JP2015151281A - 反応管及び触媒担持方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分散板の目詰まりを防止できるとともに、反応管からビーズを容易に抜き出すことができ、しかも、カーボンナノチューブの収量を増加させることができる反応管及び触媒担持方法を提供する。
【解決手段】支持体にカーボンナノチューブ合成用の触媒を担持させる触媒担持反応管10であって、支持体が充填され、下方からキャリアガスが供給される第一管部11と、第一管部11における反応領域Aの下端に配置され、第一管部11に充填される支持体を保持し、キャリアガスを通過させる分散板12と、分散板12を貫通し、触媒ガスを反応領域Aに供給する第二管部13と、第一管部11の反応領域Aを覆う第一加熱部14と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、触媒ガスを支持体上にて反応させる反応管及び触媒担持方法に関する。
カーボンナノチューブの製造では、触媒担持工程、触媒還元工程、カーボンナノチューブ合成工程、カーボンナノチューブ分離工程、及びビーズ焼成工程を1サイクルとして行う。この中でも、ビーズ上に触媒を担持させる触媒担持工程は、カーボンナノチューブを効率的に合成するために非常に重要になる。
触媒担持工程としては、特許文献1に、上下方向に直線状に延びる反応管を用いたCVD法が記載されている。特許文献1に記載された反応管には、反応管に充填されるビーズを保持しつつ触媒ガスを通過させる分散板が取り付けられており、周囲に加熱器が配置されている。そして、触媒担持工程を行う際は、加熱器により加熱状態に保持し、反応管に上方からビーズを充填し、反応管に下方から触媒ガスを供給する。これにより、分散板を通過した触媒ガスがビーズ上を流通することで、ビーズ上に触媒が担持される。
国際公開第2009/110591号
しかしながら、特許文献1に記載された反応管は、触媒ガスが分散板を通過するため、分散板に触媒が析出して分散板に目詰まりが生じる。このため、カーボンナノチューブを連続して製造できる回数が制限されるという問題がある。
また、触媒担持工程の終了後又はビーズ焼成工程の終了後等には、ビーズを別の反応管に入れ替えるために反応管からビーズを抜き出す必要がある。しかしながら、特許文献1に記載された反応管では、反応管自体を上下逆さにしないと反応管からビーズを抜き出すことができないため、反応管からビーズを抜き出す作業が煩雑であるという問題がある。
そこで、本発明者らは、熱交換を利用した熱交換型反応管を発明し、特願2012−189305号として特許出願した。なお、特願2012−189305号は、本件特許出願の出願時には未だ公開されておらず、特願2012−189305号に記載された熱交換型反応管も、公知及び公用のものではない。
この熱交換型反応管は、第一管部と第一管部の内部に配置される第二管部との二重管構造に形成され、下端部において第一管部と第二管部とが連通され、第二管部の下端に分散板が取り付けられている。これにより、第一管部を流れるキャリアガスと第二管部を流れるキャリアガスとの間で熱交換が行われるため、キャリアガスは第二管部に到達するまでに十分加熱された状態となる。このため、第二管部に十分に加熱されたキャリアガスを供給することが可能となる。
更に、この熱交換型反応管は、第二管部に触媒ガスを供給するための第三管部が分散板に接続されている。これにより、触媒ガスは、分散板を通過することなく直接第二管部に供給される。このため、キャリアガスを第一管部から第二管部に供給することで、分散板に保持されたビーズを流動化させることができ、触媒ガスを第三管部から第二管部に供給することで、分散板の目詰まりを防止しつつ、ビーズ上に触媒ガスを流通させることが可能となる。また、触媒ガスを供給している間は、触媒ガスの噴出圧力によりビーズが第三管部内に落ち込むことは無いが、触媒ガスの供給を停止すると、ビーズが第三管部内に落ち込む。このため、触媒ガスの供給を停止するだけで、反応管からビーズを抜き出すことが可能となる。
このように、特願2012−189305号に記載した熱交換型反応管は、分散板の目詰まりを防止できるとともに、反応管からビーズを容易に抜き出すことができるため、特許文献1に記載された反応管の問題点を解決するものとなった。
そこで、本発明者らは、次に、カーボンナノチューブの収量を増加させることを新たな課題として取り上げ、鋭意研究を行った。つまり、本発明は、分散板の目詰まりを防止できるとともに、カーボンナノチューブの収量を増加させることができる反応管及び触媒担持方法を提供することを目的とする。
本発明者らがカーボンナノチューブの収量を向上させるべく鋭意研究を行ったところ、反応領域に供給されたキャリアガス及び触媒ガスの温度がビーズ(支持体)の表面温度よりも低くなれば、カーボンナノチューブの収量を増加させることができるとの知見を得た。
本発明に係る反応管は、このような知見に基づいたものであり、支持体にカーボンナノチューブ合成用の触媒を担持させる反応管であって、支持体が充填され、下方からキャリアガスが供給される第一管部と、第一管部における反応領域の下端に配置され、第一管部に充填される支持体を保持し、キャリアガスを通過させる分散板と、分散板を貫通し、触媒の前駆体を含む触媒ガスを反応領域に供給する第二管部と、第一管部の反応領域を覆う第一加熱部と、を備える。
本発明に係る反応管によれば、第一管部における反応領域の下端に、支持体を保持するとともにキャリアガスを通過させる分散板が配置されているため、第一管部に充填された支持体を、反応領域において、キャリアガスにより流動化させることができる。これにより、反応領域に供給された触媒ガスは、キャリアガスにより流動化されている支持体上を流通するため、支持体上に万遍なく触媒を担持させることができる。
また、第二管部が分散板を貫通しているため、第二管部から供給される触媒ガスは、分散板を通過することなく直接反応領域に供給される。これにより、触媒ガスに含まれる成分により分散板が目詰まりするのを防止することができるため、分散板に触媒が析出することにより分散板が目詰まりするのを防止することができる。
また、触媒ガスを供給している間は、触媒ガスの噴出圧力により支持体が第二管部内に落ち込むことなく反応領域内に保持されるが、触媒ガスの供給を停止すると、触媒ガスの噴出圧力が無くなることから、支持体が第二管部内に落ち込む。このため、触媒ガスの供給を停止するだけで、反応管から支持体を抜き出すことが可能となる。
そして、本発明によれば、第一管部の反応領域が第一加熱部に覆われているため、第一管部に充填された支持体は第一加熱部により加熱されるが、キャリアガス及び触媒ガスは第一加熱部により十分に加熱される前に反応領域に供給される。これにより、反応領域に供給されたキャリアガス及び触媒ガスの温度が支持体の表面温度よりも低くなる。このため、触媒の前駆体は、気相中での熱分解が抑制され、支持体上で選択的に熱分解される。これにより、支持体上に担持する触媒の担持量が増加するため、カーボンナノチューブの収量を増加させることができる。
また、本発明は、第一管部が、分散板に対して上流側部分と下流側部分とが離れる方向に延びているものとすることができる。このように第一管部を形成することで、分散板の上流側を流れるキャリアガスと分散板の下流側を流れるキャリアガスとの間で熱交換が行われないため、キャリアガスが反応領域に到達する前に加熱されるのを更に抑制することができる。
また、本発明は、第一管部が、直線状に形成されているものとすることができる。このように第一管部を直線状に形成することで、第一管部11の製造容易性を向上させつつ、分散板の上流側を流れるキャリアガスと分散板の下流側を流れるキャリアガスとの間で熱交換を確実に防止できる。
また、本発明は、分散板が、上方から第二管部との接続位置に向けて窄まる漏斗状に形成されているものとすることができる。このように分散板を漏斗状に形成することで、触媒ガスの供給を停止した際に、支持体が第二管部内に落ち込み易くなる。これにより、支持体が反応領域に残留するのを抑制できるため、反応管から支持体を抜き出す作業性が向上する。
本発明に係る触媒担持方法は、上記の何れかの反応管を用いて支持体にカーボンナノチューブ合成用の触媒を担持させる触媒担持方法であって、キャリアガスを第一管部の下方から供給するとともに、触媒ガスを第二管部から反応領域に供給するガス供給工程と、ガス供給工程を行いながら、第一加熱部により第一管部の反応領域を加熱して支持体を第一管部に充填する熱分解工程と、を備える。
本発明に係る触媒担持方法によれば、キャリアガス及び触媒ガスを供給しながら、第一加熱部により反応領域を加熱して支持体を第一管部に充填することで、キャリアガスにより支持体を流動化させながら、キャリアガス及び触媒ガスを支持体上に流通させることができるため、支持体上に万遍なく触媒を担持させることができる。
また、第二管部から供給される触媒ガスは、分散板を通過することなく直接反応領域に供給されるため、分散板に触媒が析出することにより分散板が目詰まりするのを防止することができる。
また、触媒ガスを供給している間は、触媒ガスの噴出圧力により支持体が第二管部内に落ち込むことなく反応領域内に保持することができる。一方、触媒ガスの供給を停止すると、触媒ガスの噴出圧力が無くなって支持体が第二管部内に落ち込むため、触媒ガスの供給を停止するだけで、反応管から支持体を抜き出すことが可能となる。
そして、本発明によれば、熱分解工程において、第一加熱部により第一管部の反応領域を加熱するため、第一管部に充填された支持体は加熱されるが、キャリアガス及び触媒ガスは第一加熱部により十分に加熱される前に反応領域に供給される。これにより、反応領域に供給されたガスの温度が支持体の表面温度よりも低くなる。このため、触媒ガスを反応領域に供給すると、触媒の前駆体は、気相中での熱分解が抑制され、支持体上で選択的に熱分解される。これにより、支持体上に担持する触媒の担持量が増加するため、カーボンナノチューブの収量を増加させることができる。
また、本発明は、熱分解工程の後に、少なくとも触媒ガスの供給を停止して、第一管部から支持体を抜き出す抜出工程を更に備える方法とすることができる。このように、熱分解工程の後に、少なくとも触媒ガスの供給を停止すると、支持体が第二管部内に落ち込むため、反応管から触媒が担持した支持体を容易に抜き出すことが可能となる。
本発明によれば、分散板の目詰まりを防止できるとともに、反応管からビーズを容易に抜き出すことができ、しかも、カーボンナノチューブの収量を増加させることができる。
カーボンナノチューブの製造方法を示す図である。 カーボンナノチューブの製造に用いるカーボンナノチューブ製造装置の全体構成を概念的に示す模式図である。 触媒担持反応管の要部を示す模式図である。 本実施形態に係る触媒担持反応管を用いた場合の反応領域における反応状態を示した図である。 支持体を抜き出している状態を示した図である。 実施例1におけるカーボンナノチューブの製造方法を概略的に示す図である。 触媒還元工程及びカーボンナノチューブ合成工程で用いた反応管の要部を示す模式図である。 比較例1におけるカーボンナノチューブの製造方法を概略的に示す図である。 比較例1において用いた触媒担持反応管の要部を示す模式図である。 図9に示す触媒担持反応管を用いた場合の反応領域における反応状態を示した図である。 図9に示す触媒担持反応管から支持体を抜き出している状態を示した図である。 実施例1及び比較例1において担持された触媒の膜厚を計測した結果を示した図である。 実施例1及び比較例1において合成されたカーボンナノチューブの高さを計測した結果を示している。 比較例1における触媒の担持効率を示した図である。 比較例1におけるAlの供給量に対するカーボンナノチューブの高さを示した図である。 実施例1におけるAl及びFeの供給量に対するカーボンナノチューブの高さを示した図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る反応管及び触媒担持方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
[カーボンナノチューブの製造方法]
まず、カーボンナノチューブの製造方法について説明する。
図1は、カーボンナノチューブの製造方法を示す図である。図1に示すように、カーボンナノチューブの製造方法は、触媒担持工程(S1)、触媒還元工程(S2)、カーボンナノチューブ合成工程(S3)、カーボンナノチューブ分離工程(S4)、及びビーズ焼成工程(S5)を順に行う。また、これらの工程を1サイクルとして、複数回繰り返し行う。
触媒担持工程(S1)は、粒状の支持体にカーボンナノチューブ合成用の触媒を担持させる工程である。本実施形態では、反応管に触媒ガスを供給することにより支持体上に触媒を担持させるCVD法により触媒担持工程(S1)を行う。なお、粒状の支持体は、粒状体又はビーズともいう。この触媒担持工程(S1)では、支持体上に第一触媒ガスを流通させることで、支持体上に触媒担持層を形成する第一触媒担持工程と、支持体上に第二触媒ガスを流通させることで、触媒担持層上に触媒を担持させる第二触媒担持工程と、を行う。なお、以下の説明では、特に「第一触媒ガス」と「第二触媒ガス」とを区別する場合を除き、「第一触媒ガス」及び「第二触媒ガス」を総称して「触媒ガス」という。
支持体は、耐熱性を有する粒子状の耐熱性ビーズで構成されている。支持体の材質としては、Si、Al、Mg、Zr、Ti、O、N、C、Mo、Ta及びWからなる群より選ばれる1種以上の元素を含むことが好ましい。具体的な材質としては、SiO、Al、MgO等の酸化物、SiN、AlN等の窒化物、SiC等の炭化物が挙げられる。また、Al−SiOのような複合酸化物であってもよい。
第一触媒ガスは、支持体上に触媒を担持させるための触媒担持層を形成するためのガスであり、例えば、触媒担持層を形成する触媒の前駆体とキャリアガスとから構成されるものである。
第一触媒ガスに含まれる触媒の前駆体としては、Si、Al、Mg、O、C、Mo及びNの中から選択される1以上の元素を含むものがよい。中でも特に、SiO、Al又はMgO等の酸化物、Si又はlN等の窒化物、SiC等の炭化物で形成されていると良い。特にAl−SiOの複合酸化物が好ましい。
第一触媒ガスに含まれるキャリアガスとしては、アルゴン、窒素等の不活性ガスが好ましい。また、キャリアガスとして水素を用いてもよい。
第二触媒ガスは、支持体上にカーボンナノチューブ合成用の触媒を担持させるためのガスであり、例えば、カーボンナノチューブ合成用触媒を形成する触媒の前駆体とキャリアガスとから構成されるものである。
第二触媒ガスに含まれる触媒の前駆体としては、一般にカーボンナノチューブの合成に用いられる金属を含む気体であることが好ましく、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、W及びAuの中から選択される1以上の元素を含むものがよい。中でも特に、炭素の固溶量が大きいFe、Co、Niを含むものが好ましく、更にメタロセンなどの有機金属蒸気が好ましい。
第二触媒ガスに含まれるキャリアガスとしては、アルゴン、窒素等の不活性ガスが好ましい。また、キャリアガスとして水素を用いてもよい。
触媒還元工程(S2)は、水素等の還元ガスにより触媒担持層に担持された触媒を加熱還元して微小化する工程である。なお、微小化された触媒を触媒粒子ともいう。
カーボンナノチューブ合成工程(S3)は、支持体上に原料ガスを流通させることで、触媒粒子上にカーボンナノチューブを合成させる工程である。
原料ガスは、炭素原子を含有しかつ加熱状態で分解される炭素源を含むガスであり、例えば、カーボンナノチューブを合成するための炭素源とキャリアガスとから構成されるものである。
原料ガスに含まれる炭素源としては、アセチレン、エチレン、エタノール等を用いることができる。アセチレンは、原料ガスに含ませるほか、反応管の中で生成させてもよい。
原料ガスに含まれるキャリアガスとしては、アルゴン、窒素等の不活性ガスが好ましい。また、キャリアガスとして水素を用いてもよい。
カーボンナノチューブ分離工程(S4)は、カーボンナノチューブが合成された支持体上に分離ガスを流通させることで、支持体からカーボンナノチューブを分離させ、分離したカーボンナノチューブを回収する工程である。
ビーズ焼成工程(S5)は、カーボンナノチューブが分離された支持体を焼成して、触媒を不活化する工程である。
[カーボンナノチューブ製造装置]
次に、カーボンナノチューブの製造に用いるカーボンナノチューブ製造装置について説明する。
図2は、カーボンナノチューブの製造に用いるカーボンナノチューブ製造装置の全体構成を概念的に示す模式図である。図2に示すように、カーボンナノチューブ製造装置1は、反応管2と、マスフローにより反応管2に供給するキャリアガス等の各種ガスを送り出すガス供給源3と、反応管2とガス供給源3との間の経路に配置されてキャリアガスに水分(HO)を含ませるバブラ4と、反応管2とガス供給源3との間の経路に配置されてキャリアガスに触媒の前駆体を含ませて第一触媒ガスを生成する第一触媒容器5と、ガス供給源3と反応管2との間の経路に配置されてキャリアガスに触媒の前駆体を含ませて第二触媒ガスを生成する第二触媒容器6と、反応管2からカーボンナノチューブを回収するカーボンナノチューブ回収器7と、カーボンナノチューブ回収器7からガスを排出する排気部8と、を備えている。
反応管2は、触媒担持工程(S1)、触媒還元工程(S2)、カーボンナノチューブ合成工程(S3)、カーボンナノチューブ分離工程(S4)、及びビーズ焼成工程(S5)の各工程に用いる反応管である。但し、触媒担持工程(S1)以外の工程では、触媒担持工程(S1)と同じ反応管を用いてもよく、触媒担持工程(S1)と異なる他の反応管を用いてもよい。なお、触媒担持工程(S1)において用いる反応管2を、特に触媒担持反応管10という。
[反応管]
次に、触媒担持工程(S1)において用いる触媒担持反応管について説明する。
図3は、触媒担持反応管の要部を示す模式図である。図3に示すように、触媒担持工程(S1)において用いる触媒担持反応管10は、鉛直方向に立設される管状の第一管部11を備えている。
第一管部11は、支持体が充填され、下方からキャリアガスが供給されるものである。このキャリアガスとしては、アルゴン、窒素等の不活性ガスが好ましい。また、キャリアガスとして水素を用いてもよい。
第一管部11の内部には、反応領域Aの下端に配置されて第一管部11の内部を上下に仕切る分散板12が取り付けられている。反応領域Aとは、第一管部11に供給された各種ガスを、熱分解等により支持体上で反応させる領域である。
分散板12は、第一管部11に充填される支持体を保持し、第一管部11の下方から供給されたキャリアガスを通過させるものである。分散板12としては、如何なるものを用いてもよく、例えば、複数の孔が形成された目皿又は多孔質板を用いることができる。なお、分散板12は、支持体を保持するものであることから、孔の内径が第一管部11に投入される支持体の外径よりも小さいものが用いられる。
そして、第一管部11は、分散板12の上流側を流れるキャリアガスと分散板12の下流側を流れるキャリアガスとの間で熱交換が行われないように、分散板12の上流側を流れるキャリアガスと分散板12の下流側を流れるキャリアガスとが隣接しない形状となっている。具体的に説明すると、第一管部11は、分散板12に対して上流側部分と下流側部分とが離れる方向に延びる形状に形成されている。この場合、第一管部11は、直線状に延びる形状であってもよく、曲線状に延びる形状であってもよく、折れ曲がる形状であってもよい。また、第一管部11は、製造容易性の観点から上下方向において径(外径及び内径)が同一であることが好ましいが、上下方向において径が異なっていてもよい。
分散板12には、分散板12を貫通する第二管部13が接続されている。なお、分散板12に対する第二管部13の接続位置は、特に限定されるものではないが、分散板12の中央部であることが好ましい。分散板12の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、平板状又は漏斗状に形成することができる。但し、後述する支持体の抜出性の観点からは、分散板12を、上方から第二管部13との接続位置に向けて窄まる漏斗状に形成されていることが好ましい。
第二管部13は、分散板12を貫通して、第一管部11の反応領域Aに触媒ガスを供給するものである。具体的に説明すると、第二管部13は、その上端部が分散板12を貫通して分散板12に接続されている。このため、第二管部13の上端に位置する開口13aは、第一管部11の反応領域Aに露出している。なお、開口13aは、分散板12の上面よりも上方に配置されるものであってもよいが、後述する支持体の抜出性の観点からは、分散板12の上面と面一であることが好ましい。また、第二管部13は、分散板12から下方に延びている。このため、分散板12の上流側(下側)では、第一管部11の内側に第二管部13が配置される二重管構造となっている。但し、第一管部11と第二管部13とに別のガスを供給するために、第二管部13は、分散板12から下方に延びる何れかの部分において、第一管部11から抜き出されている。
開口13aは、触媒ガスの供給口として機能する他、第一管部11に充填された支持体の排出口としても機能する。このため、開口13aの内径が、第一管部11に充填される支持体の外径よりも大きくなっている。第一管部11に充填される支持体の粒径が均一でない場合は、開口13aの内径を、最も粒径の大きい支持体の外径よりも大きくすることが好ましい。
また、第一管部11の周囲には、反応領域Aを覆う第一加熱部14が配置されている。
第一加熱部14は、第一管部11に充填された支持体を加熱するとともに、第一管部11の反応領域Aに供給されたキャリアガス及び触媒ガスを加熱するものである。第一加熱部14としては、如何なる加熱装置を用いてもよく、例えば、電気炉を用いることができる。
また、第一加熱部14は、反応領域Aのみを覆うものであってもよいが、反応領域Aを超えて分散板12よりも少し下方までの領域を覆うものであってもよい。つまり、第一加熱部14は、第一管部11に充填された支持体及び反応領域Aに供給されたキャリアガス及び触媒ガスを加熱する他、反応領域Aに供給される直前からキャリアガス及び触媒ガスを加熱するものであってもよい。この場合、反応領域Aに供給されるキャリアガス及び触媒ガスが、第一管部11に充填された支持体の表面温度よりも低くなるように、第一加熱部14の下端位置を設定する。
第一管部11及び第二管部13の材質としては、耐熱性のある材質であれば特に制限されないが、第一加熱部14からの放射熱を利用して触媒担持支持体、キャリアガス及び触媒ガスを加熱する観点からは、石英等の透明な材質のものを用いることが好ましい。
また、図示していないが、第二管部13の周囲には、第二管部13に供給される触媒ガスを加熱する第二加熱部が配置されている。なお、第二加熱部は、触媒ガスの温度が、第一加熱部14により加熱される支持体の表面温度よりも低く、かつ、触媒ガスから触媒が析出しないように触媒ガスの蒸気圧が適切な範囲となる温度になるように、加熱温度を設定する。第二加熱部としては、如何なる加熱装置を用いてもよく、例えば、電気炉を用いることができる。
なお、触媒担持反応管10の寸法は、特に限定されるものではないが、支持体の直径が500μm程度であることから、例えば以下とすることができる。第一管部11の内径は、2mm〜250mmとすることができ、この場合、10mm〜100mmとすることが好ましく、25mm〜50mmとすることが更に好ましい。第二管部13の内径は、0.5mm〜12mmとすることができ、この場合、1mm〜5mmとすることが好ましく、2mm〜3mmとすることが更に好ましい。
[触媒担持工程]
次に、本実施形態に係る触媒担持反応管10を用いた触媒担持工程(S1)について説明する。
[第一触媒担持工程]
触媒担持工程(S1)では、まず、支持体上に第一触媒ガスを流通させることで支持体上に触媒担持層を形成する第一触媒担持工程を行う。
第一触媒担持工程(S1)では、まず、キャリアガスを第一管部11の下方から供給するとともに、第一触媒ガスを第二管部13から反応領域Aに供給するガス供給工程を行う。なお、第一触媒ガスに含まれる触媒の前駆体としては、上述した元素を含むものであれば特に限定されないが、触媒担持層の形成容易性の観点から、Alであることが好ましい。また、第一触媒ガスの蒸気圧を適切な範囲に保持して第一触媒ガスから触媒が析出しないように、第二管部13に供給される第一触媒ガスを第二加熱部により加熱することが好ましい。この場合、第一触媒ガスに含まれる担体がAlである場合は、第二触媒ガスを200℃程度に加熱することが好ましい。
すると、キャリアガスは、分散板12を通過して反応領域Aに供給され、反応領域Aを上昇していく。また、第一触媒ガスは、分散板12を貫通する第二管部13の開口13aから反応領域Aに噴出し、反応領域Aを上昇して行く。
次に、このガス供給工程を行いながら、第一加熱部14により第一管部11の反応領域Aを加熱して支持体を第一管部11に充填する熱分解工程を行う。このとき、第一加熱部14の加熱温度は、支持体の表面温度が、第一触媒ガスが熱分解する温度になるように設定する。第一触媒ガスに含まれる担体がAlである場合は、第一触媒ガスが熱分解する温度を590℃とすることができる。
すると、支持体は、第一加熱部14により加熱された状態に保持され、第二管部13の開口13aから噴出する第一触媒ガスの噴出圧力により開口13aから第二管部13に落ち込むことなく反応領域Aに保持され、分散板12を通過したキャリアガスにより吹き上げられて流動化する。そして、このような状態の中、第二管部13の開口13aから噴出する第一触媒ガスが支持体上を流通する。これにより、第一触媒ガスが支持体上で熱分解することにより、支持体上に触媒担持層が形成される。
ここで、図4を参照して、反応領域Aにおける反応状態について説明する。
図4は、本実施形態に係る触媒担持反応管を用いた場合の反応領域における反応状態を示した図であり、(a)は、触媒担持反応管の要部を示す模式図であり、(b)は、(a)に示す領域αを拡大した模式図である。図4に示すように、支持体Bは分散板12に保持された状態が維持されるため、支持体Bは、第一加熱部14により加熱し続けられる。これにより、支持体Bの表面温度は、第一触媒ガスが熱分解する温度になる。なお、図面では、支持体Bの表面温度が590℃になるように第一加熱部14の加熱温度を設定した状態を示している。一方、キャリアガス及び第一触媒ガスCは、反応領域Aに供給されるまで、又は、反応領域Aに供給される直前まで第一加熱部14により加熱されない。このため、キャリアガス及び第一触媒ガスCは、第一触媒ガスが熱分解する温度よりも低い温度で反応領域Aに供給される。そして、反応領域Aに供給されたキャリアガス及び第一触媒ガスCは、第一加熱部14により加熱されながら反応領域Aを上昇して行く。
これにより、反応領域Aでは、キャリアガス及び第一触媒ガスCの温度が支持体Bの表面温度よりも低くなるため、触媒の前駆体は、キャリアガス及び第一触媒ガスCの気相中での熱分解が抑制され、支持体B上で選択的に熱分解される。
[第二触媒担持工程]
以上の第一触媒担持工程が終了すると、次に、支持体上に第二触媒ガスを流通させることで触媒担持層上に触媒を担持させる第二触媒担持工程を行う。
第二触媒担持工程では、第二管部13から反応領域Aに供給するガスを第一触媒ガスから第二触媒ガスに切り替える触媒ガス切替工程を行う。つまり、第二触媒担持工程では、第一加熱部14による加熱を維持しながら、第一触媒担持工程と同じキャリアガスを第一管部11の下方から供給するとともに、第二触媒ガスを第二管部13から反応領域Aに供給する。
このとき、第二管部13の開口13aから噴出する触媒ガスの噴出圧力が低下して支持体が開口13aから第二管部13に落ち込まないように、間断なく第二管部13に供給する触媒ガスを第一触媒ガスから第二触媒ガスに切り替える。なお、第二触媒ガスに含まれる触媒の前駆体としては、上述した元素を含むものであれば特に限定されないが、カーボンナノチューブの合成効率の観点から、Feであることが好ましい。また、第一加熱部14の加熱温度は、支持体の表面温度が、第二触媒ガスが熱分解する温度になるように設定し、第二触媒ガスに含まれる担体がFeである場合は、第二触媒ガスが熱分解する温度を590℃とすることができる。また、第二触媒ガスの蒸気圧を適切な範囲に保持して第二触媒ガスから触媒が析出しないように、第二管部13に供給される第二触媒ガスを第二加熱部により加熱することが好ましい。この場合、第二触媒ガスに含まれる金属源がFeである場合は、第二触媒ガスを200℃程度に加熱することが好ましい。
すると、第一触媒担持工程と同様に、キャリアガスは、分散板12を通過して反応領域Aに供給され、反応領域Aを上昇していく。また、第二触媒ガスは、分散板12を貫通する第二管部13の開口13aから反応領域Aに噴出し、反応領域Aを上昇して行く。これにより、支持体は、第一加熱部14により加熱された状態に保持され、第二管部13の開口13aから噴出する第二触媒ガスの噴出圧力により開口13aから第二管部13に落ち込むことなく反応領域Aに保持され、分散板12を通過したキャリアガスにより吹き上げられて流動化する。そして、このような状態の中、第二管部13の開口13aから噴出する第二触媒ガスが支持体上を流通する。これにより、第二触媒ガスが支持体に形成された触媒担持層上で熱分解することにより、支持体に形成された触媒担持層上に触媒が担持される。
このとき、反応領域Aでは、図4に示すように、第一触媒担持工程と同様にキャリアガス及び第二触媒ガスCの温度が支持体Bの表面温度よりも低くなるため、触媒の前駆体は、キャリアガス及び第二触媒ガスCの気相中での熱分解が抑制され、支持体B上で選択的に熱分解される。
[抜出工程]
以上の第二触媒担持工程が終了すると、次に、キャリアガス及び触媒ガスの供給を停止することで、第一管部11から支持体を抜き出す抜出工程を行う。図5は、支持体を抜き出している状態を示した図である。図5に示すように、キャリアガス及び触媒ガスの供給を停止すると、まず、キャリアガスにより吹き上げられていた支持体が分散板12に落ちてくる。そして、第二管部13の開口13aに発生していた触媒ガスの噴出圧力が無くなるため、分散板12に落ちてきた支持体が、開口13aから第二管部13内に落ち込む。なお、第二管部13内に落ち込んだ支持体は、第二管部13の下端から回収することができる。これにより、触媒担持反応管10から支持体を抜き出すことが可能となる。
このとき、分散板12が、上方から第二管部13との接続位置に向けて窄まる漏斗状に形成されていれば、触媒ガスの供給を停止した際に、支持体が第二管部13内に落ち込み易くなり、支持体が反応領域Aに残留するのを抑制することができる。
なお、抜出工程は、支持体を異なる反応管に入れ替えるときに行えばよいため、必ずしも触媒担持工程(S1)において行う必要はない。例えば、触媒担持工程(S1)と触媒還元工程(S2)とを同じ反応管を用い、カーボンナノチューブ合成工程(S3)を他の反応管を用いて行う場合は、触媒還元工程(S2)の最後に抜出工程を行えばよい。また、触媒担持工程(S1)、触媒還元工程(S2)、カーボンナノチューブ合成工程(S3)、カーボンナノチューブ分離工程(S4)、及びビーズ焼成工程(S5)の全ての工程で同じ反応管を用いて行う場合は、ビーズ焼成工程(S5)の最後に抜出工程を行なえばよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、第一管部11における反応領域Aの下端に、支持体を保持するとともにキャリアガスを通過させる分散板12が配置されているため、第一管部11に充填された支持体を、反応領域Aにおいて、キャリアガスにより流動化させることができる。これにより、反応領域Aに供給された触媒ガスは、キャリアガスにより流動化されている支持体上を流通する。このため、支持体上に万遍なく触媒を担持させることができる。
また、第二管部13が分散板12を貫通しているため、第二管部13から供給される触媒ガスは、分散板12を通過することなく直接反応領域Aに供給される。これにより、分散板12に触媒が析出することにより分散板12が目詰まりするのを防止することができる。
また、触媒ガスを供給している間は、触媒ガスの噴出圧力により支持体が第二管部13内に落ち込むことなく反応領域A内に保持されるが、触媒ガスの供給を停止すると、支持体が第二管部13内に落ち込む。このため、触媒ガスの供給を停止するだけで、触媒担持反応管10から支持体を抜き出すことが可能となる。
そして、本実施形態によれば、第一管部11の反応領域Aが第一加熱部14に覆われているため、第一管部11に充填された支持体は第一加熱部14により加熱されるが、キャリアガス及び触媒ガスは第一加熱部14により十分に加熱される前に反応領域Aに供給される。これにより、反応領域Aに供給されたキャリアガス及び触媒ガスの温度が支持体の表面温度よりも低くなる。このため、触媒の前駆体は、気相中での熱分解が抑制され、支持体上で選択的に熱分解される。これにより、支持体上に担持する触媒の担持量が増加するため、カーボンナノチューブの収量を増加させることができる。
また、第一管部11を、分散板12に対して上流側部分と下流側部分とが離れる方向に延びるように形成することで、分散板12の上流側を流れるキャリアガスと分散板の下流側を流れるキャリアガスとの間で熱交換が行われないため、キャリアガスが反応領域Aに到達する前に加熱されるのを更に抑制することができる。このため、触媒ガスに含まれる前駆体が気相中で熱分解するのを更に抑制することができる。
この場合、第一管部11を、直線状に形成することで、第一管部11の製造容易性を向上させつつ、分散板12の上流側を流れるキャリアガスと分散板12の下流側を流れるキャリアガスとの間で熱交換を確実に防止できる。
また、分散板12を漏斗状に形成することで、触媒ガスの供給を停止した際に、支持体が第二管部13内に落ち込み易くなる。これにより、支持体が反応領域Aに残留するのを抑制できるため、触媒担持反応管10から支持体を抜き出す作業性が向上する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、支持体が、粒子状であるものとして説明したが、その具体的な形状及び寸法などは適宜設定することができる。
また、上記実施形態では、抜出工程においてキャリアガス及び触媒ガスの双方の供給を停止するものとして説明したが、少なくとも、触媒ガスの供給を停止すればよい。
また、上記実施形態では、触媒担持工程において、支持体上に触媒担持層を形成する第一触媒担持工程と、触媒担持層上に触媒を担持させる第二触媒担持工程と、を行うものとして説明したが、何れか一方のみであってもよい。例えば、事前に支持体に触媒担持層を形成しておき、触媒担持層が形成された支持体を第一管部に投入するようにすれば、第一触媒担持工程は行わなくてもよい。また、触媒担持層が無くても支持体に触媒が担持する場合は、第一触媒担持工程は行わなくてもよい。
また、上記実施形態では、第一触媒担持工程と第二触媒担持工程とを連続して行うものとして説明したが、これらの工程は必ずしも連続して行わなくてもよい。第一触媒担持工程と第二触媒担持工程とを別の触媒担持反応管を用いて行う場合は、第一触媒担持工程の終了後に、抜出工程により支持体を反応管から抜き出せばよい。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図6は、実施例1におけるカーボンナノチューブの製造方法を概略的に示す図である。図6に示すように、実施例1では、触媒担持工程(S1)、触媒還元工程(S2)、カーボンナノチューブ合成工程(S3)、カーボンナノチューブ分離工程(S4)、及びビーズ焼成工程(S5)を行った。触媒担持工程(S1)では、図3に示す、第一管部11、分散板12、第二管部13、及び第一加熱部14を備える触媒担持反応管10を用いた。触媒還元工程(S2)及びカーボンナノチューブ合成工程(S3)では、触媒担持反応管10とは異なる反応管を用いた。
触媒担持工程(S1)では、第一触媒担持工程と第二触媒担持工程とを行った。
第一触媒担持工程では、支持体上にAlの触媒担持層を形成するために、Alが充填されたAl触媒容器(第一触媒容器5(図2参照))にキャリアガスを通すことで、Alを触媒の前駆体とする第一触媒ガスを生成した。触媒の前駆体であるAlとして、アルミニウムイソプロポキシドを用いた。Al触媒容器の温度は、130℃に設定した。第一管部11には、総流量が35.400slmのArと、総流量が1.600slmのOと、により構成されるキャリアガスを供給した。第二管部13には、総流量が3.000slmのArのキャリアガスと、総流量が0.150slmの第一触媒ガスと、を供給した。第一加熱部23の加熱温度は760℃として、第一管部11に充填された支持体の表面温度を590℃とした。第一管部11及び第二管部13にキャリアガス及び第一触媒ガスを供給して支持体上にAlの触媒担持層を形成する時間を3分間とした。支持体の表面温度は、第一管部11の上部から挿入して流動化している(流動状態の)支持体中に入れた熱電対で測定した値とした。
第二触媒担持工程では、触媒担持層上にFeの触媒を担持させるために、Feが充填されたFe触媒容器(第二触媒容器6(図2参照))にキャリアガスを通すことで、Feを触媒の前駆体とする第二触媒ガスを生成した。触媒の前駆体であるFeとして、フェロセンを用いた。Fe触媒容器の温度は、120℃に設定した。第一管部11には、総流量が35.400slmのArと、総流量が1.600slmのOと、により構成されるキャリアガスを供給した。第二管部13には、総流量が3.000slmのArのキャリアガスと、総流量が0.050slmの第二触媒ガスと、を供給した。第一加熱部23の加熱温度は760℃として、第一管部11に充填された支持体の表面温度を590℃とした。第一管部11及び第二管部13にキャリアガス及び第二触媒ガスを供給して触媒担持層上にFeの触媒を担持させる時間を3分間とした。支持体の表面温度は、第一触媒担持工程と同様に、第一管部11の上部から挿入して流動化している(流動状態の)支持体中に入れた熱電対で測定した値とした。
第二触媒担持工程が終了すると、第一管部11及び第二管部13からキャリアガス及び第一触媒ガスの供給を停止することで、第一管部11に充填されている支持体を第二管部13から抜き出した。そして、この抜き出した支持体を、図7に示す反応管20に入れ替えて、触媒還元工程(S2)及びカーボンナノチューブ合成工程(S3)を行った。
図7は、触媒還元工程及びカーボンナノチューブ合成工程で用いた反応管の要部を示す模式図である。図7に示すように、触媒還元工程及びカーボンナノチューブ合成工程で用いた反応管20は、管部21と、分散板22と、第一加熱部23と、を備える。管部21は、直線状に形成されており、支持体が充填され、下方から還元ガス又は原料ガスが供給されるものである。分散板22は、管部21における反応領域Aの下端に配置され、管部21に充填される支持体を保持し、還元ガス又は原料ガスを通過させるものである。第一加熱部23は、管部21の反応領域Aを覆う加熱装置である。
触媒還元工程(S2)では、総流量が2.100slmのArと、総流量が0.850slmのHと、濃度が600ppmのHOと、で構成される還元ガスを用いた。第一加熱部23の加熱温度は720℃とした。管部21に還元ガスを供給して触媒担持層上に担持されたFeの触媒を加熱還元する時間を10分間とした。
カーボンナノチューブ合成工程(S3)では、総流量が2.100slmのArと、総流量が0.850slmのHと、濃度が600ppmのHOと、総流量が0.033slmのCと、で構成される原料ガスを用いた。第一加熱部23の加熱温度は720℃とした。管部21に原料ガスを供給して触媒粒子上にカーボンナノチューブを合成させる時間を10分間とした。
[比較例1]
図8は、比較例1におけるカーボンナノチューブの製造方法を概略的に示す図である。図8に示すように、比較例1では、触媒担持工程(S1)において用いる触媒担持反応管を変更した他は、実施例1と同一条件でカーボンナノチューブを製造した。
図9は、比較例1において用いた触媒担持反応管の要部を示す模式図である。図9に示すように、比較例1において用いた触媒担持反応管30は、第一管部31と、第二管部32と、分散板33と、第三管部34と、第一加熱部35と、を備える。
第一管部31及び第二管部32は、何れも直線状に形成されており、第二管部32が第一管部31の内側に収容されるとともに下端部において連通される二重管構造に形成されている。また、第一管部31には、キャリアガスを供給するための供給口が形成されており、第二管部32には、反応領域Aが形成されている。分散板33は、反応領域Aの下端である第二管部32の下端に配置され、第二管部32に充填される支持体を保持し、キャリアガスを通過させるものである。第三管部34は、分散板33及び第一管部31を貫通し、反応領域Aに触媒ガスを供給するものである。第一加熱部35は、第一管部31の周囲において反応領域Aを覆う加熱装置である。
このため、触媒担持工程(S1)では、第一管部31を流れるキャリアガスと第二管部32を流れるキャリアガスとの間で熱交換が行われ、キャリアガスが十分に加熱された状態で反応領域Aに供給される。
図10は、図9に示す触媒担持反応管を用いた場合の反応領域における反応状態を示した図である。図10に示すように、支持体Bは分散板33に保持された状態が維持されるため、支持体Bは、第一加熱部35により加熱し続けられる。これにより、支持体Bの表面温度は、触媒ガスが熱分解する温度になる。なお、図面では、支持体Bの表面温度が590℃になるように第一加熱部14の加熱温度を設定した状態を示している。一方、第一管部31の開口から供給されたキャリアガスは、第一管部31を流れるキャリアガスと第二管部32を流れるキャリアガスとの間で熱交換が行われるため、第一管部31を流れる間に触媒ガスが熱分解する温度まで加熱された状態となって、第二管部32の反応領域Aに供給される。このため、触媒ガスは、反応領域Aに供給されると、キャリアガスと混ざり合うことで一気に熱分解する温度まで上昇する。
これにより、反応領域Aでは、キャリアガス及び触媒ガスCの温度が支持体Bの表面温度とほぼ同じ温度となるため、触媒の前駆体は、キャリアガス及び触媒ガスCの気相中でも熱分解が促進され、支持体B上で熱分解される割合が減る。
図11は、図9に示す触媒担持反応管から支持体を抜き出している状態を示した図である。図11に示すように、キャリアガス及び触媒ガスの供給を停止すると、まず、キャリアガスにより吹き上げられていた支持体が分散板33に落ちてくる。そして、第三管部34の開口に発生していた触媒ガスの噴出圧力が無くなるため、分散板33に落ちてきた支持体が、第三管部34の開口から第三管部34内に落ち込む。これにより、触媒担持反応管30から支持体を抜き出すことが可能となる。
[評価1]
図12は、実施例1及び比較例1において担持された触媒の膜厚を計測した結果を示した図であり、図13は、実施例1及び比較例1において合成されたカーボンナノチューブの高さを計測した結果を示している。なお、図12において、縦軸は、Fe(触媒)の膜厚に相当する値を計測したものである。膜厚(膜厚に相当する値)の計測は、まず、Feの膜厚が既知の基板を用意し、この基板のFe量を走査型電子顕微鏡(SEM−EDX、日立ハイテクテクノロジーズ社製:TM−3000)で測定し、Fe量に対する膜厚の検量線を作成した。その後、前記走査型電子顕微鏡で測定した対象触媒のFe量から膜厚を算出した。また、図13において、縦軸は、カーボンナノチューブ合成工程(S3)により合成されたカーボンナノチューブの高さを計測したものである。評価1におけるカーボンナノチューブの高さとは、個々の支持体に合成されたカーボンナノチューブの高さではなく、反応管内における全ての支持体の堆積高さをいう。つまり、支持体にカーボンナノチューブが合成されると、カーボンナノチューブを含めた支持体の大きさが大きくなる。そこで、反応管内における全ての支持体の堆積高さ、つまり、反応管内における支持体の占める部分の高さを、評価1におけるカーボンナノチューブの高さとして表している。
図12に示すように、Fe(触媒)の膜厚は、実施例1及び比較例1の双方とも同程度となっているが、図13に示すように、カーボンナノチューブの高さは、実施例1の方が比較例1よりも格段に高くなっている。これは、図4と図10との比較から推察すると、実施例1では、触媒ガスが支持体上において選択的に熱分解され、触媒ガスが支持体上で熱分解される割合が高くなったのに対し、比較例1では、触媒ガスが気相中においても熱分解されることで、触媒ガスが支持体上で熱分解される割合が低くなったためであると考えられる。
[評価2]
図14は、比較例1における触媒の担持効率を示した図である。図14において、横軸は、第二触媒ガスに含まれるFe成分の供給量を、支持体に担持された際の膜厚に換算した値であり、縦軸は、支持体に担持されたFeの膜厚に相当する値を計測したものである。膜厚(膜厚に相当する値)の計測は、評価1における膜厚(膜厚に相当する値)の計測(図12の縦軸)と同様である。図15は、比較例1におけるAlの供給量に対するカーボンナノチューブの高さを示した図であり、図16は、実施例1におけるAl及びFeの供給量に対するカーボンナノチューブの高さを示した図である。評価2におけるカーボンナノチューブの高さとは、評価1におけるカーボンナノチューブの高さと同様である。
図14に示すように、比較例1では、Feの供給量とFeの担持厚さとが理想的な関係でないものの大きく相違していなかったが、図15及び図16に示すように、実施例1は、比較例1よりもカーボンナノチューブの高さが高くなっていた。このような結果から、比較例1においてカーボンナノチューブの高さが実施例1よりも低くなったのは、Alの第一触媒ガスが気相中で熱分解することにより触媒担持層が十分に形成されなかったためであると考えられる。
1…カーボンナノチューブ製造装置、2…反応管、3…ガス供給源、4…バブラ、5…第一触媒容器、6…第二触媒容器、7…カーボンナノチューブ回収器、8…排気部、10…触媒担持反応管、11…第一管部、12…分散板、13…第二管部、13a…開口、14…第一加熱部、20…反応管、21…管部、22…分散板、23…第一加熱部、30…触媒担持反応管、31…第一管部、32…第二管部、33…分散板、34…第三管部、35…第一加熱部、A…反応領域、B…支持体、C…キャリアガス及び触媒ガス。

Claims (6)

  1. 支持体にカーボンナノチューブ合成用の触媒を担持させる反応管であって、
    支持体が充填され、下方からキャリアガスが供給される第一管部と、
    前記第一管部における反応領域の下端に配置され、前記第一管部に充填される前記支持体を保持し、前記キャリアガスを通過させる分散板と、
    前記分散板を貫通し、触媒の前駆体を含む触媒ガスを前記反応領域に供給する第二管部と、
    前記第一管部の前記反応領域を覆う第一加熱部と、を備える、
    反応管。
  2. 前記第一管部が、前記分散板に対して上流側部分と下流側部分とが離れる方向に延びている、
    請求項1に記載の反応管。
  3. 前記第一管部が、直線状に形成されている、
    請求項2に記載の反応管。
  4. 前記分散板が、上方から前記第二管部との接続位置に向けて窄まる漏斗状に形成されている、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の反応管。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載された反応管を用いて前記支持体にカーボンナノチューブ合成用の触媒を担持させる触媒担持方法であって、
    前記キャリアガスを前記第一管部の下方から供給するとともに、前記触媒ガスを前記第二管部から前記反応領域に供給するガス供給工程と、
    前記ガス供給工程を行いながら、前記第一加熱部により前記第一管部の前記反応領域を加熱して前記支持体を前記第一管部に充填する熱分解工程と、を備える、
    触媒担持方法。
  6. 前記熱分解工程の後に、少なくとも前記触媒ガスの供給を停止して、前記第一管部から前記支持体を抜き出す抜出工程を更に備える、
    請求項5に記載の触媒担持方法。
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