JP2015157433A - インク吐出装置、制御装置およびインク吐出制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インク非吐出の場合にノズル面を維持するための維持駆動を行うインク吐出装置を提供すること。
【解決手段】 本インク吐出装置100は、吐出ヘッド手段130の複数のノズル各々からのインク吐出を駆動するヘッド駆動手段122と、ヘッド駆動手段122に対し、複数ノズル共通の信号MNを出力する共通信号出力手段156と、ヘッド駆動手段122に対し、上記複数ノズル共通の信号MNとともに用いられて吐出ヘッド手段130の複数のノズル各々からのインク吐出を制御する吐出制御データを転送するデータ転送手段158と、吐出制御データがインク非吐出を示す場合にノズル面を維持するために行う維持駆動の実行を制御するための維持駆動制御信号を生成する信号生成手段162とを含む。複数ノズル共通の信号は、維持駆動御信号に基づいて出力され、ノズル毎の維持駆動の実行が、複数ノズル共通の信号に基づいて制御される。
【選択図】 図3
【解決手段】 本インク吐出装置100は、吐出ヘッド手段130の複数のノズル各々からのインク吐出を駆動するヘッド駆動手段122と、ヘッド駆動手段122に対し、複数ノズル共通の信号MNを出力する共通信号出力手段156と、ヘッド駆動手段122に対し、上記複数ノズル共通の信号MNとともに用いられて吐出ヘッド手段130の複数のノズル各々からのインク吐出を制御する吐出制御データを転送するデータ転送手段158と、吐出制御データがインク非吐出を示す場合にノズル面を維持するために行う維持駆動の実行を制御するための維持駆動制御信号を生成する信号生成手段162とを含む。複数ノズル共通の信号は、維持駆動御信号に基づいて出力され、ノズル毎の維持駆動の実行が、複数ノズル共通の信号に基づいて制御される。
【選択図】 図3
Description
本発明は、インク吐出技術に関し、より詳細には、インク非吐出の場合にノズル面を維持するための維持駆動を行うインク吐出装置、制御装置およびインク吐出制御方法に関する。
インクジェット・プリンタは、複数の吐出ノズルを含み構成された記録ヘッドをキャリッジに搭載し、このキャリッジを記録媒体の搬送方向に対し直交する方向に走査しながら、インク滴を吐出することによって、画像形成を行うプリンタである。
従来、インクジェット・プリンタとして、画像データがインク非吐出を示す場合でも、ノズルを微駆動させてノズル面を振動させてメニスカスを維持する、いわゆる印字中微駆動(以下、維持駆動ともいう。)と呼ばれる動作を行うものが知られている。また、この装置では、インク非吐出の値が連続する画像データの場合、印字中微駆動が記録周期毎に発生することになる。一方、上記微駆動動作は、記録ヘッドのメニスカス面の乾燥やインクの増粘を防ぐ目的でなされるものであり、微駆動が必要となる周期は、一般に、記録周期よりも長い。このような背景から、余分な印字中微駆動動作を行わず、代わりに中間電位のみを印加し、消費電力や発熱を削減する技術も知られている。
例えば、特許第4259741号公報(特許文献1)は、印字信号に応じてインク滴を吐出させる駆動波形を選択し、印字信号とは独立した振動選択信号に応じてメニスカスを振動させる駆動波形を選択し、複数の電極に同時に印加する構成を開示する。
しかしながら、特許文献1のような従来技術では、印字中微駆動の周期を記録周期よりも長くするためには、微駆動パルスの出力可否を選択する専用信号および専用回路をキャリッジ上の記録ヘッド駆動部に別途追加する必要があった。このため、ヘッド駆動部の回路規模が増加してしまう点で充分なものではなかった。また、記録ヘッド制御部から記録ヘッド駆動部への転送する画像データの容量を増大させず、また、制御装置−キャリッジ間の制御信号線数を増加させないことも望まれていた。
すなわち、インク吐出装置のインク吐出制御において、ヘッド側の回路規模、ヘッドへの転送データの容量、およびヘッドへの制御信号線数を増加させることなく、ノズル面を維持する維持駆動の頻度を調整することを可能とし、ひいては、印字動作における消費電力や発熱を削減することができる技術の開発が望まれていた。
本発明は、上記従来技術における不充分な点に鑑みてなされたものであり、本発明は、インク吐出装置のインク吐出制御において、ヘッド側の回路規模、ヘッド側への転送データの容量および信号線数の増大を防止しながら、維持駆動の頻度を調整することが可能な、インク吐出装置、制御装置およびインク吐出制御方法を提供することを目的とする。
本発明では、上記課題を解決するために、複数のノズルを含む吐出ヘッド手段と、吐出ヘッド手段の複数のノズル各々からのインク吐出を駆動するヘッド駆動手段とを含み、下記特徴を有するインク吐出装置を提供する。インク吐出装置は、上記ヘッド駆動手段に対し、複数ノズル共通の信号を出力する共通信号出力手段と、上記ヘッド駆動手段に対し、複数ノズル共通の信号とともに用いられて上記吐出ヘッド手段の複数のノズル各々からのインク吐出を制御する吐出制御データを転送するデータ転送手段と、上記吐出制御データがインク非吐出を規定している場合にノズル面を維持するために行う維持駆動を制御するための維持駆動制御信号を生成する信号生成手段とを含む。そして、上記複数ノズル共通の信号が、上記維持駆動制御信号に基づいて出力され、ノズル毎の維持駆動の実行が、上記複数ノズル共通の信号に基づいて制御されることを特徴とする。
上記構成により、インク吐出装置のインク吐出制御において、ヘッド側の回路規模、ヘッド側への転送データの容量および信号線数の増大を防止しながら、維持駆動の頻度を調整することが可能となる。
以下、本実施形態について説明するが、本実施形態は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、以下に説明する実施形態では、インク吐出装置および制御装置の一例として、インクジェット・プリンタ100、および該インクジェット・プリンタ100の制御装置140を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態によるインクジェット・プリンタ100の全体構成を示す図である。図1に示すインクジェット・プリンタ100は、主要な構成要素として、キャリッジ120と、キャリッジ120に搭載される記録ヘッド130と、この記録ヘッド130に接続される制御装置140とを含み構成される。キャリッジ120上の記録ヘッド130と、これから物理的に離間して設けられる制御装置140とは、例えばフラット・フレキシブル・ケーブル(FFC)108などの接続線により接続される。
図1は、第1の実施形態によるインクジェット・プリンタ100の全体構成を示す図である。図1に示すインクジェット・プリンタ100は、主要な構成要素として、キャリッジ120と、キャリッジ120に搭載される記録ヘッド130と、この記録ヘッド130に接続される制御装置140とを含み構成される。キャリッジ120上の記録ヘッド130と、これから物理的に離間して設けられる制御装置140とは、例えばフラット・フレキシブル・ケーブル(FFC)108などの接続線により接続される。
キャリッジ120は、キャリッジ機構を構成するガイドロッド102により保持され、主走査モータ104から、該モータとの間に渡されたプーリー106を介して動力の伝達を受ける。これにより、キャリッジ120は、主走査モータ104の駆動に応答して、ガイドロッド102に沿い、主走査方向に走査される。キャリッジ120の位置は、筐体に固定されたエンコーダシート118に等間隔で記録されたパターンを、キャリッジ120に固定された主走査エンコーダセンサ124で、移動しながら読み取って、カウントを加算または減算することで取得される。
キャリッジ120に搭載した記録ヘッド130内には、インク滴を吐出するノズルに対応して、さらに駆動素子(アクチュエータ)である圧電素子が設けられている。本インクジェット・プリンタ100では、制御装置140から記録ヘッド130内の圧電素子に対し、後述する駆動波形信号、画像データおよび制御信号を伝達することによって、圧電素子が駆動される。そして、圧電素子の駆動に伴いチャネルの圧力室壁が、内圧が増大する方向に変形されることで、ノズルからのインク滴の吐出が駆動される。
キャリッジ120に搭載された記録ヘッド130には、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のインク滴を吐出するノズル列が設けられる。キャリッジ120を主走査方向に移動させながら、必要な位置で、記録ヘッド130に配列されたノズル列K,C,M,Yからインク滴を吐出することによって、記録媒体上に画像が作像される。
印字動作中、キャリッジ120は、描画領域112aの外から加速しながら描画領域112aに到達し、描画領域112aに到達したノズル列から順次インク吐出動作を開始させる。主走査方向のキャリッジ移動とインク吐出動作とを1回行うことで、ノズル列の長さと同じ幅のバンドに対して画像が形成される。1バンド分の画像形成が終了したら副走査モータ114を駆動して、プーリー116を介してローラに動力を伝達し、静電吸着ベルト112上に吸着された記録媒体を副走査方向に移動させて、再度1バンド分の画像形成動作をさせる。これを繰り返すことにより、記録媒体の所定の場所に画像が形成される。
図2は、第1の実施形態によるインクジェット・プリンタ100のハードウェア構成を示す図である。図2に示すインクジェット・プリンタ100は、制御装置140上のコンポーネントと、キャリッジ120上のコンポーネントとを含み構成される。
制御装置140上には、CPU142と、ファームウェアなどを格納するROM144と、RAM146と、ホストインタフェース(以下、I/Fと参照する。)148と、記録ヘッド制御部152と、主走査制御部166と、副走査制御部168と、入出力部(I/O)170とが設けられている。キャリッジ120には、複数の記録ヘッド駆動部122a〜122dと、複数の記録ヘッド130a〜130dと、主走査エンコーダセンサ124とが含まれる。記録ヘッド駆動部122は、制御装置140から入力される画像データ、駆動波形信号および制御信号に基づき、対応する記録ヘッド130を駆動する。主走査エンコーダセンサ124は、キャリッジの移動量(走査位置)を計測し、主走査制御部166に測定結果を出力する。
上記I/O170は、インクジェット・プリンタ100内に配置されたレジストセンサ、温度センサ、給紙センサなどの各種センサやアクチュエータ174に接続される。主走査制御部166は、主走査モータ104を駆動する信号を出力するとともに、主走査エンコーダセンサ124が出力する信号を解析し、主走査位置を抽出する。副走査制御部168は、副走査モータ114を駆動する信号を出力するとともに、副走査エンコーダセンサ172が出力する信号を解析し、副走査位置を抽出する。これら走査モータ104,114の動作を制御することで、主走査および副走査方向への走査が実現される。記録ヘッド制御部152は、印刷出力に関する種々の制御を実行する。
インクジェット・プリンタ100の典型的な印刷動作は、ホスト150が送出した印刷ジョブをホストI/F148で受信し、画像データを生成する画像処理およびモータ制御を行うメカニカル制御を協調制御することによって実現される。画像処理では、制御装置140は、CPU142の制御の下、受信した印刷ジョブを解析してRAM146上に画像を展開することによって、印刷すべき画像データを生成する。メカニカル制御では、制御装置140は、エンコーダセンサ124、172からの出力を解析しながら、走査モータ104,114の制御を行う。
記録ヘッド制御部152は、主走査エンコーダセンサ124から得られるキャリッジ120の位置に連動して、RAM146上に格納された画像データ、ROM144に格納された駆動波形および制御信号を各記録ヘッド駆動部122に転送する。記録ヘッド駆動部122は、記録ヘッド制御部152により転送されたデータに基づいて、記録ヘッド130を駆動し、インク滴を吐出させる。このような協調制御により、記録ヘッド130を記録媒体に対し位置決めしつつ、画像データに応じてノズルからインク滴を吐出させ、所望の着弾位置に所望のサイズのインク滴を着弾させる。
圧電素子を駆動する駆動信号は、記録ヘッド制御部152にて生成され、複数ノズルで共通の形で、記録ヘッド駆動部122に伝達される。駆動信号の波形は、典型的には、印刷モード(速度重視モードまたは画質重視モードの指定)や記録媒体の種類(普通紙または光沢紙の指定など)に応じて、複数種類の中からから使い分けられてもよいし、環境温度などに依存して駆動波形の振幅を調整されてもよい。波形の選択制御では、CPU142が、ROM144内に格納されたそれぞれ波形を規定する複数の駆動波形データの中から、受信した印刷ジョブの要求に従って駆動波形データを選択する。駆動波形データが選択されると、CPU142は、記録ヘッド制御部152に対し、該当する駆動波形データを転送する。
図3は、第1の実施形態において、駆動波形信号の生成から記録ヘッドの圧電素子を駆動するまでの信号の流れを説明する図である。記録ヘッド制御部152は、より詳細には、駆動波形出力部154と、ヘッド駆動マスクパターン出力部156と、画像データ転送部158とを含み構成される。
駆動波形出力部154は、CPU142から駆動波形データの入力を受けて、駆動波形信号を生成し、FFC108を介して、生成した駆動波形信号を記録ヘッド駆動部122に出力する。駆動波形信号は、まずDAコンバータによりデジタル形式の駆動波形データからアナログ電圧信号に変換され、オペアンプにより電圧増幅され、電流アンプ回路により電流増幅された後、記録ヘッド駆動部122に送出される。この記録ヘッド駆動部122へ送出される駆動波形信号は、ノズル列の複数ノズルの圧電素子132を駆動するための共通の信号であり、以下、この信号を共通駆動波形信号Vcomと参照する。
ヘッド駆動マスクパターン出力部156は、記録ヘッド駆動部122に対し、共通駆動波形信号Vcomのうち所定の駆動信号をマスクするためのヘッド駆動マスクパターンのシリアルデータMD、転送クロックMCKおよびラッチ信号MLnを出力する。画像データ転送部158は、記録ヘッド駆動部122に対し、画像のシリアルデータSD、転送クロックSCKおよびラッチ信号SLnを出力する。画像データは、記録ヘッド駆動部122上でヘッド駆動マスクパターンとともに用いられて記録ヘッド130の複数のノズル各々からのインク吐出を制御するための吐出制御データである。
記録ヘッド駆動部122は、画像用シフトレジスタ180と、画像用ラッチ回路182と、マスク用シフトレジスタ184と、マスク用ラッチ回路186と、階調デコーダ188と、レベルシフタ190と、アナログスイッチ192とを含み構成される。
記録ヘッド130は、それぞれノズルおよび圧電素子132からなるN個のチャネルを備え、インク滴の非吐出を含めて複数階調(例えば4階調)のインク滴をノズルから吐出可能とされている。記録ヘッド130が吐出するインク滴の階調は、記録ヘッド駆動部122が、記録ヘッド制御部152からのヘッド駆動マスクデータおよび画像データに基づいて共通駆動波形信号Vcomに含まれる駆動パルスを選択し、ノズル毎のヘッド駆動出力信号Vout1〜Nを出力することによって、制御される。
本実施形態においては、画像データがインク非吐出を示す場合でも、微駆動によりノズル面を振動させてメニスカスを維持する維持駆動動作、いわゆる印字中微駆動と呼ばれる動作が行われる。さらに、消費電力や発熱を削減する観点から、本実施形態においては、インク非吐出の場合に常に印字中微駆動動作を行うのではなく、調整された頻度で微駆動動作を行い、余分な印字中微駆動動作を行わないよう構成されている。
上述したような調整された頻度での微駆動動作を実現する手法としては、いくつか考えられる。例えば、記録ヘッド130側の記録ヘッド駆動部122に、微駆動動作の実行の可否を制御する専用回路や専用信号を別途追加する手法がある。しかしながら、このような方法では、記録ヘッド130側の記録ヘッド駆動部122の回路規模が増大してしまう。
また、微駆動動作を行わない中間電位のみ印加するデータを階調のひとつとして定義し、転送する画像データに付加する手法も考えられる。しかしながら、このような手法では、微駆動動作を行う階調に加えて、中間電位のみ印加する階調が追加されるため、画像データの容量が増加してしまう。また、中間電位のみ印加するデータが各色毎で付加されるため、信号線数も増加してしまう。
そこで、本実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、微駆動の実行を制御するための微駆動制御信号(維持駆動制御信号)を、制御装置140側の記録ヘッド制御部152で生成する。そして、生成された微駆動制御信号に基づいて、複数ノズル共通の信号の形で記録ヘッド130側の記録ヘッド駆動部122へ伝達し、記録ヘッド駆動部122において、複数ノズル共通の信号に基づいてノズル毎の微駆動の実行を制御する構成を採用する。
さらに、好適な実施形態である第1の実施形態では、制御装置140側の記録ヘッド制御部152から記録ヘッド駆動部122に出力される、複数ノズル共通のヘッド駆動マスクパターン信号を用いて、ノズル毎の微駆動の実行の制御が実現される。
上記構成を採用することによって、記録ヘッド制御部152側の回路規模を増大させず、かつ、転送する画像データの増大も生じさせず、かつ、信号線の追加も生じさせずに、微駆動動作の頻度の調整を図っている。
以下、図3〜図7を参照しながら、第1の実施形態によるインクジェット・プリンタ100におけるインク吐出制御について、より詳細に説明する。図3に示すように、第1の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、記録ヘッド制御部152は、さらに、ヘッド駆動マスクパターン生成部160と、微駆動パルス出力可否信号生成部162とを含み構成される。
第1の実施形態において、ヘッド駆動マスクパターン生成部160および微駆動パルス出力可否信号生成部162は、共に、ヘッド駆動マスクパターン出力部156から出力させるヘッド駆動マスクパターン(以下、単に「マスクパターン」と参照する。)を生成する。微駆動パルス出力可否信号生成部162は、印字動作中の微駆動パルスの出力可否を制御するための微駆動パルス出力可否信号を上記マスクパターンのひとつとして生成する。
第1の実施形態において、マスクパターンMN[3:0]は、ヘッド駆動マスクパターン生成部160で生成されたインク吐出に対応したMN[3:1]と、微駆動パルス出力可否信号生成部162で生成されたインク非吐出に対応したMN[0]とを含み構成される。マスクパターンMN[0]は、印字動作中の微駆動パルスの出力可否を示す信号であり、MN[0]=0(図4中、微駆動を行う旨記載されている。)の場合は、微駆動が実行され、MN[0]=1(図4中、微駆動を行わない旨記載されている。)の場合は、微駆動が実行されず中間電位のみ印加されることになる。
図4は、第1の実施形態によるインクジェット・プリンタ100におけるインク吐出制御を示すタイミングチャートである。図5は、第1の実施形態によるインクジェット・プリンタ100におけるマスクパターンの転送制御を示すタイミングチャートである。
画像用シフトレジスタ180は、画像データ転送部158からノズル列分の画像のシリアルデータSD[1:0]を受信し、転送クロックSCKの立ち上がりエッジで転送を行う(図4の期間t1で示す。)。画像用ラッチ回路182は、ラッチ信号SLnの立下りエッジにて画像用シフトレジスタ180からの出力データをラッチし、ノズル毎の画像データを記憶する(図4の期間t2で示す。)。
画像データがラッチされた後、駆動波形出力部154は、図4に示すように、各階調値のインク滴をノズルから吐出させるための共通駆動波形信号Vcomを出力する。アナログスイッチ192は駆動波形出力部154からの共通駆動波形信号Vcomの入力を受ける(図4の期間t3で示す。)。
ここで、ヘッド駆動マスクパターン出力部156は、図5に示すように、マスクパターンMNのシリアルデータMDを出力している。マスク用シフトレジスタ184は、ヘッド駆動マスクパターン出力部156からシリアルデータMDを受信し、転送クロックMCKの立ち上がりエッジで転送を行う(図5の例えばA「3」〜A「0」で示す。)。マスク用ラッチ回路186は、ラッチ信号MLnの立下りエッジにてマスク用シフトレジスタ184からの出力データをラッチする(図5の例えばA「3:0」で示す。)。このように、マスク用シフトレジスタ184にデータがラッチされると、マスクパターンMN[3:0]が、階調制御信号として階調デコーダ188に出力される(図4の期間t3で示す。)。
なお、説明する実施形態では、シリアルデータMDとしてマスクパターンMNを送信するものとしているが、特に限定されるものではない。記録ヘッド制御部152から記録ヘッド駆動部122へマスクパターンMNを直接出力する態様を妨げるものではない。
階調デコーダ188は、画像用ラッチ回路182にラッチされた画像データと、マスクパターンMN[3:0]とを論理演算し、結果データを出力する。レベルシフタ190は、階調デコーダ188のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ192が動作可能なレベルへと変換する。レベルシフタ190を介して与えられる階調デコーダ188の出力により、アナログスイッチ192の開閉が制御される。
階調デコーダ188が、画像データおよびマスクパターンMNに基づき、レベルシフタ190を介してアナログスイッチ192の開閉を制御することにより、記録ヘッド制御部152から入力された共通駆動波形信号Vcomから、階調値にあった駆動パルスが選択され、ノズル毎のヘッド駆動出力信号Vout1〜Nが出力される。ヘッド駆動出力信号Vout1〜Nにより、記録ヘッド130に設けられた各圧電素子132−1〜132−Nが変位させられ、画像データに基づいた各ノズルからのインク吐出が行われる。
図6(A)は、共通駆動波形信号Vcomおよび各滴サイズに対応したヘッド駆動出力信号Voutの信号波形を示す図である。図6(A)に示すように、記録ヘッド駆動部122に入力される共通駆動波形信号Vcomは、複数の駆動パルスの集合として構成されており、選択する駆動パルスの組み合わせによって、各ノズルの画像データに対する吐出インク滴のサイズが決定される。図6(A)は、画像データが2ビットである場合を例示しており、滴サイズは4種類の中から選択される。
図6(B)は、画像データと吐出されるインク滴との関係を示す表である。画像データが滴サイズ1を示す場合(SD=01)、MN[1]のマスクパターンにより駆動パルス4が選択して出力され、小滴が形成される。同様に、滴サイズ2を示す場合(SD=10)、MN[2]のマスクパターンにより、駆動パルス3および4が選択されて出力され、中滴が形成される。滴サイズ4の場合(SD=11)、MN[3]のマスクパターンにより、駆動パルス2〜4が選択されて出力され、大滴が形成される。この実施形態では、2ビットの画像データが確定すると、滴サイズが確定することになる。
マスクパターンMN[0]は、画像データが非吐出の場合の駆動パルスの選択を行うためのマスク信号である。説明する第1の実施形態では、記録ヘッド制御部152から入力されるマスクパターンMN[0]に応じて、共通駆動波形信号Vcomに含まれる微駆動パルス(駆動パルス1)の出力可否が制御される。マスクパターンMN[0]=0(図4および図6(A)中、微駆動を行う旨記載されている。)の場合は、共通駆動波形信号Vcomに含まれる微駆動パルス(駆動パルス1)がマスクされず、出力される。一方、マスクパターンMN[0]=1(図4および図6(A)中、微駆動を行わない旨記載されている。)の場合は、共通駆動波形信号Vcomに含まれる微駆動パルス(駆動パルス1)がマスクされて、中間電位のみが印加される。
図7は、第1の実施形態による記録ヘッド制御部152から出力される信号に基づく各ノズルの動作を説明するタイミングチャートである。なお、図7に示す例では、印字中微駆動の周期は、記録周期の4倍に設定されており、つまり記録周期の4回に1回微駆動パルスを出力するためのマスクパターンMN[0]=0が出力され、残りの3回、微駆動パルスを出力しないためのマスクパターンMN[0]=1が出力される。
図7に示すノズル1のヘッド駆動出力信号Vout1は、画像データが常に非吐出データ(SD[1:0]=00:白データ)であった場合の圧電素子132に出力する信号波形を例示する。ノズル1のヘッド駆動出力信号Vout1では、記録周期の4回に1回、微駆動パルスが出力されている。一方、記録周期の4回のうち3回では、中間電位が出力されている。
図7に示すノズル2の駆動出力信号Vout2は、画像データに吐出データ(例示ではSD[1:0]=11およびSD[1:0]=10)が含まれる場合の圧電素子に出力する信号波形である。この場合、微駆動パルスを出力する記録周期と、記録周期とが重なった場合、吐出パルス(駆動パルス2〜4)が選択されて出力される。しかしながら、微駆動パルスが出力されず中間電位のみ印加される期間(図7において微駆動OFFと示している期間)は、印字中微駆動周期より長くなることはない。このため、少なくとも必要な頻度で微駆動が行われる。
上述した第1の実施形態において、微駆動の実行の可否を制御する信号は、ヘッド駆動マスクパターンMN[0]であり、この信号は、制御装置140側で生成される。記録ヘッド130側では、ヘッド駆動マスクパターンMN[0]に応じてマスクパターンが切り替えられるので、記録ヘッド130側の専用回路の付加が必要ない。また、ヘッド駆動マスクパターンMN「0」は、既存のヘッド駆動マスクパターン送信用の信号線MDを用いて、ノズル列共通の信号として伝達されるため、記録ヘッド制御部152およびキャリッジ上の記録ヘッド駆動部122間の信号線数を増加させる必要がない。また、画像データに変更を加える必要もない。
よって、上述した第1の実施形態によれば、記録ヘッド制御部152側の回路規模を増大させず、転送する画像データの増大も生じさせず、信号線の追加も生じさせずに、微駆動動作の頻度を調整することが可能となる。ひいては、低コストで、印字動作における消費電力や発熱を削減することが可能となる。
[第2の実施形態]
上述した第1の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、制御装置140側の記録ヘッド制御部152から記録ヘッド駆動部122に出力される、ノズル毎の微駆動の実行を制御するための複数ノズル共通の信号として、ヘッド駆動マスクパターンを用いた。以下、複数ノズル共通の信号として、共通駆動波形信号Vcomを用いる第2の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2の実施形態は、第1の実施形態と共通する構成を備えるため、以下、相違点を中心に説明する。また、同様な働きをする構成要素に対しては、同じ符番で参照するものとする。
上述した第1の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、制御装置140側の記録ヘッド制御部152から記録ヘッド駆動部122に出力される、ノズル毎の微駆動の実行を制御するための複数ノズル共通の信号として、ヘッド駆動マスクパターンを用いた。以下、複数ノズル共通の信号として、共通駆動波形信号Vcomを用いる第2の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2の実施形態は、第1の実施形態と共通する構成を備えるため、以下、相違点を中心に説明する。また、同様な働きをする構成要素に対しては、同じ符番で参照するものとする。
以下、図8および図9を参照しながら、第2の実施形態によるインクジェット・プリンタ100におけるインク吐出制御について、より詳細に説明する。図8は、第2の実施形態によるインクジェット・プリンタの機能ブロック図である。図9は、第2の実施形態による記録ヘッド制御部から出力される信号に基づく各ノズルの動作を説明するタイミングチャートである。なお、図9に示す例は、第1の実施形態について図7に示したものと同様に、印字中微駆動の周期は、記録周期の4倍に設定されている。
図8に示すように、第2の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、記録ヘッド制御部152は、第1の実施形態と同様に、駆動波形出力部154、ヘッド駆動マスクパターン出力部156、画像データ転送部158、ヘッド駆動マスクパターン生成部160、微駆動パルス出力可否信号生成部162を含み構成される。しかしながら、これらの機能部の働きが若干異なっている。
第2の実施形態において、ヘッド駆動マスクパターン生成部160は、第1の実施形態と同様に、ヘッド駆動マスクパターン出力部156から出力させるマスクパターンを生成する。しかしながら、ヘッド駆動マスクパターン生成部160は、第1の実施形態と異なり、単一のマスクパターンMNを生成している。つまり、第2の実施形態においては、マスクパターンMN[3:0]は、ヘッド駆動マスクパターン生成部160で生成される、インク吐出に対応したMN[3:0]のみを含み構成される。
そして、第2の実施形態による微駆動パルス出力可否信号生成部162は、印字動作中の微駆動パルスの出力可否を制御するための微駆動パルス出力可否信号を、異なる駆動波形出力を選択するための信号として駆動波形出力部154へ出力する。駆動波形出力部154は、微駆動パルス出力可否信号生成部162から出力された微駆動パルス出力可否信号に基づき、図9に示すように2種類の駆動波形信号のうちのいずれかを出力する。
上記第1駆動波形は、微駆動のための駆動パルス1を含むものであり、これに対し、上記第2駆動波形は、微駆動のための駆動パルス1が含まれず、その期間、中間電位をとなっている。このような2種類の駆動波形は、ROM144に2種類の駆動波形データを準備し、いずれかの駆動波形データを選択することにより生成することができる。あるいは、他の実施形態では、駆動のための駆動パルス1を含む第1駆動波形信号から、微駆動のための駆動パルス1が含まない第2駆動波形信号を生成してもよい。第2駆動波形信号は、第1駆動波形信号とは特性が異なるため、第1駆動波形信号を変形させた波形として出力可能である。好適な実施形態では、第1駆動波形信号および微駆動部分のパルスがない第2駆動波形信号の2種類の駆動波形信号のうちいずれかを選択して出力する方法と、第1駆動波形と、第1駆動波形から生成された微駆動部分のパルスがない第2駆動波形のどちらかを出力する方法とを選択可能としてもよい。
図9に示すノズル1のヘッド駆動出力信号Vout1は、画像データが常に非吐出データ(SD[1:0]=00:白データ)であった場合の信号波形を例示する。第2の実施形態では、マスクパターンMN[0]は、常に同じであるが、共通駆動波形信号Vcomには、記録周期の4回に1回、微駆動パルス(駆動パルス1)が含まれている。これに伴い、ノズル1のヘッド駆動出力信号Vout1では、第1の実施形態と同様に、記録周期の4回に1回、微駆動パルスが出力され、残りの3回では、中間電位が出力されている。
図9に示すノズル2の駆動出力信号Vout2は、画像データに吐出データ(例示ではSD[1:0]=11およびSD[1:0]=10)が含まれる場合の信号波形である。この場合、第1の実施形態と同様に、微駆動パルスを出力する記録周期と、記録周期とが重なった場合、吐出パルス(駆動パルス2〜4)が選択されて出力され、微駆動パルスが出力されず中間電位のみ印加される期間は、印字中微駆動周期より長くなることはない。このため、少なくとも必要な頻度で微駆動が行われる。
上述した第2の実施形態においては、微駆動の実行の可否を制御する信号は、共通駆動波形信号Vcomであり、この信号は、制御装置140側で生成される。共通駆動波形信号Vcomの波形が切り替えられるので、記録ヘッド130側では記録ヘッド130側の専用回路の付加が特に必要とならない。また、共通駆動波形信号は、既存の駆動波形送信用の信号線Vcomを用いて、ノズル列共通の信号として伝達されるため、信号線数を増加させる必要がない。また、画像データに変更を加える必要もない。
よって、上述した第2の実施形態によれば、記録ヘッド制御部152側の回路規模を増大させず、転送する画像データの増大も生じさせず、信号線の追加も生じさせずに、微駆動動作の頻度を調整することが可能となる。
[第3の実施形態]
上述した第1および第2の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、微駆動の周期は、ある固定値を用いるものとした。以下、微駆動の周期が可変である第3の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第3の実施形態は、第1の実施形態と共通する構成を備えるため、以下、相違点を中心に説明する。また、同様な働きをする構成要素に対しては、同じ符番で参照するものとする。
上述した第1および第2の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、微駆動の周期は、ある固定値を用いるものとした。以下、微駆動の周期が可変である第3の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第3の実施形態は、第1の実施形態と共通する構成を備えるため、以下、相違点を中心に説明する。また、同様な働きをする構成要素に対しては、同じ符番で参照するものとする。
以下、図10を参照しながら、第3の実施形態によるインクジェット・プリンタ100におけるインク吐出制御について、より詳細に説明する。図10は、第3の実施形態によるインクジェット・プリンタの機能ブロック図である。
図10に示すように、第3の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、記録ヘッド制御部152は、第1の実施形態と同様に、駆動波形出力部154、ヘッド駆動マスクパターン出力部156、画像データ転送部158、ヘッド駆動マスクパターン生成部160、微駆動パルス出力可否信号生成部162に加えて、さらに、印字中微駆動周期カウンタ164を含み構成される。
印字中微駆動周期カウンタ164は、印字中微駆動周期をカウントする専用カウンタであり、微駆動パルス出力可否信号生成部162にカウント値を出力する。印字中微駆動周期カウンタ164は、微駆動制御信号において微駆動を行うか否かを指定する周期を規定する微駆動周期規定手段として構成される。印字中微駆動周期カウンタ164は、記録ヘッド制御部152内で記録周期毎に発生する駆動開始信号をトリガとして、カウントアップし、事前設定された上限値に達したらカウントリセットする。印字中微駆動周期カウンタ164の上限値は、レジスタ設定またはソフトウェア設定による可変値とされる。微駆動パルス出力可否信号生成部162は、入力されるカウント値に応じて、例えば事前設定された上限値に達したタイミングでカウントリセットするとともに、マスクパターンMN[0]=0を出力し、それ以外のタイミングでは、マスクパターンMN[0]=1を出力する。
このように可変値とすることにより、印字中微駆動周期は、記録周期の整数倍で、CPU142から設定可能となる。好適な実施形態では、印字中微駆動の周期は、印刷モードや温湿度などの周辺環境値に応じて設定値を変更するよう構成することができる。さらに、印字中微駆動の周期は、印字動作の途中において変更してもよい。例えば、プリント時とコピー時とで変更したり、ページ単位、ジョブ単位、前回のメンテナンスからの経過時間に応じて変更したり、さらに1走査ごとに変更することもできる。
[第4の実施形態]
上述した第3の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、微駆動の周期をカウントする専用のカウンタ164を設けるものであった。以下、微駆動の周期のカウントとして、主走査制御部166でカウントされる主走査位置カウンタを利用する第4の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第4の実施形態は、第1および第3の実施形態と共通の構成を備えるため、以下、相違点を中心に説明する。また、同様な働きをする構成要素に対しては、同じ符番で参照するものとする。
上述した第3の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、微駆動の周期をカウントする専用のカウンタ164を設けるものであった。以下、微駆動の周期のカウントとして、主走査制御部166でカウントされる主走査位置カウンタを利用する第4の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第4の実施形態は、第1および第3の実施形態と共通の構成を備えるため、以下、相違点を中心に説明する。また、同様な働きをする構成要素に対しては、同じ符番で参照するものとする。
以下、図11を参照しながら、第4の実施形態によるインクジェット・プリンタ100におけるインク吐出制御について、より詳細に説明する。図11は、第4の実施形態において、駆動波形信号の生成から記録ヘッドの圧電素子を駆動するまでの信号の流れを説明する図である。
図11に示すように、第4の実施形態によるインクジェット・プリンタ100では、記録ヘッド制御部152は、第1の実施形態と同様に、駆動波形出力部154、ヘッド駆動マスクパターン出力部156、画像データ転送部158、ヘッド駆動マスクパターン生成部160、微駆動パルス出力可否信号生成部162を含み構成される。
上述した第3の実施形態による記録ヘッド制御部152では、印字中微駆動の可否の判断に専用の印字中微駆動周期カウンタ164を用いていた。第4の実施形態では、専用カウンタを設けず、主走査制御部166からの主走査位置カウント値を用いて印字中微駆動の可否の判断を行う。ここで、主走査位置カウント値は、記録ヘッド制御部152が主走査エンコーダから得られるキャリッジの位置情報に連動してヘッド制御信号を出力するための既存の情報である。
微駆動パルス出力可否信号生成部162は、主走査位置カウントの下位ビットが特定の値(例えば0)と一致した場合に、微駆動パルスを出力するマスクパターンMN[0]=0を出力し、それ以外はマスクパターンMN[0]=1を出力する。
このとき、微駆動パルス出力可否信号生成部162がその一致を比較する主走査位置カウントのビット数を変更することにより、印字中微駆動周期を変更することができる。したがって、印字中微駆動周期は、nビット用いる場合に記録周期の2n倍となる。例えば、微駆動パルス出力可否信号生成部162が一致比較する主走査位置カウントを下位2ビットと設定した場合は、印字中微駆動周期は記録周期の4倍となる。
上記第4の実施形態では、上述した第3の実施形態に比較して、専用カウンタが不要となるため、より小さな回路規模で実現することができるようになる。なお、さらに他の実施形態では、上記第3および第4の実施形態を組み合わせて、微駆動パルスの出力周期をカウントするため、記録ヘッド制御部152内の専用のカウンタ164を用いるか、主走査制御部166からの主走査位置カウント値の下位ビットを用いるかを設定により選択可能としてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、インク吐出装置のインク吐出制御において、ヘッド側の回路規模、ヘッド側への転送データの容量および信号線数の増大を防止しながら、微駆動動作の頻度を調整することが可能な、インク吐出装置、制御装置およびインク吐出制御方法を提供することができる。
なお、上述までの実施形態では、インク吐出装置として、インクジェット・プリンタ100を用いて説明したが、インク吐出装置としては、プリンタに限定されず、コピー、ファクシミリ機能など画像形成機能を備えたインクジェット方式の他の画像形成装置などとしてもよい。また、本実施形態において「描画」とは、顔料や染料などの色材を含むインク滴を記録媒体に塗布して画像を形成することをいうが、このような例に限定されない。他の実施形態では、色材を含むインク以外にも、有機、無機または金属の導電材料、半導体材料、絶縁材料、発光材料、キャリア輸送材料、染料、DNAなどを含むインク滴を、紙媒体、ガラス、樹脂、布などの基板の上の必要な箇所にインク滴を着弾させ、所望のパターンを描画するインク吐出機構を備えた如何なる装置に対して、本発明を適用してもよい。また、インクジェット方式としても、上述した作用効果を奏する限り、圧電素子を駆動装置とするピエゾ方式に限定されることはない。
また、上記機能部は、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)などのレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語などで記述されたコンピュータ実行可能なプログラムにより実現でき、ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、ブルーレイディスク、SDカード、MOなど装置可読な記録媒体に格納して、あるいは電気通信回線を通じて頒布することができる。また、上記機能部の一部または全部は、例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのプログラマブル・デバイス(PD)上に実装することができ、あるいはASIC(特定用途向集積)として実装することができ、上記機能部をPD上に実現するためにPDにダウンロードする回路構成データ(ビットストリームデータ)、回路構成データを生成するためのHDL(Hardware Description Language)、VHDL(VHSIC(Very High Speed Integrated Circuits) Hardware Description Language))、Verilog−HDLなどにより記述されたデータとして記録媒体により配布することができる。
これまで本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
100…インクジェット・プリンタ、102…ガイドロッド、104…主走査モータ、106…プーリー、108…FFC、112…静電吸着ベルト、112a…描画領域、114…副走査モータ、116…プーリー、118…エンコーダシート、120…キャリッジ、122…記録ヘッド駆動部、124…主走査エンコーダセンサ、130…記録ヘッド、132…圧電素子、140…制御装置、142…CPU、144…ROM、146…RAM、148…ホストI/F、150…ホスト、152…記録ヘッド制御部、154…駆動波形出力部、156…ヘッド駆動マスクパターン出力部、158…画像データ転送部、160…ヘッド駆動マスクパターン生成部、162…微駆動パルス出力可否信号生成部、164…印字中微駆動周期カウンタ、166…主走査制御部、168…副走査制御部、170…入出力部、172…主走査エンコーダセンサ、174…センサ・アクチュエータ、180…画像用シフトレジスタ、182…画像用ラッチ回路、184…マスク用シフトレジスタ、186…マスク用ラッチ回路、188…階調デコーダ、190…レベルシフタ、192…アナログスイッチ
Claims (10)
- 複数のノズルを含む吐出ヘッド手段と、
前記吐出ヘッド手段の前記複数のノズル各々からのインク吐出を駆動するヘッド駆動手段と、
前記ヘッド駆動手段に対し、複数ノズル共通の信号を出力する共通信号出力手段と、
前記ヘッド駆動手段に対し、前記複数ノズル共通の信号とともに用いられて前記吐出ヘッド手段の前記複数のノズル各々からのインク吐出を制御する吐出制御データを転送するデータ転送手段と、
前記吐出制御データがインク非吐出を示す場合にノズル面を維持するために行う維持駆動の実行を制御するための維持駆動制御信号を生成する信号生成手段と
を含み、
前記複数ノズル共通の信号が、前記維持駆動制御信号に基づいて出力され、
ノズル毎の維持駆動の実行が、前記複数ノズル共通の信号に基づいて制御されることを特徴とする、インク吐出装置。 - 前記共通信号出力手段は、前記ヘッド駆動手段に対し、前記ヘッド駆動手段が前記吐出制御データと組み合わせてノズル毎の駆動信号を生成するための複数ノズル共通の階調制御信号を出力する階調制御信号出力手段であり、前記信号生成手段は、前記共通信号出力手段から出力させる非吐出に対応する階調制御信号を前記維持駆動制御信号として生成する、請求項1に記載のインク吐出装置。
- 前記共通信号出力手段は、前記ヘッド駆動手段に対し、前記ヘッド駆動手段がノズル毎の駆動信号を生成するための基本となる複数ノズル共通の駆動波形信号を出力する駆動波形信号出力手段であり、前記信号生成手段は、前記複数ノズル共通の駆動波形信号に含まれる非吐出に対応する駆動波形を切り替える信号を前記維持駆動制御信号として生成する、請求項1に記載のインク吐出装置。
- 前記維持駆動制御信号において前記維持駆動を行うか否かを指定する周期を規定する周期規定手段をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインク吐出装置。
- 前記周期規定手段は、主走査位置を検出することで前記維持駆動を行うか否かを指定する周期を規定する手段である、請求項4に記載のインク吐出装置。
- 前記維持駆動が行われる周期は、少なくとも前記インク吐出を制御する周期よりも長いことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインク吐出装置。
- 前記複数ノズル共通の信号により規定される維持駆動が制御される周期は、前記インク吐出を制御する周期の整数倍である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインク吐出装置。
- 前記吐出ヘッド手段および前記ヘッド駆動手段を搭載し、記録媒体に関する方向に走査されるキャリッジと、
前記キャリッジから離間して設けられ、前記共通信号出力手段および前記データ転送手段を構成する制御装置と
をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のインク吐出装置。 - 吐出ヘッド手段の複数のノズル各々からのインク吐出を駆動するヘッド駆動手段を制御する制御装置であって、
前記ヘッド駆動手段に対し、複数ノズル共通の信号を出力する共通信号出力手段と、
前記ヘッド駆動手段に対し、前記複数ノズル共通の信号とともに用いられて前記吐出ヘッド手段の前記複数のノズル各々からのインク吐出を制御する吐出制御データを転送するデータ転送手段と、
前記吐出制御データがインク非吐出を示す場合にノズル面を維持するために行う維持駆動を制御するための維持駆動制御信号を生成する信号生成手段と
を含み、
前記複数ノズル共通の信号が、前記維持駆動制御信号に基づいて出力され、
ノズル毎の維持駆動の実行が、前記複数ノズル共通の信号に基づいて制御されることを特徴とする、制御装置。 - 吐出ヘッド手段の複数のノズル各々からのインク吐出を駆動するヘッド駆動手段を制御する制御装置が実行するインク吐出制御方法であって、前記制御装置が、
前記ヘッド駆動手段に対し、複数ノズル共通の信号を出力するステップと、
前記ヘッド駆動手段に対し、前記複数ノズル共通の信号とともに用いられて前記吐出ヘッド手段の前記複数のノズル各々からのインク吐出を制御する吐出制御データを転送するステップと、
を含み、前記インク吐出制御方法は、前記制御装置が、さらに、
前記吐出制御データがインク非吐出を示す場合にノズル面を維持するために行う維持駆動を制御するための維持駆動制御信号を生成するステップ
を含み、
前記信号を出力するステップは、前記維持駆動制御信号に基づいて前記複数ノズル共通の信号を出力するステップであり、
ノズル毎の維持駆動の実行が、前記複数ノズル共通の信号に基づいて制御されることを特徴とする、インク吐出制御方法。
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