JP2015162487A - 非接触式浮上搬送装置 - Google Patents

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Akihiko Ito
彰彦 伊藤
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貴裕 安田
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Abstract

【課題】旋回流の旋回力を活用して接触式の駆動機構を付設することなく簡便な装置構成で被搬送物を非接触状態で浮上させながら搬送する非接触式浮上搬送装置を提供すること。【解決手段】気体からなる旋回流を発生させる旋回流形成部130A、130Bが、被搬送物Cを搬送する平坦な搬送路面111の路幅方向Sで左右相互に離間して一対配設され、旋回流形成部130A、130Bでそれぞれ発生する旋回流の旋回方向が、搬送路面111の路幅方向Sで相互に逆方向に設定されていることにより、旋回流形成部130A、130Bから順次溢出してくる旋回流を被搬送物Cの底面と搬送路面111との間隙に介在させて被搬送物Cを浮上させるとともに旋回流の旋回力によって生じる搬送力で被搬送物Cを搬送する非接触式浮上搬送装置100。【選択図】図1

Description

本発明は、旋回流を発生させる旋回流形成部が被搬送物を搬送する搬送路面に配設され、この旋回流により被搬送物を浮上させながら被搬送物に対する駆動力を発生させて被搬送物を完全な非接触状態にて浮上搬送させる非接触式浮上搬送装置に関するものであって、特に、太陽電池用フラットパネルや携帯電話、液晶テレビ、パソコン用液晶モニターなどに用いるディスプレイ用ガラス基板からなる被搬送物を浮上搬送する非接触式浮上搬送装置に関するものである。
従来、非接触搬送装置として、表面から裏面に貫通する横断面円形の貫通孔を有するリング状部材の裏面に噴出口を備え、この噴出口から空気を噴出させることにより、このリング状部材の表面側にこの表面から離れる方向へ向かう旋回流を生じさせるとともに、このリング状部材の表面側の貫通孔の開口部近傍に裏面方向への空気の流れを生じさせる旋回流形成体を、基台フレームの搬送面に2個以上備えて、液晶用ガラスなどからなる被搬送物の浮上高さ精度を高く維持しつつ接触式の駆動機構を用いて被搬送物を浮上搬送させる非接触搬送装置が知られている(特許文献1および特許文献2参照)。
特許5237357号公報(特に、第3頁第6〜7段落、図1、図2を参照) 国際公開WO2010/004800号公報(特に、請求項1、図3参照)
しかしながら、上述した従来の非接触搬送装置では、搬送面上における被搬送物の回動やふらつきを回避して浮上高さ精度を保つように、旋回流形成体の旋回流の旋回方向が互いに変わるように搬送方向に複数配列することにより、それぞれの旋回流形成体から搬送面上に送り出された旋回流の旋回力を意図的に相殺させるとともに被搬送物の底面と搬送面との間隙に旋回流を送り続けて介在させた浮上状態を呈するものの、この浮上している被搬送物を搬送方向へ搬送させるためには、別途、摩擦コロやベルトなどの接触式の駆動機構を用いて被搬送物に搬送するための駆動力を与えて搬送する必要があり、このような接触式の駆動機構を付設すると搬送装置としての全体的装置構成やその駆動制御が複雑となるという問題があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、旋回流の旋回力を活用して接触式の駆動機構を付設することなく簡便な装置構成で被搬送物を完全なる非接触状態で浮上させながら搬送する非接触式浮上搬送装置を提供することである。
本請求項1に係る発明は、気体からなる旋回流を発生させる旋回流形成部が被搬送物を搬送する平坦な搬送路面に配設され、前記旋回流形成部から順次溢出してくる旋回流を被搬送物の底面と搬送路面との間隙に介在させて被搬送物を浮上させるとともに前記旋回流の旋回力によって生じる搬送力で被搬送物を搬送する非接触式浮上搬送装置であって、前記旋回流形成部が、前記搬送路面の路幅方向で左右相互に離間して一対配設され、前記旋回流形成部でそれぞれ発生する旋回流の旋回方向が、前記搬送路面の路幅方向で相互に逆方向に設定されていることによって、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載された非接触式浮上搬送装置の構成に加えて、前記旋回流形成部が、前記搬送路面の搬送方向で前後相互に離間して複数配設されているとともに、前記旋回流形成部でそれぞれ発生する旋回流の旋回方向が、前記搬送路面の搬送方向で相互に同一方向に設定されていることによって、前述した課題を解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された非接触式浮上搬送装置の構成に加えて、前記旋回流形成部が、前記搬送路面下に設けられて搬送路面上に開口する有底の周側壁と、該周側壁の接線方向から周側壁で囲繞される旋回形成空間領域内へ前記気体を噴射して旋回流を発生させる気体噴射口とを備えていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項3に記載された非接触式浮上搬送装置の構成に加えて、前記旋回流形成部から搬送路面と被搬送物との間隙に溢出して過剰に滞留する気体を逃す気体解放孔が、前記搬送路面に分散して配設されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項5に係る発明は、請求項3または請求項4に記載された非接触式浮上搬送装置の構成に加えて、前記気体の噴射力を調整する噴射力調整手段が、前記気体噴射口に至る気体経路上に設けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項5に記載された非接触式浮上搬送装置の構成に加えて、前記搬送路面が、前記搬送方向に向かって上向き傾斜していることによって、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項7に係る発明は、請求項3乃至請求項6のいずれか1つに記載された非接触式浮上搬送装置の構成に加えて、前記旋回流形成部が、前記気体の噴射力を択一的に選択可能な別部品として前記搬送路面に着脱自在に取り付けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本発明の非接触式浮上搬送装置は、気体からなる旋回流を発生させる旋回流形成部が被搬送物を搬送する平坦な搬送路面に配設されていることにより、旋回流形成部から順次溢出してくる旋回流を被搬送物の底面と搬送路面との間隙に介在させて被搬送物を浮上させることができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
本請求項1に係る発明の非接触式浮上搬送装置によれば、旋回流形成部が、搬送路面の路幅方向で左右相互に離間して一対配設され、旋回流形成部でそれぞれ発生する旋回流の旋回方向が、搬送路面の路幅方向で相互に逆方向に設定されていることにより、左右一対の旋回流形成部で被搬送物に作用して搬送方向の前方域に向かう旋回流作用力と搬送方向の後方域に向かう旋回流作用力との相対的な差に基づいて被搬送物の搬送方向が方向付けされるため、旋回流の旋回力を活用して接触式の駆動機構を付設することなく簡便な装置構成で、非接触状態で被搬送物を搬送方向の前方域へ向かって浮上させつつ搬送することができる。
すなわち、左右一対の旋回流形成部が配置された搬送路面の搬送方向に沿った中央部分側では、双方の旋回流が逃げ場を失って相互に干渉したり乱れたりしてそれぞれ旋回流の旋回力が相互に減殺されるが、左右一対の旋回流形成部における路幅方向の両外側では、旋回流の旋回力が相互に減殺されず、その結果、左右一対の旋回流形成部の相互間で搬送方向の後方域へ作用する旋回流作用力に対して、左右一対の旋回流形成部における路幅方向の両外側で搬送方向の前方域へ作用する旋回流作用力が相対的に大きくなり、被搬送物に対して面摩擦によって伝わる力は、搬送方向の後方域へ向かって作用する旋回流作用力よりも搬送方向の前方域へ向かって作用する旋回流作用力の方が大きくなるため、接触式の駆動機構を付設することなく非接触状態で被搬送物を搬送方向の前方域へ向かって搬送させることができる。
また、旋回流形成部内で連続的に発生する旋回流が旋回流形成部から被搬送物側に向かって搬送路面上に溢出すると、この溢出した旋回流の遠心力によって旋回流の旋回半径が拡大して、旋回流の中心近傍部分に生じる気圧が旋回流の旋回部分に生じる気圧と比べて相対的に低くなり、この低くなった気圧が被搬送物に負圧として作用することにより、被搬送物を旋回流形成部側へ吸引して引き寄せようとする力と被搬送物を溢出した旋回流で浮上させようとする力とが釣り合った被搬送物の浮上位置に被搬送物を保持するため、被搬送物を安定させた浮上支持状態で旋回流作用力による搬送力を確実に被搬送物へ伝えることができる。
すなわち、単に、搬送方向へ気体の力を被搬送物に対して付加しているのではなく、被搬送物を旋回流形成部側へ吸引して引き寄せようとする力が作用している状態で前述した旋回流作用力を被搬送物に対して付加しているため、確実に旋回流作用力による搬送力を被搬送物へ伝えることができる。
本請求項2に係る発明の非接触式浮上搬送装置によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、旋回流形成部が、搬送路面の搬送方向で前後相互に離間して複数配設されているとともに、旋回流形成部でそれぞれ発生する旋回流の旋回方向が、搬送路面の搬送方向で相互に同一方向に設定されていることにより、搬送方向に配列された複数組の旋回流形成部で生じた旋回流のそれぞれが被搬送物に対して搬送方向への旋回流作用力を作用するため、搬送力をより一段と大きくすることができる。
本請求項3に係る発明の非接触式浮上搬送装置によれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、旋回流形成部が、搬送路面下に設けられて搬送路面上に開口する有底の周側壁と、この周側壁の接線方向から周側壁で囲繞される旋回形成空間領域内へ気体を噴射して旋回流を発生させる気体噴射口とを備えていることにより、簡単でコンパクトな構成で旋回流が形成されるため、モータなどの回転構造を不要として非接触式浮上搬送装置を簡素化することができる。
本請求項4に係る発明の非接触式浮上搬送装置によれば、請求項3に係る発明が奏する効果に加えて、旋回流形成部から搬送路面と被搬送物との間隙に溢出して過剰に滞留する気体を逃す気体解放孔が、搬送路面に分散して配設されていることにより、この気体解放孔が過剰に滞留する気体の逃げ場となり、旋回流形成部から順次溢出してくる気体の流れが妨げられないため、気体解放孔が設けられていないときと比べて搬送方向の前方域および後方域へ向かって作用する旋回流作用力を大きくするとともにその差も大きくして搬送力を増加させることができる。
本請求項5に係る発明の非接触式浮上搬送装置によれば、請求項3または請求項4に係る発明が奏する効果に加えて、気体の噴射力を調整する噴射力調整手段が、気体噴射口に至る気体経路上に設けられていることにより、搬送方向の前方域へ向かって作用する旋回流作用力の大きさが可変自在となるため、被搬送物に及ぼす搬送力の増減により搬送速度を調整することができる。
本請求項6に係る発明の非接触式浮上搬送装置によれば、請求項5に係る発明が奏する効果に加えて、搬送路面が、搬送方向に向かって上向き傾斜されていることにより、噴射力調整手段による噴射力の増加調整に伴って被搬送物の重力に抗して被搬送物を上り搬送させるとともに噴射力調整手段による噴射力の減少調整に伴って被搬送物の重力に抗し切れずに被搬送物を下り搬送させることができる。
すなわち、重力により搬送路面の傾斜を下る方向の力が被搬送物に作用し、気体噴射口からの噴射を開始して旋回流を発生させる、または噴射する気体の圧力を高くしたり気体噴射口の口径を大きくして旋回流を強めることで下る方向の力と比べて搬送力の方が大きい関係となるため、傾斜を上るように被搬送物を移動させることができる。
また、気体噴射口から噴射する気体の圧力を無にして旋回流を無くす、または噴射する気体の圧力を低くしたり気体噴射口の口径を小さくして旋回流を弱めることで搬送力と比べて下る方向の力の方が大きな関係となるため、傾斜を下るように搬送物を移動させることができる。
本請求項7に係る発明の非接触式浮上搬送装置によれば、請求項3乃至請求項6のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、旋回流形成部が気体の噴射力を択一的に選択可能な別部品として搬送路面に着脱自在に取り付けられていることにより、旋回流形成部を付け替えるだけで旋回流による旋回力の強さが変更可能となるため、バルブなどの噴射力調整手段を用いることなく搬送方向への旋回流作用力を調整して搬送力を任意に調整することができるばかりでなく、旋回流形成部の素材や製作加工の選択肢を多様化させることができる。
本発明の第1実施例の非接触式浮上搬送装置を示す斜視図。 図1の符号2の箇所の旋回流形成部を示す拡大斜視図。 本発明の旋回流形成部による旋回流および下方へ引き寄せようとする力が発生する原理を示す図。 図1の符号4から視た拡大平面図であって第1実施例において搬送力が発生する原理を示す図。 本発明の第2実施例の非接触式浮上搬送装置を示す斜視図。 図5の符号6から視た平面図。 本発明の第3実施例の旋回流形成部の配置を示す平面図。 (A)(B)は本発明の第4実施例の非接触式浮上搬送装置を示す側面図。
本発明は、気体からなる旋回流を発生させる旋回流形成部が被搬送物を搬送する平坦な搬送路面に配設され、旋回流形成部から順次溢出してくる旋回流を被搬送物の底面と搬送路面との間隙に介在させて被搬送物を浮上させるとともに旋回流の旋回力によって生じる搬送力で被搬送物を搬送する非接触式浮上搬送装置であって、旋回流形成部が搬送路面の路幅方向で左右相互に離間して一対配設され、旋回流形成部でそれぞれ発生する旋回流の旋回方向が搬送路面の路幅方向で相互に逆方向に設定されていることにより、左右一対の旋回流形成部にそれぞれ設定された旋回流の旋回方向が、左右一対の旋回流形成部で被搬送物に作用して搬送方向の前方域に向かう旋回流作用力と搬送方向の後方域に向かう旋回流作用力との相対的な差に基づいて被搬送物の搬送方向を方向付けして、旋回流の旋回力を活用して接触式の駆動機構を付設することなく簡便な装置構成で被搬送物を非接触状態で浮上させながら搬送するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
すなわち、本発明で採用する旋回流形成部の具体的な実施態様については、穿孔加工や切削加工などにより搬送路面を構成するベース部自体に直接形成されていても良いが、樹脂加工などによるチップ状の成型品等、搬送路面を構成するベース部と別体に形成されていても良く、旋回流形成部がベース部と別体に形成されている場合には、旋回流形成部の素材や製作加工の選択肢を多様化させることができるので、より好ましい。
また、旋回流形成部の具体的な構造については、空気などの気体から旋回流を形成するものであれば如何なるものであっても何ら構わない。例えば、旋回流形成部の気体噴射口から噴射された気体が、旋回方向へ案内する案内凹所の深さ3〜10mm程度の周側壁に沿って流れることで旋回流を形成するものでもよい。平面視の案内凹所の形状としては如何なるものであっても何ら構わない。この案内凹所の具体的な形状は、例えば、円形状、環状、楕円形状、多角形状、円形状に切り欠き部が形成された形状などでも良く、更に具体的には、鍔付きの円形カップ状のものがより好ましい。
また、周側壁を備えた案内凹所内に吸気口とファンとを設けて、ファンが回転することで周側壁で囲繞された案内凹所内から上方へ向かう旋回流を形成するものでも良い。
そして、本発明における旋回流形成部の具体的な配列形態については、前述したように、左右一対の旋回流形成部にそれぞれ設定された旋回流の旋回方向が、左右一対の旋回流形成部で被搬送物に作用して搬送方向の前方域に向かう旋回流作用力と搬送方向の後方域に向かう旋回流作用力との相対的な差に基づいて被搬送物の搬送方向を方向付けし、旋回流の旋回力を活用して被搬送物を浮上させつつ搬送させることが可能な浮上搬送機構を構築するものであれば如何なる配列形態であっても良い。旋回流形成部が、搬送路面の路幅方向で左右相互に離間して一対のみ配設された配列形態、あるいは、搬送路面の路幅方向で左右相互に離間して一対配設されるとともに搬送路面の搬送方向で前後相互に離間して複数配設された配列形態のいずれであっても何ら構わない。
さらに、本発明では、搬送路面の路幅方向で左右相互に離間する一対の旋回流形成部が、搬送方向で同じ位置関係で配列されても良く、搬送方向で互いにずれた位置関係で配列されても良い。
そして、本発明における搬送路面は、平坦であることが重要であり、この平坦な搬送路面の加工精度が高ければ被搬送物のより安定した搬送状態が得られることは言うまでもない。また、必要に応じて、旋回流形成部から放出された気体が路幅方向の両側縁から過度に漏出することを抑制するとともに被搬送物を搬送方向へ誘導規制するために、ガイド板を搬送路面の両側縁に設けるのも良い。
なお、本発明の非接触式浮上搬送装置によって浮上搬送させる被搬送物としては、例えば、ガラス、プラスチック、金属などの素材からなる薄板状のものであり、特に好適な被搬送物としては、太陽電池用フラットパネルや携帯電話、液晶テレビ、パソコン用液晶モニターなどに用いる0.1乃至0.5mm程度のディスプレイ用ガラス基板である。
以下に、本発明の第1実施例である非接触式浮上搬送装置100について、図1乃至図4に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例の非接触式浮上搬送装置100を示す斜視図であり、図2は、図1の符号2の箇所の旋回流形成部130Aを示す拡大斜視図であり、図3は、本発明の旋回流形成部130A、130Bによる旋回流Rおよび下方へ引き寄せようとする力Dが発生する原理を示す図であり、図4は、図1の符号4から視た拡大平面図であって第1実施例において搬送力が発生する原理を示す図である。
本発明の第1実施例である非接触式浮上搬送装置100は、図1乃至図4に示すように、気体からなる旋回流Rを発生させる旋回流形成部130A、130Bが、例えば、0.3mm程度のディスプレイ用ガラス基板からなる薄板状の被搬送物Cを搬送する平坦な搬送路面111に配設され、旋回流形成部130A、130Bから順次溢出してくる旋回流Rを被搬送物Cの底面と搬送路面111との間隙に介在させて被搬送物Cを浮上させるとともに旋回流Rの旋回力によって生じる搬送力で被搬送物Cを搬送するように構成されている。
具体的に、非接触式浮上搬送装置100は、ベース部110と、このベース部110と支持する機台フレーム120とを備えている。
そして、ベース部110における被搬送物Cと対向する搬送路面111には、樹脂成型加工してなる鍔付きの円形カップ状の旋回流形成部130A、130Bが、搬送路面111の路幅方向Sで左右相互に離間して一対、すなわち、一組のみ配設されている。
本実施例では、旋回流形成部130A、130Bが、搬送路面下に設けられて搬送路面上に開口する有底の案内凹所131の周側壁131aと、この周側壁131aの接線方向から周側壁131aで囲繞される旋回形成空間領域内へ気体としての空気を噴射して旋回流Rを発生させる気体噴射口132とを備えている。
図2に示すように、旋回流形成部130A(130B)は、空気を旋回方向へ案内する案内凹所131と、この案内凹所131を囲繞する円筒状の周側壁131aに沿って空気をそれぞれ噴射する2つの気体噴射口132とを有している。
本実施例の場合には、これら2つの気体噴射口132が、案内凹所131を囲繞する円筒状の周側壁131aを2分する位置に設けられており、旋回流Rを確実かつ安定して発生させるようになっている。
そして、このように構成された旋回流形成部130A、130Bが、旋回流Rを搬送路面111と被搬送物Cとの間に溢出することにより、被搬送物Cを、例えば0.05mm程度浮上させている。
ここで、旋回流形成部130Aの構造と、旋回流形成部130Bの構造との関係は、旋回流形成部130Aおよび130B間のT軸方向(被搬送物Cの搬送方向)の仮想中心線を基準とした線対称の関係であり、旋回流形成部130A、130Bでそれぞれ発生する旋回流Ra、Rb(図4参照)の旋回方向が、搬送路面111の路幅方向Sで相互に逆方向に設定されている。
なお、本実施例では、旋回流形成部130A、130Bを構成する樹脂成型加工してなる鍔付きの円形カップ状の部材は、ベース部110と別部材で形成されてベース部110に嵌め込まれているが、ベース部110自体に一体的に形成されていてもよい。
また、機台フレーム120は、水平方向に対するベース部110の姿勢を調整自在に設けられ、本実施例では、ベース部110の搬送路面111の設置姿勢が水平となるように調整されている。
ここで、先ず、図3を用いて、旋回流形成部130A(130B)から放出される旋回流R、および、被搬送物Cを下方の旋回流形成部130A(130B)側へ引き寄せようとする力Dがそれぞれ発生する原理について説明する。
前述した旋回流形成部130A(130B)の気体噴射口132から空気が噴射されると、噴射された空気が案内凹所131の周側壁131aに沿って流れ、案内凹所131内で旋回流Rが連続的に継続して形成される。
そして、空気が、気体噴射口132から順次噴射されるので、案内凹所131内から連続的に発生してくる旋回流Rは、被搬送物C側に向かって上方へ移動し溢出する。
この際、旋回流Rが案内凹所131の周側壁131aから上方へ移動し、案内凹所131の周側壁131aから離れるため、溢出した旋回流Rの遠心力により旋回流Rの旋回半径が旋回流Rの旋回中心を基準に拡大する。
つまり、旋回流Rが放射方向へ広がりながら旋回する。
そして、旋回流Rの旋回中心近傍の空気が放射方向へ引っ張られるようにして、旋回流Rの旋回中心近傍の気圧が下がり旋回流Rの旋回部分に生じる気圧と比べて相対的に低くなる。
そのため、被搬送物Cに対して負圧が作用して被搬送物Cを下方の旋回流形成部130A(130B)側へ吸引して引き寄せようとする力Dが発生する。
この引き寄せようとする力Dと被搬送物Cを溢出した旋回流Rで浮上させようとする力とが釣り合って、被搬送物の浮上位置に被搬送物が保持される。
続いて、図4を用いて、第1実施例において搬送力が発生する原理について説明する。
本実施例では、旋回流形成部130A、130Bが、搬送路面111の路幅方向Sで左右相互に離間して一対配設されている。
なお、U軸が示すのは、浮上方向(鉛直方向)である。
さらに、旋回流形成部130A、130Bでそれぞれ発生する旋回流Ra、Rbの旋回方向が、搬送路面111の路幅方向Sで相互に逆方向に設定されている。
これにより、左右一対の旋回流形成部130A、130Bで被搬送物Cに作用して搬送方向Tの前方域に向かう旋回流作用力F2と搬送方向Tの後方域に向かう旋回流作用力F1との相対的な差に基づいて被搬送物Cの搬送方向Tが方向付けされ、その方向に搬送力が発生する。
以下により、具体的に説明する。
ここで、図4中の左側の旋回流形成部130Aの旋回流Raが案内凹所131外に出た際、T軸矢印の方向と逆方向に作用する旋回流Raの旋回流作用力をfa1、T軸矢印の方向に作用する旋回流Raの旋回流作用力をfa2とする。
同様に、図4中の右側の旋回流形成部130Bの旋回流Rbが案内凹所131外に出た際、T軸矢印の方向と逆方向に作用する旋回流Rbの旋回流作用力をfb1、T軸矢印の方向に作用する旋回流Rbの旋回流作用力をfb2とする。
そして、fa1、fb1の和であり、搬送方向Tの後方域(T軸矢印の方向と逆方向域)へ作用する旋回流作用力をF1とし、fa2、fb2の和であり、搬送方向Tの前方域(T軸矢印の方向域)へ作用する旋回流作用力をF2とする。
このとき、配置された左右一対の旋回流形成部130A、130Bに挟まれた搬送路面111の搬送方向Tに沿った中央部分側111aでは、双方の旋回流Ra、Rbが逃げ場を失って相互に干渉したり乱れたりしてそれぞれ旋回流Ra、Rbの旋回力、すなわち、旋回流作用力fa1、fb1が減殺される。
他方、左右一対の旋回流形成部130A、130Bにおける路幅方向の両外側111bでは、双方の旋回流Ra、Rbが相互に干渉したりしないため、旋回流Ra、Rbの旋回力、すなわち、旋回流作用力fa2、fb2が減殺されない。
その結果、左右一対の旋回流形成部130A、130Bの相互間で搬送方向Tの後方域へ作用する旋回流Ra、Rbの旋回流作用力F1に対して、左右一対の旋回流形成部130A、130Bの路幅方向の両外側111bで搬送方向Tの前方域へ作用する旋回流Ra、Rbの旋回流作用力F2が相対的に大きくなる。
さらに、被搬送物Cを吸引して下方の旋回流形成部130A、130B側へそれぞれ引き寄せようとする力Dに起因して生じる面摩擦によって被搬送物Cに伝わる力は、搬送方向Tの後方域へ向かって作用する旋回流Ra、Rbの旋回流作用力F1よりも搬送方向Tの前方域へ向かって作用する旋回流Ra、Rbの旋回流作用力F2の方が大きくなる。
したがって、搬送力を受けて被搬送物Cは、T軸の矢印方向へ移動する。
つまり、左右一対の旋回流形成部130A、130Bが、旋回流Ra、Rbの旋回力を活用して被搬送物Cを非接触で浮上させつつ搬送する。
この際、ただ単に、搬送する方向へ空気の力を被搬送物Cに対して付加しているのではなく、上述した負圧による引き寄せようとする力Dが被搬送物Cに対して作用した状態で、搬送する方向への旋回流作用力F1、F2を付加しているため、旋回流作用力F1、F2の相対的な差として搬送力が被搬送物Cへ確実に伝えられる。
さらに、本実施例では、旋回流形成部130A、130Bから搬送路面111と被搬送物Cとの間隙に溢出して過剰に滞留する空気を逃す気体解放孔150が、搬送路面111に分散して配設されている。
これにより、気体解放孔150が過剰に滞留する空気の逃げ場となり、旋回流形成部130A、130Bから順次溢出してくる空気の流れが妨げられない。
つまり、気体解放孔150が設けられていない構成と比べて搬送方向Tの前方域および後方域へ向かって作用する旋回流Ra、Rbの旋回流作用力を大きくするとともにその相対的な差も大きくして搬送力を増加させる。
また、本実施例では、旋回流形成部130A、130Bが、空気の噴射力を択一的に選択可能な別部品として搬送路面111に着脱自在に取り付けられている。
これにより、旋回流形成部130A、130Bを付け替えるだけで旋回流Rによる旋回力の強さが変更可能となる。
例えば、気体噴射口132の孔の大きさが変わることにより、旋回流Rによる旋回力の強さが変わり、被搬送物Cの搬送速度を自在に調整することが可能となる。
このようにして得られた本発明の第1実施例である非接触式浮上搬送装置100は、旋回流形成部130A、130Bが、搬送路面111の路幅方向Sで左右相互に離間して一対配設され、旋回流形成部130A、130Bでそれぞれ発生する旋回流Ra、Rbの旋回方向が、搬送路面111の路幅方向Sで相互に逆方向に設定されていることにより、一対の旋回流形成部130A、130Bが、旋回流Ra、Rbの旋回力を活用して接触式の駆動機構を付設することなく簡便な装置構成で、被搬送物Cを非接触状態で浮上させながら搬送することができ、被搬送物Cを安定させた浮上支持状態で旋回流作用力F1、F2による搬送力(F1とF2との相対的な差)を確実に被搬送物へ伝えることができる。
また、旋回流形成部130A、130Bが、搬送路面下に設けられて搬送路面上に開口する有底の周側壁131aと、この周側壁131aの接線方向から周側壁131aで囲繞される旋回形成空間領域内へ空気を噴射して旋回流Ra、Rbを発生させる気体噴射口132とを備えていることにより、モータなどの回転構造を不要として非接触式浮上搬送装置100を簡素化することができる。
さらに、旋回流形成部130A、130Bから搬送路面111と被搬送物Cとの間隙に溢出して過剰に滞留する空気を逃す気体解放孔150が、搬送路面111に分散して配設されていることにより、気体解放孔150が設けられていない構成と比べて搬送方向Tの前方域および後方域へ向かって作用する旋回流Ra、Rbの旋回流作用力F1、F2を大きくするとともにその相対的な差も大きくして搬送力を増加させることができる。
また、旋回流形成部130A、130Bが、空気の噴射力を択一的に選択可能な別部品として搬送路面111に着脱自在に取り付けられていることにより、バルブなどの噴射力調整手段を用いることなく搬送方向Tへの旋回流作用力F1、F2を調整して搬送力を調整することができるなど、その効果は甚大である。
続いて、本発明の第2実施例である非接触式浮上搬送装置200について、図5および図6に基づいて説明する。
ここで、図5は、本発明の第2実施例の非接触式浮上搬送装置200を示す斜視図であり、図6は、図5の符号6から視た平面図である。
第2実施例の非接触式浮上搬送装置200は、第1実施例の非接触式浮上搬送装置100の旋回流形成部130A、130Bの配置数および配列形態を変更したものであり、多くの要素について第1実施例の非接触式浮上搬送装置100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する200番台の符号を付すのみとする。
本発明の第2実施例である非接触式浮上搬送装置200では、図5および図6に示すように、旋回流形成部230Aおよび旋回流形成部230Bが、搬送路面211の路幅方向Sで左右相互に離間して一対配設されているとともに搬送路面211の搬送方向Tで前後相互に離間して複数配設されている。
さらに、旋回流形成部230A、230Bでそれぞれ発生する旋回流Ra、Rbの旋回方向が、搬送路面211の路幅方向Sで相互に逆方向に設定されているとともに搬送路面211の搬送方向Tで相互に同一方向に設定されている。
これにより、上述した第1実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに、搬送方向Tに配列された複数組の旋回流形成部230A、230Bで生じた旋回流Ra、Rbのそれぞれが被搬送物Cに対して搬送方向Tへの旋回流作用力F1、F2を作用する。そして、旋回流作用力F1、F2の相対的な差として搬送力が被搬送物Cに作用する。
このようにして得られた本発明の第2実施例である非接触式浮上搬送装置200は、旋回流形成部230A、230Bが、搬送路面211の路幅方向Sで左右相互に離間して一対配設されているとともに搬送路面211の搬送方向Tで前後相互に離間して複数配設され、旋回流形成部230A、230Bでそれぞれ発生する旋回流Ra、Rbの旋回方向が、搬送路面211の路幅方向Sで相互に逆方向に設定されているとともに搬送路面211の搬送方向Tで相互に同一方向に設定されていることにより、一対の旋回流形成部230A、230Bが、旋回流Ra、Rbの旋回力を活用して接触式の駆動機構を付設することなく簡便な装置構成で、被搬送物Cを非接触状態で浮上させつつ搬送力を発生させて被搬送物Cを非接触で搬送することができ、上記第1実施例の構成と比べて搬送力を大きくすることができるなど、その効果は甚大である。
続いて、本発明の第3実施例である非接触式浮上搬送装置300について、図7に基づいて説明する。
ここで、図7は、本発明の第3実施例の旋回流形成部330A、330Bの配置を示す平面図である。
第3実施例の非接触式浮上搬送装置300は、第2実施例の非接触式浮上搬送装置200の旋回流形成部230A、230Bの配置数および配列形態を変更したものであり、多くの要素について第2実施例の非接触式浮上搬送装置200と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する300番台の符号を付すのみとする。
本発明の第3実施例である非接触式浮上搬送装置300では、図7に示すように、旋回流形成部330Aおよび旋回流形成部330Bが、それぞれ搬送方向Tに間隔を空けて複数配設されている。
そして、旋回流形成部330Aおよび旋回流形成部330Bが、搬送方向Tに半ピッチずれた位置関係で配設されている。
この場合も上述した第2実施例と同様の作用効果を得ることができる。
続いて、本発明の第4実施例である非接触式浮上搬送装置400について、図8(A)および図8(B)に基づいて説明する。
ここで、図8(A)は、本発明の第4実施例の気体噴射口432から噴射する空気の噴射力が所定の噴射力より高いときの非接触式浮上搬送装置400を示す側面図であり、図8(B)は、噴射する空気の噴射力が所定の噴射力より低いときの非接触式浮上搬送装置400を示す側面図である。
ここで、「所定の噴射力」とは、重力により被搬送物Cに作用する搬送方向前方411bから搬送方向後方411aへの下り方向の力と、旋回流作用力により被搬送物Cに作用する搬送方向後方411aから搬送方向前方411bへの上り方向の力とが釣り合うときの気体(空気)の噴射力をいう。
第4実施例の非接触式浮上搬送装置400は、第1実施例の非接触式浮上搬送装置100のベース部110を水平方向に対して傾けたものであり、多くの要素について第1実施例の非接触式浮上搬送装置100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する400番台の符号を付すのみとする。
本発明の第4実施例である非接触式浮上搬送装置400では、図8(A)および図8(B)に示すように、搬送路面411が、搬送方向Tに向かって上向き傾斜されている。
具体的には、ベース部410が水平方向Hに対して傾けられ、搬送路面411の搬送方向後方411aが、搬送路面411の搬送方向前方411bより低く設けられている。
したがって、重力により搬送方向前方411bから搬送方向後方411aへの下り方向の力が被搬送物Cに作用する。
また、旋回流形成部430A、430Bの気体噴射口432から噴射する空気の圧力を調整するコンプレッサーやバルブなどの噴射力調整手段470が、気体噴射口432に至る気体経路上に設けられている。
これにより、搬送方向Tの前方域へ向かって作用する旋回流作用力の大きさが調整される。
さらに、噴射力調整手段470による噴射力の増加調整に伴って被搬送物Cの重力に抗して被搬送物Cを上り搬送させることが可能であるとともに噴射力調整手段470による噴射力の減少調整に伴って被搬送物Cの重力に抗し切れずに被搬送物Cを下り搬送させるようにも構成されている。
より詳しく説明すると、図8(A)に示すように、噴射力調整手段470により気体噴射口432から噴射する空気の噴射力を所定の噴射力より高くして旋回流Rを強めることで重力による下り方向の力と比べて搬送力の方が大きな関係となる。
したがって、被搬送物Cが、傾斜を登坂するように移動する。
また、図8(B)に示すように、噴射力調整手段470により気体噴射口432から噴射する空気の噴射力を所定の噴射力より低くして旋回流Rを弱めることで重力による下り方向の力と比べて搬送力の方が小さくなっている。
したがって、被搬送物Cが、傾斜を下るように移動する。
なお、噴射力調整手段470により、気体噴射口432から噴射する空気の圧力の高低を変化させて噴射力を調整したが、気体噴射口の口径の大小を変化させることで空気の量の多少を変化させて噴射力を調整したり、噴射の有無を切り替え噴射力を調整しても同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施例では、噴射力調整手段470による噴射力の増加調整に伴って被搬送物Cの重力に抗して被搬送物Cを上り搬送させる構成である。
これにより、搬送方向後方411aから搬送方向前方411bへ傾斜を登坂するように移動させる際に常に重力により搬送方向前方411bから搬送方向後方411aへ下る方向の力が減速効果として被搬送物Cに作用する。
つまり、被搬送物Cに対する速度制御が容易になる。
このようにして得られた本発明の第4実施例である非接触式浮上搬送装置400は、空気の噴射力を調整する噴射力調整手段470が、気体噴射口432に至る気体経路上に設けられていることにより、被搬送物Cへ搬送力を調整して搬送速度を調整することができる。
さらに、搬送路面411が、搬送方向Tに向かって上向き傾斜されていることにより、噴射力調整手段470による噴射力の増加調整に伴って被搬送物Cの重力に抗して被搬送物Cを上り搬送させるとともに噴射力調整手段470による噴射力の減少調整に伴って被搬送物Cの重力に抗し切れずに被搬送物Cを下り搬送させることができるなど、その効果は甚大である。
100、 200、 300、 400 ・・・非接触式浮上搬送装置
110、 210、 310、 410 ・・・ベース部
111、 211、 311、 411 ・・・搬送路面
411a・・・搬送方向後方
411b・・・搬送方向前方
120、 220 320 ・・・機台フレーム
130A、230A、330A、430A・・・旋回流形成部
130B、230B、330B、430B・・・旋回流形成部
131、 231、 331、 431 ・・・案内凹所
132 432 ・・・気体噴射口
150、 250 ・・・気体解放孔
470 ・・・噴射力調整手段
C ・・・被搬送物
D ・・・下方へ引き寄せようとする力
F1 ・・・搬送方向の後方域へ作用する旋回流作用力
fa1、fa2 ・・・一方の旋回流による旋回流作用力
F2 ・・・搬送方向の前方域へ作用する旋回流作用力
fb1、fb2 ・・・他方の旋回流による旋回流作用力
H ・・・水平方向
R ・・・旋回流
S ・・・路幅方向
T ・・・搬送方向
U ・・・浮上方向

Claims (7)

  1. 気体からなる旋回流を発生させる旋回流形成部が被搬送物を搬送する平坦な搬送路面に配設され、前記旋回流形成部から順次溢出してくる旋回流を被搬送物の底面と搬送路面との間隙に介在させて被搬送物を浮上させるとともに前記旋回流の旋回力によって生じる搬送力で被搬送物を搬送する非接触式浮上搬送装置であって、
    前記旋回流形成部が、前記搬送路面の路幅方向で左右相互に離間して一対配設され、
    前記旋回流形成部でそれぞれ発生する旋回流の旋回方向が、前記搬送路面の路幅方向で相互に逆方向に設定されていることを特徴とする非接触式浮上搬送装置。
  2. 前記旋回流形成部が、前記搬送路面の搬送方向で前後相互に離間して複数配設されているとともに、
    前記旋回流形成部でそれぞれ発生する旋回流の旋回方向が、前記搬送路面の搬送方向で相互に同一方向に設定されていることを特徴とする請求項1記載の非接触式浮上搬送装置。
  3. 前記旋回流形成部が、前記搬送路面下に設けられて搬送路面上に開口する有底の周側壁と、該周側壁の接線方向から周側壁で囲繞される旋回形成空間領域内へ前記気体を噴射して旋回流を発生させる気体噴射口とを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の非接触式浮上搬送装置。
  4. 前記旋回流形成部から搬送路面と被搬送物との間隙に溢出して過剰に滞留する気体を逃す気体解放孔が、前記搬送路面に分散して配設されていることを特徴とする請求項3記載の非接触式浮上搬送装置。
  5. 前記気体の噴射力を調整する噴射力調整手段が、前記気体噴射口に至る気体経路上に設けられていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の非接触式浮上搬送装置。
  6. 前記搬送路面が、前記搬送方向に向かって上向き傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の非接触式浮上搬送装置。
  7. 前記旋回流形成部が、前記気体の噴射力を択一的に選択可能な別部品として前記搬送路面に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1つに記載の非接触式浮上搬送装置。
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