JP2015151650A - 繊維集束剤 - Google Patents

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裕治 吉田
Yuji Yoshida
裕治 吉田
圭一 藤瀬
Keiichi Fujise
圭一 藤瀬
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Abstract

【課題】集束性に優れる繊維集束剤を提供する。
【解決手段】ビニルピロリドンを含有する単量体(a)を重合してなるセクション(A)と、ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体を含有する単量体(b)を重合してなるセクション(B)とを少なくとも一つずつ有し、上記セクション(A)を形成する工程とセクション(B)を形成する工程とを有するリビングラジカル重合法により形成された共重合体を含有する繊維集束剤を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維集束剤に関する。
高強度と高耐久性が求められる用途では、一般に、繊維強化プラスチック(FRP)が使用されている。FRPに使用される繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、樹脂繊維などがある。これらの繊維は、通常、強度を高めるために数千〜数万本を繊維集束剤により集束したものが使用されている。
上記繊維集束剤には繊維の糸切れや毛羽立ちを抑制することが求められている。繊維集束剤には、デンプン、加工デンプン、デキストリン、アミロースなどのデンプン類、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールなどが使用される。例えば、特許文献1では、α−1,4−グルカンを用いた繊維集束剤が開示されている。
特開2006−213572号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の繊維集束剤は、集束性が十分ではないという問題がある。そこで、本発明は、集束性に優れる繊維集束剤を提供することを目的とする。
本発明の繊維集束剤は、化学構造の異なる2以上のセクションを有する共重合体を含有してなる繊維集束剤であって、上記の課題を解決するために、共重合体がビニルピロリドンを含有する単量体(a)を重合してなるセクション(A)と、ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体を含有する単量体(b)を重合してなるセクション(B)とを少なくとも一つずつ有し、上記セクション(A)を形成する工程とセクション(B)を形成する工程とを有するリビングラジカル重合法により形成されたものとする。
上記ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体(b)としては、α,β−不飽和カルボン酸及びその誘導体、α,β−不飽和ケトン、不飽和炭化水素化合物、シアノ基含有不飽和炭化水素化合物、ビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物、不飽和アルコール化合物、芳香族アルケニル化合物、並びに、炭素数7以上のN−ビニルアミン化合物から選ばれた1種又は2種以上が用いられる。
上記セクション(A)はビニルピロリドンを50重量%以上含有する単量体(a)を重合して得ることが好ましい。
また、上記セクション(B)は上記ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体を60重量%以上含有する単量体(b)を重合して得ることが好ましい。
上記リビングラジカル重合法としては、可逆的付加開裂連鎖移動重合法が好適に用いられる。この可逆的付加開裂連鎖移動重合法には、ジチオカルバミン酸エステル及びキサントゲン酸エステルから選ばれた少なくとも1種の触媒を用いることができる。
上記セクション(A)は、ポリビニルピロリドンからなるブロック単位であることが好ましい。このブロック単位は、ビニルピロリドン5分子以上が単独重合してなることが好ましい。
上記共重合体中、セクション(A)の割合が30〜97重量%の範囲内であり、セクション(B)の割合が3〜70重量%の範囲内であることが好ましい。
上記共重合体は、末端にジチオカルバメート基又はキサンタート基を有することが好ましい。
本発明の繊維集束剤に含有される重合体は、リビングラジカル重合法により逐次形成されたセクション(A)とセクション(B)とを少なくとも1つずつ有する共重合体を含有するものである。
上記セクション(A)は、ビニルピロリドンを含有する単量体(a)を重合してなるものであり、構成モノマーの50重量%以上がビニルピロリドンであることが好ましい。
セクション(A)は、構成モノマーとしてビニルピロリドンのみを有することが特に好ましく、その重合数は5以上が好ましく、7以上がより好ましく、10以上がさらに好ましい。上記範囲内とすることにより、集束性がより優れたものとなる。
上記セクション(A)は、数平均分子量が500以上であることが好ましく、1,000以上であることがより好ましい。また、1,000,000以下であることが好ましく、300,000以下であることがより好ましく、200,000以下であることがさらに好ましく、100,000以下であることが最も好ましい。上記範囲内とすることにより、集束性がより優れたものとなる。
上記共重合体における上記セクション(A)の含有量は、30重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。また、97重量%以下であることが好ましく、95重量%以下であることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、集束性がより優れたものとなる。
次に、セクション(B)の構成モノマーとしては、ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体を用いることができる。このようなビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体としては、例えば、α,β−不飽和カルボン酸及びその誘導体、α,β−不飽和ケトン、不飽和炭化水素化合物、シアノ基含有不飽和炭化水素化合物、ビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物、不飽和アルコール化合物、芳香族アルケニル化合物、並びに、炭素数7以上のN−ビニルアミン化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。ここで、芳香族アルケニル化合物とは、アルケニル基で置換された芳香環を有する化合物である。また、N−アルケニルアミン化合物とは、窒素原子上にアルケニル基を有する化合物である。なお、上記ブロック単位の構成モノマーを2種以上用いる場合は、これらの構造はブロック構造であってもランダム構造であってもよい。
α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、トランス−2−ヘキサン酸などが挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味する。
α,β−不飽和カルボン酸の誘導体としては、α,β−不飽和カルボン酸塩、α,β−不飽和カルボン酸無水物、α,β−不飽和カルボン酸クロリド、α,β−不飽和カルボン酸エステル、α,β−不飽和カルボン酸アミド、マレイミド化合物等が挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸塩としては、例えば、上記α,β−不飽和カルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸無水物としては、例えば、上記α,β−不飽和カルボン酸の無水物が挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸クロリドとしては、例えば、上記α,β−不飽和カルボン酸のカルボン酸クロライドが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸アミドとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−(t−ブチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、クロトンアミドなどが挙げられる。マレイミド化合物としては、例えば、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどが挙げられる。
α,β−不飽和ケトンとしては、例えば、イソプロピリデンアセトン、ジイソプロピリデンアセトン、2−シクロヘキセン−1−オン、2−シクロペンテン−1−オン、3−デセン−2−オン、3−メチル−3−ブテン−2−オン、メチルビニルケトン、3−ノネン−2−オン、3−オクテン−2−オンなどが挙げられる。
不飽和炭化水素化合物としては、例えば、エチレン、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンなどのアルケン、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロヘプタジエン、1,3−シクロオクタジエン、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン及びクロロプレンなどの共役ジエンが挙げられる。
シアノ基含有不飽和炭化水素化合物としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−シアノエチルアクリロニトリルなどが挙げられる。
ビニルエーテル化合物としては、例えば、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−クロロエチルエーテル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、2,3−ジヒドロフラン、1,4−ジオキセン、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、イソプロペニルメチルエーテルなどが挙げられる。
ビニルエステル化合物としては、例えば、酢酸ビニル、酪酸ビニル、酢酸イソプロペニル、カプリン酸ビニル、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
不飽和アルコールとしては、例えば、アリルアルコール、けい皮アルコールなどが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−フルオロスチレン、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン、4−クロロスチレン、4−ブロモスチレン、4−ヨードスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−アミノスチレン、4−カルボキシスチレン、4−アセトキシスチレン、4−シアノメチルスチレン、4−クロロメチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−ニトロスチレン、4−スチレンスルホン酸ナトリウム、4−スチレンスルホン酸クロリド、4−ビニルフェニルボラン酸、α−メチルスチレン、トランス−β−メチルスチレン、2−メチル−1−フェニルプロペン、1−フェニル−1−シクロヘキセン、β−ブロモスチレン、β−スチレンスルホン酸ナトリウム、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−イソプロペニルナフタレン、1−ビニルイミダゾールなどの芳香族ビニル化合物が挙げられる。
炭素数7以上のN−ビニルアミン化合物としては、例えば、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカルバゾールなどが挙げられる。
これらのうち、集束性に優れることから、α,β−不飽和カルボン酸及びその誘導体、シアノ基含有不飽和炭化水素化合物、並びに、ビニルエステル化合物が好ましい。また、集束性に特に優れることから、α,β−不飽和カルボン酸アミド及びシアノ基含有不飽和炭化水素化合物が好ましく、アクリルアミド及びアクリロニトリルがより好ましい。
上記セクション(B)は、構成モノマーとしてビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体を60重量%以上含有することが好ましく、80重量%以上含有することがより好ましく、90重量%以上含有することがさらに好ましく、100重量%含有することが最も好ましい。上記範囲内とすることにより、集束性がより優れたものとなる。
上記セクション(B)は、数平均分子量が500以上であることが好ましく、1,000以上であることがより好ましい。また、1,000,000以下であることが好ましく、300,000以下であることがより好ましく、100,000以下であることがさらに好ましく、50,000以下であることが最も好ましい。上記範囲内とすることにより、集束性がより優れたものとなる。
上記共重合体における上記セクション(B)の含有量は、3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましい。また、70重量%以下であることが好ましく、50重量%以下であることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、集束性がより優れたものとなる。
上記セクション(B)には、ビニルピロリドンが含まれていてもよいが、5分子以上連続した部分は含まないものとする。
本発明で用いる共重合体は、上記セクション(A)と上記セクション(B)をそれぞれ少なくとも1つ含むものとする。すなわち、セクション(A)とセクション(B)が一つずつ直鎖状に結合したA−B構造のほか、A−B−A構造又はB−A−B構造、あるいはセクション(A)又は上記セクション(B)をさらに有する構造をとることもできる。
また、本発明に用いる共重合体は、本発明の目的に反しない範囲であれば、上記セクション(A)及び上記セクション(B)以外の構造単位を含有していてもよい。
本発明に用いる共重合体は、末端にジチオカルバメート基またはキサンタート基を有することが好ましい。
ジチオカルバメート基としては、例えば、N,N−ジメチルジチオカルバメート基、N,N−ジエチルジチオカルバメート基、N−メチル−N−フェニルジチオカルバメート基、N,N−ジフェニルジチオカルバメート基、N−メチル−N−(4−ピリジル)ジチオカルバメート基、N,N−ジ(4−ピリジル)ジチオカルバメート基などが挙げられる。また、キサンタート基としては、例えば、メチルキサンタート基、エチルキサンタート基、プロピルキサンタート基、フェニルキサンタート基などが挙げられる。これらのうち、末端にジチオカルバメート基を有する共重合体であることが好ましい。
本発明に用いる共重合体は、線状共重合体であることが好ましい。
本発明に用いる共重合体は、数平均分子量が1,000以上であることが好ましく、2,000以上であることがより好ましい。また、2,000,000以下であることが好ましく、600,000以下であることがより好ましく、300,000以下であることがさらに好ましく、150,000以下であることが最も好ましい。上記範囲内とすることにより、集束性がより優れたものとなる。
本発明に用いる共重合体の製造方法は、リビングラジカル重合法により製造することができ、具体的には原子移動ラジカル重合法(ATRP法)、可逆的付加開裂連鎖移動重合法(RAFT法)及びニトロキシドを介した重合法(NMP法)などの方法が好適に用いられ、可逆的付加開裂連鎖移動重合法(RAFT重合法)が特に好ましい。
可逆的付加開裂連鎖移動重合法(RAFT重合法)では、例えば、可逆的付加開裂連鎖移動剤(RAFT剤)とラジカル重合開始剤の存在下、上記セクション(A)の構成モノマーの重合反応を行い、続いて、上記セクション(B)の構成モノマーの重合反応を行う。また、上記セクション(B)の構成モノマーの重合反応を行い、続いて、上記セクション(A)の構成モノマーの重合反応を行うこともできる。
RAFT剤としては、例えば、ジチオカルバミン酸エステルやキサントゲン酸エステルが挙げられる。
ジチオカルバミン酸エステルとしては、例えば、シアノメチル−メチル(フェニル)カルバモジチオアート、シアノメチル−ジフェニルカルバモジチオアート、1−スクシンイミジル−4−シアノ−[N−メチル−N−(4−ピリジル)カルバモチオイルチオ]ペンタノアート、2−シアノプロパン−2−イル−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジチオアート、シアノメチル−メチル−(4−ピリジル)カルバモジチオアート、メチル−2−プロピオネート−メチル−(4−ピリジル)カルバモジチオアート、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−(4−ピリジル)チウラムジスルフィドなどが挙げられる。
キサントゲン酸エステルとしては、例えば、キサントゲン酸−O−エチル−S−ベンジル、キサントゲン酸−O−エチル−S−シアノメチル、キサントゲン酸−O−エチル−S−(2−シアノプロプ−2−イル)などが挙げられる。
また、ラジカル重合開始剤としては、従来公知の化合物が使用でき、例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ペルオキシ酢酸t−ブチル、ペルオキシ安息香酸t−ブチル、ペルオキシオクタン酸t−ブチル、ペルオキシネオデカン酸t−ブチル、ペルオキシイソ酪酸t−ブチル、過酸化ラウロイル、ペルオキシピバリン酸t−アミル、ペルオキシピバリン酸t−ブチル、過酸化ジクミル、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウムなどの過酸化水素類、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−ブテノニトリル)、4,4’−アゾビス(4−ペンタン酸)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(t−ブチルアゾ)−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(1,1)−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、二塩化2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、二塩化2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]及び2,2’−アゾビス(イソブチリルアミド)二水和物などのアゾ化合物、過硫酸塩(例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウムなど)と還元剤(例えば、メタ亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムなど)との組み合わせ、有機過酸化物(例えば、過酸化ベンゾイル及びクメンハイドロパーオキサイドなど)と3級アミン(例えば、ジメチルアニリン及びアニリンなど)との組み合わせ、有機過酸化物(例えば、過酸化ベンゾイル及びクメンハイドロパーオキサイドなど)と遷移金属化合物(例えば、コバルトナフテートなど)との組み合わせなどのレドックス系開始剤が挙げられる。
なお、本発明の共重合体の末端にジチオカルバメート基やキサンタート基を導入する方法は特に限定されないが、例えば上記のようにジチオカルバミン酸エステルやキサントゲン酸エステルを用いたRAFT重合法を行うことにより得ることができる。
上記リビングラジカル重合反応は、溶液重合法、エマルジョン重合法、バルク重合法、懸濁重合法等のいずれの方法でも行うことができる。また、単量体の供給方法としては、バッチ法、半バッチ法、連続法、逐次供給法等のいずれも採用可能である。
重合反応溶媒は、使用する単量体の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール及び2−ブタノールなどのアルコール、アセトニトリルなどのニトリル化合物、トルエン、キシレン及び石油ナフサなどの芳香族炭化水素、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン及びアセトンなどのケトン系溶媒、酢酸ブチル及び酢酸ヘキシルなどのエステル系溶媒、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン及びジオキサンなどのエーテル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル酢酸エステルなどのグリコールエーテルエステルが挙げられる。
上記リビングラジカル重合を行う際の重合温度(液温)は、−20℃〜200℃が好ましく、40℃〜160℃がより好ましい。
反応溶液からの生成物の単離は、公知の方法で行うことができる。例えば、反応溶媒や未反応モノマーを除去し、不溶性の溶媒を用いて析出させることにより単離することができる。また、生成物の単離が不要である場合は、反応溶液をそのまま使用することも可能である。
なお、リビングラジカル重合法で得られた共重合体には、後処理としての化学反応を行って、官能基の変換等を行うことができ、本発明の繊維集束剤に用いる共重合体は、そのような後処理が行われた共重合体も含むものとする。リビングラジカル重合法で得られた共重合体の後処理の例としては、酢酸ビニルなどに由来するエステル基を加水分解して水酸基に変換する反応、アクリル酸などに由来するカルボキシ基を、ポリエチレングリコールなどの水酸基含有化合物と脱水縮合してエステル化する反応、アクリル酸などに由来するカルボキシ基を、臭化アリルや臭化アルキルと反応させてエステル化する反応、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどに由来する水酸基を、臭化アリルや臭化アルキルと反応させてエーテル化する反応等が挙げられる。
上記共重合体の含有量は、繊維集束剤100重量部に対して、0.005重量部以上であることが好ましく、0.05重量部以上であることがより好ましく、0.5重量部以上であることがさらに好ましい。また、10重量部以下であることが好ましく、5重量部以下であることがより好ましく、3重量部以下であることがさらに好ましい。上記範囲内とすることにより、集束性がより優れたものとなる。
本発明の繊維集束剤には、上記共重合体の他に、従来公知の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、コロイダルシリカ、上記共重合体以外の樹脂、潤滑剤、滑剤、pH調整剤、熱安定剤、帯電防止剤、光安定剤、消泡剤、防腐剤などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−N’−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、などのアミノ基含有シランカップリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、などのエポキシ基含有シランカップリング剤、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、などのビニル基含有シランカップリング剤、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどのアクリル基またはメタクリル基含有シランカップリング剤、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基含有シランカップリング剤などが挙げられる。これらシランカップリング剤は単独または2種以上を併用することができる。
上記共重合体以外の樹脂としては、例えば、各種のデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ゼラチン、カゼイン、種々の分子量およびケン化度のポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミドおよびその誘導体、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分子、並びにスチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、エポキシ、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、ポリ塩化ビニリデンなどのラテックスなどの水中分散型樹脂が挙げられる。
本発明の繊維集束剤は、ガラス繊維、炭素繊維、ポリアミド繊維、ボロン繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維(商品名:ケブラー)、ポリエチレン繊維、ポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維(商品名:ザイロン)樹脂繊維などの各種繊維に使用できる。樹脂繊維としては、例えば、ポリアミド繊維、アクリロニトリル繊維、ポリアクリルアミド繊維などが挙げられる。上記繊維を処理する方法は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
本発明の繊維集束剤を用いて繊維を処理する方法としては、従来公知の方法を使用することができる。例えば、ロールコーター法またはスプレー法などの公知の方法を用いて、本発明の繊維集束剤を繊維に塗布して集束し、これを巻き取って乾燥する方法が挙げられる。また、本発明の繊維集束剤を塗布後、所定の長さに切断してから乾燥することもできる。
本発明の繊維集束剤を繊維に使用する場合、その使用量は、繊維に対して固形分が0.01重量%以上であることが好ましく、0.1重量%以上であることがより好ましい。また、5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましい。
本発明の繊維集束剤で処理された繊維は、種々の樹脂と混合することができ、混合する際に繊維の破損を十分に抑制できるので、優れた機械的性能を示す繊維補強樹脂製品(FRP、FRTP)が得られる。本発明の繊維集束剤で処理された繊維を混合することができる樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66)、ポリスチレン、ポリフェニレンオキサイド、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリアセタール、ポリイミド等、あるいはこれらのポリマーアロイが挙げられ、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。
本発明の繊維集束剤は、種々の繊維を集束するために使用できる。中でも、ガラス繊維を集束するために用いることが好ましい。
つぎに、本発明の実施例について比較例とあわせて説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下において「部」「%」等とあるときは、特にことわらない限りは重量基準とする。
(ブロック共重合体の合成)
[合成例1]
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、50%アクリルアミド水溶液320重量部を仕込んだ。続いて、2−シアノプロパン−2−イル−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジチオアート2重量部、アゾビスイソブチロニトリル2重量部、水44重量部、アセトニトリル50重量部、p−トルエンスルホン酸一水和物1.7重量部からなる混合物を仕込み、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させることにより、ポリ(アクリルアミド)を得た(数平均分子量19,000、アクリルアミドの転化率99%)。
得られた反応溶液に、N,N−ジメチルアミノピリジン1.5重量部、アゾビスイソブチロニトリル1.5重量部及びN−ビニルピロリドン650重量部を投入し、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより、構成モノマーとしてビニルピロリドンを含有するブロック単位と、構成モノマーとしてアクリルアミドを含有するブロック単位とを有し、末端にN−メチル−N−(4−ピリジル)ジチオカルバメート基を有するブロック共重合体1を得た(数平均分子量99,000、N−ビニルピロリドン転化率98%)。
[合成例2]
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、2−シアノプロパン−2−イル−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジチオアート2重量部、アゾビスイソブチロニトリル1重量部、p−トルエンスルホン酸一水和物1.7重量部、アクリロニトリル160重量部及びアセトニトリル700重量部を仕込み、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させることにより、ポリ(アクリロニトリル)を得た(数平均分子量20,000、アクリロニトリルの転化率99%)。
得られた反応溶液に、N,N−ジメチルアミノピリジン1.5重量部、アゾビスイソブチロニトリル1.5重量部及びN−ビニルピロリドン650重量部を投入し、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより、構成モノマーとしてビニルピロリドンを含有するブロック単位と、構成モノマーとしてアクリロニトリルを含有するブロック単位とを有し、末端にN−メチル−N−(4−ピリジル)ジチオカルバメート基を有するブロック共重合体2を得た(数平均分子量99,000、N−ビニルピロリドン転化率96%)。
[合成例3〜9]
アクリロニトリル160重量部を表1に記載の原料に変更した以外は合成例2と同様の操作を行い、表1に記載のブロック共重合体3〜9をそれぞれ得た。
[合成例10]
2−シアノプロパン−2−イル−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジチオアートを10重量部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、表1に記載のブロック共重合体10を得た。
[合成例11]
N−ビニルピロリドンの使用量を60重量部とした以外は合成例10と同様の操作を行い、表1に記載のブロック共重合体11を得た。
[合成例12]
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、シアノメチル−N−メチル−N−フェニルジチオカルバマート1.5重量部、アゾビスイソブチロニトリル2重量部、N−ビニルピロリドン650重量部及びアセトニトリル700重量部を仕込み、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させることにより、ポリ(N−ビニルピロリドン)を得た(数平均分子量78,000、N−ビニルピロリドン転化率96%)。
得られた反応溶液に、アゾビスイソブチロニトリル1.5重量部及び酢酸ビニル160重量部を投入し、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させ、減圧下で溶媒と残存モノマーを除去することにより、構成モノマーとしてビニルピロリドンを含有するブロック単位と、構成モノマーとして酢酸ビニルを含有するブロック単位とを有し、末端にN−メチル−N−フェニルジチオカルバメート基を有するブロック共重合体12を得た(数平均分子量96,000)。
[合成例13]
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、2−シアノプロパン−2−イル−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジチオアート2重量部、アゾビスイソブチロニトリル1重量部、p−トルエンスルホン酸一水和物1.7重量部、アクリロニトリル80重量部及びアセトニトリル700重量部を仕込み、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させた後、2−エチルヘキシルメタクリレート80重量部及びアゾビスイソブチロニトリル1重量部を投入し、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させることにより、アクリロニトリルと2−エチルヘキシルメタクリレートのブロック共重合体を得た(数平均分子量19,000)。
得られた反応溶液に、N,N−ジメチルアミノピリジン1.5重量部、アゾビスイソブチロニトリル1.5重量部及びN−ビニルピロリドン650重量部を投入し、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより、構成モノマーとしてビニルピロリドンを含有するブロック単位と、構成モノマーとしてアクリロニトリル及び2−エチルヘキシルメタクリレートを含有するブロック単位とを有し、末端にN−メチル−N−(4−ピリジル)ジチオカルバメート基を有するブロック共重合体13を得た(数平均分子量99,000)。
[合成例14]
反応容器に、合成例12で得られたブロック共重合体12を10重量部、メタノール40重量部、水酸化ナトリウム1重量部を仕込み、70℃で4時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより、後処理によって、構成モノマーとしてビニルピロリドンを含有するブロック単位と、構成モノマーとしてビニルアルコールを含有するブロック単位とを有するブロック共重合体14を得た(数平均分子量87,000)。
[合成例15]
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、アゾビスイソブチロニトリル5重量部、N−ビニルピロリドン650重量部、50%アクリルアミド320重量部及び水1200重量部を仕込み、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより、ビニルピロリドンとアクリルアミドとのランダム共重合体15を得た(数平均分子量130,000)。
[合成例16]
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、50%アクリルアミド水溶液1300重量部を仕込んだ。続いて、2−シアノプロパン−2−イル−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジチオアート2重量部、アゾビスイソブチロニトリル2重量部、水44重量部、アセトニトリル50重量部、p−トルエンスルホン酸一水和物1.7重量部からなる混合物を仕込み、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させることにより、ポリ(アクリルアミド)を得た(数平均分子量76,000、アクリルアミドの転化率97%)。
得られた反応溶液に、N,N−ジメチルアミノピリジン1.5重量部、アゾビスイソブチロニトリル1.5重量部、アセトニトリル100重量部、及び酢酸ビニル160重量部を投入し、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより、酢酸ビニルとアクリルアミドとのブロック共重合体16を得た(数平均分子量90,000)。
Figure 2015151650
(実施例1〜14、比較例1〜3)
表1に記載の重合体(上記共重合体1〜16またはポリビニルピロリドン)4重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.8重量部、パラフィン系潤滑剤0.3重量
部および水95.9重量部を混合し、繊維集束剤を調整し、以下の方法で集束性(バルキー性)を評価した。なお、ポリビニルピロリドン(PVP)はK値30のものを使用した。結果を表2に示す。
(1)集束性(バルキー性)
直径13μmのEガラス繊維表面に、ガラス繊維に対する固形分が1重量%となるように繊維集束剤を塗布した。このガラス繊維を2000本集束した後、3mm長に切断し、乾燥することによりチョップドストランドを作製した。このチョップドストランド50gを内径80mmの500mLビーカーに入れ、回転翼(回転数2600rpm)で5分間攪拌した。これを、内径50mmのメスシリンダーに移してその高さ(mm)を測定した。高さが低いほど、集束性がよいことを示す。なお、攪拌時間0分は、攪拌前であることを示す。
Figure 2015151650
本発明の繊維集束剤は、各種補強用繊維の製造に用いられる。これらの補強用繊維はFRPなどの原料として用いることができ、アイロン、ドライヤー、食器洗浄などの家電製品、コネクター、スイッチ、ケースなどの電子・電気部品、タンク、エンジンカバー、ドアミラー、バンパーなどの自動車内外部品、ユニットバス、システムキッチン、トイレ、浄化槽等の住宅設備、パソコン、ファクシミリ、複写機、時計、カメラ、ガスバーナーなど、ガソリンタンク、オートバイ、サンルーフ、小型船舶、ヘルメット等の部品などに使用可能である。

Claims (10)

  1. 化学構造の異なる2以上のセクションを有する共重合体を含有してなる繊維集束剤であって、
    前記共重合体は、ビニルピロリドンを含有する単量体(a)を重合してなるセクション(A)と、ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体を含有する単量体(b)を重合してなるセクション(B)とを少なくとも一つずつ有し、
    前記セクション(A)を形成する工程とセクション(B)を形成する工程とを有するリビングラジカル重合法により形成された
    ことを特徴とする繊維集束剤。
  2. 前記ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体(b)が、α,β−不飽和カルボン酸及びその誘導体、α,β−不飽和ケトン、不飽和炭化水素化合物、シアノ基含有不飽和炭化水素化合物、ビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物、不飽和アルコール化合物、芳香族アルケニル化合物、並びに、炭素数7以上のN−ビニルアミン化合物から選ばれた1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の繊維集束剤。
  3. 前記セクション(A)がビニルピロリドンを50重量%以上含有する単量体(a)を重合して得られたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の繊維集束剤。
  4. 前記セクション(B)が前記ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体を60重量%以上含有する単量体(b)を重合して得られたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維集束剤。
  5. 前記リビングラジカル重合法が、可逆的付加開裂連鎖移動重合法であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の繊維集束剤。
  6. 前記可逆的付加開裂連鎖移動重合法に、ジチオカルバミン酸エステル及びキサントゲン酸エステルから選ばれた少なくとも1種の触媒が用いられたことを特徴とする、請求項5に記載の繊維集束剤。
  7. 前記セクション(A)が、ポリビニルピロリドンからなるブロック単位であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の繊維集束剤。
  8. 前記ブロック単位が、ビニルピロリドン5分子以上が単独重合してなることを特徴とする、請求項7に記載の繊維集束剤。
  9. 前記共重合体中、前記セクション(A)の割合が30〜97重量%の範囲内であり、前記セクション(B)の割合が3〜70重量%の範囲内であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の繊維集束剤。
  10. 前記共重合体が、末端にジチオカルバメート基又はキサンタート基を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の繊維集束剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113293614A (zh) * 2021-05-28 2021-08-24 成都新晨新材科技有限公司 一种耐紫外老化性能的pbo纤维上浆剂、pbo纤维及其制备方法

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