JP2015142970A - 樹脂射出成形用金型及び樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形用金型を工夫することで、脆化層の形成を抑制し、めっき被膜の付着性が格段に向上する樹脂成形体を安定して製造する。【解決手段】金属めっきが施される意匠表面と反対側の裏面を成形する第二型面に、溶融樹脂の主たる流動方向に沿って互いに間隔を隔てた複数個の段差部を形成した。段差部は段差面から徐々に一般型面部に連続するテーパ段部とした。第二型面が樹脂成形体の型抜き方向に延びる型面であっても型抜きが可能となり、段差部によって溶融樹脂の流れが変動し、その影響が意匠表面近傍にまで及ぶため、脆化層の形成が抑制される。【選択図】図3

Description

本発明は、意匠表面をもつ樹脂成形体を製造する射出成形用金型と、その金型を用いた樹脂成形品の製造方法に関するものである。本発明の射出成形用金型を用いて成形された樹脂成形体の意匠表面には、金属めっき層が形成される。
自動車にはオーナメント、グリル、ホイールキャップ、レジスター、バンパーなど、金属めっき層を有する部材が多く用いられている。このような部材は、射出成形などによって樹脂基材を作成し、その意匠表面にクロムなどの金属めっきを施すことで製造されている。金属めっきは電解めっきによって行われるが、樹脂基材は絶縁体である場合が多く、電解めっきが困難であることが多い。
そこで樹脂基材に無電解めっきを施してニッケルなどの導電金属層を形成し、その後に電解めっきすることが行われている。あるいはめっきダイレクト工法により、無電解めっき処理を省略して電解めっきすることも行われている。
ところが樹脂成形体に対するめっき被膜の付着性が問題になることが多く、付着性を改良すべく種々の方法が提案されている。例えば特開2011−063855号公報には、樹脂基材をオゾン溶液で処理して表面改質層を形成し、プラズマなどのエネルギーを付与して表面改質層の表層を除去した後に無電解めっきする方法が記載されている。
また特開2007−327131号公報には、樹脂基材の表面を陰イオン性界面活性剤および有機溶剤を含む前処理溶液で処理し、次いで陰イオン性界面活性剤および貴金属イオンを含む貴金属イオン含有処理液で処理し、次いで被めっき材を加熱処理し、次いでアルカリ性水溶液で処理し、その後に無電解めっき処理する方法が記載されている。
これらの方法によれば、クロム酸などの有害物質を用いずにめっき被膜の付着性が向上する。
特開2011−063855号公報 特開2007−327131号公報
ところが上記公報に記載の技術で製造されためっき被膜付き樹脂成形品であっても、温度差の大きな熱履歴が作用した場合などには、めっき被膜に膨れや剥がれが生じることがあった。これは、金属めっき被膜と樹脂基材との熱膨張係数の差が大きいためと考えられている。また上記公報に記載の技術では、クロム酸などによるエッチング処理に比べて工数が大きく生産性が低いという不具合もあった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、成形用金型を工夫することで脆化層の形成を抑制し、めっき被膜の付着性が格段に向上する樹脂成形体を安定して製造できるようにすることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決できる本発明の樹脂射出成形用金型の特徴は、樹脂成形体の金属めっきが施される意匠表面を成形する第一型面と、意匠表面と反対側の裏面を成形し第一型面と対向する第二型面とを備え、第二型面には、射出成形時に第一型面と第二型面とで形成されるキャビティを流れる溶融樹脂の主たる流動方向に沿って、一般型面部から段差面を伴って一段高く又は低く延び次いで一般型面部に連続する段差部が複数個形成され、
段差面は溶融樹脂の主たる流動方向に対して交差し、第二型面は樹脂成形体の型抜き方向に延びる型面であり、段差部は段差面から型抜き方向と反対側へ又は型抜き方向へ向かって徐々に一般型面部に連続するテーパ段部であることにある。
従来の樹脂射出成形用金型で成形された樹脂成形体にめっき被膜を形成し、その剥離状態を調査したところ、めっき被膜と樹脂基材との界面から剥離するのではなく、樹脂基材のめっき被膜が形成された表層の内部で剥離することが明らかとなった。すなわち界面剥離ではなく、樹脂基材の凝集破壊によって剥離することがわかった。
そこで樹脂成形体のめっきが施される表面を研磨によって所定深さまで除去し、それらにめっき被膜を形成して付着強度を測定する試験を行った。結果を図1に示す。図1に示すように研磨量が厚いほど、つまり表面から深く除去するほど付着強度が大きく向上することが明らかとなった。すなわち射出成形法によって成形された樹脂成形体は、表層と内部とで組織が異なり、表層には脆化層が形成されていることがわかった。
したがって、表面の脆化層の形成を抑制すればめっき被膜の付着性が向上することが推察され、鋭意研究を重ねた結果、本発明が完成された。
すなわち本発明の樹脂射出成形用金型によれば、第二型面の段差部によって成形時の溶融樹脂の流動が変化し、その影響が第一型面で成形される意匠表面の表層にも及ぶと考えられる。そのため脆化層の形成が抑制され、意匠表面に形成されるめっき被膜の付着性が向上する。
そして段差部は、段差面から型抜き方向と反対側へ又は型抜き方向へ向かって徐々に一般型面部に連続するテーパ段部とされている。したがって段差部によって形成された凸部がアンダーカットとなるのが防止され、樹脂成形体の型抜きが可能となる。
樹脂成形体の意匠表面に対する研磨量とめっき被膜の剥離強度との関係を示すグラフである。 本発明の一実施例に係る射出成形金型を一部断面で示す模式的な説明図である。 本発明の一実施例に係る射出成形金型の第二型面の要部を示す斜視図である。 本発明の一実施例に係る射出成形金型の第二型面の要部を示す模式的な平面図である。 本発明の一実施例に係る射出成形金型の第二型面の要部を示す模式的な平面図である。
本発明の樹脂射出成形用金型は、第一型面と第二型面とを備えている。第一型面とは、樹脂成形体の意匠表面、つまり金属めっきが施される表面を成形する型面をいう。また第二型面は、意匠表面と反対側である樹脂成形体の裏面を成形する型面であり、第一型面と対向する型面をいう。第一型面と第二型面は、一方を固定型の型面とし他方を可動型の型面とすることができる。また第二型面を、スライドコアの型面とすることもできる。
段差部による作用を効果的に発現させるためには、第一型面と第二型面との間隔が重要であり、その間隔が大きすぎると段差部による作用が奏されなくなると考えられる。またその間隔は、キャビティ内を流動する溶融樹脂の流速、粘度、材質などによって最適範囲が異なると考えられる。例えば実施例に用いたABS樹脂の場合、溶融樹脂の流速が2cm〜150cm/secの範囲においては、上記間隔は2mm〜6mmの範囲が好ましく、2.5mm〜4mmの範囲が最適である。
第二型面には、射出成形時に第一型面と第二型面とで形成されるキャビティを流れる溶融樹脂の主たる流動方向に沿って、一般型面部から段差面を伴って一段高く又は低く延び次いで一般型面部に連続する段差部が複数個形成されている。段差部は、段差面から型抜き方向と反対側へ又は型抜き方向へ向かって徐々に一般型面部に連続するテーパ段部である。段差面は、第二型面の一般型面部から立ち上がる壁面としてもよいし、一般型面部から第二型面の内部へ彫り込まれた凹部の壁面としてもよい。金型加工の容易性からは、第二型面の内部へ彫り込まれた凹部の壁面を段差面とするのが好ましい。
段差部は、樹脂成形体の意匠表面のうち少なくとも金属めっきが施される範囲を成形する第一型面に対向する第二型面に形成されるが、金属めっきが施されない範囲に対向する第二型面に形成しても構わない。
一般型面部と段差面とのなす角度は、90°以上とするのが望ましい。鋭角であると、アンダーカットとなって樹脂成形体の型抜きが困難となる場合がある。また一般型面部と段差面とは面取り状の曲面を介して連続していてもよいが、段差部を溶融樹脂の主たる流動方向と平行な平面で切断した断面において、一般型面部と段差面とはエッヂ状に交差していることが望ましい。このようにすることで、めっき被膜の付着性がさらに向上する場合がある。
段差部の深さ又は高さは、0.1mm〜0.3mmの範囲とすることが好ましい。深さ又は高さが0.3mmを超えると第一型面で成形される意匠表面にヒケが生じる場合がある。また0.1mmより浅くなると、段差部を形成した効果の発現が困難となり、めっき被膜の付着性が低下する。
段差部は、キャビティを流れる溶融樹脂の主たる流動方向に沿って、一般型面部と交互に複数個形成されている。溶融樹脂の主たる流動方向に沿う方向における段差部のピッチ、すなわち段差面どうしの間隔は、2mm〜20mmの範囲が好ましい。このピッチが20mmを超えると一般型面部の範囲が広がることになり、めっき被膜の付着性が低下する。またこのピッチが2mmより小さくても、めっき被膜の付着性が低下する。3〜10mm程度が最も好ましい。
段差面は溶融樹脂の主たる流動方向に対して直線状又は曲線状に交差している。段差面が溶融樹脂の主たる流動方向に対して曲線状より直線状に交差しているのが好ましい。溶融樹脂の主たる流動方向に対して直角に交差する平面を段差面とするのが最も好ましい。
段差部は、溶融樹脂の主たる流動方向に対して交差する方向にも互いに間隔を隔てて複数個形成されている。すなわち段差部と一般型面部とが溶融樹脂の主たる流動方向に対して垂直方向に交互に複数個形成されている。このようにすることで、溶融樹脂の流動の変化のばらつきが抑制され、めっき被膜の付着性が安定する。
溶融樹脂の主たる流動方向に対して垂直な平面で切断した断面における段差部の長さは、2mm以上とするのが好ましい。この長さが2mm未満であると、めっき被膜の付着性の向上が見込めない。溶融樹脂の主たる流動方向に対して垂直な平面で切断した断面における段差部どうしの間隔は特に制限されないが、溶融樹脂の主たる流動方向に対して垂直方向における段差部の長さと同程度の間隔とするのが好ましく、2mm以上とするのが好ましく、3mm〜20mmの範囲がより好ましい。
本発明の樹脂射出成形用金型を用いて成形できる樹脂種は、金属めっき被膜を形成できる樹脂種ばかりでなく、射出成形法で成形可能な樹脂種を用いてもよい。例えばポリエステル、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、PC/ABSポリマーアロイ、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル、液晶ポリマー(LCP)、ポリオレフィン、セルロース変性樹脂、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、フッ素樹脂などを用いることができる。
本発明の樹脂射出成形用金型を用いて成形された樹脂成形体は、第一型面で成形された意匠表面と第二型面で成形された裏面とを有し、裏面に段差部が転写された複数の凸部又は凹部が形成されている。段差部の寸法やピッチを上記範囲とすることで、凸部又は凹部の体積を所定範囲以下とすることができ、意匠表面にヒケが生じたり、樹脂成形体の強度が低下するのが防止される。
本発明の樹脂射出成形用金型を用いて成形された樹脂成形体は、第一型面で成形された意匠表面に金属めっき被膜を形成することができる。以下、金属めっき被膜を形成する方法を説明する。
樹脂成形体は先ず洗浄、脱脂などのクリーニング処理が行われ、その後一般にエッチング処理が行われる。エッチング処理は、クロム酸、クロム酸と硫酸との混液、過マンガン酸塩などを用いて行っても良いし、オゾン溶液あるいはオゾンガスを用いることもできる。例えば、クロム酸と硫酸の混合溶液を用い、適度に加温した溶液中に樹脂成形体の少なくとも意匠表面を浸漬すればよい。ABSから形成された樹脂成形体を用いる場合には、エッチング処理によって構成成分のブタジエンゴムがクロム酸の酸化作用により溶出し、樹脂表面に孔径1〜2μm程度のアンカー部が形成され、また、ブタジエンが酸化分解し、カルボニル基などの極性基が付与されるため、後工程における触媒の吸着が容易になる。
エッチング処理後に、無電解めっき処理と電解めっき処理が行われる。あるいはめっきダイレクト工法のように、無電解めっき処理が行われない場合もある。無電解めっき処理を行う場合、無電解めっきに先だって触媒付着処理が行われる。無電解めっきに対して触媒活性を有する金属微粒子(触媒)は、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、スズ、イリジウム、オスミウム、白金などを単独又は混合して用いることができる。これら触媒はコロイド溶液として用いることが多い。
触媒付着処理後、公知の方法で無電解めっき処理によってニッケル、銅などからなる導電性めっき層が形成され、その後公知の電解めっき法によりクロムなどからなる金属めっき被膜が形成される。
まためっきダイレクト工法の場合には、塩化スズで囲まれたスズ/パラジウム/コロイド溶液などのアクチベーター溶液で処理することで樹脂表面にできるだけ多くのパラジウムを吸着させる。その後、不活性のコロイドスズをパラジウム皮膜から除去するなどの導体化処理が行われ、次いで公知の電解めっき法によりクロムなどからなる金属めっき被膜が形成される。
めっきダイレクト工法の場合には、樹脂成形体の凸部は一般にめっき成長の障害となる。しかし本発明では段差部によって形成された凸部又は凹部は意匠表面と反対側の裏面に存在するため、問題となりにくい。また第二型面の段差部を上述の寸法とすれば、めっきダイレクト工法において凸部にもめっき成長させることができる。
以下、実施例により本発明の実施態様を具体的に説明する。
(実施例1)
図2に本実施例の樹脂射出成形用金型を示す。この金型は、固定型1と可動型2とを有し、固定型1の型面に樹脂成形体の意匠表面を成形する第一型面10をもち、可動型2の型面に意匠表面の裏面を成形する第二型面20をもつ。第二型面20の表面には、図3に示すように、第一型面10と第二型面20とで形成されるキャビティ100を流れる溶融樹脂の主たる流動方向に沿って、互いに間隔を隔てた複数の段差部21が形成されている。段差部21は、主たる流動方向に対して直交する方向に直線状に長く延びている。なお第一型面10と第二型面20との間隔(キャビティ100の厚さ)は、3mmである。
第二型面20には、ほぼ型開き方向に延びる第一縦面201と第二縦面202が存在し、第一縦面201と第二縦面202の間に型開き方向に対して直角方向に延びる平型面203が存在している。ゲート204から射出された溶融樹脂は、先ず第一縦面201に案内されて平型面203に到達し、平型面203から第二縦面202の端部へ進む。したがって第一縦面201と第二縦面202を流れる溶融樹脂の流動方向は、互いに逆向きとなる。
第一縦面201及び平型面203に形成されている段差部21は、図4にも示すように、エッヂ状の一般型面部21aから段差面21bを伴って深く彫り込まれ、次いで溶融樹脂の主たる流動方向に対する前方側に向かって深さが徐々に浅くなるテーパ溝21cが形成され、テーパ溝21cは次の一般型面部21aに連続している。テーパ溝21cの寸法は、最深部の深さが0.2mm、テーパ溝21cどうしのピッチ、つまり段差面21bどうしのピッチは4mmである。
一方、第二縦面202に形成されている段差部21は、図5に示すように、エッヂ状の一般型面部21aから溶融樹脂の主たる流動方向に対する前方側に向かって深さが徐々に深くなるテーパ溝21dが形成され、次いで段差面21eを伴って次の一般型面部21aに連続している。テーパ溝21dの寸法は、最深部の深さが0.2mm、テーパ溝21dどうしのピッチ、つまり段差面21eどうしのピッチは4mmである。
なお図4,5には、樹脂成形体の型抜き方向も示している。第一縦面201と第二縦面202の両方で、樹脂成形体は段差面21b,21eから遠ざかる方向へ型抜きされる。
したがって樹脂成形体は、第一縦面201と第二縦面202で成形された表面にテーパ溝21c,21dによって形成された複数のテーパ形状の凸部を有するが、それらの凸部は型抜きの際にアンダーカットとなることがない。また平型面203のテーパ溝21cで成形された凸部は、その縦壁が型開きに際して支障とはならない。したがって成形品は容易に型抜きすることができる。
(比較例1)
段差部21を形成しなかったこと以外は実施例1と同様の金型を比較例1とした。
<試験例>
実施例1及び比較例1の金型を用い、ABS樹脂から樹脂成形体をそれぞれ成形した。成形条件は、溶融樹脂速度12cm/秒、溶融樹脂温度230℃にて行った。
得られた樹脂成形体にクリーニング処理を行い、その後、適度に加温したクロム酸と硫酸の混合溶液中に樹脂成形体を浸漬して意匠表面にエッチング処理を行った。次いで意匠表面にPd触媒を付着させ、無電解めっき法によってニッケルめっき層を形成した。さらに電解めっき法により、ニッケルめっき層の表面に金属クロムめっき層を形成した。
得られた金属めっき付樹脂成形体を25℃で48時間放置した後、膜物性測定装置(島津製作所社製「オートグラフAGS-500ND」)を用い、引張速度25mm/分、20℃の条件下にてめっき被膜の剥離強度を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2015142970
表1より、実施例1の射出成形用金型によれば、めっき被膜の剥離強度が比較例1より格段に向上していることがわかり、これは段差部21を形成したことによる効果である。なお、第一縦面201と第二縦面202で成形された表面に対応する意匠表面におけるめっき被膜の剥離強度は、理由は不明であるが、第一縦面201の方が第二縦面202より高かった。したがって平型面203の溝形状は、第一縦面201と同様に、溶融樹脂の主たる流動方向に対する前方側に向かって深さが徐々に浅くなるテーパ溝21cとするのが好ましい。
1:固定型 2:可動型
10:第一型面 20:第二型面 21:段差部
21a:一般型面部 21b,21e:段差面 21c,21d:テーパ溝
201:第一縦面 202:第二縦面 203:平型面

Claims (6)

  1. 樹脂成形体の金属めっきが施される意匠表面を成形する第一型面と、該意匠表面と反対側の裏面を成形し該第一型面と対向する第二型面とを備え、該第二型面には、射出成形時に該第一型面と該第二型面とで形成されるキャビティを流れる溶融樹脂の主たる流動方向に沿って、一般型面部から段差面を伴って一段高く又は低く延び次いで該一般型面部に連続する段差部が複数個形成され、
    該段差面は前記主たる流動方向に対して交差し、該第二型面は該樹脂成形体の型抜き方向に延びる型面であり、該段差部は該段差面から該型抜き方向と反対側へ又は該型抜き方向へ向かって徐々に該一般型面部に連続するテーパ段部であることを特徴とする樹脂射出成形用金型。
  2. 前記主たる流動方向と平行方向における前記段差面どうしの間隔は2mm〜20mmの範囲にある請求項1に記載の樹脂射出成形用金型。
  3. 前記段差部は前記一般型面部との段差(前記段差面の高さ)が0.1mm〜0.3mmの範囲にある請求項1又は請求項2に記載の樹脂射出成形用金型。
  4. 前記段差部を前記主たる流動方向と平行な平面で切断した断面において、前記一般型面部と前記段差面とはエッヂ状に交差している請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂射出成形用金型。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂射出成形用金型を用い熱可塑性樹脂を射出成形して樹脂成形体を形成し、該樹脂成形体の意匠表面に金属めっき層を形成することを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
  6. 前記熱可塑性樹脂はブタジエンゴム粒子を含む請求項5に記載の樹脂成形品の製造方法。
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