JP2015163004A - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】直動駆動や回転駆動等の異なる駆動態様を独立して高精度で行う単一の電磁アクチュエータを提供する。【解決手段】本発明の電磁アクチュエータは、交差させた導線で生じる2つの起磁力の合力を駆動力として用いて駆動機構を構成する。交差させた導線に通電する電流の方向を調整することによって、2つの起磁力(ローレンツ力)の合力の方向を変更し、異なる駆動態様を独立して制御する。異なる駆動形態は、可動子が円柱状である場合には直動駆動、回転駆動、および直動と回転が組み合わさった螺旋駆動とすることができる他、可動子が平面形状である場合にはx軸方向、y軸方向、およびx・y軸座標上の任意の方向の駆動等の複数の駆動形態とすることができる。異なる駆動形態は、交差する導線に通電する電流方向の調整によって切り換えて制御することができ、各駆動形態の合力は通電する電流の大きさによって調整することができる。【選択図】図1

Description

本願発明は、二つの駆動態様を独立して制御する電磁アクチュエータに関する。
医療分野、電子部品実装や半導体製造等の産業機器の分野等では、部材を移動する構成として直動駆動と回転駆動およびこれらを複合した螺旋駆動を行う駆動機構が用いられる。
直動動作および回転動作は、一般にはそれぞれの動作機構であるリニアモータとロータリモータを組み合わせることで実現することができるが、二種類のモータを組み合わせる構成では機械装置が複雑化し駆動精度が低下するといった問題があるため、直動駆動と回転駆動の二つの駆動態様を独立して高精度で行う単一の駆動機構が望まれている。
回転と直動の複合動作運動を行う単一の駆動機構として、周方向および軸方向にN極磁石とS極磁石を交互に配設した可動子と、リニア巻線およびロータリ巻線の固定子とから構成されるロータリ・リニア同期モータ(特許文献1)や、円筒体をマトリックス状に分割した磁極を備えた可動子と、分割した励磁コイルを備えた固定子とから構成された回転直動複合動作アクチュエータ(特許文献2)が提案されている。
また、円柱状の電気子鉄心に複数のコイル群を螺旋状に巻回した巻線群と円筒中空の二次側導体とによって構成したリニア誘導モータ(特許文献3)が提案されている。
特開2004−343903号公報 特開2009−71967号公報 特開2004−320934号公報
上記の文献1,2に示した駆動機構は磁極を交互に配置する構成である。この内、文献1に示したロータリ・リニア同期モータは、直動動作のためのリニア巻線と回転動作のためのロータリ巻線を別々に配置する必要があり、微小構造には不適であるという問題がある。
他方、文献2に示した回転直動複合動作アクチュエータは、励磁コイルの通電パターンを変更することによって直動運動、回転運動、および直動と回転の複合運動を行う構成であり、前記したロータリ・リニア同期モータが要するリニア巻線とロータリ巻線の二種類の励磁コイルを要するという問題は解消されるものの、マトリックス状に断面配置してなる励磁コイルの全てについて、マトリックス毎に各励磁コイルに通電する通電パターンを変更する必要があり、励磁コイルの通電制御が複雑であるという問題がある。
一方、文献3に示した駆動機構は、固定側の巻線群に対して可動子をアルミ製の二次側導体で形成し、巻線群に流れる交流電流によって二次側導体に電流を誘導させ、この誘導電流が形成する磁束と巻線群の電流とによって起磁力を発生させている。
しかしながら、二次側導体の誘導電流によって発生する磁束の内、巻線群を通過する磁束は、巻線群を流れる電流方向に対して平行な成分が主であって垂直な成分はわずかであり、同様に、巻線群の電流によって発生する磁束についても、二次側導体の誘導電流を通過する磁束は、誘導電流の電流方向に対して平行な成分が主であって垂直な成分はわずかである。そのため、印加する電流に対する出力の効率は小さく、直進および回転のために十分な推力あるいは回転力が得がたいという課題がある。
ここで、文献2の問題点である励磁コイルの通電制御の困難性を解消するために、文献2のマトリックス状に断面配置した励磁コイルに代えて、文献3の複数のコイル群を螺旋状に巻回した巻線群を用いた場合には、異なる磁束方向に対する巻線群の電流として異なる方向が混在するため起磁力の方向が定まらず、直動駆動および回転駆動を独立して制御することができないことから困難である。
そこで、本願発明は前記した従来の問題点を解決し、直動駆動や回転駆動等の異なる駆動態様を独立して高精度で行う単一の電磁アクチュエータを提供することを目的とする。
また、本願発明は、電磁アクチュエータの励磁コイルの通電制御を容易とすることを目的とする。
磁束が交差する導線に電流が通電されると電磁作用によって起磁力(ローレンツ力)が生じる。本願発明の電磁アクチュエータは、この起磁力を用いた駆動機構であり、交差させた導線で生じる2つの起磁力の合力を駆動力として用いる。
交差させた導線に通電する電流の方向を調整することによって、2つの起磁力(ローレンツ力)の合力の方向を変更することができる。本願発明の電磁アクチュエータは、この合力の方向が変更することを利用することによって異なる駆動態様を独立して制御する。
異なる駆動形態は、可動子が円柱状である場合には直動駆動、回転駆動、および直動と回転が組み合わさった螺旋駆動とすることができる他、可動子が平面形状である場合にはx軸方向、y軸方向、およびx・y軸座標上の任意の方向の駆動等の複数の駆動形態とすることができる。
異なる駆動形態は、交差する導線に通電する電流方向の調整によって切り換えて制御することができ、各駆動形態の合力は通電する電流の大きさによって調整することができる。
本願発明の電磁アクチュエータは、異なる磁極を交互に配置した磁極部と、複数の導線を互いに電気的に絶縁した状態で交差させて配置してなる二組の導線群とを備える。
磁極部は、各磁極が隣接する磁極を異極として格子状に配置され、磁極部の磁束が導線群によって形成される面と交差するように配置する。
各導線群内の導線は、互いに平行して配置され、各導線群の複数本の導線には、単相又は多相の電流が通電される。
各導線群内を同相で通電する導線の周期は、磁極部の磁極の周期と同一とする。また、各相の個別の導線の間隔は磁極部の磁極の周期を相数で除した間隔とし、この間隔となるように導線間の間隔を定めて配置する。このように導線間の配置間隔を、磁極部の磁極の周期と通電する相数に基づいて定めることによって、磁極部の磁極による磁束と通電する導線との電磁作用で生じる起磁力において、磁束方向に対する導線の電流方向が混在することによる起磁力の方向の変動を抑制し、これによって、起磁力の合力を安定させ、異なる駆動態様について独立した制御を実現することができる。
本願発明の電磁アクチュエータは、磁極部と導線群の内の何れか一方を固定子とし他方を可動子とし、各導線群の導線に通電する電流の方向によって可動子の異なる駆動態様を独立して制御する。
本願発明の電磁アクチュエータは、異なる駆動態様として、直動駆動、回転駆動、および直動と回転の複合駆動の第1の駆動態様に適用する他、交差する2軸の直動駆動、および2軸の直動の複合駆動の第2の駆動態様、湾曲駆動および直動駆動の第3の駆動態様、回転駆動、傾斜駆動、および回転と傾斜の複合駆動の第4の駆動態様、平行駆動と位置決め駆動の第5の駆動態様等の種々の駆動態様に対しても適用することができ、適用する異なる駆動態様に応じて磁極部および導線群の形態を構成することができる。
第1の駆動態様:第1の駆動態様は、直動駆動、回転駆動、および直動と回転の複合駆動を独立制御する駆動態様とする場合である。
第1の駆動態様では、磁極部は、周方向に等角度で分割された断面が弧状の磁極を、軸方向に複数個配置してなる円柱状とし、二組の導線群は、円柱状の磁極部の外周に所定の距離を離して配置される円筒状とし、一方の導線群の円筒の外周に他方の導線群の円筒が電気的に絶縁して配置される。
磁極部又は二組の導線群の何れか一方を可動子とし、可動子は、軸方向の直動駆動、円周方向の回転駆動、および直動と回転の複合駆動の異なる駆動態様で駆動する。
一方の導線群は中空の内側ボビンの周面に形成された螺旋状の溝内に導線が巻回されて構成され、他方の導線群は内側ボビンの外周に設けられた中空の外側ボビンの周面に形成された螺旋状の溝内に導線が巻回されて構成される。内側ボビンの溝と外側ボビンの溝とは軸方向に対して逆方向に形成され、互いに交差する。この構成によって二組の導線群は、それぞれ所定の角度で交差した状態で円筒状に構成される。
ここで、内側ボビンの溝と外側ボビンの溝とは軸方向に対して等角度で交差する。内側ボビンに巻回される導線の巻回数に対する外側ボビンに巻回される導線の巻回数の比率は、内側ボビンの溝に巻回される導線と外側ボビンの溝に巻回される導線とに対して等しい大きさの電流を通電した際に、内側ボビンの溝に巻回される導線によって生じる起磁力に対する外側ボビンの溝に巻回される導線によって生じる起磁力の比率である。
外側ボビンに巻回される導線は内側ボビンに巻回される導線よりも可動子の磁極部からの距離が遠いため、外側ボビンに巻回される導線による起磁力は内側ボビンに巻回される導線による起磁力よりも小さい、そのため、導線の巻回数の比率を起磁力の比率の逆数に設定することによって、内側ボビンに巻回される導線によって生じる起磁力と外側ボビンに巻回される導線によって生じる起磁力と均一化させることができる。
両起磁力を均一とすることによって、軸方向の直動駆動の際の合力を直動の駆動力成分のみとし、円周方向の回転駆動の際の合力を回転の駆動力成分のみとし、直動駆動と回転駆動とを独立して制御する。
第2の駆動態様:第2の駆動態様は、交差する2軸の直動駆動、および2軸の直動の複合駆動を独立制御する駆動態様とする場合である。
第2の駆動態様は可動子を平面上で駆動させる駆動機構を構成するものであり、磁極部は、矩形の磁極を各磁極が隣接する磁極を異極として格子状に平面配置することで磁極面が形成され、二組の導線群は、導線群が形成する面が磁極部の平面と平行に配置される。
磁極部又は二組の導線群の何れか一方を可動子とし、この可動子は、平面上で交差する2軸の直動駆動、および2軸の直動の複合駆動の異なる駆動態様で駆動する。この第2の駆動態様によれば、可動子を平面上の任意の位置に移動させることができる。
第3の駆動態様:第3の駆動態様は、湾曲駆動および直動駆動を独立制御する駆動態様とする場合である。
第3の駆動態様は、棒状の可動子を軸方向への移動と、少なくとも一方の端部の湾曲とを行わせる駆動機構を構成するものであり、磁極部は、磁極面が矩形の磁極を各磁極が隣接する磁極を異極として格子状に配置された柱状体であり、二組の導線群は、導線群が形成する面が前記磁極部の両側面を挟んで前記磁極部の平面と平行に配置される。
磁極部は、導線群側の端部が軸方向および軸方向と直交する方向に移動し、他方の端部が柱状体の軸方向のみに移動する。
磁極部又は前記二組の導線群の何れか一方を可動子とし、この可動子は、磁極部の面に平行で柱状体の軸方向と直交する方向に移動する湾曲駆動と、柱状体の軸方向の直動駆動の異なる駆動態様で駆動する。この第3の駆動態様によれば、可動子の直線移動と湾曲の動作を一つの構成で実現することができる。
第4の駆動態様:第4の駆動態様は、回転駆動、傾斜駆動、および回転と傾斜の複合駆動を独立制御する駆動態様とする場合である。
第4の駆動態様は、球面体の可動子について回転動作と共に傾斜動作を行わせる駆動機構を構成するものであり、磁極部は、磁極面が矩形の磁極を各磁極が隣接する磁極を異極として球面状に配置された球面体であり、二組の導線群は、導線群が形成する球面と所定距離を開けて磁極部の球面に対向して配置された球面体である。
磁極部又は二組の導線群の何れか一方を可動子とし、この可動子は、球面体の中心軸の周りの回転駆動と、球面体の中心軸が傾斜する傾斜駆動の異なる駆動態様で駆動する。この第4の駆動態様によれば、可動子の回転動作と傾斜動作を一つの構成で実現することができる。
第5の駆動態様:第5の駆動態様は、平行駆動と位置決め駆動を独立制御する駆動態様とする場合である。
第5の駆動態様は、平面上において可動子の位置を位置決めする動作を行わせる駆動機構を構成するものであり、磁極部は、磁極面が矩形の磁極を各磁極が隣接する磁極を異極として格子状に平面に配置され、二組の導線群は、各導線群の導線が所定の中心円から放射状に延びて等角度で交差されると共に、交差点は中心位置から等距離の位置に平面上に配置されて導線ユニットが構成される。
磁極部を可動子とし、この可動子は、導線ユニットが構成する平面に対する平行駆動と、各導線ユニットを位置決めする位置決め駆動の異なる駆動態様で駆動する。この第5の駆動態様によれば、可動子を平面上の所定位置に位置決めし、起磁力を維持することで位置決めした位置に固定することができる。
本願発明は、第1の駆動態様から第5の駆動態様において、以下の配線形態を採用することができる。
配線の第1の形態は、導線群を構成する導線を複数本の配線から構成するものであり、同相電流は複数本の配線に対して同相電流を同時に通電する。
配線の第2形態は、二組の導線群の内の一方の導線群の導線をたて糸とし他方の導線群の導線をよこ糸として組まれたメッシュ繊維で構成するものである。このメッシュ繊維の構成によれば、導線の巻回作業や、導線を巻回して固定するためのボビン等の保持部材を不要とすることができる。
また、本願発明の導線群の導線に対して単相又は多相で通電する電流の波形は、正弦波状あるいは余弦波状の波形、又は矩形状の波形とすることができる。
以上説明したように、本願発明の電磁アクチュエータによれば、単一の駆動機構によって、直動駆動や回転駆動等の異なる駆動態様を独立して高精度で行うことができる。
また、本願発明の電磁アクチュエータによれば、電磁アクチュエータの励磁コイルの通電制御を容易とすることができる。
本願発明の電磁アクチュエータの概略構成を説明するための概略図である。 本願発明の電磁アクチュエータの駆動状態を説明するための概略図である。 本願発明の相電流が単相である場合の導線の配置位置および起磁力を説明するための図である。 本願発明の相電流が2相である場合の導線の配置位置および起磁力を説明するための図である。 本願発明の相電流が3相である場合の導線の配置位置および起磁力を説明するための図である。 本願発明の相電流が4相である場合の導線の配置位置および起磁力を説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第1の構成例を説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第1の構成例の固定子を説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第1の構成例の固定子を説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第1の構成例の導線の配置位置および起磁力を説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第1の構成例の導線の配置位置を説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第1の構成例の直動駆動時のローレンツ力およびトルクを説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第1の構成例の回転駆動時のローレンツ力およびトルクを説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第2の構成例を説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第3の構成例を説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第4の構成例を説明するための図である。 本願発明の電磁アクチュエータの第5の構成例を説明するための図である。
以下、本願発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。以下、図1,2を用いて本願発明の電磁アクチュエータの概略構成を説明し、図3〜6を用いて相電流と起磁力の関係を説明し、図7〜13を用いて本願発明の第1の電磁アクチュエータの駆動態様の構成例を説明し、図14〜17を用いて本願発明の電磁アクチュエータの第2の態様〜第5の態様の構成例を説明する。
[電磁アクチュエータの概略構成]
図1は本願発明の電磁アクチュエータ1の概略構成を説明するための概略図である。
電磁アクチュエータ1は、磁極部2、第1の導線群3および第2の導線群4の導線群を備え、磁極部2の磁束と導線群3,4に通電される電流との間の電磁作用によって生じる起磁力(ローレンツ力)によって磁極部2あるいは導線群3,4を駆動する。
磁極部2は、異なる磁極2a,2bを交互に配置して構成される。磁極部2は、各磁極2a,2bが隣接する磁極2b,2aを異極として格子状に配置される。図1では、磁極2aをN極とし磁極2bをS極としているが、磁極部の極は一例であって逆の極性とすることもできる。
第1の導線群3および第2の導線群4は、それぞれ複数の導線3xあるいは導線4xを互いに電気的に絶縁した状態で交差させることにより格子状に配置される。
第1の導線群3の複数本の導線3xは互いに平行に配置され、同様に第2の導線群4の複数の導線4xも互いに平行に配置されている。また、第1の導線群3の導線3xと第2の導線群4の導線4xは互いに交差して配置され、それぞれ単相又は多相の電流I,Iが通電される。第1の導線群3の導線3xに流れる電流Iと第2の導線群4の導線4xに流れる電流Iは、導線群間において独立して電流方向および電流の大きさを制御することができる。なお、図1では第1の導線群3および第2の導線群4の各導線に電流I,Iを通電する電源および制御部については図示していない。
単相の電流を用いる場合には、各導線群3,4の導線3x,4xはそれぞれ所定間隔で配置され、それぞれ同相で通電される。
多相の電流を用いる場合には、各導線群3,4の導線3x,4xは各相の導線がそれぞれ所定間隔で配置されて構成される。例えば、A相およびB相の2相の場合には、A相とB相の導線を順に平行に配置し、A相の導線間およびB相の導線間を所定間隔で配置する。
また、U相、V相、およびW相の3相の場合には、U相、V相、W相の導線を順に平行に配置すると共に、U相の導線間、V相の導線間、およびW相の導線間を所定間隔で配置する。
図1(c)は通電電流が単相の場合の導線3xの配置例を示している。各磁極2a、2bにおいて直交する2方向の幅をそれぞれLp、Lqとし、磁極2a,2bの配置周期をそれぞれ2Lp、2Lqとした場合には、各導線3xの配置間隔Dp、Dqを磁極の配置周期2Lp、2Lqとすることができる。
多相電流の場合には、N相の各導線は磁極の配置周期2Lの(1/N)を配置間隔Dとして配置される。
例えば、図1(d)は多相電流が2相電流の場合の導線3a、3bの配置例を示している。各磁極2a、2bにおいて直交する2方向の幅をそれぞれLp、Lqとして配置周期を2Lp、2Lqとした場合には、A相およびB相の各導線3a、3bは磁極の配置周期2Lp、2Lqの1/2のLp、Lqを配置間隔Dp、Dqとして配置される。図1(e)は多相電流が3相電流の場合の導線3u、3v、3wの配置例を示している。各磁極2a,2bにおいて直交する2方向の幅をそれぞれLp、Lqとして配置周期を2Lp、2Lqとした場合には、U相、V相、およびW相の各導線3u、3v、3wは磁極の配置周期2Lp、2Lqの1/3を配置間隔Dp、Dqとして配置される。なお、図1(c)〜(e)では、導線3xのみを示し導線4xについては省略している。
第1の導線群3の各導線3xおよび第2の導線群4の各導線4xは、それぞれ磁極部2の各磁極2a,2bの磁束と交差し、フレミングの左手の法則に基づいてそれぞれについて起磁力(ローレンツ力)が発生する。各起磁力の方向は、導線3x,4xに流れる電流の方向によって定まる。導線3xと導線4xが交差する位置では、各導線3x,4xに生じる起磁力がベクトル的に合わさった合力が生じる。
したがって、各導線群3、4の電流方向を制御することによって、導線群3および導線群4と磁極部2との間の合力の方向を調整することができる。図1(a)は磁極部2を固定側とし導線群3,4側を可動側としたときに、導線群3,4に働く合力を白抜きの矢印で示し、図1(b)は導線群3,4側を固定側とし磁極部2を可動側としたときに、磁極部2に働く合力を白抜きの矢印で示している。
図2において、各導線に流れる電流の方向と起磁力の合力について説明する。なお、図2(a),(c),(e),(g)はxyz軸座標で示し、図2(b),(d),(f),(h)はxy平面で示し、それぞれ導線群3をx軸方向に配置し導線群4をy軸方向に配置した場合を示している。磁束はz軸方向としている。
図2(a),(b)において、導線3xの電流Iの方向をx軸の正方向とし、導線4xの電流Iの方向をy軸の正方向とした場合には、導線3xにはy軸の負方向に起磁力Fが発生し、導線4xにはx軸の正方向に起磁力Fが発生し、第4象限に合力Fが形成される。
図2(c),(d)において、導線3xの電流Iの方向をx軸の負方向とし、導線4xの電流Iの方向をy軸の正方向とした場合には、導線3xにはy軸の正方向に起磁力Fが発生し、導線4xにはx軸の正方向に起磁力Fが発生し、第1象限に合力Fが形成される。
図2(e),(f)において、導線3xの電流Iの方向をx軸の負方向とし、導線4xの電流Iの方向をy軸の負方向とした場合には、導線3xにはy軸の正方向に起磁力Fが発生し、導線4xにはx軸の負方向に起磁力Fが発生し、第2象限に合力Fが形成される。
図2(g),(h)において、導線3xの電流Iの方向をx軸の正方向とし、導線4xの電流Iの方向をy軸の負方向とした場合には、導線3xにはy軸の負方向に起磁力Fが発生し、導線4xにはx軸の負方向に起磁力Fが発生し、第3象限に合力Fが形成される。
上記したように、各導線群3,4の導線3x,4xに通電する電流の方向を切り換えることによって発生する合力の方向を制御することができる。この合力は、磁極部あるいは導線群の何れか一方を可動側とし他方を固定側とすることで、可動側を駆動する駆動力として作用させることができる。
導線群3と導線群4の各導線の交差角度を90度とした場合には、合力は各導線に生じる起磁力の√2倍となり、各合力F〜Fの大きさは同じとなる。導線群3と導線群4の各導線の交差角度は90度に限らず、0度あるいは180度を除く任意の角度とすることができる。導線群3と導線群4の各導線の交差角度を90度以外の角度に設定した場合には合力の大きさに差異が生じる。この合力の差異を利用して、回転駆動と直動駆動の駆動力を異ならせるなど、二つの駆動態様の駆動力の比率を必要に応じて調整することができる。
通電電流として、正弦波形(余弦波形)や矩形波形などの所定周期で電流方向が切り替わる電流を用いることができ、これによって導線群3,4の導線に通電される電流は周期的に電流方向を切り替えることができる。
以下、図3〜図6を用いて通電する相電流が単相および多相の場合について、導線の配置位置および起磁力について説明する。
図3は相電流が単相である場合を示している。相電流が単相である場合には、導線群3,4の各導線3x,4xは磁極部2の磁極2a,2bの周期2Lと同周期の間隔2Lで配置され、導線3xと導線4xにはそれぞれ同相の単相電流(A相)が通電される。
図3(a),(b)は磁極部2と導線3xおよび導線4xの配置を示し、図3(a)は導線3xと導線4xとが交差する点Pが磁極2a(図ではN極)上の位置にある場合を示し、図3(b)は導線3xと導線4xとが交差する点Pが磁極2b(図ではS極)上の位置にある場合を示している。また、図3(c)はA相電流と磁束、および起磁力について示している。
図3(a),(b)において、導線3xおよび導線4xのそれぞれに矢印で示す方向に電流を通電した場合には、白抜きの矢印の方向(図中の下方の方向)の合力が発生する。
図3(c)において、丸数字の1は図3(a)の位置関係に対応し、丸数字の2は図3(b)の位置関係に対応している。図3(a)と図3(b)において、異なる磁束方向に対して各導線3x,4xに通電する電流方向が切り替わることによって、導線3x,4xの発生する起磁力の方向は同一方向となる。
多相の通電電流についても、所定周期の正弦波形あるいは余弦波形を用いる他、所定周期で電流方向が切り替わる矩形波形を用いることができる。通電電流が多相である場合には、各導線群内において、同相電流が通電される導線間での配置周期は磁極部の磁極の周期と同一とし、導線群3x,4xの各相の導線の間隔は磁極部2a,2bの磁極の周期2Lを相数Nで除した周期と同じ間隔で配置される。
図4は相電流が2相である場合を示している。相電流が2相である場合には、導線群3,4の各導線3a,3b,4a,4bは磁極部2の磁極2a,2bの磁極の周期2Lを相数2で除した周期の間隔Lで配置され、導線3aと導線4aにはA相電流が通電され、導線3bと導線4bにはA相電流と180度位相が異なるB相電流が通電される。
図4(a),(b)は磁極部2と導線3aおよび導線4aの配置を示し、図4(a)は導線3aと導線4aとが交差する点Pが磁極2a(図ではN極)上の位置にあり、導線3bと導線4bとが交差する点Qが磁極2b(図ではS極)上の位置にある場合を示している。図4(b)は導線3aと導線4aとが交差する点Pが磁極2b(図ではS極)上の位置にあり、導線3bと導線4bとが交差する点Qが磁極2a(図ではN極)上の位置にある場合を示している。また、図4(c)はA相電流と磁束および起磁力を示し、図4(d)はB相電流と磁束および起磁力を示している。
図4(a),(b)において、導線3aおよび導線4aの各導線に矢印で示す方向にA相電流を通電し、導線3bおよび導線4bの各導線に矢印で示す方向にB相電流を通電した場合には、白抜きの矢印の方向(図中の下方の方向)の合力が発生する。
図4(c)において、丸数字の1は図4(a)の位置関係に対応し、丸数字の2は図4(b)の位置関係に対応している。図4(a)と図4(b)において、異なる磁束方向に対して各導線3a,4aに通電する電流方向が切り替わることによって、導線3a,4aにより発生する起磁力の方向は同一方向となる。
図5は相電流が3相である場合を示している。相電流が3相である場合には、導線群3,4の導線3u,3v,3wおよび導線4u,4v,4wの各導線間は磁極部2の磁極2a,2bの周期2Lを相数3で除した周期で定まる間隔2L/3で配置され、導線3uと導線4uにはU相電流が通電され、導線3vと導線4vにはU相電流に対して120度位相が異なるV相電流が通電され、導線3wと導線4wにはU相電流に対して240度位相が異なるW相電流が通電される。
図5(a),(b),(c)は磁極部2と導線3u,3v,3wおよび導線4u,4v,4wの配置例を示している。図5(a)は導線3uと導線4uとが交差する点Pが磁極2a(図ではN極)上の位置にあり、導線3vと導線4vとが交差する点Qが磁極2b(図ではS極)上の位置にあり、導線3wと導線4wとが交差する点Rが磁極2aと磁極2bの境界上の位置にある場合を示している。
図5(b)は導線3uと導線4uとが交差する点Pが磁極2a(図ではN極)と磁極2b(図ではS極)の境界上にあり、導線3vと導線4vとが交差する点Qが磁極2b(図ではS極)上の位置にあり、導線3wと導線4wとが交差する点Rが磁極2a(図ではN極)上の位置にある場合を示している。
図5(c)は導線3uと導線4uとが交差する点Pが磁極2b(図ではS極)上の位置にあり、導線3vと導線4vとが交差する点Qが磁極2b(図ではS極)と磁極2a(図ではN極)の境界上にあり、導線3wと導線4wとが交差する点Rが磁極2a(図ではN極)上の位置にある場合を示している。
また、図5(d)はU相電流と磁束および起磁力を示し、図5(e)はV相電流と磁束および起磁力を示し、図5(f)はW相電流と磁束および起磁力を示している。
図5(a),(b),(c)において、導線3u,3v,3wおよび導線4u,4v,4wのそれぞれに矢印で示す方向に電流を通電した場合には、白抜きの矢印の方向(図中の下方の方向)の合力が発生する。
図5(d)〜(f)において、丸数字の1は図5(a)の位置関係に対応し、丸数字の2は図5(b)の位置関係に対応し、丸数字の3は図5(c)の位置関係に対応している。異なる磁束方向に対して各導線3u,4u、3v,4v、3w,4wに通電する電流方向が切り替わることによって、導線3u,4u、3v,4v、3w,4wにより発生する起磁力の方向は同一方向となる。
図6は相電流が4相である場合を示している。相電流が4相である場合には、導線群3,4の導線3a,3b,3c,3dおよび導線4a,4b,4c,4dの各導線間は磁極部2の磁極2a,2bの周期2Lを相数4で除した周期で定まる間隔L/2で配置され、導線3aと導線4aにはA相電流が通電され、導線3bと導線4bにはA相電流に対して90度位相が異なるB相電流が通電され、導線3cと導線4cにはA相電流に対して180度位相が異なるC相電流が通電され、導線3dと導線4dにはA相電流に対して270度位相が異なるD相電流が通電される。
図6(a),(b)は磁極部2と導線3a,3b,3c,3dおよび導線4a,4b,4c,4dの配置例を示している。
図6(a)は導線3aと導線4aとが交差する点Pが磁極2a(図ではN極)上の位置にあり、導線3bと導線4bとが交差する点Qが磁極2aと磁極2bの境界上の位置にあり、導線3cと導線4cとが交差する点Rが磁極2b(図ではS極)上の位置にあり、導線3dと導線4dとが交差する点Sが磁極2bと磁極2aの境界上の位置にある場合を示している。
図6(b)は導線3aと導線4aとが交差する点Pが磁極2a(図ではN極)と磁極2b(図ではS極)の境界上にあり、導線3bと導線4bとが交差する点Qが磁極2b(図ではS極)上の位置にあり、導線3cと導線4cとが交差する点Rが磁極2b(図ではS極)と磁極2a(図ではN極)の境界上にあり、導線3dと導線4dとが交差する点Sが磁極2a(図ではN極)上の位置にある場合を示している。
また、図6(c)はA相電流と磁束および起磁力を示し、図6(d)はB相電流と磁束および起磁力を示し、図6(e)はC相電流と磁束および起磁力を示し、図6(f)はD相電流と磁束および起磁力を示している。
図6(a),(b)において、導線3aおよび導線4aのそれぞれに矢印で示す方向に電流を通電した場合には、白抜きの矢印の方向(図中の下方の方向)の合力が発生する。
図6(c)〜(f)において、丸数字の1は図6(a)の位置関係に対応し、丸数字の2は図6(b)の位置関係に対応している。異なる磁束方向に対して各導線3a,4a、3b,4b、3c,4c、3d,4dに通電する電流方向が切り替わることによって、導線3a,4a、3b,4b、3c,4c、3d,4dにより発生する起磁力の方向は同一方向となる。
5相以上の多相においても同様とすることができ、各導線群内において各相を通電する導線が配置される間隔は、前記磁極部の磁極の周期を相数で除した周期と同じ間隔であり、導線間隔=(磁束周期2L)/相数Nで表すことができる。
次に、本願発明の電磁アクチュエータの構成例について説明する。
(第1の構成例)
第1の構成例は、直動駆動、回転駆動、および直動と回転の複合駆動を独立制御する駆動態様を行う構成例である。以下、図7〜図13を用いて説明する。
図7において、磁極部12は、周方向に等角度で分割された断面が弧状の磁極12a,12bを軸方向に複数個配置してなる円柱体で構成される。第1の導線群13と第2の導線群14の二組の導線群は、円柱状の磁極部12の外周に所定の距離を離して配置される中空の円筒体で構成され、一方の第1の導線群13の円筒体の外周に他方の第2の導線群14の円筒体が電気的に絶縁して配置される。なお、第1の導線群13と第2の導線群14とを入れ替えて、第2の導線群14の円筒体の外周に第1の導線群13の円筒体を電気的に絶縁して配置する構成としてもよい。
磁極部12又は二組の導線群13,14の何れか一方を可動子15とし、可動子15は軸方向の直動駆動、円周方向の回転駆動、および直動と回転の複合駆動の異なる駆動態様で駆動される。図7は磁極部12を可動子とする例を示している。
図7に示す構成例では、第1の導線群13の複数本の第1の導線13Aは内側コイルとして螺旋状に巻回され、第2の導線群14の複数本の第2の導線14Aは外側コイルとして内側コイルの外周に螺旋状に巻回される。
導線の巻回はボビンに設けた溝を用いて行うことができる。図8は内側ボビンおよび外側ボビンの構成例を示している。
内側ボビン16Aと外側ボビン16Bは固定子を構成し、内側ボビン16Aの外側に外側ボビン16Bを配置して構成される。内側ボビン16Aには螺旋状の溝16aが形成され、溝16a内に第1の導線13Aが巻回される。外側ボビン16Bには、溝16aとは螺旋の向きを反対方向とする螺旋状の溝16bが形成され、溝16b内に第2の導線14Aが巻回される。内側ボビン16Aの溝16aと外側ボビン16Bの溝16bとは螺旋方向が反対方向に形成されているため、各ボビンに巻回された導線を互いに交差した構成とすることができる。この構成によって二組の導線群は、それぞれ所定の角度で交差した状態で円筒状に構成される。
第1の導線13Aと第2の導線14Aとの電気的絶縁は、各導線の外周に絶縁体を設ける構成とする他、内側ボビン16Aおよび外側ボビン16Bを絶縁体で構成することで行うことができる。なお、内側ボビン16Aおよび外側ボビン16Bに設ける溝に代えて螺旋状の突起部を設け、突起部で挟まれる螺旋状の凹部に導線を巻回する構成としてもよい。
図9(a)は内側コイルを構成する第1の導線13Aを軸方向の端部および横方向から見た図を示し、図9(c)は外側コイルを構成する第2の導線14Aを軸方向の端部および横方向から見た図を示している。
内側ボビン16Aの溝16aと外側ボビン16Bの溝16bの螺旋のピッチを同一とすることによって、内側ボビン16Aの溝16aと外側ボビン16Bの溝16bとは軸方向に対して等角度で交差する。
図10は、図5で示したU相電流,V相電流、およびW相電流の3相の相電流を用いて通電する駆動において、各相の導線を2本の配線で構成した例を示している。図10(a)はU相の導線、図10(b)はV相の導線、図10(c)はW相の導線の各例を示している。
例えば、U相の導線13u、14uはそれぞれ配線13u1と13u2の2本の配線と配線14u1と14u2の2本の配線で構成され、他のV相の導線13v、14vおよびW相の導線13w、14wについても同様にそれぞれ2本の配線14v1,14v2および配線14w1,14w2で構成される。
各相の導線を複数本の配線とすることで第1の導線群と第2の導線群の各導線の交差数は増加する。例えば、図10(a)では、配線13u1および13u2と配線14u1および14u2が交差することで交差数は4となる。交差数を増やすことで発生する合力の個数が増え、各合力を合わせてなる駆動力の大きさは増加する。
図11は第1の構成例においてU相、V相およびW相の各導線群の導線を2本で構成した場合の配線、および、この配線によって駆動する直動と回転の2つの駆動態様を示している。
図11(a)において、U相の配線13u1,13u2および14u1,14u2を実線で示し、V相の配線13v1,13v2および14v1,14v2を破線で示し、W相の配線13w1,13w2および14w1,14w2を一点鎖線で示している。図11(b)、図11(c)、および図11(d)はそれぞれU相の配線、V相の配線、およびW相の配線に分けて示している。図11(a)は、磁極部2について円柱に配置した磁極2aと磁極2bの格子配置を一方向から見た状態を示している。なお、内側コイルを構成するU相の配線13u1,13u2、V相の配線13v1,13v2、W相の配線13w1,13w2は細線で示し、外側コイルを構成するU相の配線14u1,14u2、V相の配線14v1,14v2、W相の配線14w1,14w2は太線で示している。
U相の配線13u1,13u2および14u1,14u2にはU相電流が同相で通電され、V相の配線13v1,13v2および14v1,14v2にはV相電流が同相で通電され、W相の配線13w1,13w2および14w1,14w2にはW相電流が同相で通電される。
図11(e)は、可動子を軸方向に直動させる駆動状態を示し、内側コイルおよび外側コイルに対して図中の白抜きの矢印の方向に電流を通電させ、可動子を軸方向(図中では縦方向)に駆動する。
図11(f)は、可動子を周方向に回転させる駆動状態を示し、内側コイルおよび外側コイルに対して図中の白抜きの矢印の方向に電流を通電させ、可動子を軸方向の周りの周方向に(図中では横方向)に駆動する。
第1の構成例において、導線群を交差する内側コイルと外側コイルで構成することによって、内側コイルと外側コイルが発生する起磁力に差異が生じる。起磁力の差異によって合力の方向にずれが生じ、直動成分に回転成分が含まれることになり、回転成分に直動成分が含まれることになり、直動駆動と回転駆動の独立した制御に支障が生じる。
なお、三相電流による駆動において、回転駆動の外側コイルについては直動駆動の外側コイルの相順と異なる相順とする。これは、直動時において内側コイルと外側コイルとが交差する順序と回転時において内側コイルと外側コイルとが交差する順序とは異なるため、回転時において直動時と同じ相順で電流を通電すると正常な回転が行われないためであり、回転時には、通電する相順を直動時の相順と異ならせて、通電される内側コイルと外側コイルとの交差順序が直動時と同順となるように調整する。
以下、図12を用いて直動成分に回転成分が含まれる状態を説明し、図13を用いて回転成分に直動成分が含まれる状態を説明する。
図12(a)は第1の構成例を直動駆動させた状態を示し、図12(b)〜(g)は内側コイルと外側コイルの導線の巻回数と直動成分および回転成分の関係を示している。
図12(b)、(c)は内側コイルの導線の巻回数を50巻とし外側コイルの巻回数を0巻としたときの直動成分のローレンツ力Fx1、および回転成分のトルクT1を示している。図12(c)から直動駆動時の回転成分のトルクT1の平均値T1aveは0.1188[Nm]である。
図12(d)、(e)は内側コイルの導線の巻回数を0巻とし外側コイルの巻回数を50巻としたときの直動成分のローレンツ力Fx2、および回転成分のトルクT2を示している。図12(e)から直動駆動時の回転成分のトルクT2の平均値T2aveは-0.0782[Nm]である。
トルクT1の平均値T1aveとトルクT2の平均値T2aveの絶対値の差異は、内側コイルと外側コイルの磁極からの距離がそれぞれ異なることによる交差磁束数に違いがあることに起因し、直動駆動において直動成分だけでなく回転成分も含まれることを示している。
直動駆動において、回転成分を除いて直動成分のみとするために、内側コイルの外側コイルに通電する電流を制御して内側コイルと外側コイルの回転成分を一致させる構成の他に、内側コイルと外側コイルの導線の巻回数を調整して内側コイルと外側コイルの回転成分を一致させる構成とすることができる。
以下、内側コイルと外側コイルの導線の巻回数を調整して内側コイルと外側コイルの回転成分を一致させる構成について説明する。
内側コイルと外側コイルの導線の巻回数の比率を、トルクT1の平均値T1aveとトルクT2の平均値T2aveの絶対値との比(T1ave/|T2ave|)に基づいて定める。内側コイルの巻回数を基準とした場合には、外側コイルの巻回数は、(内側コイルの巻回数×(T1ave/|T2ave|))で定めることができる。
上記したT1aveが0.1188[Nm]、T2aveが-0.0782[Nm]の場合には、比率(T1ave/|T2ave|)=1.519となる。内側コイルの巻回数を50巻とした場合には、外側コイルの巻回数は76巻(=50×1.519)となる。
図12(f)、(g)は内側コイルの導線の巻回数を50巻とし外側コイルの巻回数を76巻としたときの直動成分のローレンツ力Fx3、および回転成分のトルクT3を示している。図12(g)から回転成分であるトルクT3の平均値T3aveはほぼ0となり、直動駆動において回転成分を除いて直動成分のみとすることを示している。
図13(a)は第1の構成例を回転駆動させた状態を示し、図13(b)〜(g)は内側コイルと外側コイルの導線の巻回数と直動成分および回転成分の関係を示している。
図13(b)、(c)は内側コイルの導線の巻回数を50巻とし外側コイルの巻回数を0巻としたときの直動成分のローレンツ力Fx4、および回転成分のトルクT4を示している。図13(b)から回転駆動時の直動成分のローレンツ力Fx4の平均値Fx4aveは5.961[N]である。
図13(d)、(e)は内側コイルの導線の巻回数を0巻とし外側コイルの巻回数を50巻としたときの直動成分のローレンツ力Fx5、および回転成分のトルクT5を示している。図13(d)から回転駆動時の直動成分のローレンツ力Fx5の平均値Fx5aveは-3.934[N]である。
ローレンツ力Fx4の平均値Fx4aveとローレンツ力Fx5の平均値Fx5aveの絶対値の差異は、内側コイルと外側コイルの磁極からの距離がそれぞれ異なることによる交差磁束数に違いがあることに起因し、回転駆動において回転成分だけでなく直動成分も含まれることを示している。
回転駆動において、直動成分を除いて回転成分のみとするために、内側コイルの外側コイルに通電する電流を制御して内側コイルと外側コイルの直動成分を一致させる構成の他に、内側コイルと外側コイルの導線の巻回数を調整して内側コイルと外側コイルの直動成分を一致させる構成とすることができる。
以下、内側コイルと外側コイルの導線の巻回数を調整して内側コイルと外側コイルの直動成分を一致させる構成について説明する。
内側コイルと外側コイルの導線の巻回数の比率を、ローレンツ力Fx4の平均値Fx4aveとローレンツ力Fx5の平均値Fx5aveの絶対値との比(Fx4ave/|Fx5ave|)に基づいて定める。内側コイルの巻回数を基準とした場合には、外側コイルの巻回数は、(内側コイルの巻回数×(Fx4ave/|Fx5ave|))で定めることができる。
上記したFx4aveが5.961[N]、Fx5aveが-3.934[N]の場合には、比率(Fx4ave/|Fx5ave|)=1.515となる。内側コイルの巻回数を50巻とした場合には、外側コイルの巻回数は76巻(=50×1.515)となる。
図13(f)、(g)は内側コイルの導線の巻回数を50巻とし外側コイルの巻回数を76巻としたときの直動成分のローレンツ力Fx6、および回転成分のトルクT6を示している。図13(f)から直動成分であるローレンツ力Fx6の平均値Fx6aveはほぼ0となり、回転駆動において直動成分を除いて回転成分のみとすることを示している。
なお、上記したトルクおよびローレンツ力の数値例は、磁極部を構成する磁石や導線部を構成する内側コイル、外側コイル、および内側ボビン、外側ボビンのサイズを以下の数値例とした場合を示している。
上記した直動駆動および回転駆動において、内側ボビン16Aに巻回される導線の巻回数に対する外側ボビンに巻回される導線の巻回数の比率は、内側ボビンの溝に巻回される導線と外側ボビンの溝に巻回される導線とに対して等しい大きさの電流を通電した際に、内側ボビンの溝に巻回される導線によって生じる起磁力に対する外側ボビンの溝に巻回される導線によって生じる起磁力の比率である。
外側ボビンに巻回される導線は内側ボビンに巻回される導線よりも可動子の磁極部からの距離が遠いため、外側ボビンに巻回される導線による起磁力は内側ボビンに巻回される導線による起磁力よりも小さい、そのため、導線の巻回数の比率を起磁力の比率の逆数に設定することによって、内側ボビンに巻回される導線によって生じる起磁力と外側ボビンに巻回される導線によって生じる起磁力と均一化させることができる。
両起磁力を均一とすることによって、軸方向の直動駆動の際の合力を直動の駆動力成分のみとし、円周方向の回転駆動の際の合力を回転の駆動力成分のみとし、直動駆動と回転駆動とを独立して制御する。
(第2の構成例)
第2の構成例は、交差する2軸の直動駆動、および2軸の直動の複合駆動を独立制御する駆動態様を行う構成例であり、図14を用いて説明する。
第2の構成例の電磁アクチュエータ21は、可動子を平面上で駆動させる駆動機構であり、磁極部22は、矩形の磁極22a,22bを各磁極が隣接する磁極を異極として格子状に平面に配置して磁極面を形成する。第1の導線群23および第2の導線群24の二組の導線群は、導線群が形成する面が磁極部22の平面と平行となるように配置される。第1の導線群23は複数本の導線23aを所定間隔で平行に配置されてなり、第2の導線群24は複数本の導線24aを所定間隔で平行に配置されてなる。第1の導線群23の導線23aと第2の導線群24の導線24aとは所定の角度で交差される。
磁極部22又は二組の導線群23,24の何れか一方を可動子とし、この可動子は、平面上で交差する2軸の直動駆動、および2軸の直動の複合駆動の異なる駆動態様で駆動する。この第2の駆動態様によれば、可動子を平面上の任意の位置に移動させることができる。
図14(b)と図14(c)は磁極部22を可動子とする例であり、交差する2軸の方向に直動駆動する状態を示している。図14(d)は第1の導線群23および第2の導線群24を可動子とする例を示している。
(第3の構成例)
第3の構成例は、湾曲駆動および直動駆動を独立制御する駆動態様を行う構成例であり、図15を用いて説明する。
第3の構成例の電磁アクチュエータ31は、棒状の可動子について、軸方向へ移動させる駆動と、少なくとも一方の端部を湾曲させる駆動とを行わせる駆動機構である。
磁極部32又は二組の導線群33,34の何れか一方を可動子とし、この可動子を磁極部32の面に平行で柱状体の軸方向と直交する方向に駆動して湾曲させる湾曲駆動と、柱状体の軸方向に駆動させる直動駆動の二つの駆動態様とすることができる。
磁極部32を可動子とする構成では、磁極部32は矩形の磁極32a,32bを各磁極が隣接する磁極を異極となるように格子状に配置した磁極面を有した柱状体とする。第1の導線群33と第2の導線群34の二組の導線群を2つ用い、両導線群33,34の組を磁極部32の両側面を挟んで磁極部32の平面と平行に配置して構成される。
磁極部32は、導線群側の端部が軸方向および軸方向と直交する方向に駆動され、他方の端部は柱状体の軸方向にのみ駆動される。第3の駆動態様によれば、可動子の直線移動と湾曲の動作を一つの構成で実現することができる。
(第4の構成例)
第4の構成例は、回転駆動、傾斜駆動、および回転と傾斜の複合駆動を独立制御する駆動態様を行う構成例であり、図16を用いて説明する。
第4の構成例の電磁アクチュエータ41は、球面体の可動子について回転動作と傾斜動作の二つの駆動態様を行わせる駆動機構である。磁極部42は、磁極面が矩形の磁極42a,42bを各磁極が隣接する磁極を異極として球面状に配置された球面体である。二組の導線群43,44は、導線群が形成する球面が磁極部42の球面に対して所定距離を開けて対向して配置された球面体で構成されている。
磁極部42又は二組の導線群43,44の何れか一方を可動子とし、球面体の中心軸の周りを回転する回転駆動と、球面体の中心軸が傾斜する傾斜駆動の異なる駆動態様で駆動する。第4の駆動態様によれば、可動子の回転動作と傾斜動作を一つの構成で実現することができる。
(第5の構成例)
第5の構成例は、平面上において可動子の位置を位置決めする動作を行わせる駆動態様の構成例であり、図17を用いて説明する。
第5の構成例の電磁アクチュエータ51は、平面上の可動子の位置の位置決め動作を行わせる駆動機構である。磁極部52は、磁極面が矩形の磁極を各磁極が隣接する磁極を異極として格子状に平面に配置される。二組の導線群53,54は、各導線群の導線が所定の中心円から放射状に延びて等角度で交差されると共に、交差点は中心位置から等距離の位置に平面上に配置され、交差する導線によって導線ユニットが構成される。
図17(a)において、第1の導線群53の複数本の導線53aは中心円から所定角度で放射状に延び、第2の導線群54の複数本の導線54aは中心円から所定角度で放射状に延び、それぞれ中心位置から等距離の円周上において等角度で交差する。複数の交差点で交差する第1の導線群53と第2の導線群54によって導線ユニット55が構成される。複数の導線ユニット55は平面上に配置され、磁極部52はこの平面上において駆動される。
磁極部52の可動子は、導線ユニット55が構成する平面に対する平行駆動と、導線ユニット55の中心位置に位置決めする位置決め駆動の駆動態様で駆動する。
図17(b)〜(d)は、図中の左方上方位置にある磁極部52を図中の中央にある導線ユニットに移動させて位置決めし固定する動作を示している。なお、ここでは、磁極部52の一つの磁極のみを円形で示している。
左方上方位置にある導線ユニット55において中央の導線ユニット側にある導線53a,54aに通電することによって、磁極部52は中央の導線ユニット55に向けて駆動される(図17(b))。中央の導線ユニット55の導線53a,54aに通電することによって、磁極部52を中心位置に向かう起磁力を発生させる(図17(c))。
磁極部52は起磁力によって中央の導線ユニット55の位置に位置決めされ、起磁力を維持することによって固定される(図17(d))。
第5の構成例によれば、可動子を平面上の所定位置に位置決めし、起磁力を維持することで位置決めした位置に固定することができる。
上記の各構成例において、導線群を構成する導線は単数の配線あるいは複数本の配線で構成する他、第1および第2の導線群の配線をたて糸およびよこ糸として組まれたメッシュ繊維で構成してもよい。メッシュ繊維の構成によれば、導線の巻回作業や、導線を巻回して固定するためのボビン等の保持部材を不要とすることができる。
なお、本願発明は前記各実施の形態に限定されるものではない。本願発明の趣旨に基づいて種々変形することが可能であり、これらを本願発明の範囲から排除するものではない。
本願発明の電磁アクチュエータは、電子部品実装や半導体製造等の産業機器の分野等に適用することができる。
1 電磁アクチュエータ
2 磁極部
2a,2b 磁極
3,4 導線群
3x,4x 導線
3a,4a,3b,4b,3c,4c,3d,4d 導線
3u,3v,3w 導線
4u,4v,4w 導線
12 磁極部
12a,12b 磁極
13,14 導線群
13A 導線
13u 導線
13u1,13u2 配線
13v 導線
13v1,13v2 配線
13w 導線
13w1,13w2 配線
14 導線群
14A 導線
14u1,14u2 配線
14v1,14v2 配線
14w1,14w2 配線
15 可動子
16A,16B 内側ボビン
16a,16b 溝
21 電磁アクチュエータ
22 磁極部
22a,22b 磁極
23,24 導線群
23a,24a 導線
31 電磁アクチュエータ
32 磁極部
32a,32b 磁極
33,34 導線群
41 電磁アクチュエータ
42 磁極部
42a,42b 磁極
43,44 導線群
51 電磁アクチュエータ
52 磁極部
53,54 導線群
53a,54a 導線
55 導線ユニット

Claims (10)

  1. 異なる磁極を交互に配置した磁極部と、
    複数の導線を互いに電気的に絶縁した状態で交差させて配置してなる二組の導線群とを備え、
    前記磁極部は、各磁極が隣接する磁極を異極として格子状に配置され、前記磁極部の磁束は前記導線群が形成する面と交差し、
    前記各導線群内の導線は、互いに平行して配置され、
    各導線群の複数本の導線には、単相又は多相の電流が通電され、
    各導線群内を同相で通電する導線が配置される周期は前記磁極部の磁極の周期と同一であり、各相の個別の導線の間隔は磁極部の磁極の周期を相数で除した間隔であり、
    前記磁極部と前記導線群の内、何れか一方を固定子とし他方を可動子とし、各導線群の導線に通電する電流の方向によって可動子の異なる駆動態様を独立して制御することを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 前記磁極部は、周方向に等角度で分割された断面が弧状の磁極を、軸方向に複数個配置してなる円柱状であり、
    前記二組の導線群は、前記円柱状の磁極部の外周に所定の距離を離して配置される円筒状であり、一方の導線群の円筒の外周に他方の導線群の円筒が電気的に絶縁して配置され、
    前記磁極部又は前記二組の導線群の何れか一方を可動子とし、
    前記可動子は、軸方向の直動駆動、円周方向の回転駆動、および直動と回転の複合駆動の異なる駆動態様で駆動することを特徴とする、請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  3. 前記一方の導線群は中空の内側ボビンの周面に形成された螺旋状の溝内に導線が巻回されて構成され、前記他方の導線群は前記内側ボビンの外周に設けられた中空の外側ボビンの周面に形成された螺旋状の溝内に導線が巻回されて構成され、
    前記内側ボビンの溝と前記外側ボビンの溝とは軸方向に対して逆方向に形成され、互いに交差することを特徴とする請求項2に記載の電磁アクチュエータ。
  4. 前記内側ボビンの溝と前記外側ボビンの溝とは軸方向に対して等角度で交差し、
    前記内側ボビンに巻回される導線の巻回数に対する前記外側ボビンに巻回される導線の巻回数の比率は、内側ボビンの溝に巻回される導線と外側ボビンの溝に巻回される導線とに対して等しい大きさの電流を通電した際に、内側ボビンの溝に巻回される導線によって生じる起磁力に対する外側ボビンの溝に巻回される導線によって生じる起磁力の比率であることを特徴とする請求項3に記載の電磁アクチュエータ。
  5. 前記磁極部は、磁極面が矩形の磁極を各磁極が隣接する磁極を異極として格子状に平面に配置され、
    前記二組の導線群は、導線群が形成する面が前記磁極部の平面と平行に配置され、
    前記磁極部又は前記二組の導線群の何れか一方を可動子とし、
    前記可動子は、平面上で交差する2軸の直動駆動、および2軸の直動の複合駆動の異なる駆動態様で駆動することを特徴とする、請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  6. 前記磁極部は、磁極面が矩形の磁極を各磁極が隣接する磁極を異極として格子状に配置された柱状体であり、
    前記二組の導線群は、導線群が形成する面が前記磁極部の両側面を挟んで前記磁極部の平面と平行に配置され、
    前記磁極部は、前記導線群側の端部が軸方向および軸方向と直交する方向に移動し、他方の端部が柱状体の軸方向のみに移動し、
    前記磁極部又は前記二組の導線群の何れか一方を可動子とし、
    前記可動子は、前記磁極部の面に平行で柱状体の軸方向と直交する方向に移動する湾曲駆動と、柱状体の軸方向の直動駆動、および湾曲と直動の複合駆動の異なる駆動態様で駆動することを特徴とする、請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  7. 前記磁極部は、磁極面が矩形の磁極を各磁極が隣接する磁極を異極として球面状に配置された球面体であり、
    前記二組の導線群は、導線群が形成する球面と所定距離を開けて前記磁極部の球面に対向して配置された球面体であり、
    前記磁極部又は前記二組の導線群の何れか一方を可動子とし、
    前記可動子は、前記球面体の中心軸の周りの回転駆動と、前記球面体の中心軸が傾斜する傾斜駆動、および回転と傾斜の複合駆動の異なる駆動態様で駆動することを特徴とする、請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  8. 前記導線群を構成する導線は複数本の配線からなり、同相電流は前記複数本の配線を同時に通電することを特徴とする、請求項1から7の何れか一つに記載の電磁アクチュエータ。
  9. 前記導線群は、前記二組の導線群の内の一方の導線群の導線をたて糸とし他方の導線群の導線をよこ糸として組まれたメッシュ繊維で構成されることを特徴とする、請求項1から7の何れか一つに記載の電磁アクチュエータ。
  10. 前記単相又は多相で通電される電流波形は、正弦波状の波形又は矩形状の波形であることを特徴とする、請求項1から9の何れか一つに記載の電磁アクチュエータ。
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