JP2015148196A - 自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造 - Google Patents

自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性を損なうことなく、クランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドとスラストワッシャとの接触部分での耐摩耗性を向上させる自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造を提供する。【解決手段】ギヤ支持構造は、クランクケース48、シリンダ49およびシリンダヘッド43に、カムギヤトレイン機構41を収容するハウジング部61が一体的に区画され、カムギヤトレイン機構41は、相互に噛み合わされる複数のギヤ65と、ギヤ65を回転自在に支持する複数のギヤシャフト66と、ギヤシャフト66に差し込まれてギヤ65とクランクケース48、シリンダ49およびシリンダヘッド43のいずれかとの間でギヤ65をギヤシャフト66の軸方向に支持するスラストワッシャ79と、を有し、スラストワッシャ79は、ギヤ65側の端部83よりもクランクケース48、シリンダ49およびシリンダヘッド43のいずれか側の端部84の内径が小さい。【選択図】図4

Description

本発明は、自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造に関する。
複数のギヤを介してクランクシャフトの駆動力を動弁機構のカムシャフトへ伝達する、所謂カムギヤトレイン機構を備える自動二輪車が知られている。
従来の自動二輪車は、クランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドのそれぞれにカムギヤを取り付けた後に、カバーで覆い隠している(例えば、特許文献1参照)。
特開平3−260302号公報
カムギヤトレイン機構のカムギヤを潤滑する観点では、カムギヤを収容するハウジング部をクランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドのそれぞれに中空部を形成し、これらの中空部を一体に連結したハウジング部にカムギヤトレイン機構を納めることが好ましい。
他方、クランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドにハウジング部を一体化する場合、カムギヤを支持するギヤシャフトをハウジング部の内部に設けなければならない。そうすると、ハウジング部の内部にギヤシャフトを固定する座面を設けなければならず、さらに、クランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドの側壁に座面を加工するための孔を必要とする。
また、座面を加工するためにクランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドに穿つ孔は、大きく開口させればクランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドの強度を低下させる一方で、小さく開口させれば回転中心線方向にカムギヤを支えるスラストワッシャとクランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドとの接触面積を小さくして当該接触部分における耐摩耗性を低下させてしまう。
そこで、本発明は、生産性を損なうことなく、クランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドとスラストワッシャとの接触部分における耐摩耗性を向上させる自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するため本発明に係る自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造は、クランクケースと、前記クランクケースに収容されるクランク軸と、前記クランクケースに設けられてシリンダボアを区画するシリンダと、前記シリンダに連結されるシリンダヘッドと、前記シリンダボアへの吸気および排気を行うカムシャフトを有して前記シリンダヘッドに収容される動弁装置と、前記クランクシャフトから前記カムシャフトへ駆動力を伝達するカム動力伝達機構と、を備え、前記クランクケース、前記シリンダ、および前記シリンダヘッドには、前記カム動力伝達機構を収容するハウジング部が一体的に区画され、前記カム動力伝達機構は、相互に噛み合わされる複数のギヤと、それぞれのギヤを回転自在に支持する複数のギヤシャフトと、前記ギヤシャフトのそれぞれに差し込まれて少なくともいずれかの前記ギヤと前記クランクケース、前記シリンダ、および前記シリンダヘッドのいずれかとの間に挟まれて前記ギヤを前記ギヤシャフトの軸方向に支持する複数のスラストワッシャと、を有し、前記スラストワッシャは、前記ギヤ側に配置される第一端部よりも前記クランクケース、前記シリンダ、および前記シリンダヘッドのいずれか側に配置される第二端部のほうの内径が小さい。
本発明によれば、生産性を損なうことなく、クランクケース、シリンダおよびシリンダヘッドとスラストワッシャとの接触部分における耐摩耗性を向上させる自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造を提供できる。
本発明の実施形態に係るカムギヤ支持構造を適用する自動二輪車を示す右側面図。 本発明の実施形態に係るギヤ支持構造を備えるエンジンを示す右側面図。 シリンダーブロック、シリンダヘッドおよびヘッドカバーを部分的に切り欠いて本発明の実施形態に係るギヤ支持構造を備えるカムギヤトレイン機構を示す右側面図。 本発明の実施形態に係るギヤ支持構造を示す断面図。 本発明の実施形態に係るギヤ支持構造を示す断面図。 本発明の実施形態に係るギヤ支持構造のスラストワッシャを示す斜視図。 本発明の実施形態に係るギヤ支持構造のスラストワッシャの他の例を示す断面図。
本発明に係る自動二輪車のカムギヤ支持構造の実施形態について、図1から図7を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るカムギヤ支持構造を適用する自動二輪車を示す右側面図である。
なお、本実施形態において、前後、上下、左右の表現は、自動二輪車1に乗車するライダーを基準にする。
図1に示すように、本実施形態に係る自動二輪車1は、前後に延びる車体フレーム2と、車体フレーム2に懸架されるエンジン3と、車体フレーム2の前端部に設けられて左右方向へ操舵可能に支持されるステアリング機構5と、ステアリング機構5の下端部に回転自在に支持される前輪6と、前輪6から車体フレーム2へ伝わる衝撃を緩衝するとともに前輪6を接地させる前輪懸架装置7と、車体フレーム2の下端部によって上下方向へ揺動自在に支持されるスイングアーム8と、スイングアーム8の後端部に回転自在に支持される後輪11と、車体フレーム2とスイングアーム8との間に架設されて後輪11から車体フレーム2へ伝わる衝撃を緩衝するとともに後輪11を接地させる後輪懸架装置12と、を備えている。
車体フレーム2は、例えばツインチューブ型のフレームである。車体フレーム2は、前端頂部にあるステアリングヘッドパイプ13と、ステアリングヘッドパイプ13の直後で左右へ分岐し、後ろ斜め下方へ傾斜して延びる左右一対のメインフレーム15と、メインフレーム15の後端部に連接して下方へ延びる左右一対のセンターフレーム16と、を備えている。
ステアリングヘッドパイプ13は、ステアリング機構5を車両の左右方向へ操舵可能に支持している。ステアリングヘッドパイプ13は、ステアリング機構5のキャスター角に応じて後傾されている。
メインフレーム15は、ステアリングヘッドパイプ13の直後で分岐し、車両の左右方向へ拡開しつつ車両の後ろ斜め下方へなだらかに傾斜して延びる。メインフレーム15は、タンクレールを兼ねており、前半部の上方に配置されるエアクリーナボックス18を下方から支持するとともに、後半部の上方に配置される燃料タンク19を下方から支持している。メインフレーム15は、下方に配置されるエンジン3を吊り下げるように支えている。
センターフレーム16は、車幅方向に延びるピボット軸21を保持している。ピボット軸21は、スイングアーム8を支持する揺動中心である。
エンジン3は、前輪6の後方かつメインフレーム15の下方に配置されて自動二輪車1の中央下部を占めている。
ステアリング機構5は、ステアリング機構5の回転中心であってステアリングヘッドパイプ13を貫くステアリングシャフト(図示省略)と、上下に延びる左右一対のフロントフォーク22と、それぞれのフロントフォーク22の上端近傍に設けられる左右一対のハンドルバー23と、ハンドルバー23の自由端部にあるハンドルグリップ25と、前輪6の上方に覆い被さるフロントフェンダー26と、を備えている。自動二輪車1右側のハンドルグリップ25は、スロットルグリップ27である。
また、自動二輪車1は、車両の少なくとも一部、例えば、前部から中央下部にかけて車体フレーム2を覆う流線形のカウリング28を備えている。カウリング28は、自動二輪車1の走行中の空気抵抗を低減するとともに、走行風圧からライダーを保護する。カウリング28は、車両の前部を覆うフロントカバー29と、エンジン3の側方を覆う左右一対のサイドカバー31と、エアクリーナボックス18を覆うエアクリーナカバー32と、ライダーが着座するシート33を支えるシートカバー35と、車両の後方を覆うリアカバー36と、を備えている。
燃料タンク19は、エアクリーナボックス18の後部に連接して後方へ延び、シート33の下方に潜り込んでいる。
次に、本実施形態に係る自動二輪車1のカムギヤトレイン機構41について詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るギヤ支持構造を備えるエンジンを示す右側面図である。
図3は、シリンダーブロック、シリンダヘッドおよびヘッドカバーを部分的に切り欠いて本発明の実施形態に係るギヤ支持構造を備えるカムギヤトレイン機構を示す右側面図である。
図2および図3に示すように、本実施形態に係るエンジン3は、4サイクルエンジン、具体的には4サイクル直列4気筒エンジンである。エンジン3は、シリンダーブロック42と、シリンダーブロック42に連結されるシリンダヘッド43と、シリンダヘッド43に連結されるヘッドカバー45と、シリンダーブロック42の下部に設けられるオイルパン46と、シリンダーブロック42の後部に設けられるクラッチ機構47と、を備えている。なお、エンジン3は、4気筒以外の多気筒エンジンでも良いし、単気筒エンジンでも良い。
シリンダーブロック42は、クランクケース48とシリンダ49とを一体に備えている。シリンダーブロック42は、クランクシャフト51の回転中心線を通って後ろ斜め上方に延びる分割面52で2分割可能なアッパーブロック53およびロアブロック55を備えている。なお、エンジン3は、クランクケース48およびシリンダ49を別々の部品で備えているものであってもよい。
アッパーブロック53は、クランクケース48の上半部と、シリンダボア56を区画するシリンダ49と、を一体に備えている。シリンダ49は、シリンダボア56の中心線を直立よりやや前傾させている。シリンダボア56内には、ピストン(図示省略)が摺動自在に収納されている。
ロアブロック55は、クランクケース48の下半部を区画している。
シリンダヘッド43は、シリンダ49の頂部に連結されて、シリンダボア56に連接する燃焼室(図示省略)を区画している。シリンダボア56内のピストンは、燃焼室内で周期的に起こる混合気の燃焼によって往復運動する。
オイルパン46は、ロアブロック55の下部に連結されている。オイルパン46は、エンジン3各部を循環するエンジンオイルを貯留している。
クラッチ機構47は、乾式クラッチである。クラッチ機構47は、シリンダーブロック42の側壁に組み付けられるクラッチカバー57によって部分的に覆い隠されている。
そして、シリンダーブロック42、シリンダヘッド43、およびヘッドカバー45、またはクランクケース48、シリンダ49、シリンダヘッド43、およびヘッドカバー45には、カム動力伝達機構としてのカムギヤトレイン機構41を収容するハウジング部61が一体的に区画されている。
ハウジング部61は、エンジン3の一方側の側部、ここでは右側部に設けられている。
カムギヤトレイン機構41は、クランクシャフト51からカムシャフト62へ駆動力を伝達する。カムギヤトレイン機構41は、相互に噛み合わされる複数のギヤ65と、それぞれのギヤ65を回転自在に支持する複数のギヤシャフト66と、を備えている。
複数のギヤ65は、クランクシャフト51に回転一体に設けられているクランクギヤ67と、クランクギヤ67に噛み合わされる前段アイドルギヤ68と、前段アイドルギヤ68に噛み合わされる中段アイドルギヤ69と、中段アイドルギヤ69に噛み合わされる後段アイドルギヤ71と、カムシャフト62に回転一体に設けられて後段アイドルギヤ71に噛み合わされる複数のカムギヤ72と、を含んでいる。複数のカムギヤ72は、吸気側のカムシャフト62aに設けられるカムギヤ72a、および排気側のカムシャフト62bに設けられるカムギヤ72bである。
複数のギヤシャフト66は、前段アイドルギヤ68を回転自在に支える前段ギヤシャフト73と、中段アイドルギヤ69を回転自在に支える中段ギヤシャフト74と、後段アイドルギヤ71を回転自在に支える後段ギヤシャフト75と、を含んでいる。前段ギヤシャフト73は、シリンダーブロック42、特にクランクケース48の上半部に相当する部分に設けられて前段アイドルギヤ68を支持している。中段ギヤシャフト74は、シリンダーブロック42、特にシリンダ49に相当する部分に設けられて中段アイドルギヤ69を支持している。後段ギヤシャフト75は、シリンダヘッド43に設けられて後段ギヤシャフト75を支持している。
また、複数のギヤシャフト66は、ハウジング部61を区画するエンジン3の側壁、つまりシリンダーブロック42およびシリンダヘッド43の側壁、またはクランクケース48、シリンダ49およびシリンダヘッド43の側壁に穿たれる複数の開口77のそれぞれを貫いて、ハウジング部61内に入り込み、複数のギヤ65を支えている。そして、複数のギヤシャフト66は、これら開口77を塞ぐ蓋の役割も担っている。
図4は、本発明の実施形態に係るギヤ支持構造を示す断面図である。
図5は、本発明の実施形態に係るギヤ支持構造を示す断面図である。
図6は、本発明の実施形態に係るギヤ支持構造のスラストワッシャを示す斜視図である。
図4から図6に示すように、本実施形態に係るカムギヤトレイン機構41は、ギヤシャフト66に差し込まれて少なくともいずれかのギヤ65とシリンダーブロック42およびシリンダヘッド43との間に挟まれて、または少なくともいずれかのギヤ65とクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれかとの間に挟まれて、ギヤ65をギヤシャフト66の軸方向に支持する複数のスラストワッシャ79を備えている。
複数のスラストワッシャ79は、前段アイドルギヤ68とシリンダーブロック42、特にクランクケース48の上半部に相当する部分との間に挟み込まれる前段スラストワッシャ81と、中段アイドルギヤ69とシリンダーブロック42、特にクランクケース48のシリンダ49に相当する部分との間に挟み込まれる中段スラストワッシャ82と、後段アイドルギヤ71とシリンダヘッド43との間に挟み込まれる後段スラストワッシャ(図示省略)と、を含んでいる。
複数のスラストワッシャ79のそれぞれは、ギヤ65側に配置される第一端部83よりもクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれか側に配置される第二端部84のほうの内径が小さい。また、複数のスラストワッシャ79のそれぞれは、クランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれか側に近い位置ほど内径が小さい内径漸減部分86を有している。
他方、ギヤシャフト66は、スラストワッシャ79の内径漸減部分86に倣ってクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれか側に近い位置ほど外径が小さい外径漸減部分87を有している。
外径漸減部分87の先端は、スラストワッシャ79の内径漸減部分86が内径を小さくし始める部分よりもクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれか側に近い位置に配置されている。
なお、カムギヤトレイン機構41は、前段アイドルギヤ68、前段ギヤシャフト73および前段スラストワッシャ81も、中段アイドルギヤ69、中段ギヤシャフト74および中段スラストワッシャ82も、後段アイドルギヤ71、後段ギヤシャフト75および後段スラストワッシャも、同様のギヤ支持構造を備えているので、中段アイドルギヤ69、中段ギヤシャフト74および中段スラストワッシャ82で説明を代表して他を省略する。
つまり、中段スラストワッシャ82は、中段アイドルギヤ69側に配置される第一端部83よりもシリンダ49側に配置される第二端部84のほうの内径が小さい。第二端部84の先端は、シリンダ49の内壁88に形成される環状の座面89に接している。中段スラストワッシャ82は、シリンダ49側に近い位置ほど内径が小さい内径漸減部分86を有している。内径漸減部分86は、一様な内径を有するスラストワッシャに比べて中段スラストワッシャ82の第二端部84とシリンダ49の座面89との接触面積を増大させている。内径漸減部分86は、中段スラストワッシャ82の第二端部84に到達していてもよいし、到達していなくてもよい。中段スラストワッシャ82の第二端部84の外径は、環状の座面89の外形寸法と略同じである。
中段ギヤシャフト74は、中段スラストワッシャ82の内径漸減部分86に倣ってシリンダ49側に近い位置ほど外径が小さい外径漸減部分87を有している。
外径漸減部分87の先端は、中段スラストワッシャ82の内径漸減部分86が内径を小さくし始める部分よりもシリンダ49側に近い位置に配置されている。
そして、ハウジング部61を区画するシリンダ49は、中段ギヤシャフト74を固定する円柱形状の座面91を備えている。円柱形状の座面91は、環状の座面89の内側に、同心に配置されている。環状の座面89および円柱形状の座面91は、中段ギヤシャフト74に塞がれる開口77を利用してハウジング部61の内壁88に形成される。つまり、開口77は、座面89、91を形成する際に工具をハウジング部61の内壁88に到達させる目的で利用される。このため、座面89および座面91は、開口77の直径寸法以下に成形されている。座面91には、中段ギヤシャフト74を固定するボルト92を締め付けるボルト穴93が設けられている。
中段ギヤシャフト74は、座面91に外嵌めされるカップ状の内側端部95と、開口77に嵌め込まれる外側端部96と、中段アイドルギヤ69を支えるジャーナル部97と、を備えている。内側端部95は、カップ形状の底板部98に複数、例えば3つの固定穴99を有している。中段ギヤシャフト74は、外側端部96から固定穴99を通って座面91のボルト穴93に締め付けられるボルト92によって固定されている。外側端部96と開口77との間には、ハウジング部61内からの潤滑油の漏洩を防ぐ環状のシール部材101が設けられている。ジャーナル部97は、軸受102を介して中段アイドルギヤ69を回転自在に支えている。ジャーナル部97と外側端部96との間には段差がある。この段差は、中段スラストワッシャ82と協働して軸受102および中段アイドルギヤ69を挟み込んでいる。
中段スラストワッシャ82の第一端部83には、中段ギヤシャフト74の段差とともに軸受102および中段アイドルギヤ69を挟み込み、中段アイドルギヤ69のスラスト荷重を負担する鍔状部103が設けられている。鍔状部103は、中段ギヤシャフト74の内側端部95の径方向外側へ向かって延びている。
図7は、本発明の実施形態に係るギヤ支持構造のスラストワッシャの他の例を示す断面図である。
本実施形態に係るカムギヤトレイン機構41のスラストワッシャ79は、図5および図6に示すような直線状に内径が漸減する内径漸減部分86に代えて、図7に示すような段状に内径が変化する段差部分86Aを備えていてもよい。
このように構成された本実施形態に係るカムギヤトレイン機構41のギヤ支持構造によれば、スラストワッシャ79とクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれかとの接触面をスラストワッシャ79の径方向内側へ広げて、スラストワッシャ79と座面89との接触面積を増大させる一方で、クランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれかの側壁に穿たれる開口77の大口径化を必要とせず、生産性を保ったままクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43の強度低下を回避できる。
また、本実施形態に係るカムギヤトレイン機構41のギヤ支持構造によれば、スラストワッシャ79とクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれかとの接触面積を広げて、環状の座面89の耐摩耗性を高めることができる。
さらに、本実施形態に係るカムギヤトレイン機構41のギヤ支持構造によれば、スラストワッシャ79の内径漸減部分86にギヤシャフト66の外径漸減部分87を差し込むことによって、スラストワッシャ79とクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれかとの接触面積を広げつつ、ギヤシャフト66の内側端部95の突出長さを長くでき、またクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれかの座面91に外嵌めするギヤシャフト66の内側端部95の軸方向における嵌合長さをより長く確保して、クランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43に対するギヤシャフト66の位置決めを確実にできる。
さらにまた、本実施形態に係るカムギヤトレイン機構41のギヤ支持構造によれば、スラストワッシャ79の内径漸減部分86、86Aにギヤシャフト66の外径漸減部分87を差し込むことによって、クランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれかにギヤシャフト66を固定する座面91を小さくして、スラストワッシャ79とクランクケース48、シリンダ49、およびシリンダヘッド43のいずれかとの座面89を広げることができる。
したがって、本実施形態に係るカムギヤトレイン機構41によれば、生産性を損なうことなく、クランクケース48、シリンダ49およびシリンダヘッド43とスラストワッシャ79との接触部分における耐摩耗性を向上させる。
1 自動二輪車
2 車体フレーム
3 エンジン
5 ステアリング機構
6 前輪
7 前輪懸架装置
8 スイングアーム
11 後輪
12 後輪懸架装置
13 ステアリングヘッドパイプ
15 メインフレーム
16 センターフレーム
18 エアクリーナボックス
19 燃料タンク
21 ピボット軸
22 フロントフォーク
23 ハンドルバー
25 ハンドルグリップ
26 フロントフェンダー
27 スロットルグリップ
28 カウリング
29 フロントカバー
31 サイドカバー
32 エアクリーナカバー
33 シート
35 シートカバー
36 リアカバー
41 カムギヤトレイン機構
42 シリンダーブロック
43 シリンダヘッド
45 ヘッドカバー
46 オイルパン
47 クラッチ機構
48 クランクケース
49 シリンダ
51 クランクシャフト
52 分割面
53 アッパーブロック
55 ロアブロック
56 シリンダボア
57 クラッチカバー
61 ハウジング部
62、62a、62b カムシャフト
65 ギヤ
66 ギヤシャフト
67 クランクギヤ
68 前段アイドルギヤ
69 中段アイドルギヤ
71 後段アイドルギヤ
72、72a、72b カムギヤ
73 前段ギヤシャフト
74 中段ギヤシャフト
75 後段ギヤシャフト
77 開口
79 スラストワッシャ
81 前段スラストワッシャ
82 中段スラストワッシャ
83 第一端部
84 第二端部
86 内径漸減部分
86A 段差部分
87 外径漸減部分
88 内壁
89 座面
91 座面
92 ボルト
93 ボルト穴
95 内側端部
96 外側端部
97 ジャーナル部
98 底板部
99 固定穴
101 シール部材
102 軸受
103 鍔状部

Claims (2)

  1. クランクケースと、
    前記クランクケースに収容されるクランク軸と、
    前記クランクケースに設けられてシリンダボアを区画するシリンダと、
    前記シリンダに連結されるシリンダヘッドと、
    前記シリンダボアへの吸気および排気を行うカムシャフトを有して前記シリンダヘッドに収容される動弁装置と、
    前記クランクシャフトから前記カムシャフトへ駆動力を伝達するカム動力伝達機構と、を備え、
    前記クランクケース、前記シリンダ、および前記シリンダヘッドには、前記カム動力伝達機構を収容するハウジング部が一体的に区画され、
    前記カム動力伝達機構は、相互に噛み合わされる複数のギヤと、それぞれのギヤを回転自在に支持する複数のギヤシャフトと、前記ギヤシャフトのそれぞれに差し込まれて少なくともいずれかの前記ギヤと前記クランクケース、前記シリンダ、および前記シリンダヘッドのいずれかとの間に挟まれて前記ギヤを前記ギヤシャフトの軸方向に支持する複数のスラストワッシャと、を有し、
    前記スラストワッシャは、前記ギヤ側に配置される第一端部よりも前記クランクケース、前記シリンダ、および前記シリンダヘッドのいずれか側に配置される第二端部のほうの内径が小さい自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造。
  2. 前記スラストワッシャは、前記クランクケース、前記シリンダ、および前記シリンダヘッドのいずれか側に近い位置ほど内径が小さい内径漸減部分を有し、
    前記ギヤシャフトは、前記スラストワッシャの前記内径漸減部分に倣って前記クランクケース、前記シリンダ、および前記シリンダヘッドのいずれか側に近い位置ほど外径が小さい外径漸減部分を有し、
    前記外径漸減部分の先端は、前記スラストワッシャの前記内径漸減部分が内径を小さくし始める部分よりも前記シリンダ、および前記シリンダヘッドのいずれか側に近い位置に配置されている請求項1に記載の自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造。
JP2014021694A 2014-02-06 2014-02-06 自動二輪車のカムギヤトレイン機構のギヤ支持構造 Active JP6256068B2 (ja)

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