JP2005348724A - 茶園用薬剤散布機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 薬剤の使用量を抑えつつ防除効果を大きくできる茶園用薬剤散布機を提供すること。
【解決手段】 この茶園用薬剤散布機は、通気孔11aを有する第1のカバー部材11と、この第1のカバー部材11の内部に取り付けられる第1のノズルパイプ12とを備える。第1のカバー部材11により、第1のノズルパイプ12からの薬剤の飛散を防止する。また、通気孔11aから第1のカバー部材11の内部に空気を流入して、気流を発生し、薬剤を茶木51の内部に確実に到達させることができる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、例えば、茶木に農薬等の薬剤を散布する茶園用薬剤散布機に関する。
従来の茶園用薬剤散布機は、薬剤散布機本体の略幅方向に延在するノズルパイプを備え、このノズルパイプから茶木の上方に向けて薬剤を霧状に散布していた(特開2002−142645号公報:特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来の茶園用薬剤散布機では、上記ノズルパイプは、外部に露出されているので、このノズルパイプから噴出された霧状の薬剤の一部は、茶木にかからずに、茶木の表面上を漂って、ついには、飛散してしまう問題があった。このため、茶木にかかる薬剤の量が減って、防除効果が小さくなると共に、薬剤の使用量が無駄に多くなる欠点があった。特に、風が吹いているときは、茶木にかかる薬剤の量が一層減少する欠点があった。また、飛散している薬剤は、この薬剤散布機を操作しているオペレータにかかる欠点があった。さらに、飛散している薬剤が、他の茶園にかかり、他の茶園において、管理されない薬剤が散布されたことになり、生産履歴(トレーサビリティ)の信用性をなくす欠点があった。
また、茶木の内部にまで、薬剤を到達させようとすると、ノズルパイプからの噴出圧力を上げる必要があり、薬剤に圧力を加えるポンプや、ノズルパイプ等への負担が大きくなる欠点があり、しかも、この噴出圧力を上げても、それほど良い効果は得られなかった。
特開2002−142645号公報(図5(b))
そこで、この発明の課題は、薬剤の飛散を防止し、かつ、薬剤を茶木の内部に確実に到達させて、薬剤の使用量を抑えつつ防除効果を大きくできる茶園用薬剤散布機を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の茶園用薬剤散布機は、
略門型の本体フレームと、
この本体フレームに取り付けられると共にこの本体フレームの略幅方向に延在すると共に下方に開口している噴出孔を有するノズルパイプと、
少なくともこのノズルパイプの噴出孔を内部に配置すると共に下方に開口しているカバー部材とを備え、
このカバー部材は、通気孔を有することを特徴としている。
この発明の茶園用薬剤散布機によれば、上記カバー部材は、少なくとも上記ノズルパイプの噴出孔を内部に配置するので、このノズルパイプから噴出された霧状の薬剤は、風の影響を受けずに、飛散されない。
また、薬剤の飛散が防止されるので、薬剤がオペレータに付着することを防止し、オペレータの健康を害することがない。しかも、この薬剤散布機本体への薬剤の付着を少なくして、錆の発生を防止し、この薬剤散布機の故障を少なくする。さらに、他の茶園への薬剤の漂着を防止して、他の茶園において、生産管理の妨げにならないようにし、厳正な生産履歴(トレーサビリティ)によって、信用性を向上できる。特に、風が吹いているときでも、薬剤の飛散を確実に防止して、茶木への散布付着率を向上し、防除効果を大きくしつつ、薬剤の過剰投入を抑制できる。
また、上記カバー部材は、通気孔を有するので、上記ノズルパイプから薬剤を噴出したとき、上記通気孔から上記カバー部材の内部へ空気が流入されて気流が発生し、この気流により、上記薬剤が、上記カバー部材の開口から遠くまで運ばれる。すなわち、上記カバー部材は、エジェクタの外筒として機能する。このように、薬剤を茶木の内部に確実に到達させることができて、防除効果を一層大きくできる。また、上記気流によって空気と薬剤が良く混合し、更に霧状化が向上して茶木内の隅々への薬剤の付着率が向上する。
また、この発明の茶園用薬剤散布機は、
略門型の本体フレームと、
この本体フレームに取り付けられると共にこの本体フレームの略幅方向に延在するブームと、
このブームに取り付けられると共に上記本体フレームの略幅方向に延在し下方に開口しているカバー部材と、
このカバー部材の内部に取り付けられると共に上記本体フレームの略幅方向に延在すると共に下方に開口している噴出孔を有するノズルパイプとを備え、
上記カバー部材は、通気孔を有することを特徴としている。
この発明の茶園用薬剤散布機によれば、上記ノズルパイプは、上記カバー部材の内部に取り付けられているので、このノズルパイプから噴出された霧状の薬剤は、風の影響を受けずに、飛散されない。
また、薬剤の飛散が防止されるので、薬剤がオペレータに付着することを防止し、オペレータの健康を害することがない。しかも、この薬剤散布機本体への薬剤の付着を少なくして、錆の発生を防止し、この薬剤散布機の故障を少なくする。さらに、他の茶園への薬剤の漂着を防止して、他の茶園において、生産管理の妨げにならないようにし、厳正な生産履歴(トレーサビリティ)によって、信用性を向上できる。特に、風が吹いているときでも、薬剤の飛散を確実に防止して、茶木への散布付着率を向上し、防除効果を大きくしつつ、薬剤の過剰投入を抑制できる。
また、上記カバー部材は、通気孔を有するので、上記ノズルパイプから薬剤を噴出したとき、上記通気孔から上記カバー部材の内部へ空気が流入されて気流が発生し、この気流により、上記薬剤が、上記カバー部材の開口から遠くまで運ばれる。すなわち、上記カバー部材は、エジェクタの外筒として機能する。このように、薬剤を茶木の内部に確実に到達させることができて、防除効果を一層大きくできる。また、上記気流によって空気と薬剤が良く混合し、更に霧状化が向上して茶木内の隅々への薬剤の付着率が向上する。
また、一実施形態の茶園用薬剤散布機では、上記カバー部材の通気孔は、上記カバー部材の上面に設けられている。
この一実施形態の茶園用薬剤散布機によれば、気流方向と噴出方向とを略一致させることができ、薬剤を無駄なく確実に噴出することができる。
また、一実施形態の茶園用薬剤散布機では、上記カバー部材の通気孔は、上記ノズルパイプの噴出孔の略真上に位置している。
この一実施形態の茶園用薬剤散布機によれば、気流方向と噴出方向とを略直線状に一致させることができ、薬剤を一層無駄なく確実に噴出することができる。
また、一実施形態の茶園用薬剤散布機では、上記カバー部材の通気孔の開閉を調整する開閉調節手段を備えている。
この一実施形態の茶園用薬剤散布機によれば、上記カバー部材の通気孔の大きさを調整することで、茶木の大きさに合わせて、薬剤の到達距離を調整でき、薬剤を効率よく散布できる。
また、一実施形態の茶園用薬剤散布機では、上記カバー部材の下方開口の周縁に、可撓性を有するシート状の補助カバーを設けている。
この一実施形態の茶園用薬剤散布機によれば、上記カバー部材の下方開口の周縁に、シート状の補助カバーを設けているので、上記ノズルパイプから噴出された霧状の薬剤は、上記カバー部材および上記補助カバーの内部で飽和状態となって、上記カバー部材および上記補助カバーの内面に水滴となり付着して、上記カバー部材および上記補助カバーの内面を伝わって、茶木上に落下する。このように、薬剤の無駄がなくなると共に、防除効果が大きくなる。また、上記補助カバーは可撓性を有するので、薬剤を散布するときに、上記補助カバーが茶葉に接触しても、茶葉を痛めない。
また、一実施形態の茶園用薬剤散布機では、上記カバー部材の下方開口の周縁に、可撓性を有する網目状の補助カバーを設けている。
この一実施形態の茶園用薬剤散布機によれば、上記カバー部材の下方開口の周縁に、網目状の補助カバーを設けているので、上記ノズルパイプから噴出された霧状の薬剤は、上記カバー部材および上記補助カバーの内部で飽和状態とならないで水滴にならずに、茶木上に万遍なくいきわたる。このように、茶木に略均一に薬剤を散布することができる。また、上記補助カバーは可撓性を有するので、薬剤を散布するときに、上記補助カバーが茶葉に接触しても、茶葉を痛めない。また、上記網目状の補助カバーでは、コストの低減を図ることができる。
また、一実施形態の茶園用薬剤散布機では、上記網目状の補助カバーの網目の数は、20〜50メッシュである。
この一実施形態の茶園用薬剤散布機によれば、上記網目状の補助カバーの網目の数は、20〜50メッシュであるので、上記ノズルパイプから噴出された霧状の薬剤は、水滴にならず、かつ、風によって飛散しない。すなわち、上記補助カバーの網目の数が、50メッシュを越えると、霧状の薬剤は、飽和状態になって、水滴になる。一方、上記補助カバーの網目の数が、20メッシュ未満であると、風の影響を受けて、飛散する。
この発明の茶園用薬剤散布機によれば、ノズルパイプは、カバー部材の内部に取り付けられ、このカバー部材は、通気孔を有するので、薬剤の飛散を防止し、かつ、薬剤を茶木の内部に確実に到達させて、薬剤の使用量を抑えつつ防除効果を大きくできる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の茶園用薬剤散布機の一実施形態である背面図を示している。図2は、この発明の茶園用薬剤散布機の側面図を示している。図1と図2に示すように、この茶園用薬剤散布機は、略門型の本体フレーム1と、この本体フレーム1の左右の脚部1a,1aの下端に取り付けられた走行部2と、上記本体フレーム1の後部に取り付けられた薬剤散布部3とを備える。
上記本体フレーム1は、茶畝50を跨ぐ大きさに設定されている。この茶畝50は、略直線状に配置された複数の茶木51にて構成されている。
上記走行部2は、前後の車輪と、前後の車輪を取り巻くように取り付けられた無限軌道とを有する。なお、上記走行部2は、無限軌道に限定されず、タイヤ付の車輪のみの構成であってもよい。
上記薬剤散布部3は、農薬等の薬剤を散布するとき、茶畝50に上方から接近して、茶畝50に上方から薬剤を散布する一方、薬剤を散布しないとき、茶畝50から上方へ離間して、茶畝50から退避するように構成されている。
そして、オペレータは、上記本体フレーム1の上面の運転部4にて、茶園用薬剤散布機を操作することで、茶園用薬剤散布機は、茶畝50を跨いで走行しながら、走行方向と逆側で薬剤を散布する。
上記運転部4は、座席41と、走行操作のためのハンドル42と、各種装置の制御基盤とを有する。上記本体フレーム1上には、上記走行部2および上記薬剤散布部3の駆動のためのエンジン5が搭載されている。
上記本体フレーム1上には、左右両側の薬液タンク6,6と、この薬液タンク6内の薬液を上記薬剤散布部3へ送出する薬液ポンプ7と、この薬液ポンプ7から上記薬剤散布部3への薬液の流量の調整をする操作コック8とが、設けられている。
上記薬剤散布部3は、リンク機構9を介して、上記本体フレーム1に取り付けられる。上記本体フレーム1と上記リンク機構9との間には、昇降用シリンダ61が設けられ、この昇降用シリンダ61の縮小により、上記薬剤散布部3は上昇する一方、上記昇降用シリンダ61の伸長により、上記薬剤散布部3は下降する。
上記薬剤散布部3は、上記本体フレーム1に上記リンク機構9を介して取り付けられると共に上記本体フレーム1の略幅方向に延在する第1のブーム10と、この第1のブーム10に沿って取り付けられると共に上記本体フレーム1の略幅方向に延在し下方に開口している第1のカバー部材11と、この第1のカバー部材11の内部に取り付けられると共に上記本体フレーム1の略幅方向に延在している第1のノズルパイプ12とを備える。
さらに、上記薬剤散布部3は、上記第1のブーム10の左右両側に起倒用シリンダ62を介して取り付けられた第2のブーム20および第3のブーム30と、この第2のブーム20に取り付けられた第2のカバー部材21と、この第2のカバー部材21の内部に取り付けられた第2のノズルパイプ22と、上記第3のブーム30に取り付けられた第3のカバー部材31と、上記第3のカバー部材31の内部に取り付けられた第3のノズルパイプ32とを備える。なお、図2では、上記第2のブーム20、上記第3のブーム30、上記第2のカバー部材21、上記第3のカバー部材31、上記第2のノズルパイプ22および上記第3のノズルパイプ32を省略して描いている。
上記第2のブーム20および上記第3のブーム30は、上記第1のブーム10と同様の構成である。上記第2のカバー部材21および上記第3のカバー部材31は、上記第1のカバー部材11と同様の構成である。上記第2のノズルパイプ22および上記第3のノズルパイプ32は、上記第1のノズルパイプ12と同様の構成である。
上記起倒用シリンダ62,62の伸長により、上記第2のブーム20および上記第3のブーム30は、水平状態に倒伏して、中央の上記第1のブーム10と共に略直線を形成し、上記3つのブーム10,20,30は、3列の茶畝50上に対応する。一方、上記起倒用シリンダ62,62の縮小により、図3に示すように、上記第2のブーム20および上記第3のブーム30は、起立して、中央の上記第1のブーム10と共に略三角形を形成し、上記本体フレーム1の左右幅内に折り畳まれる。
上記第1のノズルパイプ12は、上記操作コック8と第1の薬液ホース13にて連結されている。上記第2のノズルパイプ22は、上記操作コック8と第2の薬液ホース23にて連結されている。上記第3のノズルパイプ32は、上記操作コック8と第3の薬液ホース33にて連結されている。すなわち、上記薬液ポンプ7と上記操作コック8とは、1本の薬液ホース43にて連結され、上記操作コック8と上記ノズルパイプ12,22,32とは、3本の薬液ホース13,23,33にて連結されている。そして、この操作コック8により、各ノズルパイプ12,22,32へ選択的に薬液を注入するようにしてもよい。
上記ブーム10,20,30、上記カバー部材11,21,31および上記ノズルパイプ12,22,32は、上方凸のアーチ状に形成されている。また、上記カバー部材11,21,31の下方開口の周縁(図4に示す上記第1のカバー部材11の下方開口の周縁11c)には、可撓性を有する補助カバー45が、垂下するように取り付けられている。この補助カバー45は、例えば、軟質合成樹脂やゴム等の材料からなる。この補助カバー45は、シート状で、網目がない。この補助カバー45の下端縁は、上記茶畝50の上面に沿うような上方凸のアーチ状に形成されている。このように、この補助カバー45の下端縁の形状、および、上記補助カバー45の材質により、薬剤を散布するときに、この茶葉を傷めない。
次に、上記第1のカバー部材11および上記第1のノズルパイプ12についてさらに詳説する。なお、上記第2のカバー部材21、上記第2のノズルパイプ22、上記第3のカバー部材31および上記第3のノズルパイプ32は、同様の構成であるので、説明を省略する。
上記第1のカバー部材11は、ステンレス、アルミニウムまたはプラスチック等の防錆性を有する材料からなる。また、上記第1のカバー部材11の曲率半径は、茶畝50の上面に対応した略3000mmである。上記第1のカバー部材11の断面形状は、台形である。
図4(a)の平面図と、図4(b)の背面図に示すように、上記第1のノズルパイプ12は、上記第1のカバー部材11の上部の内側に固定されているアーチ状の導管15と、この導管15に下方に突出するように設けられた複数のノズル部16とを備える。このノズル部16は、下方に開口している噴出孔16aを有する。
上記第1のカバー部材11の上面11bには、複数の通気孔11aを有する。この複数の通気孔11aは、それぞれ、上記第1のノズルパイプ12の噴出孔16aの略真上に位置している。上記通気孔11aは、上記噴出孔16aよりも大きい。上記通気孔11aと上記噴出孔16aとは、略同心状に配置されている。
次に、この茶園用薬剤散布機の使用方法、作用および効果について説明する。
まず、茶畝50に薬剤を散布する場合、図1と図2に示すように、上記起倒用シリンダ62,62を伸長して、上記3つのカバー部材11,21,31を略直線状に配置すると共に、上記昇降用シリンダ61,61を伸長して、上記3つのカバー部材11,21,31を下降させる。そして、上記3つのカバー部材11,21,31に取り付けられた上記補助カバー45を、それぞれ、茶畝50の上面に略接触させる。
その後、上記操作コック8を開けて、上記薬液タンク6の薬液を、上記薬液ポンプ7を介して、上記3つのノズルパイプ12,22,32に流入し、上記3つのノズルパイプ12,22,32から薬剤を、上記3つのカバー部材11,21,31の下側の矢印Aに示すように、霧状に噴出して、3つの茶畝50に同時に薬剤を散布する。
このとき、上記ノズルパイプ12,22,32は、上記カバー部材11,21,31の内部に取り付けられているので、このノズルパイプ12,22,32から噴出された霧状の薬剤は、風の影響を受けずに、飛散されない。
そして、この霧状の薬剤は、上記シート状の補助カバー45および上記カバー部材11,21,31の内部で飽和状態となって、上記補助カバー45および上記カバー部材11,21,31の内面に水滴となり付着して、上記補助カバー45および上記カバー部材11,21,31の内面を伝わって、茶木51上に落下する。
したがって、薬剤の無駄がなくなると共に、防除効果が大きくなる。特に、風が吹いているときでも、薬剤の飛散を確実に防止して、茶木51への散布付着率を向上し、防除効果を大きくしつつ、薬剤の過剰投入を抑制できる。
また、薬剤の飛散が防止されるので、薬剤がオペレータに付着することを防止し、オペレータの健康を害することがない。しかも、この薬剤散布機本体への薬剤の付着を少なくして、錆の発生を防止し、この薬剤散布機の故障を少なくする。さらに、他の茶園への薬剤の漂着を防止して、他の茶園において、生産管理の妨げにならないようにし、厳正な生産履歴(トレーサビリティ)によって、信用性を向上できる。ここで、生産履歴とは、茶園の生産において、例えば、農薬の散布日、種類、量等を記載管理することをいう。
さらに、上記カバー部材11,21,31は、上記通気孔を有するので、例えば、図4に示すように、上記第1のノズルパイプ12から薬剤を噴出したとき、上記第1のカバー部材11の上側の矢印Bに示すように、上記通気孔11aを通って上記第1のカバー部材11の内部へ空気が流入されて気流が発生し、この気流により、上記薬剤が、上記第1のカバー部材11の下側の矢印Aに示すように、一定方向(下方向)に勢いよく流れる。すなわち、上記第1のカバー部材11は、エジェクタの外筒として機能する。なお、図示しないが、上記第2のカバー部材21および上記第3のカバー部材31も同様に、エジェクタの外筒として機能する。
したがって、薬剤を茶木51の内部に確実に到達させることができて、防除効果を一層大きくできる。また、上記気流によって空気と薬剤が良く混合し、更に霧状化が向上して茶木内の隅々への薬剤の付着率が向上する。すなわち、通気孔のないカバー部材を単に設けただけでは、ノズルパイプから薬剤を噴出したとき、カバー部材の下方の開口部付近で、カバー部材の内部方向への乱流が起こって、薬剤が散布され難くなる欠点がある。
また、図4に示すように、上記第1のカバー部材11の通気孔11aは、上記第1のノズルパイプ12の噴出孔16aの略真上に位置しているので、上記通気孔11aからの気流方向と、上記噴出孔16aからの噴出方向とを、略直線状に一致させることができ、薬剤を無駄なく確実に噴出することができる。なお、図示しないが、上記第2のカバー部材21、上記第2のノズルパイプ22、上記第3のカバー部材31および上記第3のノズルパイプ32も、同様の構成である。
次に、他の茶畝50に移動して薬剤を散布する場合、上記昇降用シリンダ61,61を縮小して、上記3つのカバー部材11,21,31を上昇させて、上記3つのカバー部材11,21,31に取り付けられた上記補助カバー45を、それぞれ、茶畝50の上面から離間させる。そして、他の茶畝50に移動して薬剤を散布する。
次に、薬剤の散布を終了する場合、図3に示すように、上記起倒用シリンダ62,62を縮小して、上記3つのカバー部材11,21,31を略三角形状に配置すると共に、上記昇降用シリンダ61,61を縮小して、上記3つのカバー部材11,21,31を上昇させる。
(第2の実施形態)
図5は、この発明の他の実施形態を示している。上記第1のカバー部材11の通気孔11aの開閉を調整する開閉調節手段70を備える。なお、上記第2のカバー部材21および上記第3のカバー部材31は、同様の構成であるので、説明を省略する。
具体的に述べると、上記開閉調節手段70は、上記第1のカバー部材11の上面11bに取り付けられると共に、上記第1のカバー部材11の長手方向に沿って往復にスライドして上記通気孔11aを開閉するスライドプレート71を有する。なお、このスライドプレート71は、図示しない駆動機構により、往復移動される。
この構成の茶園用薬剤散布機によれば、図5(a)に示すように、上記スライドプレート71により上記通気孔11aを完全に開状態にし、また、上記スライドプレート71を矢印方向に移動して、図5(b)に示すように、上記スライドプレート71により上記通気孔11aを完全に閉状態にし、また、図示しないが、上記スライドプレート71により上記通気孔11aの開きの程度を自由に調整できる。
したがって、上記通気孔11aを大きくするにつれて、上記通気孔11aから流入される空気量を増加して、上記第1のカバー部材11から噴出される薬剤の到達距離を長くすることができる。このように、茶木51の大きさに合わせて、薬剤の到達距離を調整できて、薬剤を効率よく散布できる。
(第3の実施形態)
図6は、この発明の別の実施形態を示している。上記第1のカバー部材11の通気孔11aの開閉を調整する開閉調節手段70を備える。なお、上記第2のカバー部材21および上記第3のカバー部材31は、同様の構成であるので、説明を省略する。
具体的に述べると、上記開閉調節手段70は、上記第1のカバー部材11の上面11bに取り付けられると共に、軸部72a回りに回転して上記通気孔11aを開閉する回転プレート72を有する。なお、この回転プレート72は、図示しない駆動機構により、回動される。
この構成の茶園用薬剤散布機によれば、図6(a)に示すように、上記回転プレート72により上記通気孔11aを完全に開状態にし、また、上記回転プレート72を矢印方向に移動して、図6(b)に示すように、上記回転プレート72により上記通気孔11aを完全に閉状態にし、また、図示しないが、上記回転プレート72により上記通気孔11aの開きの程度を自由に調整できる。
したがって、上記通気孔11aを大きくするにつれて、上記通気孔11aから流入される空気量を増加して、上記第1のカバー部材11から噴出される薬剤の到達距離を長くすることができる。このように、茶木51の大きさに合わせて、薬剤の到達距離を調整できて、薬剤を効率よく散布できる。
(第4の実施形態)
図示しないが、上記第1のブーム10に上記第1のノズルパイプ12を直接に取り付けて、図4に示す長尺の第1のカバー部材11の代わりに、複数の短尺のカバー部材を、それぞれ、上記第1のノズルパイプ12のノズル部16に被せて、この複数の短尺のカバー部材を、上記第1のノズルパイプ12に沿って配置するようにしてもよい。また、図4に示す上記第2のカバー部材21および上記第3のカバー部材31についても、同様の構成としてよい。
この構成の茶園用薬剤散布機によれば、上記第1の実施形態の効果に加えて、上記カバー部材を小さくできるので、上記カバー部材の材料のコストを低減できると共に、上記カバー部材の軽量化を図ることができる。
なお、上記ノズルパイプのノズル部を、複数個ずつ、一つの上記カバー部材にて覆うようにしてもよい。すなわち、少なくとも上記ノズルパイプの噴出孔を内部に配置するカバー部材を備えればよい。
(第5の実施形態)
図7は、この発明のさらに他の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、上記第1のカバー部材11の下方開口の周縁11cに、可撓性を有する網目状の補助カバー46を設けている。なお、上記第2のカバー部材21および上記第3のカバー部材31については、同様の構成であるので、説明を省略する。
具体的に述べると、上記補助カバー46は、軟質合成樹脂や綿等の材料からなる。上記補助カバー46は、上記第1のカバー部材11の下方開口の周縁11cに、鍔付のボルト47によって、取り付けられている。
このように、上記網目状の補助カバー46を設けているので、上記第1のノズルパイプ12から噴出された霧状の薬剤は、上記第1のカバー部材11および上記補助カバー46の内部で飽和状態とならないで水滴にならずに、茶木上に万遍なくいきわたる。このように、茶木に略均一に薬剤を散布することができる。また、上記補助カバー46は可撓性を有するので、薬剤を散布するときに、上記補助カバー46が茶葉に接触しても、茶葉を痛めない。また、上記網目状の補助カバー46では、コストの低減を図ることができる。
また、上記網目状の補助カバー46の網目の数は、20〜50メッシュであるのが好ましい。ここで、このメッシュとは、網目の数を表す単位であり、1インチ(25.4mm)の間にある網目の数をいう。
このように、上記第1のノズルパイプ12から噴出された霧状の薬剤は、水滴にならず、かつ、風によって飛散しない。すなわち、上記補助カバー46の網目の数が、50メッシュを越えると、霧状の薬剤は、飽和状態になって、水滴になる。一方、上記補助カバー46の網目の数が、20メッシュ未満であると、風の影響を受けて、飛散する。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記第2のカバー部材21、上記第2のノズルパイプ22、上記第3のカバー部材31および上記第3のノズルパイプ32を省略して、上記第1のノズルパイプ12にて1つの茶畝50を薬剤散布するようにしてもよい。また、上記昇降用シリンダ61を省略して、上記薬剤散布部3を手動で昇降し、または、上記薬剤散布部3の高さ位置を固定させてもよい。
また、上記通気孔11aを、上記カバー部材の上面において隣り合う上記噴出孔16a,16aの間に設けてもよい。また、上記通気孔11aを上記カバー部材の側面に設けてもよい。また、上記通気孔11aの数量を増減してもよい。
また、上記ノズルパイプにおいて、上記ノズル部を設けずに、導管に直接に孔を設けて、噴出孔を形成するようにしてもよい。
また、上記スライドプレート71や上記回転プレート72のかわりに、上記通気孔11aに嵌め込み可能な(例えば、ゴム製の)閉鎖キャップであってもよい。この閉鎖キャップを上記通気孔11aに嵌め込むことで、上記通気孔11aは、完全に閉状態になる一方、上記閉鎖キャップを上記通気孔11aから取り外すことで、上記通気孔11aは、完全に開状態になる。このように、上記閉鎖キャップを用いることで、コストの低減を図ることができる。
この発明の茶園用薬剤散布機の一実施形態を示す背面図である。 この茶園用薬剤散布機の側面図である。 この茶園用薬剤散布機の無作業状態を示す簡略背面図である。 この茶園用薬剤散布機の要部拡大構成図である。 この茶園用薬剤散布機の他の実施形態を示す要部拡大作用説明図である。 この茶園用薬剤散布機の別の実施形態を示す要部拡大作用説明図である。 この茶園用薬剤散布機のさらに他の実施形態を示す要部拡大正面図である。
符号の説明
1 本体フレーム
10 第1のブーム
11 第1のカバー部材
11a 通気孔
11b 上面
11c 下方開口の周縁
12 第1のノズルパイプ
16a 噴出孔
20 第2のブーム
21 第2のカバー部材
22 第2のノズルパイプ
30 第3のブーム
31 第3のカバー部材
32 第3のノズルパイプ
45 シート状の補助カバー
46 網目状の補助カバー
50 茶畝
51 茶木
70 開閉調節手段
71 スライドプレート
72 回転プレート

Claims (7)

  1. 略門型の本体フレームと、
    この本体フレームに取り付けられると共にこの本体フレームの略幅方向に延在すると共に下方に開口している噴出孔を有するノズルパイプと、
    少なくともこのノズルパイプの噴出孔を内部に配置すると共に下方に開口しているカバー部材とを備え、
    このカバー部材は、通気孔を有することを特徴とする茶園用薬剤散布機。
  2. 略門型の本体フレームと、
    この本体フレームに取り付けられると共にこの本体フレームの略幅方向に延在するブームと、
    このブームに取り付けられると共に上記本体フレームの略幅方向に延在し下方に開口しているカバー部材と、
    このカバー部材の内部に取り付けられると共に上記本体フレームの略幅方向に延在すると共に下方に開口している噴出孔を有するノズルパイプとを備え、
    上記カバー部材は、通気孔を有することを特徴とする茶園用薬剤散布機。
  3. 請求項1または2に記載の茶園用薬剤散布機において、
    上記カバー部材の通気孔は、上記カバー部材の上面に設けられていることを特徴とする茶園用薬剤散布機。
  4. 請求項3に記載の茶園用薬剤散布機において、
    上記カバー部材の通気孔は、上記ノズルパイプの噴出孔の略真上に位置していることを特徴とする茶園用薬剤散布機。
  5. 請求項1または2に記載の茶園用薬剤散布機において、
    上記カバー部材の通気孔の開閉を調整する開閉調節手段を備えることを特徴とする茶園用薬剤散布機。
  6. 請求項1または2に記載の茶園用薬剤散布機において、
    上記カバー部材の下方開口の周縁に、可撓性を有するシート状の補助カバーを設けたことを特徴とする茶園用薬剤散布機。
  7. 請求項1または2に記載の茶園用薬剤散布機において、
    上記カバー部材の下方開口の周縁に、可撓性を有する網目状の補助カバーを設けたことを特徴とする茶園用薬剤散布機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007295869A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 National Agriculture & Food Research Organization 走行型茶園防除機における薬液散布装置
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