JP2015142073A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015142073A
JP2015142073A JP2014015235A JP2014015235A JP2015142073A JP 2015142073 A JP2015142073 A JP 2015142073A JP 2014015235 A JP2014015235 A JP 2014015235A JP 2014015235 A JP2014015235 A JP 2014015235A JP 2015142073 A JP2015142073 A JP 2015142073A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
groove
insulating film
semiconductor device
trench
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014015235A
Other languages
English (en)
Inventor
智司 川尻
Satoshi Kawashiri
智司 川尻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanken Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanken Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanken Electric Co Ltd filed Critical Sanken Electric Co Ltd
Priority to JP2014015235A priority Critical patent/JP2015142073A/ja
Publication of JP2015142073A publication Critical patent/JP2015142073A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】ゲート−コレクタ間の容量が低減され且つ出力特性にスナップバック現象が発生しないトレンチゲート型の半導体装置を提供する。
【解決手段】コレクタ領域と、コレクタ領域上に配置されたドリフト領域と、ドリフト領域上に配置されたベース領域と、ベース領域の上面に配置されたソース領域と、ソース領域の上面から延伸してソース領域及びベース領域を貫通してドリフト領域まで達し且つ溝幅が3〜20μmである溝の、底面上及び側面上に配置された壁面絶縁膜と、溝の底面で壁面絶縁膜上に配置された底部電極と、溝の内部で底部電極上に配置された、壁面絶縁膜の溝の底面に配置された部分の膜厚よりも膜厚が厚い底部絶縁膜と、溝の側面上に配置された壁面絶縁膜を介してベース領域と対向する、溝の内部で底部絶縁膜上に配置されたゲート電極とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、トレンチゲート型の半導体装置に関する。
大電流が流れるスイッチング素子(パワー半導体素子)として、パワーMOSFETや絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)などが使用されている。これらのスイッチング素子において、半導体基体に形成された溝(トレンチ)内にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成したトレンチ型のゲート電極構造(トレンチゲート型)が採用されている。しかし、トレンチゲート型の半導体装置では、トレンチ底部の容量であるゲート−ドレイン間の容量やゲート−コレクタ間の容量が大きいためにスイッチング速度が低下し、高周波動作で問題が生じる。
このため、例えば、溝内部でゲート電極の下方に半導体層を形成し、ゲート−ドレイン間の容量を下げる半導体装置などが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−93506号公報
IGBTでは、裏面のコレクタ領域からの正孔(ホール)注入量を制御している場合、コレクタ電圧Vceとコレクタ電流Icの関係を示すVce−Ic特性(出力特性)の低電流領域で負性抵抗が現れる「スナップバック現象」が発生するという問題があった。本発明は、ゲート−コレクタ間の容量が低減され且つ出力特性にスナップバック現象が発生しないトレンチゲート型の半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、第1導電型のコレクタ領域と、コレクタ領域上に配置された第2導電型のドリフト領域と、ドリフト領域上に配置された第1導電型のベース領域と、ベース領域の上面に配置された第2導電型のソース領域と、ソース領域の上面から延伸してソース領域及びベース領域を貫通してドリフト領域まで達し且つ溝幅が3〜20μmである溝の、底面上及び側面上に配置された壁面絶縁膜と、溝の底面で壁面絶縁膜上に配置された底部電極と、溝の内部で底部電極上に配置された、壁面絶縁膜の溝の底面に配置された部分の膜厚よりも膜厚が厚い底部絶縁膜と、溝の側面上に配置された壁面絶縁膜を介してベース領域と対向する、溝の内部で底部絶縁膜上に配置されたゲート電極とを備える半導体装置が提供される。
本発明によれば、ゲート−コレクタ間の容量が低減され且つ出力特性にスナップバック現象が発生しないトレンチゲート型の半導体装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る半導体装置の構造を示す模式的な断面図である。 出力特性と溝幅との関係を説明するためのグラフである。 本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための模式的な工程断面図である(その1)。 本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための模式的な工程断面図である(その2)。 本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための模式的な工程断面図である(その3)。 本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための模式的な工程断面図である(その4)。 本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための模式的な工程断面図である(その5)。 本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための模式的な工程断面図である(その6)。 本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための模式的な工程断面図である(その7)。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各部の長さの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
又、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
本発明の実施形態に係る半導体装置1は、図1に示すように、互いに対向する第1の主面101と第2の主面102とを有する第1導電型のコレクタ領域10と、コレクタ領域10の第1の主面101上方に配置された第2導電型のドリフト領域20と、ドリフト領域20上に配置された第1導電型のベース領域30と、ベース領域30の上面に配置された第2導電型のソース領域40とを備える。
第1導電型と第2導電型とは互いに反対導電型である。すなわち、第1導電型がp型であれば、第2導電型はn型であり、第1導電型がn型であれば、第2導電型はp型である。以下では、第1導電型がp型、第2導電型がn型の場合を例示的に説明する。
図1に示した半導体装置1は、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)である。即ち、ソース領域40の上面から延伸してソース領域40及びベース領域30を貫通してドリフト領域20まで達する溝が形成されており、この溝の底面上及び側面上に壁面絶縁膜50が配置されている。そして、溝の内部では、溝の底面で壁面絶縁膜50上に底部電極160が配置され、底部電極160上に底部絶縁膜170が配置され、底部絶縁膜170上にゲート電極60が配置されている。ゲート電極60や底部電極160には、例えばポリシリコン膜や、アルミニウム膜などの金属膜などが使用される。壁面絶縁膜50や底部絶縁膜170には、例えば酸化シリコン膜などを採用可能である。
ゲート電極60は、溝の側面上に配置された壁面絶縁膜50を介してベース領域30及びソース領域40と対向する。また、詳細は後述するが、壁面絶縁膜50の溝の底面に配置された部分の膜厚t1よりも、底部絶縁膜170の膜厚t2は厚く形成されている。
半導体装置1において、ゲート電極60と対向するベース領域30の表面部分が、チャネルが形成されるチャネル領域100である。チャネルがソース領域40からドリフト領域20まで溝に沿ってベース領域30に形成されるように、ゲート電極60がベース領域30に対向して配置されている。即ち、壁面絶縁膜50のゲート電極60とベース領域30とに挟まれた領域がゲート絶縁膜として機能する。
半導体装置1は、コレクタ領域10の第2の主面102上に配置されたコレクタ電極80と、ゲート電極60の上方に配置されてベース領域30及びソース領域40と電気的に接続するソース電極90とを更に備える。ソース電極90は、ゲート電極60の上面に配置された層間絶縁膜70に設けた開口部を介して、ベース領域30とソース領域40とに電気的に接続する。層間絶縁膜70によって、ゲート電極60とソース電極90とは電気的に絶縁されている。
なお、図1に示すように、ドリフト領域20とコレクタ領域10間に、ドリフト領域20よりも不純物濃度の高い第2導電型(n型)のフィールドストップ領域15を配置してもよい。フィールドストップ領域15によって、オフ時にドリフト領域20の上面から下方に延伸する空乏層がコレクタ領域10に達することが抑制される。
ここで、半導体装置1の動作について説明する。ソース電極90とコレクタ電極80間に所定のコレクタ電圧を印加し、ソース電極90とゲート電極60間に所定のゲート電圧を印加する。例えば、コレクタ電圧は300V〜1600V程度、ゲート電圧は10V〜20V程度である。このようにして半導体装置1をオン状態にすると、チャネル領域100がp型からn型に反転してチャネルが形成される。形成されたチャネルを通過して、ソース電極90から電子がドリフト領域20に注入される。コレクタ領域10とドリフト領域20との間が順バイアスされ、コレクタ電極80からコレクタ領域10を経由して正孔がドリフト領域20、ベース領域30の順に移動する。更に電流を増やしていくと、コレクタ領域10からの正孔が増加し、ベース領域30の下方に正孔が蓄積される。この結果、伝導度変調によってオン電圧が低下する。
半導体装置1をオン状態からオフ状態にする場合には、ゲート電圧をしきい値電圧よりも低く制御する。例えば、ゲート電圧を、ソース電圧と同じ電位又は負電位となるようにする。これにより、ベース領域30のチャネルが消滅して、ソース電極90からドリフト領域20への電子の注入が停止する。コレクタ電極80の電位がソース電極90よりも高いので、ベース領域30とドリフト領域20との界面から空乏層が広がっていくと共に、ドリフト領域20に蓄積された正孔はソース電極90に抜けていく。以上が半導体装置1の動作である。
従来のトレンチゲート型IGBTでは、ゲート電極60が内部に配置された溝の底部の容量であるゲート−コレクタ間の容量Cgcが大きいために、スイッチング速度が低下する問題があった。これに対し、半導体装置1では、溝の底部に、壁面絶縁膜50と底部絶縁膜170とで底部電極160を被覆した構造の容量層が形成される。このため、半導体装置1のゲート−コレクタ間の容量Cgcが低減される。その結果、半導体装置1のスイッチング速度の低下を抑制することができる。
また、溝の側面においてゲート電極60とドリフト領域20とが対向していない構造とすることにより、ゲート−コレクタ間の容量Cgcを更に低減できる。即ち、ゲート電極60が、溝の側面上において壁面絶縁膜50のドリフト領域20と対向する領域の残余の領域に配置されていることが好ましい。このため、図1に示した半導体装置1では、ゲート電極60が、ドリフト領域20と対向する領域を除いて、ソース領域40とベース領域30に対向して溝内部に配置されている。つまり、ゲート電極60と底部絶縁膜170との境界は、ベース領域30とドリフト領域20との境界と一致している。これにより、半導体装置1のスイッチング時間を短縮することができる。
ただし、ゲート電極60と底部絶縁膜170との境界がベース領域30とドリフト領域20との境界と同一平面で完全に一致していなくても、半導体装置1は動作可能であり、且つ、容量Cgcは低減される。例えば、製造誤差などによりゲート電極60の端部がドリフト領域20と多少対向する場合でも、ゲート−コレクタ間の容量Cgcを十分に減少させることができる。また、半導体装置1が動作する範囲でゲート電極60の端部でベース領域30と重ならない領域が若干生じても問題ない。このように、本発明の実施形態に係る半導体装置1においては、ゲート電極60がドリフト領域20と対向する領域を除いてベース領域30と対向しているとは、ゲート電極60と底部絶縁膜170との境界がベース領域30とドリフト領域20との境界と完全に一致している場合はもちろん、略一致している場合をも含む概念である。
なお、底部電極160はソース領域40と同電位にすることが好ましい。これにより、ゲート−コレクタ間の容量Cgcを更に低減できる。例えば、層間絶縁膜70に貫通孔を設け、この貫通孔を導電体膜で埋め込んで底部電極160とソース電極90とを電気的に接続する。
その場合、底部絶縁膜170の膜厚t2が厚いほどゲート−ソース間の容量を低減できる。しかし、ベース領域30にチャネルを形成するために、底部絶縁膜170の上面の位置をベース領域30の下面の位置よりも高くならないようにすることが好ましい。このため、底部絶縁膜170の膜厚t2を厚くするためには、溝が深く形成される。しかしながら、溝を深く形成する場合には、プロセスの難易度が増したり、製造時間が増大したりするなどの問題が生じる。したがって、底部絶縁膜170の膜厚t2を無制限に厚くすることはできない。製造の問題点とゲート−ソース間の容量の低減に関して本発明者らが検討した結果、底部絶縁膜170の膜厚t2は0.5μm〜1.5μm程度が好ましいという知見が得られた。
一方、ゲート絶縁膜の膜厚は、薄すぎても厚すぎても半導体装置の耐圧が低下する。本発明者らの検討によれば、ゲート絶縁膜の膜厚は100nm〜300nmであることが好ましい。壁面絶縁膜50の膜厚は、ゲート絶縁膜として機能する溝の側面に配置された部分と溝の底面に配置された部分とにおいて一定であってもよく底面側が厚くてもよいが、壁面絶縁膜50の溝の底面に配置された部分の膜厚t1よりも底部絶縁膜170の膜厚t2の方が厚く、t1<t2である。
ところで、トレンチゲート型のIGBTでは、ゲート電極60が配置される溝の幅Wが狭い場合に、図2の特性Aに示すように、コレクタ電圧Vceとコレクタ電流Icの関係を示すVce−Ic特性(出力特性)にスナップバック現象が発生する場合が多い。これは、裏面から注入される正孔が良好に蓄積されないためである。
これに対し、本発明者らの検討によれば、溝の幅Wを3μm以上にすることによって、図2の特性Bに示すように出力特性をスナップバック現象の発生していないリニア(単調増加)な特性にできる。これは、溝の底面近傍のドリフト領域で正孔の移動が阻害され、低電流領域から正孔がより効率的に蓄積されやすくなるためである。
このため、半導体装置1では、幅Wが3μm以上である溝が形成される。一方、ゲート電極60が埋め込まれた溝の幅Wが広すぎると、オン抵抗が増大するという問題が生じる。これは、溝の幅Wが広いとチャネルの密度が減っていき、電子の注入が少なくなるためである。また、溝の幅Wを拡げることは半導体装置1の微細化を阻害する。したがって、溝の幅Wは一定程度以下であることが必要である。本発明者らが検討を重ねた結果、溝の幅Wは20μm以下であることが好ましい。
したがって、溝の幅Wの幅は、3μm〜20μm程度にすることが好ましい。出力特性にスナップバック現象を発生させず且つオン抵抗を低減するために、更に好ましくは溝の幅Wは5μm〜15μmである。
なお、溝の幅Wが一定程度以下で広いとオン電圧が低下し、且つ耐圧が向上する。これは、以下の理由による。
半導体装置1がオンすると、ベース領域30に形成されたチャネルを通過して、ソース電極90から溝の側面に沿って主に移動してきた電子がドリフト領域20に注入される。この注入された電子により、コレクタ領域10とドリフト領域20との間が順バイアスされ、正孔がコレクタ領域10からドリフト領域20に移動する。既に述べたように、溝の幅Wは例えば3μm〜20μm程度である。一方、溝底面の下方でのドリフト領域20の厚みは例えば30μm〜180μmであり、溝の幅Wよりも十分に広い。このため、溝の幅Wが広くなったとしても、溝に沿って移動した電子は、溝よりも深い領域においてドリフト領域20で拡散する。これにより、溝間領域直下のコレクタ領域10とドリフト領域20の界面だけでなく、それよりも広い範囲でコレクタ領域10とドリフト領域20の界面が順バイアスとなり、正孔がコレクタ領域10からドリフト領域20に移動する。
コレクタ領域10から移動してきた正孔は溝の底面によってその移動が妨げられ、溝の底面近傍のドリフト領域20内に正孔が蓄積され、伝導度変調が生じる。溝の幅Wが広いほど溝の底面近傍のドリフト領域20内で正孔が蓄積されやすい。このため、溝の幅Wを広く形成することによってオン電圧を低下させることができる。
また、半導体装置1をオン状態からオフ状態にすると、ベース領域30とのPN接合界面側からだけでなく、ゲート電極60が形成された溝の底面周辺からもドリフト領域20内に空乏層が広がっていく。このとき、空乏層の広がり方が一様で、より広範囲に広がっていることが好ましい。空乏層の広がりが不均一であったり狭かったりする場合には、耐圧が低下する。溝の幅Wが狭い場合には、電界集中点である溝の底面の両端部が近いために、溝の底面の直下において空乏層が良好に一様且つ広範囲に広がらない。しかし、溝の幅Wが広い場合には、溝の底面の端部が離間しているために、端部間の溝の底面の直下における空乏層はより一様に又はより広範囲に広がる。このため、溝の幅Wが広い半導体装置1では、耐圧が向上する。本発明者らの検討によれば、溝の幅Wを3μm〜20μmの場合には、半導体装置1についてオン電圧の低下及び耐圧の向上を実現できる。
ところで、ゲート電極60が形成される溝の幅Wが広い場合には、ゲート−コレクタ間の容量Cgcは増加する傾向にある。しかし、半導体装置1では、ゲート電極60の下方に底部電極160を用いた容量部が配置されることにより、容量Cgcを低減することができる。これにより、半導体装置1のスイッチング速度の低下が抑制される。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る半導体装置1では、ゲート電極60の下方に、底部電極160を用いた容量部が形成されている。これにより、ゲート−コレクタ間の容量Cgcが低減されて、半導体装置1のスイッチング速度が向上する。このとき、壁面絶縁膜50の溝の底面に配置された部分の膜厚t1よりも、底部絶縁膜170の膜厚t2は厚く形成される。
更に、半導体装置1では、ゲート電極60が埋め込まれた溝の幅Wが、例えば3μm〜20μm程度に広く形成される。このため、半導体装置1の出力特性にスナップバック現象が発生しない。
上記のように、半導体装置1によれば、ゲート−コレクタ間の容量Cgcが低減され且つ出力特性にスナップバック現象が発生しないトレンチゲート型の半導体装置が提供される。
図3〜図9を参照して、本発明の実施形態に係る半導体装置1の製造方法を説明する。なお、以下に述べる製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
図3に示すように、p-型のコレクタ領域10とn+型のフィールドストップ領域15の積層体上に形成されたn-型のドリフト領域20上に、不純物拡散法又はエピタキシャル成長法によってp-型のベース領域30を形成する。例えば不純物拡散法によれば、ドリフト領域20の上面からイオン注入法によってp型不純物をドリフト領域20に注入した後、アニール処理による拡散を行って、ベース領域30が実質的に一様の厚みで形成される。ベース領域30中のp型不純物は例えばボロン(B)である。次いで、図4に示すように、ベース領域30の上面の一部に、例えばイオン注入法と拡散を用いてn+型のソース領域40を形成する。
その後、図5に示すように、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術により、ソース領域40の上面から延伸してソース領域40とベース領域30を貫通し、ドリフト領域20に先端が到達する溝200を形成する。溝200の底面は、ほぼ平坦である。このとき、幅Wが3μm〜20μm、より好ましくは5μm〜15μmであるように、溝200が形成される。
その後、図6に示すように、溝200の内壁面上に壁面絶縁膜50を形成する。これにより、溝200の側面上及び底面上にゲート絶縁膜が配置される。例えば、酸化シリコン(SiO2)膜を熱酸化法で形成する。壁面絶縁膜50の膜厚t1は、例えば100nm〜300nm程度である。
壁面絶縁膜50を形成後、図7に示すように、溝200の底面において壁面絶縁膜50上に底部電極160を形成する。底部電極160は、例えばポリシリコンからなる。次いで、図8に示すように、溝200の内部で底部電極160上に底部絶縁膜170を形成する。底部絶縁膜170は、例えば酸化シリコンからなる。このとき、壁面絶縁膜50の溝200の底面に形成された部分の膜厚t1よりも膜厚t2が厚いように、底部絶縁膜170が形成される。例えば、壁面絶縁膜50の膜厚t1が100nm〜300nm程度であるのに対して、底部絶縁膜170の膜厚t2は0.5μm〜1.5μm程度である。なお、ベース領域30のゲート電極60と対向する位置にチャネル領域100が形成されるように、底部絶縁膜170の上面の位置がベース領域30の下面の位置よりも高くならないように設定される。
その後、溝200の内部で底部絶縁膜170上にゲート電極60を形成する。例えば、不純物を添加したポリシリコン膜を溝の内部に埋め込み、化学機械研磨(CMP)法などの研磨工程によって、図9に示すようにベース領域30の表面を平坦化してゲート電極60を形成する。
更に、ゲート電極60上に層間絶縁膜70を形成した後、ソース領域40とベース領域30に接続するソース電極90を層間絶縁膜70上に形成する。例えば、層間絶縁膜70の一部に開口部を設けてソース領域40とベース領域30の表面を露出させ、この開口部を埋め込むようにソース電極90を形成する。更に、コレクタ領域10の第2の主面102上にコレクタ電極80を形成することにより、図1に示した半導体装置1が完成する。
以上に説明した製造方法により、半導体装置1のゲート電極60の下方に、底部電極160を含む容量部が形成される。その結果、ゲート−コレクタ間の容量Cgcが低減されて半導体装置1のスイッチング速度が向上する。このとき、壁面絶縁膜50の溝の底面に形成された部分の膜厚t1よりも、底部絶縁膜170の膜厚t2は厚く形成される。更に、溝200の幅Wが、例えば3μm〜20μm程度に広く形成されるため、半導体装置1の出力特性にスナップバック現象が発生しない。
したがって、上記の半導体装置1の製造方法によれば、ゲート−コレクタ間の容量Cgcが低減され且つ出力特性にスナップバック現象が発生しないトレンチゲート型の半導体装置を得ることができる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上記では半導体装置1がnチャネル型である場合を例示的に説明したが、半導体装置1がpチャネル型であっても本発明の効果を得られることは明らかである。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…半導体装置
10…コレクタ領域
15…フィールドストップ領域
20…ドリフト領域
30…ベース領域
40…ソース領域
50…壁面絶縁膜
60…ゲート電極
70…層間絶縁膜
80…コレクタ電極
90…ソース電極
100…チャネル領域
101…第1の主面
102…第2の主面
160…底部電極
170…底部絶縁膜
200…溝

Claims (3)

  1. 第1導電型のコレクタ領域と、
    前記コレクタ領域上に配置された第2導電型のドリフト領域と、
    前記ドリフト領域上に配置された第1導電型のベース領域と、
    前記ベース領域の上面に配置された第2導電型のソース領域と、
    前記ソース領域の上面から延伸して前記ソース領域及び前記ベース領域を貫通して前記ドリフト領域まで達し且つ溝幅が3〜20μmである溝の、底面上及び側面上に配置された壁面絶縁膜と、
    前記溝の底面で前記壁面絶縁膜上に配置された底部電極と、
    前記溝の内部で前記底部電極上に配置された、前記壁面絶縁膜の前記溝の底面に配置された部分の膜厚よりも膜厚が厚い底部絶縁膜と、
    前記溝の側面上に配置された前記壁面絶縁膜を介して前記ベース領域と対向する、前記溝の内部で前記底部絶縁膜上に配置されたゲート電極と
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ソース領域と前記底部電極とが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記ゲート電極が、前記溝の側面上に配置された前記壁面絶縁膜の前記ドリフト領域と対向する領域の残余の領域に配置され、前記ベース領域と対向していることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
JP2014015235A 2014-01-30 2014-01-30 半導体装置 Pending JP2015142073A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015235A JP2015142073A (ja) 2014-01-30 2014-01-30 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015235A JP2015142073A (ja) 2014-01-30 2014-01-30 半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015142073A true JP2015142073A (ja) 2015-08-03

Family

ID=53772232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014015235A Pending JP2015142073A (ja) 2014-01-30 2014-01-30 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015142073A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110289306A (zh) * 2018-03-19 2019-09-27 株式会社东芝 半导体装置及控制装置
JP2021072418A (ja) * 2019-11-01 2021-05-06 三菱電機株式会社 半導体装置およびその製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005505912A (ja) * 2001-03-09 2005-02-24 フェアチャイルド セミコンダクター コーポレーション トレンチゲート電極を有するパワー半導体デバイス、及びその製造方法
JP2005528804A (ja) * 2002-05-31 2005-09-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ トレンチ・ゲート半導体装置
JP2005340626A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Toshiba Corp 半導体装置
JP2008311301A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Sanyo Electric Co Ltd 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ
JP2012178389A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Renesas Electronics Corp 半導体装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005505912A (ja) * 2001-03-09 2005-02-24 フェアチャイルド セミコンダクター コーポレーション トレンチゲート電極を有するパワー半導体デバイス、及びその製造方法
JP2005528804A (ja) * 2002-05-31 2005-09-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ トレンチ・ゲート半導体装置
JP2005340626A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Toshiba Corp 半導体装置
JP2008311301A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Sanyo Electric Co Ltd 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ
JP2012178389A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Renesas Electronics Corp 半導体装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110289306A (zh) * 2018-03-19 2019-09-27 株式会社东芝 半导体装置及控制装置
JP2021072418A (ja) * 2019-11-01 2021-05-06 三菱電機株式会社 半導体装置およびその製造方法
JP7325301B2 (ja) 2019-11-01 2023-08-14 三菱電機株式会社 半導体装置およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5480084B2 (ja) 半導体装置
JP6102092B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
TWI575736B (zh) 雙溝槽閘極絕緣閘雙極電晶體結構
JP2012204590A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP5537359B2 (ja) 半導体装置
US20210151590A1 (en) Semiconductor device and method of manufacturing same
JP6020488B2 (ja) 半導体装置
JP6237064B2 (ja) 半導体装置
US9502547B2 (en) Charge reservoir IGBT top structure
JP5838176B2 (ja) 半導体装置
US10886371B2 (en) Silicon carbide semiconductor device
JP6448513B2 (ja) 半導体装置
US20150144989A1 (en) Power semiconductor device and method of manufacturing the same
JP2012199444A (ja) 半導体素子
JP2016062975A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP6173987B2 (ja) 半導体装置
KR20150061201A (ko) 전력 반도체 소자 및 그 제조 방법
JP2015142073A (ja) 半導体装置
JP2015095466A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5875026B2 (ja) 半導体装置
JP2023530711A (ja) ハイブリッド・ゲート構造を有するパワー・デバイス
JP6726402B2 (ja) 半導体装置
JP2016076729A (ja) 半導体装置
JP2018018850A (ja) 半導体装置
JP3218573U (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170713

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180130