JP2015164517A - 光音響装置および信号処理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
アーティファクトとなる信号が混入している。しかし、音響波の伝播経路が分かっていれば、得られた信号の中で音響波アーティファクトとなる信号がどの信号なのかを知ることができる。
音響波を複数の測定位置で受信して複数の時系列の受信信号に変換する受信部と、
前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の位相パターンが特定の空間方向に対応するように、前記複数の時系列の受信信号の位相を調整し、
前記位相が調整された複数の時系列の受信信号から前記特定の空間方向における低周波成分を低減し、
前記低周波成分が低減された前記複数の時系列の受信信号に基づいて被検体の特性情報を取得する処理部と、
を有することを特徴とする光音響装置である。
音響波を複数の測定位置で受信して複数の時系列の受信信号に変換する受信部と、
前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の配列方向の情報を取得し、
前記対象信号の配列方向の情報に基づいて、前記複数の時系列の受信信号から前記対象信号の配列方向における低周波成分を低減し、
前記低周波成分が低減された前記複数の時系列の受信信号に基づいて被検体内部の特性情報を取得する処理部と、
を有することを特徴とする光音響装置である。
複数の測定位置で音響波を受信して得られた複数の時系列の受信信号に基づいて、被検体の特性情報を取得する信号処理方法であって、
前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の位相パターンが特定の空間方向に対応するように、前記複数の時系列の受信信号の位相を調整するステップと、
前記位相が調整された複数の時系列の受信信号から前記特定の空間方向における低周波成分を低減するステップと、
前記低周波成分が低減された前記複数の時系列の受信信号に基づいて被検体の特性情報を取得するステップと、
を有することを特徴とする信号処理方法である。
複数の測定位置で音響波を受信して得られた複数の時系列の受信信号に基づいて、被検体の特性情報を取得する信号処理方法であって、
前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の配列方向の情報を取得するステップと、
前記対象信号の配列方向の情報に基づいて、前記複数の時系列の受信信号から前記対象信号の配列方向における低周波成分を低減するステップと、
前記低周波成分が低減された前記複数の時系列の受信信号に基づいて被検体内部の特性情報を取得するステップと、
を有することを特徴とする信号処理方法である。
本発明の実施形態について説明する。本発明は、複数の測定位置で受信した各音響波信号の遅延を調整して、分離対象の信号を同位相にし、同位相の信号を分離・低減してから、遅延を元に戻すことによって、分離対象信号を分離・低減するものである。対象信号を完全には除去できない場合でも、低減処理をすることによりアーティファクトを低減できる。
また、本実施形態では、光音響トモグラフィーでの実施について述べる。ただし、同様のことを超音波検査装置で行うことも可能である。まず、本発明の原理について述べ、その後、構成要素、実施方法を説明し、最後に効果について述べる。
本発明の原理の説明のために、光音響トモグラフィーにおける信号の説明をする。本実施形態では、分離対象信号として反射信号を用いて説明する。ただし、本発明は反射信号に限らず、ユーザーが分離したいと考える信号であればどのようなものであってもよい。
なお、音響検出素子は単一であっても構わない。その場合、音響検出素子を被検体上での測定位置を移動させる走査機構を設けることで、複数の測定位置で光音響波を検出できる。それぞれの測定位置における音響信号に対して本発明の低減処理の手法を適用すれば、各実施形態と同様の効果を得られる。
図2(a)に示すように、音響検出器表面と被検体表面が少し傾いた場合を考える。図2(a)において、被検体201と、音響検出素子203(A〜E)を含む音響検出器202は、音響整合材205を介して接している。
同様に、音響検出器表面、被検体表面で発生した音響波が反射を繰り返して、N5、N6・・・として検出される。
次に、本発明の原理を述べる。図3(a)は図2(a)の体系で得られた信号である。ここでは、反射信号であるN3を分離対象信号として説明する。また、図3(a)のように音響検出素子位置(測定位置)と、各音響検出素子で得られる信号の相対的な遅延時間の関係を、遅延形状と呼ぶことにする。
図3(c)に、並べた方向に関する空間周波数の高い成分を取り出した信号を示す。さらに、それぞれの信号の反射信号を同位相にするときに調整した遅延を元に戻すことで、図3(d)に示すように、分離対象信号を分離した信号が得られる。
次に本発明の構成要素について図4を用いて説明する。本発明の被検体情報取得装置は、光源1、光照射装置2、音響整合材4、音響検出器5、電気信号処理装置6、信号配置装置18、遅延取得装置7、データ処理装置10、画像化処理装置14、表示装置15を有する。また、本発明の測定対象は被検体3である。
遅延取得装置7は、形状情報取得装置8、反射信号推定装置9を含む。データ処理装置10は、遅延調整装置11、空間周波数フィルタ12、遅延回復装置13を含む。以下の説明では、反射信号を分離対象信号とする。
光源1はパルス光を発生させる装置である。光源としては大出力を得るため、レーザーが望ましいが、発光ダイオードなどでもよい。光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体の場合、光源から発生するパルス光のパルス幅は数十ナノ秒以下にすることが望ましい。
また、パルス光の波長は生体の窓と呼ばれる近赤外領域であり、700nm〜1200nm程度が望ましい。この領域の光は比較的生体深部まで到達するので、深部の情報を得るのに適している。さらに、パルス光の波長は観測対象に対して吸収係数が高いことが望ましい。
光照射装置2は、光源1で発生させたパルス光を被検体3へ導く装置である。具体的には光ファイバーやレンズ、ミラー、拡散板などの光学機器である。これらの光学機器を用いて、パルス光の照射形状、光密度、被検体への照射方向などの照射条件を変更する。また、これらは光源1で調整してもよい。また、広い範囲のデータを取得するために、光照射装置2を走査させることによりパルス光の照射位置を走査させてもよい。このとき、音響検出器5と連動して走査を行うことが望ましい。以上のような機能を満たすものであれば、上で挙げた光学機器に限らず利用できる。
被検体3は測定の対象である。被検体3として例えば、生体または、生体の音響特性と光学特性を模擬したファントムが想定される。光音響診断装置では被検体3の内部に存在する光吸収係数の大きい光吸収体をイメージングできる。
生体の場合、イメージングの対象としてヘモグロビン、水、メラニン、コラーゲン、脂質などが挙げられる。ファントムの場合は、このようなイメージング対象の光学特性を模擬した物質を光吸収体として内部に封入する。また、生体は形状、特性に個人差、個体差がある。さらに被検体として、造影剤や分子プローブなどを、生体またはファントム中に注入したものを対象としても良い。
音響整合材4は被検体3と音響検出器5との間に設置され、両者を音響的に結合させて、音響波を伝播しやすくするものである。音響整合材4の音響インピーダンスは、被検体3と音響検出器5の音響インピーダンスに基づき、音響波の反射が少なくなるように設定されることが望ましい(しかし、現実的には反射の発生を完全に無くすことは不可能である)。これによって、音響整合材から光音響波が発生し画像上のアーティファクトとなることを避けることができ、さらに被検体に多くの光を照射することも可能となる。また、音響整合材は均一であることが望ましい。音響整合材としては音響マッチングGELや水、オイルなどが使用される。
音響検出器5は、音響波を電気信号に変換する音響検出素子を、少なくとも一つ含む。光音響トモグラフィーでは、複数の場所からの音響波を受信することによって、三次元イメージングを行う。そのため、単一の音響検出素子を走査させ複数の場所に移動させるか、複数の音響検出素子を別々の場所に設置して、複数の場所での音響波を受信する。音響検出器5は感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましく、具体的にはPZT、PVDF、cMUT、ファブリペロー干渉計を用いた音響検出器などが挙げられる。以上のような機能を満たすものであれば、上で挙げた検出器に限らず利用できる。音響検出器は本発明の受信部に相当する。
電気信号処理装置6は、音響検出器5で得られた電気信号を増幅するとともに、デジタル信号へと変換する。電気信号処理装置6は、具体的には電気回路から成るアンプや、Analog−digital Converter(ADC)などである。効率的にデータを取得するため、音響検出器5の受信素子数と同じだけアンプ及びADCがあることが望ましい。ただし、一つずつ用意したアンプ及びADCを順々につなぎ換えて使用してもよい。
この電気信号処理装置や、後述する信号配置装置、遅延取得装置、データ処理装置、画像化処理装置は、本発明の処理部に相当する。処理部は、これら各装置の機能の少なくとも一部を実現可能に構成される。処理部は例えば、プログラムにより動作する情報処理装
置や、処理回路として実現できる。
信号配置装置18は、電気信号処理装置6で得られたデジタル信号を受け取り、信号配置装置18内部のメモリ上でデジタル信号の配置を行う装置である。具体的には、受け取ったデジタル信号はメモリ上で全素子の信号が一列に並べられているので、信号配置装置18は、メモリに格納された全素子の信号を各素子の信号に切り分け、所望の配置に並べ替える。なお、信号配置はメモリ上での仮想的なものなので、信号配置装置18は電気信号処理装置6で得られた信号が格納されるメモリのアドレスを調整することにより信号を所望の配置としてもよい。
このように信号を配置することにより、実施形態2で述べるようにユーザーが分離対象信号を指定する場合などに、理解しやすいため、作業が簡単になる。ただし、分離対象信号を指定することなどを行うことができるのであれば、必ずしも信号を並べ替える必要はない。
遅延取得装置7は音響整合材4で反射した反射波の信号の遅延形状を得る。遅延取得装置7は、形状情報取得装置8と反射信号推定装置9を含む。本実施形態では、遅延取得装置は被検体の表面形状を用いて、反射信号の遅延形状を取得する。ただし、遅延取得装置はこれに限らず、遅延形状を取得できれば何であってもよい。分離対象信号が複数ある場合には、複数の遅延形状を得ておく。
形状情報取得装置8は、音響検出器5の受信領域に含まれる被検体3の表面形状を取得する。音響検出器5が二次元で走査し、時間も含めて三次元のデータをとる場合には、被検体3の表面形状も三次元で取得する必要がある。音響検出器5が二次元のデータを取得する場合には、被検体3の表面形状も音響検出器5に合わせた二次元でよいが、精度を向上させるために三次元で取得することが望ましい。
このように、遅延取得装置を用いて音響整合材や被検体表面の形状を取得することにより、アーティファクトの原因となる低減対象信号の配列、すなわち空間方向における位相パターンが取得できる。
この時、信号に対してノイズ低減、複数信号における同位相成分の低減、テンプレートマッチングなどの処理を施し、被検体表面からの信号を強調することが望ましい。これによって、処理のロバスト性が向上する。また、信号以外から被検体3の表面形状を取得する際に、前述のように自動的に行われることが望ましいが、ユーザーが信号を見て判定し、手動で指定してもよい。
反射信号推定装置9は、形状情報取得装置8で得られた被検体の表面形状と音響検出器の形状から音響整合材の形状を取得し、音響整合材の両側界面で反射した反射波の信号の遅延形状を取得する。
信号処理手段としてのデータ処理装置10は、得られた反射信号の遅延形状に基づいて、原理で述べた方法を用いて、反射信号を分離、低減する。分離対象信号が複数ある場合には、一つの遅延形状を用いた処理を行い、その出力に対してさらに異なる遅延形状を用いた処理を行うというように、複数回処理を行う。本実施形態では、データ処理装置10は遅延調整装置11、空間周波数フィルタ12、遅延回復装置13から成り立っている。
遅延調整装置11は、遅延取得装置7で推定された反射信号の遅延形状に基づいて、得られた各々の測定位置のデジタル信号の遅延を、すべての測定位置での反射信号の遅延が同時になるように調整する。これによって、反射信号の遅延形状と同じ遅延形状をした信号は、遅延が同じ、つまり同位相になる。これを遅延調整信号と呼ぶことにする。本実施形態では信号配置装置18を前段においているため、すでに信号が並べられているが、信号の配置は遅延調整装置11では行われていなくてもよい。遅延調整装置は、本発明の位相調整手段に相当する。
空間周波数フィルタ12は、遅延調整装置11で出力された遅延調整信号に対し、各々の遅延調整信号を並べたときの、信号の時間原点の並んでいる方向に関する空間周波数の低い成分を、各時間ごとに、すべてもしくは一部の時間において、分離、低減する。分離対象信号を低減したい場合は、空間周波数の低い成分を低減すればよいし、分離対象信号だけ得たい場合は、空間周波数の低い成分を主に抽出すればよい。
空間周波数フィルタ12の処理を行うためには、信号が並べられている必要がある。そのため、信号配置装置18で信号が並べられていない場合には、空間周波数フィルタ12の処理の前に信号を配置しておく。
カットオフ周波数が高くなるように設定する。また、カットオフ周波数は、その都度ユーザーが指定してもよいし、あらかじめ行った試験測定から装置ごとに決めておいてもよいし、分離対象信号の特性から適応的に決めてもよい。
遅延回復装置13は、空間周波数フィルタ12で出力された同位相の信号が分離、低減された信号に対して、遅延調整装置11における遅延調整の逆処理を施す。これによって、遅延取得装置7で得られた遅延形状と同じ形状をした信号を主に分離、低減することができる。遅延回復装置は、本発明の位相回復手段に相当する。
取得手段としての画像化処理装置14は、データ処理装置10によって得られた複数の測定位置の信号を再構成処理することによって、信号の発生源の空間分布を示す画像データを取得する。ここで得られる画像は、光を吸収した光吸収体から発生した音圧の空間分布を示す初期音圧分布である。再構成処理の方法としては、微分処理した信号を、信号を得た位置から逆伝搬させ、重ね合わせるユニバーサルバックプロジェクション法が好適である。ただし、信号の発生源の空間分布を画像化できれば、どのような方法であってもよい。
反射信号を分離した場合、分離された複数の信号をそれぞれ画像化処理するが、反射信号の画像化や目的によっては分離された信号の一部だけを画像化処理してもよい。
表示装置15は、処理結果を表示する。具体的にはディスプレイなどである。これによって、ユーザーが被検体内の情報を視認できる。
次に、本実施形態の実施方法について、図5のフローチャートを用いて説明する。
まず、パルス光を被検体に照射し(S1)、被検体内で発生した音響波を複数の測定位置で受信する(S2)。それぞれの測定位置において受信された音響波は、複数の時系列の受信信号として出力される。受信した信号から被検体の表面形状を取得する(S3)。そして、表面形状に基づいて、反射信号の遅延形状を推定する(S4)。これにより、複数の時系列の受信信号中に含まれている、低減されるべき対象信号の位相パターンが取得できる。
する(S5)。そして、同位相の信号を空間フィルタを用いて低減する(S6)。さらに、遅延を調整の前の値に戻す(S7)。
また、S7においては遅延を元に戻しているが、この処理は必ずしも必要ではない。すなわち、対象信号を低減した信号を用いて画像再構成を行う際に、調整した位相差を考慮して演算を行うことで、遅延を回復せずとも特性情報を画像化できる。具体的には、あるターゲットボクセル(またはピクセル)を再構成するときに適用する遅延量に、調整により変化した位相を加える。
上記のフローでは、各遅延形状について、位相パターンに基づく遅延調整(S5)をしてから、フィルタ処理(S6)を行っていた。しかし本発明は、遅延調整を行わずとも、受信信号中の対象信号の配列方向に基づく信号処理をすることで実現できる。すなわち、複数の時系列の受信信号において対象信号の配列方向が分かれば、その配列方向における低周波成分を低減する演算は容易に実現できる。その結果、アーティファクトに対応する低周波成分が低減された信号が得られる。この信号を用いて特性情報を取得することにより、アーティファクトが低減された画像を再構成できる。
本実施形態では遅延形状を事前に用意したり、ユーザーが入力したりする場合について述べる。
本実施形態の構成要素を図7に示す。実施形態1に比べて、遅延取得装置7の代わりに遅延情報16が用いられる。遅延情報16は事前の計算や測定によって得られた分離対象信号の遅延形状である。具体的には、遅延情報は記憶媒体や記憶装置、あるいは信号線やネットワークを介した外部の装置に格納されている。
また、遅延形状を得るほかの方法として、ユーザーが指定した値を利用してもよい。たとえば、気温などの影響で音速が変化した場合、おおむね出現位置や遅延は同じであるが、ある程度ばらつきが存在し、測定ごとに完全には一致しない場合を考える。このような場合、図8に示すような構成要素の装置によって分離対象信号を低減可能である。実施形態1に比べて遅延取得装置7の代わりに入力装置17が用いられる。
入力方法は、マウスを用いて、所望する分離対象信号の遅延形状に沿う線を入力し指定することが望ましい。または、キーボードで座標の数値を入力してもよい。さらに、入力した遅延形状を初期値として強度の強い信号にフィッティングさせてもよく、これによって、ユーザーの負担を減らすことができる。その際、所望の分離対象信号が強調されるようにノイズ処理やテンプレートマッチングなどの強調処理を行うことが望ましい。
本実施形態では、音響検出器が平面でない場合について述べる。
図9において、音響検出器902に含まれる複数の音響検出素子903は、音響整合材905を介して、パルス光を照射された被検体901からの光音響波を受信する。
音響検出器や音源の位置関係等によっては、図11のように、分離対象信号が一部の測定位置にしか現れないことがある。この場合、分離対象信号がある測定位置だけ遅延調整を行い、空間周波数フィルタ12で並べた方向の低周波成分を分離したとしても、強度が急激に変化する場所があると、うまく分離できない。本実施形態では、このように分離対象信号の強度が測定位置によって大きく異なる場合について述べる。
本発明の効果を実験にて確認した。
図13において、音響検出器1302に含まれる複数の音響検出素子は、音響整合材1305、被検体保持板1307、および音響整合液1308を介して、パルス光1304が被検体1301に照射された時に発生し伝播する光音響波を受信する。
の光源はTiSレーザーを用い、波長は797nmであり、パルス幅はナノ秒オーダーである。
図15(a)は、図14(a)に示した未処理の信号を画像化し、反射信号のスライスを表示させた画像である。図15(b)は、図14(b)に示した実施形態2で述べた装置を用いて処理した信号を画像化し、図15(a)と同じスライスを表示させた画像である。処理をしない場合は、被検体の表面形状を反映した反射信号が画像化され虚像となって表れているが、本発明の装置を用いて反射信号を低減することによって、虚像が低減されている。
以上のことから、本実施形態の装置を用いることによって、生体由来の構造物にほとんど影響を与えずに、虚像を主に低減できることが示された。
Claims (18)
- 音響波を複数の測定位置で受信して複数の時系列の受信信号に変換する受信部と、
前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の位相パターンが特定の空間方向に対応するように、前記複数の時系列の受信信号の位相を調整し、
前記位相が調整された複数の時系列の受信信号から前記特定の空間方向における低周波成分を低減し、
前記低周波成分が低減された前記複数の時系列の受信信号に基づいて被検体の特性情報を取得する処理部と、
を有することを特徴とする光音響装置。 - 前記処理部は、前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の位相差が小さくなるように、前記調整を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の光音響装置。 - 前記処理部は、前記対象信号の位相が前記複数の測定位置の配列方向に揃うように、前記調整を行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載の光音響装置。 - 前記処理部は、前記低周波成分を低減したのち、前記被検体の特性情報を取得する前に、前記複数の時系列の受信信号それぞれの位相を調整される前に戻す
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光音響装置。 - 前記処理部は、前記被検体の特性情報を取得するときに、前記複数の時系列の受信信号それぞれについて調整された位相差に基づいて演算を行う
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光音響装置。 - 前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の位相パターンを取得する遅延取得装置をさらに有する
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光音響装置。 - 前記遅延取得装置は、前記被検体の表面形状と、前記複数の測定位置の座標の少なくともいずれかに基づいて、前記位相パターンを取得する
ことを特徴とする請求項6に記載の光音響装置。 - ユーザーが前記対象信号を入力できるように構成されている入力装置をさらに有し、
前記処理部は、前記入力装置からの入力に基づいて前記複数の時系列の受信信号の位相を調整する
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光音響装置。 - 前記処理部は、表示装置に前記複数の時系列の受信信号を表示させ、
前記入力装置は、前記表示装置に表示された前記複数の時系列の受信信号から前記対象信号を入力できるように構成されている
ことを特徴とする請求項8に記載の光音響装置。 - 前記処理部は、前記被検体の表面で反射した音響波に基づく信号の成分を前記対象信号として低減する
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の光音響装置。 - 前記処理部は、前記受信部で反射した音響波に基づく信号の成分を前記対象信号として
低減する
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の光音響装置。 - 前記受信部は、音響整合材を介して前記被検体と接しており、
前記処理部は、前記音響整合材の界面での反射波に基づく信号の成分を前記対象信号として低減する
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の光音響装置。 - 前記処理部は、前記音響整合材の界面で多重反射した反射波に基づく信号の成分を前記対象信号として低減する
ことを特徴とする請求項12に記載の光音響装置。 - 前記処理部は、一部の前記測定位置で取得された信号をマスクして処理を行う
ことを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の光音響装置。 - 前記処理部は、空間周波数フィルタを用いて前記位相が調整された信号から空間周波数信号を取得し、前記空間周波数信号から所定の空間周波数以下の信号を低減する
ことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の光音響装置。 - 音響波を複数の測定位置で受信して複数の時系列の受信信号に変換する受信部と、
前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の配列方向の情報を取得し、
前記対象信号の配列方向の情報に基づいて、前記複数の時系列の受信信号から前記対象信号の配列方向における低周波成分を低減し、
前記低周波成分が低減された前記複数の時系列の受信信号に基づいて被検体内部の特性情報を取得する処理部と、
を有することを特徴とする光音響装置。 - 複数の測定位置で音響波を受信して得られた複数の時系列の受信信号に基づいて、被検体の特性情報を取得する信号処理方法であって、
前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の位相パターンが特定の空間方向に対応するように、前記複数の時系列の受信信号の位相を調整するステップと、
前記位相が調整された複数の時系列の受信信号から前記特定の空間方向における低周波成分を低減するステップと、
前記低周波成分が低減された前記複数の時系列の受信信号に基づいて被検体の特性情報を取得するステップと、
を有することを特徴とする信号処理方法。 - 複数の測定位置で音響波を受信して得られた複数の時系列の受信信号に基づいて、被検体の特性情報を取得する信号処理方法であって、
前記複数の時系列の受信信号中の対象信号の配列方向の情報を取得するステップと、
前記対象信号の配列方向の情報に基づいて、前記複数の時系列の受信信号から前記対象信号の配列方向における低周波成分を低減するステップと、
前記低周波成分が低減された前記複数の時系列の受信信号に基づいて被検体内部の特性情報を取得するステップと、
を有することを特徴とする信号処理方法。
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