JP2015153717A - 端子付電線の製造方法 - Google Patents

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智也 太田
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一三 村木
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勲 鎌田
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Abstract

【課題】電線と端子の接続部分における防食処理に関して、意図しない範囲にまで防食剤が広がることを容易に抑制する技術を提供する。
【解決手段】端子20の芯線圧着部24を電線12の端部の露出芯線部14aに圧着し、端子20の被覆圧着部26を電線12の被覆18に圧着した防食処理前の端子付電線10Bを準備する(工程(a))。次に、露出芯線部14aのうち芯線圧着部24から露出する露出表面部分Qを含む防食対象領域40Aの少なくとも一部に、流動状態である光硬化性の防食剤を供給する(工程(b))。工程(b)において、防食対象領域40Aの端部43、端子20における防食対象領域40Aの外側の部分53、またはその双方に、防食剤を硬化させるスリット光51を照射する(工程(c))。
【選択図】図6

Description

この発明は、自動車向けワイヤーハーネス等に用いられる端子付電線であって、特に、電線と端子との接続部分に防食処理を施す技術に関する。
ワイヤーハーネスの電線の導体としてアルミニウムを使用する際に、電線と電気機器とを接続するための端子の材質として、銅等の、アルミニウム以外のものを使用する場合がある。ここで、アルミニウム導体に、銅等の異種金属が接触し、この部分に塩水等の電解液が付着すると、異種金属接触腐食が発生し得る。これを防止するために、導体と端子との接続部分に電解液が付着しないようにする処理(以下では、「防食処理」と記載する)がなされる。
防食処理に関する技術が、特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の端子付電線は、端子と電線の導体とが異種金属からなり、端子の導体かしめ部を電線端部の導体に圧着し、前記端子の絶縁被覆かしめ部を電線端部の絶縁被覆に圧着して構成されている。このような電線と端子の接続部において、絶縁被覆かしめ部と導体かしめ部の間の導体露出部分及び導体かしめ部の先端側の導体露出部分にそれぞれ樹脂を塗布して硬化させる。これによって、導体露出部分を樹脂で覆う点が開示されている。
特開2010−108798号公報
しかしながら、従来技術では、防食剤として流動状態の樹脂を塗布して硬化させている。このため、流動状態の樹脂が、意図しない範囲にまで広がる虞がある。これを防ぐためには、例えば、塗布する位置または塗布する樹脂量を調整することが必要とされる。このため、意図しない範囲に防食剤が広がることを容易に抑制する技術が要求されていた。
そこで、本発明は、電線と端子の接続部分における防食処理に関して、意図しない範囲にまで防食剤が広がることを容易に抑制する技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、第1の態様は、電線と端子との接続部分に防食処理が施された端子付電線の製造方法であって、(a)前記端子の芯線圧着部が前記電線の端部の露出芯線部に圧着されると共に、前記端子の被覆圧着部が前記電線の被覆に圧着されることにより、前記電線と前記端子とが接続されたものを準備する工程と、(b)前記露出芯線部のうち前記芯線圧着部から露出する露出表面部分を含む防食対象領域の少なくとも一部に、流動状態である光硬化性の防食剤を供給する工程と、(c)前記工程(b)において、前記防食対象領域の端部、前記端子における前記防食対象領域の外側の部分、またはその双方に、前記防食剤を硬化させる光を照射する工程とを含む。
また、第2の態様は、第1の態様に係る端子付電線の製造方法であって、前記端子は、相手側端子と接触するコンタクト部を備えており、前記工程(c)は、前記光を前記端子における前記コンタクト部と前記防食対象領域との間の部分に照射する工程を含む。
また、第3の態様は、第1または第2の態様に係る端子付電線の製造方法であって、前記光が、スリット光である。
また、第4の態様は、第1から第3のいずれか1態様に係る端子付電線の製造方法であって、前記工程(c)は、前記光を光源から放射状に出射する工程と、前記光源から出射された光のうち、前記防食対象領域へ照射される光を遮光板によって遮る工程とを含む。
第1から第4の態様に係る端子付電線の製造方法によると、防食対象領域の外側に広がる流動状態の防食剤を、光によって硬化させることができる。これによって、防食剤が意図しない範囲に広がることを容易に抑制できる。
第2の態様に係る端子付電線の製造方法によると、コンタクト部に防食剤が流れ込むことを抑制できる。これによって、コンタクト部の電気的接続性能が低下することを抑制できる。
第3の態様に係る端子付電線の製造方法によると、スリット光によって局所的に光を照射することができる。このため、塗布された防食剤が防食対象領域にて広がる前に硬化してしまうことを容易に防止できる。
第4の態様に係る端子付電線の製造方法によると、広い範囲に光を照射できる。このため、防食剤を硬化させてその広がりを抑制する領域を容易に広げることができる。
第1実施形態に係る端子付電線を示す概略側面図である。 第1実施形態に係る端子付電線を示す概略平面図である。 第1実施形態に係る端子を示す概略斜視図である。 防食処理が施される前の端子付電線を示す概略平面図である。 防食剤が塗布される端子付電線を示す概略側面図である。 防食剤が塗布される端子付電線を示す概略平面図である。 第2実施形態に係る防食剤が塗布される端子付電線を示す概略側面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、図面においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法や数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。また、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<1.第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る端子付電線10を示す概略側面図である。また、図2は、第1実施形態に係る端子付電線10を示す概略平面図である。さらに、図3は、第1実施形態に係る端子20を示す概略斜視図である。
この端子付電線10は、電線12と、端子20と、防食被膜40とを備える。
電線12は、芯線14と、芯線14を覆う被覆18とを備える。芯線14は、線状の導体であり、ここでは、複数の素線が撚り合わされることによって芯線14が形成されている。被覆18は、樹脂等の絶縁材料によって形成されている。被覆18は、例えば、芯線14の周りに軟化した樹脂を押出被覆等することによって形成される。
また、電線12の端部では、所定長の被覆18が芯線14から皮剥されている。これにより、電線12の端部に、芯線14が所定長に亘って露出する露出芯線部14aが設けられる。
端子20は、導電性板材である金属板材をプレス加工等することにより形成された部材であり、相手側の電気的接続要素としての相手側端子80と直接接触するコンタクト部30とそのコンタクト部30と繋がる電線保持部22とを備える。
電線保持部22は、先端側連結部23、芯線圧着部24、中間連結部25及び被覆圧着部26を備える。これらの先端側連結部23、芯線圧着部24、中間連結部25及び被覆圧着部26は、直線方向に沿って一列に並んで形成されている。なお、本実施形態では、本端子20において、コンタクト部30側を端子20の先端側、電線保持部22側を端子20の基端側として説明する。
被覆圧着部26は、かしめられることによって、電線12の被覆18の端部に圧着される部分である。被覆圧着部26は、底板部26aと、その底板部26aの両側に立設されて対向する一対の被覆圧着片26b、26bとを備えている。ここでは、一対の被覆圧着片26b、26bのうち端子20の先端側の縁部は、各被覆圧着片26bの立設方向先端側に向けて端子20の基端側に傾斜する形状に形成されている。
中間連結部25は、被覆圧着部26と芯線圧着部24とを繋ぐ部分である。中間連結部25は、底板部25aと、その底板部25aの両側に立設されて対向する一対の側壁部25b、25bとを備える。
芯線圧着部24は、かしめられることによって、露出芯線部14aに圧着される部分である。芯線圧着部24は、底板部24aと、その底板部24aの両側に立設されて対向する一対の芯線圧着片24b、24bとを備える。
なお、本実施形態では、一対の被覆圧着片26b、26bが対向する方向が幅方向であるとして説明する。また、底板部24aに対して一対の芯線圧着片24bが立設された方向が高さ方向であるとして説明する。
先端側連結部23は、芯線圧着部24とコンタクト部30とを繋ぐ部分である。先端側連結部23は、底板部23aと、その底板部23aの両側に立設されて対向する一対の側壁部23b、23bとを備える。
電線保持部22における各底板部23a、24a、25a、26aは、全体として板状に連なる形状に形成されている。また、電線保持部22における幅方向の一方側の側壁部23b、芯線圧着片24b、側壁部25b、被覆圧着片26bは、全体として板状に連なる形状に形成されている。同様に、電線保持部22における幅方向の他方側の側壁部23b、芯線圧着片24b、側壁部25b、被覆圧着片26bも、全体として板状に連なる形状に形成されている。また、電線12に対してかしめられる(曲げられる)部分である被覆圧着部26の被覆圧着片26b、26b及び芯線圧着部24の芯線圧着片24b、24bは、中間連結部25及び先端側連結部23の各々の側壁部25b、25b、23b、23bよりも高さ方向において長く形成されている。
また、コンタクト部30は、相手側の電気的接続要素としての相手側端子80と直接接触し、相手側端子80に接続される部分(端子接続部)である。コンタクト部30は、相手側端子80が嵌め入れられる孔である端子挿入孔32が形成された筒状の部分である。本実施形態では、コンタクト部30は、角筒状に形成されており、内部に相手側端子80と接触して弾性変形する接触片33が設けられている。
ここでは、コンタクト部30が筒形状の端子形状(いわゆるメス端子形状)に形成された例で説明するが、コンタクト部は、細長棒状又は細長板状の端子形状(いわゆるオス端子形状)を含む適宜の形状に形成されていてもよい。
上記端子20は次のようにして電線12の端部に接続されている。すなわち、被覆18の端部が被覆圧着部26における一対の被覆圧着片26b、26bの間に位置し、露出芯線部14aが芯線圧着部24における一対の芯線圧着片24b、24bの間に位置するように配置される。この状態で、被覆圧着部26の被覆圧着片26b、26bは、底板部26a上の被覆18側(内側)へ曲げられる(かしめられる)。さらに、芯線圧着部24の芯線圧着片24b、24bは、底板部24a上の露出芯線部14a側(内側)へ曲げられる(かしめられる)。これにより、被覆圧着部26において、底板部26aと2つの被覆圧着片26b、26bとが被覆18の端部に圧着された状態でこれを保持し、芯線圧着部24において、底板部24aと2つの芯線圧着片24b、24bとが露出芯線部14aに圧着された状態でこれを保持する。
ここで、電線12の芯線14(素線)と、端子20とは、異種の金属によって構成されている。例えば、芯線14は、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金によって構成されている。一方、端子20は、銅若しくは銅を主成分とする銅合金(黄銅等)によって構成された部材、あるいはそれらの部材に錫(Sn)メッキ若しくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された部材である。従って、芯線14と端子20との接続部分では、異種金属が接触した状態となっており、この部分に塩水等の電解液が付着すると、異種金属接触腐食が発生し得る。
また、端子20と電線12との接続部分では、露出芯線部14aは次の各部で外部に露出している。すなわち、芯線圧着部24と被覆圧着部26との間で、露出芯線部14aの基端側部分Q1が露出している。また、芯線圧着部24とコンタクト部30との間で、露出芯線部14aの先端側部分Q3が露出している。さらに、芯線圧着部24の一対の芯線圧着片24bが露出芯線部14aにかしめられた状態で、一対の芯線圧着片24b、24bの先端部間に隙間が生じ得る。このため、この一対の芯線圧着片24b、24bの間で露出芯線部14aの中間部分Q2が露出し得る。すなわち、上記部分Q1、Q2、Q3の各表面が、露出芯線部14aのうち芯線圧着部24から露出する露出表面部分Qである。
そこで、防食処理前の端子付電線10のうち上記露出表面部分Qを含む領域を防食対象領域40Aとし、この防食対象領域40Aに防食被膜40を形成している。本実施形態では、防食対象領域40Aは、上記露出表面部分Qと、端子20のうち露出表面部分Qを囲む周縁部分とからなる領域として想定されている。端子20のうち露出表面部分Qを囲む部分は、具体的には、先端側連結部23のうち先端側部分Q3の両側及び先端側部分と、芯線圧着部24のうち中間部分Q2の両側部分と、中間連結部25及び被覆圧着部26のうち基端側部分Q1を囲む部分である。
ここでは、流動状態の防食剤を上記防食対象領域40Aの少なくとも一部に供給する。
そして、流動状態の防食剤を、自然発生的に、又は、へら若しくは型等を用いて人工的に、防食対象領域40Aの全体に広げる。その後、その流動状態の防食剤を、硬化させて防食被膜40を形成する。すると、それらの各部分Q1、Q2、Q3を含む露出表面部分Q及びその周縁部が防食被膜40で被覆される。このため、端子20と電線12との接続部分に電解液が付着したとしても、当該電解液が、露出芯線部14aに接することを抑制できる。したがって、異種金属に対して電解液が付着した状態となることが抑制され、もって、異種金属接触腐食が抑制される。なお、ここでは、防食被膜40は、透明又は半透明であるが、これは必須ではない。また、防食剤は、本来想定された防食対象領域40Aからさらに広がっていてもよい。もっとも、防食剤が電線保持部22の表面上に広がる領域はなるべく小さいことが好ましい。
詳細は後述するが、本実施形態では、流動状態の防食剤を塗布する際に、所定の領域に対して防食剤を硬化させる光を照射する。これによって、防食剤が意図しない範囲にまで広がることを抑制している。
<端子付電線の製造方法の全体に関する説明>
端子付電線10の製造方法は、防食処理が施される前の端子付電線10B(図4参照)を準備する工程(a)と、流動状態の防食剤を、端子付電線10Bに供給する防食剤供給工程(b)と、防食剤供給工程(b)において、防食剤を硬化させる光を照射する光照射工程(c)と、流動状態の防食剤を硬化させる防食剤硬化工程(d)とを含む。
図4は、防食処理が施される前の端子付電線10Bを示す概略平面図である。工程(a)における、防食処理が施される前の端子付電線10Bは、図4に示すように、端子20の芯線圧着部24が電線12の露出芯線部14aに圧着されると共に、端子20の被覆圧着部26が電線12の被覆18に圧着されることにより、電線12と端子20とが接続された構成とされている。
防食剤供給工程(b)では、露出芯線部14aのうち芯線圧着部24から露出する露出表面部分Qを含む防食対象領域40Aの少なくとも一部に流動状態の防食剤を供給する。流動状態の防食剤は、点状に供給されてもよいし、線状に供給されてもよいし、ある程度の広がりの面状領域に供給されてもよい。ここでは、防食剤として、光(紫外線を含む光等)によって硬化する光硬化性のものが用いられる。
光照射工程(c)では、防食剤供給工程(b)において、防食対象領域40Aの端部、端子20における防食対象領域40Aの外側の部分、またはその双方に、防食剤を硬化させる光を照射する。詳細については、後述する。
防食剤硬化工程(d)では、防食剤供給工程(b)にて端子付電線10Bに塗布された流動状態の防食剤全体に光を照射する。これによって、流動状態の防食剤を硬化させる。このようにして、上記防食被膜40が形成された端子付電線10が製造される。
<防食剤供給工程(b)>
防食剤供給工程(b)では、流動状態の防食剤を、防食対象領域40Aの少なくとも一部に供給する。ここでは、流動状態の防食剤を、防食対象領域40Aの表面の複数箇所に点状に供給する。
図5は、防食剤が塗布される端子付電線10Bを示す概略側面図である。また、図6は、防食剤が塗布される端子付電線10Bを示す概略平面図である。なお、図6は、防食剤の供給点の一例を示している。
流動状態の防食剤の供給は、例えば、流動状態の防食剤を点状に供給可能な装置を用いて行われる。かかる装置としては、ディスペンサ90を用いることが好ましい。ディスペンサ90は、液体収容部92に向けて気体をパルス状に送込むことによって、液体収容部92内に収容された液体をニードル94の先端部からパルス状に吐出させる装置である。パルス状に送込まれる気体の圧力及び加圧時間を制御することによって、防食剤を供給する各点状箇所における、防食剤の供給速度及び供給時間を制御し、もって、防食剤の供給量を制御することができる。
流動状態の防食剤を供給する工程は、露出芯線部14aのうち芯線圧着部24に対して被覆圧着部26側に露出する基端側部分Q1若しくはその周縁部に流動状態の防食剤を供給する工程(b1)と、芯線圧着部24の一対の芯線圧着片24b間の部分Q2若しくはその周縁部に流動状態の防食剤を供給する工程(b2)と、露出芯線部14aのうち芯線圧着部24に対して被覆圧着部26とは反対側に露出する先端側部分Q3若しくはその周縁部に流動状態の防食剤を供給する工程(b3)とを含む。ここでは、上記工程(b1)、(b2)、(b3)の全てにおいて、流動状態の防食剤が点状に供給されている。
各箇所での塗布量及び全ての塗布量は、その防食剤が防食対象領域40Aからはみ出る量がなるべく少なくなるように設定されることが好ましい。上記ディスペンサ90を用いることで、防食剤の供給量を適切な量とするように容易に調整できる。
図6では、被覆圧着部26の一対の被覆圧着片26bの先端部の間の点P1で、流動状態の防食剤が点状に供給される。また、露出芯線部14aの基端側部分Q1に対して、その基端部よりの供給点P2(露出芯線部14aと被覆18との境界線上の点)及び先端部よりの供給点P3〜P7で、流動状態の防食剤がその幅方向にも散在するように点状に供給される(工程(b1))。また、芯線圧着部24の一対の芯線圧着片24b間の部分Q2に対して、基端部よりの供給点P8で、流動状態の防食剤が点状に供給される(工程(b2))。また、露出芯線部14aの先端側部分Q3に対して、供給点P9〜P11の位置で流動状態の防食剤がその幅方向にも散在するように点状に供給される(工程(b3))。また、ここでは、露出芯線部14aよりも先端側の位置でも、先端側連結部23の底板部23aに対して各供給点P12〜P14で流動状態の防食剤が点状に供給されている。
なお、上記ニードル94は、3軸方向の移動機構装置98等によって、電線保持部22の延在方向、幅方向及び高さ方向に移動駆動可能に支持され、上記各供給点P1〜P14に応じた所定の位置データに従って、供給位置が制御されつつ移動駆動されることが好ましい。もっとも、ニードル94の移動は、作業者による人手によって行われてもよい。
このように、流動状態の防食剤は、主として部分Q1、Q2、Q3に対して点状に供給されるが、その他の部分に対して点状に供給されてもよい。ここでも、被覆圧着部26の一対の被覆圧着片26b、26bにおける各先端部の間の供給点P1、及び、露出芯線部14aよりも先端側の供給点P12〜P14において、先端側連結部23の底板部23aに対して、流動状態の防食剤が点状に供給される。
もっとも、一対の被覆圧着片26bのうち、その周縁部を除く中央領域及び一対の芯線圧着片24bのうちその周縁部を除く中央領域、各底板部23a、24a、25a、26aの外面側には、防食剤が供給されないことが好ましい。また、電線保持部22の延在方向において露出芯線部14aが存在する範囲では、上記部分Q1、Q2、Q3のみ(その境界線上を含む)に対して防食剤が点状に供給されることが好ましい。
部分Q1、Q2、Q3に対して流動状態の防食剤が供給されるため、電線12と端子20との接続部分において、露出芯線部14aの露出部分を防食剤による被膜によって覆うことができる。これによって、電解液が異種金属に跨った状態で付着するといった事態が抑制され、必要とされる防食性能を満たすことができる。また、主としてそれらの各部分Q1、Q2、Q3に流動状態の防食剤を供給することによって、防食剤の使用量を低減できる。また、防食剤による被膜の形成領域を限定的にすることによって、防食剤による被膜が周囲(コネクタのキャビティ内等)を汚損し難くなるというメリットもある。
<光照射工程(c)>
光照射工程(c)では、図5に示すように、防食剤供給工程(b)を実行する最中、スリット光源50から出射したスリット光51を、端子付電線10Bに照射する。図6に示すように、スリット光51の幅は、端子20の幅よりも大きい。このため、端子20の幅方向全体に渡ってスリット光51を照射できる。また、スリット光51は、端子20における防食対象領域40Aの外側の部分53(図6中、網掛けで示す部分)に照射されている。この部分53は、端子20におけるコンタクト部30と防食対象領域40Aの間の部分となっている。
なお、防食対象領域40Aにおける端部に、スリット光51を照射してもよい。これによって、流動状態の防食剤が、防食対象領域40Aからはみ出てしまうことを、より効果的に抑制できる。例えば、図6に示すように、防食対象領域40Aのうち、先端側の端部43(先端側部分Q3付近)にスリット光51を照射することが考えられる。これによって、流動状態の防食剤がコンタクト部30の方へ流れ込むことを、より効果的に抑制できる。
また、防食対象領域40Aの端部および防食対象領域40Aの外側の部分の双方に、スリット光51を照射することも考えられる。この場合において、図6に示す例のように、防食対象領域40Aの端部43およびその外側の部分53が、互いに離間していてもよい。この場合、2つのスリット光51で、それぞれの部分を照射すればよい。また、一つのスリット光51を、防食対象領域40Aの境界部分に跨がるように照射することによって、防食対象領域40Aの端部とその外側の部分とを照射することも考えられる。
光照射工程(c)において、端子20に照射される光の強度は、特に限定されない。防食剤硬化工程(d)において、塗布された防食剤に照射される光の強度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
このように、光照射工程(c)を実行することによって、防食剤が意図しない範囲に広がることを抑制できる。例えば、部分53にスリット光51を照射することによって、仮にコンタクト部30に向けて流動状態の防食剤が流れた場合、部分53にて硬化させることができる。このため、コンタクト部30への防食剤が侵入を抑制できる。したがって、コンタクト部30の電気的接続性能が低下することを容易に抑制できる。
また、スリット光51を用いるため、端子20の局所的な位置に光を照射することが容易である。このため、防食対象領域40Aにおいて、防食剤が広がる前に固まってしまうことを容易に防止できる。
もちろん、端子20の他の部分にスリット光51を照射することも考えられる。例えば、端子20における防食対象領域40Aの外側のうち、基端側の部分にスリット光51を照射してもよい。また、防食対象領域40Aの基端側の端部(基端側端部Q1付近)にスリット光51を照射してもよい。いずれの場合にも、流動状態の防食剤が、端子20の基端側の防食を意図しない範囲にまで広がることを抑制できる。
防食剤供給工程(b)にて防食対象領域40Aに供給された流動状態の防食剤は、自己の粘度、露出芯線部14aに対する防食剤の濡れ性等に応じて、露出芯線部14aの表面上にも広がる。そして、それぞれの供給点P1〜P14において供給された流動状態の防食剤が部分Q1、Q2、Q3等の表面上で広がって相互に繋がり、連続する1つの被膜を形成する。ただし、複数点に塗布された流動状態の防食剤を、へら等の部材で均したり、型に当てたりするなどして、相互に繋げて1つの被膜にしてもよい。その後、防食剤の被膜全体に対して光を照射する防食剤硬化工程(d)が実施される。これによって、防食被膜40が形成されることとなる。
なお、防食剤塗布工程(b)において、端子20と電線12の接続部分のまわりを防食剤で包むように塗布してもよい。このような場合でも、光照射工程(c)を実行すれば、意図しない範囲にまで防食剤が広がることを抑制できる。この場合、防食対象領域の端部、その外側の部分、もしくはその双方に対して、例えば端子20の周り全体にスリット光51を照射することが考えられる。
<2.第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。なお、以降の説明において、既に説明した要素と同様の機能を有する要素については、同じ符号またはアルファベットを追加した符号を付して、詳細な説明を省略する場合がある。
図7は、第2実施形態に係る防食剤が塗布される端子付電線10Bを示す概略側面図である。本実施形態では、防食剤塗布工程(b)において実行される光照射工程(c)を、光源50Aおよび遮光板55を用いて実現する。光源50Aは、流動状態の防食剤を硬化させることが可能な光51Aを放射状に出射する。遮光板55は、光源50Aよりも防食対象領域40Aに配されており、光源50Aから出射された光51Aのうち、防食対象領域40Aへ照射される光を遮る。
すなわち、本実施形態では、光照射工程(c)が、光源50Aから光51Aを放射状に出射する工程(c1)と、光源50Aから出射された光51Aのうち、防食対象領域40Aへ照射される光を遮る工程(c2)とを含んでいる。
本実施形態においても、光源50A及び遮光板55を適切に配置することによって、仮に流動状態の防食剤が意図しない範囲に向けて流れたとしても、これを硬化させることができる。したがって、防食剤が意図しない範囲にまで広がることを容易に抑制できる。また、光51Aが放射状に広がるため、スリット光51よりも広い範囲に光を照射できる。これによって、防食剤を硬化させてその広がりを抑制する領域を容易に広げることができる。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。また、上記各実施形態で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせたり、省略したりすることができる。
10 端子付電線
10B 防食処理前の端子付電線
12 電線
14 芯線
14a 露出芯線部
18 被覆
20 端子
22 電線保持部
30 コンタクト部
32 端子挿入孔
33 接触片
40 防食被膜
40A 防食対象領域
43 防食対象領域の端部
50 スリット光源
50A 光源
51 スリット光
51A 光
53 防食対象領域の外側の部分
55 遮光板
80 相手側端子
P1−P14 供給点
Q 露出表面部分
Q1 基端側部分
Q2 中間部分
Q3 先端側部分

Claims (4)

  1. 電線と端子との接続部分に防食処理が施された端子付電線の製造方法であって、
    (a)前記端子の芯線圧着部が前記電線の端部の露出芯線部に圧着されると共に、前記端子の被覆圧着部が前記電線の被覆に圧着されることにより、前記電線と前記端子とが接続されたものを準備する工程と、
    (b)前記露出芯線部のうち前記芯線圧着部から露出する露出表面部分を含む防食対象領域の少なくとも一部に、流動状態である光硬化性の防食剤を供給する工程と、
    (c)前記工程(b)において、前記防食対象領域の端部、前記端子における前記防食対象領域の外側の部分、またはその双方に、前記防食剤を硬化させる光を照射する工程と、
    を含む、端子付電線の製造方法。
  2. 請求項1に記載の端子付電線の製造方法であって、
    前記端子は、相手側端子と接触するコンタクト部を備えており、
    前記工程(c)は、前記光を前記端子における前記コンタクト部と前記防食対象領域との間の部分に照射する工程を含む、
    端子付電線の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の端子付電線の製造方法であって、
    前記光が、スリット光である、端子付電線の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の端子付電線の製造方法であって、
    前記工程(c)は、
    前記光を光源から放射状に出射する工程と、
    前記光源から出射された光のうち、前記防食対象領域へ照射される光を遮光板によって遮る工程と、
    を含む、端子付電線の製造方法。
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