JP2015141103A - 角速度センサ、及び角速度センサを用いた電子機器 - Google Patents

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孝典 青柳
Takanori Aoyagi
孝典 青柳
貴巳 石田
Takami Ishida
貴巳 石田
宏幸 相澤
Hiroyuki Aizawa
宏幸 相澤
今中 崇
Takashi Imanaka
崇 今中
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Abstract

【課題】角速度センサにおいて、製造工程での不良要因の低減、また樹脂封止による角速度センサの小型パッケージ化を目的とする。
【解決手段】本発明の角速度センサは、第1の部材と第2の部材とを有する上蓋と、前記上蓋に接続される下蓋と、前記上蓋と前記下蓋との間に配置される振動子と、を備え、前記振動子は振動部と基部とを有し、前記第1の部材は前記振動部と前記上蓋とが対向する領域に配置される第1の部分を有し、前記第1の部分の厚みは前記第2の部材の厚みよりも薄い構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子機器に用いられる角速度センサに関するものである。
従来、角速度センサとして、コリオリ力を利用する振動型角速度センサが知られている。近年、特にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた、角速度センサが提案されている。
以下、従来の角速度センサの一例について図面を参照しながら説明する。
図13において、従来の角速度センサに用いられる圧電振動子1は、固定部2と、固定部2から突出する一対の検出振動片3と、固定部2から突出する一対の支持部5と、支持部5の先端に設けられている駆動振動片4とを備えている。駆動時には、各駆動振動片4が、支持部5への付け根を中心として屈曲振動する。この状態で圧電振動子1を、圧電振動子1の主面に直行するZ軸の周りに回転させる。すると、支持部5が固定部2への付け根を中心として屈曲振動し、各検出振動片3がその反作用によって固定部2への付け根を中心として屈曲振動する。各検出振動片3において発生した電気信号に基づいて、Z軸を中心とする回転角速度を算出することができる。
従来の角速度センサでは、基板11上の接点パッド12A、12Bに対して電気的に接続されるボンディングワイヤ9、10の端部を振動子上の端子部6に対して接合し、振動子と基板とを電気的に接続していた。
なお、この出願の発明に関する先行文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特許第4868299号公報
しかしながら、上記従来の構成においては、圧電振動子1が気密封止構造となっていないために、製造工程にて振動子の表面にパーティクルや傷が発生する、また樹脂封止による小型パッケージ化が出来ないという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、振動子の気密封止構造を実現し、製造工程での不良の低減をするとともに、樹脂封止による角速度センサの小型パッケージ化を可能とすることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の角速度センサは、第1の部材と第2の部材とを有する上蓋と、前記上蓋に接続される下蓋と、前記上蓋と前記下蓋との間に配置される振動子と、を備え、前記振動子は振動部と基部とを有し、前記第1の部材は前記振動部と前記上蓋とが対向する領域に配置される第1の部分を有し、前記第1の部分の厚みは前記第2の部材の厚みよりも薄い構成とする。
上記構成により、振動子が製造工程にて上蓋と下蓋の間の空間に気密封止されるために、外部からのパーティクルや傷などの影響を受けないことで不良が低減し歩留まりが向上する、また樹脂封止による小型パッケージ化を可能とすることができる。
本実施の形態における角速度センサの分解斜視図 同センサの断面図 同センサの上蓋の製造方法表す図 同センサの製造方法を表す図 同センサが備える振動子の上面図 同振動子の断面図 同センサの回路構成の一例を示す図 同センサが備える別の振動子の上面図 同振動子の断面図 同振動子の動作を表す図 同センサが備える更に別の振動子の上面図 実施の形態2の電子機器を表す図 従来の角速度センサの分解斜視図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本実施の形態の角速度センサ30は、第1の部材と第2の部材とを有する上蓋と、上蓋に接続される下蓋と、上蓋と下蓋との間に配置される振動子と、を備え、振動子は振動部と基部とを有し、第1の部材は前記振動部と上蓋とが対向する領域に配置される第1の部分を有し、第1の部分の厚みは前記第2の部材の厚みよりも薄い構成である。
図1は本実施の形態における角速度センサ30の分解斜視図である。
図1において、本実施の形態の角速度センサ30は、回路基板31上に上蓋32と、上蓋32に接続され、凹部が形成された下蓋33と、上蓋32と下蓋33との間の空間に配置された振動子35と、を備える。なお、図1では後述する電極34a、34bとワイヤ36と、は省略している。
図2は図1のA−A’線の断面図である。回路基板31は、その主面31aにおける外周側に振動子35との電気的接続を行うための電極31bを有し、回路基板31の内部には、振動子35からの信号を処理する検出回路50と、振動子35に駆動信号を与える駆動回路60と、を有する。検出回路50、駆動回路60の詳細は後述する。
上蓋32と下蓋33とは互いに接合されることで振動子35を収容可能な空間を形成する。
上蓋32は、電極34a、34bを有し、電極34a、34bはワイヤ36により回路基板31上の電極31bに接続されている。
上蓋32はシリコンからなり、振動子35の振動部と対向する領域に配される対向部32bと、振動子35と接続される貫通電極32dと、上蓋32の最外周部に配される外周部32eを含む。ここで、対向部32bと、貫通電極32dと、外周部32eと、を纏めて第1の部材とする。即ち、第1の部材とは、上蓋32のうち、シリコンで構成される各部分の総称であるものとする。上蓋32は更に、下蓋33に接続される接合部32aと、貫通電極32dの周縁に配される周縁部32cとを含む。ここで、接合部32aと、周縁部32cと、を纏めて第2の部材とする。即ち、第2の部材とは、上蓋32のうち、ガラス材料で構成される各部分の総称であるものとする。
ここで、対向部32bの厚み(図2中のD1)は第2の部材の厚み(図2中のD2)よりも薄くなるように構成される。別の表現としては、対向部32bの厚み(図2中のD1)は周縁部32cの厚み(図2中のD2)よりも薄くなるように構成される。別の表現としては、対向部32bの厚み(図2中のD1)は接続部32aの厚み(図2中のD2)よりも薄くなるように構成される。別の表現としては、対向部32bの厚み(図2中のD1)は外周部32eの厚み(図2中のD2)よりも薄くなるように構成される。
また、貫通電極32dはその端部に回路基板31とワイヤ36を介して電気的に接続するための電極34a、34b及び振動子35と電気的に接続するための電極34c、34dとを備える。
下蓋33はガラス材料からなり、凹部を有している。この凹部は下蓋33と上蓋32と接合されることにより、振動子35を配置する空間を形成する。
以上のように構成された上蓋32について、以下にその製造方法を説明する。
図3は本実施例における上蓋32の製造方法を説明する工程図である。
まず、図3のように、工程(a)から工程(f)を経て上蓋32が形成される。
工程(a)では、シリコン基板40にガラス材料41を埋め込むパターンを形成するために、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術を利用してシリコン基板40に凹部を形成する。
工程(b)では、形成した凹内にガラス材料41を溶融させ埋め込む絶縁層形成工程を行う。
工程(c)では、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)による両面研磨工程を行い、上面を平坦化、下面はガラスを露出させると共に平坦化する。この工程により、接合部32a、貫通電極32d、外周部32e、ギャップを形成する前の対向部32b、周縁部32cと、が同時に形成される。
工程(e)では、例えばアルカリ系溶液(TMAH溶液、KOH溶液など)を用いた異方性ウェットエッチングにより対向部32bの厚みを減じて、振動子35と対向部32bとの間に一定のギャップ(図3中のD3)を形成する。
ここで、振動子35の振動部は角速度を検出する際にZ軸方向の振動が発生する。このとき、対向部32bに形成したギャップの深さにより振幅量が変わるが、ギャップの深さが浅すぎると空気の粘性抵抗が大きくなり、振幅量が小さくなってしまい、角速度を検出する感度が低下してしまう。従って、対向部32bのギャップ深さは少なくとも50um以上あることが好ましい。また、対向部32bはシリコンを用いることにより、隣接する接合部32a、周縁部32cに対して選択性の高いエッチングによるギャップ形成が可能となるため、接合部32a、周縁部32cへのサイドエッチングが起こらず、上蓋32の耐久性に影響を与えることなく50um以上の深さをエッチングすることが可能となる。また、対向部32bのアルカリ系溶液を用いた異方性ウェットエッチングはエッチングレートの面内均一性が高いため、対向部32bに形成するギャップの深さを上蓋全体で均一にすることが可能となり、振動子35の振動部のZ軸方向に発生する振動の振幅量のばらつきを低減することができる。なお、ギャップ形成にはアルカリ系溶液(TMAH溶液、KOH溶液など)を用いた異方性ウェットエッチングの他に、ボッシュプロセスに代表されるドライエッチングを用いても良い。
工程(f)では、スパッタ法などを用いて、貫通電極の端面に電極34a〜34d形成する。
以上の工程により、上蓋32を得ることができる。
図4は、本実施例における角速度センサの製造工程を示す図である。図4に示すように、下蓋33は、シリコンからなり、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術を利用して凹部を形成する。上蓋32の接合部32aと下蓋33の上面とを接続することで上蓋32と下蓋33との間に空間を形成でき、この空間内に振動子35を配置することができる。
振動子35は、振動部と、振動部を支持する基部とを有し、基部は上蓋32の貫通電極32dと接続するための電極34e、電極34fを備える。振動子35は、水晶等の圧電材料を用いて形成しても良いし、シリコン等の非圧電材料を用いて形成しても良い。特に、シリコンウェハを用いることにより、微細加工技術を用いて非常に小型に形成することができるとともに、大量生産によるコストダウンが可能となる。
上蓋32と振動子35と下蓋33は下記の手順により接続される。まず始めに電極34a、34bと電極34e、34fとを、例えば金属接合、あるいははんだ接合などにより接続する。ここで、振動子35において、電極34a、34bの他に、駆動電極などに影響を与えない位置に、図示しない接合用電極を設け接合時に使用することにより、接合強度を向上させることができる。この場合、上蓋32に振動子35の接合用電極に対応する位置に、同様に接合用電極を設ける必要がある。
次に、上蓋32の接合部32aと下蓋33を、例えば表面活性化接合、あるいは陽極接合などにより接続する。この手順で接続することにより、振動子35を気密封止することができる。なお、上蓋32と下蓋33の接続において、上蓋32の接続箇所は接合部32aではなく、外周部32eを用いてもよい。この場合、例えば常温表面活性化接合、あるいは直接接合などを用いることで接続することができる。
ここで、上蓋32の外周部32eと接合部32aが、対向部32b、周縁部32c、貫通電極32dよりも厚くなるような構造であっても、接合部32a、また外周部32eと下蓋33を、例えば表面活性化接合、直接接合により接続することで、同様に振動子35を気密封止することができる。この場合、上蓋32と振動子35を接続するときに、電極34a、34bと電極34e、34fとを、例えばAuバンプ接合を用いて接続することで、バンプ高さにより振動子35の振動部と対向部32bとのギャップの距離を調整することができる。この場合、下蓋33は凹部を形成しなくても良い。
図5は本実施の形態における角速度センサ30が備える振動子の一例を示した平面図である。振動子35は、振動子35を上蓋32に固定するための基部102と、基部102から延出する第1のアーム103aと第2のアーム103bとから成る一対のアームと、第1のアーム103a及び第2のアーム103bに接続する枠部104とを有する構成である。係る振動子においては、枠部104を振動部と考えることが出来る。なお、枠部104の動作については後述する。
第1のアーム103a及び第2のアーム103bは、図中のY軸方向に沿って、それぞれ正および負の方向に基部102から延出している。より詳細には、第1のアーム103a及び第2のアーム103bは、基部102の側面から延出している。
枠部104は、基部102を取り囲むように配され、第1のアーム103a及び第2のアーム103bそれぞれの他端と接続している。より詳細には、第1のアーム103a及び第2のアーム103bそれぞれの他端の側面と枠部104の側面とが接続している。
また、枠部104上のY軸と平行な辺上に、駆動電極110a〜110dを配置し、枠部104上のX軸と平行な辺上に検出部111a〜111dを設けている。更に、駆動電極110a〜110b、110c〜110dに隣接した位置に、モニタ電極115a、115bを設けている。
図6は、図2のB−B’部の断面図である。第1の枠部104上に共通電極209、圧電体207、駆動電極110aが積層する構造としている。
以下、振動子35を備える角速度センサ30の構成と動作について説明する。
図7は、本発明の角速度センサ30の回路構成の一例を示す図である。
角速度センサ30は、振動子35と、振動子35を駆動信号で発振駆動するための駆動回路60と、外部から与えられる慣性力に起因して振動子35に生じる検出信号(電荷)を処理する検出回路50と、を備える。
駆動回路60の初段に設けられるI/V変換増幅器50a(以下、入力アンプ60a)は、オペアンプならびに帰還抵抗Rf,帰還容量Cfからなり、ローパスフィルタ特性をもつ積分型の電流/電圧変換アンプである。この入力アンプ60aは、発振ループの構成要素の一つであり、モニタ電極115a、115bからのモニタ信号(電荷)を電圧信号に変換する。また、電圧信号に従って発振ループの利得(ゲイン)を自動的に調整するための自動利得調整回路部60c(以下、AGC回路部60c)と、同期検波用の参照信号として用いるためにこの電圧信号を90°位相回転させて検出回路50に出力する移相器60bとを有する。AGC回路部60cは、発振定常状態において、発振ループのループゲインが1になるように自動的に利得を調整する。駆動回路60の後段に設けられるV/V変換増幅器(出力アンプ)60dは、AGC回路部60cからの信号を増幅した駆動信号を振動子35に出力する。
駆動回路60には、振動子35が接続される。図7中、D1は振動子35からのモニタ信号を出力するモニタ端子であり、D2は振動子35に駆動信号を与えるためのドライブ端子である。また、Sは振動子35からの検出信号を出力する検出端子である。
次に、検出回路50の構成と動作について説明する。検出回路50は、I/V変換増幅器50a(以下、検出アンプ50a)と、検波器50bと、ローパスフィルタ50c(LPF50c)とを有する。
通常動作時には、駆動回路60を含む発振ループによって振動子35に所定方向の駆動振動が生じる。ここでは、駆動振動周波数をfdとする。この状態で振動子35に回転慣性力(コリオリの力)が加わると、その回転に起因して駆動振動と直交する方向にコリオリ力による検出振動が生じて検出端子Sから検出信号(電荷)が生成され、その検出信号は検出回路50の初段に設けられる検出アンプ50aに入力される。
但し、検出信号には、不要信号(駆動振動の成分)が重畳されている。不要信号と角速度信号とは位相が90°ずれており、この不要成分を除去するため、検波器50bは、駆動回路60からの同期検波用参照信号によって検出信号を同期検波する。そして、ローパスフィルタ50cによりノイズ成分を除去して、所望の角速度信号(直流)を出力する。
次に振動子35の動作を説明する。振動子35は、共通電極209をグラウンドとして、駆動電極110a、110b、110c、110dに交流電圧を印加することで、逆圧電効果により駆動振動させることができる。このとき、駆動電極110a、110cと、駆動電極110b、110dとで、それぞれ逆位相の交流電圧を印加すると、枠部104を、基部102を通るY軸に対して左右略対称に振動(図5中の両矢印の方向に振動)させることが出来る。
図5においてY軸のまわりに角速度が印加された場合、枠部104には図5のA1、A2で示すようにZ軸方向にコリオリ力が発生する。このコリオリ力により枠部104は第1のアーム103a及び第2のアーム103bを中心軸として左右に回転しようとする。この際の撓みを検出部111a〜111dで検出することにより角速度を検出できる。
図8は本実施の形態における振動子の別の一例を示した上面図である。振動子35bは、枠部104に第1の接続部105aと第2の接続部105bとを介して接続する第2の枠部106とを有し、第1のアーム103aと第2のアーム103bと第1の接続部105aと第2の接続部105bとが同一の軸上に配される構成である。係る振動子においては、第1の枠部104及び/又は第2の枠部106を振動部と考えることが出来る。なお、第1の枠部104、第2の枠部106の動作については後述する。
基部102は振動子35を支持する固定部材である。
第2の枠部106は、第1の枠部104の外側に配され、第1の接続部105a及び第2の接続部105bを介して、第1の枠部104に接続される。ここで、第1のアーム103a、第2のアーム103b、第1の接続部105aおよび第2の接続部105bは同一の軸線上(図中のY軸方向)に配置される。換言すると、第1の接続部105aと第2の接続部105bとは、基部102を挟んで対向するように配されると言える。駆動電極110a〜110dを第2の枠部106上に配置している。
また、モニタ電極115a〜115dを第2の枠部106上に配置している。すなわち、駆動電極110a〜110dとモニタ電極115a〜115dとを同じ枠部(ここでは第2の枠部106)上に設ける。
図9は、図8のC−C’部の断面図である。第2の枠部106上に共通電極209、圧電体207、駆動電極110a〜110dが積層する構造としている。
次に振動子の動作を説明する。振動子35は、共通電極209をグラウンドとして、駆動電極110a〜110dに交流電圧を印加することで、逆圧電効果により駆動振動させることができる。このとき、駆動電極110a及び110dと、駆動電極110b及び110cとで、それぞれ逆位相の交流電圧を印加すると、第2の枠部106を、基部102を通るY軸に対して左右略対称に振動(図8中の両矢印の方向に振動)させることが出来る。
角速度が加わった際の動作について、図10を用いて説明する。
図10(a)中のY軸周りに角速度が加わった際には、図10(a)に示すように、X軸方向に駆動振動する第2の枠部106に対して、図10(a)中のZ軸方向にコリオリ力が働き、検出振動(図10(a)中の矢印A1〜A4)が励起される。
ここで、第2の枠部106は、基部102を原点とした時、Y軸に対して互いに逆方向に駆動振動しているために、検出振動は基部102を通るY軸に対して回転するように振動(矢印A3、A4)する。このとき、第2の枠部106に接続される第1の枠部104は、第2の枠部106の振動方向とは、Y軸周りに互いに逆方向に振動(矢印A1、A2)する。これは、第1のアーム103a、第2のアーム103b、第1の接続部105a、105bと、を同一の軸上に配しているために、第1の枠部104と第2の枠部106とが互いに逆方向に振動可能となるものである。これによって、第1の枠部104と第2の枠部106が互いに逆方向の回転モーメントを発生させるので、第1のアーム103a及び第2のアーム103bに伝わる検出振動を打ち消すように振動(矢印A3、A4)することが出来る。このため、基部102から振動子35外への検出振動による振動漏れを抑えることが出来る。
図10(b)中のZ軸周りに角速度が加わった際には、図10(b)に示すように、X軸方向に駆動振動する第2の枠部106に対して、図10(b)中のY軸方向にコリオリ力が働き、検出振動(矢印A5〜A8)が励起される。
ここで、第2の枠部106は、基部102を通るY軸に対して互いに逆方向に駆動振動しているために、検出振動は基部102を通るZ軸に対して回転するように振動(矢印A4、A5)する。このとき、第2の枠部106に接続される第1の枠部104は、第2の枠部106の振動方向とは、Z軸周りに逆方向に振動する。これは、アーム103a、103b、第1の接続部105a、第2の接続部105bと、を同一の軸上に配しているために、第1の枠部104と第2の枠部106とが互いに逆方向に振動可能となるものである。これによって、第1の枠部104と第2の枠部106が互いに逆方向の回転モーメントを発生させるので、第1のアーム103a及び第2のアーム103bに伝わる検出振動を打ち消すように動作する。このため、Y軸周りに角速度が加わったときと同様に、基部102から振動子35外への検出振動による振動漏れを抑えることが出来る。
Y軸周り及びZ軸周りの角速度加わったとき双方において、第1の枠部104及び第2の枠部106が検出振動によって歪むために、検出電極111a〜111dを第1の枠部104もしくは第2の枠部106上に配置すれば、圧電効果により角速度を電荷信号として検出することができる。
図11は、本実施の形態における振動子の更に別の一例を示した上面図である。振動子35cは、駆動電極320に所定の駆動電圧が印加されることで、X軸方向に振動する。振動子35cのアーム306、307がX軸方向に振動している状態で、Y軸周りの角速度が印加されるとコリオリ力が発生する。コリオリ力により、アーム306、307はZ軸方向に撓むことによって、検出電極321に電荷が発生する。この電荷の量がコリオリ力に比例することから、角速度を検出することが可能となる。なお、駆動電極320、検出電極321はそれぞれ、図6で示したような、共通電極、圧電体、駆動電極が積層する構造である。
ここで、上記のような振動子の中央に振動部を支持する基部がない振動子の場合であっても、上蓋の貫通電極の位置を、振動子の基部に対向する領域に配置する、また振動子の振動部に対向する領域にギャップを形成した対向部を配置することにより本実施例に示す角速度センサとして適用することが可能となる。
ところで、以上の示したような振動子は、振動部が角速度を検出する際にZ軸方向の振動が発生する。ここで、上蓋−下蓋間の空間の雰囲気が空気の場合、振動子と上蓋との距離が小さくなりすぎると、空気の粘性抵抗があるために振動が阻害され、これは即ち、角速度の検出精度の低下につながることになる。しかしながら、本実施の形態の上蓋によれば、振動部の対向部にギャップが設けられており、十分な空間が存在するため振動が阻害されないので、角速度を高感度に検出することができるという効果が得られる。 また、本実施の形態の角速度センサによれば、製造工程にて振動子が上蓋と下蓋の間に気密封止されるため、外部からのパーティクルや傷などの影響を受けなくなるので、不良が低減し歩留まりが向上できるという効果を得ることができる。更に、樹脂封止による小型パッケージ化が可能となりコストダウンの効果を得ることができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、本発明の角速度センサ30を搭載した電子機器について説明する。
図12は、本発明の角速度センサ30を搭載した電子機器70の構成例を示す図である。図12の電子機器70(例えば、デジタルカメラ)は、角速度センサ30と、表示部71と、CPU等の処理部72と、メモリ73と、操作部74と、を有している。 角速度センサ30は、図1等に示される通り、振動子35、駆動回路60および検出回路50を含む。角速度センサ30は、小型化できるという優れた特徴をもつ。 従って、航空機、自動車、ロボット、船舶、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等、各種電子機器等に用いる角速度センサとして有用である。
本発明に関する角速度センサは、小型かつ高感度な角速度センサを提供することが可能となることから、カメラの手ブレ補正用途、車両制御用途等に用いる角速度センサとして有用である。
30 角速度センサ
31 回路基板
31a 主面
31b 電極
32 上蓋
32b 対向部
32d 貫通電極
32a 接合部
32c 周縁部
32e 外周部
33 下蓋
34a、34b、34c、34d、34e、34f 電極
35、35b、35c 振動子
36 ワイヤ
50 検出回路
50a I/V変換増幅器(検出アンプ)
50b 検波器
50c ローパスフィルタ
60 駆動回路
60a 入力アンプ
60b 移相器
60c 自動利得調整回路部(AGC回路部)
60d V/V変換増幅器(出力アンプ)
70 電子機器
71 表示部
72 処理部
73 メモリ
74 操作部
102 基部
103a、103b、305、306 アーム
104、106 枠部
105a 第1の接続部
105b 第2の接続部
110a〜110d、320 駆動電極
111a〜111d、321 検出電極
115a〜115d、325 モニタ電極
207 圧電体
209 共通電極

Claims (14)

  1. 第1の部材と第2の部材とを有する上蓋と、
    前記上蓋に接続される下蓋と、
    前記上蓋と前記下蓋との間に配置される振動子と、を備え、
    前記振動子は振動部と基部とを有し、
    前記第1の部材は前記振動部と前記上蓋とが対向する領域に配置される第1の部分を有し、
    前記第1の部分の厚みは前記第2の部材の厚みよりも薄い角速度センサ。
  2. 前記第1の部材は、前記基部に対向する領域に配される第2の部分を更に有し、
    前記基部と前記第2の部分とが接続される請求項1に記載の角速度センサ。
  3. 前記第2の部材は、前記下蓋と接合される第3の部分と、前記第2の部分の周辺に配置される第4の部分と、を有する請求項2に記載の角速度センサ。
  4. 前記第1の部分と前記第2の部分とが同一の材料からなる請求項3に記載の角速度センサ。
  5. 前記同一の材料はシリコンを含む材料である請求項4に記載の角速度センサ。
  6. 前記第2の部材はガラスを含む材料である請求項5に記載の角速度センサ。
  7. 前記第2の部分は導電性を有する貫通電極である請求項6に記載の角速度センサ。
  8. 前記下蓋はシリコンからなる請求項1に記載の角速度センサ。
  9. 前記基部上に配置された電極端子と前記第2の部分の一端に配置された電極端子とを金属接合により接続することで前記振動子を前記第2の部分に接続する請求項1に記載の角速度センサ。
  10. 前記上蓋と前記下蓋とは、常温表面活性化接合により接続される請求項1に記載の角速度センサ。
  11. 前記振動子が前記空間の内部に封止されている請求項1に記載の角速度センサ。
  12. 前記基部は、前記振動子の中心に配される請求項1に記載の角速度センサ。
  13. 前記第1の部分の厚みは前記第2の部材の厚みより50μm以上薄い請求項6に記載の角速度センサ。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の角速度センサを備える電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017096732A (ja) * 2015-11-23 2017-06-01 株式会社デンソー 角速度センサ装置
WO2018135211A1 (ja) * 2017-01-17 2018-07-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 センサ

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