JP2015163558A - 可視光遮蔽性白色系セラミックス、その製造方法および白色系セラミックス可視光遮蔽体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】原料粉末として、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5質量%以上の3成分を基本組成とし、均一に混合し、成形し、焼結して組織内に酸素欠陥酸化チタンを生じさせたセラミックスとする可視光遮蔽性白色系セラミックス。前記の原料粉末を均一に混合し、成形し、還元焼成により黒色化させ、酸化雰囲気でアニール処理により脱色化する可視光遮蔽性白色系セラミックスの製造方法。
【選択図】図2
Description
また、これらセラミックスは、多くは絶縁性が必要であるが、昨今、デバイスの高集積化・小型化により、耐電圧は低下しており、静電破壊に対して非常に敏感となるため、基板やパッケージ材料には静電破壊対策性能(ESD対策性能)を有することが必要な場合もある。
しかしながら、このような可視光遮蔽特性を有する白色系セラミックスは現在のところ報告されておらず、一部代替材料に窒化物系セラミックスが提案されているものの、色調が安定せず、高価であり、市場において満足のいくものではない。
(1)原料粉末を混合したものを成形した後還元焼成して黒色化し、続いて、酸化雰囲気でアニール処理して脱色化して成る白色系セラミック焼結体であって、前記白色系セラミック焼結体を製造する際に用いる原料粉末は、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5質量%以上の3成分を基本組成とし、
白色系セラミック焼結体の組織内に酸素欠陥酸化チタンを含むものであることを特徴とする可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(2)原料粉末の基本組成中酸化チタンが5〜15質量%である、上記(1)に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(3)原料粉末の粒子径は平均粒子径0.5μm以下である、上記(1)または(2)に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(4)焼結密度90%以上である、上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(5)焼結密度95%以上である、上記(4)に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(6)曲げ強さ500MPa以上である、上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(7)白色度の度合である明度L*70以上、可視光透過率が試料厚み1mmのとき最大0.1%以下の物性を有する、上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(8)白色度の度合である明度L*が80以上、可視光透過率が試料厚み1mmのとき最大0.05%以下の物性を有する、上記(7)に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(9)CO2レーザーによる印字が明瞭である、上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(10)体積固有抵抗1010Ω・cm以下の低い抵抗値で静電気対策に有効な素材である、上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(11)色調が白色系であって、機械的特性に優れる緻密体であるとともに、光の内部散乱や透過を生じない光学特性を有する可視光を遮蔽するための遮蔽体であって、この遮蔽体は、上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の白色系セラミック焼結体からなることを特徴とする白色系セラミックス可視光遮蔽体。
(12)原料粉末として、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5質量%以上の3成分を基本組成とし、均一に混合し、成形し、カーボン存在下1400〜1450℃の高温にて還元焼成し、酸化チタン結晶中に酸素欠陥を生じさせたn型半導体とすることにより、黒色化と同時に導電性を付与し、続いて、酸化雰囲気でアニール処理し、酸素欠陥酸化チタンを残存させつつ、白色化することを特徴とする、白色系セラミックの製造方法。
(13)原料粉末の基本組成中酸化チタンが5〜15質量%である、上記(12)に記載の白色系セラミックスの製造方法。
(14)原料粉末の粒子径は平均粒子径0.5μm以下である、上記(12)または(13)に記載の白色系セラミックスの製造方法。
(15)アニール処理は、アニール温度600〜1000℃で行われる、上記(12)ないし(14)のいずれかに記載の白色系セラミックの製造方法。
(16)アニール処理は、焼成過程において、還元焼成後、降温時に適切なアニール温度となったときに酸素を炉内に導入して行われる、上記(15)に記載の白色系セラミックの製造方法。
次に、カーボン存在下で1400〜1450℃の高温にて還元焼成し、酸化チタン結晶中に酸素欠陥を生じさせたn型半導体とすることにより、黒色化と同時に導電性を付与する。次いで、これを酸化雰囲気の適切な条件にてアニール処理することで、若干量の酸素欠陥酸化チタンを残存させつつ、白色化させる。酸化チタン自体は白色で、酸素欠陥酸化チタンが生じると黒色に近づく。黒色の原因は酸素欠陥酸化チタンであることは明らかであり、酸化雰囲気でアニールすると酸素欠陥が減少することで白色化していく。酸素欠陥酸化チタンの存在は、巨視的にみて色調に直結するものであり、色調で酸素欠陥酸化チタンの量を間接的に評価できる。
原料粒子径はサブミクロン粉末であることが必要で、平均粒子径0.5μm以下がよい。粒子径が大きくなると緻密化するのに高温を要し、機械的特性も低下する。
また、本発明のセラミックスを作製するにあたり、必ず一旦、還元焼成により黒色化させ、酸化雰囲気でアニール処理により脱色化する必要があり、還元焼成を介さずに直接酸化雰囲気焼成により焼結体を作製しても可視光透過率が試料厚み1mmのとき最大0.1%以下とはなりえない。ただし、焼成過程において、還元焼成後、降温時に適切なアニール温度となったときに酸素を炉内に導入し、脱色化することも可能である。
表1の各評価項目の測定法、試験法などについて説明する。
(1)密度
理論密度は、各構成成分の理論密度の配合比率により算出したものである。なお、ジルコニアについては、結晶構造が立方晶、正方晶、単斜晶が混在するものであり、これらの比率は、X線回折装置を用いて回折ピーク強度の比率から解析し、理論密度の計算に用いた。かさ密度は、水を媒液としたアルキメデス法で測定し、理論密度に対するかさ密度の割合を相対密度とした。
(2)CO2レーザー印字の判定
○、×、△の評価基準
印字された二次元バーコード読取の成否としては、CMOSカメラ(画素数1210万画素、対物距離5.0cm)を用いて撮影した場合に、1.0秒以内に読取可能であるかどうかを基準としている。表1中 ○は1.0秒以内に読取可能(実際は瞬時に認識)、△は1.0秒を超えて読取可能、×は読取不可である。
(3)体積固有抵抗
測定はJIS K6911に準じて行った。印可電圧は10V〜1000V、2重リング電極と金属板で試料を挟み込み 電圧を印可した際の電流値を測定し、 試料厚みから体積固有抵抗を算出した。
(4)曲げ強さ
約2×4×35mmの試験片をダイヤモンドカッターで切り出し、JISR1601に準じて、三点曲げにより測定した。
(5)色彩測定
色彩計を用いて、JIS Z8729に示されるL*a*b*表色系により評価した。ここで、L*は明度、a* 、b*は色度を示す。
(6)可視光透過率
自記分光光度計を用いて測定した。光源は、可視光域においては50Wハロゲンランプとし、スキャンスピード300nm/min、サンプリング間隔1/0nmとした。
原料粉末として,高純度Al2O3粉末(純度99.99%,平均粒子径180nm)、3molY-ZrO2粉末(平均粒子径60〜80nm)、TiO2粉末(純度99.9%、平均粒子径50−130nm)、および焼結助剤として、Mg(OH)2粉末(純度99.9%、平均粒子径50nm)
を用いた。配合例を表1に示す。いずれの実施例も、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5〜15質量%の範囲内とした。
スラリーは,水を溶媒として、固形分濃度25〜27vol%とし、分散剤としてポリアクリル酸(PAA)を原料粉末に対して0.3〜1.5質量%使用して,ゼータポテンシャルの絶対値が十分高い条件になるようにpH調整(pH7〜8)して,各粉末を分散させた。この際,焼結助剤のMg(OH)2を溶解し,ポリアクリル酸マグネシウム錯体(PAA-Mg)として添加した。
成形は多孔質Al2O3型(気孔率30%)を用いた排泥鋳込み成形法により行った。成形体を乾燥後、1000℃の大気雰囲気で脱脂し、カーボン存在下のアルゴン雰囲気中で焼成温度1400〜1450℃にて焼成した。焼成後、焼結体を600〜1000℃の酸化雰囲気でアニールして、所望の色調に調製した。
原料粉末として、高純度Al2O3粉末(純度99.99%、平均粒子径180nm)、3molY-ZrO2粉末(平均粒子径60〜80nm)、TiO2粉末(純度99.9%、平均粒子径50−130nm)を用いた。配合例を表1に示す。いずれの比較例も、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5〜15質量%の範囲を外れている。比較例1はジルコニアを添加しておらず、比較例2はジルコニアが15質量%未満、比較例3は酸化チタンが5質量%未満である。
スラリーは、水を溶媒として、固形分濃度25〜27vol%とし、分散剤としてポリアクリル酸(PAA)を原料粉末に対して0.3〜1.5質量%使用して、ゼータポテンシャルの絶対値が十分高い条件になるようにpH調整(pH7〜8)して、各粉末を分散させた。
成形は多孔質Al2O3型(気孔率30%)を用いた排泥鋳込み成形法により行った。成形体を乾燥後、1000℃の大気雰囲気で脱脂し、カーボン存在下のアルゴン雰囲気中で焼成温度1400℃にて焼成した。焼成後、焼結体を1000℃の酸化雰囲気でアニールした。
原料粉末として,高純度Al2O3粉末(純度99.99%,平均粒子径180nm)、3molY-ZrO2粉末(平均粒子径60〜80nm)、TiO2粉末(純度99.9%、平均粒子径50−130nm)、および焼結助剤として、Mg(OH)2粉末(純度99.9%、平均粒子径50nm)を用いた。配合例を表1に示す。いずれの比較例も、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5〜15質量%の範囲内とした。
スラリーは,水を溶媒として、固形分濃度25〜27vol%とし、分散剤としてポリアクリル酸(PAA)を原料粉末に対して0.3〜1.5質量%使用して、ゼータポテンシャルの絶対値が十分高い条件になるようにpH調整(pH7〜8)して,各粉末を分散させた。この際、焼結助剤のMg(OH)2を溶解し、ポリアクリル酸マグネシウム錯体(PAA-Mg)として添加した。
成形は多孔質Al2O3型(気孔率30%)を用いた排泥鋳込み成形法により行った。成形体を乾燥後、1000℃の大気雰囲気で脱脂し、カーボン存在下のアルゴン雰囲気中で焼成温度1450℃にて焼成した。焼成後、焼結体を1100〜1200℃の酸化雰囲気でアニールして、所望の色調に調製した。
原料粉末として、高純度Al2O3粉末(純度99.99%、平均粒子径180nm),3molY-ZrO2粉末(平均粒子径60〜80nm)、TiO2粉末(純度99.9%、平均粒子径50−130nm)を用いた。配合例を表1に示す。いずれの比較例も、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5〜15質量%の範囲を外れており、ジルコニア含有量が多いものであり、比較例8はアルミナを添加していない。
スラリーは,水を溶媒として、固形分濃度25〜27vol%とし、分散剤としてポリアクリル酸(PAA)を原料粉末に対して0.3〜1.5質量%使用して、ゼータポテンシャルの絶対値が十分高い条件になるようにpH調整(pH7〜8)して,各粉末を分散させた。
成形は多孔質Al2O3型(気孔率30%)を用いた排泥鋳込み成形法により行った。成形体を乾燥後、1000℃の大気雰囲気で脱脂し、カーボン存在下のアルゴン雰囲気中で焼成温度1400〜1450℃にて焼成した。焼成後、焼結体を1000℃の酸化雰囲気でアニールした。
原料粉末として、高純度Al2O3粉末(純度99.99%、平均粒子径180nm)、3molY-ZrO2粉末(平均粒子径60〜80nm)、TiO2粉末(純度99.9%、平均粒子径50−130nm),および焼結助剤として,Mg(OH)2粉末(純度99.9%、平均粒子径50nm)を用いた。配合例を表1に示すが、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5〜15質量%の範囲内とした。
スラリーは、水を溶媒として、固形分濃度27vol%とし、分散剤としてポリアクリル酸(PAA)を原料粉末に対して1.0質量%使用して、ゼータポテンシャルの絶対値が十分高い条件になるようにpH調整(pH7〜8)して,各粉末を分散させた。この際,焼結助剤のMg(OH)2を溶解し,ポリアクリル酸マグネシウム錯体(PAA-Mg)として添加した。
成形は多孔質Al2O3型(気孔率30%)を用いた排泥鋳込み成形法により行った。成形体を乾燥後、1000℃の大気雰囲気で脱脂し,カーボン存在下のアルゴン雰囲気中で焼成温度1450℃にて焼成した。焼成後、焼結体を500℃の酸化雰囲気でアニールした。
原料粉末として、高純度Al2O3粉末(純度99.99%、平均粒子径180nm)、3molY-ZrO2粉末(平均粒子径60〜80nm)、TiO2粉末(純度99.9%、平均粒子径50−130nm)、および焼結助剤として、Mg(OH)2粉末(純度99.9%、平均粒子径50nm)を用いた。配合例を表1に示すが、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5〜15質量%の範囲内とした。
スラリーは、水を溶媒として、固形分濃度27vol%とし、分散剤としてポリアクリル酸(PAA)を原料粉末に対して1.0質量%使用して、ゼータポテンシャルの絶対値が十分高い条件になるようにpH調整(pH7〜8)して、各粉末を分散させた。この際、焼結助剤のMg(OH)2を溶解し、ポリアクリル酸マグネシウム錯体(PAA-Mg)として添加した。
成形は多孔質Al2O3型(気孔率30%)を用いた排泥鋳込み成形法により行った。成形体を乾燥後、焼成温度1400℃の大気雰囲気にて焼成した。
本発明の用途の具体例として、半導体・電子部品等の製造現場において用いられる距離センサに対応した画像認識の向上がある。距離センサは、レーザー光を固体に照射し、その反射光を検知することで、非接触で高精度かつ高分解能な位置測定が可能となるものである。このとき、照射する対象物が光を透過してしまうと測定精度が低下する恐れがある。本発明品と一般的な白色セラミックスに、可視レーザー光(レーザー波長650〜660nm、レーザー出力1mW)を照射した様子を図2に示す。前者(実施例2)はレーザー光を遮蔽しているが、後者(比較例4)はレーザー光が裏面まで透過している。これらのことから本発明は、可視光遮蔽特性を有する白色系セラミックスであることがわかる。
単一素材かつ一体構造において遮光性能を有するセラミックス材料を提供することができ、電子部品の微細化および高集積化が期待される。機械的特性に優れる緻密体であるとともに、光の内部散乱や透過を生じない特殊な光学特性を有する白色系セラミックス材料及びそれを用いた基板及びそれを用いた発光素子搭載用パッケージ及びそれを用いた発光装置に利用可能である。
(1)原料粉末を混合したものを成形した後、還元焼成して黒色化し、続いて、酸化雰囲気でアニール処理して脱色化して成る白色系セラミック焼結体であって、前記白色系セラミック焼結体を製造する際に用いる原料粉末は、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5質量%以上の3成分を基本組成とし、白色系セラミック焼結体の組織内に酸素欠陥酸化チタンを含むものであること、白色度の度合である明度L * 70以上、可視光透過率が試料厚み1mmのとき最大0.1%以下の物性を有することを特徴とする可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(2)原料粉末の基本組成中酸化チタンが5〜15質量%である、上記(1)に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(3)原料粉末の粒子径は平均粒子径0.5μm以下である、上記(1)または(2)に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(4)焼結密度90%以上である、上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(5)焼結密度95%以上である、上記(4)に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(6)曲げ強さ500MPa以上である、上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(7)白色度の度合である明度L*が80以上、可視光透過率が試料厚み1mmのとき最大0.05%以下の物性を有する、上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(8)CO2レーザーによる印字が明瞭である、上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(9)体積固有抵抗1010Ω・cm以下の低い抵抗値で静電気対策に有効な素材である、上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
(10)色調が白色系であって、機械的特性に優れる緻密体であるとともに、光の内部散乱や透過を生じない光学特性を有する可視光を遮蔽するための遮蔽体であって、この遮蔽体は、上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の白色系セラミック焼結体からなることを特徴とする白色系セラミックス可視光遮蔽体。
(11)原料粉末として、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5質量%以上の3成分を基本組成とし、均一に混合し、成形し、カーボン存在下1400〜1450℃の高温にて還元焼成し、酸化チタン結晶中に酸素欠陥を生じさせたn型半導体とすることにより、黒色化と同時に導電性を付与し、続いて、酸化雰囲気でアニール処理し、酸素欠陥酸化チタンを残存させつつ、白色化し、白色度の度合である明度L * 70以上、可視光透過率が試料厚み1mmのとき最大0.1%以下の物性を有するものとすることを特徴とする、可視光遮蔽性白色系セラミックの製造方法。
(13)原料粉末の基本組成中酸化チタンが5〜15質量%である、上記(12)に記載の白色系セラミックスの製造方法。
(14)原料粉末の粒子径は平均粒子径0.5μm以下である、上記(12)または(13)に記載の白色系セラミックスの製造方法。
(15)アニール処理は、アニール温度600〜1000℃で行われる、上記(12)ないし(14)のいずれかに記載の白色系セラミックの製造方法。
(16)アニール処理は、焼成過程において、還元焼成後、降温時に適切なアニール温度となったときに酸素を炉内に導入して行われる、上記(15)に記載の白色系セラミックの製造方法。
Claims (16)
- 原料粉末を混合したものを成形した後、還元焼成して黒色化し、続いて、酸化雰囲気でアニール処理して脱色化して成る白色系セラミック焼結体であって、前記白色系セラミック焼結体を製造する際に用いる原料粉末は、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5質量%以上の3成分を基本組成とし、
白色系セラミック焼結体の組織内に酸素欠陥酸化チタンを含むものであることを特徴とする可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。 - 原料粉末の基本組成中酸化チタンが5〜15質量%である、請求項1に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
- 原料粉末の粒子径は平均粒子径0.5μm以下である、請求項1または2に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
- 焼結密度90%以上である、請求項1ないし3のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
- 焼結密度95%以上である、請求項4に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
- 曲げ強さ500MPa以上である、請求項1ないし5のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
- 白色度の度合である明度L*70以上、可視光透過率が試料厚み1mmのとき最大0.1%以下の物性を有する、請求項1ないし6のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
- 白色度の度合である明度L*が80以上、可視光透過率が試料厚み1mmのとき最大0.05%以下の物性を有する、請求項7に記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
- CO2レーザーによる印字が明瞭である、請求項1ないし8のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
- 体積固有抵抗1010Ω・cm以下の低い抵抗値で静電気対策に有効な素材である、請求項1ないし9のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体。
- 色調が白色系であって、機械的特性に優れる緻密体であるとともに、光の内部散乱や透過を生じない光学特性を有する可視光を遮蔽するための遮蔽体であって、この遮蔽体は、請求項1ないし10のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミック焼結体からなることを特徴とする白色系セラミックス可視光遮蔽体。
- 原料粉末として、アルミナ20〜70質量%、イットリアで安定化あるいは部分安定化したジルコニア15〜70質量%、酸化チタン5質量%以上の3成分を基本組成とし、均一に混合し、成形し、カーボン存在下1400〜1450℃の高温にて還元焼成し、酸化チタン結晶中に酸素欠陥を生じさせたn型半導体とすることにより、黒色化と同時に導電性を付与し、続いて、酸化雰囲気でアニール処理し、酸素欠陥酸化チタンを残存させつつ、白色化することを特徴とする、可視光遮蔽性白色系セラミックの製造方法。
- 原料粉末の基本組成中酸化チタンが5〜15質量%である、請求項12に記載の可視光遮蔽性白色系セラミックスの製造方法。
- 原料粉末の粒子径は平均粒子径0.5μm以下である、請求項12または13に記載の可視光遮蔽性白色系セラミックスの製造方法。
- アニール処理は、アニール温度600〜1000℃で行われる、請求項12ないし14のいずれかに記載の可視光遮蔽性白色系セラミックの製造方法。
- アニール処理は、焼成過程において、還元焼成後、降温時に適切なアニール温度となったときに酸素を炉内に導入して行われる、請求項15に記載の可視光遮蔽性白色系セラミックの製造方法。
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