JP2015163578A - 磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、及び切断刃部材 - Google Patents
磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、及び切断刃部材 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】磁気ディスク用ガラスブランクを製造するとき、溶融ガラス流の上流側切断刃部材及び下流側切断刃部材を溶融ガラス流の流路領域で互いに切断刃を交差させることにより溶融ガラス流を切断し、ガラスゴブをつくる。前記ガラスゴブを一対のプレス面で挟んでプレス成形をすることによりガラスブランクを成形する。溶融ガラス流を切断するとき、溶融ガラス流の先端部が、上流側切断刃部材と接触する時間は、40m秒以下である。また、前記切断刃部材のそれぞれは、前記一対の切断刃が交差して前記ガラスゴブをつくるとき、前記溶融ガラス流の流路領域を一方向に通り抜ける。
【選択図】 図3
Description
溶融ガラス流を一対の切断刃で切断し、該切断によってガラスゴブをつくる処理と、
前記ガラスゴブを一対のプレス面で挟んでプレス成形をすることによりガラスブランクを成形する処理と、を含み、
前記一対の切断刃は、溶融ガラス流の上流側及び下流側に、溶融ガラス流を切断するように設けられており、
前記溶融ガラス流を切断するとき、前記溶融ガラス流の先端部が、前記一対の切断刃部材のうち前記溶融ガラス流の上流側に位置する上流側切断刃と接触する時間は、40m秒以下である。
このとき、前記溶融ガラス流の切断の一形態では、溶融ガラス流の上流側及び下流側に、一対の切断刃を備える一対の切断刃部材を前記溶融ガラス流の流路領域で、互いに交差させることにより前記溶融ガラス流を前記一対の切断刃で切断する。前記一対の切断刃は、例えば前記溶融ガラス流を挟むように配置される。
溶融ガラス流を一対の切断刃で切断し、該切断によってガラスゴブをつくる処理と、
前記ガラスゴブを一対のプレス面で挟んでプレス成形をすることによりガラスブランクを成形する処理と、を含み、
前記切断刃部材のそれぞれは、前記一対の切断刃が交差して前記ガラスゴブをつくるとき、前記溶融ガラス流の流路領域を一方向に通り抜けることにより、前記溶融ガラス流を切断する。
このとき、前記溶融ガラス流の切断の一形態では、溶融ガラス流の上流側及び下流側に、一対の切断刃を備える一対の切断刃部材を前記溶融ガラス流の流路領域で、互いに交差させることにより前記溶融ガラス流を前記一対の切断刃で切断する。前記一対の切断刃は、例えば前記溶融ガラス流を挟むように配置される。
また、前記切断刃部材のそれぞれは、前記溶融ガラス流の上流側から見て前記流路領域を通る円弧状の移動経路の一方向に沿って動いて前記溶融ガラス流を切断することが好ましい。
前記切断刃部材のそれぞれは、前記溶融ガラス流の上流側から見て前記流路領域を通る直線状の移動経路の一方向に沿って動いて溶融ガラス流を切断する、ことも好ましい。
また、前記切断刃部材のそれぞれは、前記溶融ガラス流の上流側から見て前記流路領域を通る環状移動経路に沿って一方向に回転し、前記切断刃部材は、前記環状移動経路上の前記流路領域で互いに交差するように回転する、ことも好ましい。
このとき、前記切断刃部材それぞれにおける前記環状移動経路は、互いに同じ経路であり、前記切断刃部材の前記環状移動経路における回転方向は前記溶融ガラス流の上流側から見て互いに逆方向である、ことが好ましい。あるいは、前記切断刃部材それぞれにおける前記環状移動経路は、互いに異なる経路であり、前記切断刃部材の前記環状移動経路における回転方向は前記溶融ガラス流の上流側から見て互いに逆方向である、ことも好ましい。あるいは、前記切断刃部材それぞれにおける前記環状移動経路は、互いに異なる経路であり、前記切断刃部材の前記環状移動経路における回転方向は前記溶融ガラス流の上流側から見て互いに同じ方向である、ことも好ましい。
前記切断刃は、例えば、溶融ガラス流の上流側及び下流側に配置される。前記切断刃は、例えば、前記溶融ガラス流を挟んで配置される。
まず、磁気ディスク用ガラス基板について説明する。磁気ディスク用ガラス基板は、円板形状のガラス板から、外周と同心の円形の中心孔がくり抜かれた円環形状のガラス基板である。磁気ディスク用ガラス基板の両面に円環状の磁性層(記録領域)が形成されることで、磁気ディスクが形成される。
次に、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法のフローを説明する。本実施形態の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法では、まず、溶融ガラス流を一対の切断刃で切断し、該切断によってガラスゴブをつくり、このガラスゴブを落下させる。一対の切断刃は、例えば、溶融ガラス流の上流側及び下流側に、溶融ガラス流を切断するように設けられている。この後、ガラスゴブを一対のプレス面で挟んでプレス成形をすることによりガラスブランクを成形する。次に、ガラスブランクを機械加工する。機械加工する処理は、円環形状(リング形状)にする加工処理、端面研磨処理、主表面の研削処理、及び主表面の研磨処理を含む。具体的には、作製されたガラスブランクを加工して円環形状(リング形状)にする。これによりガラス基板が得られる。さらに、ガラス基板に形状加工を行う。次に、形状加工された円環形状のガラス基板に対して端面研磨を行う。端面研磨の行われたガラス基板に研削を行う。次に、ガラス基板の主表面に研磨を行う。以上の処理を経て、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。以下、各処理について、詳細に説明する。なお、研削は行わなくてもよい。また、上述した処理の順番は適宜変更してもよい。
まず、プレス成形処理について説明する。プレス成形処理は、切断処理とプレス処理を含む。図1は、溶融ガラス流の切断の一例を示す図である。図2は、図1に示す溶融ガラス流の切断を上方から見た図であり、図3(a),(b)は、切断刃部材の移動を説明する図である。
図1に示すように、溶融ガラス流出管10の下部の流出口12から溶融ガラス流20となって溶融ガラスが所定の量流出したとき、溶融ガラス流20の先端部を切断器30により切断することによって、溶融ガラス塊21(図3(a)参照)をつくり、この溶融ガラス塊21を落下させる。
図3(a)に示す溶融ガラス塊21の落下方向と交差する方向(例えば水平方向)の両側に、移動する一対の金型90A、90B(図1参照)を互いに近接させることで、落下中の溶融ガラスの塊を一対の金型のプレス成形面91A、91Bの間に挟むことにより、プレスしてガラスブランクを成形する(以下、水平プレス方式という)。所定時間プレスを行った後、金型90A、90Bを開いてガラスブランクが取り出される。プレスの際、一対の金型90A、90Bのプレス成形の温度を揃える。なお、図1に示す例では、水平プレス方式で溶融ガラス塊21をプレスするが、水平プレス方式以外に、垂直プレス方式でプレスをしてもよい。垂直プレス方式は、落下する溶融ガラス塊21を一対の金型のうちの一方の金型のプレス成形面で受けた後、この溶融ガラスの塊の上方から他方の金型のプレス成形面を一方の金型のプレス成形面に向けて移動することにより、2つの成形面間に溶融ガラス塊21を挟み、これにより溶融ガラス塊21のプレスを行う方式である。
なお、水平プレス方式及び垂直プレス方式のいずれにおいても、用いる金型のプレス成形面は、楔状や凹凸状の突起のない平坦な面とすることが好ましい。例えば、平坦な面である金型のプレス成形面の面積は、切断によってつくられる熔解ガラス塊21の体積(cm3)を、プレス成形で作製されるガラスブランクの板厚(cm)で割った面積換算値(cm2)よりも大きいことが好ましく、プレス成形面の面積(cm2)は、上記面積換算値(cm2)の1.2〜5倍であることが好ましい。このようにすることで、溶融ガラス塊21が一対の金型のプレス成形面に挟まれてつぶされることによって押し広げられる際に、溶融ガラスが突起に引っ掛かっていびつな形に成形されることを防止することができる。また、金型には、プレス成形面の外周を囲むようにプレス成形面に対して段差を形成する壁が設けられる場合もあるが、押し広げられる溶融ガラスの先端は上記段差を形成する壁にも接しないように壁は設けられる。なお、このような段差はガラスブランクの板厚を決定する役割で設けられる場合があるが、段差以外の方法や部材で板厚が決定される場合も、それらに溶融ガラスが接触しないようにすることが重要である。このような引っ掛かりがなく溶融ガラスの先端が壁に接することなく、全方位に均一に溶融ガラス塊が押し広げられれば、円板状に成形される。なおこのような場合、広がった後の溶融ガラス塊の端部(端面)は、金型等の他の固体に触れずに冷えて固まった面(自由曲面)となる。なお、ここでいう突起とは、表面粗さよりもずっと大きなスケールであり、目視で容易に認識できる程度のものである。プレス成形面の表面粗さは、触針式粗さ計で測定して得られる算術平均粗さRaで0.1〜2.0μmであることが好ましく、0.5〜1.5μmであることがより好ましい。
プレス成形処理の後、公知のコアドリルやスクライブ等の方法により、成形されたガラスブランクを所定のサイズの円環形状(リング形状)のガラス基板とする。
次に、形状加工処理について説明する。形状加工処理は、円環形状加工処理後のガラス基板の端部に対する面取り加工(外周側端面および内側端面の面取り加工)を含む。面取り加工は、円環形状加工処理後のガラス基板の外周側端面および内側端面において、ダイヤモンド砥石等により行われる。この形状加工により所定の形状をしたガラス基板が生成される。面取りの傾斜角度は、主表面に対して例えば40〜50度であり、略45度であることが好ましい。
次に、端面研磨処理を説明する。端面研磨では、ガラス基板の内側端面及び外周側端面に対して、ブラシ研磨により鏡面仕上げを行う。このとき、酸化セリウム等の微粒子を遊離砥粒として含む砥粒スラリが用いられる。端面研磨を行うことにより、ガラス基板の端面での塵等が付着した汚染、傷等の損傷の除去を行うことにより、サーマルアスペリティ障害の発生の防止や、ナトリウムやカリウム等のコロージョンの原因となるイオン析出の発生を防止することができる。
研削処理では、遊星歯車機構を備えた両面研削装置を用いて、ガラス基板の主表面に対して研削加工を行う。具体的には、ガラス基板の外周側端面を、両面研削装置の保持部材に設けられた保持孔内にガラス基板を保持しながらガラス基板の両側の主表面の研削を行う。研削は、遊離砥粒を用いて行ってもよく、固定砥粒を用いて行ってもよい。
次に、研削後のガラス基板の主表面に研磨が施される。研磨は、ガラス主表面に残留したキズや歪みの除去、あるいは微小な表面凹凸(マイクロウェービネス、粗さ)の調整をして、主表面の鏡面研磨をする。研磨処理では、両面研磨装置を用いて、遊離砥粒を含む研磨スラリを与えながらガラス基板が研磨される。研磨処理を実施することで、主表面の粗さ(Ra)を小さくし、かつ主表面のマイクロウェービネスを小さくする。このようにし
て、研磨処理の施されたガラス基板は、洗浄されて磁気ディスク用ガラス基板となる。研磨処理は、研磨をより精密に行うために、第1の研磨と、第1の研磨後に行う第2の研磨の2つの研磨処理を含んでもよい。研磨処理は3つ以上あってもよい。この場合、第1の研磨は、ガラス主表面に残留したキズや歪みの除去、あるいは微小な表面凹凸の調整をする。第2以降の研磨は、ガラス主表面を鏡面研磨してさらに表面凹凸を小さくする。第1の研磨は場合によっては行わなくてもよい。
なお、研削処理と研磨処理の間に、あるいは上記複数の研磨処理の間に、化学強化処理を行ってもよい。
図1は、本実施形態の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法における溶融ガラス流の切断の一例を示す図である。本実施形態の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法では、上述したように、一対の切断刃で溶融ガラス流を切断し、該切断によってガラスゴブをつくり、このガラスゴブを落下させる。この後、落下中のガラスゴブを一対のプレス面で挟んでプレス成形をすることによりガラスブランクを成形する。このとき、一対の切断刃は、例えば、溶融ガラス流の上流側及び下流側の位置に配置される。また、一対の切断刃は、例えば、溶融ガラス流を挟むように配置される。また、一対の切断刃は、例えば互いに対向配置される。この一対の切断刃を備える一対の切断刃部材を溶融ガラス流の流路領域で互いに交差させることにより切断を行なう。
この溶融ガラス流を切断するとき、溶融ガラス流の先端部が、一対の切断刃部材のうち溶融ガラス流の上流側に位置する上流側切断刃部材と接触する時間は、40m秒以下である。また、溶融ガラス流の切断に用いる一対の切断刃部材は、一対の切断刃部材の移動方向に幅を持った一対の切断刃部材の前端に設けられる。さらに、切断刃部材のそれぞれは、一対の切断刃が交差してガラスゴブを得るとき、溶融ガラス流の流路領域を通り抜ける後端を有する。すなわち、切断刃部材のそれぞれは、溶融ガラス流の流路領域を一方向に通り抜けることにより、溶融ガラス流を切断する。一方向とは、直線に沿った方向でもよいし、円弧状あるいは楕円弧状等の曲線に沿った方向でもよい。一方向が曲線に沿った方向である場合、例えば、切断刃部材のそれぞれは、溶融ガラス流の上流側から見て流路領域を通る円弧状あるいは楕円弧状等の移動経路の一方向に沿って動いて溶融ガラス流を切断する。なお、移動経路は、環状経路であってもよい。以下この点を詳細に説明する。
下流側切断刃部材40は、溶融ガラス流20の中心側に先端を向け、溶融ガラス流20の流れの方向と逆方向に向く上面41Tと、一方の側の先端(溶融ガラス流20に近い側の先端)から下方向(溶融ガラス流20の下流側方向)かつ溶融ガラス流20の中心から遠ざかる方向へ傾斜した前端切断刃41Aと、他方の側の先端(溶融ガラス流20から遠い側の先端)から下方向かつ溶融ガラス流20の中心に近づく方向へ傾斜した後端切断刃41Bと、を有する。
上流側切断刃部材50は、溶融ガラス流20の中心側に先端を向け、溶融ガラス流20の流れの方向に向く下面51Uと、一方の側の先端(溶融ガラス流20に近い側の先端)から上方向(溶融ガラス流20の上流側方向)かつ溶融ガラス流20の中心から遠ざかる方向へ傾斜した前端切断刃51Aと、他方の側の先端(溶融ガラス流20から遠い側の先端)から上方向かつ溶融ガラス流20の中心に近づく方向へ傾斜した後端切断刃51Bと、を有する。
下流側切断刃部材40および上流側切断刃部材50は、下流側切断刃部材40の上面41Tと、上流側切断刃部材50の下面51Uとが略同程度の高さ位置となるように配置される。
このように、シアマークの深さのばらつきは、溶融ガラス流20の切断方法に影響を受けることを発明者は知見し、溶融ガラス流20の先端が上流側切断刃部材50と接触する時間を短くすることが重要であることを見出した。
図6(a)に示す例は、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50のそれぞれを、溶融ガラス流20の流路領域を通る、円弧状経路あるいは楕円弧状経路の例である環状移動経路に沿って一方向に回転させ、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50は、環状移動経路100上の流路領域で互いに交差するように回転する例である。この例では、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50それぞれにおける環状移動経路100は、溶融ガラス流の上流側(あるいは下流側)から見て互いに同じ経路であり、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50の環状移動経路100における回転方向は互いに逆方向である。この経路上を下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50の環状移動経路100は繰り返し周回することにより、溶融ガラス流20を繰り返し切断する。
図6(b)に示す例は、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50を、溶融ガラス流20の流路領域を通る、円弧状経路あるいは楕円弧状経路の例である環状移動経路102,104に沿って一方向に回転させ、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50は、環状移動経路102,104上の流路領域で交差するように回転する例である。この例では、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50それぞれにおける環状移動経路102,104は、溶融ガラス流の上流側(あるいは下流側)から見て互いに異なる経路であり、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50の環状移動経路102,104における回転方向は互いに逆方向である。この経路上を下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50の環状移動経路100は繰り返し周回することにより、溶融ガラス流20を繰り返し切断する。
図6(c)に示す例は、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50を、溶融ガラス流20の流路領域を通る、円弧状経路あるいは楕円弧状経路の例である環状移動経路106,108に沿って一方向に回転させ、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50は、環状移動経路102,104上の流路領域で交差するように回転する例である。この例では、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50それぞれにおける環状移動経路は、溶融ガラス流の上流側(あるいは下流側)から見て互いに異なる経路であり、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50の環状移動経路106,108における回転方向は互いに同じ方向である。この経路上を下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50の環状移動経路100は繰り返し周回することにより、溶融ガラス流20を繰り返し切断する。
この場合、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50の切断刃は、図7に示すような形状の刃であることが好ましい。図7は、切断刃の形状の一例を説明する図である。図7は、下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50を熔融ガラス流20の上流側から見た図である。下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50のそれぞれの切断刃の刃先は、移動方向に対して傾斜している。このため、下流側切断刃部材40の切断刃と上流側切断刃部材50の切断刃は溶融ガラス流20と角度θでV字状に接する。図6(c)に示すように、下流側切断刃部材40と上流側切断刃部材50が溶融ガラス流20の流路領域に近づくとき、下流側切断刃部材40の切断刃と上流側切断刃部材50の切断刃は溶融ガラス流20の流路領域に近づき、図7に示すような切断を開始する。さらに、下流側切断刃部材40と上流側切断刃部材50は、環状移動経路に沿った回転により、溶融ガラス流20の流路領域から図7中の下方向に進み、かつ、溶融ガラス流20の流路領域から遠ざかる方向に進み、これにより、流路領域を一方向に通り抜ける。
このような種々の移動経路に沿って回転する下流側切断刃部材40及び上流側切断刃部材50においても溶融ガラス流20の流路領域に対して一方向に通り抜けるので、溶融ガラス流20の先端部が上流側切断刃部材40と接触する時間は短くすることができる。このため、シアマークの深さは浅くなり、しかもシアマークの深さのばらつきは小さくなる。
12 流出口
20 溶融ガラス流
21 溶融ガラス塊
30 切断器
40 下流側切断刃部材
41A,51A 前端切断刃
41B,51B 後端切断刃
41T 上面
42,52 支持部材
44 駆動部
50 上流側切断刃部材
51U 下面
90A、90B 金型
91A、91B プレス成形面
100,102,104,106,108 環状移動経路
Claims (8)
- 磁気ディスク用ガラス基板に用いられる一対の主表面を有する磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法であって、
溶融ガラス流を一対の切断刃で切断し、該切断によってガラスゴブをつくる処理と、
前記ガラスゴブを一対のプレス面で挟んでプレス成形をすることによりガラスブランクを成形する処理と、を含み、
前記一対の切断刃は、溶融ガラス流の上流側及び下流側に、溶融ガラス流を切断するように設けられており、
前記溶融ガラス流を切断するとき、前記溶融ガラス流の先端部が、前記一対の切断刃部材のうち前記溶融ガラス流の上流側に位置する上流側切断刃と接触する時間は、40m秒以下である、ことを特徴とする磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。 - 磁気ディスク用ガラス基板に用いられる一対の主表面を有する磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法であって、
溶融ガラス流を一対の切断刃で切断し、該切断によってガラスゴブをつくる処理と、
前記ガラスゴブを一対のプレス面で挟んでプレス成形をすることによりガラスブランクを成形する処理と、を含み、
前記切断刃部材のそれぞれは、前記一対の切断刃が交差して前記ガラスゴブをつくるとき、前記溶融ガラス流の流路領域を一方向に通り抜けることにより、前記溶融ガラス流を切断する、ことを特徴とする磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。 - 前記溶融ガラス流を切断するとき、前記溶融ガラス流の先端部が、前記一対の切断刃部材のうち前記溶融ガラス流の上流側に位置する上流側切断刃部材と接触する時間は、40m秒以下である、請求項2に記載の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。
- 前記切断刃部材のそれぞれは、前記溶融ガラス流の上流側から見て前記流路領域を通る円弧状の移動経路の一方向に沿って動いて前記溶融ガラス流を切断する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。
- 前記切断刃部材のそれぞれは、前記溶融ガラス流の上流側から見て前記流路領域を通る直線状の移動経路の一方向に沿って動いて溶融ガラス流を切断する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。
- 前記一対の切断刃を前記一対の前端切断刃というとき、前記一対の切断刃部材のそれぞれの後端には、後端切断刃が設けられ、前記前端切断刃を交差させることにより前記溶融ガラス流を切断する切断の他に、前記後端切断刃を移動させて前記溶融ガラス流の流路領域で互いに交差させることにより前記溶融ガラス流を切断する切断も行なう、請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラスブランクの製造方法で作製された前記ガラスブランクを機械加工する処理を含み、
前記機械加工をする処理は、前記ガラスブランクの主表面の研削処理と、研削後の前記ガラスブランクの主表面を研磨する研磨処理を含む、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 溶融ガラス流の流路領域で互いに交差することにより前記溶融ガラス流を切断してガラスゴブをつくるための切断刃を備える切断刃部材であって、
前記切断刃部材は、前記切断刃部材の交差のために前記切断刃部材が移動する移動方向の前端及び後端にそれぞれに前記切断刃を有する、ことを特徴とする切断刃部材。
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