JP2015141165A - 弾性表面波センサおよび測定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この構成によれば、第1弾性表面波に対し第2弾性表面波の伝搬時間が変化される。これにより、第1弾性表面波に対し第2弾性表面波の音速を変化させ、第1弾性表面波に対し第2弾性表面波の位相を反転させることができる。
<第1実施形態>
(構成の説明)
図1は、本発明の第1実施形態による測定装置10の構成例を示す図である。
測定装置10は、例えば液体状の被測定物の物理的特性を測定するものであり、弾性表面波センサ100と、発振器14、分配器16、スイッチ17及び弾性波検出器18から構成される測定部20と、パソコン等で構成される処理部22とを備える。
弾性表面波センサ100は、圧電基板110と、櫛形電極(第1電極部)121および櫛形電極(第2電極部)122と、反応場131,132A,132Bと、反射器(反射部)141および反射器(反射部)142と、位相反転部150と、バルク波伝搬部160とを備える。
なお、反射器141,142から発生されるバルク波の影響を抑制する本発明の目的からすれば、バルク波伝搬部160は本発明の必須の要素ではないが、後述するように、櫛形電極121,122から発生されたバルク波の端部Eでの反射波と、櫛形電極121,122から発生されて反射器141,142により反射された弾性表面波の反射波とをバルク波伝搬部160により時間分離することにより、更にいっそうバルク波の影響を抑制して測定精度を改善することができる。
なお、本実施形態では、反射器141,142としてグレーティングを用いるが、これに代えて、例えば、弾性表面波の伝搬経路と直交するように圧電基板110上に溝を形成し、この溝の側壁部を反射器として用いてもよい。
L2≧N×λ/2 …(1)
ここで、λは弾性表面波の波長であり、Nは、電極指121a、121bおよび電極指122a、122bのそれぞれの対の数である。
次に、図3を参照して、櫛形電極121,122により発生された弾性表面波が反射器141,142により反射される際に発生するバルク波を抑制する観点から、測定装置10の動作を説明する。
図3は、本実施形態による測定装置10が備える弾性表面波センサ100の動作を説明するための図であり、(A)は、弾性表面波の位相を説明するための図であり、(B)は、弾性表面波の反射波およびバルク波の位相を説明するための図である。
櫛形電極121により発生されたすべり弾性表面波W1は反射器141に反射される際、その位相は反転されずに維持される。このため、すべり弾性表面波W1と、その反射波RW1は同相の関係にある。また、櫛形電極122により発生されたすべり弾性表面波W2は、位相反転部150に到達する前の反応場132Aにおいては、櫛形電極121により発生されたすべり弾性表面波W1と同相であるが、位相反転部150を通過することにより、その位相が反転される。
また、本実施形態によれば、反応場131と反応場132A,132Bを隣接して配置したので、被測定物を分散させて滴下する必要がなく、一か所に滴下すればよい。従って、測定作業を軽減することができる。
図4は、本発明の第1実施形態による測定装置10の動作を説明するための図であり、圧電基板110の端部でのバルク波の反射波に着目した動作を説明するための図である。
t2−t1≧N×λ/v …(2)
ここで、vは弾性波の伝搬速度である。この時間差(t2−t1)は、バルク波が距離L2のバルク波伝搬部160を往復するのに要する時間であるから、次式(3)が成り立つ。
t2−t1=2×L2/v …(3)
L2≧N×λ/2 …(4)
従って、第1実施形態によれば、反射器141,142により発生されるバルク波と、圧電基板110の端部Eで発生するバルク波との両方の影響を抑制することができるため、測定精度を有効に改善することができる。ただし、必要に応じて、圧電基板110の端部Eで発生するバルク波の影響を抑制せず、反射器141,142により発生されるバルク波の影響のみを抑制してもよい。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図5は、本発明の第2実施形態による測定装置が備える弾性表面波センサ200の構成例を模式的に示す上視図である。
第2実施形態による弾性表面波センサ200は、図2に示す第1実施形態の弾性表面波センサ100の構成において、位相反転部150に代えて位相反転部250を備える。位相反転部350の構成および機能は第1実施形態の位相反転部150と同様である。ただし、第2実施形態では、位相反転部350は、櫛形電極122と反射器142との略中間よりも、櫛形電極122に寄った位置に配置されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図6は、本発明の第3実施形態による測定装置が備える弾性表面波センサ300の構成例を模式的に示す上視図である。
第3実施形態による弾性表面波センサ300は、図2に示す第1実施形態の弾性表面波センサ100の構成において、位相反転部150に代えて位相反転部350を備える。第2実施形態では、図6の下段の断面図から理解されるように、櫛形電極122と反射器142との間の反応場332には、連続した金属膜が形成され。その金属膜上に、位相反転部350を構成する複数の電極指からなるグレーティングが形成されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
図7は、本発明の第4実施形態による測定装置が備える弾性表面波センサ400の構成例を模式的に示す上視図である。
第4実施形態による弾性表面波センサ400は、図2に示す第1実施形態の弾性表面波センサ100の構成において、位相反転部150に代えて位相反転部450を備える。位相反転部450は、櫛形電極122と反射部142との間の圧電基板110上に形成され、櫛形電極122と反射部142との間を伝搬する弾性表面波の音速を変化させるように膜厚が調整された金属膜から構成される。
次に、本発明の第5実施形態を説明する。
図8は、本発明の第5実施形態による測定装置が備える弾性表面波センサ500の構成例を模式的に示す上視図である。
第5実施形態による弾性表面波センサ500は、図2に示す第1実施形態の弾性表面波センサ100の構成において、位相反転部150に代えて位相反転部550を備える。位相反転部550は、櫛形電極122と反射器142との間の圧電基板110上に形成された反応場532上に配置された構造体を有する。
次に、上述した本発明の各実施形態の変形例を説明する。
図9は、本発明の実施形態による測定装置が備える弾性表面波センサの変形例を模式的に示す上視図である。
本変形例では、圧電基板の端部は、櫛形電極121および櫛形電極122励振されることにより発生するバルク波の反射波の進行方向を変更するように形成されている。即ち、圧電基板の端部は、櫛形電極121および櫛形電極122が励振されることにより発生するバルク波の進行方向に対して一定の傾きを有する傾斜面を有している。
例えば、上述の第1実施形態では、櫛形電極121から反射器141に向かう弾性波の第1伝搬方向と、櫛形電極122から反射器142に向かう弾性波の第2伝搬方向が並行となるように、各要素を圧電基板110上に形成したが、第1伝搬方向と第2伝搬方向が相互に対向するように各要素を配置してもよく、逆に、第1伝搬方向と第2伝搬方向とが離反するように各要素を配置してもよく、これらの伝搬方向は任意に設定し得る。
また、上述の第1実施形態では、櫛形電極122と反射器142との間に反応場132A,132Bを形成したが、これらの反応場132A,132Bを省略し、反応場131のみを備えてもよい。
請求項5に記載の弾性表面波センサにおいて、
前記圧電基板の端部は、
前記第1電極部および第2電極部が励振されることにより発生するバルク波の進行方向に対して一定の傾きを有する傾斜面を有することを特徴とする弾性表面波センサ。
請求項5または請求項7の何れか1項に記載された弾性表面波センサを備えた測定装置。
20 測定部
22 処理部
100,200,300,400,500 弾性表面波センサ
110,110a,110b,110c,110d 圧電基板
121 櫛形電極(第1電極部)
122 櫛形電極(第2電極部)
131,132A,132B 反応場
141,142 反射器(反射部)
150,250,350,450,550 位相反転部
Claims (6)
- 圧電基板上に形成され、入力信号により励振されて前記圧電基板上に第1弾性表面波を発生させ、前記第1弾性表面波に基づく反射波を受信する第1電極部と、
前記第1弾性表面波の伝搬方向における前記圧電基板上に形成され、前記第1弾性表面波を反射させる第1反射部と、
前記第1電極部と前記第1反射部との間の前記第1弾性表面波の伝搬経路上に形成され、被測定物が配置される第1反応場と、
前記圧電基板上に形成され、前記入力信号により励振されて前記圧電基板上に第2弾性表面波を発生させ、前記第2弾性表面波に基づく反射波を受信する第2電極部と、
前記第2弾性表面波の伝搬方向における前記圧電基板上に形成され、前記第2弾性表面波を反射させる第2反射部と、
前記第2電極部と前記第2反射部との間の前記第2弾性表面波の伝搬経路上に形成され、前記第2弾性表面波の位相を反転させる位相反転部を有し、
前記位相反転部は、
前記第1弾性表面波に対して前記第2弾性表面波の音速を相対的に変化させることにより、前記第2弾性表面波の位相を反転させること
を特徴とする弾性表面波センサ。 - 前記位相反転部は、
前記第2弾性表面波の音速を変化させるためのグレーティング構造を有することを特徴とする請求項1に記載された弾性表面波センサ。 - 前記位相反転部は、
前記第2電極部と前記第2反射部との間の前記圧電基板上に形成され、前記第2弾性表面波の音速を変化させるように膜厚が調整されたメタル層を備えたことを特徴とする請求項1に記載された弾性表面波センサ。 - 前記位相反転部は、
前記第2電極部と前記第2反射部との間の前記圧電基板上に形成された反応場に形成された構造体を備えたことを特徴とする請求項1に記載された弾性表面波センサ。 - 前記圧電基板の端部は、
前記第1電極部および第2電極部が励振されることにより発生するバルク波の反射波の進行方向を変更するように形成されたことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載された弾性表面波センサ。 - 請求項1から5の何れか1項に記載された弾性表面波センサを備えた測定装置。
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