JP2015163854A - 可撓性回路基板を対象とする検査装置及び検査方法 - Google Patents

可撓性回路基板を対象とする検査装置及び検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多面取りの可撓性回路基板を電気的に検査する検査装置において、検査過程で生じる位置ズレによる検査不能状態から確実かつ早期に復帰できる構成を提供する。
【解決手段】検査装置においては、最初にパターン位置マーク及び基板位置マークが読み取られ、読取結果からそれらの位置が取得される(S102)。次に、パターン位置マークの位置に基づいてプローブが位置決めされ、回路パターンが順次検査される(S104)。可撓性回路基板の位置ズレによる通電不良が検出されると(S105)、検査が中断されて基板位置マークが再び読み取られ、読取結果からその位置が取得される(S108)。新旧の基板位置マークの位置から求められる変位に基づいてパターン位置マークの新しい位置が計算された後(S109)、回路パターンの検査が再開される(S104)。このとき、プローブは、パターン位置マークの新しい位置に基づいて位置決めされる。
【選択図】図4

Description

本発明は、主として、可撓性を有する多面取りの基板を対象とする検査装置に関する。
従来から、基板に形成された回路パターンを検査する基板検査装置が知られている。この種の基板検査装置は、例えば特許文献1及び2に記載されている。
特許文献1の基板検査装置は、固定装置と、プロービング装置と、制御部と、を備えており、多面取りで多層型の回路基板に対する電気的検査を行うように構成されている。固定装置はスプリングやエアシリンダを備えており、回路基板の縁部をクランプして固定することができる。プロービング装置は、回路基板に形成されている導体パターン(回路基板本体)に対し、表裏両面からプローブピンを接触させることができる。制御部は、前記回路基板に形成されている複数の導体パターンの1つずつに対しプロービング装置のプローブピンを順次接触させ、所定の電気的検査を実行するように制御する。
また、特許文献2の基板検査装置は、回路基板を保持する基板保持部と、回路基板のフィデューシャルマークを撮像する撮像部と、撮像部の撮像結果に基づいてプロービング位置を補正しつつ検査用プローブをプロービングさせるブロービング機構と、を備えている。
特許第5179289号公報 特開2012−225710号公報
上記特許文献1及び2で示した基板検査装置は、ある程度の剛性を有する、いわゆるリジッドな基板を検査することを想定している。
一方で、最近では、例えばスマートフォン、タブレット端末等の分野において、基板の薄型化、電気特性の向上等を目的として、支持体層(コア層)を有しないコアレス基板が実用化されている。このコアレス基板はコア層がないため、可撓性があり、反りや撓みが発生し易いという特徴がある。
この点、上記の特許文献1及び2の基板検査装置は、回路基板の縁部を固定装置でクランプしつつ、当該回路基板の表裏からプロービング装置で挟み込んで検査する。従って、検査される回路基板は、縁部でクランプされつつ、複数形成された回路パターンの場所を1箇所ずつ順番にクランプされるような状況になる。
特許文献1に示す検査装置で回路基板を検査する場合、当該回路基板がリジッドであれば、特許文献2のように回路基板に対するプロービング装置の位置決めを一度行った後は、その後の過程において回路基板とプロービング装置との相対位置ズレが生じて検査の支障になることは考えにくい。一方で、回路基板が可撓性を有する場合、検査のためにそれぞれの回路パターンに対してプローブピンを接触/離間させる動作を順次繰り返すと、上記した反りや撓み等によって、回路基板に、当初に位置決めされた状態からの微小な位置ズレが生じ、これが累積していくおそれがある。
スマートフォン等に採用される可撓性回路基板においては、デバイスの小型化、軽量化のニーズを実現するために、その回路パターンの高精細化、高密度化が益々顕著になっており、例えば線幅が15μm以下となるような超高精細な回路パターンも使用されることがある。従って、このような可撓性回路基板を基板検査装置で検査する場合、プローブピンと回路パターンとの間で僅かでも位置ズレが生じていると、接触不良に起因する通電不能に陥って検査ができなくなる。
なお、通電不能が検出された場合に、プロービング装置のプローブピンを任意の方向に微小に動かしながら(以下、この動作を「探査動作」と呼ぶことがある)、通電ができるようになるまで接触/離間動作を繰り返すように制御すれば、位置ズレによる通電不能状態から自動的に復帰できると考えられる。しかしながら、この場合、プロービング装置の接触/離間動作や探査動作が頻発して、タクトタイムが大幅に増加してしまうことがある。また、プロービング装置を闇雲に動かしながら接触/離間動作を何度も繰り返すと、検査対象物である可撓性回路基板に多数の打痕が生じ、品質を低下させてしまう原因となる。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、可撓性回路基板を電気的に検査する検査装置において、検査過程で生じる位置ズレによる検査不能状態から確実かつ早期に復帰できる構成を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、多面取りの可撓性回路基板における複数の回路パターンを電気的に検査する検査装置において、以下のような構成が提供される。即ち、この検査装置は、読取部と、プローブと、制御部と、記憶部と、を備える。前記読取部は、前記可撓性回路基板に付されている第1位置表示部と、前記第1位置表示部と一定の位置関係を有するように付された第2位置表示部と、を読み取る。前記プローブは、前記可撓性回路基板の前記回路パターンを電気的に検査するために当該可撓性回路基板に接触可能である。前記制御部は、前記プローブを用いて前記回路パターンの検査を行う。前記記憶部は、前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部の位置を記憶する。前記制御部は、前記可撓性回路基板の前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部を前記読取部で読み取って、この読取結果に基づいて得られた前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部の位置を前記記憶部に記憶した後、記憶されている前記第1位置表示部の位置に基づいて前記プローブを位置決めしながら、複数の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を順次行うように制御する。前記制御部は、前記回路パターンの検査時に前記プローブと前記回路パターンとの間での位置ズレに基づく通電不良が検出された場合には、検査を中断して、前記第2位置表示部を前記読取部で再び読み取って、この読取結果に基づいて得られた前記第2位置表示部の位置を再記憶するとともに、当該第2位置表示部の新しい位置と元の位置とから計算された当該第2位置表示部の変位に基づいて前記第1位置表示部の新しい位置を計算して再記憶した後に検査を再開し、再記憶された前記第1位置表示部の位置に基づいて前記プローブを位置決めしながら、検査未了の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を行うように制御する。
これにより、検査装置は、位置ズレによる通電不良が検出された場合でも、可撓性回路基板がどの向きにどれだけ位置ズレしたのかを第2位置表示部の再読取りにより取得して、この位置ズレに応じて、プローブの位置決めの基準となる第1位置表示部の位置を修正することができる。従って、可撓性回路基板の位置ズレの影響を合理的かつ確実に除去し、可撓性回路基板の正確な位置にプローブを接触させて回路パターンを検査できる状態に戻すことができる。しかも、検査中断時においては、読取部での読取結果に基づく位置の取得は第2位置表示部についてだけ行い、第1位置表示部の新しい位置の計算は第2位置表示部の変位に基づいて幾何学的に行うことで、読取部の読取結果の処理時間を節約して、素早く検査を再開することができる。更に、プローブを様々な方向に微少に動かして接触/離間を繰返し試行する方法で生じるような、タクトタイムの増大や、可撓性回路基板への打痕による品質低下も防止することができる。
前記の検査装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この検査装置は、前記読取部によって前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部を読取可能な準備位置と、前記プローブによる検査が行われる検査位置との間で、前記可撓性回路基板を移動させることが可能な基板移動部を備える。前記制御部は、前記準備位置にある前記可撓性回路基板の前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部を前記読取部で読み取った後、前記可撓性回路基板を前記検査位置に移動させて、複数の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を順次行うように制御する。前記制御部は、検査の中断後に、前記可撓性回路基板を前記準備位置に移動させて、前記第2位置表示部を前記読取部で再び読み取って、前記可撓性回路基板を前記検査位置に移動させてから検査を再開するように制御する。
これにより、可撓性回路基板が第1検査部及び第2検査部によって隠れない準備位置において、読取部による第1位置表示部及び第2位置表示部の読み取りを行うことができる。この結果、第1位置表示部及び第2位置表示部の読取ミスを防止することができる。
前記の検査装置においては、前記可撓性回路基板において、前記第2位置表示部の数が前記第1位置表示部の数より少ないことが好ましい。
これにより、前記位置ズレの検出による検査中断時において、読取部での読取結果の処理時間を一層節約することができる。
前記の検査装置においては、前記第2位置表示部は、前記可撓性回路基板の対角線の隅に対で付されていることが好ましい。
これにより、可撓性回路基板の全体的な位置ズレを、第2位置表示部の位置の取得によって正確に把握して、第1位置表示部の位置を修正することができる。
前記の検査装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記第1位置表示部は、前記可撓性回路基板における回路パターン形成領域に配置される。前記第2位置表示部は、前記可撓性回路基板における回路パターン形成領域の外側に配置されている。
これにより、第1位置表示部と第2位置表示部の位置を明確に区別できるので、読取部での読取結果から第2位置表示部の位置を得る処理を簡素化することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下のような、多面取りの可撓性回路基板における複数の回路パターンを電気的に検査するための検査方法が提供される。即ち、この検査方法は、読取工程と、移動工程と、検査工程と、戻し工程と、再記憶工程と、再移動工程と、検査再開工程と、を含む。前記読取工程では、前記可撓性回路基板の検査を行う位置とは別の位置である準備位置に当該可撓性回路基板を配置した状態で、当該可撓性回路基板に付されている第1位置表示部と、前記第1位置表示部と一定の位置関係を有するように付された第2位置表示部と、を読み取り、この読取結果に基づいて得られた前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部の位置を記憶部に記憶する。前記移動工程では、前記準備位置から、前記可撓性回路基板の検査を行う検査位置へ、前記可撓性回路基板を移動させる。前記検査工程では、記憶されている前記第1位置表示部の位置に基づいてプローブを位置決めしながら、複数の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を順次行う。前記検査工程において前記プローブと前記回路パターンとの間での位置ズレに基づく通電不良が検出された場合に、前記戻し工程では、検査を中断して、前記検査位置から前記準備位置へ前記可撓性回路基板を移動させる。前記再記憶工程では、前記戻し工程によって前記可撓性回路基板が前記準備位置に配置された状態で、前記第2位置表示部を再び読み取って、この読取結果に基づいて得られた前記第2位置表示部の位置を再記憶するとともに、当該第2位置表示部の新しい位置と元の位置とから計算された当該第2位置表示部の変位に基づいて前記第1位置表示部の新しい位置を計算して再記憶する。前記再移動工程では、前記再記憶工程で前記第2位置表示部の位置が読み取られた前記可撓性回路基板を、前記準備位置から前記検査位置へ移動させる。前記検査再開工程では、前記再移動工程によって前記可撓性回路基板が前記検査位置に配置された状態で、再記憶された前記第1位置表示部の位置に基づいて前記プローブを位置決めしながら、検査未了の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を行う。
これにより、位置ズレによる通電不良が検出された場合でも、再記憶工程において、可撓性回路基板がどの向きにどれだけ位置ズレしたのかを第2位置表示部の再読取りにより取得して、この位置ズレに応じて、プローブの位置決めの基準となる第1位置表示部の位置を修正することができる。従って、可撓性回路基板の位置ズレの影響を合理的かつ確実に除去し、可撓性回路基板の正確な位置にプローブを接触させて回路パターンを検査できる状態に戻すことができる。しかも、検査中断時(再記憶工程)においては、読取結果に基づく位置の取得は第2位置表示部についてだけ行い、第1位置表示部の新しい位置の計算は第2位置表示部の変位に基づいて幾何学的に行うことで、読取結果の処理時間を節約して、素早く検査を再開することができる。更に、プローブを様々な方向に微少に動かして接触/離間を繰返し試行する方法で生じるような、タクトタイムの増大や、可撓性回路基板への打痕による品質低下も防止することができる。
本発明の一実施形態に係る可撓性回路基板検査装置の全体的な構成を示す模式図。 可撓性回路基板検査装置の機能ブロック図。 可撓性回路基板に付されているアライメントマークを説明する平面図。 可撓性回路基板検査装置が検査を行うときの制御を説明するフローチャート。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る基板検査装置10の全体的な構成を示す模式図である。
図1に示す基板検査装置(検査装置)10は、検査対象としての可撓性回路基板11をセットして、当該可撓性回路基板11に形成されている回路パターンを電気的に検査することができるように構成されている。本実施形態において、可撓性回路基板11はいわゆるコアレス基板とされており、矩形状の薄いシート状に形成されている。
基板検査装置10は、基板移動機構(基板移動部)20と、第1検査部21と、第2検査部22と、読取カメラ(読取部)41と、を備える。基板検査装置10はフレーム30を備えており、このフレーム30に、基板移動機構20と、第1検査部21と、第2検査部22と、読取カメラ41と、が固定されている。
基板移動機構20は、検査対象としての可撓性回路基板11を水平な状態でセット可能なセット枠31を備える。セット枠31は、複数のクランプからなる基板固定機構32を備えている。クランプの構成は公知であるので詳細な説明を省略するが、クランプには例えば空気圧アクチュエータ等の駆動機構が設けられており、可撓性回路基板11の縁部を把持した状態と、当該把持を解除した状態と、を切り換えることができる。この構成で、枠状のセット枠31に配置されたクランプによって可撓性回路基板11が把持されることで、可撓性回路基板11を、水平で、かつ、その上下両面が露出された状態で固定することができる。
なお、以下の説明では、セット枠31に固定された可撓性回路基板11と平行な面をXY平面と呼び、これに垂直な方向をZ方向と呼ぶ場合がある。
基板移動機構20は、例えば精密なネジ送り機構等(図略)により、上記のXY平面に沿う向きにセット枠31を往復移動させることが可能に構成されている。これにより、セット枠31にセットされた可撓性回路基板11を、装置正面側の準備位置11aと、奥側の検査位置11bと、の間で移動させることができる。
準備位置11aにある可撓性回路基板11の上方及び下方には、読取カメラ41が1つずつ配置されている。この読取カメラ41,41は、可撓性回路基板11の上面及び下面をそれぞれ撮像することで、可撓性回路基板11に付された各種のマークを読み取ることができる。マークの位置は、読取カメラ41の読取結果である撮影画像を解析することで取得することができる。なお、可撓性回路基板11に付されるマークの詳細については後述する。
検査位置11bにある可撓性回路基板11の上方には第1検査部21が配置され、下方には第2検査部22が配置される。それぞれの検査部21,22は、多数のプローブ15を有する検査治具23と、この検査治具23を保持する保持体24と、を有している。
基板検査装置10は、治具移動機構25を備えている。治具移動機構25はXY移動機構を備えており、装置内に形成される空間において、第1検査部21及び第2検査部22が備える検査治具23を、可撓性回路基板11と平行な面内で移動させることができる。また、治具移動機構25は更にZ移動機構を備えており、第1検査部21及び第2検査部22が備える検査治具23を、検査位置11bにある可撓性回路基板11を上下から同時に挟み込むようにして当該可撓性回路基板11に接触させたり、この接触を解除(離間)させたりすることができる。なお、XY移動機構及びZ移動機構としては、その詳細な説明は省略するが、例えば精密なネジ送り機構を用いることができる。
基板検査装置10は、以上の構成により、セット枠31にセットされた可撓性回路基板11に対して第1検査部21及び第2検査部22を移動させることにより、当該可撓性回路基板11が有する回路パターン上に形成された検査ポイントに対してプローブ15を接触及び離間させることができる。
プローブ15は、電気伝導性を有する針状の部材として構成されている。第1検査部21のプローブ15は、可撓性回路基板11の上側の面(第1面)に設定された所定の検査ポイントに接触することができる。第2検査部22のプローブ15は、下側の面(第2面)に設定された所定の検査ポイントに接触することができる。
第1検査部21及び第2検査部22は、図示しない電流供給部及び電流測定部を備えている。この構成で、2つの検査部21,22は、検査治具23のプローブ15を可撓性回路基板11の上記検査ポイントに接触させた状態で、可撓性回路基板11が備える回路パターンに対して電流を供給し、流れた電流の大きさを測定することができる。また、第1検査部21及び第2検査部22は図示しない電圧測定部を備えており、回路パターンに対して電流を供給したときに生じる電位差を測定することもできるようになっている。
次に、基板検査装置10で検査を行うための制御について、図2を参照して説明する。図2は、基板検査装置10の機能ブロック図である。
基板検査装置10は、制御部27及び記憶部28を備えている。具体的には、基板検査装置10は制御のためのコンピュータを備えており、このコンピュータは、制御部27(及び演算部)としてのCPUと、記憶部28としてのROM、RAM等と、を備えている。この記憶部28には、制御部27が基板検査装置10を制御して検査を行うための制御プログラムが予め記憶されている。以上に示したハードウェアとソフトウェアの協働により、コンピュータは、上記の基板移動機構20、第1検査部21、第2検査部22、治具移動機構25、読取カメラ41等を制御する。これにより、基板検査装置10は、可撓性回路基板11の検査を自動的に行うことができる。
記憶部28には、検査において利用される各種のデータやパラメータを記憶することができる。記憶部28に記憶できるデータの中には、可撓性回路基板11に形成される回路パターンに関する情報や、読取カメラ41で読み取った上記のアライメントマークの位置が含まれる。
次に、可撓性回路基板11に形成される回路パターン46の配置と、可撓性回路基板11に付されている2種類のマークについて、図3を参照して説明する。図3は、可撓性回路基板11に付されているマークを説明する平面図である。
図3に示す可撓性回路基板11は、同一の構成である単位基板(割り基板)45が多数並べて配置された、いわゆる多面取りの基板として構成されている。具体的に説明すると、可撓性回路基板11においては、矩形状の単位基板45を4列3行でマトリクス状に並べたグループが、所定の間隔をあけて3つ並べて配置されている。この結果、4×3×3=36個の単位基板45が1枚の可撓性回路基板11に配置された構成となっている。回路パターン46は、図3に鎖線で簡略的に示すとおり、それぞれの単位基板45に形成されている。従って、検査の必要がある回路パターン46の数も36個である。
ここで、本実施形態の基板検査装置10において、第1検査部21及び第2検査部22が備える検査治具23は、図3で左右に隣り合う2つの単位基板45,45の回路パターン46,46に対して同時に接触するように構成されている。これにより、2つの回路パターン46,46の電気的検査をまとめて行うことが可能になるので、検査時間を大幅に短縮できる。
本実施形態では、例えば、図3の太い鎖線で囲まれた2個分の回路パターン46,46が1回で検査される。なお、以下の説明では、1回の検査で対象となる1又は複数の回路パターン46を「パターン検査単位」と呼ぶ場合がある。
図3の太い鎖線で示す2個分の回路パターン46,46(パターン検査単位)の検査が終わると、右隣の2個分の回路パターン46,46(右隣のパターン検査単位)が検査される。このようにして、図3で横方向に並ぶ4つ分の回路パターン46の検査が、2回の検査で完了する。横方向の4つの回路パターン46の検査が完了すると、今度は、それに縦方向で隣り合う4つ分の回路パターン46が同様に検査される。以上の検査を繰り返すことにより、すべての単位基板45の回路パターン46を検査することができる。
次に、可撓性回路基板11に表示されるマークを説明する。本実施形態では、可撓性回路基板11には2種類のマークが付されており、うち1つはパターン位置マーク(第1位置表示部)51であり、もう1つは基板位置マーク(第2位置表示部)52である。
パターン位置マーク51は、第1検査部21及び第2検査部22による1回1回の検査で検査治具23を位置決めする基準として利用するために、回路パターン46ごとに表示されるものである。具体的には図3に示すように、パターン位置マーク51は、1つの矩形状の単位基板45ごとに、その対角線の隅に1つずつ付される。従って、パターン位置マーク51は通常、単位基板45(回路パターン46)が並べて形成されている領域の内側に多数配置されることになる。
ここで上述したように、本実施形態の基板検査装置10では、回路パターン46が2個ずつ検査される。これに対応して、パターン位置マーク51も、図3に示すすべてが読み取られてその位置が取得される訳ではなく、2個分の回路パターン46,46(パターン検査単位)ごとに、当該パターン検査単位がなす矩形の対角線の隅にあるものだけが読み取られることになる。
基板位置マーク52は、可撓性回路基板11の全体の位置を示すために付されるものである。この基板位置マーク52は、矩形状に構成された可撓性回路基板11の対角線の隅に1つずつ(対で)付される。従って、基板位置マーク52は、単位基板45(回路パターン46)が並べて形成されている領域の外側に、2つだけ配置されることになる。この基板位置マーク52の位置は、第1検査部21及び第2検査部22による1回1回の検査で直接的に参照されることはないが、後述するように、可撓性回路基板11に生じた位置ズレを補正するための基準として用いられる。
上記した2つのマーク51,52は、予め定められた位置に付されている。従って、パターン位置マーク51と基板位置マーク52とは、互いに一定の位置関係を有するということができる。
なお、図3には可撓性回路基板11の一側の面だけが示されているが、他側の面にも、パターン位置マーク51及び基板位置マーク52が全く同様に表示されている。両側の面のパターン位置マーク51及び基板位置マーク52は、読取カメラ41,41が可撓性回路基板11をそれぞれ撮像することにより読み取られ、画像データの解析によってその位置を取得することができる。
次に、図4を参照して、制御部27が行う具体的な制御を説明する。図4は、基板検査装置10が検査を行うときの制御を説明するフローチャートである。
フローがスタートすると、制御部27は基板移動機構20に制御信号を送って、可撓性回路基板11がクランプされた状態のセット枠31を移動させ、可撓性回路基板11を準備位置11aに移動させる(S101)。なお、既に可撓性回路基板11が準備位置11aにあるときは、このステップは省略される。
次に、制御部27は読取カメラ41,41を制御して、可撓性回路基板11の両側の面を撮影させる。そして、制御部27は、読取カメラ41から得られた画像データを解析することにより、多数のパターン位置マーク51のすべての位置と、2箇所の基板位置マーク52の位置と、を計算し、得られた位置を記憶部28に記憶する(S102、読取工程)。これにより、それぞれのマーク51,52の位置を取得できるとともに、各マーク51,52間の幾何学的な位置関係も得ることができる。その後、制御部27は基板移動機構20に制御信号を送ってセット枠31を移動させることで、可撓性回路基板11を検査位置11bに移動させる(S103、移動工程)。
次に、可撓性回路基板11の回路パターン46が検査される(S104、検査工程)。具体的には、制御部27は先ず、上記のS102で記憶されたパターン位置マーク51の位置を参照しながら治具移動機構25のXY移動機構を制御することで、第1検査部21及び第2検査部22が備える検査治具23(プローブ15)を、今回検査対象となる回路パターン46(パターン検査単位)に上下方向で対応する場所に位置決めする。次に、治具移動機構25のZ移動機構を制御することで、検査治具23を、可撓性回路基板11の上下から挟み込むように接触させる。その後、制御部27は、プローブ15から電気信号を供給するように制御して、回路パターン46の電気的検査を行い、その良否を判定する。
ただし、上述したように、可撓性回路基板11に対する検査治具23による上下からの挟み込みが反復されるにつれ、可撓性回路基板11に位置ズレが発生し、これが累積していくことがある。そして、可撓性回路基板11の位置ズレ量が大きくなると、可撓性回路基板11上の正確な位置に検査治具23を接触させることができなくなり、通電できない状況が発生するおそれがある。
この点、本実施形態の制御部27は、1回1回の検査ごとに、位置ズレによる通電不良が生じたかどうかを判断する(S105)。この判断の方法としては様々に考えられるが、例えば、検査治具23に多数備えられているプローブ15のそれぞれから電流を流しているのにどの回路にも全く電流が流れなかった場合に、位置ズレによる通電不良と判定する方法が考えられる。
S105の判断で、位置ズレによる通電不良が生じていなかったと判定された場合は、全ての回路パターンの検査が完了するまで(S106)、検査対象の回路パターン46をパターン検査単位ごとに切り換えながら、上記したS104及びS105の処理が繰り返される。S106の判断で、全ての回路パターン46の検査が完了したと判定された場合、フローを終了する。
一方、S105の判断で位置ズレによる通電不良があったと判定された場合、そのときに検査対象だった回路パターン46(パターン検査単位)は検査未了とされるとともに、検査が中断され、位置ズレ補正処理(S107〜S109、S103)が行われる。具体的には、制御部27は先ず、基板移動機構20に制御信号を送ってセット枠31を移動させることで、可撓性回路基板11を準備位置11aに移動させる(S107、戻し工程)。
次に、制御部27は読取カメラ41,41を制御して、可撓性回路基板11の両側の面を再び撮影させる。そして、制御部27は、読取カメラ41から得られた画像データを解析することにより、2箇所の基板位置マーク52の新しい位置を計算し、得られた位置を記憶部28に記憶する(S108)。
その後、制御部27は、2箇所の基板位置マーク52の新しい位置と元の位置とに基づいて、それぞれの基板位置マーク52の変位量を求め、得られた基板位置マーク52の変位量から、全てのパターン位置マーク51の新しい位置を計算して、得られた位置を記憶部28に記憶する(S109)。本実施形態では、上記のS108とS109が再記憶工程に該当する。その後、S103に戻って可撓性回路基板11が検査位置11bに戻され(再移動工程)、中断時点での回路パターン46(パターン検査単位)から検査が再開される。
なお、再開後の検査(S104、検査再開工程)において、検査治具23(プローブ15)は、新しく記憶部28に記憶されたパターン位置マーク51の位置に基づいて位置決めされることになる。これにより、可撓性回路基板11に生じた位置ズレに対応して検査治具23の位置を補正できるので、検査治具23は再び正確な位置で可撓性回路基板11に接触するようになる。これにより、検査を効率良く行うことができる。
ここで、位置ズレによる通電不良が検出された場合の読取カメラ41でのマーク撮影時(S108)においては、初期のマーク撮影時(S102)と同様に、パターン位置マーク51の位置を画像データの解析により直接求めることも可能である。しかしながら、パターン位置マーク51は図3に示すように多数付されているため、その全てについて画像解析で位置を求めることとすると計算時間が膨大になり、検査効率を低下させてしまう。
この点、本実施形態では、S108において画像解析を用いて位置を求める対象は2箇所の基板位置マーク52だけとし、パターン位置マーク51の新しい位置は、基板位置マーク52の変位に基づく幾何学的な計算で求めることとしている。可撓性回路基板11が位置ズレしたとしても各マーク51,52間の相対的な位置関係は変化しないから、上記のような幾何学的な計算でパターン位置マーク51の位置を求めることとしても、その位置精度は十分であるということができる。以上により、画像解析処理が大幅に少なくなり、計算が極めて単純化されるので、中断時間を短縮して検査効率を向上させることができる。
以上に説明したように、本実施形態の基板検査装置10は、多面取りの可撓性回路基板11における複数の回路パターン46を電気的に検査するように構成されている。基板検査装置10は、読取カメラ41と、プローブ15と、制御部27と、記憶部28と、を備える。読取カメラ41は、可撓性回路基板11に付されているパターン位置マーク51と、パターン位置マーク51と一定の位置関係を有するように付された基板位置マーク52と、を読み取る。プローブ15は、可撓性回路基板11の回路パターン46を電気的に検査するために、当該可撓性回路基板11に接触することができる。制御部27は、プローブ15を用いて回路パターン46の検査を行う。記憶部28は、パターン位置マーク51及び基板位置マーク52の位置を記憶する。制御部27は、可撓性回路基板11のパターン位置マーク51及び基板位置マーク52を読取カメラ41で読み取って、この読取結果に基づいて得られたパターン位置マーク51及び基板位置マーク52の位置を記憶部28に記憶した後、記憶されているパターン位置マーク51の位置に基づいてプローブ15を位置決めしながら、複数の回路パターン46についてプローブ15による検査を順次行うように制御する。また、制御部27は、回路パターン46の検査時にプローブ15と回路パターン46との間での位置ズレに基づく通電不良が検出された場合には、検査を中断して、基板位置マーク52を読取カメラ41で再び読み取って、この読取結果に基づいて得られた基板位置マーク52の位置を再記憶するとともに、当該基板位置マーク52の新しい位置と元の位置とから計算された当該基板位置マーク52の変位に基づいてパターン位置マーク51の新しい位置を計算して再記憶した後に検査を再開し、再記憶されたパターン位置マーク51の位置に基づいてプローブ15を位置決めしながら、検査未了の回路パターン46についてプローブ15による検査を行うように制御する。
これにより、基板検査装置10は、位置ズレによる通電不良が検出された場合でも、可撓性回路基板11がどの向きにどれだけ位置ズレしたのかを基板位置マーク52の再読取りにより取得して、この位置ズレに応じて、プローブ15の位置決めの基準となるパターン位置マーク51の位置を修正することができる。従って、可撓性回路基板11の位置ズレの影響を合理的かつ確実に除去し、可撓性回路基板11の正確な位置に検査治具23を接触させて回路パターン46を検査できる状態に戻すことができる。しかも、検査中断時においては、読取カメラ41での読取結果に基づく位置の取得は基板位置マーク52についてだけ行い、パターン位置マーク51の新しい位置の計算は基板位置マーク52の変位に基づいて幾何学的に行うことで、読取カメラ41の読取結果の処理時間を節約して、素早く検査を再開することができる。更に、検査治具23を様々な方向に微少に動かして接触/離間を繰返し試行する方法で生じるような、タクトタイムの増大や、可撓性回路基板11への打痕による品質低下も防止することができる。
また、本実施形態の基板検査装置10は、読取カメラ41によってパターン位置マーク51及び基板位置マーク52を読取可能な準備位置11aと、プローブ15による検査が行われる検査位置11bとの間で、可撓性回路基板11を移動させることが可能な基板移動機構20を備える。制御部27は、準備位置11aにある可撓性回路基板11のパターン位置マーク51及び基板位置マーク52を読取カメラ41で読み取った後、可撓性回路基板11を検査位置11bに移動させて、複数の回路パターン46についてプローブ15による検査を順次行うように制御する。また、制御部27は、前記位置ズレの検出による検査中断時に、可撓性回路基板11を準備位置11aに移動させて基板位置マーク52を読取カメラ41で再び読み取って、可撓性回路基板11を検査位置11bに移動させてから検査を再開するように制御する。
これにより、可撓性回路基板11が第1検査部21及び第2検査部22によって隠れない準備位置11aにおいて、読取カメラ41によるマーク51,52の読み取りを行うことができる。この結果、パターン位置マーク51や基板位置マーク52の読取ミスを防止することができる。
また、本実施形態において、可撓性回路基板11に表示されている基板位置マーク52の数が、パターン位置マーク51の数より少なくなっている。
これにより、前記位置ズレの検出による検査中断時において、読取カメラ41での読取結果の処理時間を一層節約することができる。
また、本実施形態において、基板位置マーク52は、可撓性回路基板11の対角線の隅に1つずつ付されている。
これにより、可撓性回路基板11の全体的な位置ズレを、基板位置マーク52の位置の取得によって正確に把握して、パターン位置マーク51の位置を修正することができる。
また、本実施形態において、パターン位置マーク51は、可撓性回路基板11における回路パターン形成領域に配置される。また、基板位置マーク52は、可撓性回路基板11における回路パターン形成領域の外側に配置される。
これにより、パターン位置マーク51と基板位置マーク52の位置を明確に区別できるので、読取カメラ41での読取結果から基板位置マーク52の位置を得る処理を簡素化することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記の実施形態では、2個分の回路パターン46,46を1回で検査する構成になっているが、回路パターン46を1個ずつ検査しても良い。これにより、検査治具23を簡素かつコンパクトに構成することができる。ただしこの場合、パターン位置マーク51の読取りは、1個1個の回路パターン46において対角線の隅に1つずつ付されているものすべてについて行う必要がある。
また、4行3列の計12個分を1回で検査する構成としても良い。この場合、パターン位置マーク51の読み取りは、その4行3列の回路パターン46の集まりがなす矩形の対角線の隅に1つずつ位置しているものについて行えば良い。
パターン位置マーク51及び基板位置マーク52は、上記実施形態では小さな丸状のマークとなっているが、三角形や四角形など、別の形状に変更することもできる。また、マーク51,52の配置も上記に限られず、例えば対角線の隅ではなく4隅に配置する構成とすることができる。また、可撓性回路基板11における単位基板45の個数やレイアウトも、事情に応じて適宜変更することができる。
10 基板検査装置(検査装置)
11 可撓性回路基板
15 プローブ
20 基板移動機構(基板移動部)
27 制御部
28 記憶部
41 読取カメラ(読取部)
51 パターン位置マーク(第1位置表示部)
52 基板位置マーク(第2位置表示部)

Claims (6)

  1. 多面取りの可撓性回路基板における複数の回路パターンを電気的に検査する検査装置において、
    前記可撓性回路基板に付されている第1位置表示部と、前記第1位置表示部と一定の位置関係を有するように付された第2位置表示部と、を読み取るための読取部と、
    前記可撓性回路基板の前記回路パターンを電気的に検査するために当該可撓性回路基板に接触可能なプローブと、
    前記プローブを用いて前記回路パターンの検査を行うための制御部と、
    前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部の位置を記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記可撓性回路基板の前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部を前記読取部で読み取って、この読取結果に基づいて得られた前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部の位置を前記記憶部に記憶した後、記憶されている前記第1位置表示部の位置に基づいて前記プローブを位置決めしながら、複数の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を順次行うように制御し、
    前記制御部は、前記回路パターンの検査時に前記プローブと前記回路パターンとの間での位置ズレに基づく通電不良が検出された場合には、検査を中断して、前記第2位置表示部を前記読取部で再び読み取って、この読取結果に基づいて得られた前記第2位置表示部の位置を再記憶するとともに、当該第2位置表示部の新しい位置と元の位置とから計算された当該第2位置表示部の変位に基づいて前記第1位置表示部の新しい位置を計算して再記憶した後に検査を再開し、再記憶された前記第1位置表示部の位置に基づいて前記プローブを位置決めしながら、検査未了の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を行うように制御することを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置であって、
    前記読取部によって前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部を読取可能な準備位置と、前記プローブによる検査が行われる検査位置との間で、前記可撓性回路基板を移動させることが可能な基板移動部を備え、
    前記制御部は、前記準備位置にある前記可撓性回路基板の前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部を前記読取部で読み取った後、前記可撓性回路基板を前記検査位置に移動させて、複数の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を順次行うように制御し、
    前記制御部は、検査の中断後に、前記可撓性回路基板を前記準備位置に移動させて、前記第2位置表示部を前記読取部で再び読み取って、前記可撓性回路基板を前記検査位置に移動させてから検査を再開するように制御することを特徴とする検査装置。
  3. 請求項1又は2に記載の検査装置であって、
    前記可撓性回路基板において、前記第2位置表示部の数が前記第1位置表示部の数より少ないことを特徴とする検査装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の検査装置であって、
    前記第2位置表示部は、前記可撓性回路基板の対角線の隅に対で付されていることを特徴とする検査装置。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の検査装置であって、
    前記第1位置表示部は、前記可撓性回路基板における回路パターン形成領域に配置され、
    前記第2位置表示部は、前記可撓性回路基板における回路パターン形成領域の外側に配置されていることを特徴とする検査装置。
  6. 多面取りの可撓性回路基板における複数の回路パターンを電気的に検査するための検査方法において、
    前記可撓性回路基板の検査を行う位置とは別の位置である準備位置に当該可撓性回路基板を配置した状態で、当該可撓性回路基板に付されている第1位置表示部と、前記第1位置表示部と一定の位置関係を有するように付された第2位置表示部と、を読み取り、この読取結果に基づいて得られた前記第1位置表示部及び前記第2位置表示部の位置を記憶部に記憶する読取工程と、
    前記準備位置から、前記可撓性回路基板の検査を行う検査位置へ、前記可撓性回路基板を移動させる移動工程と、
    記憶されている前記第1位置表示部の位置に基づいてプローブを位置決めしながら、複数の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を順次行う検査工程と、
    前記検査工程において、前記プローブと前記回路パターンとの間での位置ズレに基づく通電不良が検出された場合に、検査を中断して、前記検査位置から前記準備位置へ前記可撓性回路基板を移動させる戻し工程と、
    前記戻し工程によって前記可撓性回路基板が前記準備位置に配置された状態で、前記第2位置表示部を再び読み取って、この読取結果に基づいて得られた前記第2位置表示部の位置を再記憶するとともに、当該第2位置表示部の新しい位置と元の位置とから計算された当該第2位置表示部の変位に基づいて前記第1位置表示部の新しい位置を計算して再記憶する再記憶工程と、
    前記再記憶工程で前記第2位置表示部の位置が読み取られた前記可撓性回路基板を、前記準備位置から前記検査位置へ移動させる再移動工程と、
    前記再移動工程によって前記可撓性回路基板が前記検査位置に配置された状態で、再記憶された前記第1位置表示部の位置に基づいて前記プローブを位置決めしながら、検査未了の前記回路パターンについて前記プローブによる検査を行う検査再開工程と、
    を含むことを特徴とする検査方法。
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