JP2014192951A - 回転電気機械、電動機ユニットおよび発電機ユニット - Google Patents

回転電気機械、電動機ユニットおよび発電機ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】回転軸の方向に沿って配列された第1固定子および第2固定子を含む複数の固定子を備える、新規な回転電気機械を提供する。
【解決手段】本示の回転電気機械は、回転子と、この回転子に対向する固定子とを備える。固定子は、回転軸の方向に沿って配列された第1固定子および第2固定子を含む。第1固定子は、円環状の第1固定子ヨークと、第1固定子ヨークから回転子に向かって突出する複数の第1固定子ティースとを有している。第2固定子も同様である。第2固定子ティースは、第1固定子ティースを回転軸の周りに旋回し、かつ、回転軸の方向にシフトさせた配置を有しており、第1固定子ヨークは第2固定子ヨークに磁気的に結合されている。
【選択図】図1

Description

本開示は、複数の固定子を備える回転電気機械に関している。また、本開示は、そのような回転電気機械を備える電動機ユニットおよび発電機ユニットに関する。
本明細書において、「回転電気機械」の用語は、電動機、発電機、および電動機と発電機とを組み合わせた電気機械の全てを含むものとして使用される。本明細書では、回転電気機械の一例として、「電動機」および「発電機」の一方について説明する場合があるが、その説明は「電動機」および「発電機」の他方についても成立し得る。
電動機では、一般に、軸受の間隔が長く、回転子の回転速度が高くなるほど、軸共振が発生しやすくなる。このため、近年、固定子コイルのコイルエンドの軸方向長さを短くできる集中巻の巻線を採用した電動機が普及してきた。特許文献1は、永久磁石やコイルなどの界磁源を固定子に配置し、歯車状の磁気的な突極性を与えた鉄心を軸方向に2段に、かつ周方向に半極ピッチずらして連設して回転子を構成している磁気誘導子型回転機を開示している。
国際公開第2009/139278号
本開示は、回転軸の方向に沿って配列された第1固定子および第2固定子を含む複数の固定子を備える、新規な回転電気機械を提供する。
本開示の回転電気機械は、1以上の磁極対を有し、回転軸の周りに回転可能に支持された回転子と、前記回転子に対してラジアルギャップまたはアキシャルギャップを介して対向する固定子とを備える回転電気機械であって、前記固定子は、前記回転軸の方向に沿って配列された第1固定子および第2固定子を含む複数の固定子を備え、前記第1固定子は、磁性材料から形成された円環状の第1固定子ヨークと磁性材料から形成され、前記第1固定子ヨークから前記回転子に向かって突出する複数の第1固定子ティースと前記複数の第1固定子ティースに巻回された第1巻線とを有し、前記第2固定子は、磁性材料から形成された円環状の第2固定子ヨークと、磁性材料から形成され、前記第2固定子ヨークから前記回転子に向かって突出する複数の第2固定子ティースと、前記複数の第2固定子ティースに巻回された第2巻線とを有し、前記複数の第2固定子ティースは、前記複数の第1固定子ティースを前記回転軸の周りに旋回し、かつ、前記回転軸の方向にシフトさせた配置を有しており、前記第1固定子ヨークは前記第2固定子ヨークに磁気的に結合されている。
本開示によれば、回転軸の方向に沿って配列された第1固定子および第2固定子を含む複数の固定子を備える、新規な回転電気機械が提供される。
本開示の実施形態1における電動機の平面図および軸方向断面図 本開示の実施形態1における電動機の断面図 従来の電動機の磁束線を示す図 本開示の実施形態2における電動機の平面図および軸方向断面図 本開示の実施形態2における電動機の断面図 本開示の実施形態3における電動機の平面図および軸方向断面図 本開示の実施形態3における電動機の断面図 本開示の実施形態4における電動機の平面図および軸方向断面図 本開示の実施形態4における電動機の断面図 本開示の実施形態5における電動機の平面図および軸方向断面図 本開示の実施形態5における電動機の断面図 本開示の実施形態6における電動機の平面図および軸方向断面図 本開示の実施形態6における電動機の断面図 本開示の電動機ユニットの例を示すブロック図 本開示の発電機ユニットの例を示すブロック図
本開示の回転電気機械は、回転軸の周りに回転可能に支持された回転子と、この回転子に対してラジアルギャップまたはアキシャルギャップを介して対向する固定子とを備える。「ラジアルギャップ」とは、回転軸を中心とする半径方向における空隙である。また、「アキシャルギャップ」とは、回転軸に平行な方向における空隙である。この回転子は、1以上の磁極対(N極およびS極の対)を有している。一方、固定子は、回転軸の方向に沿って配列された第1固定子および第2固定子を含む複数の固定子を備えている。配列される固定子の個数は2個に限定されず、3個以上であってもよい。
本開示の回転電気機械において、第1固定子は、円環状の第1固定子ヨークと、第1固定子ヨークから前記回転子に向かって突出する複数の第1固定子ティースと、複数の第1固定子ティースに巻回された第1巻線とを有している。第1固定子ヨークおよび第1固定子ティースは磁性材料から形成されている。同様に、第2固定子も、円環状の第2固定子ヨークと、第2固定子ヨークから前記回転子に向かって突出する複数の第2固定子ティースと、複数の第2固定子ティースに巻回された第2巻線とを有している。第2固定子ヨークおよび第2固定子ティースも磁性材料から形成されている。
本開示の回転電気機械では、複数の第2固定子ティースが、複数の第1固定子ティースを回転軸の周りに旋回(回転)し、かつ、回転軸の方向にシフトさせた配置を有している。また、第1固定子ヨークは第2固定子ヨークに磁気的に結合されている。第1固定子ヨークと第2固定子ヨークとの間の磁気的結合は、種々の態様で実現可能である。例えば、第1固定子ヨークおよび第2固定子ヨークは、連続した1個の固定子ヨークから一体として形成されていてもよい。また、第1固定子ヨークおよび第2固定子ヨークを磁気的に結合する第3固定子ヨークが設けられていても良い。第3固定子ヨークの形状は、典型的には円環状または円筒状であるが、軸方向に異なる位置に配列された第1固定子と第2固定子を磁気的に結合することができる限り、多様な形態をとり得る。
本開示の回転電気機械によれば、第1固定子と第2固定子との間で、固定子ティースの配置が回転軸の周りに旋回した関係が生じている。このため、もしも第1固定子ヨークと第2固定子ヨークとが磁気的に分離した状態にあれば、動作時、第1固定子ヨークの磁束密度分布と第2固定子ヨークの磁束密度分布との間でも、回転軸の周りで旋回した関係が発生し得る。しかし、本開示の回転電気機械では。第1固定子ヨークと第2固定子ヨークとが磁気的に結合されるため、第1固定子ヨークの磁束密度が高い領域と第2固定子ヨークの磁束密度が低い領域とが軸方向に結合する。その結果、磁束密度の分布が均され、固定子ヨークの磁路としての利用率向上が可能になる。従って、固定子ヨークの幅を小さくしてもトルクの低下を抑制することができる。また、固定子ティース幅を小さくなしない場合は、トルクを高めることが可能になる。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
(実施形態1)
まず、本開示の実施形態1による回転電気機械を説明する。以下、回転電気機械の一例として、電動機について説明する。前述したように、電動機について説明したことは発電機についても成立する。
図1を参照する。図1(a)は、本開示の実施形態1における電動機の固定子の平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線における電動機の軸方向断面図である。
本実施形態における電動機1は、回転自在に支持された回転軸11に第1回転子5と第2回転子8とを同軸で軸方向にずらして配置した回転子を有している。電動機1は、第1回転子5に空隙を介して対向する第1固定子2と、第2回転子8に空隙を介して対向する第2固定子3とを備えている。本実施形態における第1回転子5と第1固定子2とはラジアルギャップを介して対向し、同様に第2回転子8と第2固定子3とはラジアルギャップを介して対向している。これらのギャップのサイズは、例えば、0.1mmから数mmの範囲に設定され得る。
本実施形態では、第1固定子2と第2固定子3との間に設けた第3固定子ヨーク4により、第1固定子2と第2固定子3とが磁気的に結合される。このことによる効果については、後に図3を参照して詳細に説明する。
第1回転子5は、回転軸11に固定された円環状の永久磁石6と、永久磁石6の外側に固定された円環状の保護管7とを有している。永久磁石6は半径方向にN極とS極の1対の磁極を有している。保護管7は、インコネル(登録商標)等の非磁性体から形成され、永久磁石6の飛散防止の機能を果たす。
第2回転子8は、第1回転子5と同様に、回転軸11に固定された円環状の永久磁石9と、永久磁石9の外側に固定された円環状の保護管10とを有している。永久磁石9は半径方向にN極とS極の1対の磁極を有している。保護管10も、インコネル等の非磁性体から形成され、永久磁石9の飛散防止の機能を果たす。本実施形態は2極電動機の構成を有しているため、第2回転子8は、第1回転子5に対して電気角90degに相当する機械角90degだけ旋回した状態で回転軸11に固定されている。
第1固定子2は複数の電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成され得る。本開示の実施形態で使用され得る各電磁鋼板は、例えば0.02〜0.5mm程度の軟磁性材料層から構成され、表面が絶縁被覆されている。第1固定子2は、円環状の固定子ヨーク2aと、固定子ヨーク2aから回転軸11に向かって半径方向に突出する6個の固定子ティース2bとを有している。図示される第1固定子2では、固定子ヨーク2aと6個の固定子ティース2bとが一体に構成されているが、固定子の各部分を任意に分割して組み立てた分割固定子コアであってもよい。図1には記載されていないが、6個の固定子ティース2bには巻線が集中巻に巻回されている。
第2固定子3は、第1固定子2と同様に複数の電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成され得る。第2固定子3は、円環状の固定子ヨーク3aと、固定子ヨーク3aから回転軸11に向かって半径方向に突出する6個の固定子ティース3bとを有している。6個の固定子ティース3bにも巻線が集中巻に巻回されている。
第2固定子3は第1固定子2に対して電気角90degに相当する機械角90degだけ旋回して配置されている。回転軸11の軸方向における異なる位置にある第1固定子2と第2固定子3とを磁気的に結合するため、第3固定子ヨーク4は全方向等方性(無方向性)の軟磁性材料から形成されている。本実施形態における第3固定子ヨーク4は、これに限定されないが、3次元的に無方向性の圧粉磁心(SMC)から形成されている。第3固定子ヨーク4か圧粉磁心(SMC:Soft Magnetic Composite)から形成されることにより、固定子ヨーク4の渦電流損が低減され、効率が向上する。第1固定子2と第2固定子3との間隔、すなわち、本実施形態における固定子ヨーク4の軸方向サイズは、固定子スロット寸法、固定子ティース幅、コイルエンド高さ等の巻線仕様などのパラメータに応じて種々の値に設定され得るが、例えば5mm以上40mm以下の範囲に設定され得る。第1固定子2と第2固定子3との間隔は、後述する他の実施形態についても、同様の範囲に設定され得る。
本実施形態では、第1回転子5および第1固定子2が2極6ティース集中巻線の3相永久磁石型同期電動機を構成する。また、第2回転子8および第2固定子3も2極6ティース集中巻線の3相永久磁石型同期電動機を構成する。これらの同期電動機は、通電により、同じ方向にトルクを発生する。
図2は、本開示の実施形態1における電動機の断面図である。図1(b)のB−B’線断面を図2(a)に、図1(b)のC−C線断面を図2(b)に、図1(b)のD−D線断面を図2(c)に示す。
図2(a)に示されるように、第1回転子5の永久磁石6は2極であり、N極6aおよびS極6bの1極対を有している。図2(a)では、第1固定子2の6個の固定子ティース2bにそれぞれ集中巻に巻回した巻線を四辺形で示している。巻線21+と巻線21−でU11相巻線を示し、巻線22+と巻線22−でU12相巻線を示している。同様に、巻線23+と巻線23−でV11相巻線を示し、巻線24+と巻線24−でV12相巻線を示す。巻線25+と巻線25−でW1相巻線を示し、巻線26+と巻線26−でW12相巻線を示す。
図2(b)に示されるように、本実施形態における第3固定子ヨーク4は円環状である。
図2(c)に示されるように、第2回転子5の永久磁石8は2極であり、N極9aおよびS極9bの1極対を有している。図2(c)でも、第2固定子3の6個の固定子ティース3bにそれぞれ集中巻に巻回した巻線を四辺形で示している。巻線31+と巻線31−でU21相巻線を示し、巻線32+と巻線32−でU22相巻線を示している。同様に、巻線33+と巻線33−でV21相巻線を示し、巻線34+と巻線34−でV22相巻線を示す。巻線35+と巻線35−でW21相巻線を示し、巻線36+と巻線36−でW22相巻線を示す。
図2(a)および図2(c)に示されるように、第1固定子2の巻線と第1回転子5の磁極との位置関係は、第2固定子3の巻線と第2回転子8の磁極との位置関係に等しい。このため、第1固定子2の3相巻線と第2固定子3の3相巻線に同じ電流を流すと、同じトルクが発生する。例えば、図2(a)における巻線21+と巻線21−のU11相、巻線22+と巻線22−のU12相に3相電流の最大電流を(+は紙面垂直上方向、−は紙面垂直下方向)流すとき、第1回転子は時計方向にトルクを発生する。図2(c)における巻線31+と巻線31−のU21相、巻線32+と巻線32−のU22相に3相電流の最大電流を(+は紙面垂直上方向、−は紙面垂直下方向)流すときに、第2回転子は反時計方向にトルクを発生する。つまり図1(a)において反時計方向にトルクを発生する。図2(a)と図2(c)は図1(b)の矢視断面図の方向が逆であるので、電動機の回転時としては同じ方向にトルクを発生していることになる。
次に図3を参照しながら、第3固定子ヨーク4が無かった場合における第1および第2固定子における磁束線の分布を説明する。図3に示される2極6ティース集中巻線の3相永久磁石型同期電動機201は、回転自在に支持された回転子205に空隙を介して対向する固定子202を備えている。回転子205では、軸211の外側に2極の永久磁石206が配置されている。固定子202は電磁鋼板等の磁性材料から形成されており、円環状の固定子ヨーク202aと、固定子ヨーク202aから半径方向に配置した6個の固定子ティース202bとを有している。図3には記載されていないが、6個の固定子ティース202bには巻線が集中巻に巻回されており、本実施形態の第1固定子および第1回転子と同様の構成を有している。
図3では、巻線に通電しトルクを発生している2つの状態の磁束線図が示されている。2極電動機の固定子ヨークには、180degの範囲の磁束が流れる。極数が多極になると極対数に反比例して固定子ヨークを流れる磁束の範囲が少なくなるが、2極電動機は180degの範囲の磁束が流れるため、固定子ヨーク幅を最も大きくする必要があり、小型化に不利であった。
図3の2極6ティースの電動機は、180degで(N極S極が逆向きの)半周期の磁束分布となる。このため、固定子ヨーク202aには、90deg毎に周期的に変化する磁束線の粗密分布が現れる。図3に示される領域Xは、固定子ヨーク202aにおいて固定子ティース202bに接する領域である。また、領域Yは、固定子ヨーク202aにおいて、隣接する2つの領域Xの間の領域である。固定子ヨーク202aの領域Yは、隣接する2つの固定子ティース202bの間に位置し、固定子ティース202bから最も離れた位置にある。
図3(a)に示される状態では、固定子ヨーク202aの領域Xで磁束密度が最も高く、領域Yで示す磁束密度が0になる。一方、図3(a)に示される状態から回転子が回転し、図3(b)に示される状態になると、固定子ヨーク202aの領域Xの磁束密度は低下し、領域Yで磁束密度が高くなる。
図3(a)および図3(b)に示すように、回転子の回転に応じて、固定子ヨーク202aにおける磁束線の分布は変化するが、固定子ヨーク202aには、90deg毎に磁束密度が高い箇所と低い箇所が現れている。
本開示の実施形態では、電気角90degに相当する機械角90degだけ、隣接する2個の固定子を旋回し、かつ、各々の固定子ヨークを磁気的に結合する。このため、2個の固定子の各々で生じる磁束線の粗密が磁気的結合によって均され、磁束密度分布の平準化をはかることができる。
なお、回転子の磁石の軸端部を、対向する固定子コアの軸端部よりも回転軸方向にオーバーハングさせると、固定子軸端面での回転子磁束の漏れを低減でき、高出力に効果がある。本実施形態では、第1固定子および第2固定子の各々の両端面から合計4面の軸端面が形成されている。特に、第1固定子と第2固定子との間に対応する回転子の空間を有効活用することができる。
本開示の実施形態では、第1固定子2では、各ティース2bの内径側の巻数を多く、外形側の巻数を少なく集中巻している。一方、第2固定子3では、各ティース3bの内径側の巻数を少なく、外形側の巻数を多く集中巻した構成を採用できる。このような構成を採用することにより、第1固定子2と第2固定子3との間の空間において、巻線のコイルエンドどうしの干渉を低減することができる。そのため、第1固定子2と第2固定子3と間隔を短縮しやすく、電動機全体の軸方向サイズを小さくすることが可能になる。
本実施形態の電動機は、回転子が固定子の内側に位置するインナーロータタイプであるが、回転子が固定子の外側に位置するアウターロータタイプであっても良い。
本開示の回転電気機械において、第1固定子巻線と第2固定子巻線の同じ相の巻線を直列接続してもよい。図2(a)のU11相21、U12相22、図2(c)のU21相31、U22相32を接続しU相とし、21+をU相端子に32−を中性点とする。同様に図2(a)のV11相23、V12相24、図2(c)のV21相33、V22相34を接続しV相とし、23+をV相端子に34−を中性点とする。同様に図2(a)のW11相25、W12相26、図2(c)のW21相35、W22相36を接続しW相とし、25+をW相端子36−を中性点とする。
第1固定子巻線のU11相21、第2固定子巻線のU21相31を直列接続し、第1固定子巻線のU12相22、第2固定子巻線のU22相32を直列接続し、両者を並列接続してもよい。
第1固定子巻線に第1駆動回路を接続し、第2固定子巻線に第2駆動回路を接続して、各々を個別に電流を流して駆動してもよい。
第1固定子巻線の巻数と第2固定子巻線の巻数を変えた電動機を、個別の駆動回路に接続し駆動してもよい。特に、個別の駆動回路の駆動電圧が異なる場合に固定子巻線の巻数を個別に変えることは有効である。
第1固定子と第1回転子の組と、第2固定子と第2回転子の組に、さらに第1固定子と第2回転子の組を軸方向に配置、各々の間に固定子ヨークを配置して3組の固定子を磁気結合してもよい。3組に限らず固定子と回転子の組を複数の組軸方向に配置、各々の間に固定子ヨークを配置してもよい。
第1固定子のヨークと第2固定子のヨークの間の円環状の第3固定子ヨークは、第1固定子のヨークと第2固定子のヨークの間を磁気的接続していれば必ずしも円環形状でなくてもよい。例えば、磁路として余裕のある固定子ティース外周側の固定子ヨークを、切欠等で円環形状が途切れ、複数の磁性材から形成してもよい。
(実施形態2)
図4(a)は、本開示の実施形態2における電動機の平面図である。図4(b)は、図4(a)のA−A線における軸方向断面図である。
本実施形態における電動機41は、回転自在に支持された回転軸11に第1回転子5と第2回転子8とを同軸で軸方向にずらして配置した回転子を有している。また電動機41は、第1回転子5に空隙を介して対向する第1固定子42と、第2回転子8に空隙を介して対向する第2固定子43とを備えている。第1固定子42および第2固定子43の外周は、第1固定子42および第2固定子43の外周側に配置された円環形状の磁性材からなる第3固定子ヨーク44の内周と接触している。図5において、図1および図2と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本開示の実施形態2と実施形態1との差異は、本実施形態における第3固定子ヨーク44が、第1固定子42と第2固定子43との間に位置するのではなく、第1固定子42および第2固定子43の外周側にも配置されている点にある。
第1固定子42は複数の電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成されている。第1固定子42は、円環状の固定子ヨーク42aと、固定子ヨーク42aから半径方向に配置された6個の固定子ティース42bとを有している。図示される第1固定子42では、固定子ヨーク42aと6個の固定子ティース42bとが一体に構成されているが、固定子各部分を任意に分割して組み立てた分割固定子コアであってもよい。図4には示していないが、6個の固定子ティース42bには巻線が集中巻に巻回されている。
第1固定子42と同様に、第2固定子43は電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成されている。第2固定子43は、円環状の固定子ヨーク43aと、固定子ヨーク43aから半径方向に配置した6個の固定子ティース43bとを有している。6個の固定子ティース43bには巻線が集中巻に巻回されている。
第1固定子42に対して、第2固定子43が電気角90degに相当する機械角90degだけ旋回して配置されている。第1固定子42と第2固定子43とは、円環形状の磁性材からなる第3固定子ヨーク44によって磁気的に結合されている。図4(b)に示される例では、第3固定子ヨーク44が円筒形状であるが、第1固定子ヨーク42aおよび第2固定子ヨーク43aの端面とも接するように段付きの円筒形状を有していても良い。
第1回転子5および第1固定子42は2極6ティース集中巻線の3相永久磁石型同期電動機を構成している。同様に、第2回転子8および第2固定子43も、2極6ティース集中巻線の3相永久磁石型同期電動機を構成する。これらの同期電動機は、通電により、同じ方向にトルクを発生する。
図5は、本開示の実施形態2における電動機の断面図である。図4(b)のB−B線断面を図5(a)に、図4(b)のC−C線断面を図5(b)に、図4(b)のD−D線断面を図5(c)に示す。
図5(a)、図5(b)、および図5(c)に示されるように、円筒状の第3固定子ヨークの内周面は、第1固定子ヨーク42aおよび第2固定子ヨーク43aの外周面に接している。
本開示の実施形態2では、固定子ティース42b、43bおよび固定子ヨーク42a、43aは軸方向に積層した電磁鋼板から形成されているが、第3の固定子ヨーク44は全方向等方性の磁性材、すなわち、3次元的に無方向で磁気特性の良い磁性材である前述の圧粉磁心から形成されている。このため、第3固定子ヨーク44の渦電流損は小さく高効率である。
必要なトルクが小さく、固定子ヨークが磁気飽和に対して余裕のあるとき、第1固定子42と第1回転子5、および第2固定子43と第2回転子8は、それぞれ、閉じた短い磁路を形成し、高効率に駆動できる。一方、必要なトルクが大きく、固定子ヨークが磁気飽和に対して余裕が無いときは、第3固定子ヨーク44を磁路として活用することができるため、容易に高トルクを実現できる。
本実施形態では、固定子ティース42b、43bが、第3固定子ヨーク44の内側に位置する固定子ヨーク42a、43aに連結しているため、位置決めが容易で寸法精度も高い。
(実施形態3)
図6(a)は、本開示の実施形態3における電動機の平面図である。図6(b)は、図6(a)のA−A線における軸方向断面図である。
本実施形態における電動機51は、回転自在に支持された回転軸11に第1回転子5と第2回転子8とを同軸で軸方向にずらして配置した回転子を有している。また電動機51は、第1回転子5に空隙を介して対向する第1固定子52と、第2回転子8に空隙を介して対向する第2固定子53とを備えている。第1固定子52および第2固定子53のヨーク部分は、いずれも、円筒状の磁性材からなる第3固定子ヨーク54と一体化されている。図6において、図1および図2と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本開示の実施形態3の実施形態1との差異は、第3固定子ヨーク54が第1固定子ヨークと第2固定子ヨークとを磁気的に結合するだけではなく、第3固定子ヨーク54の一部が第1固定子ヨークとして機能し、他の一部が第2固定子ヨークとして機能する点にある。言い換えると、本実施形態では、第1固定子ヨークおよび第2固定子ヨークがそれぞれ第3固定子ヨーク54の一部を構成し、これらのヨークが一体化されている点にある。
本実施形態における第3固定子ヨーク54は、3次元的に無方向で磁気特性の良い圧粉磁心から形成されている。また、第3固定子ヨーク54の半径方向の幅は、実施形態2における第3固定ヨーク44の半径方向の幅よりも広く設定されている。
6個の第1固定子ティース52が電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から形成され、第3固定子ヨーク54のうちの第1固定子ヨークとして機能する部分から半径方向に突出している。図6では図示していないが、6個の第1固定子ティース52には巻線が集中巻に巻回されている。第1固定子ティース52と同様に、第2固定子ティース53は電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から形成され、第3固定子ヨーク54のうちの第2固定子ヨークとして機能する部分から半径方向に突出している。6個の第2固定子ティース53には巻線が集中巻に巻回されている。第1固定子ティース52に対して、第2固定子ティース53が電気角90degに相当する機械角90degだけ旋回して配置されている。このような構成では、第3固定子ヨーク54のうち、第1固定子ヨークとして機能する部分と第2固定子ヨークとして機能する部分が磁気的に結合される。
第1回転子5および第1固定子は2極6ティース集中巻線の3相永久磁石型同期電動機を構成し、かつ、第2回転子8および第2固定子も、2極6ティース集中巻線の3相永久磁石型同期電動機を構成する。これらの同期電動機は、通電により、同じ方向にトルクを発生する。
図7は、本開示の実施形態3における電動機の断面図である。図6(b)のB−B線断面を図7(a)に、図6(b)のC−C線断面を図7(b)に、図6(b)のD−D線断面を図7(c)に示す。
図7(a)に示されるように、第1固定子ティース52は、第3固定子ヨーク54の内周面に接続されている。同様に、図7(c)に示されるように、第2固定子ティース53も、第3固定子ヨーク54の内周面に接続されている。図7(b)と図5(b)とを比較すると明らかなように、本実施形態における第3固定子ヨーク54は、実施形態2における第3固定子ヨーク44よりも肉厚の円筒形状を有している。
本開示の実施形態3における電動機は、第3固定子ヨーク54が全方向等方性の磁性材、すなわち、3次元的に無方向で磁気特性の良い磁性材である圧粉磁心から形成されているため、固定子ヨークの渦電流損も小さく高効率である。
第1固定子および第2固定子のヨーク部分が3次元的に無方向で磁気特性の良い圧粉磁心から形成されている場合は、実施形態1、2、3における固定子ヨークと固定子ティースの分割面は任意の面でよい。なお、固定子ティースと固定子ヨークとの接触部において、機械的保持力を高めるために、切り欠や溝等を設けてもよい。
(実施形態4)
図8(a)は、本開示の実施形態4における電動機の平面図である。図8(b)は、図8(a)のA−A線における軸方向断面図である。
本実施形態における電動機61は、回転自在に支持された回転軸11に第1回転子5と第2回転子8とを同軸で軸方向にずらして配置した回転子を有している。また電動機61は、第1回転子65に空隙を介して対向する第1固定子62と、第2回転子68に空隙を介して対向する第2固定子63とを備えている。
本実施形態でも、第1固定子62と第2固定子63とが第3固定子ヨーク64によって磁気的に結合されている。第1固定子62は電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成され、3個の固定子ティースを有している。図8では図示していないが、3個の固定子ティースには巻線が集中巻に巻回されている。第1固定子62と同様に、第2固定子63は電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成されている。3個の固定子ティースには巻線が集中巻に巻回されている。第1固定子62に対して、第2固定子63は電気角180degに相当する機械角180degだけ旋回して配置されている。第1固定子62と第2固定子63の間に円環形状の磁性材からなる第3固定子ヨーク64が配置されている。
図9は、本開示の実施形態4における電動機の断面図である。図8(b)のB−B線断面を図9(a)に、図8(b)のC−C線断面を図9(b)に、図8(b)のD−D線断面を図9(c)に示す。
図9(a)に示されるように、3個の第1固定子ティース62bが円環状の固定子ヨーク62aから突出している。図9(b)に示されるように、第3固定子ヨーク64は円環状である。図9(c)に示されるように、3個の第2固定子ティース63bが円環状の固定子ヨーク63aから突出している。
本開示の実施形態4における電動機でも、第3固定子ヨーク64を全方向等方性の磁性材、すなわち、3次元的に無方向で磁気特性の良い磁性材である圧粉磁心から形成している。このため、第3固定子ヨーク64の渦電流損も小さく高効率である。また、固定子ヨークとティースの分割面は任意の面でよい。
図9(a)、図9(c)に示すように、第1回転子65におけるN極66aおよびS極66bの磁極配置は第2回転子68におけるN極69aおよびS極69bの磁極配置と同じである。
図9(a)では、第1固定子62の3個の固定子ティース62bにそれぞれ集中巻に巻回した巻線を六角形で示している。巻線71+と巻線71−でU1相巻線を示す。同様に、巻線72+と巻線72−でV1相巻線を示す。巻線73+と巻線73−でW1相巻線を示す。図9(c)でも、第2固定子63の6個の固定子ティース63bにそれぞれ集中巻に巻回した巻線を六角形で示している。巻線74+と巻線74−でU2相巻線を示す。同様に、巻線75+と巻線75−でV2相巻線を示す。巻線76+と巻線76−でW2相巻線を示す。
また、第1回転子65に対するU相ティース配置と、第2回転子68に対するU相ティース配置とが電気角で180deg逆位相である。更に、第1回転子65のU相巻線と第2回転子68のU相巻線が逆巻である。このため、第1固定子62の3相巻線と第2固定子63の3相巻線に同じ電流を流すことにより、同じトルクを発生する。
本実施形態では、第1回転子65と第2回転子68とが軸方向に離れているが、回転子磁極の位置関係が同じであるので、1個の回転子としても実現しても良い。
第1固定子62の巻線の巻方向と第2固定子65の巻線の巻方向とを同じにし、第1回転子65の磁極と第2回転子68の磁極を電気角180deg反転して配置した回転子を用いても良い。このように固定子巻線の巻方向を同じにすることにより、巻線の簡素化がはかれ信頼性が向上する。
(実施形態5)
図10(a)は、本開示の実施形態5における電動機の平面図である。図10(b)は、図10(a)のA−A線における軸方向断面図である。
本実施形態における電動機81は、回転自在に支持された回転軸11に第1回転子85と第2回転子88とを同軸で旋回せずに軸方向にずらして配置した回転子を有している。第1回転子85と第2回転子88との間で永久磁石の同極がそろえられている。また電動機81は、第1回転子85に空隙を介して対向する第1固定子82と、第2回転子88に空隙を介して対向する第2固定子83とを備えている。
第1固定子82と第2固定子83とは第3固定子ヨーク84によって磁気的に結合されている。第1固定子82は電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成され、6個の固定子ティースを有している。図10では図示していないが、6個の固定子ティースには巻線が集中巻に巻回されている。第1固定子82と同様に、第2固定子83は電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成され、6個の固定子ティースには巻線が集中巻に巻回されている。第1固定子82に対して、第2固定子83は電気角180degに相当する機械角90degだけ旋回して配置されている。第1固定子82と第2固定子83との間には円環形状の磁性材からなる第3固定子ヨーク84が配置されている。
本実施形態と実施形態4との差異は、本実施形態における第1固定子および第2固定子が4極6ティースの構成を有している点にある。
図11は、本開示の実施形態5における電動機の断面図である。図10(b)のB−B線断面を図11(a)に、図10(b)のC−C線断面を図11(b)に、図10(b)のD−D線断面を図11(c)に示す。
図11(a)および図11(c)に示されるように、第1固定子82は第1固定子ヨーク82aと第1固定子ティース82bとを備える。また、第2固定子82は第2固定子ヨーク83aと第2固定子ティース83bとを備えている。図11(b)に示されるように、第3固定子ヨーク84は円環状である。これらの構成は、実施形態1における構成と同様である。
本開示の実施形態5における電動機でも、第3固定子ヨーク84が全方向等方性の磁性材、すなわち、3次元的に無方向で磁気特性の良い磁性材である圧粉磁心から形成されている。このため、第3固定子ヨーク84の渦電流損も小さく高効率である。また、固定子ヨークとティースの分割面は任意の面でよい。
図11(a)、図11(c)に示されるように、1回転子85におけるN極86aおよびS極86bの磁極配置は第2回転子88におけるN極89aおよびS極89bの磁極配置と同じである。
また、図11(a)では、第1固定子82の6個の固定子ティース82bにそれぞれ集中巻に巻回した巻線を四辺形で示している。巻線91+と巻線91−でU11相巻線を示し、巻線92+と巻線92−でU12相巻線を示している。同様に、巻線93+と巻線93−でV11相巻線を示し、巻線94+と巻線94−でV12相巻線を示す。巻線95+と巻線95−でW11相巻線を示し、巻線96+と巻線96−でW12相巻線を示す。図11(c)でも、第2固定子83の6個の固定子ティース83bにそれぞれ集中巻に巻回した巻線を四辺形で示している。巻線111+と巻線111−でU21相巻線を示し、巻線112+と巻線112−でU22相巻線を示している。同様に、巻線113+と巻線113−でV21相巻線を示し、巻線114+と巻線114−でV22相巻線を示す。巻線115+と巻線115−でW21相巻線を示し、巻線116+と巻線116−でW22相巻線を示す。
本実施形態では、第1回転子85に対するU相ティース配置と第2回転子88に対するU相ティース配置が電気角で180deg逆位相である。更に、第1回転子85のU相巻線と第2回転子88のU相巻線が逆巻である。このため、第1固定子85の3相巻線と第2固定子88の3相巻線に同じ電流を流すことにより、同じトルクを発生する。
本実施形態では、第1回転子85と第2回転子88とが軸方向に離れているが、回転子磁極の位置関係が同じであるので、第1回転子85および第2回転子88を1個の回転子によって実現しても良い。
なお、第1固定子82の巻線の巻方向と第2固定子83の巻線の巻方向を同じにし、第1回転子85の磁極と第2回転子88の磁極を電気角180deg反転して配置した回転子を用いても良い。このように固定子巻線の巻方向を同じにすることにより、巻線の簡素化がはかれ信頼性が向上する。
(実施形態6)
図12(a)は、本開示の実施形態6における電動機の平面図である。図12(b)は、図12(a)のA−A線における軸方向断面図である。
本実施形態における電動機121は、回転自在に支持された回転軸11に第1回転子125と第2回転子128とを同軸で旋回せずに軸方向にずらして配置した回転子を有している。第1回転子125と第2回転子128との間で同極がそろえられている。また電動機121は、第1回転子125に空隙を介して対向する第1固定子122と、第2回転子128に空隙を介して対向する第2固定子123とを備えている。
第1固定子122と第2固定子123とは第3固定子ヨーク124によって磁気的に結合されている。第1固定子122は電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成され、9個の固定子ティースを有している。図12では図示していないが、9個の固定子ティースには巻線が集中巻に巻回されている。第1固定子122と同様に、第2固定子123は電磁鋼板を軸方向に積層した磁性材から構成され、9個の固定子ティースには巻線が集中巻に巻回されている。
第1固定子122に対して、第2固定子123は電気角180degに相当する機械角60degだけ旋回して配置されている。第1固定子122と第2固定子123との間に円環形状の磁性材からなる第3固定子ヨーク124が配置されている。
本実施形態と実施形態3との差異は、本実施形態における第1固定子122および第2固定子123が6極9ティースの構成を有している点にある。
図13は、本開示の実施形態6における電動機の断面図である。図12(b)のB−B線断面を図13(a)に、図12(b)のC−C線断面を図13(b)に、図12(b)のD−D線断面を図13(c)に示す。
図13(a)には第1固定子ティース122bが示され、図13(b)に円環状の第3固定子ヨーク124が示されている。図13(c)には、第2固定子ティース123b、その外周部に固定子ヨーク123aを配していることを示す。
本開示の実施形態6における電動機は、固定子ヨーク124を全方向等方性の磁性材、すなわち、3次元的に無方向で磁気特性の良い磁性材である圧粉磁心から構成したので、固定子ヨーク124の渦電流損も小さく高効率である。また、第1固定子や第2固定子を圧粉磁心から構成した場合は、固定子ヨークとティースの分割面は任意の面でよい。
また、図13(a)では、第1固定子122の9個の固定子ティース122bにそれぞれ集中巻に巻回した巻線を四辺形で示している。巻線131+と巻線131−でU11相巻線を示し、巻線132+と巻線132−でU12相巻線を示し、巻線133+と巻線133−でU13相巻線を示している。同様に、巻線134+と巻線134−でV11相巻線を示し、巻線135+と巻線135−でV12相巻線を示し、巻線136+と巻線136−でV13相巻線を示す。巻線137+と巻線137−でW11相巻線を示し、巻線138+と巻線138−でW12相巻線を示し、巻線139+と巻線139−でW13相巻線を示す。図13(c)でも、第2固定子123の9個の固定子ティース123bにそれぞれ集中巻に巻回した巻線を四辺形で示している。巻線141+と巻線141−でU21相巻線を示し、巻線142+と巻線142−でU22相巻線を示し、巻線143+と巻線143−でU23相巻線を示す。同様に、巻線144+と巻線144−でV21相巻線を示し、巻線145+と巻線145−でV22相巻線を示し、巻線146+と巻線146−でV23相巻線を示す。巻線147+と巻線147−でW21相巻線を示し、巻線148+と巻線148−でW22相巻線を示し、巻線149+と巻線149−でW23相巻線を示す。
図13(a)、図13(c)に示すように、第1回転子125におけるN極126a、126c、126eおよびS極126b、126d、126fの磁極配置は第2回転子128におけるN極129a、129c、129eおよびS極129b、129d、129fの磁極配置と同じである。
このように第1回転子125と第2回転子128は同じ磁極配置を有している。また、第1回転子125のU相ティース配置と第2回転子128のU相ティース配置が電気角で180deg逆位相であり、第1回転子125のU相巻線に対して第2回転子128のU相巻線が逆巻である。このため、第1固定子122の3相巻線と第2固定子126の3相巻線に同じ電流を流すことにより、同じトルクを発生する。
本実施形態では、第1回転子125と第2回転子128とが軸方向に離れているが、回転子磁極の位置関係が同じであるので、一つの回転子としても良い。
なお、第1固定子122の巻線の巻方向と第2固定子123の巻線の巻方向を同じとし、第1回転子125の磁極と第2回転子128の磁極を逆に配置してもよい。
上記の各実施形態では、第3固定子ヨークは、基本的には円筒形状を有しているが、第3固定子ヨークの形状は、これらの実施形態に用いられた例に限定されない。円筒の一部にスリットや切欠きが設けられていても良い。
本開示のある実施形態では、nを1以上の整数とするとき、第1回転子および第2回転子の磁極数は2n、第1固定子および第2固定子ティース数は3nである。第1固定子と前記第2固定子とは、機械角で360/(2n)degだけ旋回して配置されている。このとき、第1巻線の巻方向と第2巻線の巻方向とが互いに逆巻である。
本開示にかかる回転電気機械は、固定子ヨーク幅を小さくすることが可能な構成を有しているため、例えば、小径、集中巻巻線で回転軸方向寸法を短くできる。その場合、軸剛性が向上する。
図14は、本開示の電動機ユニットの例を示すブロック図である。この電動機ユニットは、上記の実施形態のいずれかにおける電動機1000と、電動機1000を駆動する回路1200とを備えている。回路1200は、電動機1000の第1巻線に接続された第1駆動回路1210と、電動機1000の第2巻線に接続された第2駆動回路1220とを備えている。回路1200は、第1巻線および第2巻線を個別に駆動するように構成されている。第1巻線の巻数と第2巻線の巻数とは異なっていてもよい。また、第1駆動回路1210と第2駆動回路1220の駆動電圧は異なっていてもよい。また、図14の電動機ユニットでは、電動機1000が2個の駆動回路1210、1220に接続されているが、電動機1000の第1巻線と第2巻線の位相が同じまたは近い場合、電動機1000の第1巻線と第2巻線を1種類となるよう接続して、1個の駆動回路に接続してもよい。
図15は、本開示の発電機ユニットの例を示すブロック図である。この発電機ユニットは、上記の実施形態のいずれかにおける電動機と同様の構成を有する発電機2000と、発電機2000に接続されて電力を外部に出力する回路2200とを備えている。発電機2000は、発電機2000の回転軸が外力によって回転させられることにより、第1巻線および第2巻線を介して電力を回路2200に供給する。
また、図15の発電機ユニットでは、発電機2000が2個の出力回路2210、2220に接続されているが、発電機2000の第1巻線と第2巻線の位相が同じまたは近い場合、発電機2000の第1巻線と第2巻線を1種類となるよう接続して、1個の出力回路に接続してもよい。
本開示による回転電気機械は、回転子と固定子との間の空隙が半径方向にあるラジアルギャップ型に限定されず、この空隙が軸方向にあるアキシャルギャップ型であってもよい。アキシャルギャップ型の場合、磁気的に結合した2個の固定子の組の両側に、固定子のティースに対向するように一対の回転子が配置され得る。
本開示の回転電気機械は、小型高出力な高速電動機および高速発電機として特に有用であるが、これらの用途に限定されず幅広い技術分野で使用され得る。
1、41、51、61、81、121 電動機
2、42、52,62、82、122 第1固定子
3、43、53、63、83、123 第2固定子
4、44、54、64、84、124 第3固定子ヨーク
5、65、85、125 第1回転子
6、9、66、69、86、89、126、129 永久磁石
7、10,67、70、87、90、127、130 保護管
8、68、88、128 第2回転子
11 回転軸
21、22、23、24、25、26 第1巻線
31、32、33、34、35、36 第2巻線
1000 電動機
1200 回路
1210 第1駆動回路
1220 第2駆動回路
2000 発電機
2200 回路
2210 第1出力回路
2220 第2出力回路

Claims (20)

  1. 1以上の磁極対を有し、回転軸の周りに回転可能に支持された回転子と、
    前記回転子に対してラジアルギャップまたはアキシャルギャップを介して対向する固定子と、
    を備える回転電気機械であって、
    前記固定子は、前記回転軸の方向に沿って配列された第1固定子および第2固定子を含む複数の固定子を備え、
    前記第1固定子は、
    磁性材料から形成された円環状の第1固定子ヨークと、
    磁性材料から形成され、前記第1固定子ヨークから前記回転子に向かって突出する複数の第1固定子ティースと、
    前記複数の第1固定子ティースに巻回された第1巻線と、
    を有し、
    前記第2固定子は、
    磁性材料から形成された円環状の第2固定子ヨークと、
    磁性材料から形成され、前記第2固定子ヨークから前記回転子に向かって突出する複数の第2固定子ティースと、
    前記複数の第2固定子ティースに巻回された第2巻線と、
    を有し、
    前記複数の第2固定子ティースは、前記複数の第1固定子ティースを前記回転軸の周りに旋回し、かつ、前記回転軸の方向にシフトさせた配置を有しており、
    前記第1固定子ヨークは前記第2固定子ヨークに磁気的に結合されている、回転電気機械。
  2. 前記第1固定子ヨークおよび前記第2固定子ヨークは、連続した1個の固定子ヨークから形成されている、請求項1に記載の回転電気機械。
  3. 前記固定子は、前記第1固定子ヨークおよび前記第2固定子ヨークを磁気的に結合する第3固定子ヨークを有している、請求項1に記載の回転電気機械。
  4. 前記第3固定子ヨークは全方位等方性の磁性材から形成されている請求項3に記載の回転電気機械。
  5. 前記回転子の前記磁極対は永久磁石から形成され、
    前記永久磁石は、対向する前記固定子の前記回転軸の方向における端よりも前記回転軸の方向に突出している、請求項1から4のいずれかに記載の回転電気機械。
  6. 前記第1巻線および前記第2巻線は集中巻であり、
    前記第1巻線の前記第1固定子ティースの先端側における巻数は、前記第1固定子ヨーク側における巻数よりも多く、
    前記第2巻線の前記第2固定子ティースの先端側における巻数は、前記第2固定子ヨーク側における巻数よりも少ない、請求項1から5のいずれかに記載の回転電気機械。
  7. 前記固定子は、全方位等方性の磁性材料から形成されている請求項1から6のいずれかに記載の回転電気機械。
  8. 前記第1固定子ヨークおよび前記第2固定子ヨークの一部は、全方位等方性の磁性材料から形成されており、前記第1固定子ヨークおよび前記第2固定子ヨークの他の部分は、電磁鋼板から形成され、
    全方位等方性の磁性材料から形成されている前記一部は、前記第1固定子ヨークおよび前記第2固定子ヨークのうち、前記第1固定ティースおよび前記第2固定ティースの反対側に位置している、請求項1から6のいずれかに記載の回転電気機械。
  9. 前記回転子は、前記回転軸の方向に沿って配列された第1回転子および第2回転子を含む、請求項1から8のいずれかに記載の回転電気機械。
  10. 前記第2回転子は、前記第1回転子を前記回転軸の方向にシフトさせた構成を有している、請求項9に記載の回転電気機械。
  11. 前記第2回転子は、前記第1回転子を前記回転軸の周りに旋回し、かつ、前記回転軸の方向にシフトさせた構成を有している、請求項9に記載の回転電気機械。
  12. 前記第2回転子の前記第1回転子に対する旋回角度は、前記第2固定子の前記第1固定子に対する旋回角度に等しい、請求項11に記載の回転電気機械。
  13. 前記第2回転子の前記第1回転子に対する旋回角度は、前記第2固定子の前記第1固定子に対する旋回角度とは異なっている、請求項11に記載の回転電気機械。
  14. nを1以上の整数とするとき、
    前記第1回転子および前記第2回転子の磁極数は2n、
    前記第1固定子および前記第2固定子ティース数は3nであり、
    前記第1固定子と前記第2固定子とは、機械角で360/(2n)degだけ旋回して配置されており、
    前記第1巻線の巻方向と前記第2巻線の巻方向とが互いに逆巻である、請求項9から13のいずれかに記載の回転電気機械。
  15. 前記第1巻線と前記第2巻線とは同相で直列に接続されている、請求項1から13のいずれかに記載の回転電気機械。
  16. 請求項1から15のいずれかに記載の回転電気機械と、
    前記回転電気機械を駆動する回路と、
    を備え、
    前記回路は、
    前記第1巻線に接続された第1駆動回路と、
    前記第2巻線に接続された第2駆動回路と、
    を備え、前記第1巻線および前記第2巻線は個別に駆動するように構成されている、電動機ユニット。
  17. 前記第1巻線の巻数と前記第2巻線の巻数とが異なる、請求項16に記載の電動機ユニット。
  18. 前記第1駆動回路と前記第2駆動回路の駆動電圧が異なる、請求項16に記載の電動機ユニット。
  19. 請求項1から15のいずれかに記載の回転電気機械と、
    前記回転電気機械に電気的に接続され、電力を外部に出力する回路と、
    を備え、
    前記回路は、
    前記第1巻線に接続された第1出力回路と、
    前記第2巻線に接続された第2出力回路と、
    を備える、発電機ユニット。
  20. 請求項1から15のいずれかに記載の回転電気機械と、
    前記回転電気機械に電気的に接続された回路と、
    を備える、回転電気機械ユニット。
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