JP2015154646A - 車両用回転機 - Google Patents

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Abstract

【課題】塵埃フィルタの目詰まり等が生じて通気面積が減少したりすることなく、冷却風から効果的に塵埃を分離することができ、高い冷却性能が維持でき、メンテナンス性に優れる車両用回転機を提供する。
【解決手段】車両駆動用の主電動機と、冷却風を発生させる電動送風機と、通気ダクトと、通気ダクトと主電動機の冷却風取入口との間に連通して設けられるたわみ風洞と、たわみ風洞の内部で主電動機の冷却風取入口に取り付けられ、冷却風に含まれる塵埃を分離しながら冷却風を主電動機に導入する分離フィルタとを持ち、分離フィルタは、通気ダクト側に向けて突起するように形成されることで、冷却風をたわみ風洞の内面側に向けて導く上部冷却風案内板と、たわみ風洞の内面側に沿って設けられ、上部冷却風案内板によって導かれた冷却風に含まれる塵埃を堆積させる塵埃堆積部と、を持つ車両用回転機が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、車両用回転機に関する。
近年、鉄道車両においては、列車のさらなる高速化に伴い、車両に搭載される主電動機や主変圧器等の大容量化が求められている。特に、新幹線電車等の高速列車において車両性能を満足させるためには、それらに搭載される電機装置の小型化及び軽量化を図ることが、重要な課題の一つとなる。
通常、鉄道車両に搭載される電機装置は、電動送風機によって強制的に冷却する方法を採用することで、各備品並びに装置全体の小型化が図られている。この場合、電動送風機からの冷却風は、通気ダクトを通して主電動機の冷却風取入口に接続される。また、この際の冷却風としては、冷却効率を向上させるため、大風量で通気ダクト内に向けて送風されている。
従来、強制通風冷却方式を採用する車両用の主電動機においては、電動送風機において発生され、通気ダクトで送風される冷却風内に含まれる塵挨が主電動機の内部に堆積するのを防ぐため、主電動機の冷却風取入口の近傍に、塵挨を集塵するための格子形状を有する平板状の分離フィルタを設置している。
一方、主電動機の冷却風として、主電動機内に備えられるファンで外気を取り入れる自己通風冷却方式の主電動機においては、例えば、サイクロン式エアクリーナー装置を介して外気を取り込むことで気流による塵挨分離を行い、塵埃を外部に排出する方法が提案されている。
従来から用いられている強制通風冷却方式の車両用の主電動機において、主電動機側の冷却風取入口の近傍に設置されている格子形状の分離フィルタは、経年使用に伴って格子間に塵埃が堆積し、目詰まりが生じることで、通気面積が初期状態に対して50%以上減少することもある。
また、従来の構成を有する強制通風冷却方式の車両用の主電動機のメンテナンスにあたっては、格子形状を有する分離フィルタに堆積した塵埃を除去するため、たわみ風洞と主電動機との接続を解除したうえで、分離フィルタの全面を清掃する。
また、主電動機の冷却風取入口の近傍における冷却風は、大風量で通気ダクト内に送風されることから、通気ダクトの曲がり具合によって風速分布が大きく偏る傾向がある。
また、上述したようなサイクロン式エアクリーナー装置を用いる等、気流によって塵挨を分離する方法を採用した場合には、塵挨分離に必要な気流を生成するための一定の空間が必要となる。一方、強制風冷方式の主電動機における冷却風取入口の近傍は、車体の下方に設置された通気ダクトを介して冷却風が送風される構成であることから、空間が制限される。
特開2002−272061号公報
本発明が解決しようとする課題は、強制通風冷却方式を採用する車両用回転機において、塵埃フィルタの目詰まり等が生じて通気面積が減少したりすることなく、冷却風から効果的に塵埃を分離することができ、高い冷却性能を維持できるとともに、メンテナンス性にも優れる車両用回転機を提供することである。
実施形態に係る車両用回転機は、車両駆動用の主電動機と、冷却風を発生させる電動送風機と、通気ダクトと、前記通気ダクトと前記主電動機の冷却風取入口との間に連通して設けられるたわみ風洞と、該たわみ風洞の内部において前記主電動機の冷却風取入口に取り付けられる分離フィルタとを持つ。前記主電動機は車両駆動用であり、強制冷却を行うための冷却風取入口が備えられる。前記電動送風機は、前記主電動機を強制冷却するための冷却風を発生させる。前記通気ダクトは、前記電動送風機で発生させた冷却風を前記主電動機の冷却風取入口に向けて送風する。前記たわみ風洞は、略筒状とされ、前記冷却風を前記主電動機の冷却風取入口に導入する。前記分離フィルタは、前記冷却風に含まれる塵埃を分離しながら、前記冷却風を前記主電動機の冷却風取入口に導入する。
さらに、前記分離フィルタは、上部冷却風案内板と、塵埃堆積部とを持つ。前記上部冷却風案内板は、前記通気ダクト側に向けて突起するように傾斜面で形成されることで、前記冷却風の少なくとも一部を、前記たわみ風洞の内面側に向けて導く。前記塵埃堆積部は、前記たわみ風洞の内面側の少なくとも一部に沿って設けられ、前記上部冷却風案内板によって導かれた前記冷却風に含まれる塵埃を堆積させる。
第1の実施形態の車両用回転機を示す全体構成図。 図1に示す第1の実施形態の車両用回転機の要部を拡大して示す模式図。 第2の実施形態の車両用回転機を示す全体構成図。 図3に示す第2の実施形態の車両用回転機の要部を拡大して示す模式図。 第3の実施形態の車両用回転機の要部を示す拡大して示す模式図。 第4の実施形態の車両用回転機の要部を拡大して示す模式図。
以下、実施形態の車両用回転機を、図面を参照して説明する。
なお、以下の図面の記載において同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。また、以下に示す実施の形態は、本実施形態における技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態の車両用回転機を、図1及び図2(a)〜(c)を参照して説明する。図1は、第1の実施形態の車両用回転機1の全体構成を示す概略図である。また、図2(a)〜(c)は、図1に示す車両用回転機1に備えられる分離フィルタ6を拡大して示す図であり、図2(a)は部分断面図、図2(b)は平面図、図2(c)は、図2(b)中に示すA−A断面であり、分離フィルタ6の全体断面図である。
車両用回転機1は、鉄道車両において車体90の下に懸架状態で設置されるものであり、車両駆動用の主電動機2と、冷却風Wを発生させる電動送風機3と、通気ダクト4と、通気ダクト4と主電動機2の冷却風取入口22との間に連通して設けられるたわみ風洞5と、たわみ風洞5の内部において主電動機2の冷却風取入口22に取り付けられる分離フィルタ6とを備え、概略構成される。車両用回転機1は、上記構成による強制通風冷却方式を採用するものであり、電動送風機3から、通気ダクト4及びたわみ風洞5を介して、分離フィルタ6が取り付けられた冷却風取入口22から主電動機の内部に冷却風Wが取り込まれる。
また、図2(a)〜(c)に示すように、第1の実施形態の車両用回転機1に備えられる分離フィルタ6は、上部冷却風案内板61と、塵埃堆積部64とを具備する。さらに、分離フィルタ6は、上部冷却風案内板61との間に、たわみ空洞5の内面側から冷却風Wを取り込んで主電動機2の冷却風取入口22に導くための冷却風取入通路63を形成する下部冷却風案内板62を具備してなる。また、塵埃堆積部64は、たわみ風洞5の内面側の少なくとも一部に沿って、たわみ空洞5と下部冷却風案内板62との間に設けられている。
図1に示す主電動機2は、車両駆動用の動力源(モータ)であり、筐体21の一部、図示例においては筐体21の上部に、主電動機2内部の強制冷却を行うための冷却風取入口22が設けられている。詳細な図示を省略すが、通常、主電動機2は、車体から懸架された台車に取り付けられている車輪間に配置され、図1においては、主電動機2を2台備えた例を示している。
電動送風機3は、主電動機2を強制冷却するための冷却風Wを発生させるものであり、図1中においては詳細な図示を省略しているが、筐体31の内部に、内部に、ブロアモータ(電動機)と、このブロアモータによって回転する羽根車が備えられている。また、筐体31は、上記の羽根車が収容される部分がスクロール状に形成されている。
電動送風機3は、上記構成により、図視略の羽根車の回転によって吸入口32から取り込んだ外気を、吐出口33から大風量で吐出することが可能とされている。
通気ダクト4は、電動送風機3で発生させた冷却風Wを主電動機2の冷却風取入口22に向けて送風する管状の金属部材である。
具体的には、通気ダクト4は、上述した電動送風機3の吐出口33から吐出された冷却風Wを一端部41側から内部に取り込んで送風することで、他端部42側から後述のたわみ空洞5に導入するものである。また、通気ダクト4は、図1に示す例においては、2本の通気ダクト4A、4Bから構成され、上述した2台の主電動機2の各々に向けて送風可能とされている。
たわみ風洞5は、略筒状の部材であり、冷却風Wを主電動機2の冷却風取入口22に導入する。
具体的には、たわみ風洞5は、側壁部51が可撓性を有する構成とされており、図1及び図2(c)に示す例では、側壁部51が蛇腹状に形成されている。また、たわみ風洞5は、一端部52が通気ダクト4に接続され、他端部53が主電動機2の冷却風取入口22側に接続される。
第1の実施形態の車両用回転機1に備えられる分離フィルタ6は、冷却風Wに含まれる塵埃を分離しながら、冷却風Wを主電動機2の冷却風取入口22に導入するものであり、上部冷却風案内板61と、下部冷却風案内板62と、塵埃堆積部64とを備える。また、分離フィルタ6には、上部冷却風案内板61及び下部冷却風案内板62を支持する取付板66が備えられている。取付板66の周縁部には、ねじ孔66aが6箇所に設けられている。車両用回転機1は、主電動機2の冷却風取入口22に取付板66を固定することで分離フィルタ6が取り付けられることにより、冷却風Wに含まれる塵埃が分離され、塵埃が低減された冷却風Wが主電動機2の内部に導入される。
上部冷却風案内板61は、図2(a)〜(c)に示すように、通気ダクト4側に向けて突起するように傾斜面で形成され、図示例では略錐形状に形成される板状の部材であり、図示例では、略四角錐形状に形成されている。上部冷却風案内板61は、図2(a)、(b)に示すように、例えば、略四角錐形状で骨組みされた支持部材65に略三角形状の板材を4枚取り付けることで、平滑面からなる4箇所の錐面部61aを形成した構成とすることができる。ここで、支持部材65は、取付板66に固定・支持される。
また、図示例の上部冷却風案内板61は略四角錐形状に形成されているが、このような形状には限定されず、例えば、略三角錐形状や略円錐形状に形成したものとすることも可能である。
上部冷却風案内板61は、上記形状とされることにより、通気ダクト4からたわみ風洞5内に導入される冷却風Wの少なくとも一部、図1及び図2(a)〜(c)に示す例においては全ての冷却風Wを、錐面部61aによって、たわみ風洞5の側壁部51の内面側に向けて導くように構成される。
上部冷却風案内板61をなす材料としては、各種の耐久性を備えた金属材料であれば、特に限定されるものでは無いが、例えば、JIS G 3101等によって規定される、SS400等の一般構造用圧延鋼材を用いることができる。
また、支持部材65の材質としても、特に限定されることなく、一般的な金属材料からなる棒材を用いることができる。
下部冷却風案内板62は、図2(a)〜(c)に示すように、上部冷却風案内板61よりも主電動機2の冷却風取入口22側に、上部冷却風案内板61と離間して配置される。また、下部冷却風案内板62は、上部冷却風案内板61と同様、支持部材65に、平滑面とされた略台形状の板材を取り付けることで、上部が開口した略四角錐形状に形成することができるが、図示例では、その上部開口側の近傍が、上部に向かうに従って緩やかに曲げられた形状とされている。
下部冷却風案内板62は、上記形状とされることにより、上部冷却風案内板61との間で、たわみ空洞5の内面側から冷却風Wを取り込んで主電動機2の冷却風取入口22に導くための冷却風取入通路63を形成する。
また、図2(c)に示すように、冷却風取入通路63に取り込まれた冷却風Wは、上部冷却風案内板61の下面側に衝突することで、主電動機2の冷却風取入口22に導かれる。
下部冷却風案内板62をなす材料としても、各種の耐久性を備えた金属材料であれば、特に限定されるものでは無く、例えば、上記した上部冷却風案内板61と同様の一般構造用圧延鋼材を用いることができる。
なお、図2中に示す下部冷却風案内板62においては、1つの冷却風取込通路63を形成した例を示しているが、これには限定されず、例えば、複数の冷却風取込通路63を形成することで通気面積を大きくして、通気風量を増量することもできる。
塵埃堆積部64は、たわみ風洞5の側壁部51の内面側の少なくとも一部に沿って設けられ、図2(c)に示す例では、たわみ空洞5と下部冷却風案内板62との間の全体に渡って設けられている。
塵埃堆積部64には、詳細を後述するように、上部冷却風案内板61によってたわみ空洞5の内面側に導かれた冷却風Wに含まれる塵埃(図示を省略)を堆積させることができる。
第1の実施形態に係る車両用回転機1に備えられる分離フィルタ6は、上記構成とすることで、略錐形状に形成された上部冷却風案内板61により、冷却風Wをたわみ風洞5側、即ち、塵埃堆積部64へ導く。そして、冷却風Wは、塵埃堆積部64において上方へ向けて折り返し、上部冷却風案内板61と下部冷却風案内板62との間に形成された冷却風取入通路63に送り込まれる。このとき、冷却風Wのほとんどが冷却風取入通路63に導入される一方、冷却風Wに含まれる塵埃は、冷却風Wが塵埃堆積部64の何れかの箇所で折り返した際に、そのまま塵埃堆積部64に堆積される。これにより、冷却風Wから塵埃を分離することが可能となる。
一方、塵埃の多くが分離され、清浄化された冷却風Wは、上述の如く、主電動機2の冷却風取入口22に導かれる。
以下に、車両用回転機1において、電動送風機3で発生される冷却風Wが、分離フィルタ6によって塵埃が分離されながら主電動機2の内部に導かれる形態について、図1及び図2(a)〜(c)を参照しながら説明する。
まず、電動送風機3において発生する冷却風Wは、通気ダクト4を通過して、たわみ風洞5に導入される。この際、通気ダクト4内、及び、たわみ風洞5内における冷却風Wは、電動送風機3により、常時、一定の風量で送風された状態となる。また、図1に示す例のように、通気ダクト4及びたわみ風洞5の経路が、主電動機2の冷却風取入口22に対して直線形状に近い接続状態とされている場合には、冷却風取入口22の近傍における冷却風Wの風速は一様となる。
次に、図2(c)に示すように(図2(a)、(b)も参照)、主電動機2の冷却風取入口22の近傍における冷却風Wの風速分布が一様である場合、たわみ風洞5に導入された風速が一様の冷却風Wは、突状で略錐形状に形成された上部冷却風案内板61により、傾斜した錐面部61aに沿って、冷却風Wに含まれる塵埃とともに、冷却風取入口22の近傍に設けられる塵埃堆積部64に向けて積極的に流動する。さらに、たわみ風洞5の側壁部51内面に衝突して巻き上がった冷却風Wは、上部冷却風案内板61と下部冷却風案内板62との間に形成された冷却風取入通路63に導かれ、冷却風取入口22から主電動機2の内部に導入される。
本実施形態においては、占有面積が大きな塵埃を、任意に、主電動機2の冷却風取入口22の近傍縁部、即ち、塵埃堆積部64に集塵することにより、分離フィルタ6全体における通気面積の減少を防止できる。これにより、車両用回転機1のメンテナンス周期の延長することが可能になるとともに、メンテナンスの際は、冷却風取入口22とたわみ風洞5との接続部を、任意の位置でのみ開口することで実施することが可能になる。従って、本実施形態では、塵埃を任意の位置である塵埃堆積部64に集塵することで、冷却風Wの経路中において塵埃が目詰まりを起こすことによる風量低下を防止することが可能になり、短期サイクルで目詰まり箇所の清掃・メンテナンスを実施することが不要になるので、車両用回転機のメンテナンス性が向上する。また、本実施形態に係る構成は、従来から用いられている鉄道車両の主電動機取付部に何ら制限無く適用可能であることから、鉄道車両の車体下に搭載される電機装置に特有の寸法制約上の問題もなく、設置性にも優れる。
以上説明した第1の実施形態に係る車両用回転機1によれば、上記構成の如く、たわみ風洞5の内部に設けられ、且つ、主電動機2の冷却風取入口22に接続されるとともに、少なくとも上部冷却風案内板61、下部冷却風案内板62、及び塵埃堆積部64を具備する分離フィルタ6が備えられた構成を採用している。
本実施形態では、上部冷却風案内板61が通気ダクト2側に向けて突起するように略錐形状に形成されることで、冷却風Wをたわみ風洞5の側壁部51の内面側に向けて導く。そして、冷却風Wは、上部冷却風案内板61と下部冷却風案内板62との間に形成された冷却風取入通路63に取り込まれるが、この際、冷却風Wに含まれる塵埃が分離されて塵埃堆積部64に堆積される。
上記の作用により、車両用回転機1内の冷却風Wの経路において、塵埃が目詰まり等を発生することなく通気面積の減少を防止できることから、主電動機2の内部に十分な風量で冷却風Wを導入することができ、高い冷却性能を維持することが可能になる効果が得られる。また、車両用回転機1内の冷却風Wの経路における目詰まりを防止できることに伴い、車両用回転機1のメンテナンス周期を通常よりも延長することが可能になることから、メンテナンスによって鉄道車両を運行することが不可能な時間を顕著に短縮することが可能になる効果が得られる。また、車両用回転機1のメンテナンスを行う際は、冷却風取入口22とたわみ風洞5との接続部を、任意の位置でのみ開口することで実施することが可能になり、メンテナンス性が向上するという効果が得られる。
従って、強制通風冷却方式を採用する車両用回転機において、塵埃フィルタの目詰まり等が生じて通気面積が減少したりすることなく、冷却風Wから効果的に塵埃を分離することができ、高い冷却性能を維持できるとともに、メンテナンス性にも優れる車両用回転機1を提供することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の車両用回転機を、図3及び図4(a)〜(c)を参照して以下に説明する。図3は、第2の実施形態の車両用回転機10の全体構成を示す概略図である。また、図4(a)〜(c)は、図3に示す車両用回転機10に備えられる分離フィルタ60を拡大して示す図であり、図4(a)は部分断面図、図4(b)は平面図、図4(c)は、図4(b)中に示すB−B断面であり、分離フィルタ60の全体断面図である。
なお、以下の説明では、第1の実施形態において図1及び図2を参照して説明したものと同様の構成については、同じ符号を付するとともに、その詳細な説明を省略する。
図3に示すように、第2の実施形態の車両用回転機10は、主電動機2と、電動送風機3と、通気ダクト4と、通気ダクト4と主電動機2の冷却風取入口との間に連通して設けられるたわみ風洞5とが備えられる点で、第1の実施形態の車両用回転機1と共通の構成を有しており、また、たわみ風洞5の内部において主電動機2の冷却風取入口22に取り付けられる分離フィルタを備える点でも共通している。
一方、第2の実施形態の車両用回転機10は、分離フィルタ60が、以下に示す構成を備えている点で、第1の実施形態の車両用回転機1に備えられる分離フィルタ6とは異なる構成を有している。
即ち、本実施形態の車両用回転機10は、分離フィルタ60として、まず、通気ダクト4側に向けて突起するように傾斜面で形成された上部冷却風案内板161が、傾斜面161a、161bのうちの少なくとも一部、図示例では、傾斜面161bが、冷却風Wの流入方向(図4(c)中の矢印H参照)に沿った、冷却風Wに対する非対向領域となるように頂部161eが配置された構成を採用している。さらに、分離フィルタ60は、傾斜面161aが冷却風Wの流入方向(図4(c)中の矢印H参照)に対向する向きとなるように、頂部161eが配置された構成を採用している。さらに、分離フィルタ60は、傾斜面161a、161bのうち、冷却風Wの流入方向Hに沿った非対向領域である傾斜面161bが平滑面として形成されており、且つ、冷却風Wの流入方向Hに対向する向きで配置された、冷却風Wに対する対向領域である傾斜面161aが略格子状に形成されている。
そして、本実施形態の車両用回転機10は、塵埃堆積部164が、たわみ風洞5の側壁部51の内面側の少なくとも一部に沿って、たわみ風洞5と傾斜面161bとの間に設けられ、この傾斜面161bによって導かれた冷却風Wに含まれる塵埃を塵埃堆積部164に堆積させるように構成されている。
さらに、図3及び図4(a)〜(c)に示すように、本実施形態の車両用回転機10に備えられる分離フィルタ60は、下部冷却風案内板が備えられておらず、上部冷却風案内板との間で冷却風取入通路が形成されていない点で、第1の実施形態の車両用回転機1に備えられる分離フィルタ6とは異なる構成とされている。
また、本実施形態の分離フィルタ60には、第1の実施形態の分離フィルタ6と同様、上部冷却風案内板161を支持する取付板166が備えられており、その周縁部には、ねじ孔166aが6箇所に設けられている。
図4(a)〜(c)に示すように、上部冷却風案内板161において冷却風Wの流入方向Hとの対向領域である傾斜面161aは、略格子状に形成されることで、塵埃フィルタとして機能するものである。
一方、冷却風Wの流入方向Hに沿った非対向領域である傾斜面161bは、第1の実施形態の車両用回転機1に備えられる上部冷却風案内板61の錐面部61aと同様、平滑面とされている。
なお、上部冷却風案内板161は、平面視で略長方形状とされているが、上記の傾斜面161a、161b以外の側面161c、161dは垂直面とされている。
また、上部冷却風案内板161は、第1の実施形態の場合と同様、所定形状に骨組みされた支持部材165に、略長方形状とされた格子状の傾斜面161a、略長方形状で平滑面とされた161b、略三角形状とされた側面161c、161dの各板材を、それぞれ4箇所に取り付けることで構成することができる。また、支持部材165は、取付板166に固定・支持される。
上部冷却風案内板161は、上記構成とされることにより、通気ダクト4からたわみ風洞5内に導入される冷却風Wのうち、傾斜面161aに向けて送風される冷却風Wは、略格子状に形成された傾斜面161aにおいて塵埃が捕捉され、清浄化された冷却風Wが主電動機2の冷却風取入口22に送風される。
一方、上部冷却風案内板161の傾斜面161bに沿って送風される風速の高い冷却風Wは、平滑面である傾斜面161bによって、たわみ風洞5の側壁部51の内面側に向けて導かれる。この際、第1の実施形態で用いられる分離フィルタ6における上部冷却風案内板61の場合と同様、冷却風Wに含まれる塵埃は、冷却風Wが塵埃堆積部164の何れかの箇所で折り返した際に、そのまま塵埃堆積部164に堆積される。これにより、冷却風Wから塵埃を分離することが可能となる。
また、塵埃堆積部164に塵埃が堆積することで清浄化された冷却風Wは、通気ダクト4側に向けて折り返した後、上述した傾斜面161aを通じて主電動機2の冷却風取入口22に導かれる。
なお、上部冷却風案内板161をなす材料としては、第1の実施形態において備えられる分離フィルタ6の上部冷却風案内板61と同様の一般構造用圧延鋼材を用いることができる。
本実施形態の車両用回転機10によれば、上記構成の分離フィルタ60が備えられることにより、第1の実施形態の車両用回転機1と同様、冷却風Wから塵埃を除去することができる。
さらに加えて、本実施形態の車両用回転機10は、上記構成の分離フィルタ60を採用することで、例えば、主電動機2の冷却風取入口22近傍において生じる冷却風Wの不均一な風速分布を考慮した構成を採用したものである。つまり、冷却風Wの風速が特に高い領域に、上部冷却風案内板161の頂部161eが配置された構成とすることにより、詳細を後述する優れた効果が得られるものである。
以下に、車両用回転機10において、電動送風機3で発生される冷却風Wが、分離フィルタ60によって塵埃が分離されながら主電動機2の内部に導かれる形態について、図3及び図4(a)〜(c)を参照しながら説明する。
まず、第1の実施形態の場合と同様、電動送風機3において発生する冷却風Wは、通気ダクト4を通過して、たわみ風洞5に導入される。この際、第1の実施形態の場合と同様、通気ダクト4内、及び、たわみ風洞5内における冷却風Wは、電動送風機3により、常時、一定の風量で送風された状態となる。
ここで、本実施形態は、図1に示す第1の実施形態の車両用回転機1の場合とは異なり、図3に示すように、通気ダクト4及びたわみ風洞5の経路が、主電動機2の冷却風取入口22に対して十分に直線形状に近い状態とはされておらず、左右等の向きに関わらず、通気ダクト4の屈曲部43が主電動機2の冷却風取入口22に近い位置に配置された構成に適用することで、以下に説明するような作用が得られる。
図4(a)〜(c)に示すように、第2の実施形態の車両用回転機10は、通気ダクト4側に向けて突起するように傾斜面で形成された上部冷却風案内板161において、冷却風Wの風速が高い領域に頂部161eが配置される。
図3に示すように、通気ダクト4及びたわみ風洞5の経路が、冷却風取入口22に対して十分な直線形状とされていない場合、冷却風Wと通気ダクト4の屈曲部43との摩擦で粘性抵抗が生じることで風速分布が発生し、冷却風取入口22の近傍における冷却風Wは、屈曲部43の内側部43aから外側部43bに向けて風速が高まることから、不均一な風速分布が発生する。
主電動機2の冷却風取入口22の近傍における冷却風Wの風速分布が不均一である場合、たわみ風洞5に流入した冷却風Wのうち、風速が高い領域の冷却風Wは、専有面積が大きな塵埃を含みながら、屈曲部43の外側部43bよりも冷却風取入口22側に配置された上部冷却風案内板161の頂部161eから、平滑面とされた傾斜面161b側に接触し、塵埃堆積部164に導かれる。
一方、風速が低い領域の冷却風Wは、細かな塵挨Dを含みながら、屈曲部43の内側部43aよりも冷却風取入口22側に配置されて略格子状に形成された傾斜面161aの格子穴161fを通過して主電動機2の内部に流入するこの際、冷却風Wに含まれる細かな塵埃は、略格子状のフィルタとされた傾斜面161aで捕捉され、清浄化された冷却風Wが主電動機2の内部に流入する。
本実施形態においては、通気ダクト4の屈曲部43で生じる冷却風Wの不均一な風速分布による、冷却風Wに含まれる塵埃の偏りを活用することにより、占有面積の大きな塵埃を、積極的に任意の位置、即ち、塵埃堆積部164に集塵することが可能となる。これにより、上部冷却風案内板161全体における通気面積の減少を防止し、通気ダクト4の屈曲部43の位置や向きにより、効果的に集塵が可能な位置を特定できることから、主電動機2の冷却風取入口22のメンテナンス・清掃を行うにあたっての、車両用回転機1において開口する位置を限定できる。従って、電動送風機3から送風される大風量の冷却風Wにより、通気ダクト4の屈曲部43で生じる不均一な風速分布を活用し、占有面積が大きな塵挨Dを塵埃堆積部164に集塵することにより、塵埃の目詰まりによる風量の低下を防止することが可能となる。
以上説明した第2の実施形態に係る車両用回転機10によれば、上記構成の如く、たわみ風洞5の内部に設けられ、且つ、主電動機2の冷却風取入口22に接続されるとともに、少なくとも上部冷却風案内板161及び塵埃堆積部164を具備する分離フィルタ60が備えられた構成を採用している。
本実施形態では、上部冷却風案内板161が通気ダクト2側に向けて突起するように傾斜面が形成され、且つ、傾斜面161a、161bの頂部161eの位置を適正化することで、冷却風Wの風速が特に高い領域に沿って傾斜面161bを配置することで、冷却風Wに含まれる専有面積が大きな塵埃が冷却風Wとともに塵埃堆積部164に導かれる。一方、細かな塵埃を含む冷却風Wは、略格子状に形成された傾斜面161aにおいて塵埃が捕捉され、清浄化された主電動機2の内部に送り込まれる。
上記の作用により、本実施形態の車両用回転機10は、第1の実施形態の車両用回転機1と同様、冷却風Wの経路において塵埃が目詰まり等を発生することがなく、通気面積の減少を防止できることから、主電動機2の内部に十分な風量で冷却風Wを導入することができ、高い冷却性能を維持することが可能になる。また、車両用回転機10のメンテナンス周期を延長することが可能になり、鉄道車両の運行効率が向上する。また、車両用回転機10のメンテナンスの際は、冷却風取入口22とたわみ風洞5との接続部を任意の位置でのみ開口すればよく、メンテナンス性が向上する。
従って、本実施形態によれば、強制通風冷却方式を採用する車両用回転機において、冷却風Wの経路中で目詰まり等が生じて通気面積が減少したりすることなく、高い冷却性能を維持でき、且つ、メンテナンス性に優れる車両用回転機10を提供できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態の車両用回転機を、図5(a)、(b)を参照して以下に説明する。図5(a)は、第3の実施形態の車両用回転機に備えられる分離フィルタ6Aを示す平面図であり、図5(b)は、図5(a)中に示すC−C断面であり、分離フィルタ6Aの全体断面図である。
なお、以下の説明では、第1の実施形態において図1及び図2を参照して説明したものと同様の構成については、同じ符号を付するとともに、その詳細な説明を省略する。
図5(a)、(b)においては図示を省略しているが、第3の実施形態の車両用回転機は、図1中に示すような、主電動機2と、電動送風機3と、通気ダクト4と、通気ダクト4と主電動機2の冷却風取入口との間に連通して設けられるたわみ風洞5とが備えられる点で、第1の実施形態の車両用回転機1と共通の構成を有しており、また、たわみ風洞5の内部において主電動機2の冷却風取入口22に取り付けられる分離フィルタを備える点でも共通している。
そして、第3の実施形態においては、図5(a)、(b)に示すように、分離フィルタ6Aが、塵埃堆積部64Aの少なくとも一部に外部と連通するように設けられ、冷却風Wから分離されて塵埃堆積部64Aに堆積された塵埃を外部に排出するための排出口64aが設けられている点が、第1の実施形態の車両用回転機1に備えられる分離フィルタ6とは異なる。 即ち、本実施形態では、塵埃堆積部64Aに上記の排出口64aが設けられている点以外は、第1の実施形態の車両用回転機1と同様の構成を有している。
排出口64aは、図示例においては、取付板66を貫通して塵埃堆積部64Aと連通するように形成されている。
本実施形態では、第1の実施形態で説明したような作用により、冷却風Wから塵埃が分離されて塵埃堆積部64Aに導かれる。そして、塵埃堆積部64Aに導かれた塵埃は、図5(a)、(b)に示す排出口64a以外の位置で堆積するか、あるいは、排出口64aから、主電動機2の内部を通過することなく、塵埃堆積部64Aに流入した冷却風Wとともに直接外部に排出される。また、この際、塵埃堆積部64Aにおいて排出口64a以外の位置で堆積した塵埃も、冷却風Wとともに直接外部に排出される。
本実施形態によれば、上述したような分離フィルタ6Aの構成及び作用により、冷却風Wから分離された塵埃を、主電動機2やたわみ風洞5の内部に流入させるようなことなく、外部に排出することが可能となる。
なお、図示例においては、塵埃堆積部64Aにおける排出口64aが、平面視で略長方形状とされた分離フィルタ6Aの各辺の近傍に、合計4箇所で設けられた構成を示しているが、これには限定されず、1〜2箇所のみに排出口64aを設けた場合でも、高い塵埃排出効果が得られる。
また、図示例の排出口64aは、平面視で略長方形状に形成されているが、例えば、正方形状や円形状の孔部を複数設けた構成としてもよい。
また、排出口64aの開口面積としても、特に限定されるものではないが、排出口64aから塵埃とともに排出される冷却風Wの風量が、主電動機2の冷却性能に影響を及ぼさない範囲になるよう、その大きさを設定することが好ましい。一般的に、鉄道車両に搭載される車両用回転機において、電動送風機から送風される冷却風の風量は、概ね20m/min前後であり、排出口64aの開口面積は、上記の供給風量と、排出口64aからの排出風量とを勘案しながら設定することが好ましい。
以上説明したような第3の実施形態に係る車両用回転機によれば、第1の実施形態において説明した効果に加え、さらに、塵埃堆積部64Aに排出口64aが設けられることで、車両用回転機が搭載される鉄道車両の運行時においても、塵埃を外部に排出することができる。これにより、車両用回転機の内部から塵埃を取り出すためのメンテナンス周期を、さらに延長することが可能になるので、メンテナンス性がより向上するとともに、鉄道車両の運行効率をより向上させることができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態の車両用回転機を、図6(a)、(b)を参照して以下に説明する。図6(a)は、第4の実施形態の車両用回転機に備えられる分離フィルタ60Aを示す平面図であり、図6(b)は、図6(a)中に示すD−D断面であり、分離フィルタ60Aの全体断面図である。
なお、以下の説明では、第2の実施形態において図3及び図4を参照して説明したものと同様の構成については、同じ符号を付するとともに、その詳細な説明を省略する。
図6(a)、(b)においては図示を省略しているが、第4の実施形態の車両用回転機は、第3の実施形態の場合と同様、図2中に示すような、主電動機2と、電動送風機3と、通気ダクト4と、通気ダクト4と主電動機2の冷却風取入口との間に連通して設けられるたわみ風洞5とが備えられる点で、第2の実施形態の車両用回転機10と共通の構成を有している。また、本実施形態においては、たわみ風洞5の内部において主電動機2の冷却風取入口22に取り付けられる分離フィルタを備える点でも、第2の実施形態の車両用回転機10と共通している。
そして、第4の実施形態においては、第3の実施形態の場合と同様、図6(a)、(b)に示すように、分離フィルタ60Aが、塵埃堆積部164Aの少なくとも一部に外部と連通するように設けられ、冷却風Wから分離されて塵埃堆積部164Aに堆積された塵埃を外部に排出するための排出口164aが設けられている点が、第2の実施形態の車両用回転機10に備えられる分離フィルタ60とは異なる。即ち、本実施形態では、第3の実施形態の場合と同様、塵埃堆積部164Aに上記の排出口164aが設けられている点以外は、第2の実施形態の車両用回転機10と同様の構成を有している。
排出口164aは、図示例では、取付板166を貫通して塵埃堆積部164Aと連通するように形成されている。
本実施形態では、第3の実施形態の場合と同様、冷却風Wから塵埃が分離されて塵埃堆積部164Aに導かれ、主電動機2の内部を通過することなく、排出口164aから冷却風Wとともに外部に排出される。これにより、冷却風Wから分離された塵埃を、主電動機2やたわみ風洞5の内部に流入させるようなことなく、外部に排出できる。
なお、図示例では、塵埃堆積部164Aに排出口164aが設けられる一方、さらに、垂直面である側面161c、161dの各々の近傍にも排出口164aが設けられ、計3箇所で排出口164aが設けられているが、これには限定されない。例えば、傾斜面161bから塵埃が堆積される塵埃堆積部164Aの1箇所のみに排出口164aが設けられた構成であっても、高い塵埃排出効果が得られる。
また、第3の実施形態でも説明したように、排出口164aの形状は、図示例のような平面視で略長方形状には限定されず、例えば、正方形状や円形状の孔部を複数設けた構成としてもよい。
また、排出口164aの開口面積としても、第3の実施形態の場合と同様に設定することができる。
以上説明したような第4の実施形態に係る車両用回転機によれば、第3の実施形態の場合と同様、第2の実施形態において説明した効果に加え、さらに、車両用回転機が搭載される鉄道車両の運行時においても塵埃を外部に排出することが可能となる。これにより、メンテナンス性がより向上するとともに、鉄道車両の運行効率をより向上させることが可能となる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、たわみ風洞の内部に設けられ、且つ、主電動機の冷却風取入口に接続されるとともに、少なくとも上部冷却風案内板、及び、塵埃堆積部を具備する分離フィルタを持つ。これにより、冷却風に含まれる塵埃が分離されて塵埃堆積部に堆積するとともに、清浄化された冷却風が主電動機に送り込まれるので、冷却風の経路における目詰まり等によって通気面積が減少するのを防止できる。
従って、強制通風冷却方式を採用する車両用回転機において、高い冷却性能を維持できるとともに、メンテナンス性にも優れる車両用回転機を提供することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,10,1A,10A…車両用回転機、2…主電動機、21…筐体(主電動機)、22…冷却風取入口、3…電動送風機、31…筐体(電動送風機)、32…吸入口、33…吐出口、4,4A,4B…通気ダクト、41…一端部(通気ダクト)、42…他端部(通気ダクト)、43…屈曲部、43a…内側部、43b…外側部、5…たわみ風洞、51…側壁部、52…一端部(たわみ風洞)、53…他端部(たわみ風洞)、6,60,6A,60A…分離フィルタ、61,161…上部冷却風案内板、61a…錐面部(傾斜面)、61b…頂部、161a…傾斜面(略格子状に形成された傾斜面:対向領域)、161b…傾斜面(平滑面:非対向領域)、161c,161d…側面、161e…頂部、62…下部冷却風案内板、63…冷却風取入通路、64,164,64A,164A…塵埃堆積部、64a,164a…排出口、65,165…支持部材、66,166…取付板、W…冷却風。

Claims (4)

  1. 強制冷却を行うための冷却風取入口が備えられた車両駆動用の主電動機と、
    前記主電動機を強制冷却するための冷却風を発生させる電動送風機と、
    前記電動送風機で発生させた冷却風を前記主電動機の冷却風取入口に向けて送風する通気ダクトと、
    前記通気ダクトと前記主電動機の冷却風取入口との間に連通して設けられ、前記冷却風を前記主電動機の冷却風取入口に導入する略筒状のたわみ風洞と、
    前記たわみ風洞の内部において前記主電動機の冷却風取入口に取り付けられ、前記冷却風に含まれる塵埃を分離しながら、前記冷却風を前記主電動機の冷却風取入口に導入する分離フィルタと、を備え、
    前記分離フィルタは、
    前記通気ダクト側に向けて突起するように傾斜面で形成されることで、前記冷却風の少なくとも一部を、前記たわみ風洞の内面側に向けて導く上部冷却風案内板と、
    前記たわみ風洞の内面側の少なくとも一部に沿って設けられ、前記上部冷却風案内板によって導かれた前記冷却風に含まれる塵埃を堆積させる塵埃堆積部と、を具備する車両用回転機。
  2. 前記分離フィルタは、
    前記上部冷却風案内板が、前記通気ダクト側に向けて突起するように略錐形状に形成されており、
    さらに、前記上部冷却風案内板よりも前記主電動機の冷却風取入口側に設けられ、前記上部冷却風案内板との間に、前記たわみ風洞側から前記冷却風を取り込んで前記主電動機の冷却風取入口に導くための冷却風取入通路を形成する下部冷却風案内板を備え、
    前記塵埃堆積部は、前記たわみ風洞の内面側の少なくとも一部に沿って該たわみ風洞と前記下部冷却風案内板との間に設けられる、請求項1に記載の車両用回転機。
  3. 前記分離フィルタは、
    前記上部冷却風案内板の傾斜面の少なくとも一部が、前記冷却風の流入方向に沿った該冷却風に対する非対向領域となるように頂部が配置されており、
    前記傾斜面のうち、前記非対向領域は平滑面として形成されており、且つ、前記冷却風の流入方向に対向する向きで配置された該冷却風に対する対向領域が略格子状に形成されており、
    前記塵埃堆積部は、前記たわみ風洞の内面側の少なくとも一部に沿って該たわみ風洞と前記傾斜面の非対向領域との間に設けられ、該非対向領域によって導かれた前記冷却風に含まれる塵埃を堆積させる、請求項1に記載の車両用回転機。
  4. 前記塵埃堆積部の少なくとも一部に外部と連通するように設けられ、前記冷却風から分離されて前記塵埃堆積部に堆積された塵埃を外部に排出するための排出口が設けられている、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の車両用回転機。
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CN112039287A (zh) * 2020-08-27 2020-12-04 广东韶钢松山股份有限公司 轧钢车间直流电机的冷却除尘系统以及轧钢系统

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