JP2015161208A - ベーンポンプ - Google Patents

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和哉 水野
Kazuya Mizuno
和哉 水野
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Abstract

【課題】ハウジングとキャップとのシール性、およびベーンとキャップとのシール性を確保できるとともに、作動音を低減できるベーンポンプを提供する。【解決手段】内部にポンプ室20Aが形成されるハウジング20と、ポンプ室20A内に配置されるロータ30と、ロータ30に取り付けられてロータ30と一体的に回転し、ポンプ室20Aを複数の作動空間に区画するベーン40と、を具備するベーンポンプ10であって、ベーン40は、ベーン40の長手方向両端部に取り付けられ、ベーン40が回転したときに長手方向外側に向けて移動して、ベーン40との間にクリアランスCが形成される両キャップ41、を備え、ベーンポンプ10は、ベーン40の回転によって両キャップ41が回転方向上流側へ移動したときに、クリアランスCの幅が小さくなるように、ベーン40および両キャップ41の座面40b・41bを形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、ベーンを回転させることによってポンプ室を複数の作動空間に区画するベーンを具備するベーンポンプの技術に関する。
従来から、ハウジングに形成されるポンプ室内でベーンを回転させることにより、ポンプ室を複数の作動空間に区画するベーンポンプは、自動車用の真空ポンプ等に用いられている。
このようなベーンポンプのベーンには、回転時にハウジングの壁面をシールするキャップが取り付けられる。
キャップは、例えば、特許文献1に開示されるベーンポンプのように、ベーン側端面より突出する脚部をベーンの係合孔に挿入することで、ベーンに取り付けられる。
特許文献1に開示されるキャップは、ベーン側端面がベーンの端面に接触することで、ベーン側への移動が規制される。
特許文献1に開示されるキャップは、ベーンが回転したときに作用する遠心力によってベーンより飛び出して、ハウジングの壁面と接触する。このとき、ベーンは、キャップを追いかけるように移動する。これにより、特許文献1に開示されるベーンポンプは、キャップをハウジングに押し付けて、ハウジングの壁面とベーンとの間をシールする。
特開2011−247191号公報
図12および図13に示すように、特許文献1に開示されるベーンポンプは、キャップのベーン側端面とベーンの端面とが、ベーンの回転方向(図12および図13における時計回り方向およびその反対方向)の上流側端部から下流側端部まで面一となっている。
この場合には、ベーンがキャップに接触したときの面積、すなわち、ベーンとキャップとの接触面積が狭くなってしまう。
従って、特許文献1に開示されるベーンポンプは、ベーンとキャップとが接触したときに、ベーンおよびキャップに対して高い面圧が作用してしまう可能性がある。このため、特許文献1に開示されるベーンポンプは、キャップのベーン側端面とベーンの端面とが摩耗してしまう可能性がある。
従って、特許文献1に開示されるベーンポンプは、キャップの高さが低くなってしまい(ベーンに対する突出寸法が小さくなってしまい)、ハウジングとキャップとのシール性を確保できない可能性がある。
また、特許文献1に開示されるベーンポンプは、キャップの高さが低くなることで、キャップがベーンから大きく飛び出すこととなり、当該大きく飛び出したキャップに対してベーンが勢いよく衝突してしまう。
ベーンポンプの駆動時において、キャップがベーンから飛び出したときに、キャップとベーンとの間にはクリアランスが形成される。ポンプ室にて区画される作動空間の中で負圧状態となっている作動空間には、このようなクリアランスを通って他の作動空間から空気が流入する。
特許文献1に開示されるベーンポンプは、キャップのベーン側端面とベーンの端面とが面一となっているため、負圧状態となっている作動空間に簡単に空気が流入してしまう可能性がある。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、ハウジングとキャップとのシール性、およびベーンとキャップとのシール性を確保できるとともに、作動音を低減できるベーンポンプを提供するものである。
請求項1においては、内部にポンプ室が形成されるハウジングと、前記ポンプ室内に配置されるロータと、前記ロータに取り付けられて前記ロータと一体的に回転し、前記ポンプ室を複数の作動空間に区画するベーンと、を具備するベーンポンプであって、前記ベーンは、前記ベーンの長手方向両端部に取り付けられ、前記ベーンが回転したときに長手方向外側に向けて移動して、前記ベーンとの間にクリアランスが形成されるキャップ、を備え、前記ベーンポンプは、前記ベーンの回転によって前記キャップが回転方向上流側へ移動したときに、前記クリアランスの幅が小さくなるように、前記ベーンおよび前記キャップの接触面を形成する、ものである。
請求項2においては、前記キャップの前記ベーンに対する接触面を長手方向と直交する面から傾斜させて形成し、前記ベーンの前記キャップに対する接触面に対応するように長手方向と直交する面から傾斜させて形成する、ものである。
請求項3においては、前記ベーンの前記キャップに対する接触面を、前記ベーンの回転方向上流側端部および下流側端部から、前記ベーンの短手方向内側に向かうにつれて、前記ベーンの長手方向内側に伸びるテーパ状に形成する、ものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、ハウジングとキャップとのシール性、およびベーンとキャップとのシール性を確保できるとともに、作動音を低減できる。
請求項2においては、ハウジングとキャップとのシール性、およびベーンとキャップとのシール性を確保できるとともに、作動音を低減できる。
請求項3においては、ハウジングとキャップとのシール性、およびベーンとキャップとのシール性を確保できるとともに、作動音を低減できる。さらに、請求項3においては、ベーンおよびキャップの耐久性を向上できる。
ベーンポンプの説明図。 ベーンポンプの断面図。 ベーンおよびキャップの拡大断面図。 キャップが遠心力によってベーンから飛び出した状態を示す図。 キャップがポンプ室内の圧力によって回転する様子を示す図。 変形例に係るベーンポンプを示す説明図。 変形例に係るキャップが遠心力によってベーンから飛び出した状態を示す図。 変形例に係るベーンポンプのクリアランス変化を示す図。 変形例に係るベーンポンプを示す説明図。 変形例に係るキャップが遠心力によってベーンから飛び出した状態を示す図。 変形例に係るベーンポンプのクリアランス変化を示す図。 従来技術におけるベーンおよびキャップを示す図。 従来技術におけるキャップが遠心力によってベーンから飛び出した状態を示す図。 従来技術におけるキャップがポンプ室内の圧力によって回転する様子を示す図。
以下では、本実施形態に係るベーンポンプ10について説明する。
なお、以下では、説明の便宜上、図1における紙面の上下方向を基準として上下方向を規定する。また、図1における紙面の左右方向を基準として左右方向を規定する。そして、図2における紙面の左方向を前方向として前後方向を規定する。
ベーンポンプ10は、例えば、図示しないブレーキ倍力装置の負圧源として用いられる。本実施形態に係るベーンポンプ10は、例えば、エンジン本体(カムキャリアの側面等)に取り付けられる。
図1および図2に示すように、ベーンポンプ10は、ハウジング20と、ロータ30と、ベーン40と、ハウジングカバー50とを具備する。
ハウジング20は、内径および外径が前端部より後端部に向かうにつれて段階的に小さくなる略筒状の部材である。
なお、ハウジングは、軸方向(前後方向)から見たときに略楕円形状に形成される略筒状の部材であっても構わない。
ハウジング20の内径が大きい側、すなわち、前側は、大径部21として形成される。
大径部21の前側面には、リング溝21aが形成される。リング溝21aには、シール部材21bが取り付けられる。大径部21には、前記ブレーキ倍力装置からポンプ室20Aへ気体(空気)を吸引するための吸引通路21cが設けられる。吸引通路21c内には、前記ブレーキ倍力装置の負圧を維持するための図示しない逆止弁が設けられる。
このような大径部21の内側の空間は、ハウジング20の内部に形成されるポンプ室20Aとして形成される。
ハウジング20の内径が小さい側、すなわち、ハウジング20の後側は、小径部22として形成される。
ハウジング20は、小径部22の内周面によってロータ30を回転可能に支持する。
小径部22の外周面には、リング溝22aが形成される。リング溝22aには、シール部材22bが取り付けられる。小径部22の下側には、ポンプ室20Aから後側面まで前後方向に沿って貫通する貫通孔が形成される。貫通孔は、ポンプ室20Aからハウジング20の外部へ気体を排出するための排出通路22cとして形成される。排出通路22cには、排出通路22cを開閉する逆止弁22dが設けられる。
ハウジング20の小径部22は、エンジン本体に形成される孔部に挿入される。ハウジング20は、例えば、エンジン本体とボルトで締結されること等によって、エンジン本体に固定される。
ハウジング20とエンジン本体との間は、小径部22のシール部材22bによってシールされる。
ロータ30は、ポンプ室20Aの軸心に対してその軸心が偏心して配置される。ロータ30は、前端部がポンプ室20A内に配置される。ロータ30には、ガイド溝30aが形成される。
ガイド溝30aは、ロータ30の径方向に沿って伸びる溝であり、ロータ30の前側面に形成される。
なお、ロータ30には、ポンプ室20Aに潤滑油を供給するための潤滑経路が形成されているが、本発明とは直接関係しないため、図2においてその図示を省略している。
ロータ30の後端部には、カップリング31が連結される。カップリング31は、前端部がロータ30に取り付けられるとともに、後端部が図示しないカムシャフト等に取り付けられる。
カップリング31は、カムシャフトが回転したときに一体的に回転する。ロータ30は、カップリング31とともに一体的に回転する。
つまり、ロータ30は、カップリング31を介して前記カムシャフト等からの動力が伝達される。
なお、カップリングは、必ずしもカムシャフトに取り付けられる必要はなく、例えば、カムシャフトと連結されて一体的に回転する駆動軸に取り付けられていても構わない。
また、ロータは、必ずしもカムシャフトからの動力で回転する必要はない。
ベーン40は、ロータ30の径方向に沿って長く伸びる板状部材である。図1および図2に示すベーン40において、ベーン40の長手方向は、上下方向となっている。
ベーン40は、ロータ30の径方向に沿って摺動可能にロータ30のガイド溝30aに取り付けられ、ポンプ室20A内に配置される。ベーン40は、ロータ30の回転に伴って一体的に回転する。
なお、以下では、図1に示す状態(長手方向が上下方向となっている状態)のベーン40について説明する。また、図1に示す状態においては、左右方向がベーン40の短手方向となる。
ベーン40には、凹部40a、座面40b、および受け部40cが形成される。
凹部40aは、ベーン40の長手方向両端部に形成される。凹部40aは、ベーン40の長手方向に沿って伸びる略四角形状の窪みである。
凹部40aは、ベーン40の長手方向両端部において、前後方向に所定の間隔をあけてそれぞれ二箇所に形成される。凹部40aは、長手方向に沿った長さ、すなわち、深さが異なる点を除いて同じ形状に形成される。
図1および図3に示すように、座面40bは、ベーン40の長手方向両側面に形成される。
受け部40cは、ベーン40の長手方向両端部の短手方向中央部に形成される。受け部40cはベーン40の長手方向中央に向かって凹んだ略円弧状に形成される。
ベーン40の長手方向両側面において、左右両端部および左右中央部は、左右方向に伸びる直線状に形成される。
ベーン40の長手方向両側面において、ベーン40の左右中途部は、左右中央部に向かうにつれてベーン40の長手方向内側に伸びるテーパ状に形成される。
ベーン40の長手方向両側面は、このような形状を維持したまま図3における紙面奥行き方向に伸びている(図2参照)。
座面40bは、このようなベーン40の長手方向両側面において、テーパ状に形成される部分である。
ベーン40は、例えば、略板状の部材の長手方向両端部を削ることで、座面40bが形成される。
なお、ベーン40は、鋳造によって略板状の部材を削ることなく座面40bが形成されていても構わない。
このように形成されるベーン40は、二つのキャップ41を備える。
図2および図3に示すように、両キャップ41は、ベーン40の長手方向両端部に取り付けられる。
両キャップ41には、本体部41a、座面41b、脚部41c、および係合部41dが形成される。
本体部41aのハウジング20側(図3に示すキャップ41の上側)は、略円弧状に形成される。
本体部41aのベーン40側(図3に示すキャップ41の下側)において、左右両端部から左右中途部までは、左右中央部に向かうにつれてベーン40側に伸びるテーパ状に形成される。
本体部41aのベーン40側において、左右中央部は、左右方向に伸びる直線状に形成される。
座面41bは、本体部41aのベーン40側の側面において、テーパ状に形成される部分である。
ベーン40および両キャップ41の座面40b・41bは、左右方向に対する傾斜度合いが、互いに同程度となっている。
つまり、両キャップ41の座面41bは、ベーン40の座面40bと面接触可能な形状に形成される。
このように、両キャップ41の座面41bは、ベーン40の座面40bに対応するテーパ状に形成される。
脚部41cは、本体部41aのベーン40側において、左右中央部よりベーン40側に向かって伸びる部分である。脚部41cは、ベーン40の凹部40aよりも小さな略直方体状に形成される。脚部41cは、ベーン40の長手方向に沿った長さが凹部40aの深さよりも短い。
脚部41cは、ベーン40の凹部40aの前後方向の間隔と同程度の間隔をあけて、二箇所に形成される。
係合部41dは、本体部41aのベーン40側の側面において、左右中央部に設けられる。係合部41dは、ベーン40側に向かって凸となる略円弧状に設けられる。係合部41dは、ベーン40の受け部40cに支承される。
両キャップ41は、ベーン40の凹部40aに脚部41cが嵌め込まれることで、ベーン40の長手方向両端部に取り付けられる。
このとき、両キャップ41の本体部41aは、ベーン40よりも長手方向外側に配置される。両キャップ41の座面41bは、ベーン40の座面40bと接触する。
つまり、本実施形態に係るベーン40の座面40bは、ベーン40の両キャップ41に対する接触面である。
また、本実施形態に係る両キャップ41の座面41bは、両キャップ41のベーン40に対する接触面である。
図2に示すように、ハウジングカバー50は、略円板状に形成される。ハウジングカバー50は、ハウジング20の前側に配置され、ボルト等の連結部材によってハウジング20の前側面に取り付けられる。
これにより、ベーンポンプ10は、大径部21のシール部材21bを介してハウジング20とハウジングカバー50との間をシールする。
次に、ベーンポンプ10の動作について説明する。
図1および図2に示すように、ロータ30は、エンジン駆動時に、カップリング31を介してカムシャフトの動力が伝達されて回転する。
ベーン40は、ロータ30の回転によってロータ30のガイド溝30aを往復移動しながら回転する。このとき、両キャップ41には、図1に示す矢印方向にベーン40が回転することによって、遠心力が作用する。
図4に示すように、両キャップ41は、遠心力によってベーン40より飛び出す(図4に示す矢印参照)。ベーン40は、ロータ30のガイド溝30aを摺動し、両キャップ41の一方(例えば、上側のキャップ41)を追いかけて、キャップ41と接触する。
このようにして、両キャップ41は、ハウジング20に押し付けられ、ハウジング20をシールしながら回転する。
これにより、ベーン40は、ポンプ室20Aを拡縮可能な複数の作動空間として区画する。
ベーンポンプ10は、このような作動室の容積を、ベーン40を回転させることで変化させる。
このとき、ベーンポンプ10は、吸引通路21cよりブレーキ倍力装置の気体を吸引するとともに、排出通路22cよりポンプ室20A内の気体を排出する(図1参照)。
図3および図4に示すように、ベーンポンプ10は、駆動時に両キャップ41の飛び出し動作と、ベーン40の両キャップ41への追いかけ動作とが繰り返し行われる。
つまり、ベーン40は、ベーンポンプ10の駆動時に、両キャップ41と繰り返し接触する。
なお、以下では、ベーン40が図3に示す状態、すなわち、長手方向が上下方向に対して平行となるような位相にベーン40が位置している状態であるものとして、上側のキャップ41についてのみ説明する。ベーン40は、図3における反時計回り方向に回転するものとする。
この場合、ベーン40の回転方向上流側は、上側のキャップ41の右側となる。また、ベーン40の回転方向下流側は、上側のキャップ41の左側となる。そして、ベーン40の短手方向は、左右方向となる。
本実施形態に係るベーン40および上側のキャップ41の座面40b・41bは、左右両端部から左右中央部に向かうにつれて長手方向内側に伸びるテーパ状に形成されている。
従って、ベーンポンプ10は、ベーンおよび上側のキャップの座面を左右方向に沿った直線状に形成した場合と比較して、ベーン40および上側のキャップ41の座面40b・41bの接触面積を広くすることができる(図3に示す符号L・L0参照)。
具体的には、ベーンポンプ10は、左右方向に対して30°傾斜するようなテーパ状に座面40bを形成することで、接触面積を17%程度広くできる。
これによれば、ベーンポンプ10は、広くなった接触面積の分だけ、駆動時にベーン40および上側のキャップ41に対して作用する面圧を小さくできる。
従って、ベーンポンプ10は、ベーン40および上側のキャップ41の座面40b・41bの摩耗を抑制できる。
このため、ベーンポンプ10は、上側のキャップ41の高さが低くなる(ベーン40に対する本体部41aの突出寸法が小さくなる)ことを抑制できる。
これは、下側のキャップ41においても同様である。
従って、ベーンポンプ10は、確実に両キャップ41をハウジング20に接触させることができるため、ハウジング20と両キャップ41とのシール性を確保できる。
また、ベーンポンプ10は、駆動時に両キャップ41がベーン40より大きく飛び出して、当該大きく飛び出した両キャップ41にベーン40が勢いよく衝突することを防止できる。
従って、ベーンポンプ10は、作動音を低減できる。
図4に示すように、ベーンポンプ10の駆動時においては、上側のキャップ41がベーン40から飛び出したときに、ベーン40と上側のキャップ41との間にクリアランスCが形成される。
つまり、上側のキャップ41は、ベーン40が回転したときに長手方向外側に向けて移動して、座面41bとベーン40との間にクリアランスCが形成される。
ポンプ室20Aにて区画される作動空間の中で負圧状態となっている作動空間には、このようなクリアランスCを通って他の作動空間から空気が流入する。
クリアランスCは、ベーン40および上側のキャップ41の座面40b・41bに対応する形状に形成される。
つまり、本実施形態に係るクリアランスCは、左右両端部から左右中央部に向かうにつれて、ベーン40の長手方向内側に伸びるようなテーパ状に形成される。
これにより、ベーンポンプ10は、ベーンおよび上側のキャップの座面を左右方向に沿った直線状に形成した場合と比較して、空気の流入通路を複雑な形状に形成するとともに、空気の流入通路の距離を延ばしている。
これは、下側のキャップ41においても同様である。
これによれば、ベーンポンプ10は、前記空気がクリアランスCを通過しにくくすることができるため、ベーン40と両キャップ41とのシール性を確保できる。
従って、ベーンポンプ10は、負圧状態となっている作動空間に流入する空気の量、すなわち、リーク量を減らすことができる。このため、ベーンポンプ10は、吸引性能を向上できる。
図5に示すように、上側のキャップ41は、ベーンポンプ10の始動時に内圧(ポンプ室20Aの圧力)が作用する(図5に黒塗りで示す矢印参照)。
このため、ベーンポンプ10の始動時においては、ベーン40が図5における反時計回り方向に回転するとともに、上側のキャップ41がベーン40の右側(回転方向上流側)に移動する。
クリアランスCは、ベーン40および上側のキャップ41の座面40b・41bに対応するテーパ形状に形成されている。このため、クリアランスCの幅は、ベーン40が回転するとともに上側のキャップ41が移動するときに変動する。
ここで、クリアランスCの幅は、ベーン40の座面40bから上側のキャップ41の座面41bまでの、ベーン40および上側のキャップ41の座面40b・41bの垂線に沿った直線距離を指す。
ベーンポンプ10の始動時において、クリアランスCの幅は、左側(回転方向下流側)が大きくなるとともに、右側が小さくなる。
このような状態からベーン40がさらに回転する場合、上側のキャップ41は、内圧によって押されて、脚部41cとベーン40の凹部40aとの接触部を支点として回転する(図5に示す点P1および矢印参照)。
このとき、上側のキャップ41は、図5における時計回り方向、すなわち、本体部41aがベーン40の右側に向けて倒れるように回転する。
つまり、上側のキャップ41は、クリアランスCの幅が小さくなった側に回転する。
このため、上側のキャップ41は、僅かに回転しただけで座面41bがベーン40の座面40bと接触する(図5に示す点P2参照)。
仮に、図14に示すように、ベーンおよび上側のキャップの座面(ベーンの端面およびキャップのベーン側端面)を左右方向に沿った直線状に形成した場合、クリアランスは、上側のキャップがベーンの右側に移動しても変動しない。
従って、この場合、上側のキャップは、ある程度回転しなければベーンの座面と接触できず、その結果、ベーンポンプの始動時に脚部だけに内圧が作用してしまう可能性がある(図14に黒塗りで示す丸参照)。
つまり、本実施形態に係るベーンポンプ10は、ベーン40および上側のキャップ41の座面40b・41bをテーパ状に形成することで、内圧が作用して回転する上側のキャップ41を速やかにベーン40の座面40bに接触させることができる。
従って、上側のキャップ41は、ベーンポンプ10の始動時に作用する内圧を、座面41bおよび脚部41cで受けることができる。
これによれば、ベーンポンプ10は、例えば、低温環境下で駆動する場合のように、始動時に内圧が上昇する場合においても、上側のキャップ41の脚部41cだけに高い負荷がかかることを防止できる。
これは、下側のキャップ41においても同様である。
このため、ベーンポンプ10は、始動時にベーン40または両キャップ41が破損してしまうことを防止できる。
つまり、ベーンポンプ10は、ベーン40および両キャップ41の耐久性を向上できる。
なお、ベーンの座面は、例えば、図6に示す変形例に係るベーン140の座面140bのように、左右両端部から左右中央部に向かうにつれてベーン140の長手方向外側に伸びるような形状に形成されていても構わない。
この場合、両キャップ141の座面141bは、ベーン140の座面140bに対応する形状に形成される。
これにより、ベーンポンプは、ベーン140および両キャップ141の座面140b・141bの接触面積を広くすることができる。
また、図7に示すように、ベーンポンプは、ベーンおよび両キャップを左右方向に沿った直線状に形成した場合と比較して、空気の流入通路を複雑な形状にできるとともに、空気の流入通路の距離を延ばすことができる(図7に示すクリアランスC参照)。
つまり、ベーンポンプは、ハウジング20と両キャップ141とのシール性、およびベーン140と両キャップ141とのシール性を確保できるとともに、作動音を低減できる。
なお、ベーンの座面は、例えば、図9に示す変形例に係るベーン240の座面240bのように、左端部から右端部に向かうにつれてベーン140の長手方向外側に伸びるような形状に形成されていても構わない。
この場合、両キャップ241の座面241bは、ベーン240の座面240bに対応する形状に形成される。
これにより、ベーンポンプは、ベーン240および両キャップ241の座面240b・241bの接触面積を広くすることができる。
また、図10に示すように、ベーンポンプは、ベーンおよび両キャップを左右方向に沿った直線状に形成した場合と比較して、空気の流入通路を複雑な形状にできるとともに、空気の流入通路の距離を延ばすことができる(図10に示すクリアランスC参照)。
つまり、ベーンポンプは、ハウジング20と両キャップ241とのシール性、およびベーン240と両キャップ241とのシール性を確保できるとともに、作動音を低減できる。
このように、ベーン40・140・240および両キャップ41・141・241は、ベーン40・140・240の回転によって両キャップ41・141・241が回転方向上流側へ移動したときに、クリアランスCが小さくなるように、座面40b・141b・241bを形成する(図5、図8、および図11参照)。
ベーンの座面は、本実施形態のように、左右方向両端部、すなわち、回転方向上流側端部および下流側端部から、左右中途部、すなわち、ベーン40の短手方向内側に向かうにつれて、ベーン40の長手方向内側に伸びるテーパ状に形成されることが好ましい。
これにより、ベーンポンプ10は、両キャップ41に対して内圧が作用したときに、両キャップ41の座面41bをベーン40の座面40bに確実に接触させることができるため、ベーン40および両キャップ41の耐久性を向上できる。
また、ベーンポンプ10は、両キャップ41を製造するために必要な樹脂の量を減らすことができる。
従って、ベーンポンプ10は、ベーン40よりも高価な部材である両キャップ41の加工費を減らすことができる。つまり、ベーンポンプ10は、コストを低減できる。
なお、ベーンおよびキャップの座面の左右方向に対する傾斜度合いは、キャップの本体部の機能、すなわち、キャップとハウジングとのシール性に影響を与えない程度まで大きくすることが好ましい。
これにより、ベーンポンプは、ベーンおよび両キャップの座面の接触面積をより広くすることができるとともに、空気の流入通路の距離をより延ばすことができる。
このため、ベーンポンプは、ハウジングとキャップとのシール性、およびベーンとキャップとのシール性をより確実に確保できるとともに、作動音を効果的に低減できる。
10 ベーンポンプ
20 ハウジング
20A ポンプ室
30 ロータ
40 ベーン
40b 座面(キャップとの接触面)
41 キャップ
41b 座面(ベーンとの接触面)

Claims (3)

  1. 内部にポンプ室が形成されるハウジングと、前記ポンプ室内に配置されるロータと、前記ロータに取り付けられて前記ロータと一体的に回転し、前記ポンプ室を複数の作動空間に区画するベーンと、を具備するベーンポンプであって、
    前記ベーンは、
    前記ベーンの長手方向両端部に取り付けられ、前記ベーンが回転したときに長手方向外側に向けて移動して、前記ベーンとの間にクリアランスが形成されるキャップ、
    を備え、
    前記ベーンポンプは、
    前記ベーンの回転によって前記キャップが回転方向上流側へ移動したときに、前記クリアランスの幅が小さくなるように、前記ベーンおよび前記キャップの接触面を形成する、
    ベーンポンプ。
  2. 前記キャップの前記ベーンに対する接触面を長手方向と直交する面から傾斜させて形成し、前記ベーンの前記キャップに対する接触面に対応するように長手方向と直交する面から傾斜させて形成する、
    請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記ベーンの前記キャップに対する接触面を、前記ベーンの回転方向上流側端部および下流側端部から、前記ベーンの短手方向内側に向かうにつれて、前記ベーンの長手方向内側に伸びるテーパ状に形成する、
    請求項2に記載のベーンポンプ。
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