JP2015142895A - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Chihiro Matsuda
千尋 松田
一哉 内藤
Kazuya Naito
一哉 内藤
裕司 堤
Yuji Tsutsumi
裕司 堤
恭孝 長尾
Kyotaka Nagao
恭孝 長尾
上西 真里
Mari Uenishi
真里 上西
田中 裕久
Hirohisa Tanaka
裕久 田中
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Abstract

【課題】優れた窒素酸化物(NOx)の浄化性能を発現できる排気ガス浄化用触媒を提供すること。【解決手段】銅担持アルミナと3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とを含み、銅担持アルミナおよび3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の総量100質量部に対して、銅担持アルミナが、50質量部以上80質量部以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガス浄化用触媒に関し、詳しくは、自動車用エンジンなどの排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NO)を効率よく浄化するための排気ガス浄化用触媒に関する。
排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)および窒素酸化物(NO)を同時に浄化できる三元触媒からなる排気ガス浄化用触媒は、Pt、Rh、Pdなどの貴金属を活性物質としている。
このような貴金属、とりわけ、PtやRhは高価であり、また、価格変動が激しいため、貴金属を用いることなく、低コストで製造することができる触媒組成物が、種々検討されている。
このような排気ガス浄化用触媒としては、例えば、アルミナに、銅酸化物およびセリウム酸化物を、アルミナと銅酸化物とセリウム酸化物との総量に対する、セリウム担持濃度が14質量%以下になるように担持させたNO低減触媒が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2012−139671号公報
しかしながら、近年、排気ガス中の窒素酸化物(NO)の浄化率について、さらなる向上が望まれている。
本発明の目的は、優れた窒素酸化物(NO)の浄化性能を発現できる排気ガス浄化用触媒を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の排気ガス浄化用触媒は、銅担持アルミナと3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とを含み、前記銅担持アルミナおよび前記3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の総量100質量部に対して、前記銅担持アルミナが、50質量部以上80質量部以下であることを特徴としている。
本発明の排気ガス浄化用触媒では、銅担持アルミナと3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とを含み、銅担持アルミナおよび3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の総量100質量部に対して、銅担持アルミナが、50質量部以上80質量部以下である。
そのため、排気ガス中に存在する窒素酸化物(NO)の浄化性能を向上することができる。
実施例1および2、および、各比較例におけるNO浄化率を示すグラフである。 実施例3および比較例1におけるNO浄化率を示すグラフである。
本発明の排気ガス浄化用触媒は、銅担持アルミナと3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とを含んでいる。
銅担持アルミナは、アルミナに、銅が担持されている。
アルミナとしては、例えば、αアルミナ、θアルミナ、γアルミナなどが挙げられ、好ましくは、θアルミナが挙げられる。
αアルミナは、結晶相としてα相を有し、例えば、AKP−53(商品名、高純度アルミナ、住友化学社製)などが挙げられる。このようなαアルミナは、例えば、アルコキシド法、ゾルゲル法、共沈法などの方法によって得ることができる。
θアルミナは、結晶相としてθ相を有し、αアルミナに遷移するまでの中間(遷移)アルミナの一種であって、例えば、SPHERALITE 531P(商品名、γアルミナ、プロキャタリゼ社製)などの活性アルミナ(γアルミナ)を、大気中にて、900〜1100℃で、1〜10時間熱処理することによって得ることができる。
γアルミナは、結晶相としてγ相を有し、特に限定されず、例えば、排気ガス浄化用触媒などに用いられている公知のものが挙げられる。
また、これらのアルミナにLa(ランタン)および/またはBa(バリウム)が含まれるアルミナを用いることもできる。Laおよび/またはBaを含むアルミナは、特開2004−243305号の段落番号[0073]の記載に準拠して、製造することができる。
これらアルミナは、単独使用または2種類以上併用することができる。
これらのアルミナに、銅を担持させるには、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。
より具体的には、例えば、銅を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液にアルミナを含浸させた後、必要により乾燥させ、焼成する。
上記の方法において、銅を含む塩としては、銅の、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。
また、銅を含む塩の溶液は、例えば、上記の塩を、所定の化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
また、銅を含む塩の溶液として、実用的には、例えば、硝酸銅(II)水溶液(硝酸銅(II)・3水和物塩の水溶液など)などが挙げられる。
そして、このような銅を含む塩の溶液の、銅濃度(銅含有量)を調整することにより、銅担持アルミナにおける銅の担持濃度を、調整することができる。
また、アルミナに、銅を含む塩の溶液を含浸させた後の焼成温度は、例えば、350〜1000℃、好ましくは、400〜800℃であり、焼成時間が、例えば、0.5〜5時間、好ましくは、0.5〜3時間である。
また、アルミナに、銅を担持させる方法としては、さらに、例えば、アルミナの製造工程において、アルミナを、アルミニウム塩水溶液からアンモニアなどを用いて沈殿させるときに、銅を含む塩の溶液を加えて、θアルミナ、αアルミナあるいはγアルミナとともに銅を沈殿させて、その後、焼成することにより、銅を担持させることもできる。
このようにして、アルミナに、銅を担持させることができる。
銅担持アルミナ中の銅の含有割合は、銅担持アルミナ100質量%に対して、銅が、例えば、1.5質量%以上であり、また、例えば、10質量%以下、好ましくは、5質量%以下である。
銅担持アルミナ中の銅の含有割合が上記範囲であれば、窒素酸化物(NO)の浄化性能を向上することができる。
また、銅担持アルミナには、銅以外の金属を担持させることもできる。
銅以外の金属としては、例えば、希土類元素が挙げられ、好ましくは、セリウム(Ce)が挙げられる。
銅担持アルミナとして、好ましくは、銅およびセリウム担持アルミナが挙げられる。
銅およびセリウム担持アルミナは、アルミナに、銅およびセリウムが担持されている。
アルミナに、銅およびセリウムを担持させるには、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。
より具体的には、例えば、まず、セリウムを含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液をアルミナに含浸させた後、必要により乾燥させ、焼成する。次いで、銅を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液をアルミナに含浸させた後、必要により乾燥させ、焼成する。
なお、含塩溶液にアルミナを含浸させる順序などは、特に制限されず、例えば、上記とは逆の順序でもよい。
すなわち、例えば、まず、銅を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液をアルミナに含浸させた後、必要により乾燥させ、焼成する。次いで、セリウムを含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液をアルミナに含浸させた後、必要により乾燥させ、焼成する。
また、銅およびセリウムの担持では、上記したように、銅および酸化物をそれぞれ別途担持させてもよいが、例えば、銅およびセリウムを一度に担持させてもよい。
より具体的には、例えば、まず、セリウムを含む塩の溶液と、銅を含む塩の溶液とを調製し、次いで、それらを混合(セリウムと銅との両方を含む溶液を調製)した後、この含塩溶液をアルミナに含浸させ、必要により乾燥させ、焼成すればよい。
好ましくは、まず、アルミナに、セリウムを含む塩の溶液を含浸させ、乾燥および焼成した後、銅を含む塩の溶液を含浸させ、乾燥および焼成する。
これにより、優れたガス浄化性能を確保することができる。
セリウムを含む塩としては、セリウムの、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。
セリウムを含む塩の溶液は、例えば、上記の塩を、所定の化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
セリウムを含む塩の溶液として、実用的には、例えば、硝酸セリウム溶液(硝酸セリウム・6水和物の水溶液など)、塩化セリウム溶液などが挙げられる。
そして、このようなセリウムを含む塩の溶液の、セリウム濃度(セリウム含有量)を調整することにより、銅およびセリウム担持アルミナにおけるセリウムの担持濃度を、調整することができる。
また、上記の方法において、銅を含む塩としては、銅の、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。
また、銅を含む塩の溶液は、例えば、上記の塩を、所定の化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
また、銅を含む塩の溶液として、実用的には、例えば、硝酸銅(II)水溶液(硝酸銅(II)・3水和物塩の水溶液など)などが挙げられる。
そして、このような銅を含む塩の溶液の、銅濃度(銅含有量)を調整することにより、銅およびセリウム担持アルミナにおける銅の担持濃度を、調整することができる。
また、アルミナに、セリウムを含む塩の溶液、および/または、銅を含む塩の溶液を含浸させた後の焼成温度は、例えば、350〜1000℃、好ましくは、400〜800℃であり、焼成時間が、例えば、0.5〜5時間、好ましくは、0.5〜3時間である。
また、アルミナに、銅およびセリウムを担持させる方法としては、さらに、例えば、アルミナの製造工程において、アルミナを、アルミニウム塩水溶液からアンモニアなどを用いて沈殿させるときに、セリウムを含む塩の溶液、および、銅を含む塩の溶液を加えて、θアルミナ、αアルミナあるいはγアルミナとともに銅およびセリウムを共沈させて、その後、焼成することにより、銅およびセリウムを担持させることもできる。
このようにして、アルミナに、銅およびセリウムを、それらが共存するように担持させることができる。
銅およびセリウム担持アルミナ中の銅およびセリウムの含有割合は、銅およびセリウム担持アルミナ100質量%に対して、銅が、例えば、1.5質量%以上であり、例えば、10質量%以下、好ましくは、5質量%以下であり、また、セリウムが、例えば、1質量%以上であり、例えば、14質量%以下である。
銅およびセリウム担持アルミナ中の銅およびセリウムの含有割合が上記範囲であれば、窒素酸化物(NO)の浄化性能を向上することができる。
3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物は、セリア−ジルコニア系複合酸化物に3d遷移金属が担持されている。
3d遷移金属としては、周期表第4周期(IUPAC Periodic Table of the Elements(version date 19 February 2010)の遷移金属、すなわち、原子番号22のスカンジウム(Sr)〜原子番号29の銅(Cu)の金属が挙げられる。これら3d遷移金属は、単独使用または2種以上併用することができる。
3d遷移金属として、好ましくは、鉄(Fe)、銅(Cu)が挙げられ、より好ましくは、銅が挙げられる。
3d遷移金属として、上記金属が用いられた場合には、窒素酸化物(NO)の浄化性能を向上することができる。
セリア−ジルコニア系複合酸化物は、酸素吸蔵放出機能(OSC機能:Oxygen Storage Capasity)を有しており、排気ガス浄化用触媒の浄化性能を最大限に発揮させるため、酸素過剰雰囲気下では、酸素を吸蔵し、酸素不足雰囲気下では、酸素を放出して、空気と燃料との混合比(空燃比(A/F))を理論空燃比に維持することを図るものである。
セリア−ジルコニア系複合酸化物としては、例えば、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
CeZr1−(a+b)2−c (1)
(式中、Rは、希土類元素(ただし、Ceを除く。)および/またはアルカリ土類金属を示し、aは、Ceの原子割合を示し、bは、Rの原子割合を示し、1−(a+b)は、Zrの原子割合を示し、cは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(1)において、Rで示される希土類元素としては、例えば、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)などが挙げられる。
また、Rで示されるアルカリ土類金属としては、例えば、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)などが挙げられる。
これら希土類元素およびアルカリ土類金属は、単独使用または2種以上併用することができる。
Rとして、好ましくは、希土類元素が挙げられ、より好ましくは、イットリウム(Y)が挙げられる。
また、aで示されるCeの原子割合は、0.1〜0.8の範囲であり、好ましくは、0.1〜0.6の範囲である。
また、bで示されるRの原子割合は0〜0.2の範囲である(すなわち、Rは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.2以下の原子割合である)。0.2を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(a+b)で示されるZrの原子割合は、0.2〜0.9の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.5の範囲である。
さらに、cは酸素欠陥量を示し、これは、Zr、CeおよびRの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなセリア−ジルコニア系複合酸化物は、特に制限されることなく、例えば、特開2004−243305号の段落番号[0090]〜[0102]の記載に準拠して、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などの製造方法によって、製造することができる。
これらセリア−ジルコニア系複合酸化物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
セリア−ジルコニア系複合酸化物として、好ましくは、セリア−ジルコニア−イットリウム(Ce−Zr−Y)複合酸化物が挙げられる。
そして、3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物を得るには、例えば、特開2004−243305号の段落番号[0122]〜[0127]の記載に準拠して、上記のセリア−ジルコニア系複合酸化物に3d遷移金属を担持させる。
具体的には、例えば、3d遷移金属を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液をセリア−ジルコニア系複合酸化物に含浸させた後、焼成すればよい。
含塩溶液としては、例えば、硝酸塩水溶液、塩化物水溶液、ヘキサアンミン塩化物水溶液、ジニトロジアンミン硝酸水溶液、ヘキサクロロ酸水和物などが挙げられ、また実用的には、硝酸塩水溶液、ジニトロジアンミン硝酸溶液、塩化物水溶液などが挙げられる。
セリア−ジルコニア系複合酸化物に3d遷移金属を含む塩の溶液を含浸させた後は、例えば、350〜1000℃で1〜12時間焼成する。
また、セリア−ジルコニア系複合酸化物に3d遷移金属を担持させる他の方法として、例えば、ジルコニウム、セリウムおよびアルカリ土類金属および/または希土類元素を含む塩の溶液や混合アルコキシド溶液を共沈あるいは加水分解するときに、3d遷移金属塩の溶液を加えて、ジルコニア系複合酸化物やセリア系複合酸化物の各成分とともに3d遷移金属を共沈させて、その後、焼成する方法が例示される。
また、3d遷移金属を、1度に担持させてもよく、また、複数回に分けて、順次担持させてもよい。
このようにして、セリア−ジルコニア系複合酸化物に、3d遷移金属を担持させることができる。
また、この方法では、必要により、3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物を、還元雰囲気(例えば、水素−窒素混合ガス雰囲気など)下において熱処理することができる。
熱処理条件としては、加熱温度が、例えば、500℃以上、好ましくは、600℃以上であり、例えば、1000℃以下、好ましくは、800℃以下である。また、加熱時間が、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1.0時間以上であり、例えば、10.0時間以下、好ましくは、5.0時間以下である。
3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物中の3d遷移金属の含有割合は、3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物100質量%に対して、3d遷移金属が、例えば、1.5質量%以上であり、また、例えば、15質量%以下、好ましくは、10質量%以下、より好ましくは、5質量部以下である。
3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物中の3d遷移金属の含有割合が上記範囲であれば、窒素酸化物(NO)の浄化性能を向上することができる。
本発明の排気ガス浄化用触媒を製造するには、銅担持アルミナと3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とを混合する。
混合方法としては、特に制限されず、公知の混合方法が挙げられる。好ましくは、乾式混合や湿式混合などの物理混合が挙げられ、より好ましくは、乾式混合が挙げられる。
排気ガス浄化用触媒は、好ましくは、銅担持アルミナと3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とのみからなる。
排気ガス浄化用触媒において、銅担持アルミナおよび3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の含有割合は、銅担持アルミナおよび3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の総量100質量部に対して、銅担持アルミナが、例えば、50質量部以上、好ましくは、55質量部以上、より好ましくは、60質量部以上であり、例えば、80質量部以下、好ましくは、70質量部以下であり、また、3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物が、例えば、20質量部以上、好ましくは、30質量部以上であり、例えば、50質量部以下、好ましくは、45質量部以下、より好ましくは、40質量部以下である。
銅担持アルミナおよび3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の含有割合が、上記の割合であれば、窒素酸化物(NO)の浄化性能を向上することができる。
排気ガス浄化用触媒中の3d遷移金属の含有割合は、排気ガス浄化用触媒100質量%に対して、3d遷移金属が、例えば、1.5質量%以上であり、また、例えば、10質量%以下である。
排気ガス浄化用触媒中の3d遷移金属の含有割合が上記範囲であれば、窒素酸化物(NO)の浄化性能を向上することができる。
そして、このようにして得られる銅担持アルミナおよび3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物を含む排気ガス浄化用触媒は、そのまま用いることもできるが、例えば、触媒担体上に担持させるなど、公知の方法により、触媒化合物として調製されることもできる。
触媒担体としては、特に限定されず、例えば、コージェライトなどからなるハニカム状のモノリス担体など、公知の触媒担体が挙げられる。
触媒担体上に担持させるには、例えば、まず、得られた排気ガス浄化用触媒に、水を加えてスラリーとした後、触媒担体上にコーティングし、乾燥させ、その後、約300〜800℃、好ましくは、約300〜600℃で熱処理する。
なお、このような場合には、銅担持アルミナおよび3d遷移金属担持セリア・ジルコニア複合酸化物は、必要により、アルミナや複合酸化物(例えば、ペロブスカイト型複合酸化物、蛍石型複合酸化物など)などの公知の耐熱性酸化物と併用することができる。また、このような場合において、併用される耐熱性酸化物は、必要により、貴金属(例えば、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)など)を担持および/または組成として含有することができる。
そして、このようにして得られる排気ガス浄化用触媒は、銅担持アルミナと3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とを含み、銅担持アルミナおよび3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の総量100質量部に対して、銅担持アルミナが、50質量部以上80質量部以下である。
そのため、排気ガス中の窒素酸化物(NO)の浄化性能を向上することができる。
したがって、このような排気ガス浄化用触媒は、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関や、ボイラなどから排出される排気ガスを浄化するため、とりわけ、内燃機関の三元触媒として、好適に用いることができる。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。また、以下の説明において特に言及がない限り、「部」および「%」は質量基準である。なお、以下に示す実施例の数値は、実施形態において記載される対応する数値(すなわち、上限値または下限値)に代替することができる。
<銅担持アルミナの製造>
製造例1
θアルミナ(La含有量4質量%)5.76質量部に硝酸セリウム水溶液(詳しくは、硝酸セリウム・6水和物(セリウム32.27質量%)0.74質量部を水30質量部に溶解して調製した水溶液)(セリウム含有量0.78質量%)30.7質量部を含浸させ、110℃で1昼夜乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、セリウム担持(以下、Ce担持と略する)θアルミナ粉末6.05質量部を得た。
次いで、Ce担持θアルミナ粉末3.88質量部に、硝酸銅(II)水溶液(詳しくは、硝酸銅(II)・3水和物塩(銅26.04質量%)0.46質量部を水30質量部に溶解して調製した水溶液)(銅含有量0.39質量%)30.5質量部を含浸させ、110℃で1昼夜乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、セリウムおよび銅担持(以下、CeおよびCu担持と略する)θアルミナ粉末(以下、アルミナ粉末と略する)4.03質量部を得た。
この粉末の、アルミナ、銅およびセリウムの総量に対する、セリウムの担持濃度は、4質量%であり、また、銅の担持濃度は、3質量%であった。
<3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の製造>
(銅担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の製造)
製造例2
セリウムメトキシプロピレート[Ce(OCH(CH)CHOCH]をCe換算で0.1molと、ジルコニウムメトキシプロピレート[Zr(OCH(CH)CHOCH]をZr換算で0.09molと、イットリウムメトキシプロピレート[Y(OCH(CH)CHOCH]をY換算で0.01molと、トルエン200mLとを配合して、攪拌して溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。
さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水80mLを滴下して、加水分解した。加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去・蒸発させ、乾固した固体を得た。この得られた固体を、60℃で24時間通風乾燥させた後、電気炉にて、450℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Ce0.50Zr0.450.05で示されるセリア−ジルコニア系複合酸化物の粉末を得た。
次いで、上記で得たセリア−ジルコニア系複合酸化物3.88質量部に、硝酸銅(II)水溶液(詳しくは、硝酸銅(II)・3水和物塩(銅26.04質量%)0.46質量部を水30質量部に溶解して調製した水溶液)(銅含有量0.39質量%)30.5質量部を含浸させ、110℃で1昼夜乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、銅担持(以下、Cu担持とする)セリア−ジルコニア系複合酸化物4.03質量部の粉末を得た。
この粉末の、Cu担持セリア−ジルコニア系複合酸化物(すなわち、セリア−ジルコニア系複合酸化物および銅)の総量に対する、銅の担持濃度は、3質量%であった。
(鉄担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の製造)
製造例3
製造例2で得たセリア−ジルコニア系複合酸化物4.7質量部に、硝酸鉄(II)水溶液(詳しくは、硝酸鉄(II)・3水和物塩(鉄13.68質量%)2.19質量部を水30質量部に溶解して調製した水溶液)(鉄含有量0.93質量%)32質量部を含浸させ、110℃で1昼夜乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、鉄担持(以下、Fe担持とする)セリア−ジルコニア系複合酸化物5質量部の粉末を得た。
この粉末の、Fe担持セリア−ジルコニア系複合酸化物(すなわち、セリア−ジルコニア系複合酸化物および鉄)の総量に対する、鉄の担持濃度は、6質量%であった。
<排気ガス浄化用触媒の製造>
実施例1
製造例1で得られたCuおよびCe担持アルミナ粉末(Cu:3質量%、Ce:4質量%)80質量部と、製造例2で得られたCu担持セリア−ジルコニア系複合酸化物粉末(Cu:3質量%)20質量部とを、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、排気ガス浄化用触媒Aを得た。
実施例2
製造例1で得られたCuおよびCe担持アルミナ粉末(Cu:3質量%、Ce:4質量%)50質量部と、製造例2で得られたCu担持セリア−ジルコニア系複合酸化物粉末(Cu:3質量%)50質量部とを、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、排気ガス浄化用触媒Bを得た。
実施例3
製造例1で得られたCuおよびCe担持アルミナ粉末(Cu:3質量%、Ce:4質量%)50質量部と、製造例3で得られたFe担持セリア−ジルコニア系複合酸化物粉末(Fe:6質量%)50質量部とを、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、排気ガス浄化用触媒Cを得た。
比較例1
製造例1で得られたCuおよびCe担持アルミナ粉末(Cu:3質量%、Ce:4質量%)100質量部を、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、排気ガス浄化用触媒Dを得た。
比較例2
製造例2で得られたCu担持セリア−ジルコニア系複合酸化物粉末(Cu:3質量%)100質量部を、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、排気ガス浄化用触媒Eを得た。
比較例3
製造例1で得られたCuおよびCe担持アルミナ粉末(Cu:3質量%、Ce:4質量%)20質量部と、製造例2で得られたCu担持セリア−ジルコニア系複合酸化物粉末(Cu:3質量%)80質量部とを、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、排気ガス浄化用触媒Fを得た。
評価
1)耐久処理(RL800℃・5h)
各実施例および各比較例において得られた排気ガス浄化用触媒の粉末を、次の条件で高温耐久処理した。
この高温耐久処理では、雰囲気温度を800℃に設定し、リッチ雰囲気(還元雰囲気)10分、イナート雰囲気(不活性雰囲気)5分、リーン雰囲気(酸化雰囲気)10分、イナート雰囲気(不活性雰囲気)5分の合計30分を1サイクルとし、このサイクルを10サイクル、合計5時間繰り返して、各実施例および各比較例で得られた粉末を、リッチ雰囲気(還元雰囲気)とリーン雰囲気(酸化雰囲気)とに交互に暴露した後、リッチ雰囲気(還元雰囲気)のまま室温まで冷却した。
なお、各雰囲気は、高温水蒸気を含む下記の組成のガスを、300×10−3/hrの流量で供給することによって調製した。
リッチ雰囲気ガス組成:1.5%CO、0.5%H、10%HO、8%CO、BalanceN
リーン雰囲気ガス組成:1%O、10%HO、8%CO、BalanceN
イナート雰囲気ガス組成:10%HO、8%CO、BalanceN
2)浄化率評価
耐久試験後の各実施例および各比較例の排気ガス浄化用触媒の粉末を、0.5〜1.0mmのサイズのペレットに成型して試験片を調製した。
表1に示す組成のモデルガス(BalanceN)を用いて、このモデルガスの燃焼(空燃比(A/F)=14.5)によって排出される排気ガス(温度:400℃、流速:2.5L/min)を実施例1および2、および各比較例の試験片に供給し、その試験片の、窒素酸化物(NO)の浄化率を測定した。
その結果を、図1に示す。
なお、図1中において、CuCe/La−Alは製造例1で得られる銅担持ランタン含有θアルミナ、Cu/CZYは製造例2で得られる銅担持セリア−ジルコニア−イットリウム複合酸化物を示し、それぞれの%表示は銅担持ランタン含有アルミナおよび銅担持セリア−ジルコニア−イットリウム複合酸化物の総量100質量%に対する、銅担持ランタン含有アルミナおよび銅担持セリア−ジルコニア−イットリウム複合酸化物それぞれの含有割合(質量%)を示す。
図1に示すように、銅担持アルミナと銅担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とを含み、銅担持アルミナおよび銅担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の総量100質量部に対して、銅担持アルミナが、50質量部以上80質量部以下である排気ガス浄化用触媒によれば、銅担持セリア−ジルコニア系複合酸化物が含まれていない比較例1、銅担持アルミナが含まれていない比較例2、および、銅担持アルミナおよび銅担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の総量100質量部に対して、銅担持アルミナが、50質量部未満である比較例3の排気ガス浄化用触媒よりも、窒素酸化物(NO)について、優れた浄化率を実現できることが確認された。
また、表2に示す組成のモデルガス(BalanceN)を用いて、このモデルガスの燃焼(空燃比(A/F)=14.6)によって排出される排気ガス(温度:400℃、流速:2.5L/min)を実施例3および比較例1の試験片に供給し、その試験片の、窒素酸化物(NO)の浄化率を測定した。
その結果を、図2に示す。
なお、図2中において、CuCe/La−Alは製造例1で得られる銅担持ランタン含有θアルミナ、Fe/CZYは製造例3で得られる鉄担持セリア−ジルコニア−イットリウム複合酸化物を示し、%表示は銅担持ランタン含有アルミナおよび鉄担持セリア−ジルコニア−イットリウム複合酸化物の総量100質量%に対する、銅担持ランタン含有アルミナおよび鉄担持セリア−ジルコニア−イットリウム複合酸化物それぞれの含有割合(質量%)を示す。
図2に示すように、銅担持アルミナと鉄担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とを含み、銅担持アルミナおよび鉄担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の総量100質量部に対して、銅担持アルミナが、50質量部以上80質量部以下である排気ガス浄化用触媒によっても、鉄担持セリア−ジルコニア系複合酸化物が含まれていない比較例1の排気ガス浄化用触媒よりも、窒素酸化物(NO)について、優れた浄化率を実現できることが確認された。

Claims (1)

  1. 銅担持アルミナと3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物とを含み、
    前記銅担持アルミナおよび前記3d遷移金属担持セリア−ジルコニア系複合酸化物の総量100質量部に対して、前記銅担持アルミナが、50質量部以上80質量部以下であることを特徴とする、排気ガス浄化用触媒。
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