは、塩化カルシウム、塩化マグネシウム又は塩化ナトリウムである。
無機又は有機の水溶性塩類の配合量は、繊維処理剤組成物の総質量に対し0〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%、より好ましくは0.05〜1質量%である。無機又は有機の水溶性塩類の添加は組成物製造のどの工程で入れてもよい。
前記の任意成分以外にも、繊維処理剤組成物の香気や色調の安定性を向上させるための還元剤、乳濁剤(例えば、ポリスチレンエマルジョン)、不透明剤、縮み防止剤、洗濯じわ防止剤、形状保持剤、ドレープ性保持剤、アイロン性向上剤、酸素漂白防止剤、増白剤、白化剤、布地柔軟化クレイ、帯電防止剤、移染防止剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、高分子分散剤、汚れ剥離剤、スカム分散剤、蛍光増白剤(例えば、4,4−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム(チバスペシャルティケミカルズ製チノパールCBS−X))、染料固定剤、退色防止剤(例えば、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン)、染み抜き剤、繊維表面改質剤としての酵素(例えば、セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、ケラチナーゼ)、抑泡剤、水分吸放出性など絹の風合い・機能を付与するシルクプロテインパウダー、その表面改質物や乳化分散液(例えば、K−50、K−30、K−10、A−705、S−702、L−710、FPシリーズ(出光石油化学)、加水分解シルク液(上毛)、シルクゲンGソルブルS(一丸ファルコス))、汚染防止剤(例えば、アルキレンテレフタレートおよび/またはアルキレンイソフタレート単位とポリオキシアルキレン単位からなる非イオン性高分子化合物(例えば、互応化学工業製FR627、クラリアントジャパン製SRC−1)、高度分岐環状デキストリン(例えば、グリコ栄養食品株式会社の「クラスターデキストリン」(登録商標))、カプセル化香料などを適宜配合することができる。
本発明の繊維処理剤組成物のpHは特に限定されないが、保存経日に伴う(A)成分の加水分解を抑制する等の観点から、25℃におけるpHが1.0〜6.0の範囲内であることが好ましく、2.0〜4.0の範囲内であることがより好ましい。
pH調整を行う場合、pH調整には、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸等の短鎖アミン化合物(但し、(C)成分に該当するものを除く)、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜18及び比較例1〜3]
下記成分を表3、4に示す種類・量の組合せで用い柔軟剤組成物を製造した。なお、残部は水である。この後、下記方法で組成物の高温保存安定性と香気を評価した。結果は表3、4に併記する。
本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。以下、「質量%」は「%」と略記する。
(A)成分
A−1〜A−3:表1の組成の脂肪酸アルキルエステルの混合物を用い、特開2003−12471号公報の実施例4に記載された手順に従い合成したもの。なお、表中の脂肪酸アルキルエステルは全て東京化成工業(株)より入手した。
脂肪酸低級アルキルエステル混合物の割合
(B)成分
B−1:ジブチルヒドロキシトルエン(東京化成工業(株))
B−2:アスコルビン酸(和光純薬工業(株))
B−3:2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)(シグマアルドリッチ社)
(C)成分
C−1:1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(商品名:キレストPH-210、キレスト(株))
C−2:エチレンジアミン四酢酸(商品名:キレストA、キレスト(株))
C−3:メチルグリシンジ酢酸3ナトリウム(商品名:トリロンM、BASF社)
C−4:クエン酸(関東化学(株))


(D)成分:任意成分




香料
下記の組成を有する香料組成物A〜Cを用いた。



液体繊維処理剤組成物の調製方法
液体繊維処理剤組成物は、内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により調製した。まず、(A)成分、(B)成分と(D)任意成分中のノニオン界面活性座右及び香料を混合攪拌して、油相混合物を得た。一方、(D)任意成分の残りの成分をバランス用精製水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、990gから油相混合物と(A)成分、(B)成分、(C)成分と(D)任意成分の合計質量を差し引いた残部に相当する。次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2度に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。しかる後、(C)成分を添加し、攪拌した。必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体繊維処理剤組成物を得た。
[液体繊維処理剤組成物の評価方法]
高温保存安定性の評価方法
上記〔液体繊維処理剤組成物の調製方法〕に基づき調製した組成物を軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)に100mL入れて密栓し、評価用サンプルとした。評価は、サンプルを40℃で6ヶ月保持後、25℃に冷却した後、液状態の評価を以下の基準に従って行った。商品価値上、○以上を合格とした。
<判定基準>
◎:保存前と比較して変化がほとんど認められない。
○:保存前と比較して粘度の上昇が認められるが、流動性は充分にある。
×:粘度が著しく上昇し、あまり流動性がない。
液体繊維処理剤組成物の香気評価方法
上記〔繊維処理剤組成物の調製方法〕に基づき調製した柔軟剤組成物を軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)に100mL入れて密栓し50℃条件下で4週間保管し、保存前と保存後の組成物の香気について、比較例1を対照として専門パネル10名により下記の基準に基づき評価を行った。商品価値上、○以上を合格とした。
◎:対照よりもはっきりと良好である。
○:対照よりもやや良好である。
△:対照とほぼ同じである。
×:対照の方がやや良好である。
××:対照の方がはっきりと良好である。

Claims (1)

  1. (A)アミド基、エステル基及び/又はエーテル基で分断されていても良い炭素数10〜24の炭化水素基を分子内に1つ以上有し、前記炭素数10〜24の炭化水素基の1つ以上が不飽和結合を2つ以上有するものである3級アミン及びそれらの中和物、もしくはそれらの4級化物、
    (B)酸化防止剤、
    (C) キレート剤
    を含む繊維処理剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021132722A1 (ja) * 2019-12-27 2021-07-01 ライオン株式会社 液体柔軟剤組成物

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