JP2015139500A - 入浴介護装置 - Google Patents

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Ryuji Hayashi
隆二 林
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Abstract

【課題】既存の浴室に容易に取り付けられると共に、浴槽と洗い場との双方における入浴者の快適な状態を維持できる入浴介護装置を提供すること。
【解決手段】洗い場61と浴槽62とが連設された浴室6内に設置される入浴介護装置1。洗い場61の上方と浴槽62の上方とにわたって配されるレール21を備えた枠体2と、枠体2に対してレール21の敷設方向と鉛直方向とに移動可能に設けられた椅子3と、レール21に沿って移動可能に取り付けられると共に椅子3を昇降可能に吊り下げる昇降移動機4と、洗い場61に設置されて椅子3を載置可能に設けられた台座5とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗い場と浴槽とが連設された浴室内に設置される入浴介護装置に関する。
例えば被介護者等を入浴させる際に、入浴者を浴室の洗い場と浴槽との間を移動させることは介助者にとって容易なことではない。そこで、例えば、特許文献1に開示されているように、入浴者を支承するシートを昇降可能に吊り下げると共に移動させるリフト本体を備えた浴室ユニットが提案されている。
また、特許文献2には、被介護人の入浴時に浴室において使用する椅子が開示されている。
特開平10−52469号公報 実開平6−77682号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、浴室ユニット自体の構造であり、一般家庭等における既存の浴室に取り付けるものではない。それゆえ、一般家庭等にこの浴室ユニットを安価に導入することは困難である。
また、特許文献1に記載の構成は、入浴者が座るシートが可撓性を有するものであるため、洗い場に着座する際に、入浴者の姿勢が安定しないという問題がある。これに対して、特許文献2に開示されたような椅子をシートの代わりに用いて、この椅子をリフトによって吊り下げ移動させることも考えられる。しかし、かかる構成では、椅子と共に浴槽に入浴者が入った際に、上半身が浴槽の湯面から出てしまうという問題がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、既存の浴室に容易に取り付けられると共に、浴槽と洗い場との双方における入浴者の快適な状態を維持できる入浴介護装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、洗い場と浴槽とが連設された浴室内に設置される入浴介護装置であって、
上記洗い場の上方と上記浴槽の上方とにわたって配されるレールを備えた枠体と、
該枠体に対して上記レールの敷設方向と鉛直方向とに移動可能に設けられた椅子と、
上記レールに沿って移動可能に取り付けられると共に上記椅子を昇降可能に吊り下げる昇降移動機と、
上記洗い場に設置されて上記椅子を載置可能に設けられた台座とを有することを特徴とする入浴介護装置にある。
上記入浴介護装置は、浴室とは別体の構造物として構成されているため、浴室に対して容易に着脱可能となる。すなわち、上記入浴介護装置は、枠体を既存の浴室に取り付けることにより、既存の浴室をリフォーム等することなく、浴室内において容易に利用することができる。
また、上記入浴介護装置は、洗い場において椅子を載置する台座を有する。これにより、浴槽と洗い場との双方における入浴者の快適な状態を維持することができる。すなわち、上記入浴介護装置を用いて入浴者が浴槽に浸かる際には、入浴者は椅子に座ったまま椅子ごと浴槽の湯に浸かることとなる。このとき、入浴者の上半身が湯面から出ないように深く湯に浸かるためには、椅子の座面の高さを低くする必要がある。その一方で、入浴者は椅子と共に洗い場に移動するが、椅子の座面が低いと、洗い場において快適な姿勢を保ちにくいし、身体も洗いにくい。そこで、上記入浴介護装置は、洗い場に配置される台座を有し、該台座に椅子を載置できるよう構成してある。これにより、椅子の座面が低くても、洗い場の床面からの座面の高さは、充分に確保することができる。その結果、洗い場においても入浴者は快適な姿勢を保つことができる。
以上のごとく、本発明によれば、既存の浴室に容易に取り付けられると共に、浴槽と洗い場との双方における入浴者の快適な状態を維持できる入浴介護装置を提供することができる。
実施例1における、浴室に設置された入浴介護装置の正面図。 実施例1における、浴室に設置された入浴介護装置の平面図。 図1のIII−III線矢視断面図。 実施例1における、椅子の正面図。 実施例1における、椅子の平面図。 実施例1における、椅子の側面図。 実施例1における、台座の平面図。 実施例1における、台座の側面図。 実施例1における、台座の正面図。 実施例1における、受け部の断面図。 実施例1における、弾性受け部の断面図。 実施例1における、1本の脚部を台座に載置した状態の正面図。 実施例1における、2本の脚部を台座に載置した状態の側面図。 実施例1における、椅子を台座に載置した状態の側面図。 実施例2における、椅子を台座に載置する直前の状態の側面図。
上記入浴介護装置は、例えば一般家庭の浴室に取り付けて用いることができる。また、上記枠体は、複数の部材を着脱可能に組み合わせることにより、組み立てられているものとすることができる。
また、上記椅子は、下方に立設した3本以上の脚部を有し、上記台座は、上記3本以上の脚部をそれぞれ支承する3個以上の受け部を有することが好ましい。この場合には、洗い場において、入浴者の臀部や大腿部等を、洗浄しやすくすることができる。つまり、例えば椅子全体を支承する支承面を台座が備えた構成とした場合、入浴者の臀部や大腿部が台座に遮られて洗浄し難くなってしまう。そこで、椅子の各脚部をそれぞれ支承する受け部を設けることで、椅子の下側から入浴者の臀部や大腿部等を洗浄することができる。
なお、椅子は4本の脚部を備えることがより好ましく、これに対応して、台座は4個の受け部を備えることがより好ましい。
また、上記受け部の少なくとも2個又は上記脚部の少なくとも2本は、鉛直方向に弾性的に変位するよう構成されていることが好ましい。この場合には、椅子を台座に載置する前の状態において、2個の受け部の鉛直方向の位置又は2本の脚部の下面の鉛直方向の位置を、他の受け部の鉛直方向の位置又は他の脚部の下面の鉛直方向の位置よりも高くすることができる。これにより、椅子を台座に載置する際に、まずは2本の脚部を2個の受け部に載せることができる。これにより、椅子と台座との水平方向の位置合わせを容易に行うことができる。それゆえ、この状態から、椅子を下ろすことにより、他の脚部が他の受け部に載置されることとなる。その結果、3本以上の脚部を容易かつ確実に、3個以上の受け部に載置することができる。
なお、椅子は4本の脚部を備え、台座は4個の受け部を備え、4本の脚部のうちの2本又は4個の受け部のうちの2個が、鉛直方向に弾性的に変位するよう構成されていることがより好ましい。
また、上記受け部の少なくとも2個は、鉛直方向に弾性的に変位するよう構成された弾性受け部であり、上記台座に上記椅子が載置されていない状態において、複数の上記弾性受け部は互いに鉛直方向の位置が異なることが好ましい。この場合には、複数の脚部を1本ずつ順次、弾性受け部に載せることができる。それゆえ、一層容易かつ確実に、入浴者を載せた椅子を台座に載置することができる。
また上記脚部の少なくとも2本は、鉛直方向に弾性的に変位するよう構成された弾性脚部であり、上記台座に上記椅子が載置されていない状態において、複数の上記弾性脚部の下面は互いに鉛直方向の位置が異なる構成としてもよい。この場合にも、一層容易かつ確実に、入浴者を載せた椅子を台座に載置することができる。
また、上記枠体には、上記浴室の側壁面に向かって進退すると共に当接して、上記浴室内における上記枠体の位置を調整すると共に固定する位置決め部材が設けてあることが好ましい。この場合には、さまざまな幅や奥行きを有する浴室に、枠体を安定して取り付けることが容易となる。
また、上記枠体は、鉛直方向に立設した複数の縦柱を有し、該複数の縦柱の少なくとも一つには、鉛直方向に進退可能な高さ調整部材が下端から突出形成されていることが好ましい。この場合には、複数の縦柱を、浴室内における高さの異なる位置に立設させることができる。また、枠体を安定して浴室に設置することができる。
また、上記椅子は、座部と背もたれ部と肘掛部とを備え、上記座部には、上記椅子に座った上記入浴者の肛門周辺に向かって開口する底面開口部が形成されていることが好ましい。この場合には、入浴者を安定して椅子に着座させることができると共に、肛門付近の洗浄を容易に行うことができる。
(実施例1)
上記入浴介護装置の実施例につき、図1〜図14を用いて説明する。
本例の入浴介護装置1は、図1、図2に示すごとく、洗い場61と浴槽62とが連設された浴室6内に設置される。
入浴介護装置1は、図1〜図3に示すごとく、枠体2と、椅子3と、昇降移動機4と、台座5とを有する。なお、図2においては、昇降移動機4の図示を省略している。
枠体2は、洗い場61の上方と浴槽62の上方とにわたって配されるレール21を備えている。椅子3は、枠体2に対してレール21の敷設方向と鉛直方向とに移動可能に設けられている。昇降移動機4は、レール21に沿って移動可能に取り付けられると共に椅子3を昇降可能に吊り下げる。台座5は、洗い場61に設置されて椅子3を載置可能に設けられている。
枠体2は、長方形状の天井枠部22と、該天井枠部22の4つの角部から鉛直方向下方へ延びる4本の縦柱23と、天井枠部22に固定されたレール21とを有する。図2に示すごとく、天井枠部22は、一対の短辺部221と、該一対の短辺部221の両端を連結する一対の長辺部222とからなる。レール21は、一対の短辺部221の下面に固定され、長辺部222に平行に配設されている。
また、図1、図3に示すごとく、縦柱23は、鉛直方向に分割可能に構成されており、接続部233において互いに着脱可能な柱上部231と柱下部232とからなる。柱上部231と柱下部232とは、例えばボルト等によって互いに着脱可能に固定されている。柱上部231は、天井枠部22と例えば溶接等によって一体化されている。また、4本の柱上部231のうち、天井枠部22の短辺部221に平行に並んだ柱上部231同士は、短辺部221と平行な連結部24によって連結されている。つまり、連結部24の両端部は、一対の柱上部231と溶接等によって固定されている。
図1〜図3に示すごとく、枠体2には、浴室6の側壁面63に向かって進退すると共に当接して、浴室6内における枠体2の位置を調整すると共に固定する位置決め部材25が設けてある。本例においては、天井枠部22の一対の長辺部222と、一対の連結部24とに、位置決め部材25が取り付けてある。
すなわち、長辺部222及び連結部25には、それぞれの部材の長手方向に直交すると共に水平な方向に、ネジ穴26が貫通形成されており、該ネジ穴26に長尺のボルトからなる位置決め部材25が螺合されている。位置決め部材25は、各長辺部222及び各連結部24にそれぞれ2箇所ずつ取り付けられている。
各位置決め部材25は、浴室6における四方の側壁面63のいずれかに当接する。すなわち、4つの側壁面63のそれぞれには、2本ずつの位置決め部材25が当接する。位置決め部材25は、枠体2に螺合する雄ネジ部251と、該雄ネジ部251の基端に設けられたパッド部252とからなる。パッド部252が側壁面63に当接する。そして、パッド部252における側壁面63に当接する側の面である当接面に、ゴム等の弾性部材が配設されている。
また、ネジ穴26は、各長辺部222及び各連結部24に、一つの位置決め部材25に対して複数個形成されている。この複数個のネジ穴26のいずれかを選択して、任意のネジ穴26に、位置決め部材25を取り付けることができるようになっている。つまり、既存の浴室6の側壁面63は、照明やシャワー等の設備が既に配設されていることがあり、位置決め部材25は、これらの設備の存在しない位置において、側壁面63に当接させる必要がある。その他、浴室6における種々の状況によって、位置決め部材25を配置する位置を変える必要がある。それゆえ、一つの位置決め部材25に対して複数個のネジ穴26を設けておくことで、入浴介護装置1を浴室6に設置する際に、位置決め部材25の取り付け位置を選べるようにしている。
また、4本の縦柱23は、そのうちの2本が洗い場61において立設し、他の2本が浴槽62における洗い場61とは反対側の縁において立設するよう構成されている。そのために、浴槽62の縁に立設する2本の縦柱23は、洗い場61に立設する2本の縦柱23よりも短い。この長さの違いは、柱下部232の長さの違いによって設けられている。
また、縦柱23には、鉛直方向に進退可能な高さ調整部材27が下端から突出形成されている。この高さ調整部材27も、雄ネジ部271とその下端に設けられたパッド部272とから構成されている。これにより、高さ調整部材27は、雄ネジ部271を縦柱23に螺合することにより、縦柱23に対して鉛直方向に進退可能に取り付けられている。そして、高さ調整部材27のパッド部272が、洗い場61の床面又は浴槽62の縁に当接する。
図4〜図6に示すごとく、椅子3は、座部31と背もたれ部32と肘掛部33とを備えている。座部31には、椅子3に座った入浴者の肛門周辺に向かって開口する底面開口部311が形成されている。また、背もたれ部32には、椅子3に座った入浴者の背中の中央付近に向かって開口する背面開口部321が形成されている。
また、座部31の下側に、4本の脚部34が下方へ突出している。4本の脚部34は、椅子3の前側と後側とに、それぞれ2本ずつ設けてある。脚部34を含めた椅子3の骨組み35は、鋼材等の金属によって構成されている。そして、座部31、背もたれ部32、肘掛部33は、骨組み35に固定された木質板によって構成されている。
図1、図3に示すごとく、椅子3は、骨組み35の4箇所に係合した吊下補助具40の補助ワイヤー401等を介して、昇降移動機4に吊るされる。昇降移動機4は、レール21を走行可能な走行ローラ41と、走行ローラ41に固定された巻き上げ機42と、巻き上げ機42によって巻き上げられるワイヤー43と、ワイヤー43の下端に設けられたフック44とを有する。椅子3に係合した吊下補助具40をフック44に係合することで、昇降移動機4は、入浴者を載せた椅子3を、昇降すると共に、レール21の敷設方向に移動させることができる。
なお、走行ローラ41及び巻き上げ機42は電動とすることができ、この場合、昇降移動機4は、電動モータの力により椅子3を昇降移動させることができる。
図1〜図3に示すように洗い場61に載置される台座5は、図7〜図9に示すごとく、椅子3の脚部34をそれぞれ支承する4個の受け部51を有する。受け部51は、図10に示すごとく、上方へ向かって開口した凹状部によって構成され、凹状部は、上方へ向かうほど外側へ広がるように形成されたテーパ面512を有する。このテーパ面512によって脚部34を受け部51の中央へガイドすることができる。
受け部51のうちの2個は、鉛直方向に弾性的に変位するよう構成された弾性受け部511である。図9に示すごとく、台座5に椅子3が載置されていない状態において、2個の弾性受け部511は互いに鉛直方向の位置が異なる。また、図8に示すごとく、台座5に椅子3が載置されていない状態において、2個の弾性受け部511は、他の受け部51よりも鉛直方向の位置が高い。
本例において、具体的には、前側の2個の受け部51が、弾性受け部511である。そして、2本の弾性受け部511のうち左側の弾性受け部511が、右側の弾性受け部511よりも高い位置にある。ここで、左側、右側とは、椅子3に座った入浴者から見たものである。本明細書においては、特に示さない限り、入浴者から見た方向で、左右等の方向を規定する。
また、図14に示すごとく、椅子2が載置されて弾性受け部511が下端まで下がった状態においては、すべての受け部51が同じ鉛直方向の位置に配置されることとなる。
図7〜図9に示すごとく、台座5は、受け部51を上端部に設けた4本の支柱52と、該4本の支柱52を互いに連結する連結バー53とを有する。後側の受け部51は、図10に示すごとく、支柱52の上端部に固定されているが、前側の受け部51である弾性受け部511は、図11に示すごとく、支柱52の上端部に、コイルばね54を介して取り付けてある。そして、2つの弾性受け部511におけるコイルばね54は、互いに弾性変形量が異なる。これにより、2つの弾性受け部511の変位量(ストローク)が互いに異なる。
次に、本例の入浴介護装置1の使用方法の一例につき、説明する。
一般家庭等における浴室6に、入浴介護装置1を取り付けるにあたっては、枠体2を複数部品に分解した状態で浴室6に入れる。つまり、本例では、柱下部232を、天井枠部22と柱上部231との一体品から外した状態で、これらを浴室6内に入れる。そして、浴室6において、枠体2を組み立てると共に、浴室6内に固定する。
また、昇降移動機4を枠体2のレール21に取り付ける。また、台座5を洗い場61における適切な位置に載置する。ただし、台座5は、特に洗い場61に固定する必要はない。また、椅子3を、昇降移動機4に、吊下補助具40を介して取り付ける。
被介護者等の入浴者を、入浴介護装置1によって入浴させる際には、まず、台座5に載置された椅子3に、入浴者を座らせる。次いで、昇降移動機4によって、入浴者を載せた椅子3を上昇させる。次いで、昇降移動機4をレール21に沿って浴槽62の上方まで移動させることで、入浴者を載せた椅子3を浴槽62の上方まで移動させる。次いで、昇降移動機4によって、椅子3を降下させ、入浴者を浴槽62内に入れる。椅子3の座面は低いため、浴槽62内の湯に、入浴者は上半身まで充分に浸かれる。
この状態から、入浴者を洗い場61に移動させるにあたっては、上記と逆の操作によって、椅子3を台座5の上に載せる。椅子3が台座5に載っていない状態においては、上述のように、台座5の4つの受け部51のうち左前の弾性受け部511が最も高い位置に存在する。それゆえ、図12に示すごとく、この左前の受け部51(弾性受け部511)に、椅子3の左前の脚部34だけを載せることができる。この受け部51と脚部34との位置合わせは、介助者等が、台座5の位置を微調整するなどして行うこととなる。
そして、さらに椅子3を少しずつ降下させる。このとき、左前の弾性受け部511も徐々に降下することとなる。次いで、2番目に高い位置にある右前の受け部51(弾性受け部511)に、椅子3の右前の脚部34を載せる。ここでも、介助者等が、台座5の向き等を微調整するなどして受け部51と脚部34との位置合わせを行う。このようにして、2本の脚部34と2個の受け部51とが互いに位置合わせされると、図13に示すごとく、他の2本の脚部34、すなわち後側の2本の脚部34も、受け部51に対して正確な位置に自動的に位置合わせされることとなる。
そして、さらに椅子3を少しずつ降下させると、右前の弾性受け部511も、左前の弾性受け部511と共に降下する。そして、図14に示すごとく、後側の脚部34も台座5の受け部51に達する。これにより、4本の脚部34が、それぞれ4個の受け部51に載置された状態で、椅子3が台座5に載置される。
椅子3が台座5に載置された状態においては、椅子3に座った入浴者は、腰の位置が適度な高さとなり、快適な姿勢を取ることができる。そして、洗い場61において、椅子3に座ったままの入浴者の身体を洗浄することができる。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記入浴介護装置1は、浴室6とは別体の構造物として構成されているため、浴室6に対して容易に着脱可能となる。すなわち、入浴介護装置1は、枠体2を既存の浴室6に取り付けることにより、既存の浴室6をリフォーム等することなく、浴室6内において容易に利用することができる。
また、入浴介護装置1は、洗い場61において椅子3を載置する台座5を有する。これにより、浴槽62と洗い場61との双方における入浴者の快適な状態を維持することができる。すなわち、入浴介護装置1を用いて入浴者が浴槽62に浸かる際には、入浴者は椅子3に座ったまま椅子3ごと浴槽62の湯に浸かることとなる。このとき、入浴者の上半身が湯面から出ないように深く湯に浸かるためには、椅子3の座面の高さを低くする必要がある。その一方で、入浴者は椅子3と共に洗い場61に移動するが、椅子3の座面が低いと、洗い場61において快適な姿勢を保ちにくいし、身体も洗いにくい。そこで、入浴介護装置1は、洗い場61に配置される台座5を有し、該台座5に椅子3を載置できるよう構成してある。これにより、椅子3の座面が低くても、洗い場61の床面611からの座面の高さは、充分に確保することができる。その結果、洗い場61においても入浴者は快適な姿勢を保つことができる。
また、台座5は、椅子3の4本の脚部34をそれぞれ支承する4個の受け部51を有するため、洗い場61において、入浴者の臀部や大腿部等を、洗浄しやすくすることができる。つまり、例えば、仮に椅子3全体を支承する支承面を台座が備えた構成とした場合、入浴者の臀部や大腿部が台座に遮られて洗浄し難くなってしまう。そこで、椅子の各脚部34をそれぞれ支承する受け部51を設けることで、椅子3の下側から入浴者の臀部や大腿部等を洗浄することができる。
また、受け部51のうちの2個は、鉛直方向に弾性的に変位する弾性受け部511である。そして、椅子3を台座5に載置する前の状態において、2個の受け部51(弾性受け部511)の鉛直方向の位置を、他の受け部51の鉛直方向の位置よりも高くしている。さらに、台座5に椅子3が載置されていない状態において、2つの弾性受け部34は互いに鉛直方向の位置が異なる。これにより、図12、図13に示すごとく、2本の脚部34を1本ずつ順次、弾性受け部511に載せることができる。それゆえ、一層容易かつ確実に、入浴者を載せた椅子3を台座5に載置することができる。
また、枠体2には、位置決め部材25が設けてあるため、さまざまな幅や奥行きを有する浴室6に、枠体2を安定して取り付けることが容易となる。
また、枠体2の縦柱23には、高さ調整部材27が下端から突出形成されているため、4本の縦柱23を、浴室6内における高さの異なる位置に立設させることができる。また、枠体2を安定して浴室6に設置することができる。
また、椅子3は、座部31と背もたれ部32と肘掛部33とを備え、座部31には底面開口部311が形成されている。これにより、入浴者を安定して椅子3に着座させることができると共に、肛門付近の洗浄を容易に行うことができる。つまり、椅子3が背もたれ部32と肘掛部33とを有することにより、入浴者を安定して椅子に着座させることができる。そして、椅子3が底面開口部311を備えることにより、入浴者の肛門付近を洗浄しやすくすることができる。特に、入浴者が被介護者である場合、洗い場61における安定した着座や、洗い場61と浴槽62との間の移動中における安定した着座、さらには、肛門付近の洗浄の容易性は、極めて重要である。それゆえ、椅子3が上述の構成を有することにより、被介護者を安心、快適な状態で入浴させることができる。
以上のごとく、本例によれば、既存の浴室に容易に取り付けられると共に、浴槽と洗い場との双方における入浴者の快適な状態を維持できる入浴介護装置を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図15に示すごとく、椅子3の脚部34のうちの2本を、鉛直方向に弾性的に変位するよう構成された弾性脚部341とした例である。
台座5に椅子3が載置されていない状態において、複数の弾性脚部341の下面は互いに鉛直方向の位置が異なる。
本例においては、前側の2本の脚部34を弾性脚部341としている。
また、本例においては、台座5の4つの受け部51は、すべて支柱52の上端に固定されており、支柱52に対して変位することはない。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合にも、容易かつ確実に、入浴者を載せた椅子3を台座5に載置することができる。その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、実施例1においては、4つの受け部51のうちの前側の2つを弾性受け部511としたが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、後側の2つの受け部を弾性受け部としてもよいし、左側又は右側の2つの受け部を弾性受け部とすることもできる。また、実施例1においては、椅子3が載っていない状態において、左側の弾性受け部511が右側の弾性受け部511よりも高い位置にある例を示したが、これも限定されるものではなく、右側の弾性受け部が左側の弾性受け部よりも高い位置にある構成としてもよい。
また、実施例2における弾性脚部341の配置についても、実施例1における弾性受け部51と同様に、適宜変更した構成とすることができる。
1 入浴介護装置
2 枠体
21 レール
3 椅子
4 昇降移動機
5 台座
6 浴室
61 洗い場
62 浴槽

Claims (8)

  1. 洗い場と浴槽とが連設された浴室内に設置される入浴介護装置であって、
    上記洗い場の上方と上記浴槽の上方とにわたって配されるレールを備えた枠体と、
    該枠体に対して上記レールの敷設方向と鉛直方向とに移動可能に設けられた椅子と、
    上記レールに沿って移動可能に取り付けられると共に上記椅子を昇降可能に吊り下げる昇降移動機と、
    上記洗い場に設置されて上記椅子を載置可能に設けられた台座とを有することを特徴とする入浴介護装置。
  2. 上記椅子は、下方に立設した3本以上の脚部を有し、上記台座は、上記3本以上の脚部をそれぞれ支承する3個以上の受け部を有することを特徴とする請求項1に記載の入浴介護装置。
  3. 上記受け部の少なくとも2個又は上記脚部の少なくとも2本は、鉛直方向に弾性的に変位するよう構成されていることを特徴とする請求項2に記載の入浴介護装置。
  4. 上記受け部の少なくとも2個は、鉛直方向に弾性的に変位するよう構成された弾性受け部であり、上記台座に上記椅子が載置されていない状態において、複数の上記弾性受け部は互いに鉛直方向の位置が異なることを特徴とする請求項3に記載の入浴介護装置。
  5. 上記脚部の少なくとも2本は、鉛直方向に弾性的に変位するよう構成された弾性脚部であり、上記台座に上記椅子が載置されていない状態において、複数の上記弾性脚部の下面は互いに鉛直方向の位置が異なることを特徴とする請求項3に記載の入浴介護装置。
  6. 上記枠体には、上記浴室の側壁面に向かって進退すると共に当接して、上記浴室内における上記枠体の位置を調整すると共に固定する位置決め部材が設けてあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の入浴介護装置。
  7. 上記枠体は、鉛直方向に立設した複数の縦柱を有し、該複数の縦柱の少なくとも一つには、鉛直方向に進退可能な高さ調整部材が下端から突出形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の入浴介護装置。
  8. 上記椅子は、座部と背もたれ部と肘掛部とを備え、上記座部には、上記椅子に座った上記入浴者の肛門周辺に向かって開口する底面開口部が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の入浴介護装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109288424A (zh) * 2018-10-19 2019-02-01 王军 一种吊凳及其应用

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