JP2015143517A - 制御装置、及び起動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンバインドサイクル発電プラントの起動時間を短縮する。
【解決手段】制御装置は、ガスタービンと、前記ガスタービンの排ガスから熱回収して蒸気を生成する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、を備えるコンバインドサイクル発電プラントを制御する。制御装置は、ガスタービンの出力を制御する制御部を備える。制御部は、前記ガスタービンに発電機を並列した後に、前記ガスタービンの排ガス温度が前記蒸気タービンのメタル温度に基づいて決定される範囲に収まるときのガスタービン出力である第1の出力値より大きい第2の出力値に前記ガスタービンの出力を制御する。制御部は、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気の温度が前記メタル温度に基づく温度を超えた場合、前記第1の出力値に前記ガスタービンの出力を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、制御装置、及び起動方法に関する。
ガスタービンと、排熱回収ボイラと、蒸気タービンとを組み合わせて構成するコンバインドサイクル発電プラントが知られている。ここで、排熱回収ボイラは、ガスタービンの排ガスから熱回収して蒸気を生成する。蒸気タービンは、排熱回収ボイラが生成する蒸気により駆動される。
特開平7−310505号公報 特開2008−280855号公報
排熱回収ボイラの大きな熱容量に起因して、排熱回収ボイラが生成した蒸気の温度である主蒸気温度が所定の温度まで上昇するには、大きな時定数やムダ時間を有する。ガスタービンの出力増加に伴いガスタービン(GT)排ガス温度やGT排ガス流量が上昇がしても、主蒸気温度はなかなか上昇しない。従って、ガスタービンの出力を、所定の出力値に保持しながら燃料供給を継続させても、主蒸気温度が所望の温度に上昇するまで、場合によっては1時間から3時間というオーダの長い時間を要する。
しかし、火力発電は緊急電源の位置づけが付与されているため、急速起動能力を有するコンバインドサイクル発電プラントが求められている。このような状況下で、急速起動を行う場合、上述した主蒸気温度上昇の遅延が問題となる。
そこで本発明の一態様は、上記問題に鑑みてなされたものであり、コンバインドサイクル発電プラントの起動時間を短縮することを可能とする制御装置、及び起動方法を提供することを課題とする。
本発明の実施形態の制御装置は、ガスタービンと、前記ガスタービンの排ガスから熱回収して蒸気を生成する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、を備えるコンバインドサイクル発電プラントを制御する。制御装置は、ガスタービンの出力を制御する制御部を備える。制御部は、前記ガスタービンに発電機を並列した後に、前記ガスタービンの排ガス温度が前記蒸気タービンのメタル温度に基づいて決定される温度範囲に収まるときのガスタービン出力である第1の出力値より大きい第2の出力値に前記ガスタービンの出力を制御する。制御部は、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気の温度が前記メタル温度に基づく温度を超えた場合、前記第1の出力値に前記ガスタービンの出力を制御する。
第1の実施形態におけるコンバインドサイクル発電プラント500の構成を示す概略構成図である。 第1の実施形態における制御装置501の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における蒸気タービンの503の断面図である。 第1の実施形態に係る起動アルゴリズムを示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る起動方法の起動チャートである。 ガスタービン502の出力とGT排ガス温度の関係の一例を示すグラフである。 第1の実施形態に係る起動方法をコールド起動に用いた場合の起動チャートの一例である。 第2の実施形態に係る起動アルゴリズムを示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る起動方法の起動チャートである。 比較例におけるコンバインドサイクル発電プラント500の構成を示す概略構成図である。 比較例に係る起動アルゴリズムを示すフローチャートである。 比較例に係る起動方法の起動チャートである。
(比較例)
各実施形態について説明する前に、比較例について説明する。図10は、比較例におけるコンバインドサイクル発電プラント600の構成を示す概略構成図である。
コンバインドサイクル発電プラント600は、ガスタービン502と蒸気タービン503が別軸で構成される。制御装置601はコンバインドサイクル発電プラント500の運転及び制御を統括する。
(コンバインドサイクル発電プラント600の構成について)
コンバインドサイクル発電プラント600は、圧縮機507、圧縮機507と接続されたガスタービン(GT)502、及び回転軸がガスタービン(GT)502と接続されたGT発電機517を備える。
また、コンバインドサイクル発電プラント600には、圧縮機507からの空気とともに燃料516を燃焼させる燃焼器508が設けられている。燃料516の燃焼により生成された高温・高圧のガスが燃焼器508からガスタービン502へ供給され、ガスタービン502が駆動する。
燃焼器508に燃焼516を供給する配管には、制御装置601からの制御信号に基づいて開閉する燃料調節弁506が設けられている。燃料調節弁506の開度を調節することで、燃焼器508への燃料516の供給量を調節することができる。
更に、コンバインドサイクル発電プラント600は、GT発電機517の出力を検出し、GT発電機517の出力を示すGT出力信号を制御装置601へ供給するGT出力センサOSを備える。
更に、コンバインドサイクル発電プラント600は、ガスタービン(GT)502から排出されたGT排ガスaの温度を検出し、検出したGT排ガスaの温度を示す排ガス温度信号を制御装置601へ供給する排ガス温度センサTS1を備える。
更に、コンバインドサイクル発電プラント600は、ガスタービン502のGT排ガスaから熱回収して蒸気を生成する排熱回収ボイラ504を備える。
更に、コンバインドサイクル発電プラント600は、GT排ガスaから熱回収する蒸発器509、蒸発器509と接続されたドラム510、及び蒸気入力口がドラム510の蒸気排出口と配管で接続された過熱器511を備える。
更に、コンバインドサイクル発電プラント600は、蒸気入力口が過熱器511の蒸気排出口と配管で接続された加減弁505を備える。
更に、コンバインドサイクル発電プラント600は、蒸気入力口が加減弁505の蒸気排出口と配管で接続された蒸気タービン503、及び回転軸が蒸気タービン503の回転軸と接続されたST発電機518を備える。
更に、コンバインドサイクル発電プラント600は、蒸気入力口が過熱器511の蒸気排出口と配管で接続されたタービンバイパス調節弁512を備える。タービンバイパス調節弁512は、蒸気タービンをバイパスした蒸気を後述する復水器513に導く。
更に、コンバインドサイクル発電プラント600は、蒸気入力口がタービンバイパス調節弁512の蒸気排出口と配管で接続され排気入力口が蒸気タービン503の排気口と配管で接続された出口から出る水と海水との熱交換を行う復水器513を備える。蒸気タービン503から排出された排気蒸気eは復水器513に流入する。この復水器513は、蒸気タービンから排出された排気蒸気eを海水または空気により冷却する。
例えば、復水器513は、循環水ポンプ514により供給された海水を用いて、排気蒸気eを冷却する。
(コンバインドサイクル発電プラント600の運転について)
続いて、コンバインドサイクル発電プラント600の運転について説明する。図10はガスタービン502が着火運転された後、加減弁505が全閉した状態のコンバインドサイクル発電プラント600の運転状態を示している。ここで、一例として、燃料調節弁506は中間開度であり、タービンバイパス調節弁512は中間開度である。
ガスタービン502の燃料516は燃料調節弁506より入り、圧縮機507からの空気と共に燃焼器508で燃焼する。高温のGT排ガスaは排熱回収ボイラ504に流入して蒸発器509で熱回収されドラム510に蒸気が発生する。この発生蒸気は過熱器511でGT排ガスaと熱交換して更に過熱されて主蒸気bとなる。
しかし蒸気タービン503の加減弁505は閉弁したままで蒸気タービン503の起動は未だ開始されない。何故なら着火からの時間が経過していない時点では主蒸気bの温度が不充分であり、加減弁505を開弁して蒸気タービン503に入れること(これを通気と呼ぶ)が許容されないからである。
タービンバイパス調節弁512は、通気が許容されるまでの間、過熱器511からの主蒸気bを圧力制御しながら開弁して復水器513に導く。復水器513には循環水ポンプ514より汲み上げられた海水515が供給されており、タービンバイパス調節弁512を経由してきた主蒸気bは復水器513内で海水515により冷却される。その結果、主蒸気bは凝結して復水となる一方、海水515は熱交換により温度上昇を伴って海に戻る。
(比較例における制御装置601の処理)
比較例に係る制御装置601が実行する主蒸気温度マッチング制御は、蒸気タービン503に発生する熱応力を抑制する目的で、後述するガスタービン排ガス温度目標値を算出してガスタービン出力(負荷)を増減させる制御である。例えば、一軸型コンバインドサイクル発電プラント600において無負荷定格回転運転のガスタービン502の入口案内翼開度を大きくしてGT排ガス温度を低下させてミスマッチ温度を小さくする。
ここで、ミスマッチ温度は下記(1)式の定義で与えられる温度偏差である。
ミスマッチ温度=主蒸気温度−蒸気タービンの第一段シェル内面メタル温度――(1)
ここで、第一段シェル内面メタル温度は、起動毎に変わる温度であり、前回起動したときからの経過時間が長いほど温度が低くなる傾向にある。第一段シェル内面メタル温度は、例えば、150度から550度の範囲で変わりうる。
入口案内翼開度は、ガスタービンの空気の量を調節する入口案内翼(Inlet Guide Vane)の開度である。入口案内翼開度を大きくした場合、同じ燃料に対して多くの空気がガスタービン502に流入するので、GT排ガス温度が低下する。このように、入口案内翼開度を調整することにより、ある程度の範囲でGT排ガス温度を調整することができる。
図11の比較例における主蒸気温度マッチング制御処理P401は、起動の要ともいうべきミスマッチ温度を小さくするのは同様である。主蒸気温度マッチング制御処理P401は、別軸の蒸気タービン503を自力起動するため、ガスタービン502は、より多くの燃料516を供給・燃焼する負荷運転とする。その負荷運転時におけるガスタービン出力を増減するように作用してミスマッチ温度を低減する。なお、別軸の蒸気タービン503は、一軸型コンバインドの蒸気タービンより多量の主蒸気bを必要とする。
そして主蒸気温度とGT排ガス温度は下記(2)式の相関を有する。但しこれはガスタービン出力変動による過渡時を除き、定常状態において成立する関係式である。
主蒸気温度=GT排ガス温度−ΔT(℃)――(2)
ここで、ΔT(℃)は排熱回収ボイラ設計の熱伝達条件に依拠してコンバインドサイクル発電プラント毎に定まる値であり、一般に約20℃〜約60℃程度の値となる。この(2)式を(1)式に代入して主蒸気温度を消去すると、下記(3)式が得られる。
ミスマッチ温度=GT排ガス温度−ΔT−第一段シェル内面メタル温度――(3)
熱応力の観点から理想的な蒸気タービン起動はミスマッチ温度が零(0℃)のとき通気することであるから、(3)式の左辺に0を代入して、変形すれば下記(4)式が得られる。
GT排ガス温度=第一段シェル内面メタル温度+ΔT――(4)
制御装置601は、この関係に従いGT排ガス温度目標値を次の(5)式として算出する。
GT排ガス温度目標値=第一段シェル内面メタル温度+ΔT――(5)
(比較例にかかる起動方法)
図11の起動アルゴリズムにより、比較例にかかるコンバインドサイクル発電プラント600の起動方法を述べる。図11は、比較例に係る起動アルゴリズムを示すフローチャートである。
最初にガスタービン502を起動すると(ステップS201)、先ずパージ運転が行われ(ステップS202)、その着火&昇速の過程(ステップS203)を経て無負荷定格回転運転(ステップS204)に到達する。その後、GT発電機517が並列される(ステップS205)。それとともに、逆電力の外乱を避けるために、直ちにガスタービン502はステップ状に初負荷へ負荷上昇するよう制御される(ステップS206、S207)。
初負荷に到達した場合(ステップS207 YES)、比較例にかかる制御装置601は、第一段シェル内面メタル温度を計測して記憶する(ステップS208)。
図11において主蒸気温度マッチング制御処理P401は、ガスタービン502が初負荷に負荷上昇した直後に開始される。まず比較例に係る制御装置601は、記憶された第一段シェル内面メタル温度を使用して、(5)式の関係に基づきGT排ガス温度目標値(=第一段シェル内面メタル温度+ΔT)を算出する。但しガスタービン502は極端な低温、高温の排ガス温度での運転はできないので、下限値(LL値)と上限値(UL値)による制限を付与する。具体的には制御装置601は“第一段シェル内面メタル温度+ΔT”と“LL値”と“UL値”の中間値をGT排ガス温度目標値に選択してこれを実現する(ステップS209)。
そして、制御装置601は、現時点の実GT排ガス温度を計測し、それとGT排ガス温度目標値を比較する(ステップS211)。(GT排ガス温度目標値−β)が実GT排ガス温度より高ければ(ステップS211 YES)、制御装置601は、ガスタービン出力を上昇させてGT排ガス温度を上昇させるように作用する(ステップS212)。ここで、βは所定の数である。
一方、(GT排ガス温度目標値−β)が実GT排ガス温度より低ければ(ステップS213 NO)、ガスタービン出力を低下させてGT排ガス温度を低下させる(ステップS214)。これを繰り返して実GT排ガス温度がGT排ガス温度目標値の許容偏差範囲(+/−β℃以内)に入るようにガスタービン出力が調整される。このガスタービン出力を以下“第1の出力値c”と呼ぶ。
第1の出力値cを保持しながら燃料供給を継続すると、時間経過に伴い主蒸気温度も次第に上昇し、次第に第一段シェル内面メタル温度に漸近する。第一段シェル内面メタル温度と主蒸気温度の偏差が±ε以内か否か判定する(ステップS215)。そして第一段シェル内面メタル温度と主蒸気温度の偏差が充分に小さい許容偏差(+/−ε℃以内)となったときに(ステップS215 YES)、制御装置601は、加減弁505を開弁して蒸気タービン503の通気を開始する。一方、この偏差が±ε以内でなければ(ステップS215 NO)、制御装置601はそのまま待機する。
なお、通気が開始された後は蒸気タービン503の昇速やガスタービン502/蒸気タービン503の出力上昇がひき続き行われるが、本発明に係わるものではないので詳細な説明は割愛する。最終的にはガスタービン502はそのときの大気温度条件で許容される最大出力(ベース負荷)に到達し、このGT排ガスaを熱回収して生成される主蒸気bにより蒸気タービン503も定格出力に到達する。
図12は比較例に係る起動方法の起動チャートである。図12には、比較例に係る起動方法を実行した場合の、各センサの出力の時間変化が示されている。図12において、ガスタービン出力の時間変化を示す波形W21が示すように、初負荷後に、ガスタービン出力が第1の出力値cで一定である。これにより、GT排ガス温度の時間変化を示す波形W23が示すように、ガスタービン出力が第1の出力値cの間、GT排ガス温度も一定である。図12の主蒸気温度の時間変化を示す波形W24と第1段メタル温度の時間変化を示す波形W22に示されているように、比較例によるコンバインドサイクル発電プラント600の主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度にゆっくりと漸近上昇する。
(補足)
主蒸気温度が短時間では上昇しないことに起因する難しさは、主蒸気温度マッチング制御の方法に端的に示されている。即ち主蒸気温度マッチング制御はGT排ガス温度目標値を算出して実排ガス温度をそれに一致させる、いわばGT排ガス温度を媒介して「間接的」に主蒸気温度を調整する方法である。もしGT排ガス温度を排除した上で、主蒸気温度マッチング制御を、「直接的」に主蒸気温度を調整する制御方式に変更した場合、その主蒸気温度マッチング処理P401のメカニズムは『主蒸気温度マッチング制御は現時点の実主蒸気温度を計測し、それと主蒸気温度目標値を比較して、実主蒸気温度が低ければガスタービン出力を上昇させて主蒸気温度を上昇させる』と記載できる。しかし、主蒸気温度は迅速に上昇しないのでそれを待っている間にガスタービン出力は適切な値を超えて最大出力(ベース負荷)まで上昇してしまう問題がある。この理由で主蒸気温度マッチング制御はGT排ガス温度を媒介して、「間接的」に主蒸気温度を調整する方法を採用する。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態におけるコンバインドサイクル発電プラント500の構成を示す概略構成図である。
図1のコンバインドサイクル発電プラント500の構成は、図10のコンバインドサイクル発電プラント600の構成に対して、主蒸気温度センサTS2が追加されたものになっている。主蒸気温度センサTS2は、過熱器511と加減弁505を繋ぐ配管の温度を主蒸気温度として検出し、検出した主蒸気温度を示す主蒸気温度信号を制御装置501へ供給する。
制御装置501はコンバインドサイクル発電プラント500の運転及び制御を統括する。図2を用いて、第1の実施形態における制御装置501の構成について説明する。
(制御装置501の構成)
図2は、第1の実施形態における制御装置501の構成を示す概略ブロック図である。図2に示すように、制御装置501は、制御部CON、記憶部MEM、入力部IN、及び出力部OUTを備える。各構成要素は、互いにバスを介して接続されている。
入力部INは、コンバインドサイクル発電プラント500が備える各センサで計測されたセンサ計測信号を受信し、受信したセンサ計測信号を制御部CONへ出力する。
具体的には、入力部INは例えば、排ガス温度センサTS1から排ガス温度信号を受信し、受信した排ガス温度信号を制御部CONへ出力する。また入力部INは例えば、主蒸気温度センサTS2から主蒸気温度信号を受信し、受信した主蒸気温度信号を制御部CONへ出力する。また入力部INは例えば、内面メタル温度センサTS3から内面メタル温度信号を受信し、受信した内面メタル温度信号を制御部CONへ出力する。
また、入力部INは例えば、GT出力センサOSからGT出力信号を受信し、受信したGT出力信号を制御部CONへ出力する。
記憶部MEMには、後述する図4のフローチャートで示された起動アルゴリズムに従ってプログラムされたソフトウェアが記憶されている。
制御部CONは、記憶部MEMからソフトウェアを読み出して実行することで、コンバインドサイクル発電プラント500を制御する。
その一例として、制御部CONは、ガスタービン502の出力を制御する。その際、制御部CONは、燃料調節弁506を制御して、ガスタービン502への燃料516の供給量を調節する。ここで燃料調節弁506の開閉とガスタービン502の出力は比例関係にあるので、制御部CONは、燃料調節弁506を制御することで、ガスタービン502の出力を制御することができる。
また他の例として、制御部CONは、加減弁505及びタービンバイパス調節弁512を制御する。
ここで、制御部CONは、出力設定部101、判断部102及び主蒸気温度マッチング制御部401を備える。制御部CONの各部の処理は、後述する。
図3は、第1の実施形態における蒸気タービンの503の断面図である。この断面図において、回転軸RAを中心として回転可能な動翼RV、空隙を介して動翼RVの周りを取り囲む静翼SV、及び主蒸気bが流入する蒸気流入口INLETが示されている。内面メタル温度センサTS3が第一段シェル内面メタル温度を検出する場合、内面メタル温度センサTS3は一例として図3に示す位置に配置され、静翼SVのメタル温度を検出する。
<第1の実施形態における起動方法>
上述した比較例における起動に対して、第1の実施形態における起動は、図4における出力設定処理P101と判断処理P102とが追加されたものになっている。以下、第1の実施形態における起動方法について説明する。
上述した比較例のプラント起動方法の一部を繰り返せば、主蒸気温度マッチング制御のGT排ガス温度目標値は、第一段シェル内面メタル温度に応じて前記(5)式により算出される。
GT排ガス温度目標値=第一段シェル内面メタル温度+ΔT――(5)
そして蒸気タービン503の通気前のガスタービン出力は、(5)式のGT排ガス温度を与える出力値(“第1の出力値”c)に保持され、ここで主蒸気温度の上昇を待って通気が開始された。
第1の実施形態のコンバインドサイクル発電プラント500の起動処理を図4の起動アルゴリズムに沿って説明する。図4は、第1の実施形態の起動アルゴリズムを示すフローチャートである。
ガスタービン502を起動すると(ステップS101)、先ず空気を流して滞留している燃料を排出するパージ運転が行われ(ステップS102)、その着火&昇速(ステップS103)の過程を経て無負荷定格回転運転に到達する(ステップS104)。その後、GT発電機517を並列して(ステップS105)、制御部CONは第一段シェル内面メタル温度を計測させ、計測して得た第一段シェル内面メタル温度を記憶部MEMに記憶する。制御部CONは、その直後に逆電力の外乱を避けるためガスタービン出力をステップ状に増加させて初負荷に到達するよう制御する(ステップS106、S107)。
初負荷に到達した場合(ステップS107 YES)、制御装置501の制御部CONは、第一段シェル内面メタル温度を計測して記憶する(ステップS108)。ここまでの処理は図11の比較例による起動アルゴリズムと同様である。
ガスタービン502が初負荷に到達した後、より急速な主蒸気温度の上昇を促すために図4の起動アルゴリズムに以下の出力設定処理P101が新たに設けられている。
出力設定部101は、図4の出力設定処理P101を実行する。具体的には出力設定部101は、第1の出力値cより大きい出力(これを“第2の出力値”dと呼ぶ。この具体的な値については後述)になるようにガスタービン502の出力上昇を行い(ステップS109、S110)、そこで出力を保持する。この第2の出力値dで保持されている間は、排熱回収ボイラ504はより高温かつ多量のGT排ガスaを受け入れてエネルギシュな熱回収を行うことが可能となり主蒸気温度はより迅速に上昇する。
そして主蒸気温度の上昇を待って適切なタイミングで第2の出力値dから第1の出力値cに切り替えるようにする。熱応力の観点から理想的な主蒸気温度は第一段シェル内面メタル温度に等しいときであるから、主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度にまで上昇したときに第1の出力値cに切り替えることも一案である。
しかし、そこまで上昇してから切り替えると主蒸気温度は目標である第一段シェル内面メタル温度を越えて、いわゆるオーバーシュート現象を引き起こす。そこで本起動アルゴリズムにおいて、制御部CONは、目標温度到達の一歩手前のタイミングで第2の出力値dから第1の出力値cに切り替えるように制御する。
具体的には、図4の起動アルゴリズムには新たに以下の判断処理P102が設けられている。判断部102は、例えば、主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度より所定の温度(ここでは、一例として20℃)だけ低い温度になったか否か判断する(ステップS111)。主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度より所定の温度(ここでは、一例として20℃)だけ低い温度になったになった場合(ステップS111 YES)、主蒸気温度マッチング制御部401は、その処理を開始する。
以下、比較例と同様に、主蒸気温度マッチング制御部401は、図4における主蒸気温度マッチング処理P401を実行する。具体的には、主蒸気温度マッチング制御部401は、比較例と同様に、記憶された第一段シェル内面メタル温度を使用して(5)式の関係に基づきGT排ガス温度目標値(=第一段シェル内面メタル温度+ΔT)を算出する。比較例と同様に、主蒸気温度マッチング制御部401は下限値(LL値)と上限値(UL値)による制限を付与し、“第一段シェル内面メタル温度+ΔT”と“LL値”と“UL値”のうちの中間値をGT排ガス温度目標値に選択する(ステップS112)。
そして主蒸気温度マッチング制御部401は、現時点の実GT排ガス温度を計測し(ステップS113)、それとGT排ガス温度目標値を比較する(ステップS114)。(GT排ガス温度目標値−β)が実GT排ガス温度より高ければ(ステップS114 YES)、主蒸気温度マッチング制御部401は、ガスタービン出力を上昇させる(ステップS115)。
一方、(GT排ガス温度目標値−β)が実GT排ガス温度より低ければ(ステップS114 NO)、主蒸気温度マッチング制御部401は、ガスタービン出力を低下させる(ステップS117)。ここで、第2の出力値dの実GT排ガス温度はGT排ガス温度目標値より高温なので、第1の実施形態の起動方法では必ずガスタービン出力を低下させて、実GT排ガス温度がGT排ガス温度目標値の許容偏差範囲(+/−β℃以内)に入るように第1の出力値cにガスタービン出力が調整される。
このように第2の出力値dから第1の出力値cにガスタービン出力を切り替えるので、主蒸気温度は目標である第一段シェル内面メタル温度に対して−20℃だけ低い温度から第一段シェル内面メタル温度に漸近する結果となり、比較例による起動方法に較べて格段に短い時間で第一段シェル内面メタル温度と主蒸気温度の偏差が小さくなる(許容偏差の+/−ε℃以内)。従って、比較例に比べて早期に加減弁505を開弁して、蒸気タービン通気が開始される。
図5は、第1の実施形態に係る起動方法の起動チャートである。図5において、ガスタービン出力の時間変化を示す波形W1が示すように、ガスタービン出力が上記第2の出力値dから第1の出力値cに切替えられる。これにより、GT排ガス温度の時間変化を示す波形W3が示すように、GT排ガス温度は、ガスタービン出力に応じて変化する。図5の主蒸気温度の時間変化を示す波形W4と第1段メタル温度の時間変化を示す波形W2に示されているように、第1の実施形態によるコンバインドサイクル発電プラント500の主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度に急速に漸近上昇する。
蒸気タービン通気開始前のガスタービン出力値を、図5と図12を比較すると、図12の比較例の出力チャートが第1の出力値cで一定であるのに対し、第1の実施形態の出力チャートは、第2の出力値dが第1の出力値cより大きいという大小関係に従い、ガスタービン出力の波形W1が第2の出力値dを取る部分で盛り上がる波形の特徴を呈する。
図5に示すように、制御部CONは、ガスタービン502にGT発電機517を並列した後に、ガスタービン502の排ガス温度が蒸気タービン503のメタル温度に基づいて決定される温度範囲に収まるときのガスタービン出力である第1の出力値より大きい第2の出力値にガスタービン502の出力を制御する。ここで、上述したメタル温度は、例えば、第一段シェル内面メタル温度であることが好ましい。なお、上述したメタル温度は、蒸気タービン503の他の段のシェル内面メタル温度であってもよい。
更に、制御部CONは、制御部CONは、排熱回収ボイラ504が生成する蒸気の温度が上記メタル温度に基づく温度(例えば、上記メタル温度より所定の温度だけ低い温度)を超えた場合、第1の出力値にガスタービン502の出力を制御する。
第1の実施形態の起動方式を採用するに際し、第2の出力値dの決定が重要な問題となる。急速な主蒸気温度の上昇を促すために第2の出力値dは大きければ大きいほど良いが、しかしガスタービン502が着火運転しているのに蒸気タービン503が通気されていない運転状態はある意味で特殊な状況下にあり、第2の出力値dが適正値を超えて大きく成り過ぎた場合、下記の三つの状況が生じ得る。以下、各状況に応じた第2の出力値dの設定方法について説明する。
(第2の出力値dの第1の設定方法)
一番目の状況は、第2の出力値dが大きく成り過ぎると過熱器511からの主蒸気bの発生流量が増大してタービンバイパス調節弁512の開度が100%に全開することである。
即ち、図1に示された運転状態において、ガスタービン502が第2の出力値dになり、しかし主蒸気温度の上昇が未だ不充分で加減弁505を開弁しての蒸気タービン503の通気が許容されない間、タービンバイパス調節弁512は通気が許容されるまで過熱器511からの主蒸気bを圧力制御しながら復水器513に導く。
このとき、第2の出力値dを受けて過熱器511から多量の主蒸気bがタービンバイパス調節弁512へ流入し、この主蒸気bがタービンバイパス調節弁512の容量を超えると、その開度が全開する怖れがある。この全開状態はドラム510の圧力制御が喪失した状態であり、同ドラム510の水位が極端に変動する等、安定運転に支障をきたす。
そこで第1の実施形態の出力設定部101は、第2の出力値dを過熱器511からの全ての主蒸気bがタービンバイパス調節弁512を経由して復水器513に流入したとしても、本調節弁の開度が全開しない最も大きいガスタービン出力Y1に設定してもよい。
このガスタービン出力Y1の算出方法を以下に説明する。
主蒸気bの主蒸気流量Gはガスタービン502の出力値にほぼ比例することが一般的に知られているため、Yは主蒸気流量Gを用いて以下の(6)式で表される。
=αG――(6)
一方、タービンバイパス調節弁512に限らず一般調節弁の弁開度特性は開度Xに対する弁容量係数Cvとの関係によって表現される。また、調節弁を流れる蒸気流量Gは、この弁容量係数Cv、調節弁上流圧力P、下流圧力P、蒸気過熱度Tshを用いて下記(7)式にて算出される。
=Cv×13.5×√((P−P)(P+P))/(1+0.00126Tsh)――(7)
よって、弁開度に対するガスタービン出力は(7)式を(6)式に代入した下記式にて算出され、タービンバイパス調節弁が制御可能域にある最大開度θMax時のガスタービン出力Yは次の(8)式のように与えられる。
=α×[Cv×13.5×√((P−P)(P+P))/(1+0.00126Tsh)] ――(8)
(第2の出力値dの第2の設定方法)
二番目の状況は、第2の出力値dが大きく成り過ぎると過熱器511からの主蒸気bの発生流量が増大して復水器出入口の海水温度差が許容される温度差を越えて、環境保全上に影響を及ぼすということである。
即ち図1の運転状態においてガスタービン502が第2の出力値dになり、しかし主蒸気温度の上昇が未だ不充分で蒸気タービン503の通気が許容されない間、タービンバイパス調節弁512は通気が許容されるまで過熱器511からの主蒸気bを圧力制御しながら復水器513に導く。復水器513内に入った主蒸気bは循環水ポンプ514より汲み上げられた海水515により冷却されて凝結して復水となる一方、海水515は熱交換により温度が上昇する。このとき第2の出力値dを受けて過熱器511から多量の主蒸気bが復水器513に流入するので、復水器513の熱交換量が増加して復水器513出口の海水温度が大きく上昇し、環境面から許容される復水器513出入口の海水温度差を越える怖れがある。
そこで第1の実施形態の出力設定部101は、第2の出力値dを、過熱器511からの全ての主蒸気bがタービンバイパス調節弁512を経由して復水器513に流入したとしても、復水器513出入口の海水温度差が所定値を越えない最も大きいガスタービン出力Y2に設定してもよい。
このガスタービン出力Y2の算出方法を以下に説明する。
復水器513における交換熱量Qは海水冷却水量W、海水入口温度CWT、出口温度CWT、及び冷却水である海水の密度γおよび比熱Cによって下記(9)式にて表現することができる。
=W×γ×C/60×(CWT−CWT)――(9)
ここで、W×γ×C/60の項はすべて常数であり、環境保全上に影響を及ぼさない程度の復水器出入口温度差をΔCWTとすると下記(10)式にて表現することができる。
=R×ΔCWT――(10)
一方、前述のように復水器513に流入する主蒸気bの主蒸気流量Gはガスタービン502の出力値にほぼ比例することが一般的に知られており、下記(11)式で表される。
=ηG――(11)
ここで、ηは比例係数である。さらに、復水器513における蒸気側の交換熱量Q´は主蒸気流量をG、タービンバイパス調節弁下流での主蒸気エンタルピをH、復水器出口の復水のエンタルピをHとすると下記(12)式で表現することができる。
´=G×(H−H)――(12)
´はQと同じ交換熱量となることから、復水器出入口の海水温度差が許容される温度差ΔCWTを超えないガスタービン出力Yは次の(13)式のように与えられる。
=η×R×ΔCWT/(H−H)――(13)
(補足)
蒸気タービン503が通気された後、ガスタービン502の出力は最大出力まで上昇する。このときの排熱回収ボイラ504より発生する主蒸気量は、第2の出力値をY2として運転するときの発生量を上回る。しかし、通気後に復水器513に流入するのは蒸気タービン503を駆動した後の排気蒸気であり、熱エネルギー的には主蒸気に較べて顕著に低減されており復水器513出入口の海水温度差の問題は生じない。
(第2の出力値dの第3の設定方法)
排熱回収ボイラ504に内蔵される過熱器511に代表される熱交換器は、その使用される材質により最高使用温度が定められている。この最高使用温度を越える温度のGT排ガスを受け入れることは基本的には出来ない。排熱回収ボイラ504による主蒸気bの発生がある場合は、主蒸気bがこれら熱交換器のチューブ内部から冷却する効果を発揮するのでGT排ガス温度が最高使用温度を超えても問題ない。
しかし第1の実施形態による起動方式は主蒸気の発生がない(または極端に少ない)段階で第2の出力値dによる運転を行うので、最高使用温度を超えるGT排ガス温度が流入するいわゆる“熱交換器のから焚き”が生じ得る。
そこで第1の実施形態の出力設定部101は、第2の出力値dを、排熱回収ボイラ504に内蔵する熱交換器の最高使用温度を超えないGT排ガス温度を与える最も大きいガスタービン出力Y3としてもよい。
このガスタービン出力Y3は以下のようにして求まる。一般的にはGT排ガス温度の最高値は600℃から650℃の範囲でガスタービン設計がなされ、熱交換器の最高使用温度は経済性等に勘案しながら通常は550℃から600℃の間で決定される。以後、熱交換器の最高使用温度となるGT排ガス温度を“MaxT”と表記する。ガスタービン502の出力とGT排ガス温度の関係は、図6のグラフで示すように一意に定まっている。
図6は、ガスタービン502の出力とGT排ガス温度の関係の一例を示すグラフである。ガスタービン502の出力に対するGT排ガス温度を示す波形W11が示されている。ここで、波形W11において、熱交換器の最高使用温度となるGT排ガス温度MaxTに対応するガスタービン出力が、熱交換器の最高使用温度を超えないGT排ガス温度を与える最も大きいガスタービン出力Y3になる。
このように、熱交換器の最高使用温度となるGT排ガス温度MaxTが決まれば、ガスタービン502の出力とGT排ガス温度の関係に照らして、ガスタービン出力Y3は求まる。
(第2の出力値dの第4の設定方法)
上記の第2の出力値dに設定可能なガスタービン出力Y1、Y2、Y3はいずれも蒸気タービン503の通気前に許容される最大のガスタービン出力の観点で求めたものである。しかし許容限界のガスタービン運転は弊害を伴うことも指摘される。商用機としてのコンバインドサイクル発電プラント用ガスタービン502にはいわゆるガバナーフリー運転が要求され、そのためにDROOP制御が適用されるのが一般である。DROOP制御は系統グリッドの周波数低下を検知してその周波数偏差に応じて燃料516(出力)をバイアス分として印加するもので、許容限界のガスタービン出力Y1、Y2、Y3でガスタービン502を運転しているとき、このバイアス分が加わると許容限界を超える出力及びGT排ガス温度となる。
これに対し、第1の実施形態の出力設定部101は、プラント起動時に想定される第一段シェル内面メタル温度の最高温度(上限値)から第1の出力値cの最大値を評価し、これを第2の出力値dとして設定してもよい。この設定によれば、いかなる第一段シェル内面メタル温度を伴うプラント起動であろうと、必ず第1の出力値cより大きい出力となる第2の出力値dを比較的簡便な手法で決定することができる。
この第2の出力値dを以下に説明する。
第一段シェル内面メタル温度の最高温度(上限値)を想定するに際し、コンバインドサイクル発電プラント500がガスタービン最大出力(ベース負荷)で運転されている状態からプラント停止を行い、ある時間経過後に次回のプラント起動がなされる一連のシーケンスを考える。第一段シェル内面メタル温度は、ベース負荷で運転されているときの第一段シェル内面メタル温度(これをベース負荷メタル温度Base_Tmと呼ぶ)を保持しながらプラント停止(蒸気タービントリップ)が行われ、当該トリップ時点を起点として次回プラント起動までの停止時間に応じて自然冷却により温度低下していく。換言すれば次回プラント起動における第一段シェル内面メタル温度は程度の差はあれ必ず自然冷却によりベース負荷メタル温度Base_Tmより小さくなるので、プラント起動時に合理的に想定される第一段シェル内面メタル温度の最高温度(上限値)は、このベース負荷メタル温度Base_Tmと評価できる。
一方、主蒸気温度マッチング制御のGT排ガス目標値は上述したように下記(5)式となる。
GT排ガス温度目標値=第一段シェル内面メタル温度+ΔT――(5)
(5)式の右辺の第一段シェル内面メタル温度にベース負荷メタル温度Base_Tmを代入して、最も高いGT排ガス温度目標値は下記(14)式となる。
最も高いGT排ガス温度目標値=Base_Tm+ΔT――(14)
一方、GT排ガス温度と第一段シェル内面メタル温度の関係は上述した(4)式(GT排ガス温度=第一段シェル内面メタル温度+ΔT)で与えられる。ベース負荷運転時のGT排ガス温度をBase_Tgと表記して、(4)式の関係をベース負荷時に適用すると下記(7)式が成り立つ。
Base_Tg=Base_Tm+ΔT――(15)
(14)式と(15)式よりBase_TmとΔTを消去すると、以下の(16)式が得られる。
最も高いGT排ガス温度目標値=Base_Tg――(16)
即ち、プラント起動時に想定される最も高いGT排ガス温度目標値はベース負荷時(最大出力)のGT排ガス温度Base_Tgであることを示している。そこからプラント起動時に生成される最も大きい第1の出力値cとは、Base−Tgの排ガス温度を与えるガスタービン出力であると想定できる。プリミティブに考えれば“ベース負荷のGT排ガス温度(Base_Tg)”と同じGT排ガス温度を提供できるガスタービン出力はベース負荷以外に存在しないと思われる。
しかし、図6のグラフに示すガスタービン出力とGT排ガス温度の特性に着目すれば、答えはそうでないことが示唆される。即ち、本特性グラフの横軸であるガスタービン出力を低出力域と中間出力域と高出力域に分けた場合、GT排ガス温度が最も高い出力は中間出力域にあり、低出力域と高出力域ではそれより低い排ガス温度である特性(凸状の特性)を有する。
従って、図6に示すとおりBase_Tgと同じ排ガス温度を与える低出力域のガスタービン出力Yが存在する。換言すればガスタービン502を第1の出力値cをガスタービン出力Yで運転すれば、GT排ガス温度はベース負荷(最大出力)と同じBase_Tgとなる。
このガスタービン出力Yが合理的に想定される第1の出力値cの最大値であり、第1の実施形態の出力設定部101は、第2の出力値dをこのガスタービン出力Yに設定してもよい。
以上をまとめれば、第4の設定方法による第2の出力値dは以下のようにして設定される。ガスタービン502は、ガスタービン出力の中間出力域において、中間出力域よりガスタービン出力が低い低出力域及び中間出力域よりガスタービン出力が高い高出力域より、排ガス温度が高い特性を有する。そして、出力設定部101は、ガスタービン502の最大出力(ベース負荷)時における排ガス温度Base_Tgと同じ排ガス温度を与える低出力域のガスタービン出力Yを第2の出力値dに設定してもよい。
このようにして、第2の出力値dをガスタービン出力Yとすれば、プラント起動時にいかなる第一段シェル内面メタル温度(Base_Tmより小さい)であろうと第2の出力値dは必ず第1の出力値cより大きい出力となる。第1の実施形態の起動の意図するところは第2の出力値d>第1の出力値cの大小関係を実現して、主蒸気温度の早期上昇を促す起動方法である。もし逆の第1の出力値c<第2の出力値dになる起動方法では、この利得が失われてナンセンスな起動方法になってしまう。
このガスタービン出力Yの算出に必要なものは図6のガスタービン出力とGT排ガス温度の関係というコンバインドサイクル発電プラント500の代表的な特性であり、比較的容易に把握され得るデータである。よって、出力設定部101は、比較的簡便な手法で妥当な第2の出力値dを決定することができる。ベース負荷は大気温度に応じて変動し、それに伴ってBase_TgやYも少し変動する値となるが、当該コンバインドサイクル発電プラント500の建設地における平均的な気温(例えば15℃)を選定して、そのベース負荷に基づいてそれらを決定すれば大気温度による誤差は大きな問題にはならない。これに対し、上述した第2の出力値dとしてガスタービン出力YまたはYを求める場合、その算出には熱平衡データに基づく多くのデータと複雑な計算が要求される。
(第2の出力値dの第5の設定方法)
続いて、第2の出力値dの第5の設定方法について説明する。上述の如くガスタービン502をYの出力で運転すれば、GT排ガス温度はBase_Tgとなる。前記(7)式によればBase_TgとBase_Tmの関係は上述したように下記(15)式となる。
Base_Tg=Base_Tm+ΔT――(15)
即ちガスタービン502をガスタービン出力Yで運転すれば、第一段シェル内面メタル温度はBase_Tmとなる。よって、出力設定部101は、第2の出力値dをガスタービン出力Yに設定する際に、上述した第4の設定方法のGT排ガス温度の代わりに、第一段シェル内面メタル温度を使用して以下のように設定してもよい。
以上をまとめれば、第5の設定方法による第2の出力値dは以下のようにして設定される。ガスタービン502は、ガスタービン出力の中間出力域において、中間出力域よりガスタービン出力が低い低出力域及び中間出力域よりガスタービン出力が高い高出力域より、排ガス温度が高い特性を有する。そして、出力設定部101は、ガスタービン502の最大出力時(ベース負荷)の第一段シェル内面メタル温度と同じ第一段シェル内面メタル温度を与える低出力域のガスタービン出力Yを第2の出力値dに設定してもよい。
(第2の出力値dの第6の設定方法)
続いて、第2の出力値dの第6の設定方法について説明する。上述の如くガスタービン502をガスタービン出力Yで運転すれば、第一段シェル内面メタル温度はBase_Tmとなり、また、ガスタービン502がベース負荷で運転されている通常運転状態では、主蒸気温度と第一段シェル内面メタル温度は一致する(即ちミスマッチ温度=0)。
よって、第6の設定方法による第2の出力値dは、第一段シェル内面メタル温度に代わり、主蒸気温度を使用して以下のように設定されてもよい。
ガスタービン502は、ガスタービン出力の中間出力域において、中間出力域よりガスタービン出力が低い低出力域及び中間出力域よりガスタービン出力が高い高出力域より、排ガス温度が高い特性を有する。そして、出力設定部101は、ガスタービン502の最大出力時(ベース負荷)の主蒸気温度と同じ主蒸気温度を与える低出力域のガスタービン出力Yを第2の出力値dに設定してもよい。
これらの第5の設定方法及び6におけるガスタービンYの算出は、図6のガスタービン出力とGT排ガス温度の関係に加えて、ベース負荷時の熱平衡データ等を用いて比較的簡便な手法で算出することができる。
(第2の出力値dの第7の設定方法)
上述した第1の設定方法〜3における第2の出力値dをY、Y、Yのいずれかに設定するのは、いずれも蒸気タービン503の通気前に許容される最大のガスタービン出力の観点で求めたものである。しかし、これら各々の許容限界値はコンバインドサイクル発電プラント500の建設コストと大きく関連し、例えばタービンバイパス調節弁512に廉価な、従って寸法サイズの小さい小容量弁を採用すれば、第2の出力値dとして設定されるガスタービン出力Yは他のガスタービン出力Y、Yよりも小さくなる。
このように、第2の出力値dとして設定されるガスタービン出力Y、Y、Yは各々関連する設備仕様のコスト及び/または経済性により当該プラント毎に大小関係が変わってくるので、現実的に第2の出力値dを決定する際にはガスタービン出力Y、Y、Yのなかの最小値を選択するのが妥当である。
また第4の設定方法〜第6の設定方法により第2の出力値dとして設定されるYは、一般にはY、Y、Yより小さいと考えられる。しかし、より確実かつ妥当性を期して、第7の設定方法では、出力設定部101は、第2の出力値dをガスタービン出力Y、Y、Y、Yのなかの最小値に設定してもよい。
以上、第1の実施形態における制御装置501は、ガスタービン502と、ガスタービン502の排ガスから熱回収して蒸気を生成する排熱回収ボイラ504と、排熱回収ボイラ504が生成する蒸気により駆動される蒸気タービン503と、を備えるコンバインドサイクル発電プラントを制御する。
そして、制御部CONは、ガスタービン502にGT発電機517を並列した後に、ガスタービン502の排ガス温度が蒸気タービン503のメタル温度に基づいて決定される温度範囲に収まるときのガスタービン出力である第1の出力値より大きい第2の出力値にガスタービン502の出力を制御する。そして、制御部CONは、排熱回収ボイラ504が生成する蒸気の温度が上記メタル温度に基づく温度(例えば、上記メタル温度より所定の温度だけ低い温度)を超えた場合、第1の出力値cにガスタービン502の出力を制御する。
これにより、ガスタービン出力を第2の出力値dにしてよりエネルギッシュな熱回収を行いながら主蒸気bの昇温を行い。その後、適切なタイミングで第一段シェル内面メタル温度に応じたガスタービン出力に切り替えることができる。このため、迅速な主蒸気bの昇温が可能となり、ひいてはコンバインドサイクル発電プラント500の起動時間を短くすることができる。
(第2の実施形態)
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、排熱回収ボイラ504が生成する蒸気の温度が第一段シェル内面メタル温度より所定の温度だけ低い温度を超えた場合、制御部CONは、第2の出力値dから第2の出力値dより小さい第1の出力値cにガスタービン502の出力を移行させた。このとき、第1の出力値cとは、ガスタービン排ガス温度が、GT排ガス温度目標値(=第一段シェル内面メタル温度+ΔT)の許容偏差範囲内(±β℃以内)となるガスタービン出力である。これにより、蒸気タービンの通気に伴い発生する熱応力を極力小さくすることができた。
一方、コンバインドサイクル発電プラントの運転が長時間休止されて、第一段シェル内面メタル温度が低温状態まで冷却されているコールド起動では、低温の主蒸気により蒸気タービンを通気して、発生熱応力を軽減する必要がある。そのため、第1の出力値cを低くするので、ガスタービン排ガス温度も低温となる。
図7は、第1の実施形態に係る起動方法をコールド起動に用いた場合の起動チャートの一例である。図7に示すように、主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度−20℃以上に達し、ガスタービンの出力が第1の出力値cに移行した後は、ガスタービン排ガス温度が低いため、主蒸気温度の上昇率が低下する。このため、ガスタービン502のGT発電機517への並列から、蒸気タービン503の通気開始が可能な温度(即ち第一段シェル内面メタル温度-ε)に主蒸気温度が到達するまでに要する所要時間t1が長くなる。
これは、第1の実施形態の効果であるコンバインドサイクル発電プラントの起動時間の短縮という利点を割り引いてしまうという問題がある。更に、深刻な場合、ガスタービンの出力を第1の出力値cに移行した場合、主蒸気温度の上昇率が極端に低下して、単位時間あたりの主蒸気温度の変化がマイナスになる。これにより、主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度−20℃以下に再び低下してしまい、蒸気タービン503の通気開始が可能な温度である第一段シェル内面メタル温度-εに主蒸気温度が到達するまでに要する所要時間が図7の所要時間t1より更に長くなる場合がある。
それに対して、第2の実施形態に係る制御部CONは、排熱回収ボイラ504が生成する蒸気の温度が第一段シェル内面メタル温度より所定の温度だけ高い温度を超えた場合、第1の出力値cにガスタービン502の出力を制御する。
第2の実施形態のコンバインドサイクル発電プラント500の構成を示す概略構成図と制御装置501の構成を示す概略ブロック図と蒸気タービン503の断面図は、第1の実施形態と同様である。即ち第1の実施形態の図1のコンバインドサイクル発電プラント500の構成を示す概略構成図と図2の制御装置501の構成と図3の蒸気タービン503の断面図は第2の実施形態も同様であるので、その詳細な説明は省略する。
続いて、図8を用いて、第2の実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラント500の起動処理を説明する。図8は、第2の実施形態に係る起動アルゴリズムを示すフローチャートである。ステップS121〜S130までの処理は、図4のステップS101〜S110と同一であるので、その説明を省略する。
図8において、第2の出力値dから第1の出力値cに切り替えるタイミングを判断するための判断処理P102bが、図4の第1の実施計形態に係る判断処理P102とは異なっている。具体的には、第1の実施形態の判断処理P102では、目標温度到達の一歩手前のタイミング、即ち主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度より20℃低い温度を超えた場合、制御部CONは、ガスタービン出力を第2の出力値dから第1の出力値cに切り替えるように制御した。しかし、上述したように、コールド起動の場合、第1の出力値cに移行した後は、主蒸気温度の上昇率が低下して、蒸気タービンの通気開始が可能な温度(即ち第一段シェル内面メタル温度-ε)に主蒸気温度が到達するまでに時間を要する。
そこで、第2の実施形態では、主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度より所定の温度だけ高い温度を超えた場合、制御部CONは、ガスタービン出力を第2の出力値dから第1の出力値cに切り替えるように制御する。
以下、このような制御を行う理由について説明する。熱応力の観点から理想的な主蒸気温度は、第一段シェル内面メタル温度に等しいときであるから、主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度と一致したときに第1の出力値cに切り替えることが考えられる。しかし、コールド起動の場合、この切り替えタイミングでは、第1の出力値cに切り替えた後のガスタービン排ガス温度が低温になるので、上述した現象と同様に単位時間あたりの主蒸気温度の変化がマイナスに転じて、主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度以下に再び低下してしまうことが懸念される。
逆に、第一段シェル内面メタル温度より極端に高い温度を超えたときに、第2の出力値dから第1の出力値cに切り替えると、主蒸気温度のオーバーシュートが大き過ぎて却って蒸気タービンの通気の開始が遅延する弊害を生じる。
そこで、制御部CONは、主蒸気温度が、第一段シェル内面メタル温度より所定の温度だけ高い温度を超えたときに、ガスタービン出力を第2の出力値dから第1の出力値cに切り替えるように燃料調節弁506を制御する。本実施形態ではその一例として、所定の温度を30℃として、制御部CONは、主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度より30℃高い温度を超えたか否か判定する(ステップS131)。判定の結果、主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度より30℃高い温度を超えた場合(ステップS131 YES)、主蒸気温度マッチング制御部401は、主蒸気温度マッチング処理P401を開始する。このように、この場合、主蒸気温度は目標である第一段シェル内面メタル温度に対して一旦30℃だけ高い温度までオーバーシュートする。
図8の主蒸気温度マッチング処理P401は、第1の実施形態の図4の主蒸気温度マッチング処理P401と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
以下、主蒸気温度マッチング制御部401は、主蒸気温度マッチング処理P401を実行している過程で、ガスタービン出力は第1の出力値cに低下する結果、第1の出力値cに移行後は、ガスタービン排ガス温度が低温であるため、速やかに第一段シェル内面メタル温度に向けて低下していく。
そして、制御部CONは、主蒸気温度と第一段シェル内面メタル温度の偏差が所定の許容偏差内(±ε以内)か否か判定する(ステップS138)。主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度+ε℃まで低下したとき、第一段シェル内面メタル温度と主蒸気温度の偏差が充分に小さい許容偏差であると判定される(ステップS138 YES)。
その場合(ステップS138 YES)、制御部CONは、主蒸気温度と第一段シェル内面メタル温度との偏差が所定の許容偏差内であり、且つガスタービンの排ガス温度がGT排ガス目標値の−β℃以上且つGT排ガス目標値の+β℃以下であるか否か判定する(ステップS139)。主蒸気温度と第一段シェル内面メタル温度との偏差が所定の許容偏差内であり、且つガスタービンの排ガス温度がGT排ガス目標値の−β℃以上且つGT排ガス目標値の+β℃以下である場合(ステップS139 YES)、制御部CONは、蒸気タービン503へ流入する蒸気の流量を調節する加減弁505を開弁して蒸気タービン503の通気を開始する(ステップS140)。
図9は、第2の実施形態に係る起動方法の起動チャートである。図9において、ガスタービン出力の時間変化を示す波形W1が示すように、ガスタービン出力が上記第2の出力値dから第1の出力値cに切り替えられる。これにより、GT排ガス温度の時間変化を示す波形W3が示すように、GT排ガス温度は、ガスタービン出力が減少するのに応じて低くなる。図9の主蒸気温度の時間変化を示す波形W4と第一段シェル内面メタル温度の時間変化を示す波形W2に示されているように、本実施形態によるコンバインドサイクル発電プラント500の主蒸気温度は第一段シェル内面メタル温度を30℃だけ超えるまで急速に上昇する。一旦、主蒸気温度は、第一段シェル内面メタル温度を30℃だけ超えるまでオーバーシュートして、そこから第一段シェル内面メタル温度に向けて迅速に漸近する。
主蒸気温度の上昇スピードという観点より、蒸気タービン通気に要する時間を図9と図7で比較すると、図7の主蒸気温度の時間変化を示す波形W4では第一段シェル内面メタル温度−20℃の時点で、上昇スピードが低下して蒸気タービン通気まで長時間を要する。これに対し、図9の本実施形態の波形W4は第一段シェル内面メタル温度+30℃の時点まで高速の上昇スピードを保持しており、そこから第一段シェル内面メタル温度+ε℃まで低下する漸近時間を余分に要する。しかし、それでもなお、図9におけるGT発電機517の並列から蒸気タービン503の通気が開始されるまでの所要時間t3は、図7の所要時間t1より短縮されているので、図7よりコンバインドサイクル発電プラントの起動時間が短縮される。
続いて、図8のステップS139の処理の必要性について説明する。図9においては、主蒸気温度と第一段シェル内面メタル温度の偏差が所定の許容偏差内(±ε以内)となるときが2回生じる。最初は、図9内の時間t2で示すように、第2の出力値dを保持している間に主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度−ε℃まで昇温したときである。2回目は、図9内の時間t3で示すように、第1の出力値cに切り替わった後で主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度+ε℃に降下したときである。
蒸気タービン503の通気は、必ず時間t3で開始される必要があり、誤って時間t2のときに蒸気タービン503の通気が開始されないように、制御装置501は時間t2と時間t3を明確に識別する必要がある。それに対し、第2の実施形態では、時間t2と時間t3の相違は、前者がガスタービン出力が第2の出力値dのときであり、後者がガスタービン出力が第1の出力値cであることに着目した。
主蒸気温度と第一段シェル内面メタル温度との偏差が所定の許容偏差内であり、且つガスタービン502が第1の出力値cである場合、時間t3に該当するから、制御部CONは、蒸気タービン503の通気を開始する。具体的には、制御部CONは、主蒸気温度と第一段シェル内面メタル温度との偏差が許容偏差内(±ε℃以内)であり、且つガスタービン排ガス温度がGT排ガス温度目標値−β以上且つGT排ガス温度目標値+β以下(GT排ガス目標値±β℃以内)であるか否か判定する。両者が成立する場合、制御部CONは、蒸気タービンへ流入する蒸気の流量を調節する加減弁505を開弁させる。これにより、制御部CONは、蒸気タービン503の通気を開始させる。
以上、第2の実施形態に係る制御装置501において、制御部CONは、排熱回収ボイラ504が生成する蒸気の温度が上記メタル温度より所定の温度だけ高い温度を超えた場合、第1の出力値cにガスタービン502の出力を制御する。ここで、本実施形態に係るメタル温度は、一例として、蒸気タービンの503の第一段シェル内面メタル温度である。
これにより、GT発電機517の並列から蒸気タービン503の通気開始までに要する時間を短縮することができるので、コンバインドサイクル発電プラント500の起動時間を短縮することができる。
また、第2の実施形態に係る制御部CONは、排熱回収ボイラ504が生成する蒸気の温度と第一段シェル内面メタル温度との偏差が所定の許容偏差内であり、且つガスタービン502の出力が第1の出力値cである場合、蒸気タービン503へ流入する蒸気の流量を調節する加減弁505を開弁させる。ここで、ガスタービン502の出力が第1の出力値cである場合とは、ガスタービンの排ガス温度が、第一段シェル内面メタル温度に基づいて決定される温度範囲(具体的には、第一段シェル内面メタル温度+ΔT−β≦ガスタービンの排ガス温度≦第一段シェル内面メタル温度+ΔT+β)に収まる場合である。
これにより、ガスタービン502の出力が第1の出力値cに切り替わった後で主蒸気温度が第一段シェル内面メタル温度+ε℃に降下したとき(図9内の時間t3)に、蒸気タービン503の通気を開始することができる。このように、主蒸気温度が第1段シェル内面メタル温度近傍で収束しているときに、蒸気タービン503の通気を開始することができるので、蒸気タービン503に発生する熱応力を抑制することができる。
なお、第2の実施形態では、コールド起動時を例に説明したが、ホット起動時でも第2の実施形態で説明した起動方法を用いてコンバインドサイクル発電プラント500を起動してもよい。
101・・・出力設定部
102・・・判断部
401・・・主蒸気温度マッチング制御部
500、600・・・コンバインドサイクル発電プラント
501、601・・・制御装置
502・・・ガスタービン
503・・・蒸気タービン
504・・・排熱回収ボイラ
505・・・加減弁
506・・・燃料調節弁
507・・・圧縮機
508・・・燃焼器
509・・・蒸発器
510・・・ドラム
511・・・過熱器
512・・・タービンバイパス調節弁
513・・・復水器
514・・・循環水ポンプ
515・・・海水
516・・・燃料
517・・・GT発電機
518・・・ST発電機
a・・・ガスタービン排ガス
b・・・主蒸気
c・・・第1の出力値
d・・・第2の出力値
e・・・排気蒸気
TS1・・・排ガス温度センサ
TS2・・・主蒸気温度センサ
TS3・・・内面メタル温度センサ
OS・・・GT出力センサ
CON・・・制御部
MEM・・・記憶部
IN・・・入力部
OUT・・・出力部
RV・・・動翼
SV・・・静翼

Claims (14)

  1. ガスタービンと、前記ガスタービンの排ガスから熱回収して蒸気を生成する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、を備えるコンバインドサイクル発電プラントを制御する制御装置であって、
    前記ガスタービンの出力を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記ガスタービンに発電機を並列した後に、前記ガスタービンの排ガス温度が前記蒸気タービンのメタル温度に基づいて決定される温度範囲に収まるときのガスタービン出力である第1の出力値より大きい第2の出力値に前記ガスタービンの出力を制御し、
    前記制御部は、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気の温度が前記メタル温度に基づく温度を超えた場合、前記第1の出力値に前記ガスタービンの出力を制御する制御装置。
  2. 前記制御部は、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気の温度が前記メタル温度より所定の温度だけ高い温度を超えた場合、前記第1の出力値に前記ガスタービンの出力を制御する
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記メタル温度は、前記蒸気タービンの第一段シェル内面メタル温度であり、
    前記制御部は、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気の温度と前記第一段シェル内面メタル温度との偏差が所定の許容偏差内であり、且つ前記ガスタービンの出力が前記第1の出力値である場合、前記蒸気タービンへ流入する蒸気の流量を調節する加減弁を開弁させる
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記ガスタービンの出力が前記第1の出力値である場合とは、前記ガスタービンの排ガス温度が、前記第一段シェル内面メタル温度に基づいて決定される温度範囲に収まる場合である
    請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気の温度が前記メタル温度より所定の温度だけ低い温度を超えた場合、前記第1の出力値に前記ガスタービンの出力を制御する請求項1に記載の制御装置。
  6. 前記メタル温度は、前記蒸気タービンの第一段シェル内面メタル温度である
    請求項1、2、5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記第2の出力値は、前記排熱回収ボイラが生成する全ての蒸気がタービンバイパス調節弁を経由して復水器に流入したとき、前記タービンバイパス調節弁の開度が全開しない最も大きいガスタービン出力である
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 前記第2の出力値は、前記排熱回収ボイラが生成する全ての蒸気がタービンバイパス調節弁を経由して復水器に流入したとき、前記復水器の出入口の海水温度差が所定値を越えない最も大きいガスタービン出力である
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  9. 前記第2の出力値は、前記排熱回収ボイラに内蔵する熱交換器の最高使用温度を超えないガスタービン排ガス温度を与える最も大きいガスタービン出力である
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  10. 前記ガスタービンは、ガスタービン出力の中間出力域において、前記中間出力域より前記ガスタービン出力が低い低出力域及び前記中間出力域より前記ガスタービン出力が高い高出力域より、前記排ガス温度が高い特性を有し、
    前記第2の出力値は、前記ガスタービンの最大出力時の前記ガスタービン排ガス温度と同じ排ガス温度を与える前記低出力域のガスタービン出力である
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  11. 前記ガスタービンは、ガスタービン出力の中間出力域において、前記中間出力域より前記ガスタービン出力が低い低出力域及び前記中間出力域より前記ガスタービン出力が高い高出力域より、前記排ガス温度が高い特性を有し、
    前記第2の出力値は、前記ガスタービンの最大出力時の前記蒸気タービンの第一段シェル内面メタル温度と同じ第一段シェル内面メタル温度を与える前記低出力域のガスタービン出力である
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  12. 前記ガスタービンは、ガスタービン出力の中間出力域において、前記中間出力域より前記ガスタービン出力が低い低出力域及び前記中間出力域より前記ガスタービン出力が高い高出力域より、前記排ガス温度が高い特性を有し、
    前記第2の出力値は、前記ガスタービンの最大出力時の主蒸気温度と同じ主蒸気温度を与える前記低出力域のガスタービン出力である
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  13. 前記ガスタービンは、ガスタービン出力の中間出力域において、前記中間出力域より前記ガスタービン出力が低い低出力域及び前記中間出力域より前記ガスタービン出力が高い高出力域より、前記排ガス温度が高い特性を有し、
    前記排熱回収ボイラが生成する全ての蒸気がタービンバイパス調節弁を経由して復水器に流入したとき、前記タービンバイパス調節弁の開度が全開しない最も大きいガスタービン出力を第1のガスタービン出力とし、
    前記排熱回収ボイラが生成する全ての蒸気がタービンバイパス調節弁を経由して前記復水器に流入したとき、前記復水器の出入口の海水温度差が許容される温度差を越えない最も大きいガスタービン出力を第2のガスタービン出力とし、
    前記排熱回収ボイラに内蔵する熱交換器の最高使用温度を超えないガスタービン排ガス温度を与える最も大きいガスタービン出力を第3のガスタービン出力とし、
    前記ガスタービンの最大出力時の前記ガスタービン排ガス温度と同じ排ガス温度を与える前記低出力域のガスタービン出力、前記ガスタービンの最大出力時の前記蒸気タービンの第一段シェル内面メタル温度と同じ第一段シェル内面メタル温度を与える前記低出力域のガスタービン出力、前記ガスタービンの最大出力時の主蒸気温度と同じ主蒸気温度を与える前記低出力域のガスタービン出力のいずれかを第4のガスタービン出力とした場合、 前記第2の出力値は、前記第1のガスタービン出力、前記第2のガスタービン出力、前記第3のガスタービン出力及び前記第4のガスタービン出力のうちの最小値である
    請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  14. ガスタービンと、前記ガスタービンの排ガスから熱回収して蒸気を生成する排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラが生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、を備えるコンバインドサイクル発電プラントを起動する起動方法であって、
    前記ガスタービンに発電機を並列した後に、前記ガスタービンの排ガス温度が前記蒸気タービンのメタル温度に基づいて決定される温度範囲に収まるときのガスタービン出力である第1の出力値より大きい第2の出力値に前記ガスタービンの出力を制御する工程と、
    前記排熱回収ボイラが生成する蒸気の温度が前記主要部のメタル温度に基づく温度を超えた場合、前記第1の出力値に前記ガスタービンの出力を制御する工程と、
    を有する起動方法。
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