JP6314535B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
近年、地球温暖化等の環境問題に対する意識が高まる中、特に太陽光発電については、そのクリーン性や無公害性という点から期待が高まっている。
太陽電池は太陽光のエネルギーを直接電気に換える太陽光発電システムの中心部を構成するものである。太陽電池の構造としては一般的に、複数枚の太陽電池素子(セル)が直列又は並列に配線され、セルを保護するためのパッケージングが行われることにより、ユニット化されている。このパッケージに組み込まれたユニットを太陽電池モジュールと呼び、一般的に太陽光が当たる面を、ガラス及び樹脂シート等の透明基材からなる上部保護材で覆い、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性プラスチックからなる封止材(封止樹脂層)で間隙を埋め、裏面を下部保護材で保護した構成になっている。
これらの太陽電池モジュールは主に屋外で使用されるため、材質及び構造等には種々の特性が必要とされる。例えば封止材には、柔軟性、耐熱性、透明性、耐久性、等が要求される。
従来、太陽電池モジュールにおける太陽電池セルの封止材としては、柔軟性、透明性等の観点から、材料として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」と称する場合がある。)が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。しかしEVAを用いる太陽電池セルの封止材は、長期に渡って使用すると加水分解して酢酸を生じ、太陽電池の回路を腐食する等の懸念があった。
また、EVAは耐熱性等の観点から架橋して使用する必要がある。このため、架橋剤及び架橋助剤を混合したEVAシートを予め作製し、得られたEVAシートを用いて太陽電池セルを封止するという工程が採用されている。EVAの架橋剤としては主に有機過酸化物が使用されているが、有機過酸化物は高温で分解するため、EVAシートの製造段階では有機過酸化物が分解しないような低温(通常、80〜100℃程度)での成形が必要となり、押出成形の速度を上げ難く生産性に劣るという問題があった。
さらに、太陽電池セルの封止段階では、ラミネーターにおいて数分〜十数分かけてエア抜きや仮接着を行う工程と、オーブン内において有機過酸化物が分解する高い温度(通常、130〜150℃程度)で十数分〜60分程度かけて本接着(架橋)する工程とからなる2段階の工程を経る必要がある。このため、EVAを用いた場合、太陽電池モジュールの製造に工数と時間を要し、製造コストを上昇させるという問題点があった。
また、太陽電池モジュールとして使用している間に、封止材中に存在する架橋剤残渣由来のガスが発生するという懸念もあった。
一方、EVAの代わりに、酢酸発生の懸念がないポリオレフィン系の樹脂を使用した封止材が提案されている。
特許文献2では、エチレン/α−オレフィン共重合体と、有機過酸化物を含有する樹脂組成物を用いた太陽電池封止材が開示されている。
特許文献3では、特定の熱特性を有するエチレン/α−オレフィンランダム共重合体と、エチレン/α−オレフィンブロック共重合体とを用いてなる太陽電池封止材が開示されている。
特許文献4では、密度の異なる2種類のポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなる太陽電池封止材が開示されている。
特開昭58−60579号公報 特開2010−155915号公報 特許4634535号公報 特開2011−3783号公報
一般的に、ポリオレフィン系樹脂を主体とする太陽電池封止材は、その結晶性を下げる(すなわち、結晶融解熱量を小さくする)ことで、透明性を確保できる。しかし、結晶性が低下すると、耐熱性も低下するという問題がある。
そこで、特許文献2では、封止材中に有機過酸化物を含有させ、架橋することにより耐熱性を付与している。しかし、本技術では架橋工程を必要とするため、本技術を用いた封止材および太陽電池モジュールは、生産性に劣るという課題があった。また、封止材中に架橋剤由来の残渣が存在するため、アウトガスによりモジュールにフクレが発生する等の懸念もあった。
一方、特許文献3〜4の封止材は、結晶性の高いポリエチレンを含有することで、架橋工程を要することなく耐熱性を付与している。しかし、耐熱性を向上させるために結晶性の高いポリエチレンの含有量を増やすと、封止材の透明性が下がり、モジュールの光電変換効率低下を招く恐れがあった。
また、複数のセルが封止されている一般的な太陽電池モジュール中において、セルは、直列または並列に並んで配置されている。このような太陽電池モジュールにおいて耐熱試験を実施した際、耐熱試験中にセル同士が近づいて、セル間が収縮する現象(以下、「セル間収縮現象」と称する場合がある。)を生じる場合がある。セル間収縮現象が発生した場合、配線に負荷がかかるとともに、セル同士が衝突して破損する可能性があり、発電効率の低下が懸念される。特許文献2〜4では、セル間収縮現象について、全く検討を行っていない。
本発明者らは、セル間収縮現象の原因について鋭意検討し、この現象が、主に、封止材に積層された上部/下部保護材の熱収縮に起因することを突き止めた。すなわち、封止材の耐熱性が低いと、高温環境で保護材が熱収縮する際の応力に封止材が十分耐えられず、セル間収縮が発生することを突き止めた。また、保護材の熱収縮に耐えられるレベルまで封止材の耐熱性を上げることで、セル間収縮が抑制されることを突き止めた。
しかし前述のとおり、特許文献2に開示されている技術では、封止材の耐熱性は高いが、生産性の低下やアウトガス発生が懸念される。また、特許文献3〜4に開示されている技術では、耐熱性を上げると封止材の透明性が下がり、モジュールの光電変換効率低下を招く恐れがあった。
そこで本発明の目的は、架橋剤を必須成分としないことにより架橋剤由来の問題(生産性の低下、アウトガス発生など)を抑制し、かつ、モジュールの光電変換効率を下げずにセル間収縮現象を抑制できる太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、セルの受光面側に積層された上部封止材と、セルの受光面側と反対側に積層された下部封止材について、特定の結晶融解熱量を有する封止材を用いることで、セル受光面側の透明性を確保しつつ、セル間収縮を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[4]の太陽電池モジュールに関する。
[1]上部保護材、封止材A、複数の太陽電池セル、封止材B、及び下部保護材をこの順に積層し、かつ前記太陽電池セルの受光面側に前記封止材Aが積層されてなる太陽電池モジュールであって、
前記封止材Aの、示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される120℃以上の結晶融解熱量ΔH(≧120℃)、及び前記封止材Bの、示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される120℃以上の結晶融解熱量ΔH(≧120℃)が、下記(i)〜(iii)を満足することを特徴とする太陽電池モジュール。
(i)ΔH(≧120℃)+ΔH(≧120℃)≧3.6J/g
(ii)ΔH(≧120℃)/ΔH(≧120℃)>1.0
(iii)ΔH(≧120℃)≧0.4J/g
[2]初期の太陽電池セル間の距離(α)と、120℃耐熱試験後の太陽電池セル間の距離(β)から計算される、太陽電池セル間の距離の収縮量((α)−(β))が、0.1mm以下である上記[1]に記載の太陽電池モジュール。
[3]前記下部保護材の、130℃で5分間測定した際のMD方向の熱収縮応力の最大値が3kgf/cm以上である、上記[1]又は[2]に記載の太陽電池モジュール。
[4]前記上部保護材がガラスである上記[1]〜[3]のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
本発明の太陽電池モジュールは、生産性に優れ、透明性を確保しつつ、セル間収縮を抑制することができる。
本発明の太陽電池モジュールの実施の形態を示す断面図。 ある温度(X℃)以上の結晶融解熱量ΔH(≧X℃)を説明する図。
[太陽電池モジュール]
本発明の太陽電池モジュールは、上部保護材、封止材A、複数の太陽電池セル、封止材B、及び下部保護材をこの順に積層し、かつ前記太陽電池セルの受光面側に前記封止材Aが積層されてなる太陽電池モジュールであって、前記封止材Aの、示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される120℃以上の結晶融解熱量ΔH(≧120℃)、及び前記封止材Bの、示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される120℃以上の結晶融解熱量ΔH(≧120℃)が、下記(i)〜(iii)を満足することを特徴とするものである。
(i)ΔH(≧120℃)+ΔH(≧120℃)≧3.6J/g
(ii)ΔH(≧120℃)/ΔH(≧120℃)>1.0
(iii)ΔH(≧120℃)≧0.4J/g
以下、本発明の太陽電池モジュールの実施の形態を説明する。
図1は本発明の太陽電池モジュール10の実施の形態を示す断面図である。図1の太陽電池モジュール10は、上部保護材1、封止材A(2)、複数の太陽電池セル3、封止材B(4)、及び下部保護材5がこの順に積層されてなり、かつ太陽電池セル3の受光面31側に封止材A(2)が積層されている。
なお、太陽電池モジュール10は、通常は、下部保護材5の外面に、図示しないジャンクションボックス(太陽電池セルから発電した電気を外部へ取り出すための配線を接続する端子ボックス)が接続されている。より詳しくは、下部保護材に設けられた貫通孔に配線が通され、該配線により太陽電池セルとジャンクションボックスとが連結され、太陽電池セルの発電電流が外部に電導される。
本発明の太陽電池モジュールは、封止材A及び封止材Bとして、封止材Aの示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される120℃以上の結晶融解熱量ΔH(≧120℃)、及び封止材Bの示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される120℃以上の結晶融解熱量ΔH(≧120℃)が、下記(i)〜(iii)を満足するものを用いる。
(i)ΔH(≧120℃)+ΔH(≧120℃)≧3.6J/g
(ii)ΔH(≧120℃)/ΔH(≧120℃)>1.0
(iii)ΔH(≧120℃)≧0.4J/g
上記条件(i)〜(iii)を満たすことで、透明性を確保しつつ、保護材が熱収縮する際に発生する応力に封止材AおよびBが十分耐えることができ、セル間収縮を抑制することができる。また、封止材AおよびBは架橋剤を含有する必要がないため、生産性に優れる。
(条件(i))
条件(i)は、封止材A及び封止材Bの結晶融解熱量の合計(ΔH(≧120℃)+ΔH(≧120℃))を規定している。条件(i)を満たすことは、封止材A及び封止材Bの耐熱性が良好であることを意味する。つまり、条件(i)を満たすことにより、上下保護材が熱収縮する際に発生する応力に、封止材AおよびBが十分耐えることができ、セル間収縮を抑制できる。当該観点から、ΔH(≧120℃)+ΔH(≧120℃)は3.6J/g以上であり、4.0J/g以上であることが好ましく、4.5J/g以上であることがより好ましい。また、透明性および柔軟性の観点から、ΔH(≧120℃)+ΔH(≧120℃)は10.0J/g以下であることが好ましく、8.0J/g以下であることがより好ましく、7.0J/g以下であることがさらに好ましい。
(条件(ii))
条件(ii)は、封止材は結晶融解熱量が大きくなると透明性が低下する傾向にあることを考慮したものである。すなわち条件(ii)を満たすことで、セルの受光面側に位置する封止材Aの結晶融解熱量が封止材Bの結晶融解熱量よりも低くなり、封止材Aの透明性を相対的に良好にすることができる。当該観点から、ΔH(≧120℃)/ΔH(≧120℃)は、1.0より大きく、2.0以上とすることが好ましく、2.5以上とすることがより好ましく、3.0以上とすることがさらに好ましい。
ΔH(≧120℃)/ΔH(≧120℃)の上限は特に制限されないが、封止材Aと封止材Bの結晶性が大きく異なると、モジュール作製におけるラミネート後の冷却過程において、封止材の結晶化挙動(結晶化による収縮など)が大きく異なるため、セルや配線に負荷がかかり、光電変換効率が低下する可能性がある。このため、ΔH(≧120℃)/ΔH(≧120℃)は80以下とすることが好ましく、30以下とすることがより好ましく、10以下とすることがさらに好ましい。
(条件(iii))
条件(iii)は、封止材Aにも保護材の熱収縮に耐えうる最低限の耐熱性を担保し、封止材A及びBの双方でセル間収縮を抑制することを考慮したものである。つまり、上述の条件(i)を満たしても、条件(iii)を満たさなければセル間収縮は抑制できない。
上述の観点から、ΔH(≧120℃)は、0.4J/g以上であり、0.5J/g以上であることが好ましく、0.6J/g以上であることがより好ましい。また、ΔH(≧120℃)は、封止材Aの透明性を良好にしてセルの光電変換効率を高める観点、及び柔軟性の観点から、2.0J/g以下であることが好ましく、1.5J/g以下であることがより好ましく、1.0J/g以下であることがさらに好ましい。
ΔH(≧120℃)及びΔH(≧120℃)は、封止材を構成する樹脂組成物に含まれる樹脂の種類、樹脂の配合割合及び結晶性により調整することができる。
なお、ある温度(X℃)以上の結晶融解熱量ΔH(≧X℃)は、示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される融解ピーク面積中の、X℃以上の部分から計算できる。図2に示すサーモグラムにおける斜線の部分から計算できる値が、あるX℃以上の結晶融解熱量ΔH(≧X℃)に該当する。
(セル間収縮量)
本発明の太陽電池モジュールは、前述したセル間の距離の収縮量((α)−(β))(セル間収縮量ともいう)が、実施例に記述する120℃耐熱試験において、0.10mm以下であることが好ましく、0.06mm以下であることがより好ましく、0.03mm以下であることがさらに好ましい。本発明の太陽電池封止材は、120℃耐熱試験におけるセル間収縮量が小さいため、配線への負荷やセル同士の衝突による発電効率の低下が抑制できる。なお、本発明の太陽電池モジュールにおける、初期の太陽電池セル間の距離(α)は、特に限定されないが、通常0.5mm〜50mm程度であり、好ましくは1.0mm〜40mmである。また、セル間収縮は、上述したとおり上部/下部保護材の熱収縮に起因するため、上部/下部保護材の熱収縮方向に発生する。この方向は、通常、上部/下部保護材のMD方向(縦方向または流れ方向ともいう)である。また、太陽電池モジュール内に3つ以上の太陽電池セルが存在するときに、各太陽電池セル間において上述したセル間収縮量が異なる場合は、それらの平均値を、本発明の太陽電池モジュールのセル間収縮量とする。
[上部保護材]
上部保護材は、特に限定されるものではないが、基材の単層構造、基材の多層構造、基材と機能層との多層構造等を使用できる。
基材としては、ガラス、樹脂フィルム等が挙げられる。樹脂フィルムを構成する樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン等の単独重合体又は共重合体等のポリオレフィン;環状ポリオレフィン等の非晶質ポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド;エチレン−酢酸ビニル共重合体部分加水分解物(EVOH)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、フッ素樹脂、アクリル樹脂及び生分解性樹脂等が挙げられる。
機能層は、ガスバリア層、接着層及びアンカーコート層等が挙げられ、公知のものを用いることができる。例えば、ガスバリア層は、珪素、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、錫、ニッケル、チタン、あるいはこれらの酸化物、炭化物、窒化物、酸化炭化物、酸化窒化物、酸化炭化窒化物、ダイヤモンドライクカーボン又はこれらの混合物等からなる蒸着膜が挙げられる。
本発明の太陽電池モジュールは、上部保護材の種類に関わらず、上記条件(i)〜(iii)を満足すれば本発明の効果を奏することができるが、本発明の効果を発揮しやすくするためには、上部保護材の、130℃で5分間測定した際のMD方向の熱収縮応力の最大値が5.0kgf/cm以下であることが好ましく、1.0kgf/cm以下であることがより好ましく、0.5kgf/cm以下であることがさらに好ましい。当該観点からは、上部保護材はガラスであることが好ましい。また、ガラスはほとんど熱収縮しないことから、上部保護材をガラスとした場合、ΔH(≧120℃)およびΔH(≧120℃)を必要以上に大きくしなくてもセル間収縮の抑制効果をより良好にすることができる。なお、上記MD方向の熱収縮応力は、実施例に記載の方法で測定できる。
[太陽電池セル]
太陽電池セル(以下、「セル」と呼ぶことがある)としては、特に限定されるものではないが、例えば、単結晶シリコン型、多結晶シリコン型、アモルファスシリコン型、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルル等のIII−V族やII−VI族化合物半導体型、色素増感型、有機薄膜型等が挙げられる。
これら太陽電池セルは、封止材Aと封止材Bとの間に直列又は並列に複数配置される。
[下部保護材]
下部保護材は、特に限定されるものではないが、基材の単層構造、基材の多層構造、基材と機能層との多層構造等を使用できる。
下部保護材の基材としては上部保護材と同様のものを用いることができるが、下部保護材は透明性が要求されないため、反射性顔料や隠蔽性顔料を練り込んだ樹脂フィルムや金属箔を用いることもできる。
下部保護材の機能層も上部保護材と同様のものを用いることができるが、反射性顔料を含む反射層や隠蔽性顔料を含む隠蔽層を用いることができる。
なお、コストや軽量化の観点から、下部保護材の基材は樹脂フィルムであることが好ましい。
下部保護材の熱収縮応力は、特に限定されるものではない。耐熱試験時のセル間収縮抑制の観点からは、下部保護材の熱収縮応力は低い方が好ましいが、本発明の構成であれば、熱収縮が比較的大きくてもセル間収縮を抑制することができる。具体的には、130℃で5分間測定した際のMD方向の熱収縮応力の最大値が3.0kgf/cm以上の下部保護材でもセル間収縮を抑制することができ、130℃で5分間測定した際のMD方向の熱収縮応力の最大値が5.0kgf/cm以上の下部保護材でもセル間収縮を抑制することができ、さらに、130℃で5分間測定した際のMD方向の熱収縮応力の最大値が6.0kgf/cm以上の下部保護材でも、セル間収縮を抑制することができる。
なお、セル間収縮を抑制しやすくする観点から、下部保護材の、130℃で5分間測定した際のMD方向の熱収縮応力の最大値がは、20kgf/cm以下であることが好ましく、15kgf/cm以下であることがより好ましく、10kgf/cmであることがさらに好ましい。
[封止材A]
(主成分樹脂)
封止材Aは主として樹脂から構成される。封止材Aを構成する樹脂は、上記条件(i)〜(iii)を満たせれば特に限定されるものではないが、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アイオノマー及びポリビニルブチラール等の1種又は2種以上を主成分とすることが好ましい。中でも、柔軟性、耐候性、透明性に優れる点から、ポリエチレン系樹脂が好ましい。なお、本明細書において、「主成分」とは、本発明の封止材の作用・効果を妨げない範囲で、他の成分を含むことを許容する趣旨である。更に、この用語は、具体的な含有率を制限するものではないが、構成成分全体の50質量%以上、好ましくは65質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であって100質量%以下の範囲を占める成分である。
封止材Aは、上述の樹脂を主成分とする単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。多層構造の場合、封止材に要求される柔軟性、耐熱性、透明性、各種被着体への接着性をバランス良く達成させやすい点で好ましい。封止材Aが多層構造の場合、ΔH(≧120℃)は、封止材A全体としての値を意味する。
封止材Aに用いられるポリエチレン系樹脂は、上記条件(i)〜(iii)を満たしやすくするために、示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される結晶融解ピーク温度が100℃未満のポリエチレン系樹脂aと、示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される結晶融解ピーク温度が100℃以上のポリエチレン系樹脂bとを混合して用いることが好ましい。
封止材Aにおける、ポリエチレン系樹脂aとポリエチレン系樹脂bとの混合比[ポリエチレン系樹脂a/ポリエチレン系樹脂b]は、上記条件(i)〜(iii)を満たしやすくする観点、並びに、耐熱性、透明性及び柔軟性のバランスをとる観点から、質量基準で、50/50〜99/1の範囲であることが好ましく、70/30〜98/2であることがより好ましく、80/20〜95/5の範囲であることが、さらに好ましい。
<ポリエチレン系樹脂a>
ポリエチレン系樹脂aは、結晶融解ピーク温度が100℃未満のものであれば特に限定されるものではないが、例えば、超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(エチレン/α−オレフィン共重合体)などが挙げられる。これらの中でも、結晶性が低く、光透過率及び柔軟性に優れる観点からエチレン/α−オレフィン共重合体が好ましく、該共重合体の中でも、エチレン/α−オレフィンランダム共重合体がより好ましい。ポリエチレン系樹脂aは1種のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
エチレン/α−オレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である。ここで、エチレンと共重合するα−オレフィンの種類としては、エチレン/α−オレフィン共重合体の結晶融解ピーク温度が100℃未満であることが確保できれば、特に限定されるものではないが、通常、炭素数が3〜20のα−オレフィンが好適に用いられ、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、3−メチル−ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1等が例示される。これらの中でも、工業的な入手のしやすさ、経済性等の観点から、1−ブテン又は1−オクテンが好ましい。エチレンと共重合するα−オレフィンは、1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
また、エチレンと共重合するα−オレフィンの含有量は、エチレン/α−オレフィン共重合体の結晶融解ピーク温度が100℃未満であることを確保できれば、特に限定されるものではないが、エチレン/α−オレフィン共重合体中の全単量体単位を100モル%とした場合、2〜40モル%であることが好ましく、3〜30モル%であることがより好ましく、6〜25モル%であることがさらに好ましい。
エチレンと共重合するα−オレフィンの含有量が2モル%以上であれば、共重合成分により結晶性が低減されることにより、透明性(例えば、全光線透過率など)が向上するとともに、結晶融解ピーク温度を下げることができる。また、エチレンと共重合するα−オレフィンの含有量が40モル%以下であれば、全ての材料を混合してペレットを作製する場合には、原料ペレットのブロッキングの発生等が抑制されるため好ましい。
なお、エチレンと共重合するα−オレフィンの種類及び含有量は、周知の方法、例えば、核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)測定装置、その他の機器分析装置で分析することができる。
また、エチレン/α−オレフィン共重合体は、結晶融解ピーク温度が100℃未満のものであれば、エチレン及びα−オレフィン以外のその他の単量体単位を含有していてもよい。その他の単量体としては、例えば、環状オレフィン、ビニル芳香族化合物(スチレンなど)、ポリエン化合物等が挙げられる。その他の単量体の含有量は、エチレン/α−オレフィン共重合体中の全単量体単位を100モル%とした場合、20モル%以下であることが好ましく、15モル%以下であることがより好ましい。
ポリエチレン系樹脂aのJIS K7210に準拠するメルトフローレート(温度190℃、荷重21.18N)は、製膜性及び封止材の耐熱性の観点から、0.5g/10min〜10g/10minであることが好ましく、1.0g/10min〜5.0g/10minであることがより好ましい。
ポリエチレン系樹脂aの結晶融解ピーク温度は、100℃未満であれば特に限定されるものではないが、透明性や柔軟性を良好にする観点から、95℃未満であることがより好ましく、90℃未満であることがさらに好ましい。また、ハンドリング性の観点から、40℃以上であることが好ましく、45℃以上であることがより好ましく、50℃以上であることがさらに好ましい。
ここで、結晶融解ピーク温度の参考値としては、汎用の高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)が130〜145℃程度、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)が100〜125℃程度、汎用のホモポリプロピレン樹脂が165℃程度、汎用のプロピレン−エチレンランダム共重合体が130〜150℃程度である。結晶融解ピーク温度は、示差走査熱量計を用いて、JIS K7121に準じて加熱速度10℃/分で測定することができる。
ポリエチレン系樹脂aの結晶融解熱量は、透明性や柔軟性を良好にする観点から、90J/g未満であることが好ましく、80J/g未満であることがより好ましく、70J/g未満であることがさらに好ましい。また、ハンドリング性の観点から、5J/g以上であることが好ましく、10J/g以上であることがより好ましく、20J/g以上であることがさらに好ましい。
ポリエチレン系樹脂aの密度は、透明性や柔軟性を良好にする観点から、0.900g/cm未満が好ましく、0.895g/cm未満がより好ましく、0.891g/cm未満がさらに好ましい。また、ブロッキング性や耐熱性の観点から、0.865g/cm以上が好ましく、0.868g/cm以上がより好ましく、0.870g/cm以上がさらに好ましい。なお、密度は実施例に記載の方法で測定できる。
ポリエチレン系樹脂aの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知のエチレン重合用触媒を用いた公知の重合方法が採用できる。
公知の重合方法としては、例えば、チーグラー・ナッタ型触媒に代表されるマルチサイト触媒、並びにメタロセン系触媒及びポストメタロセン系触媒に代表されるシングルサイト触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、気相重合法等が挙げられ、さらには、ラジカル開始剤を用いた塊状重合法等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂aは、比較的軟質の樹脂であることが好ましいが、その一方で、原料ペレットのブロッキングを抑制できることが好ましい。このため、ポリエチレン系樹脂aは、低分子量の成分が少なく分子量分布の狭い原料が重合できるシングルサイト触媒を用いて製造することが好ましい。
ポリエチレン系樹脂aの具体例としては、日本ポリエチレン社製の商品名「カーネル(Karnel)」、ダウ・ケミカル社製の商品名「エンゲージ(Engage)」、「アフィニティー(Affinity)」、三井化学社製の商品名「タフマーA(TAFMER A)」、「タフマーP(TAFMER P)」、「タフマーH(TAFMER H)」、LGケミカル社製の商品名「LUCENE」等が挙げられる。
<ポリエチレン系樹脂b>
ポリエチレン系樹脂bは、結晶融解ピーク温度が100℃以上のものであれば、特に限定されるものではない。たとえば、低密度ポリエチレン、エチレン/α−オレフィン共重合体、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどが挙げられる。なかでも、柔軟性及び耐熱性を両立しやすい観点から、エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1、及びエチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2が好適に用いられる。なお、エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1及びエチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2の結晶融解ピーク温度は、耐熱性の観点から105℃以上であることがより好ましく、110℃以上であることがさらに好ましい。また、柔軟性や透明性の観点から、150℃以下であることが好ましく、140℃以下であることがより好ましく、130℃以下であることがさらに好ましい。
<エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1>
エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1において、エチレンと共重合するα−オレフィンとしては、通常、炭素数が3〜20のものが好適に用いられ、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、3−メチル−ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1等が挙げられる。これらの中でも、工業的な入手のしやすさ、諸特性(柔軟性、耐熱性、透明性、耐衝撃性)、経済性等の観点から、1−ブテン、1−へキセン、1−オクテンが好適である。α−オレフィンは1種のみを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このようなエチレン/α−オレフィンブロック共重合体は、非晶性のソフトセグメントと、高結晶性のハードセグメントとが混在することにより、結晶融解ピーク温度を高くして耐熱性を良好にしつつ、柔軟性を付与できる点で好適である。
エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1中におけるα−オレフィンの含有量は、エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1の結晶融解ピーク温度が100℃以上であることを確保できれば、特に限定されるものではないが、エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1中の全単量体単位を100モル%とした場合、通常1〜40モル%、好ましくは3〜30モル%、より好ましくは5〜25モル%である。α−オレフィンの含有量が1モル%以上であれば、柔軟性を付与できる。また、α−オレフィンの含有量が40モル%以下であれば、耐熱性を確保できる。
また、エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1は、結晶融解ピーク温度が100℃以上のものであれば、エチレン及びα−オレフィン以外のその他の単量体単位を含有していてもよい。その他の単量体としては、例えば、環状オレフィン、ビニル芳香族化合物(スチレンなど)、ポリエン化合物等が挙げられる。その他の単量体の含有量は、エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1中の全単量体単位を100モル%とした場合、20モル%以下であることが好ましく、15モル%以下であることがより好ましい。
エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1のブロック構造は、柔軟性、耐熱性及び透明性等のバランスの観点から、諸物性(コモノマー含有率、結晶性、密度、結晶融解ピーク温度及びガラス転移温度等の物性の一以上)が異なる2つ以上、好ましくは3つ以上のセグメント又はブロックを含有するマルチブロック構造であることが好ましい。具体的には、完全対称ブロック、非対称ブロック、テーパードブロック構造(ブロック構造の比率が主鎖内で漸増する構造)などが挙げられる。該マルチブロック構造を有する共重合体の構造や製造方法については、国際公開第2005/090425号パンフレット、国際公開第2005/090426号パンフレット、及び国際公開第2005/090427号パンフレット等で詳細に開示されているものを採用することができる。
マルチブロック構造を有するエチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1は、エチレンに対してα−オレフィンが多く共重合されたほぼ非晶性のソフトセグメント(α−オレフィン約15〜20モル%)と、エチレンに対してα−オレフィンが少なく共重合された結晶融解ピーク温度が高めの高結晶性のハードセグメント(α−オレフィン約2モル%未満)とが、各々2つ以上存在するマルチブロック共重合体が好ましい。これらのソフトセグメントとハードセグメントの連鎖長や比率を制御することにより、柔軟性と耐熱性の両立を達成することができる。
マルチブロック構造を有するエチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1は、α−オレフィンとして1−オクテンを用いた場合、柔軟性と耐熱性の両立をより達成しやすくすることができる。
エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1のJIS K7210に準拠するメルトフローレート(温度190℃、荷重21.18N)は、製膜性及び封止材の耐熱性の観点から、0.1g/10min〜10g/10min以下であることが好ましく、0.5g/10min〜5.0g/10minであることがより好ましい。
本発明に用いられるエチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1の結晶融解熱量は、耐熱性の観点から、5J/g以上であることが好ましく、10J/g以上であることがより好ましく、30J/g以上であることがさらに好ましい。また、透明性や柔軟性を良好にする観点から、100J/g以下であることが好ましく、90J/g以下であることがより好ましく、70J/g以下であることがさらに好ましい。また、より高い耐熱性を確保する観点から、100℃以上の結晶融解熱量は、10J/g以上が好ましく、20J/g以上がより好ましく、30J/g以上がさらに好ましい。また透明性の観点から、100℃以上の結晶融解熱量は、90J/g以下であることが好ましく、80J/g以下であることがより好ましく、60J/g以下であることがさらに好ましい。また、120℃以上の結晶融解熱量は、5J/g以上が好ましく、10J/g以上がより好ましく、15J/g以上がさらに好ましい。また透明性の観点から、120℃以上の結晶融解熱量は、100J/g以下であることが好ましく、50J/g以下であることがより好ましく、45J/g以下であることがさらに好ましい。
本発明に用いられるエチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1の密度は、耐熱性の観点から、0.865g/cm以上であることが好ましく、0.870g/cm以上であることがより好ましく、0.874g/cm以上であることがさらに好ましい。また、透明性の観点から、0.900g/cm以未満が好ましく、0.895g/cm未満がより好ましく、0.891g/cm未満がさらに好ましい。
エチレン/α−オレフィンブロック共重合体b1の具体例としては、ダウ・ケミカル(株)製の商品名「インフューズ(Infuse)」が挙げられる。
<エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2>
エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2においてエチレンと共重合するα−オレフィンとしては、通常、炭素数が3〜20のものが好適に用いられ、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、3−メチル−ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1等が挙げられる。これらの中でも、工業的な入手のしやすさ、経済性等の観点から、1−ブテン又は1−オクテンが好ましい。エチレンと共重合するα−オレフィンは、1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2において、エチレンと共重合するα−オレフィンの含有量としては、エチレン/α−オレフィンランダム共重合体の結晶融解ピーク温度が100℃以上である条件を満足すれば特に限定されるものではなく、エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2中の全単量体単位を100モル%とした場合、1〜10モル%であることが好ましく、2〜6モル%であることがより好ましく、3〜5モル%であることがさらに好ましい。該範囲内であれば、結晶融解ピーク温度が高くなり、耐熱性を確保しやすいため好ましい。
エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2は、既述の結晶融解ピーク温度が100℃以上である条件を満足すれば、エチレン及びα−オレフィン以外のその他の単量体単位を含有していてもよい。その他の単量体としては、例えば、環状オレフィン、ビニル芳香族化合物(スチレンなど)、ポリエン化合物等が挙げられる。その他の単量体の含有量は、エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2中の全単量体単位を100モル%とした場合、20モル%以下であることが好ましく、15モル%以下であることがより好ましい。
エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2のJIS K7210に準拠するメルトフローレート(温度190℃、荷重21.18N)は、製膜性及び耐熱性の観点から、0.1g/10min〜10g/10min以下であることが好ましく、0.5g/10min〜5.0g/10minであることがより好ましい。
エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2の結晶融解熱量は、耐熱性の観点から、90J/g以上であることが好ましく、100J/g以上であることがより好ましく、110J/g以上であることがさらに好ましい。また、透明性や柔軟性を良好にする観点から、160J/g以下であることが好ましく、150J/g以下であることがより好ましく、140J/g以下であることがさらに好ましい。また、より高い耐熱性を確保する観点から、100℃以上の結晶融解熱量は、10J/g以上が好ましく、20J/g以上がより好ましく、30J/g以上がさらに好ましい。
また透明性の観点から、100℃以上の結晶融解熱量は、130J/g以下であることが好ましく、110J/g以下であることがより好ましく、100J/g以下であることがさらに好ましい。また、120℃以上の結晶融解熱量は、5J/g以上が好ましく、10J/g以上がより好ましく、15J/g以上がさらに好ましい。また透明性の観点から、120℃以上の結晶融解熱量は、100J/g以下であることが好ましく、50J/g以下であることがより好ましく、45J/g以下であることがさらに好ましい。
エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2の密度は、特に制限されるものではないが、耐熱性の観点から、0.910g/cm以上であることが好ましく、0.911g/cm以上であることがより好ましく、0.912g/cm以上であることがさらに好ましい。また、柔軟性の観点から、0.965g/cm以下であることが好ましく、0.940g/cm以下であることがより好ましく、0.925g/cm以下であることがさらに好ましい。
ポリエチレン系樹脂b2の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知のエチレン重合用触媒を用いた公知の重合方法が採用できる。
公知の重合方法としては、例えば、チーグラー・ナッタ型触媒に代表されるマルチサイト触媒、並びにメタロセン系触媒及びポストメタロセン系触媒に代表されるシングルサイト触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、気相重合法等が挙げられ、さらには、ラジカル開始剤を用いた塊状重合法等が挙げられる。
エチレン/α−オレフィンランダム共重合体b2の具体例としては、プライムポリマー社製の商品名「NEOZEX」、住友化学社製の商品名「エクセレンVL」、ダウ・ケミカル社製の商品名「アテイン」、日本ポリエチレン社製の商品名「ハーモレックス」等が挙げられる。
(透明性)
封止材Aの透明性は、モジュールの光電変換効率を著しく低下させないために、実施例に記述する透明性評価において、全光線透過率(JIS K7105:1981)が86.0%以上であることが好ましく、87.0%以上であることがより好ましく、88.0%以上であることがさらに好ましい。
(メルトフローレート)
本発明の封止材AのJIS K7210に準拠するメルトフローレートは、特に制限されるものではないが、成膜性や生産性および、ガラスや太陽電池セル等への濡れ性を良好にする観点から、0.5g/10min以上であることが好ましく、1.0g/10min以上であることがより好ましく、2.0g/10min以上であることがさらに好ましい。また耐熱性の観点から、30g/10min以下であることが好ましく、15g/10min以下であることがより好ましく、10g/10min以下であることが更に好ましい。なお、メルトフローレートは、太陽電池封止材を構成する樹脂のメルトフローレートおよび含有量により調整できる。
[封止材B]
封止材Bは、上述の条件(i)及び(ii)を満たせれば特に限定されるものではない。封止材Bは、封止材Aと同様に、主として樹脂から構成される。封止材Bに使用する樹脂は、封止材Aで例示したものと同様のものを用いることができる。なお、封止材Bに使用する樹脂は、封止材Aで使用されるものと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ここで、封止材Bにおける、ポリエチレン系樹脂aとポリエチレン系樹脂bとの混合比[ポリエチレン系樹脂a/ポリエチレン系樹脂b]は、上記条件(i)及び(ii)を満たしやすくする観点、並びに、耐熱性、透明性及び柔軟性のバランスをとる観点から、質量基準で、50/50〜99/1であることが好ましく、60/40〜95/5であることがより好ましく、70/30〜90/10であることがさらに好ましい。
なお、上述の条件(ii)に示すように、封止材Bの結晶融解熱量ΔH(≧120℃)は封止材Aの結晶融解熱量ΔH(≧120℃)より大きい。したがって、例えば、封止材Bのポリエチレン系樹脂bの含有量を封止材Aよりも多くしたり、封止材Bを構成するポリエチレン系樹脂bとしてエチレン/α−オレフィン共重合体を用いる場合にはα−オレフィンの重合比率を少なくして結晶性を上げるなどして、封止材Bの結晶融解熱量ΔH(≧120℃)を大きくすることが好ましい。
封止材Bは、上述の樹脂を主成分とする単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。多層構造の場合、封止材に要求される柔軟性、耐熱性、透明性、各種被着体への接着性をバランス良く達成させやすい点で好ましい。封止材Bが多層構造の場合、ΔH(≧120℃)は、封止材B全体としての値を意味する。
(メルトフローレート)
本発明の封止材BのJIS K7210に準拠するメルトフローレートは、特に制限されるものではないが、成膜性や生産性および、ガラスや太陽電池セル等への濡れ性を良好にする観点から、0.5g/10min以上であることが好ましく、1.0g/10min以上であることがより好ましく、2.0g/10min以上であることがさらに好ましい。また耐熱性の観点から、30g/10min以下であることが好ましく、15g/10min以下であることがより好ましく、10g/10min以下であることが更に好ましい。また、封止材Bのメルトフローレートは封止材Aのメルトフローレートより大きいことが好ましい。これは、太陽電池モジュールの外観を良好にするためである。後述する太陽電池モジュール作製時の加熱圧着工程において、封止材Bのメルトフローレートが封止材Aより小さいと、加熱時に封止材Aが封止材Bよりも低粘度となる。この状態で圧力を付与すると、セルとセルの間隙における封止材の流れは、封止材Aから封止材Bへ向かうと考えられる。通常、セルとセルとを繋ぐ配線(リード線)には、セルとの未接着部分(10〜20mm程度)が存在するため、封止材Aから封止材Bの方への流動性が強くなると、セルとセルとを繋ぐ配線がバックシート側に隆起し、『へ』の字状に変形し易くなったり、バックシート側の配線とセルとの未接着部分の間に封止材が流入しやすくなると考えられる。そのため、バックシート面に凸状の突起が発生する現象(以下、凸現象と表記することがある)が発生し、モジュールの外観不良になる可能性がある。封止材Bと封止材Aとのメルトフローレートの差[(封止材Bのメルトフローレート)−[封止材Aのメルトフローレート]]は、好ましくは0.1〜15g/10min、より好ましくは0.5〜10g/10min、さらに好ましくは1.0〜5.0g/10minである。
なお、メルトフローレートは、太陽電池封止材を構成する樹脂のメルトフローレートおよび含有量により調整できる。
(ΔH(≧120℃))
ΔH(≧120℃)の値は、上述の条件(i)及び(ii)を満たす範囲であれば特に制限されないが、耐熱性の観点から、2.0J/g以上であることが好ましく、2.5J/g以上であることがより好ましく、3.0J/g以上であることがさらに好ましい。また、柔軟性の観点から、ΔH(≧120℃)は、10J/g以下であることが好ましく、8.0J/g以下であることがより好ましく、5.0J/g以下であることがさらに好ましい。
[封止材Aおよび封止材Bに含有されるその他の成分]
(その他の樹脂)
封止材A及び封止材Bは、条件(i)〜(iii)を満足すれば、諸物性(柔軟性、耐熱性、透明性、接着性等)や成形加工性または経済性等をさらに向上させる目的で、上述以外の樹脂を含むことができる。上述以外の樹脂として、例えば、変性ポリオレフィン系樹脂、粘着付与樹脂、各種エラストマー(スチレン系等)等が挙げられる。
<変性ポリオレフィン系樹脂>
変性ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、シラン変性ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(E−MMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(E−EAA)、エチレン−グリシジルメタアクリレート共重合体(E−GMA)、アイオノマー樹脂(イオン架橋性エチレン−メタクリル酸共重合体及びイオン架橋性エチレン−アクリル酸共重合体)等が挙げられ、これらから選ばれる一種以上を用いることができる。
これらの中でも、シラン変性ポリオレフィンは、保護材及び太陽電池セルへの密着性に優れる点で好適である。例えば、封止材を多層構造としておき、最外層にシラン変性ポリオレフィンを含有させることにより、太陽電池セルや保護材への密着性を良好にすることができる。特に、上述したポリエチレン系樹脂a及びポリエチレン系樹脂bとして例示した樹脂のシラン変性物は、ポリエチレン系樹脂a及びポリエチレン系樹脂bの性能を備えつつ太陽電池セルへの密着性に優れる点で好適である。
変性ポリオレフィン系樹脂の含有量は、特に規定はされないが、封止材の最外層を構成する全樹脂の1〜50質量%であることが好ましく、3〜40質量%であることがより好ましく、5〜30質量%であることがさらに好ましい。
<粘着付与樹脂>
粘着付与樹脂としては、石油樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂及びロジン系樹脂、並びにこれらの水素添加誘導体等が挙げられる。具体的には、石油樹脂としては、シクロペンタジエンまたはその二量体からの脂環式石油樹脂、C9成分からの芳香族石油樹脂が挙げられる。テルペン樹脂としては、β−ピネンからのテルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂が挙げられる。クマロン−インデン樹脂としては、クマロン−インデン共重合体、クマロン−インデン−スチレン共重合体が挙げられる。ロジン系樹脂としては、ガムロジン、ウッドロジン等のロジン樹脂、グリセリンやペンタエリスリトール等で変性したエステル化ロジン樹脂等が挙げられる。
また、粘着付与樹脂は、主に分子量により種々の軟化温度を有するものが得られるが、上述のポリエチレン系樹脂a及びbと混合した場合の相溶性、経時的なブリード性、色調または熱安定性等の観点から、軟化温度が100〜150℃の脂環式石油樹脂の水素添加誘導体を用いることが好ましい。前記軟化温度は、120〜140℃であることがより好ましい。
粘着付与樹脂の含有量は、封止材を構成する全樹脂の20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
<各種エラストマー>
エラストマーとしては、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等が挙げられる。中でも、透明性や耐加水分解性の観点から、スチレン系エラストマーが好ましい。スチレン系エラストマーとしては、SEBS(Styrene−Ethylene−Butylene−Styrene)、SEBC(Styrene−Ethylene−Butylene−Crystalline Block Copolymer)、HSBR(水添スチレンブタジエンラバー)等が上げられる。エラストマーの含有量については特に制限されるものではないが、耐候性の観点から、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
(添加剤)
封止材A及び封止材Bは、上述の樹脂を含む封止材形成用樹脂組成物から形成することができる。該樹脂組成物中には、必要に応じて、種々の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、光拡散剤、造核剤、顔料(例えば白色顔料)、難燃剤、変色防止剤、波長変換剤等が挙げられる。本発明においては、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤から選ばれる少なくとも一種の添加剤を含有することが後述する理由等から好ましい。
封止材A及びBは、有機過酸化物等の架橋剤を実質的に含有しないことが好ましい。実質的に含有しないとは、封止材A及びBを形成する樹脂組成物中の0.1質量%以下であることを意味し、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0質量%を意味する。
<シランカップリング剤>
シランカップリング剤は、ガラス、樹脂フィルム等の封止材や太陽電池セル、ITOやZnOなどの透明電極、セル配線などの金属等に対する接着性を向上させるのに有用であり、例えば、ビニル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基のような不飽和基、アミノ基、エポキシ基等とともに、アルコキシ基のような加水分解可能な基を有する化合物が挙げられる。シランカップリング剤の具体例としては、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を例示することができる。本発明においては、接着性が良好であり、黄変等の変色が少ないこと等から、シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランまたはγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好適に用いられる。シランカップリング剤の添加量は、限定されるものではないが、押出成形時の樹脂圧の増加やゲル、フィッシュアイ等の異物の発生を抑制すると共に成形品からのブリードアウト等が発生することを抑制するため、シランカップリング剤の量は、封止材を形成する樹脂組成物中の5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。また、シランカップリング剤の添加量は、接着性を発現させるため、0.1質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましい
<酸化防止剤>
酸化防止剤としては、特に限定されるものではなく、種々の市販品が使用できる。酸化防止剤としては、モノフェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール系等のフェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の各種タイプのものを用いることができる。
モノフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等が挙げられる。
ビスフェノール系酸化防止剤としては、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[{1,1−ジメチル−2−{β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル}2,4,9,10−テトラオキサスピロ]5,5−ウンデカン等が挙げられる。
高分子型フェノール系酸化防止剤としては、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ビドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−{メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキスフェニル)プロピオネート}メタン、ビス{(3,3’−ビス−4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グルコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェロール(ビタミンE)等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオプロピオネート等が挙げられる。
ホスファイト系酸化防止剤としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(モノ及び/またはジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナスレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等が挙げられる。
上述した酸化防止剤の中では、酸化防止性能、熱安定性及び経済性等の観点から、フェノール系及びホスファイト系の酸化防止剤が好適であり、両者を組み合わせて用いることで、少量で酸化防止性を良好にできる点で好ましい。
酸化防止剤の量は、封止材を形成する樹脂組成物中の0.1〜1.0質量%であることが好ましく、0.2〜0.5質量%であることがより好ましい。
<紫外線吸収剤>
紫外線吸収剤としては、種々の市販品が使用でき、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系等各種タイプのものを用いることができる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物であって、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノール等が挙げられる。
サリチル酸エステル系紫外線吸収剤としては、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート等が挙げられる。
紫外線吸収剤の量は、限定されるものではないが、封止材を形成する樹脂組成物中の0.01〜2.00質量%であることが好ましく、0.05〜0.50質量%であることがより好ましい。
<耐候安定剤>
耐候安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定化剤が好適に用いられる。ヒンダードアミン系光安定化剤は、紫外線吸収剤のようには紫外線を吸収しないが、紫外線吸収剤と併用することによって著しい相乗効果を有する。
ヒンダードアミン系光安定化剤としては、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパレート、2−(3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)等が挙げられる。
ヒンダードアミン系光安定化剤の量は、封止材を形成する樹脂組成物中の0.01〜0.50質量%であることが好ましく、0.05〜0.30質量%であることがより好ましい。
上記の酸化防止剤、紫外線吸収剤及び耐候安定剤は、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
封止材A及び封止材Bは、実質的に非架橋であることが好ましい。非架橋の程度は、ASTM 2765−95で測定したキシレン可溶物の質量%により知ることができる。具体的には、封止材A及びBは、ASTM 2765−95で測定したキシレン可溶物が70質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
(封止材の製造方法)
封止材A及びBは、単軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等の溶融混合設備を有し、Tダイを用いる押出キャスト法、カレンダー法及びインフレーション法等の方法で製造することができる。本発明においては、ハンドリング性や生産性等の面からTダイを用いる押出キャスト法が好適に用いられる。
また、封止材が多層構造である場合は、押出機を用いて多層Tダイにより共押出キャストすることにより製造できる。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、用いる樹脂組成物の流動特性や製膜性等によって適宜調整されるが、概ね130〜300℃、好ましくは、150〜250℃である。
封止材A及びBの厚みは特に限定されるものではないが、0.03〜1.00mmであることが好ましく、0.05〜0.70mmであることがより好ましく、0.10〜0.50mmであることがさらに好ましい。
封止材A及びBの片面または両面には、ブロッキング防止等のためにエンボス加工が施されていることが好ましい。
(太陽電池モジュールの製造方法)
上述した本発明の太陽電池モジュールは、例えば、上部保護材、封止材A、太陽電池セル、封止材B及び下部保護材の順に積層する工程(工程1)と、該工程後に真空吸引して加熱圧着する工程(工程2)により製造することができる。また、本発明の太陽電池モジュールを製造するにあたり、バッチ式の製造設備やロール・トゥ・ロール式の製造設備等も適用することができる。
工程2では、真空ラミネーターを用い、以下の条件で行うことが好ましい。
温度:120〜180℃(より好ましくは125〜160℃、さらに好ましくは130℃〜150℃)
脱気時間:1〜15分(より好ましくは2〜10分、さらに好ましくは3〜8分)
プレス圧力:0.5〜1atm
プレス時間:1〜45分(より好ましくは2〜40分、さらに好ましくは3〜30分)
本発明の太陽電池モジュールは、適用される太陽電池のタイプとモジュール形状により、屋内、屋外に関わらず、さらには小型用、大型用に関わらず各種用途に適用できる。例えば、モバイル機器に代表される小型太陽電池、屋根や屋上に設置される大型太陽電池等に適用することができる。
以下に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、これらの実施例及び比較例により本発明は制限を受けるものではない。
1.測定及び評価
本実施例における封止材を構成する材料及び封止材、太陽電池モジュールを構成する下部保護材、太陽電池モジュールについての種々の測定及び評価は次のようにして行った。
(1)結晶融解ピーク温度(Tm)
示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、商品名:Pyris1 DSC)を用いて、JIS K7121に準じて、材料10mgを加熱速度10℃/分で−40℃から200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、冷却速度10℃/分で−40℃まで降温し、再度、加熱速度10℃/分で200℃まで昇温した時に測定されたサーモグラムから、封止材を構成する材料の結晶融解ピーク温度を求めた。
(2)メルトフローレート(MFR)
JIS K7210に準じて、190℃、荷重21.18Nの測定条件で、封止材を構成する材料及び封止材1〜6のMFR(g/10min)を測定した。
(3)密度
JISK7112に準じて、密度勾配管法により密度(g/cm)を測定した。
(4)120℃以上の結晶融解熱量(ΔH(≧120℃))
示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、商品名:Pyris1 DSC)を用いて、JIS K7122に準じて、試料約10mgを加熱速度10℃/分で−40℃から200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、冷却速度10℃/分で−40℃まで降温し、再度、加熱速度10℃/分で200℃まで昇温した時に測定されたサーモグラムから、封止材1〜6のΔH(≧120℃))(J/g)を計算した。
(5)透明性(全光線透過率)
厚み3mmの白板ガラス(SCHOTT社製、商品名:B270、サイズ;縦75mm、横25mm)2枚の間に厚み0.45mmのシート状の封止材Aを設置し、真空プレス機を用いて、設定温度150℃、真空時間5分、プレス時間30秒の条件で積層プレスした試料を作製し、JIS K7105:1981に準じてヘーズメーター(日本電色工業社製、商品名:NDH−5000)を用いて、全光線透過率を測定した。
(6)セル間収縮量
実施例にて作製した太陽電池モジュールの、太陽電池セル間の距離(α)を光学顕微鏡で観察した(初期の太陽電池セル間の距離(α))。その後、120℃のオーブンに水平に24時間静置し、オーブンから太陽電池モジュールを取り出し、室温(約25℃)にて24時間静置した(120℃耐熱性試験)。120℃耐熱試験後のセル間の距離(β)を光学顕微鏡で観察した。試験前後のセル間の距離の差((α)−(β))を、セル間収縮量(mm)とした。
(7)130℃で5分間測定した際のMD方向の熱収縮応力の最大値
下部保護材を、幅10mmでMD方向に切り出し、試験サンプルとした。この試験サンプルを、130℃の油槽に5分浸漬し、その間に、試験サンプルのMD方向への収縮によって生じる荷重を検出器により検出した。この検出荷重の最大値と、試験サンプルの断面積から、下記式に従って熱収縮応力の最大値(kgf/cm)を算出した。
熱収縮応力の最大値=検出荷重の最大値/サンプルの断面積
2.封止材を構成する材料
[ポリエチレン系樹脂a]
(a−1)エチレン−オクテンランダム共重合体(ダウ・ケミカル社製、商品名:アフィニティーEG8100G、密度:0.870g/cm、オクテン含有量11モル%、MFR:1g/10min、Tm:59℃、)
(a−2)エチレン−オクテンランダム共重合体(プライムポリマー社製、商品名:エボリューP SP9048、密度:0.890g/cm、オクテン含有量5モル%、MFR:4.0g/10min、Tm:88℃)
[ポリエチレン系樹脂b]
(b−1)エチレン−オクテンマルチブロック共重合体(ダウ・ケミカル社製、商品名:Infuse9000、密度:0.875g/cm、オクテン含有量12モル%、MFR:0.5g/10min、Tm:120℃)
(b−2)エチレン−ブテンランダム共重合体(プライムポリマー社製、商品名:NEOZEX0234N、密度:0.919g/cm、ブテン含有量4モル%、MFR:2.0g/10min、Tm:119℃)
[シラン変性樹脂]
(X−1)シラン変性エチレン−ブテンランダム共重合体(三菱化学社製、商品名:リンクロンXLE815N、密度:0.915g/cm、ブテン含有量5モル%、MFR:0.5g/10min、Tm:122℃)
(X−2)シラン変性エチレン−オクテンランダム共重合体(三菱化学社製、商品名:リンクロンSL800N、密度:0.868g/cm、オクテン含有量18モル%、MFR:1.0g/10min、Tm:54℃)
3.封止材の作製
(封止材1)
(I)層として、上記(a−1)85質量部、(X−1)2質量部、(X−2)13質量部の割合で混合した樹脂組成物、また、(II)層として、(a−1)95質量部、(b−1)5質量部の割合で混合した樹脂組成物をそれぞれ用いて、(I)層/(II)層/(I)層の順に積層されてなるように、同方向二軸押出機を用いたTダイ法にて樹脂温180℃〜200℃で共押出成形した後、25℃のキャストエンボスロールAで急冷製膜し、総厚み450μmのシート状の封止材((I)層/(II)層/(I)層=45μm/360μm/45μm)を得た。得られた封止材のΔH(≧120℃)は、0.1J/gであった。また、得られた封止材のMFRは1.0g/10minであった。
(封止材2)
(I)層として、上記(a−1)85質量部、(X−1)4質量部、(X−2)11質量部の割合で混合した樹脂組成物、また、(II)層として、(a−1)90質量部、(b−1)10質量部の割合で混合した樹脂組成物をそれぞれ用いた以外は封止材1と同様にして、総厚み450μmのシート状の封止材を得た。得られた封止材のΔH(≧120℃)は、0.5J/gであった。また、得られた封止材のMFRは1.0g/10minであった。
(封止材3)
(I)層として、上記(a−1)85質量部、(X−1)4質量部、(X−2)11質量部の割合で混合した樹脂組成物、また、(II)層として、(a−1)80質量部、(b−1)20質量部の割合で混合した樹脂組成物をそれぞれ用いた以外は封止材1と同様にして、総厚み450μmのシート状の封止材を得た。得られた封止材のΔH(≧120℃)は、0.8J/gであった。また、得られた封止材のMFRは1.0g/10minであった。
(封止材4)
(I)層として、上記(a−1)85質量部、(X−1)4質量部、(X−2)11質量部の割合で混合した樹脂組成物、また、(II)層として、(a−1)75質量部、(b−1)25質量部の割合で混合した樹脂組成物をそれぞれ用いた以外は封止材1と同様にして、総厚み450μmのシート状の封止材を得た。得られた封止材のΔH(≧120℃)は、1.0J/gであった。また、得られた封止材のMFRは0.9g/10minであった。
(封止材5)
(I)層として、上記(a−2)80質量部、(X−1)20質量部の割合で混合した樹脂組成物、また、(II)層として、(a−2)80質量部、(b−2)20質量部の割合で混合した樹脂組成物をそれぞれ用いた以外は封止材1と同様にして、総厚み450μmのシート状の封止材を得た。得られた封止材のΔH(≧120℃)は、3.0J/gであった。また、得られた封止材のMFRは3.5g/10minであった。
(封止材6)
(I)層として、上記(a−2)75質量部、(X−1)25質量部の割合で混合した樹脂組成物、また、(II)層として、(a−2)75質量部、(b−2)25質量部の割合で混合した樹脂組成物をそれぞれ用いた以外は封止材1と同様にして、総厚み450μmのシート状の封止材を得た。得られた封止材のΔH(≧120℃)は、4.3J/gであった。また、得られた封止材のMFRは3.4g/10minであった。
4.太陽電池モジュールの作製
[実施例1]
上部保護材として白板ガラス(300mm×210mm×3mm厚)、封止材Aとして封止材4、結晶シリコン太陽電池セル(フォトワット社製、5インチ、2バスバータイプ。長手方向に2枚、セル間の距離(セル間隔)約5mmで設置)、封止材Bとして封止材5(300mm×210mm、MD方向が長手方向)、下部保護材として積層プラスチックフィルム(Covime社製、商品名:dyMat PYE、総厚295μm、積層構成:EVA/酸化チタン含有EVA/EVA/PET/硫酸バリウム含有PET130℃で5分間測定した際のMD方向の熱収縮応力の最大値が:7.0kgf/cm)の順で積層し、熱板側が上部保護材となるようにして真空プレス機に設置し、150℃10分(内訳、真空引き:5分、プレス:5分)の条件でプレスして、太陽電池モジュールを作製した。なお、作製した太陽電池モジュールに凸現象はみられず、外観良好であった。
[実施例2〜5]、[比較例1〜4]
封止材A及びBを、表1に記載のものに変えた以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作製した。なお、実施例5、比較例1および比較例2では、バックシートに凸現象がみられた。
表1によれば、実施例1〜5の太陽電池モジュールは、透明性を確保しつつ、高温下でのセル間収縮を抑制することができることが分かる。また、実施例1〜4の太陽電池モジュールは、封止材Bと封止材Aとのメルトフローレートの差が最適な範囲であることから、バックシート面に凸現象はみられず、外観良好であった。
一方、比較例1〜4の太陽電池モジュールは、良好な透明性と、セル間収縮の抑制の両立ができないものであった。
1:上部保護材
2:封止材A
3:太陽電池セル
31:受光面
4:封止材B
5:下部保護材
10:太陽電池モジュール

Claims (4)

  1. 上部保護材、封止材A、複数の太陽電池セル、封止材B、及び下部保護材をこの順に積層し、かつ前記太陽電池セルの受光面側に前記封止材Aが積層されてなる太陽電池モジュールであって、
    前記封止材Aの、示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される120℃以上の結晶融解熱量ΔH(≧120℃)、及び前記封止材Bの、示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される120℃以上の結晶融解熱量ΔH(≧120℃)が、下記(i)〜(iii)を満足することを特徴とする太陽電池モジュール。
    (i)ΔH(≧120℃)+ΔH(≧120℃)≧3.6J/g
    (ii)ΔH(≧120℃)/ΔH(≧120℃)>1.0
    (iii)ΔH(≧120℃)≧0.4J/g
  2. 初期の太陽電池セル間の距離(α)と、120℃で24時間静置した後に室温で24時間静置する耐熱試験後の太陽電池セル間の距離(β)から計算される、太陽電池セル間の距離の収縮量((α)−(β))が、0.1mm以下である請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記下部保護材の、130℃で5分間測定した際のMD方向の熱収縮応力の最大値が3kgf/cm以上である請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記上部保護材がガラスである請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
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