JP2015162628A - 太陽電池用封止シート及び太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】耐熱層と柔軟層とを積層してシート化してなり、前記耐熱層は、融点80℃以上のオレフィン系樹脂Aを含む樹脂組成物iから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30〜200MPaであり、前記柔軟層は、オレフィン系樹脂Bを含む樹脂組成物iiから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30MPa未満であり、前記耐熱層の厚みと前記柔軟層の厚みとの比が1:50〜1:1であり、かつシート全体の25℃の引張弾性率が10〜100MPaである太陽電池用封止シート。
【選択図】なし
Description
現在、太陽電池モジュールにおける太陽電池セルの封止材としては、柔軟性、透明性等の観点から、酢酸ビニル含有量の高いエチレン・酢酸ビニル共重合体が使用されている(特許文献1)。
近年、生産効率を向上させるために、一つの巻物に巻かれている太陽電池用封止シートの長さをできるだけ長くすることが求められている。ところが、太陽電池用封止シートの長さを長くするほど、太陽電池用封止シートの巻き径方向に強い圧力が加わるようになり、太陽電池用封止シートのブロッキングが更に生じやすくなっていた。
[1]耐熱層と柔軟層とを積層してシート化してなり、前記耐熱層は、融点80℃以上のオレフィン系樹脂Aを含む樹脂組成物iから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30〜200MPaであり、前記柔軟層は、オレフィン系樹脂Bを含む樹脂組成物iiから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30MPa未満であり、前記耐熱層の厚みと前記柔軟層の厚みとの比が1:50〜1:1であり、かつシート全体の25℃の引張弾性率が10〜100MPaである太陽電池用封止シート。
[2]前記樹脂組成物iの全樹脂成分中に、前記オレフィン系樹脂Aを50質量%以上含む上記[1]に記載の太陽電池用封止シート。
[3]前記オレフィン系樹脂Aとして、直鎖状低密度ポリエチレンAを含む上記[1]又は[2]に記載の太陽電池用封止シート。
[4]前記オレフィン系樹脂Bとして、直鎖状低密度ポリエチレンBを含む上記[1]〜[3]のいずれかに記載の太陽電池用封止シート。
[5]前記耐熱層の厚みと前記柔軟層の厚みとの比が1:30〜1:10である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の太陽電池用封止シート。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の太陽電池用封止シートを含む太陽電池モジュール。
本発明の太陽電池用封止シートは、耐熱層と柔軟層とを積層してシート化してなり、前記耐熱層は、融点80℃以上のオレフィン系樹脂Aを含む樹脂組成物iから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30〜200MPaであり、前記柔軟層は、オレフィン系樹脂Bを含む樹脂組成物iiから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30MPa未満であり、前記耐熱層の厚みと前記柔軟層の厚みとの比が1:50〜1:1であり、かつシート全体の25℃の引張弾性率が10〜100MPaであるものである。
以下、本発明の太陽電池用封止シート(以下、「封止シート」と称する場合がある。)の実施の形態について説明する。
耐熱層は、融点80℃以上のオレフィン系樹脂Aを含む樹脂組成物iから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30〜200MPaである。
耐熱層の引張り弾性率が30MPa未満であると封止シートを巻き取った際にブロッキングが起こりやすく、200MPaを超えると封止シートに要求される柔軟性を満足することができず、太陽電池セルと封止シートとを積層して太陽電池モジュールを作製する際に気泡が混入したり、セルの破損が発生する。
耐熱層の引張弾性率は40〜100MPaであることが好ましく、45〜70MPaであることがより好ましい。
なお、本発明の耐熱層及び柔軟層の25℃の引張弾性率、並びにオレフィン系樹脂A及びオレフィン系樹脂Bの25℃の引張弾性率は、例えば以下の方法により測定できる。
アイティ計測社製の動的粘弾性測定機、商品名「粘弾性スペクトロメーターDVA−200」を用いて、試料(縦4mm、横60mm)を振動周波数10Hz、ひずみ0.1%、昇温速度3℃/分、チャック間25mmで横方向について、−150℃から150℃まで測定し、得られたデータから、25℃における引張弾性率(E’)を求めた。
オレフィン系樹脂Aの融点が80℃未満であると封止シート同士のブロッキングが発生しやすくなる。オレフィン系樹脂Aの融点は85℃以上であることが好ましい。また、オレフィン系樹脂Aの融点は、透明性及び柔軟性の観点から、130℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。
オレフィン系樹脂Aは、本発明の効果を発揮しやすくする観点から、樹脂組成物iの全樹脂成分中の50〜100質量%含まれることが好ましく、70〜99質量%含まれることがより好ましく、75〜98質量%含まれることがさらに好ましく、80〜96質量%含まれることがよりさらに好ましい。
これらの中でも、直鎖状低密度ポリエチレン(以下、「LLDPE」と称する場合もある。)が柔軟性、透明性に優れるため好ましい。
直鎖状低密度ポリエチレンAは、直鎖状低密度ポリエチレンAによる効果を発揮しやすくするために、オレフィン系樹脂Aの50質量%以上含まれることが好ましく、70質量%以上含まれることがより好ましく、90質量%以上含まれることがさらに好ましく、100質量%含まれることがよりさらに好ましい。
α−オレフィンの炭素数が8未満の場合、α−オレフィンの量は上記範囲より多くすることが好ましい。また、α−オレフィンの炭素数が8を超える場合、α−オレフィンの量は上記範囲より少なくすることが好ましい。
なお、直鎖状低密度ポリエチレンA及び後述の直鎖状低密度ポリエチレンBにおけるα−オレフィンの種類及び含有量は、周知の方法、例えば、核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)測定装置、その他の機器分析装置で分析することができる。
オレフィン系樹脂Aとして含まれるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「エチレン−酢酸ビニル共重合体A」と称する場合がある。)は、融点及び引張弾性率を本発明の範囲にしやすくする観点から、酢酸ビニルの含有率が3〜30質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。
これら変性オレフィン系樹脂の中でも、シラン変性オレフィン樹脂は、太陽電池モジュールを構成する保護材及び太陽電池セルへの密着性に優れる点で好適である。特に、直鎖状低密度ポリエチレンAのシラン変性物は、直鎖状低密度ポリエチレンAの性能を備えつつ密着性に優れる点で好適である。
なお、耐熱層を2層以上有する場合、耐熱層の合計厚みが前記範囲を満たすことが好ましい。
柔軟層は、オレフィン系樹脂Bを含む樹脂組成物iiから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30MPa未満である。
柔軟層の引張り弾性率が30MPaを超えると封止シートに要求される柔軟性を満足することができず、太陽電池セルと封止シートとを積層して太陽電池モジュールを作製する際に気泡が混入したり、セルの破損が発生する。オレフィン系樹脂Bの引張弾性率は25MPa以下であることが好ましく、20MPa以下であることがより好ましい。また、柔軟層の引張弾性率は10MPa以上であることが好ましい。
オレフィン系樹脂Bは、柔軟層の引張弾性率を上述の範囲とするために、引張り弾性率が30MPa未満であることが好ましく25MPa以下であることがより好ましく、5〜20MPaであることがさらにより好ましい。
オレフィン系樹脂Bは、本発明の効果を発揮しやすくする観点から、樹脂組成物iiの全樹脂成分中の50〜100質量%含まれることが好ましく、70〜99質量%含まれることがより好ましく、75〜98質量%含まれることがさらに好ましく、80〜96質量%含まれることがよりさらに好ましい。
これらの中でも、直鎖状低密度ポリエチレン(以下、「LLDPE」と称する場合もある。)が柔軟性、透明性に優れるため好ましい。
直鎖状低密度ポリエチレンBは、直鎖状低密度ポリエチレンBによる効果を発揮しやすくするために、オレフィン系樹脂Bの50質量%以上含まれることが好ましく、70質量%以上含まれることがより好ましく、90質量%以上含まれることがさらに好ましく、100質量%含まれることがよりさらに好ましい。
α−オレフィンの炭素数が8未満の場合、α−オレフィンの量は上記範囲より多くすることが好ましい。また、α−オレフィンの炭素数が8を超える場合、α−オレフィンの量は上記範囲より少なくすることが好ましい。
オレフィン系樹脂Bとして含まれるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「エチレン−酢酸ビニル共重合体B」と称する場合がある。)は、引張弾性率を本発明の範囲にしやすくする観点から、酢酸ビニルの含有率が5〜40質量%であることが好ましく、20〜35質量%であることがより好ましい。
これら変性オレフィン系樹脂の中でも、シラン変性オレフィン樹脂は、太陽電池モジュールを構成する保護材及び太陽電池セルへの密着性に優れる点で好適である。特に、直鎖状低密度ポリエチレンBのシラン変性物は、直鎖状低密度ポリエチレンBの性能を備えつつ密着性に優れる点で好適である。
なお、柔軟層を2層以上有する場合、柔軟層の合計厚みが前記範囲を満たすことが好ましい。
上述した樹脂組成物i及び樹脂組成物ii中には、接着性等の諸物性を向上させる目的で、本発明の効果を阻害しない範囲でその他の樹脂を含有しても良い。その他の樹脂としては、粘着付与樹脂、各種エラストマー(スチレン系等)等が挙げられる。また、樹脂組成物i中にオレフィン系樹脂Bを含有させてもよく、樹脂組成物ii中にオレフィン系樹脂Aを含有させてもよい。
樹脂組成物i及び樹脂組成物iiには、それぞれ任意に各種添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、有機過酸化物等の架橋剤、紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系やホスファイト系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系の光安定剤、光拡散剤、難燃剤及び変色防止剤等が挙げられる。
添加剤の含有量は、各々、樹脂組成物中で0.1〜2質量%程度である。
なお、樹脂組成物中に架橋剤を含有させる場合、耐熱層及び柔軟層の形成後に架橋剤が残存すると、残存した架橋剤により悪影響が生じる場合がある。このため、耐熱層及び柔軟層の形成過程で架橋剤を十分に反応させ、耐熱層及び柔軟層中には架橋剤を実質的に含有しないことが好ましい。実質的に含有しないとは、耐熱層及び柔軟層中の0.1質量%以下であることを意味し、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0質量%を意味する。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノールなどを挙げることができる。サリチル酸エステル系としては、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート等が挙げられる。
本発明の太陽電池用封止シートは、上述した耐熱層と柔軟層とを積層してシート化してなり、耐熱層の厚みと柔軟層の厚みとの比が1:50〜1:1であり、かつシート全体の25℃の引張弾性率が10〜100MPaである。
耐熱層及び柔軟層は、各層を1層有していればよく、各層を2層以上有していてもよい。なお、ブロッキング抑制の観点から、封止シートの少なくとも一方の表面には耐熱層を位置させることが好ましい。太陽電池用封止シートの層構成としては、「耐熱層/柔軟層」、「耐熱層/柔軟層/耐熱層」等が挙げられ、「耐熱層/柔軟層/耐熱層」が好適である。
耐熱層中に上述の直鎖状低密度ポリエチレンAを含み、かつ柔軟層中に上述の直鎖状低密度ポリエチレンBを含有する場合、両層間の密着性に優れるため好適である。
封止シートの25℃の引張弾性率は、実施例に記載の方法で測定することができる。
耐熱層と柔軟層の厚み比は、1:40〜1:5であることが好ましく、1:30〜1:10であることがより好ましい。
なお、耐熱層を2層以上有する場合、上記厚み比は耐熱層の厚みを合計した際の厚み比とする。柔軟層を2層以上有する場合も、上記厚み比は柔軟層の厚みを合計した際の厚み比とする。
本発明の太陽電池モジュールは、上述した本発明の太陽電池用封止シートを含んでなるものである。
太陽電池モジュールは、上部保護材、封止シートx、太陽電池セル、封止シートy、及び下部保護材をこの順に積層してなる基本構成からなる。該構成の太陽電池モジュールの封止シートx及び/又はyとして、上述した本発明の太陽電池用封止シートを用いることができ、封止シートx及びyの両方を本発明の太陽電池用封止シートとすることが好ましい。
上部保護材、太陽電池セル及び下部保護材は、汎用の材料を用いることができる。
(1)原料1:直鎖状低密度ポリエチレンA
プライムポリマー社製、商品名:エボリューP SP9048、MFR:4g/10min、融点88℃、25℃における引張弾性率50MPa、オクテン含有量5モル%
(2)原料2:直鎖状低密度ポリエチレンB
三井化学社製、商品名:タフマー H−5030S、MFR:5g/10min、融点60℃、25℃における引張弾性率10MPa、オクテン含有量11モル%
(3)原料3:直鎖状低密度ポリエチレンAのシラン変性樹脂
三菱化学社製、商品名:リンクロン XLE815N、MFR:0.5g/10min、融点120℃、25℃における引張弾性率200MPa、ブテン含有量5モル%
(4)原料4:直鎖状低密度ポリエチレンBのシラン変性樹脂
三菱化学社製、リンクロン SL800N、MFR:1.7g/10min、融点50℃、25℃における引張弾性率15MPa、オクテン含有量18モル%
(5)原料5:エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
三井化学製、エバフレックスEV250、MFR:15g/10min、融点71℃、25℃における引張弾性率10MPa、酢酸ビニル含有量:28質量%
なお、原料1〜5の25℃における引張弾性率は、後述の方法により測定したものである。
多層Tダイを備えた40mmφ同方向二軸押出機を2台用いて、設定温度200℃で各層の原料(樹脂組成物i又は樹脂組成物ii)を溶融混練し、20℃のキャストロールとの間にキャストし急冷製膜することにより、柔軟層の両面に耐熱層が配置された総厚み500μmの封止シートを得た。耐熱層及び柔軟層に用いた原料組成(樹脂組成物i又は樹脂組成物ii)、耐熱層と柔軟層との厚み比は表1に示した。なお、各封止シートにおいて2層存在する耐熱層の厚みは同一である。
得られた封止シートの透明性、ブロッキング性、柔軟性及び引張弾性率を下記の要領で測定した。結果を表1に示す。
厚み2mmのホウ珪酸ガラス板の2枚の間に、表1に示す封止シートを、真空プレス機で、150℃×15分の条件で貼り合わせを行なった。得られた積層体(ガラス/封止シート/ガラス)のヘイズを、スガ試験機社製のヘーズメーターを用いて測定した。
インターコネクターを介して接続された複数個の太陽電池セルを一列に配置し、これらの太陽電池セルの上面に封止シートを介して透明平板ガラスを積層し、太陽電池セルの下面に封止シートを介して太陽電池用バックシートを積層させて積層体を作製した。積層の際、封止シートの耐熱層が太陽電池セルと反対側を向くようにした。
この積層体を、真空プレス機を用いて加熱プレスすることにより、積層一体化された太陽電池モジュールを製造した。この太陽電池モジュールの外観を観察し、下記基準に基づいて評価した。
○:異常なし
△:気泡混入あり
×:セル割れあり
300mの長さを有する封止シートを用意し、この封止シートを直径76mmの巻き芯に巻いて巻物を作製した。この巻物を45℃にて7日間放置した後、巻物から封止シートを巻き出した。封止シートを容易に巻き出すことができ、封止シートに変形が生じなかった場合を「○」、封止シート同士が密着しており、密着している封止シート同士を剥離させる際に封止シートに変形が生じた場合を「×」とした。
耐熱層及び柔軟層の25℃の引張弾性率、並びに上記の原料1〜4の25℃の引張弾性率を以下の方法により測定した。
アイティ計測社製の動的粘弾性測定機、商品名「粘弾性スペクトロメーターDVA−200」を用いて、試料(縦4mm、横60mm)を振動周波数10Hz、ひずみ0.1%、昇温速度3℃/分、チャック間25mmで横方向について、−150℃から150℃まで測定し、得られたデータから、25℃における引張弾性率(E’)を求めた。
比較例1の太陽電池用封止シートは、ヘイズが高く透明性が不十分なものであった。
比較例2の太陽電池用封止シートは、耐熱層の引張弾性率が低すぎることから、ブロッキング性に劣るものであった。
比較例3の太陽電池用封止シートは、柔軟層の厚みに対して耐熱層の厚みが厚すぎることから、柔軟性に劣るとともに、透明性も不十分なものであった。
比較例4の太陽電池用封止シートは、比較例3ほどではないが、柔軟層の厚みに対して耐熱層の厚みが厚すぎることから、透明性が不十分なものであった。
Claims (6)
- 耐熱層と柔軟層とを積層してシート化してなり、前記耐熱層は、融点80℃以上のオレフィン系樹脂Aを含む樹脂組成物iから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30〜200MPaであり、前記柔軟層は、オレフィン系樹脂Bを含む樹脂組成物iiから形成されてなり、25℃の引張弾性率が30MPa未満であり、前記耐熱層の厚みと前記柔軟層の厚みとの比が1:50〜1:1であり、かつシート全体の25℃の引張弾性率が10〜100MPaである太陽電池用封止シート。
- 前記樹脂組成物iの全樹脂成分中に、前記オレフィン系樹脂Aを50質量%以上含む請求項1に記載の太陽電池用封止シート。
- 前記オレフィン系樹脂Aとして、直鎖状低密度ポリエチレンAを含む請求項1又は2に記載の太陽電池用封止シート。
- 前記オレフィン系樹脂Bとして、直鎖状低密度ポリエチレンBを含む請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池用封止シート。
- 前記耐熱層の厚みと前記柔軟層の厚みとの比が1:30〜1:10である請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池用封止シート。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池用封止シートを含む太陽電池モジュール。
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