JP2015147868A - 潤滑グリース組成物 - Google Patents

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【課題】耐低温性や耐熱性、かつ防錆性に優れる潤滑グリース組成物を提供すること。【解決手段】本発明の潤滑グリース組成物は、基油、増ちょう剤からなるグリース基材に、オキサゾリン化合物が配合されてなり、オキサゾリン化合物の配合量が全グリース重量に対して0.3〜11wt%の範囲であることを特徴とし、好ましくは、基油が、鉱油、合成炭化水素油、エステル系合成油、エーテル系合成油、又はグリコール系合成油から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は潤滑グリース組成物に関し、詳しくは、防錆性に優れる潤滑グリース組成物に関する。
近年、ロシアやブラジル、東南アジア等の新興市場における鉄鋼、自動車、一般機械、精密機器等さまざまな産業分野において潤滑グリースが使用されている。世界さまざまな地域における低温から高温多湿環境下での使用に対応するため、耐低温性や耐熱性を維持した状態での防錆性向上への要求が大きくなっている。
特許文献1には、グリース組成物において、ナフテン酸亜鉛やコハク酸誘導体が防錆添加剤として有効である旨が開示されている。
特許文献2には、中性金属スルホネート、過塩基性スルホネート及びアスパラ銀酸誘導体を用いることで、摩耗特性、耐摩耗性及び防錆性を付与した潤滑剤が開示されている。
特許文献3には、防錆添加剤として、非イオン性界面活性剤、2−エチルヘキンサン酸亜鉛を用いることで、良好な音響特性や耐漏洩性を維持しつつ、防錆性を有する潤滑剤組成物が開示されている。
しかし、これらの潤滑剤組成物では、現在要求されている耐低温性、耐熱性、防錆性の機能を満足することができない。
特開2009−121689号公報 特開2011−162774号公報 特開2012−012441号公報 特開昭62−050395号公報(硼素化合物と反応させて硼酸塩化合物とする原料としてオキサゾリンが記載されているが、オキサゾリン単独で添加剤として使用する旨の記載はない。)
そこで、本発明は、耐低温性や耐熱性、かつ防錆性に優れる潤滑グリース組成物を提供することを課題とする。
また本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は以下の各発明によって解決される。
1.基油、増ちょう剤からなるグリース基材に、オキサゾリン化合物が配合されてなり、
オキサゾリン化合物の配合量が全グリース重量に対して0.3〜11wt%の範囲であることを特徴とする潤滑グリース組成物。
2.前記基油が、鉱油、合成炭化水素油、エステル系合成油、エーテル系合成油、又はグリコール系合成油から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする前記1記載の潤滑グリース組成物。
3.前記増ちょう剤が、金属石けん系、複合金属石けん系、又はウレア系化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする前記1又は2記載の潤滑グリース組成物。
4.基油、増ちょう剤からなる潤滑グリース組成物に含まれる、オキサゾリン化合物の、防錆剤としての使用。
本発明によれば、耐低温性や耐熱性、かつ防錆性に優れる潤滑グリース組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の潤滑グリース組成物は、基油と増ちょう剤とからなるグリース基材に、少なくともオキサゾリン化合物が配合されてなる。
防錆剤としてオキサゾリン化合物を配合することにより、耐低温性や耐熱性を損なわず防錆性に優れる潤滑グリース組成物を提供することができる。
<基油>
基油としては、鉱油、合成炭化水素油、エステル系合成油、エーテル系合成油、グリコール系合成油から選ばれる少なくとも1種の基油を用いることが好ましい。
これらの基油の1種を選択使用してもよいし、2種以上の基油を併用してもよい。
鉱油としては、例えば、パラフィン系、ナフテン系が挙げられる。
合成炭化水素としては、例えば、ポリαオレフィン、エチレンαオレフィンオリゴマー、ポリブテンが挙げられる。
エステル系合成油としては、例えば、ジエステルやポリオールエステル、芳香族エステル等のエステル油が挙げられる。エーテル系合成油としては、アルキルジフェニルエーテルが挙げられる。
グリコール系合成油としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられる。
樹脂、ゴムに対する影響を考慮した場合、合成炭化水素油を使用することが好ましいが、本発明においては特に限定されない。
<増ちょう剤>
増ちょう剤としては、金属石けん系、複合金属石けん系、またはウレア系化合物から選ばれる少なくとも1種を使用できる。
金属石けん系としては、Li石けん、Ca石けん、アルミニウム石けんなどが挙げられ、その中でも、Li石けんを好ましく用いることができる。
Li石けんとしては、炭素数12〜24の脂肪族モノカルボン酸および/または少くとも1個のヒドロキシル基を含む炭素数12〜24の脂肪族モノカルボン酸のリチウム塩などが挙げられ、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム塩やステアリン酸リチウム塩を好ましく用いることができる。
Li石けんを調製する方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
基油と、12−ヒドロキシステアリン酸と水酸化リチウムを所定量配合し、混合撹拌釜にて約80〜130℃で加熱撹拌しけん化反応を行い、溶融温度まで加熱撹拌した後、冷却することで、基油とLi石けんが混合したゲル状物質を作成する。
その後、各種添加剤を加え撹拌した後、ロールミルもしくは高圧ホモジナイザーに通し潤滑グリース組成物を調製することができる。
複合金属石けん系としては、例えば、Li複合石けん、Ca複合石けん、Ba複合石けんなどが挙げられ、その中でも、Li複合石けん、Ba複合石けんを好ましく用いることができる。
Li複合石けんとしては、(a)成分脂肪族モノカルボン酸2種以上のリチウム系複合石けんまたは(a)成分脂肪族モノカルボン酸と(b)炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸またはそのジエステルおよび炭素数7〜24の芳香族モノカルボン酸またはそのエステルの少なくとも1種とのリチウム系複合石けんが挙げられる。
Li複合石けんを調製する方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
基油と12ヒドロキシステアリン酸と水酸化リチウムを混合撹拌釜に所定量配合し、約80〜130℃で加熱撹拌しけん化反応を行ない、さらにアゼライン酸を所定量配合し、約80〜200℃で加熱撹拌し、そこに水酸化リチウムを加え、冷却することで、基油とLi複合石けんが混合したゲル状物質を作成する。
その後、各種添加剤を加え撹拌した後、ロールミルもしくは高圧ホモジナイザーに通し潤滑グリース組成物を調製することができる。
Ba複合石けんとしては、脂肪族ジカルボン酸とモノアミドカルボン酸との複合石けんが挙げられる。
Ba複合石けんを調製する方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
基油とセバシン酸およびカルボン酸モノステアリルアミドを混合撹拌釜に所定量配合し、約80〜200℃で加熱撹拌し、そこに水酸化バリウムを加えて、冷却することで、基油とBa複合石けんが混合したゲル状物質を作成する。
その後、各種添加剤を加え撹拌した後、ロールミルもしくは高圧ホモジナイザーに通し潤滑グリース組成物を調製することができる。
ウレア系化合物としては、ジウレア化合物、トリウレア化合物、テトラウレア化合物、ポリウレア化合物等が挙げられ、好ましくはジウレア化合物が用いられる。
ウレア系化合物としては、具体的には下記一般式で表されるものなどが挙げられる。
一般式 R′(NHCONHR)nNHCONHR″
式中、Rは2価の芳香族炭化水素基を表す。R′、R″は1価のC6〜C24脂肪族飽和または不飽和炭化水素基、脂環状炭化水素基または芳香族炭化水素基を表わす。nは整数であり、n=1はジウレア化合物であり、n=2はトリウレア化合物であり、n=3はテトラウレア化合物であり、n=4以上はポリウレア化合物である。
ウレア系化合物を調製する方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
基油とジフェニルメタンジイソシアネートとオクチルアミンとを70〜180℃で加熱撹拌し反応を行い、昇温、冷却することで、基油とウレア系化合物が混合したゲル状物質を作成する。
その後、各種添加剤を加え撹拌した後、ロールミルもしくは高圧ホモジナイザーに通し潤滑グリース組成物を調製することができる。
<オキサゾリン化合物>
オキサゾリン化合物としては、2−ヘプタデシニル−2−オキサゾリン−4,4−ジメタノール、2−ヘプタデシル−2−オキサゾリン−4,4−ジメタノール、2−アルキル−2−オキサゾリン−4,4−ジメタノール、2−アルケニル−2−オキサゾリン−4,4−ジメタノールなどが挙げられ、その中でも特に2−ヘプタデシニル−2−オキサゾリン−4,4−ジメタノールを好ましく用いることができる。
オキサゾリン化合物は市販品を使用することができ、ANGUS Chemical Company社製「ALKATERGE−T」等が挙げられる。
オキサゾリン化合物の配合量は、全グリース重量に対して、0.3〜11wt%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.3〜10wt%であり、またさらに好ましくは0.5〜3wt%である。
オキサゾリン化合物の配合量が全グリース重量に対して0.25wt%未満であると、最適な防錆性に欠け、11.00wt%を超えると、耐熱性、耐低温性に欠けるため好ましくない。
<その他>
本発明の潤滑グリース組成物には、その効果に影響を与えない範囲で他の物質も添加することができる。例えば、公知の酸化防止剤や極圧剤、油性剤、粘度指数向上剤等を適宜選択して添加することができる。
酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)等のフェノール系酸化防止剤、アルキルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、フェノチアジン、アルキル化−α−ナフチルアミン、アルキル化フェノチアジン等が挙げられる。
極圧剤としては、例えばリン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩等のリン系化合物、スルフィド類、ジスルフィド類等の硫黄化合物、ジアルキルジチオリン酸塩、ジアルキルジチオカルバミン酸金属塩等が挙げられる。
油性剤としては、例えば脂肪酸またはそのエステル、高級アルコールや多価アルコールまたはそのエステル、脂肪族アミン、脂肪族モノグリセライド等が挙げられる。
粘度指数向上剤としては、例えば、ポリメタクリレート、エチレン−プロピレン共重合体、ポリイソブチレン、ポリアルキルスチレン、スチレン-イソプレン共重合体水素化物などが挙げられる。
本発明の実施例について説明する。かかる実施例によって本発明が限定されるものではない。
1.各潤滑グリース組成物の調製方法
<Li石けん系潤滑グリース組成物の調製>
表に示される基油と、12−ヒドロキシステアリン酸と水酸化リチウムを、表に示す量配合し、混合撹拌釜にて約80〜130℃で加熱撹拌しけん化反応を行い、溶融温度まで加熱撹拌した後、冷却した。生成したゲル状物質に酸化防止剤1wt%、防錆剤として表に示す化合物を表に示す量配合加え撹拌した後、ロールミルもしくは高圧ホモジナイザーに通し潤滑グリース組成物を調整した。
<Ba複合石けん系潤滑グリース組成物の調製>
表に示される基油と、セバシン酸およびカルボン酸モノステアリルアミドを混合撹拌釜に配合し、約80〜200度で加熱撹拌し、そこに水酸化バリウムを加えて、冷却した。バリウム複合石けんの総量としては、表に示される量配合された。生成したゲル状物質に酸化防止剤1wt%、防錆剤として表に示す化合物を表に示す量配合加え撹拌した後、ロールミルもしくは高圧ホモジナイザーに通し潤滑グリース組成物を調製した。
<Li複合石けん系潤滑グリース組成物の調製>
表に示される基油と、12−ヒドロキシステアリン酸と水酸化リチウムを混合撹拌釜に所定量配合し、約80〜130℃で加熱撹拌しけん化反応を行ない、さらにアゼライン酸を所定量配合し、約80〜200℃で加熱撹拌し、そこに水酸化リチウムを加え、冷却した。リチウム複合石けんの総量としては、表に示される量配合された。生成したゲル状物質に酸化防止剤1wt%、防錆剤として表に示す化合物を表に示す量配合加え撹拌した後、ロールミルもしくは高圧ホモジナイザーに通し潤滑グリース組成物を調製した。
<ウレア系化合物グリースの調製>
表に示される基油と、ジフェニルメタンジイソシアネートとオクチルアミンとを表に示す量配合し、70〜180℃で加熱撹拌し反応を行い、昇温、冷却を行なった。ウレア系化合物の総量としては、表に示される量配合された。生成したゲル状物質に酸化防止剤1wt%、防錆剤として表に示す化合物を表に示す量配合加え撹拌した後、ロールミルもしくは高圧ホモジナイザーに通し潤滑グリース組成物を調製した。
2.実施例に用いた基油、防錆剤、酸化防止剤の詳細
<基油>
・ポリ−α−オレフィンA:40℃粘度18mm/s(イネオスオリゴマーズジャパン社製「DURASYN164」)
・ポリ−α−オレフィンB:40℃粘度68mm/s(イネオスオリゴマーズジャパン社製「DURASYN170」)
・パラフィン系鉱油A:40℃粘度22mm/s(JX日鉱日石エネルギー社製「スーパーオイルN22」)
・パラフィン系鉱油B:40℃粘度141mm/s(JX日鉱日石エネルギー社製「スーパーオイルN150」)
・ポリオールエステル:40℃粘度29mm/s(日本油脂社製「ユニスター H−334R」)
・ジフェニルエーテル:40℃粘度100mm/s(MORESCO社製「モレスコハイルーブLB−100」)
<防錆剤>
・オキサゾリン(2−ヘプタデシニル−2−オキサゾリン−4,4−ジメタノール):ANGUS Chemical Company社製「ALKATERGE−T」
・中性カルシウムスルホネート:KING社製「NA−SUL CA−1089」
・過塩基性カルシウムスルホネート:ルブリゾール社製「LZ5347」
・ソルビタンモノオレエート:三洋化成工業社製「イオネットS−80S」
・アルケニルコハク酸:三洋化成工業社製「サンヒビター102」
・バリウムスルホネート:KING社製「NA−SUL BSN」
・亜鉛スルホネート:KING社製「NA−SUL ZS」
・アスパラギン酸誘導体:KING社製「K−CORR 100A2」
・2−エチルヘキサン酸亜鉛:ナカライテスク社製
・酸化パラフィン金属塩:日本精蝋社製「OX−0851」
・サルコシン誘導体:BASF社製「SARKOSYL O」
<酸化防止剤>
実施例では酸化防止剤として、フェニル−α−ナフチルアミン(三洋化成工業社製VANLUBE81)を用いた。
3.実施例、比較例
<実施例1〜7、比較例1〜11>
上記<Li石けん系潤滑グリース組成物の調整>の通り、表に示す配合材料を、表に示す量配合させて、潤滑グリース組成物を得た。
<実施例8〜10、比較例12、15、16>
上記<Ba複合石けん系潤滑グリース組成物の調整>の通り、表に示す配合材料を、表に示す量配合させて、潤滑グリース組成物を得た。
<実施例11〜13、比較例13、17>
上記<Li複合石けん系潤滑グリース組成物の調整>の通り、表に示す配合材料を、表に示す量配合させて、潤滑グリース組成物を得た。
<実施例14、15、比較例14>
上記<ウレアグリースの調整>の通り、表に示す配合材料を、表に示す量配合させて、潤滑グリース組成物を得た。
4.評価方法
得られた潤滑グリース組成物について、下記の項目について評価を行ない、結果を表1〜表4に示した。
<混和ちょう度評価>
得られた潤滑グリース組成物について、JIS K2220.7:2013に準拠し、混和ちょう度試験を行った。250〜320の範囲内であると、潤滑グリースに好適なちょう度であると評価できる。
<耐低温性評価>
得られた潤滑グリース組成物について、JIS K2220.18:2013に準拠し、低温トルク試験を行った。
試験温度:−30℃
防錆剤未配合のグリース組成物の起動トルク(N・cm)に対して、防錆剤配合グリースの起動トルク(N・cm)がどれだけ増加したかで評価を行なった。
本発明においては、増加量が10未満であれば、耐低温性が良好に保たれていると評価できる。
<耐熱性評価>
得られた潤滑グリース組成物について、JIS K2220.11:2013に準拠し、離油度試験を行った。
試験温度:100℃
防錆剤未配合のグリース組成物の離油度(wt%)に対して、防錆剤配合グリースの離油度(wt%)がどれだけ増加したかで評価を行なった。
本発明においては、増加量が5未満であれば、耐熱性が良好に保たれていると評価できる。
<防錆性評価>
得られた潤滑グリース組成物について、DIN51802(EMCOR試験)に準拠し、以下のとおり防錆試験を行った。
規定の自動調心玉軸受(1306K)に潤滑グリース組成物10gを充填し、エムコ試験機に取り付け、試験機に7%食塩水を30ml入れた後、室温にて、80rpmで8時間回転、16時間停止を2回繰り返した。その後さらに8時間運転後、108時間放置し、軸受外輪軌道面の発錆状態を、以下記載の基準に従って、6段階に評価した。
0:発錆なし
1:非常に弱い発錆(発錆が3点以内)
2:弱い発錆(発錆部分が表面の1%未満)
3:発錆(発錆部分が表面の1%以上5%未満)
4:強い発錆(発錆が表面の5%以上10%未満)
5:非常に強い発錆(発錆が表面の10%以上)
Figure 2015147868

Figure 2015147868

Figure 2015147868
Figure 2015147868
5.評価
実施例と比較例3〜11、16、17によると、防錆剤としてオキサゾリンを配合することにより、防錆性に優れ、且つ耐熱性、耐低温性に優れた潤滑グリース組成物が得られることが確認できた。
また、比較例1、15によると、オキサゾリン配合量が全グリース重量に対して0.25wt%未満であると、防錆性に劣ることが確認できる。
一方、比較例2、12〜14によると、オキサゾリン配合量が全グリース重量に対して11.00wt%を超える範囲で配合された場合は、耐熱性、耐低温性に劣ることが確認できる。
本発明の潤滑グリース組成物は、防錆性を必要とする軸受、ギヤ部、ゴムシール部などに好適に使用することができ、具体的には、電動ラジエータファンモータ、ファンカップリング、電制EGR、電子制御スロットバルブ、オルタネータ、アイドラプーリ、電動ブレーキ、ハブユニット、ウォーターポンプ、パワーウィンドウ、スライドドア、ワイパ、電動パワーステアリング等の自動車補機の転がり軸受、すべり軸受またはギア部、ゴムシール部、工作機械、製紙機械用軸受などに使用することができる。
また、その他、防錆性が必要となる自動変速機用コントロールスイッチ、レバーコントロールスイッチ、プッシュスイッチ等の防錆性、潤滑性が要求される電気接点部分、ビスカスカップリングのXリング部分、排気ブレーキのOリング等、ゴムシール部分、ヘッドライト、シート、ABS、ドアロック、ドアヒンジ、クラッチブースタ、2分割フライホイール、ウィンドレギュレータ、ボールジョイント、クラッチブースター等のギヤ、摺動部、釣具用や自動車用の転がり軸受、ギヤ部等にも適用可能である。

Claims (4)

  1. 基油、増ちょう剤からなるグリース基材に、オキサゾリン化合物が配合されてなり、
    オキサゾリン化合物の配合量が全グリース重量に対して0.3〜11wt%の範囲であることを特徴とする潤滑グリース組成物。
  2. 前記基油が、鉱油、合成炭化水素油、エステル系合成油、エーテル系合成油、又はグリコール系合成油から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1記載の潤滑グリース組成物。
  3. 前記増ちょう剤が、金属石けん系、複合金属石けん系、又はウレア系化合物から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の潤滑グリース組成物。
  4. 基油、増ちょう剤からなる潤滑グリース組成物に含まれる、オキサゾリン化合物の、防錆剤としての使用。
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