JP2015147956A - ガリウムの回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Cu及びGaを含む固体残渣物、特にCu−Gaターゲット材の研磨による平研粉から、酸抽出及びアルカリ抽出を行うことなく、簡易な手段で、ガリウムを回収する方法を提供すること。【解決手段】Cu及びGaを含む固体残渣物を、真空下で加熱溶融して、Cu−Ga合金塊とスラグとに分離する工程、分離されたCu−Ga合金塊を、加圧下で溶解鋳造して、Cu−Ga合金板を得る工程、得られたCu−Ga合金板をアノードとして、脱銅電解精製を行って、含Ga電解液を得る工程、を含む、ガリウム回収方法。【選択図】なし

Description

本発明は、Cu及びGaを含む固体残渣物からガリウムを回収する方法に関する。
近年、薄型太陽光発電に適する化合物半導体CIGS(カルコパイライト系化合物半導体Cu(InGa)Se2)の太陽光パネルが注目を集めている。この光吸収層の製造にはセレン化法が適しており、CIGS層形成プロセス中のCu−Ga層のスパッタ成膜時にCu−Gaターゲットが使用される。
Cu−Gaターゲットは、原料(Cu、Ga)を、融解・鋳造し、加工(研磨・切断)し、ボンディングして製造される(特許文献1)。この加工(研磨)時には、平研粉が発生する。平研粉には稀少金属であるGaが高濃度で含まれているので、ここからGaを回収することが行われる。
ガリウム回収の技術として、特許文献2は、ガリウムを含有するスクラップを焼成処理して得られた酸化物を硝酸に溶解した後、固液分離して得られた固体側の浸出残渣に、50℃以上の温水を添加して撹拌することにより湯洗し、固液分離する。この固液分離後の固体側スラリーに苛性ソーダを添加して撹拌することによりアルカリ浸出を行った後、固液分離して得られたろ液からガリウムを回収するとしている。また、特許文献3は、インジウム等の不純物を含有するガリウム原料に多量のアルカリ剤を所定の温度で接触させることによって、液中に選択的にガリウムを溶出させ、固液分離することによって、簡単にインジウム等の不純物からガリウムを分離回収でき、ガリウム含有溶液はそのままガリウム電解の元液として使用できるとしている。これらの技術は、酸抽出又はアルカリ抽出を経て、ガリウムを回収しようとする技術である。
特開2013−204081号公報 特開2004−143531号公報 特開2007−63044号公報
本発明者は、平研粉からのGa回収の手法として、酸抽出及びアルカリ抽出を試みてきた。これは堅実な方法ではあるが、濾過機を使用した固液分離を伴うために、工程が複雑となってしまう。
したがって、本願発明の目的は、Cu及びGaを含む固体残渣物、特にCu−Gaターゲット材の研磨によって発生する平研粉から、酸抽出及びアルカリ抽出を行うことなく、簡易な手段で、ガリウムを回収する方法を提供することにある。
本発明者は、平研粉を、真空下で加熱溶融し、加圧下で溶解鋳造し、脱銅電解精製し、Gaの電解採取をすることによって、酸抽出及びアルカリ抽出を行うことなく、簡易な手段で、ガリウムを回収できることを見いだして、本発明に到達した。
したがって、本発明は以下の(1)〜(18)を含む。
(1)
Cu及びGaを含む固体残渣物を、真空下で加熱溶融して、Cu−Ga合金塊と、スラグとに、分離する工程、
分離されたCu−Ga合金塊を、加圧下で溶解鋳造して、Cu−Ga合金板を得る工程、
得られたCu−Ga合金板をアノードとして、脱銅電解精製を行って、含Ga電解液を得る工程、
を含む、ガリウムを回収する方法。
(2)
得られた含Ga電解液に、Gaの電解採取を行って、Ga金属を得る工程、
をさらに含む、(1)に記載の方法。
(3)
上記Gaの電解採取工程において、カソードに電着したGa金属が電解液のなかで、液体金属として沈み、当該液体の金属Gaを回収する工程である、(2)に記載の方法。
(4)
Cu及びGaを含む固体残渣物が、Cu−Gaターゲット製造の研磨工程から生じる平研粉である、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)
Cu−Gaターゲット製造の研磨工程が、Siを含有する研磨剤を使用した研磨工程である、(4)に記載の方法。
(6)
真空下での加熱溶融が、1Torr〜1×10-3Torrの範囲の圧力の真空下での加熱溶融である、(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7)
真空下での加熱溶融が、真空下で、900℃〜1600℃の範囲の温度に加熱する加熱溶融である、(1)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8)
真空下での加熱溶融が、真空下での30分〜6時間の加熱溶融である、(1)〜(7)のいずれかに記載の方法。
(9)
加圧下での溶解鋳造が、2〜10気圧の加圧下での溶解鋳造である、(1)〜(8)のいずれかに記載の方法。
(10)
加圧下での溶解鋳造が、加圧下で、900℃〜1600℃の範囲の温度に加熱する溶解鋳造である、(1)〜(9)のいずれかに記載の方法。
(11)
加圧下での溶解鋳造が、加圧下での30分〜6時間の溶解鋳造である、(1)〜(10)のいずれかに記載の方法。
(12)
加圧下での溶解鋳造が、非酸化的雰囲気中で行われる、(1)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(13)
加圧下での溶解鋳造が、気体Ar中で行われる、(1)〜(12)のいずれかに記載の方法。
(14)
脱銅電解精製が、Ti板をカソードとして行われる、(1)〜(13)のいずれかに記載の方法。
(15)
脱銅電解精製が、NaOH水溶液を電解液として行われる、(1)〜(14)のいずれかに記載の方法。
(16)
脱銅電解精製が、200g/L〜1500g/LのNaOH濃度のNaOH水溶液を電解液として行われる、(1)〜(15)のいずれかに記載の方法。
(17)
脱銅電解精製が、10〜80A/dm2の範囲の電流密度で行われる、(1)〜(16)のいずれかに記載の方法。
(18)
Gaの電解採取が、不溶性アノードを使用して行われる、(1)〜(17)のいずれかに記載の方法。
さらに、本発明は次の(21)〜(24)を含む。
(21)
(1)〜(18)のいずれかに記載の方法によって、Cu及びGaを含む固体残渣物から、含Ga電解液を製造する方法。
(22)
(2)〜(18)のいずれかに記載の方法によって、Cu及びGaを含む固体残渣物から、Ga金属を製造する方法。
(23)
(21)に記載の方法によって製造された、含Ga電解液。
(24)
(22)に記載の方法によって製造された、Ga金属。
本発明によれば、Cu及びGaを含む固体残渣物、特にCu−Gaターゲット材の研磨によって発生する平研粉から、簡易な手段で、効率よく、ガリウムを回収することができる。本発明によれば、酸抽出及びアルカリ抽出や、濾過機を使用した固液分離を行う必要がなく、作業性や経済性に優れている。
図1は、脱銅電解に対するNaOH濃度の影響を示すグラフである。 図2は、脱銅電解に対する電流密度の影響を示すグラフである。
具体的な実施の形態をあげて、以下に本発明を詳細に説明する。本発明は、以下にあげる具体的な実施の形態に限定されるものではない。なお、以下の圧力の単位は、1気圧(atm)は101325パスカル(Pa)であり、1トル(Torr)は133.322パスカル(Pa)であるとして、当業者は相互に換算することができる。
[本発明のガリウムの回収方法]
本発明によるガリウムの回収は、Cu及びGaを含む固体残渣物を、真空下で加熱溶融して、Cu−Ga合金塊と、スラグとに、分離する工程、分離されたCu−Ga合金塊を、加圧下で溶解鋳造して、Cu−Ga合金板を得る工程、得られたCu−Ga合金板をアノードとして、脱銅電解精製を行って、含Ga電解液を得る工程、を含む方法によって実施することができる。
好適な実施の態様において、含Ga電解液を得る工程の後に、さらに、得られた含Ga電解液に、Gaの電解採取を行って、Ga金属を得る工程、を行うことができる。
[Cu及びGaを含む固体残渣物]
Cu及びGaを含む固体残渣物としては、Cu−Gaターゲット製造の研磨工程から生じる平研粉を好適に使用することができる。このCu−Gaターゲット製造の研磨工程は、Siを含有する研磨剤を使用した研磨工程とすることができる。したがって、Cu及びGaを含む固体残渣物は、Siを含有する研磨剤、例えばSiC、SiO2を含むものとすることができる。固体残渣物、例えば平研粉は、後の処理に先立って、自然乾燥又は強制乾燥しておくことが好ましい。
[加熱溶融]
Cu及びGaを含む固体残渣物の加熱溶融は、真空下で行われる。この真空下として、例えば、1Torr〜1×10-3Torrの範囲、1Torr〜1×10-2Torrの範囲、1Torr〜1×10-1Torrの範囲の圧力下で行うことができる。加熱溶融は、例えば、900℃〜1600℃の範囲、1000℃〜1400℃の範囲、1100℃〜1300℃の範囲の温度に加熱して行うことができる。温度と圧力の組み合わせは、Cu−Ga合金が溶融して昇華せず、Znなどの不純物が昇華可能な温度と圧力とするという観点から選択する。加熱溶融の処理時間は、例えば、30分〜6時間、1時間〜3時間とすることができる。
加熱溶融によって、Cu及びGaを含む固体残渣物は、例えば、粉体が緩く結合した粘土のような状態から、Cu−Ga合金塊と、スラグとに、分離される。Cu−Ga合金塊は、一見して判別できる金属塊となるので、これを選別して、後の溶解鋳造処理に供する。
[溶解鋳造]
分離されたCu−Ga合金塊の溶解鋳造は、加圧下で行われる。この加圧下としては、例えば、2〜10気圧の範囲、3〜8気圧の範囲、4〜6気圧の範囲の圧力下で行うことができる。溶解鋳造は、好ましくは非酸化的雰囲気中で行われ、例えば、気体アルゴン(Ar)中で行うことができる。溶解鋳造は、例えば、900℃〜1600℃の範囲、1000℃〜1400℃の範囲、1100℃〜1300℃の範囲の温度に加熱して行うことができる。溶解鋳造の処理時間は、例えば、30分〜6時間、1時間〜3時間とすることができる。この溶解鋳造によって、Cu−Ga合金塊からCu−Ga合金板を得て、後の脱銅電解精製に供する。
[脱銅電解精製]
Cu−Ga合金板の脱銅電解精製は、Cu−Ga合金板をアノードとして行われる。カソードには公知のカソードを使用することができ、例えば、Ti板、SUS板、Cu板を使用することができる。電解液は、公知の電解液を使用することができ、例えば、NaOH水溶液、KOH水溶液、塩化アルカリ金属含有アルカリ水溶液を使用することができ、好ましくはNaOH水溶液を使用することができる。電解液の電解質の濃度は、例えば、200g/L〜1500g/L、200g/L〜1000g/L、300g/L〜1000g/Lの範囲とすることができる。脱銅電解精製は、例えば、10〜80A/dm2の範囲、20〜60A/dm2の範囲、20〜40A/dm2の範囲の電流密度で行うことができる。
脱銅電解精製によって、アノードのCu−Ga合金板からCu及びGaが電解液中に溶出し、カソードには電解液中からCuが析出し、Gaは電解液中に溶存したまま残り、含Ga電解液(脱銅電解後液)が得られる。Cuはほぼ全量がカソードに析出して含Ga電解液中には残らず、Gaの大部分が電解液中に残るので、含Ga電解液は効率よくガリウムの濃縮された溶液となっている。この含Ga電解液を後のGaの電解採取に供する。本発明は、このようにして製造された含Ga電解液をも含む。また、カソードにはCuのほぼ全量が析出して回収されるので、本発明は、Cuの回収方法にもあり、このように製造されたCu金属にもある。
[Gaの電解採取]
含Ga電解液からのGaの電解採取は、不溶性アノードを使用したことを除いて、上記脱銅電解精製と同様の条件で行うことができる。不溶性アノードとしては、公知の電極を使用することができ、例えば、カーボン電極、Ti−Ptメッシュ電極、Pt電極、Au電極などをあげることができる。カソードには公知のカソードを使用することができ、例えば、Ti板、SUS板、Cu板を使用することができる。Gaの電解採取によって、カソードにGa金属が電着するが、融点30℃であるために、電解液の温度(例えば約60℃)では電解液のなかに液体金属として沈み、表面張力で球形となる。ここから、Ga金属を回収して得る。本発明はこのように製造されたGa金属にもある。
[電解液の再利用]
Gaの電解採取の後の電解後液は、再び脱銅電解精製の電解液として使用することができ、酸抽出やアルカリ抽出の工程はなく、廃液処理等の負担も最小となっている。本発明による方法はフロー全体として作業性と経済性に優れた方法である。
実施例をあげて、以下に本発明を詳細に説明する。本発明は、以下にあげる実施例に限定されるものではない。
[平研粉からのGa回収]
次のスキーム1にしたがって、平研粉からガリウムを回収した。
[スキーム1]
[平研粉]
Cu−Gaターゲットの製造の加工工程から発生する平研粉を、出発材料として使用した。Cu−GaターゲットのGa品位はおよそ30%である。ここから得られる平研粉のICP−OES分析結果を表1に示す。表1のように、平研粉のおよそ90%がCu−Ga合金であった。残りの10%は研磨粉(Si)等と思われ、さらに工場内で研磨して生じた平研粉を収集する過程などを通じて混入した元素が含まれている。これらのGDMS不純物分析の結果は、表2に示す。
[加熱分離]
島津加圧焼結炉でカーボンるつぼに入れた平研粉(500g)を1200℃、2時間で、真空度を10-2torrとして熱処理した。熱処理した後、Cu−Ga合金とスラグ(SiO2)は分離され、Cu−Ga合金の塊が観察された。このCu−Ga合金の塊を手で選別しスラグと分離した。Cu−Ga合金の塊の重量は433g(理論量445(=500×0.89)g)、スラグは29g(理論量55(=500×0.11)g)であった。Cu−Ga合金の回収率は97%(=433÷445)、スラグの方は53%(=29÷55)であった。
[溶解鋳造]
加熱分離して得られたCu−Ga合金の塊(粒)を、カーボン鋳型に敷き詰め、1200℃、5気圧の条件で溶解鋳造して、Cu−Ga合金板(大きさ:5cm幅×10cm長×0.5cm厚)を得た。
[脱銅電解精製]
Cu−Ga板(端材)をアノード(+)とし、カソード(−)はTi板にし、電解液にNaOH液を使用して、脱銅電解を行った。Cu−Ga板を300g/LのNaOH浴で電解(電流密度9.4A/dm2、16.5時間)すると、CuとGaが電解液中に溶け出すが、CuはTi板上に電着し、電解液中にはほとんど残らず、液中に残ったCuは約0.04%であった。Gaは、Ti板には析出せず、液中に96.8%残った。残りのGaは、おそらくはCuの析出に巻き込まれて、スポンジCu中に3.2%含まれたと考えられる。Ga及びCuの濃度は、ICP−OESによって測定した。
[NaOH濃度]
脱銅電解に対するNaOH濃度の影響を検討する実験を行った。この結果を図1に示す。横軸は、NaOH濃度(g/L)、縦軸は電着物中のCu濃度(重量%)である。実験は、10A及び0.1Aで行った。通電流10A時、電流密度はおよそ30A/dm2である。この結果から、NaOH濃度が200g/L以下になると、電着物中のGa濃度(重量%)が急激に増加すること、そしてGaの収率を考えると、NaOH濃度は200g/L以上が望ましく、好ましくは300g/L以上が望ましいことがわかった。
[電流密度]
脱銅電解に対する電流密度の影響を検討する実験を行った。この結果を図2に示す。図2は、NaOH濃度300g/L、液温25℃で電流密度(横軸)を変化させた場合の、アノード溶解効率(縦軸左側)、液中Ga残存率(縦軸左側)、Ga溶解効率(縦軸右側)の関係を示す。アノード溶解効率とは、実際溶解量/理論溶解量として算出した。液中Ga残存率とは、液中Ga分析値×液量/(液中Ga分析値×液量+電析Ga量)として算出した。Ga溶解効率とは、実際Ga溶解量/理論Ga溶解量として算出した。電流密度が増加すると、アノード溶解効率及びGa溶解効率は大きく減少し、液中Ga残存率は極僅かに減少した。低電流密度で電解するとGaの溶解効率が100%を超えているが、これはCuよりもGaが優先して溶解したためと考えられる。アノード(Cu−Ga端材板)の溶解効率とGaの液中残存率を考慮すると、生産性とGa回収率のバランスから、電流密度30A/dm2以下とすると好ましいことがわかった。
[Gaの電解採取]
脱銅電解精製で得られた電解後液をろ過し、Ga濃度20g/Lのろ過後の電解後液を用いて、Gaの電解採取を行った。アノードは不溶性アノード(カーボンもしくはTi−Ptメッシュ電極)とし、カソード(−)はTi板を使用した。電解条件は電流密度を25A/dm2、電解時間を4時間、液温を60℃とした。電解初期の電解液は青色を示し、液中のCuイオンが減少し、その後、ガス発生が多くなると液は白濁し、カソード板に電着したGa金属は液温60℃では液体(融点30℃)となって電解液の底に沈んで、表面張力から球体となることが観察された。電解液中に沈殿しているGa量10gから、8.4gのGaを回収した。電流効率は24.3%であった。
電解採取後に得られたGa金属中の不純物濃度をGDMS法で調べた。その結果を表2に示す。電解採取された金属Ga中の各不純物元素の含有量と、溶解鋳造工程で作製されたCu−Ga合金板中の不純物含有量、および、平研粉中の不純物含有量を示す。なお、Cu−Gaターゲット中には、もともとGeとInは含まれていないので、GeとInは工場内で、Cu−Inターゲット材を研磨して生じた平研粉を収集する過程などを通じて混入したと思われる。電解採取によりすべての不純物は1桁以上低下しており、精製効果は大きい。
本発明によれば、Gaを含む固体残渣物、特にCu−Gaターゲット研磨による平研粉から、簡易な手段で、効率よく、ガリウムを回収することができる。本発明は産業上有用な発明である。

Claims (17)

  1. Cu及びGaを含む固体残渣物を、真空下で加熱溶融して、Cu−Ga合金塊と、スラグとに、分離する工程、
    分離されたCu−Ga合金塊を、加圧下で溶解鋳造して、Cu−Ga合金板を得る工程、
    得られたCu−Ga合金板をアノードとして、脱銅電解精製を行って、含Ga電解液を得る工程、
    を含む、ガリウムの回収方法。
  2. 得られた含Ga電解液に、Gaの電解採取を行って、Ga金属を得る工程、
    をさらに含む、請求項1に記載のガリウムの回収方法。
  3. 上記Gaの電解採取工程において、カソードに電着したGa金属が電解液のなかで、液体金属として沈み、当該液体金属のGaを回収することを特徴とする請求項2に記載のガリウムの回収方法。
  4. Cu及びGaを含む固体残渣物が、Cu−Gaターゲット製造の研磨工程から生じる平研粉である、請求項1〜3のいずれかに記載のガリウムの回収方法。
  5. Cu−Gaターゲット製造の研磨工程が、Siを含有する研磨剤を使用した研磨工程である、請求項4に記載のガリウムの回収方法。
  6. 真空下での加熱溶融が、1Torr〜1×10-3Torrの範囲の圧力の真空下での加熱溶融である、請求項1〜5のいずれかに記載のガリウムの回収方法。
  7. 真空下での加熱溶融が、真空下で、900℃〜1600℃の範囲の温度に加熱する加熱溶融である、請求項1〜6のいずれかに記載のガリウムの回収方法。
  8. 加圧下での溶解鋳造が、2〜10気圧の加圧下での溶解鋳造である、請求項1〜7のいずれかに記載のガリウムの回収方法。
  9. 加圧下での溶解鋳造が、加圧下で、900℃〜1600℃の範囲の温度に加熱する溶解鋳造である、請求項1〜8のいずれかに記載のガリウムの回収方法。
  10. 加圧下での溶解鋳造が、非酸化的雰囲気中で行われる、請求項1〜9のいずれかに記載のガリウムの回収方法。
  11. 脱銅電解精製が、NaOH水溶液を電解液として行われる、請求項1〜10のいずれかに記載のガリウムの回収方法。
  12. 脱銅電解精製が、200g/L〜1500g/LのNaOH濃度のNaOH水溶液を電解液として行われる、請求項1〜11のいずれかに記載のガリウムの回収方法。
  13. 脱銅電解精製が、10〜80A/dm2の範囲の電流密度で行われる、請求項1〜12のいずれかに記載のガリウムの回収方法。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の方法によって、Cu及びGaを含む固体残渣物から、含Ga電解液を製造する方法。
  15. 請求項2〜13のいずれかに記載の方法によって、Cu及びGaを含む固体残渣物から、Ga金属を製造する方法。
  16. 請求項14に記載の方法によって製造された、含Ga電解液。
  17. 請求項15に記載の方法によって製造された、Ga金属。
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