JP2015154719A - 散布装置および散布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】散布ムラを減らすことで、薬液等の散布量のより一層の低減を図りながら、防除等の散布効果の高い散布を可能とする散布装置と散布方法を提供する。【解決手段】散布剤タンク131から送られる散布剤が噴出される噴出口136Aを複数備える噴出管134,135と、送風機141から送られる圧力風が吹出される吹出口146を複数備える送風管143,144と、散布方向に開口部171D,172Dが設けられ噴出管および送風管が内部に隣接配置される散布カバー171,172を備える散布装置100を用いる。散布装置100を散布対象に跨らせて走行し、散布カバー171,172内の噴出管および吹出管から散布剤Wおよび圧力風Aを同時に噴出および吹出しながら、散布カバー171,172の開口部から散布対象に散布するようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、茶園の茶樹等に防除用の薬液、生育用の液肥等を散布するための散布装置と散布方法に関するものである。
現在、茶園における病害虫の防除作業において、茶農家で慣行されている農薬基準散布量は10アールあたり200リットルであり、この数字は無差別的に行われる防除や大量の農薬を散布する時代(昭和45年頃以降)からのものである。さかのぼると10アールあたりの散布量が1石(≒180リットル)とされていた時代(昭和31年頃)から現在に至るまで大量の農薬散布が続けられている。
しかしながら、近年の消費者は農産物に安心、安全を求める傾向にあり、生産コストの低減に対する農家の意識の高まりと相まって、農薬を使用しないあるいは農薬を少なくする取り組みが求められるようになってきた。さらに近頃の病害虫の防除対策の現場では総合的有害生物管理(Integrated Pest Management、以下IPM)という考え方が注目されており、農薬に頼らない防除方法が求められるようになった。そこで、本発明者らは農薬散布量を低減しながら、防除効果の高い技術の開発を進め、茶園用散布機の試作改良を重ねてきた。
この種の茶園用散布機として、走行可能な本体フレームの後部に昇降可能なアーチ状のブームを支持し、同ブームに複数のノズルを備える導管を固定し、各ノズルから茶樹の表面に薬液を噴霧するようにした散布機(特許文献1)や、導管を上からカバー部材でカバーして噴霧した薬液の飛散を防止するようにした散布機(特許文献2)が知られている。
特許第3756487号公報 特開2005−348724号公報
しかしながら、上記散布機は、一定間隔で配置されたノズルから吐出される薬液がそのまま茶樹に噴霧される結果、ノズルの直下とノズル間の直下との間で散布にムラがあり、散布ムラを減らそうとすると薬液の吐出量を増加せざるを得ないなど、結果として薬液散布量の低減に限界があった。
また、茶園における茶樹の葉表面付近(新芽および摘採面から約10cm内方付近まで)の病害虫の防除には、薬液をムラなく散布する必要があるが、従来の散布方法では、茶樹内の下層部まで薬液を散布していたことから、茶樹内に生息する天敵(病害虫に対する天敵のこと、たとえばクモ)や昆虫類にも悪い影響を及ぼすという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、散布ムラを減らすことで、薬液等の散布量のより一層の低減を図りながら、防除等の散布効果の高い散布を可能とする散布装置と散布方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る散布装置は、
走行しながら散布剤を散布する散布装置であって、
散布剤タンクから送られる散布剤が噴出される噴出口を複数備える噴出管と、
送風機から送られる圧力風が吹出される吹出口を複数備える送風管と、
散布方向に開口部を設け前記噴出管および前記送風管を内部に隣接配置した散布カバーを備える、
ことを主要な特徴とする。
本発明に係る散布装置によると、圃場等を走行しながら、散布カバーの内部に隣接配置した噴出管と送風管から、噴出管の各噴出口からは薬液等の散布剤を噴出し、隣接する送風管の各吹出口からは同時に圧力風を吹出することにより、隣接して同時に噴出および吹出しした散布剤と圧力風が、散布カバー内で対流(乱流、渦流等)を生じさせて良好に混合される結果、幅全体に均一化された散布剤が、散布カバーの開口部から散布対象(例えば茶樹の葉表面付近)に向けて散布される。
これにより、従来のように各噴出口の直下と噴出口間の直下との間で生じていた散布ムラ(散布剤の濃度ムラ)がなくなり、散布対象に散布剤が均一にムラなく付着する。また、散布カバーによる散布剤の飛散防止作用に加えて、散布カバー内の圧力風によるエアカーテン作用の発揮により、散布カバーと散布対象の表面の間の隙間から散布剤が周囲へ飛散することを防止し、これにより、散布剤の周囲への飛散防止効果をより高めることができる。
本発明に係る散布装置は、散布カバー内で噴出管を進行方向前側、送風管を進行方向後側にそれぞれ配置することを第2の特徴とする。
本発明に係る散布装置は、送風管における各吹出口を下向きとし、噴出管における各噴出口を垂直下向きから進行方向または進行方向と反対方向に10度以内の角度で同一方向または異なる方向若しくは千鳥状に傾斜させることを第3の特徴とする。
本発明に係る散布装置は、略門型の本体フレームおよび走行部を備えることを第4の特徴とする。
本発明に係る散布装置は、昇降機構を介して噴出管、送風管および散布カバーを一体に支持してなることを第5の特徴とする。
本発明に係る散布方法は、
散布剤タンクから送られる散布剤が噴出される噴出口を複数備える噴出管と、送風機から送られる圧力風が吹出される吹出口を複数備える送風管と、散布方向に開口部が設けられ前記噴出管および前記送風管が内部に隣接配置される散布カバーを備える散布装置を用い、
前記散布装置を散布対象に跨らせて走行し、散布カバー内の噴出管および吹出管から散布剤および圧力風を同時に噴出および吹出しながら、散布カバーの開口部から散布対象に散布することを主要な特徴とする。
本発明に係る散布方法は、10アールあたりの散布量を100リットル以下に設定し、散布カバー内の噴出管の各噴出口から噴出させる散布剤を75マイクロメートル以下の超微細な粒子に調整することを第2の特徴とする。
以上説明したように、本発明に係る散布装置によれば、圃場等を走行しながら、散布カバーの内部に隣接配置した噴出管と送風管から、噴出管の各噴出口からは薬液等の散布剤を噴出し、隣接する送風管の各吹出口からは同時に圧力風を吹出することにより、散布カバー内で両者が良好に混合されて、幅全体に均一化された散布剤を茶樹等の散布対象に均一にムラなく散布することができる。これにより、散布量のより一層の低減を図りながら、防除等の散布効果の高い散布を実現できるという優れた効果を奏する。
また、本発明によると、散布剤の散布ムラがなくなることから、散布剤を散布対象、例えば茶樹の葉表面付近にとどめることが可能であり、茶樹内部に生息する(病害虫の)天敵や昆虫類への影響を最小化し、病害虫の増殖抑制を図れるという優れた効果を奏する。
本発明に係る散布装置の一例である乗用型茶園散布機の背面図、 図1に示す乗用型茶園散布機の側面図、 散布カバー内の噴出管および送風管から薬液および圧力風が同時に噴出および吹出される様子を示す要部説明図、 図1に示す乗用型茶園散布機による散布作業の様子を示す背面図、 図4に示す状態の乗用型茶園散布機の平面図、 本発明に係る散布装置の他の例を示すもので、農業用トラクタの後部に散布装置を装着した例を示す説明図、 本発明に係る散布装置のさらに他の例を示すもので、農業用作業機を散布機として用いた例を示す説明図である。
本発明を実施するための実施形態を図1ないし図5を参照して説明する。図1において符号100は本発明に係る散布装置の第1の実施形態を示す乗用型茶園散布機、符号Tは茶樹を示している。
まず、乗用型茶園用散布機について説明すると、図1および図2に示すように、乗用型茶園用散布機100(以下、散布機100という)は、 略門型の本体フレーム110と、本体フレーム110の下部に取り付けられた走行部120と、本体フレーム110に搭載された薬液散布部130と、本体フレーム110に搭載された送風部140を備えている。
本体フレーム110は、茶園の畝に一方向に植えられた茶樹Tを跨ぐ大きさに設定され、オペレータ用の運転部150が設けられている。運転部150は、オペレータが座る座席151と、オペレータが走行操作するハンドル152と、オペレータが薬剤散布等の各種操作を行う操作盤(図示せず)が設けられている。本体フレーム110上には、走行部120、薬剤散布部130および送風部140のそれぞれを駆動するための原動機160が搭載されている。
走行部120は、本体フレーム110の左右の脚部111,111に支持された走行体121,121からなり、各走行体121は、前後の車輪と車輪間に巻回された無限軌道から構成され、茶園の畝間に接地し、原動機160からの駆動力によって駆動され、畝に沿って前後方向に走行可能となっている。
薬液散布部130は、本体フレーム110の左右両側に搭載された薬液タンク131,131と、薬液タンク131内の薬液を送り出すポンプ(動力噴霧器)132と、ポンプ132に各ホース133を介して接続された薬液噴出管群を備えている。薬液噴出管群は、本体フレーム110の後部の中央に幅方向に延在して配置される中央噴出管134と、中央噴出管134の左右に配置されて上方に折り畳み可能な側部噴出管135,135から構成されている。各噴出管134,135にはそれぞれ薬液を噴出させる噴出口136Aを備える複数(図示例の場合、8〜9固)の噴出ノズル136が一定間隔で取り付けられている。各噴出ノズル136は、噴出する薬液を微細な粒子(75マイクロメートル以下)に調整し、後述する圧力風と良好に混合可能とする噴出口136Aが用いられる。
送風部140は、本体フレーム110に搭載された送風機141と、送風機141に中間ダクト142を介して接続された送風管群を備えている。送風管群は、本体フレーム110の後部の中央に幅方向に延在して中央噴出管134に隣接配置される中央送風管143と、中央送風管143の左右で側部噴出管135,135に隣接配置されて上方に折り畳み可能な側部送風管144,144から構成されている。各送風管143,144にはそれぞれ圧力風を吹出させる複数(図示例の場合、16〜18固)の吹出口145が一定間隔に設けられている。
前述の薬液噴出管群は進行方向前方におよび送風管群は進行方向後方になるように隣接配置され、これらの薬液噴出管群および送風管群は、散布方向に開口部が設けられた散布カバー群によって囲まれている。すなわち、図3に示すように、中央の噴出管134および送風管143は、中央散布カバー171の天板171Aの内面に支持部材173,174を介して前後に隣接して支持されている。同様に、左右に位置する噴出管135,135および送風管144,144は、側部散布カバー172の天板172Aの内面に支持部材173,174を介して前後に隣接して支持されている。
各散布カバー171,172は、天板171A,172Aと左右前後を囲む側板171B,172Bと、側板171B,172Bから茶樹Tの葉表面付近まで垂れ下がるスカート171C,172Cから構成され、下面に散布方向に開口する開口部171D,172Dが設けられている。そして、前述の噴出管134,135、送風管143,144は、上記各散布カバー171,172の天板171A,172Aおよび前後左右の側板171B,172B、スカート171C,172Cに囲まれるようにその内部に前後に隣接して配置されている。
中央の散布カバー171は、図2に示すように本体フレーム110の後部に昇降シリンダ112で昇降するリンク機構113を介して幅方向に延在するように支持されたアーチ状の中央支持ブーム114により水平姿勢に支持されている。中央支持ブーム114の両端には連結部114aを介して上向きに折り畳み可能な側部支持ブーム115,115が連結されている。各側部支持ブーム115,115には左右の散布カバー172,172が支持されており、図1に示す上向きの折り畳み姿勢から、左右の伸縮シリンダ116の伸張動作により左右の散布カバー172,172を図4に示す水平姿勢に降ろし、同伸縮シリンダ116の縮小動作により左右の散布カバー172,172を再び上向きに折り畳むことができるようになっている。
上記散布カバー171,172内における噴出口136Aの向きと吹出口145の向きについて図3を参照しながら言及すると、各噴出管134,135における各噴出ノズル136は、噴出口136Aが、地面G、すなわち茶樹Tの葉表面(摘採面)Tへの垂直下向きから進行方向に若干傾斜する角度(傾斜角度α=1度〜10度程度)の向きに設定されている噴出ノズル136と、噴出口136Aが、進行方向と反対方向に若干傾斜する角度(傾斜角度α=1度〜10度程度)の向きに設定されている噴出ノズル136が千鳥状に配設されている。これにより、散布対象の茶樹Tの葉表面に対し真下に散布するのではなく若干角度を付けることにより、薬液Wが茶樹Tの葉表面T付近(新芽および摘採面から約10cm内方付近まで、以下、表層部Tという場合がある)まで十分に行き渡るように散布できる。
各噴出管134,135に取り付けられる噴出ノズル136は、各噴出口136Aから噴出させる薬液Wを75マイクロメートル以下の超微細な粒子に調整できるものが用いられる。
一方、各送風管143,144における各吹出口145は、地面G、すなわち茶樹Tの葉表面(摘採面)Tへの垂直下向きに設定されている。これにより、走行中に各噴出ノズル136の噴出口136Aから噴出される薬液Wを、各吹出口145から吹出される圧力風Aで混合しながらも、散布方向に押しやることができる。また、下向きのエアカーテン作用により混合された薬液Wが散布カバー171,172と茶樹Tの葉表面Tの隙間から周囲に飛散するのを防止できる。
次に上記構成の散布機100を用いて茶園内に薬液を散布する方法について、以下に述べる。
まず、茶園内において、図1に示すように、茶園の畝に植えられた茶樹Tに対し散布機100を位置決めし、昇降シリンダ112の作動により、中央支持ブーム114を上昇位置から下降させ、伸縮シリンダ116の伸張動作により、側部支持ブーム115,115を図1の折り畳み姿勢から図4の水平姿勢に降ろし、茶樹Tの葉表面Tから各散布カバー171,172の下端までの高さh1および各噴出口136Aまでの高さh2を所定の高さ(例えばh1=約5cm、h2=約10cm)に設定する。薬液Wの散布量は、例えば10アールあたり100リットル以下になるように設定する。そして、茶樹Tを跨るようにして散布機100を低速で前進させながら、オペレータが操作盤の操作により茶樹Tの葉表面Tに向けて薬液Wを散布する。
原動機160からの駆動力によりポンプ132が駆動され、左右の薬液タンク131,131内の薬液が各ホース133を介して中央と側部の噴出管134,135に送り出される。送り出された薬液は、中央と側部の散布カバー171,172内部で、垂直下向きから若干の傾斜角度(α=10度以下)で千鳥状に進行方向およびその反対方向を向く各噴出口136Aから茶樹Tの葉表面Tに向けて一斉に噴出される。同時に、原動機160からの駆動力により油圧モータ147を介して送風機141が駆動され、送風機141により生成された圧力風が中間ダクト142を介して中央と側部の送風管143,144に圧送され、中央と側部の散布カバー171,172内部の各吹出口145から茶樹Tの葉表面Tに向けて垂直下向きに一斉に吹出される。
図3に示すように、散布カバー171,172内で各吹出口145から吹出された圧力風Aは、隣接する各噴出口136Aから微細な粒子状態で噴出された薬液Wを巻き込み、散布カバー内で生じる対流(渦流、逆流)によりムラなく混合し、幅全体に均一化された薬液として、散布カバー171,172の各開口部171D,172Dから各茶樹Tの葉表面Tに向けて散布し、薬液Wを表層部T内に付着させる。
このように、散布機100を走行させながら、散布カバー内の隣接する噴出口および吹出口から薬液噴出と圧力風吹出を同時に行うことにより、茶樹Tの葉表面付近に均一でムラのない散布を行なえる。
複数列(図示例では3列)の畝に対する薬液散布が終了したら、畝の端部から散布機100を旋回させ、隣接する未散布の畝に対し散布機100を位置決めする。散布機100を旋回させるにあたっては、図1に示すように、伸縮シリンダ116の縮小動作により左右の側部支持ブーム115を上方に折り畳み、昇降シリンダ112の作動により中央支持ブーム114を上昇させる等して、茶樹Tの端部との干渉を回避する。未散布の畝に対し散布機100を位置決めしたら、再び中央支持ブーム114を下降させ、左右の側部支持ブーム115を水平姿勢に戻し、散布機100を他方向に低速走行させながら、薬液散布を継続して行う。
上記散布機100によると、以下の効果を奏する。
(1)散布機100を低速走行させながら、同時に散布カバー171,172内の隣接する噴出口136Aと吹出口145から薬液噴出と圧力風吹出を同時に行なわせ、薬液と圧力風が良好に混合することにより、茶樹Tの葉表面を含む表層部内に均一でムラのない薬液散布を行なえる。
(2)同時に各散布カバー内の下向きの圧力風により、微粒子状の薬液の浮遊を防いで葉表面に押し込みつつ、散布カバーと茶樹Tの葉表面との隙間から薬液が周囲に飛散することを防止し得て、薬液の飛散防止効果を高めることができる。それらの結果として、薬液の付着効率を高め、薬液の散布量の大幅な削減を図ることができる。
(3)茶樹Tの葉表面を含む表層部内に薬液を均一にムラなく散布できるので、従来の散布方法のように、薬液を大量散布して茶樹内の下層部まで薬液を散布せずに済み、よって茶樹内に生息する天敵(例えばクモ)や昆虫類に悪影響を及ぼさずに済み、それらを温存して茶樹内生態系の維持を図り、病害虫の増殖抑制を図ることができる。
(4)薬液散布を確実に行えるので、薬液散布の作業効率が向上し、また、薬液散布量を増量するべく吐出ノズルを口径の大きいものに変更したり、散布機100の走行スピードをより低速にする必要がなくなる。
(5)その結果、オペレータは散布作業に余計な作業が追加されたり、散布機100の走行操作に気を使ったりすることがなく、作業負担の増加や作業時間の増加を招くことがなくなる。また、規定の薬剤使用量を超えてしまう事態も防ぐことができる。
(6)茶樹の表層部Tにおける葉の表面に対し薬液付着率が向上するから、葉の表面に発生する病害虫を効果的に防除できる。
本実施形態では、薬液を用いたが、薬液は水和剤、水溶剤、乳剤等いずれの形態であってもよい。また、散布剤として、液体の肥料等であってもよい。葉の表面への付着効率が高いので、茶樹の生育を良好にすることができる。
図6は本発明に係る散布装置の第2の実施形態を示すもので、農業用トラクタの後部に散布装置を着脱可能に装着したものである。図中、符号200は散布装置、符号201は農業用トラクタを示す。なお、前記第1の実施形態で説明した部材と同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
図6に示すように、農業用トラクタ201の後部に散布装置200の本体フレーム202が水平に支持されており、本体フレーム202の上に薬液タンク203と、ポンプ(動力噴霧器)132が搭載されている。また、本体フレーム202に対し、昇降シリンダ112で上下動するリンク機構113を介して中央支持ブーム114および左右の側部支持ブーム115,115、送風機141が支持されている。
そして、トラクタ201の運転席に着座したオペレータが図示しない原動機を作動させて、圃場内を低速で走行させながら、原動機からの駆動力により油圧ポンプ137,147を介してポンプ132および送風機141を駆動し、中央と側部の散布カバー171,172内部の噴出管134,135および送風管143,144から薬液および圧力風を噴出および吹出して、混合され微細粒子化された薬液を圃場内に散布することができる。
図7は本発明に係る散布装置の第3の実施形態を示すもので、田畑で各種作業に用いる農業用作業機を散布機として用いた例である。図中、符号300は散布機、符号301は作業機本体を示す。なお、前記第1の実施形態で説明した部材と同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
図7に示すように、本体フレーム110および走行部120を備える作業機本体301において、本体フレーム110の上に薬液タンク302と、図示しないポンプ(動力噴霧器)が搭載されている。また、本体フレーム110の前部に対し、昇降シリンダ112で上下動するリンク機構113を介して、散布装置を構成する中央支持ブーム114および左右の側部支持ブーム115,115、送風機141が支持されている。このように散布装置は前部にも取り付けることができる。
そして、作業機本体301の運転席151に着座したオペレータが図示しない原動機を作動させ、田畑内を低速で走行させながら、原動機からの駆動力により図示しないポンプおよび送風機141を駆動することにより、中央と側部の散布カバー171,172内部の噴出管134,135から薬液や液肥を噴出し、同時に送風管143,144から圧力風を吹出して、微細粒子化された薬液や液肥を田畑内に散布することができる。作業機本体301の前部に散布機構を設けることで、オペレータが前方の散布状況を見ながら作業機本体301を運転操作できる。
以上の各実施形態では、乗用型茶園散布機の他、トラクタや農業用作業機に適用した例について説明したが、これに限らず、種々の乗用型機械に対しその後部や前部に本発明の散布装置を取り付けることができる。
かくして、本発明の散布装置を用いることにより、散布ムラを減らして、散布量を削減しながら、防除等の散布効果の高い散布作業をオペレータの作業負担を減らしつつ良好に行うことができ、防除効果あるいは生育効果を発揮させることができるようになる。
本発明は、茶園用の散布作業に利用可能である。また、作物・野菜・果樹・花き・芝生等の農業用、造園用等にも利用可能である。
100,300 散布機
110,202 本体フレーム
111 脚部
112 昇降シリンダ
113 リンク機構
114 中央支持ブーム
114a 連結部
115 側部支持ブーム
116 伸縮シリンダ
120 走行部
121 走行体
130 薬液散布部
131,203,302 薬液タンク(散布剤タンク)
132 ポンプ
133 ホース
134 中央噴出管
135 側部噴出管
136 噴出ノズル
136A 噴出口
140 送風部
141 送風機
142 中間ダクト
143 中央送風管
144 側部送風管
145 圧力風案内部
146 吹出口
147 油圧モータ
150 運転部
151 座席
152 ハンドル
160 原動機
171 中央散布カバー
171A,172A 天板
171B,172B 側板
171C,172C スカート
171D,172D 開口部
172 側部散布カバー
173,174 支持部材
200 散布装置
201 農業用トラクタ
301 農業用作業機
G 地面
T 茶樹
葉表面
2 表層部
W 薬液(散布剤)
A 圧力風

Claims (7)

  1. 走行しながら散布剤を散布する散布装置であって、
    散布剤タンクから送られる散布剤が噴出される噴出口を複数備える噴出管と、
    送風機から送られる圧力風が吹出される吹出口を複数備える送風管と、
    散布方向に開口部が設けられ前記噴出管および前記送風管が内部に隣接配置される散布カバーを備える、
    ことを特徴とする散布装置。
  2. 散布カバー内で噴出管が進行方向前側、送風管が進行方向後側にそれぞれ配置されることを特徴とする、請求項1記載の散布装置。
  3. 送風管における各吹出口が下向きとされ、噴出管における各噴出口が垂直下向きから進行方向または進行方向と反対方向に10度以内の角度で同一方向または異なる方向若しくは千鳥状に傾斜されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の散布装置。
  4. 略門型の本体フレームおよび走行部を備えることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の散布装置。
  5. 昇降機構を介して噴出管、送風管および散布カバーが一体に支持されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の散布装置。
  6. 散布剤タンクから送られる散布剤が噴出される噴出口を複数備える噴出管と、送風機から送られる圧力風が吹出される吹出口を複数備える送風管と、散布方向に開口部が設けられ前記噴出管および前記送風管が内部に隣接配置される散布カバーを備える散布装置を用い、
    前記散布装置を散布対象に跨らせて走行し、散布カバー内の噴出管および吹出管から散布剤および圧力風を同時に噴出および吹出しながら、散布カバーの開口部から散布対象に散布することを特徴とする散布方法。
  7. 10アールあたりの散布量を100リットル以下に設定し、散布カバー内の噴出管の各噴出口から噴出させる散布剤を75マイクロメートル以下の超微細な粒子に調整することを特徴とする、請求項6記載の散布方法。

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