JP2018135760A - ベーンポンプ - Google Patents

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翔悟 ▲高▼木
翔悟 ▲高▼木
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Abstract

【課題】ポンプ室に潤滑油が供給されやすいベーンポンプを提供することを課題とする。
【解決手段】ベーンポンプ1は、ポンプ室Aと、ポンプ室Aに連通する貫通孔200Bと、を有するハウジング2と、所定の回転軸Zを中心に回転可能であって、ポンプ室Aに配置されるベーン4を直径方向に往復動可能に支持するロータ本体30と、ロータ本体30に連なり貫通孔200Bの径方向内側に配置される軸部31と、を有するロータ3と、ポンプ室Aに潤滑油を供給する油路Lと、を備える。ロータ3の回転方向後側を−θ方向、回転軸Zの軸方向における軸部31からロータ本体30に向かう方向を+Z方向として、油路Lは、軸部31の外周面に配置され、−θ方向および+Z方向を含む方向に延在する傾斜部a、bを有する油溝L3a、L3bを備えることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば自動車のエンジンにより駆動されるベーンポンプに関する。
図8に、従来のベーンポンプの軸方向断面図を示す(例えば特許文献1参照)。図8に示すように、ベーンポンプ100は、ハウジング101と、ロータ102と、を備えている。ハウジング101の内部には、ポンプ室101aが区画されている。ハウジング101の底壁部には、貫通孔101bが開設されている。ロータ102は、軸部102aと、ロータ本体102cと、を備えている。
軸部102aは、貫通孔101bに、自身の軸周りに回転可能に、挿通されている。軸部102aには、T字状の油孔102bが形成されている。油孔102bの上流側部分は、前後方向(軸方向)に延在している。油孔102bの下流側部分は、直径方向に延在している。油孔102bの上流端は、軸部102aの後面に開口している。油孔102bの下流端は、軸部102aの外周面に、開口している。ロータ本体102cの底壁部の後面には、一対の油溝102dが形成されている。油溝102dは、径方向に延在している。
ハウジング101の貫通孔101bの内周面には、油溝101cが形成されている。油溝101cは、前後方向に延在している。ロータ102が回転する際、所定の角度において、油孔102bと油溝101cと油溝102dとは、連通する。このように、ベーンポンプ100には、油孔102bと油溝101cと油溝102dとからなる油路103が設定されている。
特開2004−263690号公報
ここで、油路103のうち、径方向に延在する区間(油孔102bの下流側部分、油溝102d)においては、ロータ102の回転に伴う遠心力により、上流側(径方向内側)から下流側(径方向外側)に、潤滑油の流動を促進することができる。
しかしながら、油路103のうち、軸方向に延在する区間(油孔102bの上流側部分、油溝101c)においては、ロータ102の回転に伴う遠心力が、当該区間の延在方向(前後方向)に対して直交する方向から、作用することになる。このため、上流側(後側)から下流側(前側)に、潤滑油の流動を促進することが困難である。このように、従来のベーンポンプ100によると、ポンプ室101aに潤滑油が供給されにくい。そこで、本発明は、ポンプ室に潤滑油が供給されやすいベーンポンプを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のベーンポンプは、ポンプ室と、前記ポンプ室に連通する貫通孔と、を有するハウジングと、所定の回転軸を中心に回転可能であって、前記ポンプ室に配置されるベーンを直径方向に往復動可能に支持するロータ本体と、前記ロータ本体に連なり前記貫通孔の径方向内側に配置される軸部と、を有するロータと、前記ポンプ室に潤滑油を供給する油路と、を備えるベーンポンプであって、前記ロータの回転方向後側を−θ方向、前記回転軸の軸方向における前記軸部から前記ロータ本体に向かう方向を+Z方向として、前記油路は、前記軸部の外周面に配置され、前記−θ方向および前記+Z方向を含む方向に延在する傾斜部を有する油溝を備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明のベーンポンプは、ポンプ室と、前記ポンプ室に連通する貫通孔と、を有するハウジングと、所定の回転軸を中心に回転可能であって、前記ポンプ室に配置されるベーンを直径方向に往復動可能に支持するロータ本体と、前記ロータ本体に連なり前記貫通孔の径方向内側に配置される軸部と、を有するロータと、前記ポンプ室に潤滑油を供給する油路と、を備えるベーンポンプであって、前記ロータの回転方向前側を+θ方向、前記回転軸の軸方向における前記軸部から前記ロータ本体に向かう方向を+Z方向として、前記油路は、前記貫通孔の内周面に配置され、前記+θ方向および前記+Z方向を含む方向に延在する傾斜部を有する油溝を備えることを特徴とする。
本発明のベーンポンプによると、ロータの軸部の外周面に、油溝が配置されている。油溝は、傾斜部を備えている。傾斜部は、−θ方向(ロータの回転方向後側)および+Z方向(ポンプ室に向かう方向)を含む方向に、延在している。このため、ロータの+θ方向の回転を利用して、+Z方向に、潤滑油の流動を促進することができる。したがって、ポンプ室に潤滑油が供給されやすい。
また、本発明のベーンポンプによると、ハウジングの貫通孔の内周面に、油溝が配置されている。油溝は、傾斜部を備えている。傾斜部は、+θ方向(ロータの回転方向前側)および+Z方向を含む方向に、延在している。このため、ロータの+θ方向の回転を利用して、+Z方向に、潤滑油の流動を促進することができる。したがって、ポンプ室に潤滑油が供給されやすい。
第一実施形態のベーンポンプの径方向断面図である。 図1のII−II方向断面図である。 同ベーンポンプの斜視分解断面図である。 同ベーンポンプのロータの軸部の外周面の展開図である。 第二実施形態のベーンポンプのハウジングの貫通孔の内周面の展開図である。 その他の実施形態(その1)のベーンポンプのロータの軸部の外周面の展開図である。 その他の実施形態(その2)のベーンポンプのハウジングの貫通孔の内周面の展開図である。 従来のベーンポンプの軸方向断面図である。
以下、本発明のベーンポンプの実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
以降の図において、後側から前側に向かう方向は本発明の「+Z方向」に、その反対方向は「−Z方向」に、ロータの回転軸を中心に上→左→下→右と回転する方向は本発明の「+θ方向」に、その反対方向は本発明の「−θ方向」に、各々対応する。図1に、本実施形態のベーンポンプの径方向断面図を示す。図2に、図1のII−II方向断面図を示す。図3に、同ベーンポンプの斜視分解断面図を示す。図4に、同ベーンポンプのロータの軸部の外周面の展開図を示す。なお、図1は、図2のI−I方向断面に対応する。また、図3は、図1のII−II方向断面に対応する。また、図4は、図2のIV部分に対応する。
[ベーンポンプの構成]
まず、本実施形態のベーンポンプの構成について説明する。ベーンポンプ1は、車両のブレーキ装置の倍力装置(図略)の負圧源である。図1〜図4に示すように、ベーンポンプ1は、ハウジング2と、ロータ3と、ベーン4と、油路Lと、を備えている。
(ハウジング2)
ハウジング2は、エンジン(図略)の側面に固定されている。ハウジング2は、ハウジング本体20と、端板21と、を備えている。ハウジング本体20は、ポンプ部20Aと、筒部20Bと、を備えている。ポンプ部20Aは、前側に開口する有底楕円筒状を呈している。ポンプ部20Aは、周壁部200と、底壁部201と、フランジ部202と、を備えている。ポンプ部20Aの内部には、ポンプ室Aが区画されている。周壁部200は、楕円筒状を呈している。図1に示すように、周壁部200には、吸入孔200aが開設されている。吸入孔200aの出口は、ポンプ室Aに開口している。また、吸入孔200aの入口は、吸気通路(図略)を介して、ブレーキ装置の倍力装置に連結されている。吸気通路には、一方向(倍力装置からポンプ室Aに向かう方向)にだけ空気の流れを許容する、逆止弁(図略)が配置されている。底壁部201は、周壁部200の後端に配置されている。底壁部201には、排出孔201aが穿設されている。排出孔201aは、底壁部201を前後方向に貫通している。排出孔201aは、リードバルブ(図略)により、開閉可能である。図2に示すように、フランジ部202は、周壁部200の前端に形成されている。
筒部20Bは、円筒状を呈している。筒部20Bは、底壁部201の後側に延在している。筒部20Bは、エンジンに形成された凹部(図略)に収容されている。筒部20Bの前端は、底壁部201の前面に開口している。筒部20Bの貫通孔200Bの内周面には、後側から前側に向かって、小径面204と、段差面205と、大径面206と、が形成されている。小径面204および大径面206は、ロータ3の回転軸Zの軸方向(前後方向)に延在している。段差面205は、回転軸Zの径方向に延在している。
端板21は、フランジ部202を、前側から封止している。端板21とフランジ部202との間には、Oリング92が介装されている。図3に示すように、複数のボルト90および複数のナット91により、端板21は、フランジ部202に固定されている。
(ロータ3)
ロータ3は、ロータ本体30と、軸部31と、を備えている。ロータ本体30は、有底円筒状を呈している。ロータ本体30は、周壁部300と、底壁部301と、を備えている。周壁部300は、円筒状を呈している。周壁部300は、ポンプ室Aに収容されている。図1に示すように、周壁部300の外周面の一部は、周壁部200の内周面の一部に、当接している。周壁部300は、周壁部200に対して偏心している。図2に示すように、周壁部300の前端面は、端板21の後面(内面)に摺接している。図1に示すように、周壁部300は、一対のロータ溝部300aを備えている。一対のロータ溝部300aは、直径方向に対向して、つまり180°対向して、配置されている。一対のロータ溝部300aは、周壁部300を直径方向に貫通している。図2に示すように、底壁部301は、周壁部300の後端側の開口を封止している。底壁部301の後面は、段差面205に当接している。
軸部31は、底壁部301の後側に延在している。軸部31は、カップリング(図略)を介して、エンジンのカムシャフト(図略)に連結されている。軸部31は、自身の軸周りに回転可能である。すなわち、ロータ3は、回転軸Zを中心に、+θ方向(図1における反時計回り方向)に回転可能である。
(ベーン4)
図1に示すように、ベーン4は、ベーン本体40と、一対のキャップ41と、を備えている。ベーン本体40は、矩形板状を呈している。ベーン本体40は、ポンプ室Aに収容されている。ベーン本体40は、ロータ3と共に回転可能である。ベーン本体40は、一対のロータ溝部300aに沿って直径方向に往復動可能である。ベーン本体40は、回転角度に応じて、ポンプ室Aを複数の作動室A1、A2に区画可能である。図2に示すように、ベーン本体40の前端面は、端板21の後面に摺接している。ベーン本体40の後端面は、底壁部201の前面に摺接している。
(油路L)
図2、図3に示すように、油路Lは、上流側から下流側に向かって、第一区間L1、第二区間L2、一対の第三区間L3a、L3b、一対の第四区間L4a、L4b、第五区間L5を備えている。第三区間L3a、L3bは、本発明の「油溝」の概念に含まれる。なお、図2においては、断面よりも手前の第三区間L3aを一点鎖線で、断面よりも奥の第三区間L3bを点線で、各々示す。
第一区間L1、第二区間L2、第三区間L3a、L3bは、軸部31に配置されている。第一区間L1は、油孔であって、回転軸Zに沿って前後方向に延在している。第一区間L1の後端(上流端)は、軸部31の後面に開口している。第一区間L1の後端は、オイルジョイント(図略)を介して、カムシャフト(図略)の油路に、連通している。第二区間L2は、油孔であって、軸部31を直径方向に貫通している。第二区間L2の径方向中心(上流端)には、第一区間L1の前端(下流端)が繋がっている。図3、図4に示すように、一対の第三区間L3a、L3bは、各々、油溝であって、軸部31の外周面に凹設されている。第三区間L3aの後端(上流端)は、第二区間L2の直径方向一端(下流端)に、繋がっている。第三区間L3bの後端(上流端)は、第二区間L2の直径方向他端(下流端)に、繋がっている。第三区間L3aは、螺旋状に延在している。具体的には、第三区間L3aは、溝長方向全長に亘って、傾斜部aを備えている。傾斜部aは、−θ方向(図1における時計回り方向)および+Z方向(後側から前側に向かう方向)に延在している。第三区間L3bも、傾斜部a同様の傾斜部bを備えている。
図2、図3に示すように、一対の第四区間L4a、L4bは、各々、油溝であって、底壁部301の後面に凹設されている。一対の第四区間L4a、L4bは、直径方向に対向して、つまり180°対向して、配置されている。一対の第四区間L4a、L4bは、各々、径方向に延在している。第四区間L4aの径方向内端(上流端)には、第三区間L3aの前端(下流端)が繋がっている。第四区間L4bの径方向内端(上流端)には、第三区間L3bの前端(下流端)が繋がっている。第五区間L5は、油溝であって、大径面206に凹設されている。第五区間L5は、前後方向に延在している。第五区間L5の後端(上流端)には、第四区間L4a、L4bの径方向外端(下流端)が、所定の回転角度(180°)ごとに、連通可能である。第五区間L5の前端(下流端)は、底壁部201の前面(内面)、つまりポンプ室Aに開口している。第五区間L5と排出孔201aとは、所定の角度だけ、ずれて配置されている。
潤滑油は、カムシャフトからポンプ室Aに、第一区間L1、第二区間L2、一対の第三区間L3a、L3b、一対の第四区間L4a、L4b、第五区間L5を経由して、供給される。また、潤滑油は、カムシャフトからポンプ室Aに、所定の回転角度(180°)ごとに、断続的に供給される。
[ベーンポンプの動き]
次に、本実施形態のベーンポンプの動きについて簡単に説明する。図2に示すように、ベーンポンプ1駆動時(ロータ3、ベーン4回転時)においては、所定の回転角度において、油路Lが開通する。ベーン4の回転に伴って、図1に示す複数の作動室A1、A2の容積は、拡縮変化する。当該容積変化に伴って、吸入孔200aを介して、作動室A1、A2は、倍力装置から、空気を吸引する。吸引された空気は、排出孔201aを介して、作動室A1、A2から外部に排気される。
[作用効果]
次に、本実施形態のベーンポンプの作用効果について説明する。図4に示すように、本実施形態のベーンポンプ1によると、ロータ3の軸部31の外周面に、第三区間L3a、L3b(油溝)が配置されている。第三区間L3a、L3bは、傾斜部a、bを備えている。傾斜部a、bは、−θ方向(ロータ3の回転方向後側)および+Z方向(ポンプ室Aに向かう方向)を含む方向に、延在している。また、ロータ3は、+θ方向に回転している。このため、潤滑油は、傾斜部a、bに沿って、+Z方向に流動する。このように、本実施形態のベーンポンプ1によると、ロータ3の+θ方向の回転を利用して、+Z方向に、潤滑油の流動を促進することができる。したがって、ポンプ室Aに潤滑油が供給されやすい。また、潤滑油の逆流を抑制することができる。
また、図1に示すポンプ室Aにおいて、圧力が高くなるのは、排出孔201a付近である。すなわち、作動室A2の方が、作動室A1よりも、高圧である。このため、作動室A2(排出孔201a付近)のシール性を高める必要がある。言い換えると、作動室A2に、充分に潤滑油を供給する必要がある。この点、図2に示す油路Lが開通する際、図1に示すように、第五区間L5は、作動室A2(排出孔201a付近)に開口している。このため、第五区間L5が作動室A1(吸入孔200a付近)に開口している場合と比較して、作動室A2に、充分に潤滑油を供給することができる。
また、ロータ3の回転方向後側(吸入側)から前側(排出側)に向かって、低圧の作動室A1、ベーン4、高圧の作動室A2が並んでいる。並びに、作動室A2において、ロータ3の回転方向後側から前側に向かって、第五区間L5、排出孔201aが並んでいる。このため、第五区間L5から作動室A2に吐出された潤滑油は、+θ側(高圧側)の排出孔201aではなく、−θ側(低圧側)のベーン4に向かって、流動しやすい。したがって、作動室A1に対する作動室A2のシール性を高くすることができる。
<第二実施形態>
本実施形態のベーンポンプと、第一実施形態のベーンポンプとの相違点は、ロータではなく、ハウジングに、油路の第三区間が配置されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。
図5に、本実施形態のベーンポンプのハウジングの貫通孔の内周面の展開図を示す。なお、図4と対応する部位については同じ符号で示す。図5に示すように、一対の第三区間L3a、L3bは、各々、油溝であって、図3に示す筒部20Bの貫通孔200Bの内周面に、凹設されている。
第三区間L3aの後端(上流端)は、第二区間L2(ロータ3と共に回転している)の直径方向両端(下流端)に、所定の回転角度(180°)ごとに、連通可能である。第三区間L3aの前端(下流端)は、図2に示す第四区間L4a、L4b(ロータ3と共に回転している)の径方向内端(上流端)に、所定の回転角度(180°)ごとに、連通可能である。第三区間L3aは、螺旋状に延在している。具体的には、第三区間L3aは、溝長方向全長に亘って、傾斜部aを備えている。傾斜部aは、+θ方向(図1における反時計回り方向)および+Z方向(後側から前側に向かう方向)に延在している。
第三区間L3a同様に、第三区間L3bも、所定の回転角度ごとに、第二区間L2の直径方向両端、および図3に示す第四区間L4a、L4bの径方向内端(上流端)に、連通可能である。第三区間L3a同様に、第三区間L3bも、傾斜部bを備えている。
本実施形態のベーンポンプと、第一実施形態のベーンポンプとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。図5に示すように、本実施形態のベーンポンプ1によると、貫通孔200Bの内周面に、第三区間L3a、L3b(油溝)が配置されている。第三区間L3a、L3bは、傾斜部a、bを備えている。傾斜部a、bは、+θ方向(ロータ3の回転方向前側)および+Z方向(ポンプ室Aに向かう方向)を含む方向に、延在している。また、ロータ3は、+θ方向に回転している。このため、潤滑油は、傾斜部a、bに沿って、+Z方向に流動する。このように、本実施形態のベーンポンプ1によると、ロータ3の+θ方向の回転を利用して、+Z方向に、潤滑油の流動を促進することができる。したがって、ポンプ室Aに潤滑油が供給されやすい。また、潤滑油の逆流を抑制することができる。
<その他>
以上、本発明のベーンポンプの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
図6に、その他の実施形態(その1)のベーンポンプのロータの軸部の外周面の展開図を示す。なお、図4と対応する部位については、同じ符号で示す。図6に示すように、第三区間L3aは、周方向保油部cを備えている。周方向保油部cは、傾斜部aの+θ方向の溝側面から+θ方向に延在している。並びに、第三区間L3aは、軸方向保油部dを備えている。軸方向保油部dは、傾斜部aの−θ方向の溝側面から−Z方向に延在している。第三区間L3bも、第三区間L3a同様に、周方向保油部c、軸方向保油部dを備えている。
ロータ3停止時に、周方向保油部c、軸方向保油部dには、潤滑油の自重により、潤滑油が流入、貯留しやすい。このため、ロータ3始動時に、周方向保油部c、軸方向保油部dから、ポンプ室Aに、迅速に潤滑油を供給することができる。このように、周方向保油部cおよび軸方向保油部dのうち、少なくとも一方を配置すると、ロータ3始動時にポンプ室Aに迅速に潤滑油を供給することができる。
また、図3に示すロータ3回転時において、潤滑油は、傾斜部aを、主に、−θ方向の溝側面(図6に太線で示す)に沿って、流動する。このため、周方向保油部cは、潤滑油の流動を妨げにくい。
また、軸方向保油部dは、−Z方向に延在している。一方、潤滑油は、傾斜部aに沿って、+Z方向に流動しやすい。このため、潤滑油は、軸方向保油部dに流入しにくい。このように、軸方向保油部dは、−θ方向の溝側面に配置されているものの、潤滑油の流動を妨げにくい。
図7に、その他の実施形態(その2)のベーンポンプのハウジングの貫通孔の内周面の展開図を示す。なお、図5、図6と対応する部位については、同じ符号で示す。図7に示すように、第三区間L3aは、周方向保油部cを備えている。周方向保油部cは、傾斜部aの−θ方向の溝側面から−θ方向に延在している。並びに、第三区間L3aは、軸方向保油部dを備えている。軸方向保油部dは、傾斜部aの+θ方向の溝側面から−Z方向に延在している。第三区間L3bも、第三区間L3a同様に、周方向保油部c、軸方向保油部dを備えている。
図6に示す第三区間L3a、第三区間L3b同様に、周方向保油部cおよび軸方向保油部dのうち、少なくとも一方を配置すると、ロータ3始動時にポンプ室Aに迅速に潤滑油を供給することができる。
また、図3に示すロータ3回転時において、潤滑油は、傾斜部aを、主に、+θ方向の溝側面(図7に太線で示す)に沿って、流動する。このため、周方向保油部cは、潤滑油の流動を妨げにくい。
また、軸方向保油部dは、−Z方向に延在している。一方、潤滑油は、傾斜部aに沿って、+Z方向に流動しやすい。このため、潤滑油は、軸方向保油部dに流入しにくい。このように、軸方向保油部dは、+θ方向の溝側面に配置されているものの、潤滑油の流動を妨げにくい。
第三区間L3aにおける傾斜部aの延在形状は特に限定しない。直線状、曲線状、これらの形状が適宜組み合わさった形状などであってもよい。図4に示すように、第三区間L3aを軸部31に配置する場合は、−θ方向および+Z方向を含む方向に延在していればよい。図5に示すように、第三区間L3aを貫通孔200Bに配置する場合は、+θ方向および+Z方向を含む方向に延在していればよい。
単一の第三区間L3aにおける傾斜部aの配置数は特に限定しない。単一の第三区間L3aに、複数の傾斜部aを配置してもよい。この場合、複数の傾斜部a間における傾斜角度(回転軸Zの軸方向に対する傾斜角度)の異同は特に限定しない。第三区間L3bについても同様である。複数の第三区間L3a、L3b間における傾斜部a、bの延在形状の異同、傾斜部a、bの配置数の異同は特に限定しない。第三区間L3a、L3bの配置数は特に限定しない。例えば、周方向に所定角度ずつ離間して、3本(120°ずつ)、4本(90°ずつ)、6本(60°ずつ)などの、第三区間L3a、L3bを配置してもよい。
傾斜部aにおける周方向保油部cの延在形状は特に限定しない。直線状、曲線状、これらの形状が適宜組み合わさった形状などであってもよい。軸部31に配置する場合は、+θ方向を含む方向に延在していればよい。貫通孔200Bに配置する場合は、−θ方向を含む方向に延在していればよい。傾斜部aにおける軸方向保油部dの延在形状は特に限定しない。直線状、曲線状、これらの形状が適宜組み合わさった形状などであってもよい。−Z方向を含む方向に延在していればよい。
油路L(第一区間L1〜第五区間L5のうち、少なくとも一つ)の横断面形状(油路Lの延在方向に対して直交する方向の断面形状)は特に限定しない。油溝の場合は、例えば、C字状、V字状、W字状、多角形状(三角形状、四角形状など)などであってもよい。油孔の場合は、例えば、真円状、楕円状、多角形状などであってもよい。油路Lの横断面積は、油路Lの全長に亘って、一定でなくてもよい。油路Lの延在形状は特に限定しない。直線状、曲線状、これらの形状が適宜組み合わさった形状などであってもよい。
油路Lの構成は特に限定しない。例えば、図2に示す筒部20Bを径方向に貫通するように、一対の第一区間L1を配置してもよい。並びに、第二区間L2を配置しなくてもよい。こうすると、一対の第一区間L1と第三区間L3a、L3bとを、所定の回転角度(例えば180°)ごとに、連通させることができる。また、図3に示す底壁部301を前後方向に貫通するように、一対のロータ溝部300aを配置してもよい。並びに、図2に示す第四区間L4a、L4b、第五区間L5を配置しなくてもよい。こうすると、一対のロータ溝部300aと第三区間L3a、L3bとを、連通させることができる。
1:ベーンポンプ、2:ハウジング、3:ロータ、4:ベーン、20:ハウジング本体、20A:ポンプ部、20B:筒部、21:端板、30:ロータ本体、31:軸部、40:ベーン本体、41:キャップ、90:ボルト、91:ナット、92:リング、200:周壁部、200B:貫通孔、200a:吸入孔、201:底壁部、201a:排出孔、202:フランジ部、204:小径面、205:段差面、206:大径面、300:周壁部、300a:ロータ溝部、301:底壁部、A:ポンプ室、A1:作動室、A2:作動室、L:油路、L1:第一区間、L2:第二区間、L3a:第三区間(油溝)、L3b:第三区間(油溝)、L4a:第四区間、L4b:第四区間、L5:第五区間、Z:回転軸、a:傾斜部、b:傾斜部、c:周方向保油部、d:軸方向保油部

Claims (4)

  1. ポンプ室と、前記ポンプ室に連通する貫通孔と、を有するハウジングと、
    所定の回転軸を中心に回転可能であって、前記ポンプ室に配置されるベーンを直径方向に往復動可能に支持するロータ本体と、前記ロータ本体に連なり前記貫通孔の径方向内側に配置される軸部と、を有するロータと、
    前記ポンプ室に潤滑油を供給する油路と、
    を備えるベーンポンプであって、
    前記ロータの回転方向後側を−θ方向、前記回転軸の軸方向における前記軸部から前記ロータ本体に向かう方向を+Z方向として、
    前記油路は、前記軸部の外周面に配置され、前記−θ方向および前記+Z方向を含む方向に延在する傾斜部を有する油溝を備えることを特徴とするベーンポンプ。
  2. 前記ロータの回転方向前側を+θ方向として、
    前記油溝は、前記傾斜部の前記+θ方向の溝側面から前記+θ方向を含む方向に延在する周方向保油部を有する請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記ロータの軸方向における前記ロータ本体から前記軸部に向かう方向を−Z方向として、
    前記油溝は、前記傾斜部の前記−θ方向の溝側面から前記−Z方向を含む方向に延在する軸方向保油部を有する請求項1または請求項2に記載のベーンポンプ。
  4. ポンプ室と、前記ポンプ室に連通する貫通孔と、を有するハウジングと、
    所定の回転軸を中心に回転可能であって、前記ポンプ室に配置されるベーンを直径方向に往復動可能に支持するロータ本体と、前記ロータ本体に連なり前記貫通孔の径方向内側に配置される軸部と、を有するロータと、
    前記ポンプ室に潤滑油を供給する油路と、
    を備えるベーンポンプであって、
    前記ロータの回転方向前側を+θ方向、前記回転軸の軸方向における前記軸部から前記ロータ本体に向かう方向を+Z方向として、
    前記油路は、前記貫通孔の内周面に配置され、前記+θ方向および前記+Z方向を含む方向に延在する傾斜部を有する油溝を備えることを特徴とするベーンポンプ。
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