JP2015141167A - 歪抵抗薄膜およびこれを用いた歪センサ素子 - Google Patents

歪抵抗薄膜およびこれを用いた歪センサ素子 Download PDF

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【課題】成膜時におけるゲージ率の低下を抑制することができ、かつ、昇温によるρ−T特性の変化を抑制することができる歪抵抗薄膜およびこれを用いた歪センサ素子を提供する。【解決手段】クロムまたはクロム化合物により形成された感応層10と、ケイ素と炭素とを含む化合物により形成された保護層21,22とが積層されている歪抵抗薄膜1において、感応層10と保護層21,22との間に、クロムに比べて炭化物形成能が高い元素を含むバッファ層31,32を設けた。歪センサ素子4は、歪抵抗薄膜1と、歪抵抗薄膜1が設けられた基板40とを備えており、歪抵抗薄膜1の電気抵抗が基板40の歪に応じて変化する。【選択図】図1

Description

本発明は、歪に応じて電気抵抗が変動する歪抵抗薄膜、および歪抵抗薄膜を用いた歪センサ素子に関する。
圧力センサ、加速度センサ、触覚センサ、および力覚センサ等の力学的センサにおいて、測定対象物の変形量を検出する歪センサ素子(歪ゲージ)を使用することが知られている。歪センサ素子は、測定対象物の歪に応じて変形する歪抵抗薄膜を備えており、歪抵抗薄膜の電気抵抗を計測することにより、測定対象物の変形量を検出することができる。歪抵抗薄膜としては、ゲージ率(Gauge Factor:歪に応じた電気抵抗の変化量)が大きい金属材料であるクロムまたはクロム化合物により形成された感応膜を用いることが知られている。
ところで、クロムにより感応膜が形成された場合は、感応膜の電気抵抗の温度微分係数(TCR:Temperature Coefficient of Resistance)が大きく、さらに、所定の温度(例えば300℃)で加熱する前後において比抵抗と温度との関係(以下、「ρ−T特性」)が変化する場合がある。また、TCRが比較的小さいクロム化合物により感応膜が形成された場合でも、所定の温度で加熱する前後においてρ−T特性が変化する場合がある。このため、歪抵抗薄膜のTCRを小さくするとともにρ−T特性を安定させることを目的として、クロムまたはクロム化合物により形成された感応層と、当該感応層に積層された保護層とを備える歪抵抗薄膜が提案されている(例えば特許文献1参照)。
図4は、特許文献1に記載された歪抵抗薄膜101を示している。歪抵抗薄膜101は、感応層110と保護層121,122とを備えており、感応層110の上面に保護層121が積層されるとともに、感応層110の下面に保護層122が積層されている。感応層110は、クロム薄膜、酸化クロム薄膜、または窒化クロム薄膜により形成されており、保護層121,122は、ケイ素と炭素とを含む化合物である炭化ケイ素等の薄膜により形成されている。
特開2012−207985号公報
しかしながら、高温(例えば500℃)で歪抵抗薄膜101を成膜する場合には、低温(例えば300℃)で歪抵抗薄膜101を成膜する場合に比べて、歪抵抗薄膜101のゲージ率が低下するという問題があった。また、ケイ素と炭素とを含む化合物により保護層121,122が形成された場合であっても、高温(例えば500℃)で加熱したときにρ−T特性が変化するという問題があった。
図5は、感応層110が厚さ15nmのクロムにより形成され、各保護層121,122が厚さ30nmの炭化ケイ素により形成された歪抵抗薄膜101のρ−T特性を示すグラフである。図中の「○」は、歪抵抗薄膜101を室温(約300K)から500℃(773K)へ昇温した時に測定された歪抵抗薄膜101の比抵抗を示しており、「+」は、500℃から室温へ降温する時に測定された歪抵抗薄膜101の比抵抗を示している。室温から昇温すると、450℃(723K)以下においては歪抵抗薄膜101の比抵抗は徐々に大きくなるが、450℃を超えると歪抵抗薄膜101の比抵抗は急激に大きくなる。500℃から降温すると、歪抵抗薄膜101の比抵抗は徐々に小さくなるものの、降温時の歪抵抗薄膜101の比抵抗は、昇温時の歪抵抗薄膜101の比抵抗に比べて大きくなる。上記の昇温を行った後は、昇温および降温を再び繰り返したとしても、歪抵抗薄膜101のρ−T特性は、図中の「○」で示す1回目の昇温時のρ−T特性と異なり、図中の「+」で示す1回目の降温時のρ−T特性とほぼ同じとなる。このように、成膜後の初回の昇温の前後において歪抵抗薄膜101のρ−T特性は変化する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、成膜時におけるゲージ率の低下を抑制することができ、かつ、昇温によるρ−T特性の変化を抑制することができる歪抵抗薄膜およびこれを用いた歪センサ素子を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る歪抵抗薄膜は、クロムまたはクロム化合物により形成された感応層と、ケイ素と炭素とを含む化合物により形成された保護層とが積層されている歪抵抗薄膜であって、感応層と保護層との間に、クロムに比べて炭化物形成能が高い元素を含むバッファ層が設けられている。
上記構成によれば、感応層と保護層とが隣接した構成に比べて、感応層に炭素が拡散することを抑制することができる。このため、歪抵抗薄膜の成膜時に感応層に炭素が拡散することに起因するゲージ率の低下を抑制することができ、かつ、歪抵抗薄膜の成膜後の昇温時に感応層に炭素が拡散することに起因するρ−T特性の変化を抑制することができる。また、上記構成によれば、感応層、バッファ層、保護層の順に積層されているため、保護層によりバッファ層と感応層とを保護することができる。
上記歪抵抗薄膜のバッファ層は、例えば、チタン、ニオブ、バナジウム、タンタル、タングステン、およびモリブデンからなる群より選ばれる元素と炭素との化合物により形成することができる。これらの元素の中でも、バッファ層は、チタンと炭素との化合物により形成されていることが好ましい。この構成によれば、例えばバッファ層がニオブと炭素との化合物により形成された構成された場合に比べて、炭化物形成能が比較的高い元素を用いてバッファ層を形成することができる。したがって、感応層に炭素が拡散することを効果的に抑制することができる。また、入手が比較的容易なチタンを用いてバッファ層を形成することができるため、生産コストを低減することができる。
また、上記歪抵抗薄膜の保護層は、クロムを含まない炭化ケイ素により形成されていることが好ましい。この構成によれば、保護層がクロムを含む構成に比べて、保護層の比抵抗を高めることができ、ゲージ率を大きくすることができる。
また、上記歪抵抗薄膜のバッファ層の厚さは、感応層の厚さよりも小さく、かつ、保護層の厚さよりも小さいことが好ましい。この構成によれば、比抵抗が比較的小さい材料(例えば、炭化チタンや炭化モリブデン)をバッファ層に用いた場合であっても、バッファ層の厚さが感応層または保護層の厚さよりも大きい構成に比べて、電気抵抗の大きなバッファ層を形成することができるとともに、歪抵抗薄膜の全体を薄くすることができる。
本発明に係る歪センサ素子は、上記構成を有する歪抵抗薄膜と、当該歪抵抗薄膜が設けられた基板とを備え、歪抵抗薄膜の電気抵抗が基板の歪に応じて変化する。この構成によれば、基板が取り付けられる測定対象物の変形量を上記歪抵抗薄膜によって検出する歪センサ素子を得ることができる。
本発明によれば、成膜時におけるゲージ率の低下を抑制することができ、かつ、昇温によるρ−T特性の変化を抑制することができる歪抵抗薄膜および歪センサ素子を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る歪抵抗薄膜および当該歪抵抗薄膜を用いた歪センサ素子を示す断面図である。 同実施形態に係る歪抵抗薄膜の構成元素の組成率を示すグラフであって、(A)は昇温前のグラフであり、(B)は昇温後のグラフである。 同実施形態に係る歪抵抗薄膜のρ−T特性を示すグラフである。 従来の歪抵抗薄膜を示す断面図である。 従来の歪抵抗薄膜のρ−T特性を示すグラフである。 従来の歪抵抗薄膜の構成元素の組成率を示すグラフであって、(A)は昇温前のグラフであり、(B)は昇温後のグラフである。
図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
図1に示すように、歪抵抗薄膜1は、通電可能な感応層10と、感応層10に積層された保護層21,22とを備えている。保護層21は、感応層10の上方に設けられ、保護層22は、感応層10の下方に設けられている。
感応層10は、クロムまたはクロム化合物により形成されている。具体的には、感応層10は、例えば、クロム(Cr)、酸化クロム(Cr−O)、窒化クロム(Cr−N)、炭化クロム(Cr−C)により形成されている。感応層10を形成するクロム化合物において、クロムとクロムに結合する元素(酸素、窒素、または炭素)との組成比は、1:1に限定されない。ゲージ率の大きい歪抵抗薄膜1を得るためには、感応層10の厚さは大きいことが好ましい。また、ゲージ率を維持しつつTCRの小さい歪抵抗薄膜1を得るためには、酸化クロムや炭化クロム等のクロム化合物によって感応層10が形成されることが好ましい。
保護層21,22は、ケイ素と炭素とを含む化合物により形成されている。具体的には、保護層21,22は、炭化ケイ素(SiC)またはクロムと炭化ケイ素との化合物(Cr−SiC)により形成されている。保護層21,22がクロムと炭化ケイ素との化合物により形成される場合、クロムと炭化ケイ素との組成比は、1:1に限定されず、クロムの組成率に比べて、炭化ケイ素の組成率は大きいことが好ましい。また、保護層21,22の各々は、互いに異なる材料により形成されていてもよく、互いに異なる厚さを有していてもよい。ゲージ率の大きい歪抵抗薄膜1を得るためには、保護層21,22の比抵抗が大きいことが好ましく、比抵抗の大きな保護層21,22を得るためには、クロムを含まないケイ素と炭素との化合物、すなわち炭化ケイ素によって保護層21,22が形成されることが好ましい。保護層21,22は、多層からなる歪抵抗薄膜1の最外層を構成しており、内層である感応層10および下記のバッファ層31,32を保護する。
歪抵抗薄膜1は、感応層10と保護層21,22との間に設けられたバッファ層31,32をさらに備えている。バッファ層31は、感応層10と保護層21との間に設けられ、バッファ層32は、感応層10と保護層22との間に設けられている。したがって、歪抵抗薄膜1を構成する各層10,21,22,31,32は、保護層22、バッファ層32、感応層10、バッファ層31、保護層21の順で積層されている。
バッファ層31,32は、クロムに比べて炭化物形成能が高い元素を含んでおり、当該元素と炭素との化合物により形成されている。クロムに比べて炭化物形成能が高い元素は、ケイ素と比べても炭化物形成能が高く、歪抵抗薄膜1が使用される温度(例えば室温以上500℃以下)において、炭化物としてより安定して存在する元素である。すなわち、クロムに比べて炭化物形成能が高い元素と炭素との化合物である炭化物は、炭素との結合の分離に必要な熱量が炭化クロムに比べて大きく、当該炭化物から炭素は分離しにくい。具体的には、バッファ層31,32は、チタン(Ti)、ニオブ(Nb)、バナジウム(V)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、およびモリブデン(Mo)からなる群より選ばれる元素と炭素(C)との化合物により形成されている。炭化物形成能が高く入手容易な材料によってバッファ層31,32を形成するために、バッファ層31,32は、チタンと炭素との化合物により形成されていることが好ましい。クロムに比べて炭化物形成能が高い元素(チタン、ニオブ、またはタンタル等)と炭素との組成比は、1:1に限定されない。また、バッファ層31,32の各々は、互いに異なる材料により形成されていてもよく、互いに異なる厚さを有していてもよい。バッファ層31,32の各々の厚さは、感応層10の厚さよりも小さく、かつ、保護層21,22の各々の厚さよりも小さい。感応層10に流れる電流を大きくするためには、バッファ層31,32の電気抵抗が大きいことが好ましく、電気抵抗の大きいバッファ層31,32を得るためには、バッファ層31,32の厚さは小さいことが好ましい。バッファ層31,32の厚さは、各層10,21,22,31,32の比抵抗に基づいて、適宜設計可能である。
上記構成の歪抵抗薄膜1は、歪センサ素子4を構成する基板40に設けられる。歪センサ素子4は、歪抵抗薄膜1と、基板40と、歪抵抗薄膜1の上面に設けられた電極(不図示)とを備えている。力学的センサに使用される歪センサ素子4は、歪抵抗薄膜1の電気抵抗を測定して、測定対象物(不図示)の変形量を検出する。
基板40は、絶縁性を有しており、測定対象物に溶接等を用いて設けられる。基板40は、測定対象物の歪に応じて変形する。基板40に接合された歪抵抗薄膜1が基板40とともに変形するとき、歪抵抗薄膜1の電気抵抗が、基板40の歪に応じて変化する。
次に、歪抵抗薄膜1の成膜方法(製造方法)について説明する。
歪抵抗薄膜1の成膜方法は、下側保護層形成工程、下側バッファ層形成工程、感応層形成工程、上側バッファ層形成工程、上側保護層形成工程、およびパターン形成工程を有する。
まず、下側保護層形成工程において、スパッタリングによって下側保護層である保護層22を基板40の表面上に形成する。次いで、下側バッファ層形成工程において、スパッタリングによって下側バッファ層であるバッファ層32を保護層22の表面上に形成する。次いで、感応層形成工程において、スパッタリングによって感応層10をバッファ層32の表面上に形成する。次いで、上側バッファ層形成工程において、スパッタリングによって上側バッファ層であるバッファ層31を感応層10の表面上に形成する。次いで、上側保護層形成工程において、スパッタリングによって上側保護層である保護層21をバッファ層31の表面上に形成する。そして、パターン形成工程において、エッチングによって所定のパターンを有する歪抵抗薄膜1を形成する。
上記の各工程におけるスパッタリングは、例えば、下記の(成膜条件1)〜(成膜条件6)を満たすことが可能なイオンビームスパッタ装置を用いて行う。各層10,21,22,31,32を形成する材料は、イオンビームが照射されるターゲットとして使用される。スパッタリング時間は、形成する各層10,21,22,31,32の厚さに応じて設定する。
(成膜条件1)到達真空度:1.0×10−4Pa以下
(成膜条件2)Arガス圧:5.0×10−3Pa
(成膜条件3)基板温度:773K(500℃)一定
(成膜条件3)加速電圧:1,000V
(成膜条件4)減速電圧:−500V
(成膜条件5)アーク電圧:60V
(成膜条件6)ターゲット電流:20mAまたは5mA
図2と図6とを対比して、本発明の歪抵抗薄膜1と従来の歪抵抗薄膜101(図4参照)との構成の差異を説明するとともに、本発明の作用について説明する。なお、図2は、歪抵抗薄膜1を上面からエッチングしながら、露出している最表面の組成をXPS(X線光電子分光)装置により測定した結果を示しており、図6は、歪抵抗薄膜101を上面からエッチングしながら、露出している最表面の組成をXPS装置により測定した結果を示している。図2および図6におけるグラフの縦軸は、測定された元素の組成率を示している。図2および図6におけるグラフの横軸は、エッチング時間を示しており、エッチング前における歪抵抗薄膜1,101の上面からの深さに対応している。図2および図6において、実線Crはクロムの組成率を示し、破線Siはケイ素の組成率を示し、一点鎖線Cは炭素の組成率を示し、点線Oは酸素の組成率を示している。また、図2において、二点鎖線Tiはチタンの組成率を示している。
図2は、感応層10が厚さ15nmのクロムにより形成され、各保護層21,22が厚さ30nmの炭化ケイ素により形成され、各バッファ層31,32が厚さ5nmの炭化チタンにより形成された歪抵抗薄膜1の組成率を示している。図2(A)は、成膜直後の歪抵抗薄膜1の組成率を示しており、図2(B)は、室温から500℃までの昇温および降温後に室温で測定された歪抵抗薄膜1の組成率を示している。図2に示すように、歪抵抗薄膜1を室温から500℃の範囲内で昇温および降温を行う前後において、各元素の組成率の変化は少なく、各層10,21,22,31,32を構成する元素の移動が抑制されていることが分かる。すなわち、バッファ層31,32を構成する炭化物が、バッファ層31,32に隣接する感応層10に保護層21,22から炭素が拡散することを抑制している。
一方、図6は、感応層110が厚さ15nmのクロムにより形成され、各保護層121,22が厚さ30nmの炭化ケイ素により形成された歪抵抗薄膜101の組成率を示している。図6(A)は、成膜直後の歪抵抗薄膜101の組成率を示しており、図6(B)は、室温から500℃までの昇温および降温後に室温で測定された歪抵抗薄膜101の組成率を示している。図6に示すように、歪抵抗薄膜101を室温から500℃の範囲内で昇温および降温を行う前後において、特にクロムおよび炭素の組成率の変化が大きく、保護層121,122を構成する炭素が、クロムにより形成される感応層110に移動していることが分かる。また、図6(A)に示すように、成膜直後においても、クロムにより形成される感応層110に炭素が拡散していることが分かる。
図3を参照して、歪抵抗薄膜1のρ−T特性について説明する。
図3は、感応層10が厚さ15nmのクロムにより形成され、各保護層21,22が厚さ30nmの炭化ケイ素により形成され、各バッファ層31,32が厚さ5nmの炭化チタンにより形成された歪抵抗薄膜1のρ−T特性を示すグラフである。図中の「○」は、歪抵抗薄膜1を室温(約300K)から500℃(773K)へ昇温した時に測定された歪抵抗薄膜1の比抵抗を示しており、「+」は、500℃から室温へ降温する時に測定された歪抵抗薄膜1の比抵抗を示している。室温から昇温すると、歪抵抗薄膜1の比抵抗は、徐々に大きくなり、急激に大きくなることはない。500℃から降温すると、歪抵抗薄膜1の比抵抗は徐々に小さくなり、降温時の歪抵抗薄膜1のρ−T特性は、昇温時のρ−T特性とほぼ同じである。
(実施例1)
感応層10が厚さ15nmのクロムにより形成され、各保護層21,22が厚さ30nmの炭化ケイ素により形成され、各バッファ層31,32が厚さ5nmの炭化チタンにより形成された歪抵抗薄膜1を製造した。感応層形成工程においては、ターゲット電流を20mAとしてスパッタリングを行った。そして、歪抵抗薄膜1のゲージ率を測定するために、下記のゲージ率測定試験を行った。本実施例1に係る歪抵抗薄膜1のゲージ率を下記の表1に示す。
[ゲージ率測定試験]
成膜直後の歪抵抗薄膜1のゲージ率を室温で測定し、測定結果を「昇温前のゲージ率」とした。さらに、歪抵抗薄膜1を500℃に昇温した状態を大気中で12時間維持した後の歪抵抗薄膜1のゲージ率を室温で測定し、その測定結果を「昇温後のゲージ率」とした。ゲージ率の測定は、デジタルフォースゲージとデジタルマルチメータを用いて行った。
(実施例2)
感応層10を厚さ100nmのクロムにより形成することを除いては、実施例1と同じ方法で歪抵抗薄膜1を製造した。そして、上記ゲージ率測定試験を行った。本実施例2に係る歪抵抗薄膜1のゲージ率を下記の表1に示す。
(実施例3)
感応層10を厚さ15nmの酸化クロムにより形成することを除いては、実施例1と同じ方法で歪抵抗薄膜1を製造した。そして、上記ゲージ率測定試験を行った。本実施例3に係る歪抵抗薄膜1のゲージ率を下記の表2に示す。
(実施例4)
感応層10を厚さ100nmの酸化クロムにより形成することを除いては、実施例3と同じ方法で歪抵抗薄膜1を製造した。そして、上記ゲージ率測定試験を行った。本実施例4に係る歪抵抗薄膜1のゲージ率を下記の表2に示す。
(実施例5)
感応層10を厚さ15nmの炭化クロムにより形成することを除いては、実施例1と同じ方法で歪抵抗薄膜1を製造した。そして、上記ゲージ率測定試験を行った。本実施例5に係る歪抵抗薄膜1のゲージ率を下記の表3に示す。
(実施例6)
感応層10が厚さ100nmの炭化クロムにより形成され、各保護層21,22が厚さ30nmの炭化ケイ素により形成され、各バッファ層31,32が厚さ5nmの炭化チタンにより形成された歪抵抗薄膜1を製造した。感応層形成工程においては、ターゲット電流を5mAとしてスパッタリングを行った。そして、上記ゲージ率測定試験を行った。本実施例6に係る歪抵抗薄膜1のゲージ率を下記の表4に示す。
(実施例7)
感応層10を厚さ300nmの炭化クロムにより形成することを除いては、実施例6と同じ方法で歪抵抗薄膜1を製造した。そして、上記ゲージ率測定試験を行った。本実施例7に係る歪抵抗薄膜1のゲージ率を下記の表4に示す。
(実施例8)
各バッファ層31,32を厚さ15nmの炭化チタンにより形成することを除いては、実施例6と同じ方法で歪抵抗薄膜1を製造した。そして、上記ゲージ率測定試験を行った。本実施例8に係る歪抵抗薄膜1のゲージ率を下記の表4に示す。
(実施例9)
各保護層21,22を厚さ100nmの炭化ケイ素により形成することを除いては、実施例6と同じ方法で歪抵抗薄膜1を製造した。そして、上記ゲージ率測定試験を行った。本実施例9に係る歪抵抗薄膜1のゲージ率を下記の表4に示す。
(比較例1)
感応層110が厚さ15nmのクロムにより形成され、各保護層121,122が厚さ30nmの炭化ケイ素により形成された歪抵抗薄膜101を製造した。感応層形成工程においては、ターゲット電流を20mAとしてスパッタリングを行った。そして、上記ゲージ率測定試験と同様にして、歪抵抗薄膜101のゲージ率を測定した。本比較例1に係る歪抵抗薄膜101のゲージ率を下記の表1に示す。
(比較例2)
感応層110を厚さ15nmの酸化クロムにより形成することを除いては、比較例1と同じ方法で歪抵抗薄膜101を製造した。そして、比較例1と同様に、歪抵抗薄膜101のゲージ率を測定した。本比較例2に係る歪抵抗薄膜101のゲージ率を下記の表2に示す。
(比較例3)
感応層110を厚さ15nmの炭化クロムにより形成することを除いては、比較例1と同じ方法で歪抵抗薄膜101を製造した。そして、比較例1と同様に、歪抵抗薄膜101のゲージ率を測定した。本比較例3に係る歪抵抗薄膜101のゲージ率を下記の表3に示す。
Figure 2015141167
Figure 2015141167
Figure 2015141167
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表1は、感応層10,110がクロムにより形成された歪抵抗薄膜1,101のゲージ率を示している。表1に示すように、実施例1および2に係る歪抵抗薄膜1においては、バッファ層31,32を備えない比較例1に比べて、昇温前のゲージ率が大きく、昇温後のゲージ率も大きい。したがって、歪抵抗薄膜1の成膜時、および歪抵抗薄膜1に対して高温処理(大気中、500℃で12時間保持)が行われた時において、感応層10に炭素が拡散することに起因するゲージ率の低下を抑制することができる。
表2は、感応層10,110が酸化クロムにより形成された歪抵抗薄膜1,101のゲージ率を示している。表2に示すように、実施例3および4に係る歪抵抗薄膜1においては、バッファ層31,32を備えない比較例2に比べて、昇温前のゲージ率が大きく、昇温後のゲージ率も大きい。したがって、歪抵抗薄膜1の成膜時、および歪抵抗薄膜1に対して高温処理(大気中、500℃で12時間保持)が行われた時において、感応層10に炭素が拡散することに起因するゲージ率の低下を抑制することができる。
表3は、感応層10,110が炭化クロムにより形成された歪抵抗薄膜1,101のゲージ率を示している。表3に示すように、実施例5に係る歪抵抗薄膜1においては、バッファ層31,32を備えない比較例3に比べて、昇温前のゲージ率が大きく、昇温後のゲージ率も大きい。したがって、歪抵抗薄膜1の成膜時、および歪抵抗薄膜1に対して高温処理(大気中、500℃で12時間保持)が行われた時において、感応層10に炭素が拡散することに起因するゲージ率の低下を抑制することができる。
また、実施例5に係る歪抵抗薄膜1においては、感応層10がクロムまたは酸化クロムにより形成される実施例1および3に比べて、昇温前のゲージ率が大きく、昇温後のゲージ率も大きい。したがって、成膜時において感応層10を炭化クロムにより形成することによって、ゲージ率を向上させることができる。
表4は、感応層10が炭化クロムにより形成された歪抵抗薄膜1のゲージ率を示している。実施例6〜9に係る歪抵抗薄膜1においては、昇温前のゲージ率が10以上であって、昇温後のゲージ率も10以上である。したがって、各層10,21,22,31,32の厚さを適宜変更した場合について、歪抵抗薄膜1の成膜時、および歪抵抗薄膜1に対して高温処理(大気中、500℃で12時間保持)が行われた時において、感応層10に炭素が拡散することに起因するゲージ率の低下を抑制することができる。
また、バッファ層31,32によって感応層10に炭素が拡散することが抑制されるため、実施例1に係る歪抵抗薄膜1のρ−T特性(図3参照)は、比較例1に係る歪抵抗薄膜101のρ−T特性(図5参照)に比べて、昇温の前後において安定している。したがって、バッファ層31,32を有する実施例1〜9に係る歪抵抗薄膜1においては、歪抵抗薄膜1の成膜後の昇温時に感応層10に炭素が拡散することに起因するρ−T特性の変化を抑制することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記構成を適宜変更することもできる。例えば、上記実施形態では、感応層10の上下両面にバッファ層31,32および保護層21,22が設けられる構成であるが、保護層22およびバッファ層32を省略して基板40上に感応層10を直接形成することによって、感応層10と保護層21とバッファ層31とにより歪抵抗薄膜を構成することもできる。また、基板40と感応層10との間にバッファ層32を形成することで、保護層22を省略することもできる。さらに、バッファ層31を感応層10上に形成することで、保護層21を省略することもできる。感応層10の上部および下部のうち少なくとも一方にバッファ層が設けられることによって、当該バッファ層側から感応層への炭素の拡散を抑制することができる。
また、上記実施形態では、歪抵抗薄膜1が基板40の表面上に設けられる構成であるが、測定対象物が絶縁性を有していれば、測定対象物の表面上に歪抵抗薄膜1を設けることもできる。すなわち、基板40を介さずに測定対象物に歪抵抗薄膜1を直接形成することもできる。また、基板40を介さずに、歪抵抗薄膜1と同様にして形成される絶縁膜(不図示)を介して、測定対象物に歪抵抗薄膜を設けることもできる。
また、上記実施形態では、クロムに比べて炭化物形成能が高い元素と炭素との化合物によってバッファ層31,32が形成される構成であるが、感応層10への炭素の拡散を抑制することができるのであれば、クロムに比べて炭化物形成能が高い元素の単体、または当該元素と炭素以外の元素との化合物によってバッファ層31,32を形成してもよい。
1 歪抵抗薄膜
4 歪センサ素子
10 感応層
21,22 保護層
31,32 バッファ層
40 基板

Claims (6)

  1. クロムまたはクロム化合物により形成された感応層と、ケイ素と炭素とを含む化合物により形成された保護層とが積層されている歪抵抗薄膜であって、
    前記感応層と前記保護層との間に、クロムに比べて炭化物形成能が高い元素を含むバッファ層が設けられたことを特徴とする歪抵抗薄膜。
  2. 前記バッファ層が、チタン、ニオブ、バナジウム、タンタル、タングステン、およびモリブデンからなる群より選ばれる元素と炭素との化合物により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の歪抵抗薄膜。
  3. 前記バッファ層が、チタンと炭素との化合物により形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の歪抵抗薄膜。
  4. 前記保護層が、クロムを含まない炭化ケイ素により形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の歪抵抗薄膜。
  5. 前記バッファ層の厚さが、前記感応層の厚さよりも小さく、かつ、前記保護層の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の歪抵抗薄膜。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の歪抵抗薄膜と、前記歪抵抗薄膜が設けられた基板とを備え、
    前記歪抵抗薄膜の電気抵抗が前記基板の歪に応じて変化することを特徴とする歪センサ素子。
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