JP2014220097A - 端子付電線 - Google Patents
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Abstract
【課題】合成樹脂の止水部が形成される端子付電線において、簡易に圧着端子の被覆圧着部の内側に隙間が形成されることを防止すること。【解決手段】端子付電線1の圧着端子10において、被覆圧着部20には、突き合わせ状態で絶縁電線9にかしめられた一対の先端縁部221各々から絶縁電線9の周方向に沿って延びて形成され1列に並ぶ一対の切れ込み222が形成されている。止水樹脂部7は、流動状の合成樹脂が固化した部材からなる。止水樹脂部7は、絶縁電線9の端部における圧着端子10から露出している部分を覆う。特に、第三止水樹脂部73は一対の切れ込み222を塞ぐ。【選択図】図1
Description
本発明は、絶縁電線と絶縁電線の端部に取り付けられた圧着端子と絶縁電線における絶縁被覆から延び出た芯線を覆う止水樹脂部とを含む端子付電線に関する。
車両に搭載されるワイヤハーネスにおいて、コネクタのキャビティに挿入される金属製の圧着端子が電線の端部に取り付けられる。特許文献1に示されるように、圧着端子は、被覆圧着部、芯線圧着部及び接点部を有する。
被覆圧着部は、電線の端部における絶縁被覆に圧着される部分である。芯線圧着部は、電線の端部における絶縁被覆から延び出た芯線に圧着される部分である。接点部は、相手側の端子と直接接触し、相手側の端子に接続される部分である。以下、端部に圧着端子が取り付けられた電線のことを端子付電線と称する。
なお、被覆圧着部、芯線圧着部及び接点部は、それぞれインシュレーションバレル、ワイヤバレル及びコンタクトと称される。
絶縁電線の芯線がアルミニウム線である場合などにおいて、絶縁電線の芯線と圧着端子との間の異種金属接触腐食が生じやすい。異種金属接触腐食の防止のため、合成樹脂の被覆によって絶縁電線の芯線における圧着端子から露出した部分を覆うことが有効である。
例えば、特許文献1に示される端子付電線は、絶縁電線における絶縁被覆から延び出た芯線を芯線圧着部の外側から覆う合成樹脂の止水部を有する。この合成樹脂の止水部は、絶縁電線の芯線と圧着端子の芯線圧着部とが接触する部分への液体の浸入を防ぐために設けられている。合成樹脂の止水部は、流動状の合成樹脂が固化した部材からなる。以下、そのような合成樹脂の止水部のことを止水樹脂部と称する。
また、特許文献2に示される圧着端子においては、防食剤(流動状の合成樹脂)の導入溝が被覆圧着部の内側面に形成されている。これにより、絶縁電線と被覆圧着部との間に防食材を確実に充填させることが可能となる。
特許文献1に示される端子付電線において、絶縁電線における絶縁被覆の外周面と圧着端子における被覆圧着部の内側面とが密接している場合、絶縁電線の絶縁被覆と圧着端子の被覆圧着部との間から芯線の先端部へ液体が浸入することは防がれる。
しかしながら、特許文献1に示される端子付電線において、絶縁電線に対して曲げ方向又はねじり方向の外力が加わった場合に、絶縁被覆の変形によって被覆圧着部の内側に隙間が生じやすい。特に、経時変化によって絶縁被覆の弾性が劣化すると、被覆圧着部の内側の隙間がさらに生じやすくなる。
被覆圧着部の内側の隙間は、芯線の端部への液体の浸入路となる。そのため、止水樹脂部が形成されているにもかかわらず、芯線と圧着端子とが接触する部分の腐食が生じてしまう。
一方、特許文献2に示される圧着端子が採用されれば、被覆圧着部の内側に隙間が生じることは防がれる。但し、流動状の合成樹脂を圧着端子の内側面のごく浅く長い溝内に行き渡らせるために、合成樹脂の粘性の管理及び合成樹脂の注入方法の管理などについての厳格なパラメータ管理が必要となる。しかしながら、被覆圧着部の内側に隙間が生じることをより簡易に確実に防げることが望ましい。
本発明の目的は、合成樹脂の止水部が形成される端子付電線において、簡易に圧着端子の被覆圧着部の内側に隙間が形成されることを防止し、ひいては絶縁電線の芯線と圧着端子とが接触する部分の腐食を防止することである。
第1態様に係る端子付電線は、絶縁電線と圧着端子と止水樹脂部とを備える。上記圧着端子は、上記絶縁電線における絶縁被覆の部分及びその絶縁被覆から延び出た芯線の各々に圧着された被覆圧着部及び芯線圧着部を有する。上記圧着端子の上記被覆圧着部には、その被覆圧着部における突き合わせ状態で上記絶縁電線にかしめられた一対の先端縁部各々から上記絶縁電線の周方向に沿って延びて形成され1列に並ぶ一対の切れ込みが形成されている。上記止水樹脂部は、流動状の合成樹脂が固化した部材からなる。上記止水樹脂部は、上記絶縁電線の上記芯線における上記圧着端子から露出した部分を覆う。上記止水樹脂部は、第一止水樹脂部、第二止水樹脂部及び第三止水樹脂部を含む。上記第一止水樹脂部は、上記絶縁電線における上記被覆圧着部の上記芯線圧着部側の第一縁部に接する部分から先端側において上記圧着端子から露出している部分を覆う。上記第二止水樹脂部は、上記被覆圧着部の上記一対の先端縁部の間を上記第一縁部から上記一対の切れ込みまでに亘って塞ぐ。上記第三止水樹脂部は、上記被覆圧着部の上記一対の切れ込みを塞ぐ。
第2態様に係る端子付電線は、第1態様に係る端子付電線の一態様である。第2態様に係る端子付電線において、上記被覆圧着部の内側面に該被覆圧着部の上記一対の切れ込みの一方の先端から他方の先端へ至る一連の溝が形成されている。そして、上記第三止水樹脂部は、上記被覆圧着部の上記一対の切れ込みを塞ぐとともに上記被覆圧着部の上記溝と上記絶縁電線の上記絶縁被覆の部分との間の隙間を満たし、上記絶縁電線の全周に亘って環状に形成されている。
第3態様に係る端子付電線は、第2態様に係る端子付電線の一態様である。第3態様に係る端子付電線において、上記一対の先端縁部に対し反対側において上記絶縁電線を支える上記被覆圧着部の底板部に上記溝に連通する孔が形成されている。そして、上記第三止水樹脂部は上記被覆圧着部の上記孔を塞いでいる。
第4態様に係る端子付電線は、第1態様から第3態様のいずれかに係る端子付電線の一態様である。第4態様に係る端子付電線において、上記絶縁電線の上記芯線はアルミニウムを主成分とする金属材料からなる。さらに、上記圧着端子は銅を主成分とする金属材料からなる。
以上に示された各態様において、第一止水樹脂部は、圧着端子の被覆圧着部よりも芯線圧着部側において、絶縁電線における圧着端子から露出している部分を覆う。従って、第一止水樹脂部は、液体が圧着端子の外側から芯線の端部へ浸入することを防ぐ。
また、以上に示された各態様において、圧着端子の被覆圧着部に、絶縁電線の周方向に沿って延びて形成され1列に並ぶ一対の切れ込みが形成されている。即ち、被覆圧着部の一対のかしめ部は、少なくとも芯線圧着部側の縁部(第一縁部)を含む部分と、その反対側の縁部(第二縁部)を含む部分とに分岐して形成されている。
そして、第二止水樹脂部は、第一止水樹脂部の位置から被覆圧着部の一対の切れ込みの位置に至る範囲において、被覆圧着部の一対の先端縁部の間を埋める。さらに、第三止水樹脂部は、被覆圧着部の一対の切れ込みを塞ぐ。そのため、液体が絶縁電線の絶縁被覆の部分と圧着端子の被覆圧着部との間から芯線の端部へ浸入することも防止される。
また、流動状の合成樹脂を絶縁電線の端部上に流下させることによって止水樹脂部を形成することは容易である。特に、上記の各態様においては、被覆圧着部に絶縁電線の周方向に沿って一列に並ぶ一対の切れ込みが形成されている。そのため、第三止水樹脂部を絶縁電線の外周面に沿って形成することも容易である。即ち、流動状の合成樹脂が絶縁電線の外周面に沿う被覆圧着部の一対の切れ込み内に流し込まれるだけで、絶縁電線の外周面に沿う第三止水樹脂部が形成される。この場合、流動状の合成樹脂を被覆圧着部の内側面における絶縁電線の全周に亘るごく浅い長い溝内に行き渡らせる場合に比べ、合成樹脂の粘性及び注入方法などについてのパラメータ管理の許容範囲は広い。
また、絶縁電線に対して曲げ方向又はねじり方向の外力が加わった場合、絶縁電線の曲がり及びねじれは、2分岐した被覆圧着部における一対の切れ込みよりも第二縁部側(芯線圧着部側に対し反対側)の部分で抑制される。そのため、絶縁電線の曲がり及びねじれに起因して、一対の切れ込みを塞ぐ第三止水樹脂部と絶縁電線との間に液体の浸入経路が生じることが防止される。
以上に示したことから、上記の各態様によれば、簡易に圧着端子の被覆圧着部の内側に隙間が形成されることが防止される。その結果、絶縁電線の芯線と圧着端子とが異種金属で構成されている場合でも、異種金属接触腐食を防止することが可能である。
なお、絶縁電線の芯線と圧着端子とが同種の金属で構成されている場合でも、上記の各態様は、絶縁電線の芯線と圧着端子とが接触する部分の腐食の防止に有効である。
また、第2態様においては、第三止水樹脂部は、被覆圧着部の内側面において一対の切れ込みの一方の先端から他方の先端へ至る一連の溝と絶縁電線との間の隙間を満たし、絶縁電線の全周に亘って環状に形成されている。この場合、被覆圧着部の底板部と絶縁電線との間に液体の浸入経路が生じることも防止される。これにより、芯線と圧着端子とが接触する部分の腐食がより確実に防止される。
また、第2態様における被覆圧着部の溝は、一対の切れ込みの一方の先端から他方の先端までの比較的短い長さで形成されている。流動状の合成樹脂をそのような短い溝内に行き渡らせることは、厳格なパラメータ管理を要することなく比較的容易に実現可能である。例えば、第三止水樹脂部は、流動状の合成樹脂が上方から被覆圧着部における一対の切れ込み内に流下されることによって形成される。この場合、流動状の合成樹脂は、一対の切れ込みの先端から溝内に流れ込み、さらに溝内において被覆圧着部の底板部まで達して溝を満たす。
また、第3態様において、被覆圧着部の底板部には、溝に連通する孔が形成されている。この場合、一対の切れ込みの先端から溝内に流れ込んだ流動状の合成樹脂が溝を満たすと、自ずと合成樹脂が溝に連通する底板部の孔を塞ぐ状態となる。従って、合成樹脂(第三止水樹脂部)が底板部の孔を塞いでいることを確認するという簡易な検査により、流動状の合成樹脂が溝全体に行き渡ったことを検査することができる。
また、第4態様においては、絶縁電線の芯線と圧着端子とが異なる種類の金属材料で構成されている。この構成は、液体が絶縁電線の芯線の部分へ浸入した場合に、異種金属接触腐食が特に生じやすい構成である。そのため、絶縁電線の芯線の部分への液体の浸入を防止できる本発明の効果がより顕著となる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。以下に示される各実施形態に係る端子付電線は、自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスの一部である。
<第1実施形態>
まず、図1〜4を参照しつつ、端子付電線1の構成について説明する。端子付電線1は、絶縁電線9、圧着端子10及び止水樹脂部7を備えている。なお、図1〜3は、それぞれ端子付電線1における圧着端子10の圧着部の部分の側面図、平面図及び横断面図である。また、図3は、図1に示されるII−II平面における断面図である。また、図4は、絶縁電線9に圧着される前の圧着端子10の斜視図である。
まず、図1〜4を参照しつつ、端子付電線1の構成について説明する。端子付電線1は、絶縁電線9、圧着端子10及び止水樹脂部7を備えている。なお、図1〜3は、それぞれ端子付電線1における圧着端子10の圧着部の部分の側面図、平面図及び横断面図である。また、図3は、図1に示されるII−II平面における断面図である。また、図4は、絶縁電線9に圧着される前の圧着端子10の斜視図である。
<絶縁電線>
圧着端子10が取り付けられる対象となる絶縁電線9は、長尺な導体である芯線910と、その芯線910の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆920と、を有する電線である。通常、芯線910は、細い導体からなる複数の素線が撚り合わされた撚り線である。しかしながら、芯線910が単線であることも考えられる。
圧着端子10が取り付けられる対象となる絶縁電線9は、長尺な導体である芯線910と、その芯線910の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆920と、を有する電線である。通常、芯線910は、細い導体からなる複数の素線が撚り合わされた撚り線である。しかしながら、芯線910が単線であることも考えられる。
圧着端子10が取り付けられる絶縁電線9の端部は、予め一定の長さの分の芯線910の周囲から絶縁被覆920が剥がれた状態、即ち、一定の長さ分の芯線910が絶縁被覆から伸び出た状態に加工されている。
以下、絶縁電線9の端部において、絶縁被覆920の端から伸び出た芯線910を裸芯線部91と称する。また、絶縁電線9の絶縁被覆920における端部の一定の範囲(数ミリメートルから十数ミリメートル程度の長さの範囲)の部分を被覆端部92と称する。
端子付電線1において、絶縁電線9の芯線910は、例えば、アルミニウムを主成分とする金属の線材である。一方、絶縁電線9の絶縁被覆920は、例えば、ポリエチレン、塩化ビニル又はポリアミド系ナイロンなどを主成分とする合成樹脂の部材である。なお、芯線910が、銅を主成分とする金属の線材であることも考えられる。
<圧着端子>
図1〜4に示されるように、圧着端子10は、直線方向に沿って一列に並んで形成された、被覆圧着部20、第一連結部30、芯線圧着部40、第二連結部50及び接点部60を備えている。
図1〜4に示されるように、圧着端子10は、直線方向に沿って一列に並んで形成された、被覆圧着部20、第一連結部30、芯線圧着部40、第二連結部50及び接点部60を備えている。
以下、圧着端子10における被覆圧着部20から芯線圧着部40及び接点部60へ向かう直線方向を延伸方向と称する。延伸方向は、圧着端子10が取り付けられる絶縁電線9の長手方向でもある。
圧着端子10は、金属の板材の折り曲げ加工によって得られる。また、圧着端子10を構成する金属の板材は、メッキが形成された板状の金属の母材に対する打ち抜き加工によって得られる。従って、圧着端子10を構成する金属の板材は、基材と、その基材の表面に形成されたメッキとにより構成されている。
例えば、圧着端子10の基材は、銅又は銅の合金など、銅を主成分とする金属材料からなる部材である。この場合、メッキを含む圧着端子10全体は、銅を主成分とする金属材料からなる。一方、メッキは、錫(Sn)もしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金など、錫を主成分とする金属材料からなる部材である。
<圧着端子:被覆圧着部>
被覆圧着部20は、曲がって形成された板状の部分であり、絶縁電線9に圧着される前の状態において、絶縁電線9の被覆端部92が挿入される溝を形成している。端子付電線1において、被覆圧着部20は、被覆圧着部20が形成する溝の内側に挿入された被覆端部92の周囲に沿って曲げられることにより、被覆端部92に対して圧着されている。
被覆圧着部20は、曲がって形成された板状の部分であり、絶縁電線9に圧着される前の状態において、絶縁電線9の被覆端部92が挿入される溝を形成している。端子付電線1において、被覆圧着部20は、被覆圧着部20が形成する溝の内側に挿入された被覆端部92の周囲に沿って曲げられることにより、被覆端部92に対して圧着されている。
被覆端部92は、圧着端子10の被覆圧着部20の圧力によって圧縮されている。これにより、被覆端部92の外周面は、被覆圧着部20の内側面に密接している。
被覆圧着部20は、底板部21と、2つの被覆かしめ部22とを有する。底板部21は、圧着端子10が取り付けられる対象の絶縁電線9における被覆端部92を一の方向(下方)から支える部分である。また、2つの被覆かしめ部22は、底板部21から被覆端部92の両側へ起立して形成された部分である。
以下、延伸方向に直交し、2つの被覆かしめ部22が対向する方向を幅方向と称する。さらに、延伸方向及び幅方向に直交する方向を高さ方向と称する。従って、底板部21は、絶縁電線9における被覆端部92を高さ方向における一方の側から支える。
被覆かしめ部22各々における先端側の一部の範囲を占める部分は、底板部21に対向する向きへ折り曲げられて被覆端部92にかしめられ、被覆圧着部20の上面を形成している。また、各被覆かしめ部22における根元側の一部の範囲を占める部分は、被覆圧着部20の両側面を形成している。
なお、本明細書において、被覆圧着部20の底面、側面及び上面との用語は、便宜上、被覆端部92の四方の面を区別するために用いられており、端子付電線1が敷設された状態における上下左右の方向とは関係しない。
本実施形態に示される被覆圧着部20は、一対の先端縁部221が突き合わさる状態で圧着される突き合わせタイプである。一対の先端縁部221は、2つの被覆かしめ部22各々の先端の縁部である。
以下の説明において、圧着端子10の被覆圧着部20における芯線圧着部40側の縁部を第一縁部201、その反対側の縁部のことを第二縁部202と称する。
図1〜3に示されるように、被覆圧着部20の一対の被覆かしめ部22各々における突き合わせ状態で被覆端部92にかしめられた一対の先端縁部221各々から被覆端部92の周方向に沿って延びて形成され1列に並ぶ一対の切れ込み222が形成されている。一対の切れ込み222各々は流動状の合成樹脂が容易に流入可能な程度の幅をもって形成されている。図1,2,4に示される例では、一対の切れ込み222各々は帯状に形成されている。
即ち、被覆圧着部における一対の被覆かしめ部22各々は、第一縁部201を含む部分と、その反対側の第二縁部202を含む部分とに2分岐して形成されている。
また、図4に示されるように、被覆圧着部20の内側面には、一対の切れ込み222の一方の先端から他方の先端へ至る一連の溝223が形成されている。
図1〜4に示される例では、一対の切れ込み222各々は、一対の先端縁部221各々から被覆圧着部20の各側壁部における底板部21寄りの位置まで延びて形成されている。この場合、被覆圧着部20の内側面の溝223は、被覆圧着部20の底板部21から両側壁部における底板部21寄りの位置に亘る範囲において一連に形成されている。
被覆圧着部20の溝223は、例えば、圧着端子10の元となる平板材に対するプレス加工によって形成される。また、被覆圧着部20の溝223が、圧着端子10の元となる板材に対するレーザ加工によって形成されることも考えられる。
圧着端子10が、表面にメッキが形成された板材で構成されている場合、レーザ加工により形成された被覆圧着部20の溝223は、メッキが剥がれた非メッキの部分となる。
<圧着端子:芯線圧着部>
芯線圧着部40は、絶縁電線9に圧着される前の状態において、曲がって形成された板状の部分であり、絶縁電線9の裸芯線部91が挿入される溝を形成している。そして、芯線圧着部40は、芯線圧着部40が形成する溝の内側に挿入された裸芯線部91に対して圧着される。
芯線圧着部40は、絶縁電線9に圧着される前の状態において、曲がって形成された板状の部分であり、絶縁電線9の裸芯線部91が挿入される溝を形成している。そして、芯線圧着部40は、芯線圧着部40が形成する溝の内側に挿入された裸芯線部91に対して圧着される。
芯線圧着部40は、底板部41と、2つの芯線かしめ部42とを有する。底板部41は、圧着端子10が取り付けられる対象の絶縁電線9における裸芯線部91を高さ方向の一方の側から支える部分である。また、2つの芯線かしめ部42は、底板部41から裸芯線部91の両側へ起立して形成された部分である。
各芯線かしめ部42における先端側の一部の範囲を占める部分は、底板部41に対向する向きへ折り曲げられて裸芯線部91にかしめられている。本実施形態に示される芯線圧着部40は、2つの芯線かしめ部42が重ならない突き合わせタイプである。しかしながら、芯線圧着部40は、2つの芯線かしめ部42が重ねられて裸芯線部91にかしめられる重ね合わせタイプであること、或いは、筒状に形成されたクローズドバレルタイプであることも考えられる。
<圧着端子:第一連結部>
第一連結部30は、被覆圧着部20と芯線圧着部40とを繋ぐ部分である。第一連結部30は、曲がって形成された板状の部分であり、被覆端部92及び裸芯線部91の境界部分が挿入される溝を形成している。そして、第一連結部30は、被覆圧着部20の底板部21と芯線圧着部40の底板部41とを繋ぐ底板部31と、底板部31から絶縁電線9の両側へ伸びて起立した2つの側壁部32とを有する。
第一連結部30は、被覆圧着部20と芯線圧着部40とを繋ぐ部分である。第一連結部30は、曲がって形成された板状の部分であり、被覆端部92及び裸芯線部91の境界部分が挿入される溝を形成している。そして、第一連結部30は、被覆圧着部20の底板部21と芯線圧着部40の底板部41とを繋ぐ底板部31と、底板部31から絶縁電線9の両側へ伸びて起立した2つの側壁部32とを有する。
<圧着端子:接点部>
接点部60は、圧着端子10の接続相手となる不図示の相手側端子と嵌り合うことによって相手側端子と直接接触する部分である。例えば、接点部60は、相手側端子が嵌め入れられる孔である端子挿入孔が形成された筒状の部分である。或いは、接点部60が、相手側端子の端子挿入孔に嵌め入れられる棒状の導体である場合もある。
接点部60は、圧着端子10の接続相手となる不図示の相手側端子と嵌り合うことによって相手側端子と直接接触する部分である。例えば、接点部60は、相手側端子が嵌め入れられる孔である端子挿入孔が形成された筒状の部分である。或いは、接点部60が、相手側端子の端子挿入孔に嵌め入れられる棒状の導体である場合もある。
<圧着端子:第二連結部>
第二連結部50は、芯線圧着部40と接点部60を繋ぐ部分である。第二連結部50は、曲がって形成された板状の部分であり、溝を形成している。裸芯線部91の先端部分が、芯線圧着部40から第二連結部50が形成する溝へはみ出す場合もあるが、そうでない場合もある。そして、第二連結部50は、芯線圧着部40の底板部41に繋がる底板部51と、底板部51から伸びて起立した2つの側壁部52とを有する。
第二連結部50は、芯線圧着部40と接点部60を繋ぐ部分である。第二連結部50は、曲がって形成された板状の部分であり、溝を形成している。裸芯線部91の先端部分が、芯線圧着部40から第二連結部50が形成する溝へはみ出す場合もあるが、そうでない場合もある。そして、第二連結部50は、芯線圧着部40の底板部41に繋がる底板部51と、底板部51から伸びて起立した2つの側壁部52とを有する。
端子付電線1において、絶縁電線9の芯線910と圧着端子10とは、それぞれ異種の金属で構成されていることが考えられる。
例えば、芯線910が、アルミニウム線、即ち、アルミニウムを主成分とする金属(アルミニウムまたはアルミニウム合金)の線材であることが考えられる。一方、圧着端子10が、銅もしくは黄銅などの銅合金の基材に、錫(Sn)もしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された部材であることが考えられる。この場合、圧着端子10と接触する裸芯線部91は、異種金属接触腐食によって腐食しやすい。
<止水樹脂部>
端子付電線1における絶縁電線9の端部には、裸芯線部91の腐食を防ぐための止水樹脂部7が形成されている。止水樹脂部7は、絶縁電線9の裸芯線部91を圧着端子10の外側から覆う合成樹脂の被覆である。止水樹脂部7は、流動状の合成樹脂が固化した部材からなる。
端子付電線1における絶縁電線9の端部には、裸芯線部91の腐食を防ぐための止水樹脂部7が形成されている。止水樹脂部7は、絶縁電線9の裸芯線部91を圧着端子10の外側から覆う合成樹脂の被覆である。止水樹脂部7は、流動状の合成樹脂が固化した部材からなる。
端子付電線1において、止水樹脂部7は、主として裸芯線部91を覆う第一止水樹脂部71と被覆圧着部20上に形成され第一止水樹脂部71に連なる第二止水樹脂部72と第二止水樹脂部72に連なる第三止水樹脂部73とを含む。
止水樹脂部7は、例えば、シリコン系、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系又はエポキシ系の合成樹脂である。また、図1〜3に示される例では、止水樹脂部7は、透明又は半透明の材料で構成されている。しかしながら、止水樹脂部7は、透明ではない樹脂で構成されることも考えられる。止水樹脂部7が、有色の半透明の材料で構成されていれば、止水樹脂部7の厚みの確認が容易となる。
端子付電線1において、裸芯線部91の腐食防止のために覆われるべき領域は、絶縁電線9における少なくとも被覆圧着部20の第一縁部201に接する圧着境界部901から先端902までの部分である。そのため、第一止水樹脂部71は、絶縁電線9における少なくとも圧着境界部901から先端側において圧着端子10から露出している部分を覆う。
例えば、第一止水樹脂部71は、絶縁電線9の被覆端部92に圧着された被覆圧着部20の第一縁部201から、第二連結部50の延伸方向における中間位置までの範囲に形成されている。そして、第一止水樹脂部71は、その範囲に存在する絶縁電線9における圧着端子10から露出した部分を覆って密封している。
また、第二止水樹脂部72は、被覆圧着部20における突き合わせ状態で被覆端部92にかしめられた一対の先端縁部221の間を第一縁部201から一対の切れ込み222までに亘る範囲において塞ぐ。
従って、第二止水樹脂部72は、被覆圧着部20の第一縁部201から一対の切れ込み222に至る範囲において、一対の先端縁部221の間の隙間を埋めている。
また、第三止水樹脂部73は、少なくとも被覆圧着部20の一対の切れ込み222を塞ぐ。第三止水樹脂部73は、一対の切れ込み222内において被覆端部92の外周面に密接している。
さらに、図3に示されるように、本実施形態においては、第三止水樹脂部73は、被覆圧着部20の一対の切れ込み222を塞ぐとともに被覆圧着部20の溝223と被覆端部92との間の隙間を満たしている。そのため、第三止水樹脂部73は、絶縁電線9の被覆端部92の全周に亘って環状に形成されている。従って、第三止水樹脂部73は、一対の切れ込み222の位置に置いて被覆端部92の外周面に全周に亘って密接している。
図5は、流動状の合成樹脂70が端子付電線の端部に供給される工程を示す図である。図5に示されるように、止水樹脂部7は、流動状の合成樹脂70が上方から絶縁電線9の端部に供給されることによって形成される。流動状の合成樹脂70はディスペンサ101によって供給される。流動状の合成樹脂70は、端子付電線1における芯線圧着部40が圧着された裸芯線部91の先端902から被覆圧着部20の一対の切れ込み222に至る領域に供給される。
一対の切れ込み222の上方から供給された流動状の合成樹脂70は、一対の切れ込み222内に流入するとともに、一対の切れ込み222の先端から溝223内に流れ込む。これにより、流動状の合成樹脂70は、被覆圧着部20における一対の切れ込み222内を満たすとともに、溝223と被覆端部92との間の隙間を満たす。
絶縁電線9の端部に流下した合成樹脂は、所定の固化工程を経て固化する。例えば、止水樹脂部7が熱可塑性樹脂からなる場合、固化工程は冷却工程である。また、止水樹脂部7が湿気固化樹脂からなる場合、固化工程は、湿気を含む空気に湿気固化樹脂を所定時間晒す工程である。また、止水樹脂部7が紫外線硬化樹脂からなる場合、固化工程は紫外光を照射する工程である。
<効果>
端子付電線1において、第一止水樹脂部71は、圧着端子10の被覆圧着部20よりも芯線圧着部40側において、絶縁電線9における圧着端子10から露出している部分を覆う。従って、第一止水樹脂部71は、液体が圧着端子10の外側から裸芯線部91へ浸入することを防ぐ。
端子付電線1において、第一止水樹脂部71は、圧着端子10の被覆圧着部20よりも芯線圧着部40側において、絶縁電線9における圧着端子10から露出している部分を覆う。従って、第一止水樹脂部71は、液体が圧着端子10の外側から裸芯線部91へ浸入することを防ぐ。
また、端子付電線1において、圧着端子10の被覆圧着部20に、被覆端部92の周方向に沿って延びて形成され1列に並ぶ一対の切れ込み222が形成されている。即ち、一対の被覆かしめ部22は、それぞれ第一縁部201を含む部分と、第二縁部202を含む部分とに2分岐して形成されている。
そして、第二止水樹脂部72は、第一止水樹脂部71の位置から被覆圧着部20の一対の切れ込み222の位置に至る範囲において、被覆圧着部20の一対の先端縁部221の間を埋める。さらに、第三止水樹脂部73は、被覆圧着部20の一対の切れ込み222を塞ぐ。そのため、液体が被覆端部92と被覆圧着部20との間から裸芯線部91へ浸入することも防止される。
また、図5に示されるように、流動状の合成樹脂70を絶縁電線9の端部上に流下させることによって止水樹脂部7を形成することは、金型などの重装備を必要とせず容易である。さらに、一対の切れ込み222が被覆圧着部20に形成されているため、第三止水樹脂部73を被覆端部92の外周面に沿って形成することも容易である。
即ち、流動状の合成樹脂70が一対の切れ込み222内に流し込まれるだけで、被覆端部92の外周面に沿う第三止水樹脂部73が形成される。この場合、流動状の合成樹脂70を被覆圧着部の内側面における被覆端部92の全周に亘るごく浅い長い溝内に行き渡らせる場合に比べ、合成樹脂の粘性及び注入方法などについてのパラメータ管理の許容範囲は広い。
また、絶縁電線9に対して曲げ方向又はねじり方向の外力が加わった場合、絶縁電線9の曲がり及びねじれは、2分岐した被覆圧着部20における第二縁部202側の部分で抑制される。そのため、絶縁電線9の曲がり及びねじれに起因して、一対の切れ込み222を塞ぐ第三止水樹脂部73と被覆端部92との間に液体の浸入経路が生じることが防止される。
また、端子付電線1においては、第三止水樹脂部73は、被覆圧着部20の内側面において一対の切れ込み222の一方の先端から他方の先端へ至る一連の溝223と被覆端部92との間の隙間を満たし、被覆端部92の全周に亘って環状に形成されている。そのため、被覆圧着部20の底板部21と被覆端部92との間に液体の浸入経路が生じることも防止される。これにより、裸芯線部91と圧着端子10とが接触する部分の腐食がより確実に防止される。
また、被覆圧着部20の溝223は、一対の切れ込み222の一方の先端から他方の先端までの比較的短い長さで形成されている。流動状の合成樹脂70をそのような短い溝内に行き渡らせることは、厳格なパラメータ管理を要することなく比較的容易に実現可能である。例えば、第三止水樹脂部73は、流動状の合成樹脂70が上方から被覆圧着部20の一対の切れ込み222内に流下されることによって形成される。この場合、流動状の合成樹脂70は、一対の切れ込み222各々の先端から溝223内に流れ込み、さらに溝223内において被覆圧着部20の底板部21まで達して溝223を満たす。
以上に示したことから、端子付電線1が採用されれば、簡易に圧着端子10被覆圧着部20の内側に隙間が形成されることが防止される。その結果、絶縁電線9の芯線910と圧着端子10とが異種金属で構成されている場合でも、異種金属接触腐食を防止することが可能である。
なお、絶縁電線9の芯線910と圧着端子10とが同種の金属で構成されている場合でも、端子付電線1は、絶縁電線9の芯線910と圧着端子10とが接触する部分の腐食の防止に有効である。
また、芯線910と圧着端子10とが異なる種類の金属材料で構成されている場合、液体が裸芯線部91へ浸入すると異種金属接触腐食が特に生じやすい。しかしながら、端子付電線1が採用されれば、そのような場合でも、異種金属接触腐食を防止することが可能である。
なお、芯線910と圧着端子10とが同種の金属で構成されている場合でも、端子付電線1の構造は、裸芯線部91と圧着端子10とが接触する部分の腐食の防止に有効である。
<第2実施形態>
次に、図6を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る端子付電線1Aについて説明する。端子付電線1Aは、端子付電線1と比較して、圧着端子10における被覆圧着部20の底板部21に孔211が形成されている点のみが異なっている。図6において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、端子付電線1Aにおける端子付電線1と異なる点についてのみ説明する。
次に、図6を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る端子付電線1Aについて説明する。端子付電線1Aは、端子付電線1と比較して、圧着端子10における被覆圧着部20の底板部21に孔211が形成されている点のみが異なっている。図6において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、端子付電線1Aにおける端子付電線1と異なる点についてのみ説明する。
なお、図6は端子付電線1Aの主要部の横断面図である。より具体的には、図6は端子付電線1Aにおける被覆圧着部20の一対の切れ込み222の位置の横断面図である。
被覆圧着部20の底板部21は、被覆圧着部20の一対の先端縁部221に対し反対側において被覆端部92を支える部分である。端子付電線1Aにおいて、溝223に連通する孔211が被覆圧着部20の底板部21に形成されている。図6に示されるように孔211は、底板部21における幅方向の中心位置に形成されることが望ましい。
そして、端子付電線1Aにおいて、第三止水樹脂部73は、被覆圧着部20における底板部21の孔211を塞いでいる。
端子付電線1Aにおいて、一対の切れ込み222各々の先端から溝223内に流れ込んだ流動状の合成樹脂70が溝223を満たすと、自ずと合成樹脂70が溝223に連通する底板部21の孔211を塞ぐ状態となる。
従って、第三止水樹脂部73又はその元になる流動状の合成樹脂70が底板部21の孔211を塞いでいることを確認するという簡易な検査により、流動状の合成樹脂70が溝223全体に行き渡ったことを検査することができる。
そして、第三止水樹脂部73が一対の切れ込み222全体と底板部21の孔211とを塞いでいることを検査することにより、第三止水樹脂部73が被覆端部92の全周に密接して環状に形成されたことを容易に確認できる。
<その他>
端子付電線1,1Aにおいて、圧着端子10における被覆圧着部20の一対の切れ込み222が第一縁部201から第二縁部202へ向かう方向において間隔を空けて複数並んで形成されていることも考えられる。この場合、第二止水樹脂部72は、少なくとも第一縁部201から最も第二縁部202寄りの一対の切れ込み222の位置までに亘って形成される。また、第三止水樹脂部73は、一対の切れ込み222ごとに形成される。
端子付電線1,1Aにおいて、圧着端子10における被覆圧着部20の一対の切れ込み222が第一縁部201から第二縁部202へ向かう方向において間隔を空けて複数並んで形成されていることも考えられる。この場合、第二止水樹脂部72は、少なくとも第一縁部201から最も第二縁部202寄りの一対の切れ込み222の位置までに亘って形成される。また、第三止水樹脂部73は、一対の切れ込み222ごとに形成される。
端子付電線1において、圧着端子10における被覆圧着部20の内側面の溝223が形成されない実施形態も考えられる。この場合、第三止水樹脂部73は、被覆圧着部20における底板部21の内側には形成されない。通常、液体の浸入経路は被覆端部92と底板部21との間には形成されにくい。そのため、端子付電線1の溝233が省略された場合においても、高い止水性が確保される。
なお、本発明に係る端子付電線は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された各実施形態を自由に組み合わせること、或いは各実施形態を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1,1A 端子付電線
7 止水樹脂部
9 絶縁電線
10 圧着端子
20 被覆圧着部
21 底板部
22 被覆かしめ部
30 第一連結部
31 第一連結部の底板部
32 第一連結部の側壁部
40 芯線圧着部
41 芯線圧着部の底板部
42 芯線かしめ部
50 第二連結部
51 第二連結部の底板部
52 第二連結部の側壁部
60 接点部
70 流動状の合成樹脂
71 第一止水樹脂部
72 第二止水樹脂部
73 第三止水樹脂部
91 裸芯線部
92 被覆端部
101 ディスペンサ
201 被覆圧着部の第一縁部
202 被覆圧着部の第二縁部
211 被覆圧着部の孔
221 被覆圧着部の先端縁部
222 被覆圧着部の切れ込み
223 被覆圧着部の内側面の溝
901 圧着境界部
902 絶縁電線の先端
910 芯線
920 絶縁被覆
7 止水樹脂部
9 絶縁電線
10 圧着端子
20 被覆圧着部
21 底板部
22 被覆かしめ部
30 第一連結部
31 第一連結部の底板部
32 第一連結部の側壁部
40 芯線圧着部
41 芯線圧着部の底板部
42 芯線かしめ部
50 第二連結部
51 第二連結部の底板部
52 第二連結部の側壁部
60 接点部
70 流動状の合成樹脂
71 第一止水樹脂部
72 第二止水樹脂部
73 第三止水樹脂部
91 裸芯線部
92 被覆端部
101 ディスペンサ
201 被覆圧着部の第一縁部
202 被覆圧着部の第二縁部
211 被覆圧着部の孔
221 被覆圧着部の先端縁部
222 被覆圧着部の切れ込み
223 被覆圧着部の内側面の溝
901 圧着境界部
902 絶縁電線の先端
910 芯線
920 絶縁被覆
Claims (4)
- 絶縁電線と、
前記絶縁電線における絶縁被覆の部分及び前記絶縁被覆から延び出た芯線の各々に圧着された被覆圧着部及び芯線圧着部を有する圧着端子と、
流動状の合成樹脂が固化した部材からなり、前記絶縁電線の前記芯線における前記圧着端子から露出した部分を覆う止水樹脂部と、を備え、
前記圧着端子の前記被覆圧着部に、該被覆圧着部における突き合わせ状態で前記絶縁電線にかしめられた一対の先端縁部各々から前記絶縁電線の周方向に沿って延びて形成され1列に並ぶ一対の切れ込みが形成されており、
前記止水樹脂部は、
前記絶縁電線における前記被覆圧着部の前記芯線圧着部側の第一縁部に接する部分から先端側において前記圧着端子から露出している部分を覆う第一止水樹脂部と、
前記被覆圧着部の前記一対の先端縁部の間を前記第一縁部から前記一対の切れ込みまでに亘って塞ぐ第二止水樹脂部と、
前記被覆圧着部の前記一対の切れ込みを塞ぐ第三止水樹脂部と、を含む、端子付電線。 - 請求項1に記載の端子付電線であって、
前記被覆圧着部の内側面に該被覆圧着部の前記一対の切れ込みの一方の先端から他方の先端へ至る一連の溝が形成されており、
前記第三止水樹脂部は、前記被覆圧着部の前記一対の切れ込みを塞ぐとともに前記被覆圧着部の前記溝と前記絶縁電線の前記絶縁被覆の部分との間の隙間を満たし、前記絶縁電線の全周に亘って環状に形成されている、端子付電線。 - 請求項2に記載の端子付電線であって、
前記一対の先端縁部に対し反対側において前記絶縁電線を支える前記被覆圧着部の底板部に前記溝に連通する孔が形成されており、
前記第三止水樹脂部は前記被覆圧着部の前記孔を塞いでいる、端子付電線。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の端子付電線であって、
前記絶縁電線の前記芯線はアルミニウムを主成分とする金属材料からなり、
前記圧着端子は銅を主成分とする金属材料からなる、端子付電線。
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- 2013-05-08 JP JP2013098276A patent/JP2014220097A/ja active Pending
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