JP6391249B2 - 被検体情報取得装置および信号処理方法 - Google Patents
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Description
光照射により発生した光音響波を音響検出手段により複数の測定位置で受信して得られた複数の信号に基づいて、被検体の特性情報を取得する被検体情報取得装置であって、
前記音響検出手段と前記被検体との間に配置され、かつ、前記音響検出手段と前記被検体とは音響インピーダンスの異なる音響整合材に接する前記被検体の表面の形状情報に基づいて、前記複数の測定位置のそれぞれと前記被検体の表面との間の距離を算出し、
前記距離に基づいて、前記複数の信号の中から、前記音響整合材に接する前記被検体の表面、または、前記音響整合材に接する前記音響検出手段の表面の少なくとも一つを含む特定位置で発生し、かつ、前記被検体の表面と前記音響検出手段の表面との間で多重反射した光音響波に由来する対象信号を推定する信号推定手段と、
前記信号推定手段により推定された前記対象信号を低減する低減手段と、
前記低減手段により前記対象信号が低減された前記複数の信号を用いて、前記特性情報を取得する取得手段と、
を有することを特徴とする被検体情報取得装置である。
光照射により発生した光音響波を音響検出手段により複数の測定位置で受信して得られた複数の信号を用いて、被検体の特性情報を取得する信号処理方法であって、
前記音響検出手段と前記被検体との間に配置され、かつ、前記音響検出手段と前記被検体とは音響インピーダンスの異なる音響整合材に接する前記被検体の表面の形状情報に基づいて、前記複数の測定位置のそれぞれと前記被検体の表面との間の距離を算出し、
前記距離に基づいて、前記複数の信号の中から、前記音響整合材に接する前記被検体の表面、または、前記音響整合材に接する前記音響検出手段の表面の少なくとも一つを含む特定位置で発生し、かつ、前記被検体の表面と前記音響検出手段の表面との間で多重反射した光音響波に由来する対象信号を推定する信号推定ステップと、
前記信号推定ステップにより推定された前記対象信号を低減する低減ステップと、
前記対象信号が低減された前記複数の信号を用いて、前記特性情報を取得する取得ステップと、
を有することを特徴とする信号処理方法である。
本発明は、被検体の表面形状を取得し、その表面形状を用いて反射信号を予測するものである。本実施形態では、光音響トモグラフィーでの実施において、後述する遅延形状を用いて反射信号を低減する。ただし、以下の手法は超音波検査装置にも適用できる。
本稿では、特に記載がなければ、反射信号とは、虚像の原因となる多重反射した音響波の信号のことを示す。まず、本発明、本実施形態の原理について述べ、その後、構成要素、実施方法、具体的な処理方法を説明し、最後に効果について述べる。
本発明の原理について述べる。図1は被検体、音響波検出器の配置と、生体表面で発生した音響波の伝播経路を示すものである。以下、図1のように、多重反射層(音響整合材)、被検体、および音響検出器の音響インピーダンスが互いに異なる場合を考える。
なお、音響検出素子は単一であっても構わない。その場合、音響検出素子を被検体上での測定位置を移動させる走査機構を設けることで、複数の測定位置で光音響波を検出できる。それぞれの測定位置における音響信号に対して本発明の低減処理の手法を適用すれば、各実施形態と同様の効果を得られる。
また、音響検出器の表面から発生した音響波が被検体表面で反射して戻ってきたとき得られる信号は、多重反射層を2回通っているので、これも多重反射層の厚さに応じた遅延が発生する。さらに反射が繰り返された場合も、多重反射層の厚さに応じて遅延が発生する。
検出器202は、多重反射層である音響整合材205を介して接している。
図2(a)の場合、入射と反射は同じ経路をたどる。したがって、多重反射による遅延は、多重反射層の厚さの整数倍となる。
従って、音響素子位置と各音響検出素子で得られる信号の相対的な遅延量の関係を遅延形状と呼ぶことにすると、すべての素子位置で同じタイミングなので、遅延形状は直線もしくは平面となる。
N1からN2までの長さは、各素子における多重反射層の厚さに比例している。多重反射層の厚さは、音響検出器の形状が平面であれば、被検体表面形状を測定するだけで得られる。よって、N1からN2までの長さを整数倍すれば、N3以降の信号の場所を算出できる。
面と被検体表面がさらに傾いた場合の反射波は問題とならないことが多い。
次に本発明の構成要素について図4を用いて説明する。本発明の被検体情報取得装置は、光源1、光照射装置2、多重反射層である音響整合材4、音響検出器5、電気信号処理装置6、遅延取得装置7、データ処理装置10、画像化処理装置14、表示装置15を有する。また、遅延取得装置7は形状情報取得装置8、反射信号推定装置9を含む。データ処理装置10は遅延調整装置11、空間周波数フィルタ12、遅延回復装置13を含む。また、本発明の測定対象は被検体3である。
光源1はパルス光を発生させる装置である。光源としては大出力を得るため、レーザーが望ましいが、発光ダイオードなどでもよい。光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体の場合、光源から発生するパルス光のパルス幅は数十ナノ秒以下にすることが望ましい。
また、パルス光の波長は生体の窓と呼ばれる近赤外領域であり、700nm〜1200nm程度が望ましい。この領域の光は比較的生体深部まで到達するので、深部の情報を得るのに好適である。さらに、パルス光の波長は観測対象に対して吸収係数が高いことが望ましい。
光照射装置2は、光源1で発生させたパルス光を被検体3へ導く装置である。具体的には光ファイバーやレンズ、ミラー、拡散板などの光学機器である。これらの光学機器を用いて、パルス光の照射形状、光密度、被検体への照射方向などの照射条件を変更する。また、これらは光源1で調整してもよい。また、広い範囲のデータを取得するために、光照射装置2を走査させることによりパルス光の照射位置を走査させてもよい。このとき、音響検出器5と連動して走査を行うことが望ましい。以上の機能を満たすものであれば、上で挙げた光学機器にかぎらず利用できる。
被検体3は測定の対象である。被検体3として例えば、生体または、生体の音響特性と光学特性を模擬したファントムが想定される。光音響診断装置では被検体3の内部に存在する光吸収係数の大きい光吸収体をイメージングできる。
生体の場合、イメージングの対象はヘモグロビン、水、メラニン、コラーゲン、脂質などが挙げられる。ファントムの場合は、このようなイメージング対象の光学特性を模擬した物質を光吸収体として内部に封入する。また、生体は形状、特性に個人差、個体差がある。さらに被検体として、造影剤や分子プローブなどを、生体またはファントム中に注入したものを対象としても良い。
音響整合材4は被検体3と音響検出器5との間に設置され、両者を音響的に結合させて、被検体3から音響検出器5へ音響波が伝播しやすくする。音響整合材4の音響インピーダンスは、被検体3と音響検出器5の音響インピーダンスに基づき、音響波の反射が少なくなるように設定されることが望ましい。しかし、現実的には完全に反射をなくすことは不可能であり、音響整合材4が多重反射層となる。
。
音響検出器5は音響波を電気信号に変換する音響検出素子を、少なくとも一つ含む。光音響トモグラフィーでは、複数の場所からの音響波を受信することによって三次元イメージングを行う。そのため、単一の音響検出素子を走査させ複数の場所に移動させるか、複数の音響検出素子を別々の場所に設置して、複数の場所での音響波を受信する。
音響検出器5は感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。具体的にはPZT、PVDF、cMUT、ファブリペロー干渉計を用いた音響検出器などが挙げられる。ただし、以上の機能を満たすものであれば、上に挙げたものに限らず利用できる。
電気信号処理装置6は、音響検出器5で得られた電気信号を増幅するとともに、デジタル信号へと変換する。電気信号処理装置6は、具体的には電気回路から成るアンプやAnalog−digital Converter(ADC)などである。効率的にデータを取得するため、音響検出器5の受信素子数と同じだけアンプ及びADCがあることが望ましい。ただし、一つずつ用意したアンプ及びADCを順々につなぎ換えて使用してもよい。
遅延取得装置7は、音響整合材4で多重反射した音響波の遅延形状を得るものであり、本発明の骨子となる処理を行う装置である。本実施形態では遅延形状を得る形態について述べる。遅延取得装置7は、形状情報取得装置8と反射信号推定装置9を含む。
形状情報取得装置8は、音響検出器5の受信領域に含まれる被検体3の表面形状情報を取得する。表面形状情報とは、被検体表面のうち音響検出器側の面の形状を言う。音響検出器5が二次元で走査し、時間も含めて三次元のデータをとる場合には、被検体3の表面形状も三次元で取得する必要がある。音響検出器5が二次元のデータを取得する場合には、被検体3の表面形状も音響検出器5に合わせた二次元でよいが、精度を向上させるために三次元で取得することが望ましい。形状情報取得装置は、本発明の形状情報取得手段に相当する。
音響検出器の表面から得られる信号は、被検体によらず同じ時間に現れるので、あらかじめ強度ピークの現れるタイミングに基づき容易に特定できる。したがって、得られた信号に対し適切な閾値を設け、閾値以上になった個所のうち音響検出器の表面信号以外で時間的に最も早いものが、被検体の表面信号であると判定できる。その表面信号の出現する時間を得ることで、音響検出器からの被検体表面までの距離に対応した時間を取得できる。
反射信号推定装置9は、形状情報取得装置8で得られた被検体の表面形状から、前述の原理を用いて、反射信号を推定する装置である。反射信号推定装置は、本発明の信号推定手段に相当する。
このあらかじめ決められた遅延形状の数は、反射信号推定装置9の内部や、記憶手段に保持しておくことが望ましい。これによってユーザーの作業が少なくなる。また、ユーザーが測定のたびに遅延形状の数を指定してもよい。これによって、被検体ごとに反射による減衰率が異なる場合でも、適切な量の処理を実行できる。
データ処理装置10は、推定された多重反射信号の遅延形状に基づいて、多重反射信号
を低減する。本実施形態では、データ処理装置10は、遅延取得装置7によって推定された多重反射信号の遅延形状と同じ形状の信号を低減する。遅延形状が複数得られている場合には、一つの遅延形状を用いた処理を行い、その出力に対して異なる遅延形状を用いた処理を行うというように、複数回処理を行う。
遅延調整装置11は、遅延取得装置7で推定された反射波の信号の遅延形状に基づいて、電気信号処理装置6で得られた各々の測定位置のデジタル信号の遅延を、すべての測定位置での反射信号の遅延が同時になるように調整する。
空間周波数フィルタ12は、遅延調整装置11で出力された遅延調整信号に対し、図5のように各々の遅延調整信号を並べたときの、信号の時間原点の並んでいる方向に関する空間周波数の低い成分を、各時間ごとにすべての時間において低減する。
各時間において、並べた方向に信号を見ると、同位相の信号は、すべての測定位置で信号強度が同じ直流成分、つまり低周波成分となっている。一方、位相がそろっていない信号は、測定位置によって信号強度が異なり、高い周波数成分を含む。したがって、並べた方向に関する空間周波数の低い成分を低減することで、主に同位相になっている信号を低減できる。
理論上、反射波の信号の遅延形状は、被検体の表面を示す信号の遅延形状の整数倍となっている。しかし実際には、各層の密着度や音響波伝搬速度の不均一性があり、完全に整数倍とはならない。したがって、空間周波数フィルタ12で低周波成分を低減する際には、最も低周波の直流成分のみでなく、少し高周波側も含んで低減することが望ましい。
らかじめ行った試験測定から装置ごとに決めてもよい。
図5(b)の遅延調整信号を空間周波数フィルタ12で同位相の信号を低減すると図5(c)のようになる。この図が示すように、主に位相がそろった信号が低減され、位相がそろっていない信号はほぼ低減されない。
遅延回復装置13は、空間周波数フィルタ12で出力された同位相の信号が低減された信号に対して、遅延調整装置11で設けられた時間オフセットを逆方向に戻す、逆処理を行う。これにより、遅延形状に相当する部分の位置が、元の信号での位置に戻る。この結果、元の信号から、遅延取得装置7で得られた遅延形状と同じ形状の信号を主に低減できる。
これを図で示すと、図5(c)の空間周波数フィルタ12の同位相の信号が低減された信号に対し、遅延回復装置13で遅延を回復することによって、図5(d)の信号を得る処理に相当する。
画像化処理装置14は、データ処理装置10によって得られた複数の測定位置の信号を再構成処理することによって、信号の発生源の空間分布を示す画像データを取得する。ここで得られる画像は、例えば、光を吸収した光吸収体から発生した音圧の空間分布を示す初期音圧分布である。
表示装置15は、画像化処理装置14によって得られた画像を表示する。具体的にはディスプレイなどである。これによって、被検体内の情報を視認できる。
次に、本実施形態の実施方法について、図6のフローチャートを用いて説明する。
まず、パルス光を被検体に照射し(S1)、被検体内で発生した音響波を複数位置で受信する(S2)。受信した信号から、形状情報取得装置の説明で記述した処理方法を用いて被検体の表面形状を取得し(S3)、表面形状に基づいて、多重反射信号の遅延形状を推定する(S4)。
本実施形態では、実施形態1の多重反射層にさらに平行な反射層が入り、多重反射が複雑になった場合について述べる。実施形態1と異なるのは、反射信号推定装置9での遅延形状の推定における反射形状の個数である。したがって、主に原理と反射信号推定装置9について説明する。
このことは、複数の音響整合層が存在するときに、一つの音響整合層が曲面であり、その他の音響整合層が平行であれば成立する。従って、音響整合層が2層の時だけでなく、
3層以上であっても、同様の方法で反射信号を推定できる。
これらの場合、反射信号推定装置9において、被検体の表面を示す信号の遅延形状を時間方向に0倍、1倍、2倍、3倍、・・・、M倍引き伸ばして、M+1個の反射波の信号の遅延形状が得られる。なお、Mは、あらかじめ決められた、反射信号の遅延形状の個数とする。
本実施形態では、実施形態1の遅延形状の代わりに、遅延量を取得する場合について述べる。実施形態1と異なるのは、反射信号推定装置9の処理内容と、データ処理装置10である。したがって、主に反射信号推定装置9と、データ処理装置10および、実施方法について述べる。
実施形態1の原理で述べたように、N2からN3、N3からN4、N4からN5、N5からN6の長さとN1からN2までの長さは等しいとみなせる。従って、音響検出器の表面で発生する信号N1の発生時刻と、被検体の表面形状の信号N2の発生時刻を取得できれば、N3以降の信号の遅延量は決定できる。
なお、この処理により、反射波に重畳した信号の強度もゼロになってしまう。しかし、装置は複数の測定位置において信号を測定しているので、信号の音源が反射波の音源と一致していない限り、他の測定位置の信号は反射信号と重畳しない。そのため、反射波に重畳した信号の強度もゼロにすることの影響は限定的である。
S1〜S3は実施形態1と同じである。本実施形態では、被検体の表面形状から、前述の方法によって遅延量を推定し(S11)、反射信号を低減する(S12)。この時、推定した反射信号すべてについて処理が行われたかどうかを判定し(S8)、終わっていない場合はS12に戻り、低減を繰り返す。すべての反射信号について低減が終わった場合は、処理された信号を用いて画像化を行い(S9)、画像を表示する(S10)。
また、実施形態1と本実施形態の組み合わせで、遅延形状と遅延量の両方を用いて、反射信号の低減を行ってもよい。その場合、算出された遅延量に該当する遅延時間の低空間周波数の成分を選択的に低減できる。これによって、被検体中にある吸収体からの信号を低減することを避け、精度の高い反射信号低減を実施できる。
本実施形態では、反射信号を低減せずに表示のみする装置について述べる。実施形態1と異なるのは、遅延取得装置7の後のデータ処理装置10、画像化処理装置14がないことである。したがって、遅延取得装置7の後の処理について述べる。本実施形態では、反射信号推定装置9で反射信号の遅延形状、もしくは遅延量を得る。
この時、両者を並べて表示してもよいし、半透明にして重畳して表示してもよいし、時間的に交互に表示してもよいし、ユーザーの任意のタイミングで切り替えて表示してもよい。
本実施形態では、画像化することによって虚像による診断への影響を低減したが、画像化せず反射信号を表示するだけでも、虚像による診断への影響を低減することが可能である。
本実施形態では、被検体の表面形状を、信号から取得するのではなく、立体情報の測定可能なカメラやレーザー距離計から取得する場合について述べる。実施形態1と異なるのは、遅延取得装置である。したがって、遅延取得装置について述べる。
具体的には、形状情報取得装置8は、立体情報の測定可能なカメラやレーザー距離計である。ただし、形状情報取得装置8はこれらに限られず、被検体の立体形状が測定できるものであれば良い。
本実施形態の実施方法は実施形態1と同じである。
実施形態1では音響検出器が平面であることを利用して、簡便に反射信号を推定した。本実施形態では、音響検出器が平面でないときにも利用できるシミュレーションを用いて反射信号の推定を行う方法について述べる。例えば、図14に示すように音響波検出器が曲面上に配置されている場合にも本発明によって反射信号の推定を行うことができる。図14において、音響検出器1702に含まれる複数の音響検出素子1703は、音響整合材1705を介して、パルス光を照射された被検体1701からの光音響波を受信する。この場合、被検体表面で発生した光音響波の音響整合材内での反射波を抽出・低減対象信号とする。
この予測処理において、被検体の表面形状の形状は、形状情報取得装置によって測定ごとに取得する。また、音響検出器の形状は常に同じであるので、あらかじめその形状を用意しておくことが望ましい。音響整合層については、音響検出器と被検体の表面形状が得られれば、その間の層を音響整合層とすることで形状取得できる。
本実施形態の実施方法は実施形態1と同じである。
実施形態1では、音響検出器表面と被検体表面がほとんど平行である場合に、被検体の表面を示す信号の遅延形状を時間方向に整数倍引き延ばすことによって、反射信号の遅延形状を得ていた。本実施形態では、音響検出器表面と被検体表面が非平行であり、被検体の表面を示す信号と反射信号の遅延形状が整数倍の関係にない場合について述べる。
本発明の効果を、図15に示す実験体系にて確認した。
図15において、音響検出器1402は、音響整合材1405、被検体保持板1406およびそれを覆う音響整合液1407を介して、パルス光1404を照射された被検体1401で発生した光音響波を受信する。
両者を比較すると、処理をしない場合は、被検体の表面形状を反映した反射信号が画像化され虚像となって表れているが、本発明の装置を用いて反射信号を低減することによって、虚像が低減されている。
以上のことから、本発明の装置を用いることによって、生体由来の構造物にほとんど影
響を与えずに、虚像を主に低減できることが示された。
Claims (15)
- 光照射により発生した光音響波を音響検出手段により複数の測定位置で受信して得られた複数の信号に基づいて、被検体の特性情報を取得する被検体情報取得装置であって、
前記音響検出手段と前記被検体との間に配置され、かつ、前記音響検出手段と前記被検体とは音響インピーダンスの異なる音響整合材に接する前記被検体の表面の形状情報に基づいて、前記複数の測定位置のそれぞれと前記被検体の表面との間の距離を算出し、
前記距離に基づいて、前記複数の信号の中から、前記音響整合材に接する前記被検体の表面、または、前記音響整合材に接する前記音響検出手段の表面の少なくとも一つを含む特定位置で発生し、かつ、前記被検体の表面と前記音響検出手段の表面との間で多重反射した光音響波に由来する対象信号を推定する信号推定手段と、
前記信号推定手段により推定された前記対象信号を低減する低減手段と、
前記低減手段により前記対象信号が低減された前記複数の信号を用いて、前記特性情報を取得する取得手段と、
を有することを特徴とする被検体情報取得装置。 - 前記音響検出手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響検出手段は、平面方向に配置された複数の音響検出素子を含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響検出手段は、曲面上に配置された複数の音響検出素子を含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。 - 前記信号推定手段は、前記形状情報と前記曲面の情報とに基づいて、前記複数の測定位置のそれぞれと前記被検体の表面との間の前記距離を算出し、前記距離に基づいて、前記複数の信号の中から、前記特定位置で発生し、かつ、前記被検体の表面と前記音響検出手段の表面との間で多重反射した前記光音響波に由来する前記対象信号を推定する
ことを特徴とする請求項4に記載の被検体情報取得装置。 - 前記信号推定手段は、
前記距離に基づいて、前記光音響波が前記被検体の表面と前記複数の測定位置のそれぞれとの間を伝播する伝播時間を算出し、
前記伝播時間の整数倍に対応する信号を、前記多重反射した光音響波に由来する信号として推定する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記信号推定手段は、推定する前記多重反射の回数を設定する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記信号推定手段は、前記形状情報を用いて前記光音響波の伝播をシミュレーションすることにより、前記対象信号を推定する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記形状情報を取得する形状情報取得手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記形状情報取得手段は、前記光音響波に基づいて、前記形状情報を取得する
ことを特徴とする請求項9に記載の被検体情報取得装置。 - 前記形状情報取得手段は、前記被検体の立体情報を測定可能なカメラまたはレーザー距離計を含み、前記立体情報を用いて前記形状情報を取得する
ことを特徴とする請求項9に記載の被検体情報取得装置。 - 前記取得手段は、前記特性情報に基づいて前記被検体内の画像データを取得する
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記画像データを表示する表示手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項12に記載の被検体情報取得装置。 - 光照射により発生した光音響波を音響検出手段により複数の測定位置で受信して得られた複数の信号を用いて、被検体の特性情報を取得する信号処理方法であって、
前記音響検出手段と前記被検体との間に配置され、かつ、前記音響検出手段と前記被検体とは音響インピーダンスの異なる音響整合材に接する前記被検体の表面の形状情報に基づいて、前記複数の測定位置のそれぞれと前記被検体の表面との間の距離を算出し、
前記距離に基づいて、前記複数の信号の中から、前記音響整合材に接する前記被検体の表面、または、前記音響整合材に接する前記音響検出手段の表面の少なくとも一つを含む特定位置で発生し、かつ、前記被検体の表面と前記音響検出手段の表面との間で多重反射した光音響波に由来する対象信号を推定する信号推定ステップと、
前記信号推定ステップにより推定された前記対象信号を低減する低減ステップと、
前記対象信号が低減された前記複数の信号を用いて、前記特性情報を取得する取得ステップと、
を有することを特徴とする信号処理方法。 - 請求項14に記載の信号処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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