JP2018121846A - 入浴介助装置 - Google Patents

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JP2018121846A JP2017015946A JP2017015946A JP2018121846A JP 2018121846 A JP2018121846 A JP 2018121846A JP 2017015946 A JP2017015946 A JP 2017015946A JP 2017015946 A JP2017015946 A JP 2017015946A JP 2018121846 A JP2018121846 A JP 2018121846A
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智之 石川
Tomoyuki Ishikawa
智之 石川
聡子 荒木
Satoko Araki
聡子 荒木
雄太 酒井
Yuta Sakai
雄太 酒井
永石 昌之
Masayuki Nagaishi
昌之 永石
鈴木 貴弘
Takahiro Suzuki
貴弘 鈴木
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Toto Ltd
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Abstract

【課題】入浴状態における入浴スペースを広くとることができるとともに、またぎ動作の際に被介助者により安心感を与えることができる入浴介助装置を提供する。【解決手段】入浴介助装置は、浴槽150のリム上の所定位置に載置される本体10と、座面昇降上限位置P2と座面昇降下限位置との間を上下移動可能な座面部15と、本体に設けられ、被介助者のまたぎ動作の際に、被介助者に接触し、被介助者の骨盤を支えることが可能な上体支え部20と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、入浴介助装置に関する。
自分で浴槽へ入浴することが難しい高齢者などに向けた福祉機器として、入浴介助装置がある。入浴介助装置は、浴槽のリムの上に設置され、介助を必要とする者(被介助者、例えば、高齢者など)の入浴を助ける。
例えば、特許文献1には、座面部を浴槽内にて昇降可能な背もたれ付きのシート(座面部)を備える入浴介助装置が記載されている。
また、特許文献2には、浴槽内を昇降可能で背もたれを有しないシート(座面部)を備える入浴介助装置が記載されている。
特許第3726914号公報 特開2009−22545号公報
しかしながら、特許文献1記載の入浴介助装置のように座面部に背もたれが設けられている入浴介助装置においては、座面部に背もたれが設けられる分、座面の前後方向の幅が大きくなる。そのため、座面部が下降して浴槽内の最下位置に位置する状態、すなわち入浴状態において入浴スペースを広くとることができない。
一方、特許文献2記載の入浴介助装置のように座面部に背もたれが設けられていない入浴介助装置においては、座面部に背もたれが設けられていない分、座面部の前後方向の幅を小さくすることができる。よって、入浴状態における入浴スペースを広くとることができる。
しかしながら、特許文献2記載の入浴介助装置においては、背もたれが設けられていないため、特に、またぎ動作の際に被介助者が不安を感じる可能性がある。具体的には、またぎ動作では、片足ずつ浴槽をまたぐ必要があるため、浴槽をまたぐ際に、片足を地面から離し、高く上げた状態になることで上半身が後方側へ傾く。高齢者においては関節の可動域が狭いため、足を上げることによる上半身の傾きが顕著である。そのため、またぎ動作において被介助者は上半身が後方側へ倒れるのではないかという不安を感じる可能性がある。よって、被介助者に安心感を与えるという点について、さらに改良の余地がある。 本発明では、入浴状態における入浴スペースを広くとることができるとともに、またぎ動作の際に被介助者に安心感を与えることができる入浴介助装置を提供することを目的とする。
第1の発明の入浴介助装置は、浴槽のリム上の所定位置に載置される本体と、前記本体に取り付けられた座面部と、前記座面部を、座面昇降上限位置と前記座面昇降上限位置よりも高さの低い浴槽底部側の座面昇降下限位置との間の昇降区間以内で昇降させる昇降装置と、を備えた入浴介助装置において、前記座面部よりも上方に位置し、被介助者のまたぎ動作の際に、前記被介助者に接触可能、且つ、前記被介助者の骨盤が後傾しないように少なくとも被介助者の腰椎の一部を支えることが可能な上体支え部を備え、前記上体支え部は、前記座面部の後方側に位置し、前記本体および前記座面部のうち前記本体のみに設けられていることを特徴とする。
第1の発明によれば、座面部よりも上方に位置し、被介助者のまたぎ動作の際に、被介助者の骨盤が後傾しないように少なくとも被介助者の腰椎の一部を支えることが可能な上体支え部を備えているため、被介助者のまたぎ動作の際に、被介助者の上半身(上体)が所定の傾き以上に後傾しないように支えることができる。さらに、上体支え部は、座面部の後方側に位置し、本体および座面部のうち本体のみに設けられているため、座面部に上体支え部が設けられていない分、座面部の前後方向の幅を小さくすることができる。これにより、入浴状態における入浴スペースを広くとることができる。よって、入浴状態における入浴スペースを広くとることができるとともに、またぎ動作の際に被介助者に安心感を与えることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記座面部は、前後方向において前記上体支え部との間に所定の隙間が形成されるように設けられていることを特徴とする。
第2の発明によれば、座面部は、前後方向において本体との間に所定の隙間が形成されるように設けられているため、またぎ動作の際に、被介助者の上半身と本体とが干渉することを抑制し、被介助者の上半身(上体)を適度な傾きで後方側へ傾けることができ、その結果、足を上げやすくなる。また、またぎ動作の際に、被介助者の臀部と本体とが干渉することを抑制するため、またぎ動作において座面部上にて身体の向きが変えやすくなる。よって、またぎ動作の際に被介助者に安心感を与えつつ、容易にまたぎ動作を行うことができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記上体支え部は、上面視において、中央且つ後方に向けて傾斜していることを特徴とする。
第3の発明によれば、上体支え部が上面視において中央且つ後方に向けて傾斜していることにより、またぎ動作の際に、入浴介助装置の幅方向に被介助者の身体が滑ることを抑制することができるため、被介助者の身体の向きに応じて横滑りすることなく上半身を支えることができる。よって、またぎ動作の際に被介助者により安心感を与えることができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記上体支え部は、前記上面視において、前記中央且つ後方に向けて湾曲傾斜していることを特徴とする。
第4の発明によれば、上体支え部が上面視において中央且つ後方に向けて湾曲傾斜していることにより、被介助者の後傾に対して曲面で支えを行うことができるため、被介助者の背中の湾曲に添って上半身の支えを行うことが可能となる。よって、スムーズにまたぎ動作を行うことができるとともに、またぎ動作の際に被介助者により安心感を与えることができる。
第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記上体支え部は、前記上体支え部の前後方向の鉛直断面において、上方から下方に向かうにつれて前記座面部に近づくように下方傾斜していることを特徴とする。
第5の発明によれば、上体支え部は、上体支え部の前後方向の鉛直断面において、上方から下方に向かうにつれて座面部に近づくように下方傾斜しているため、またぎ動作において、被介助者の上半身(上体)と上体支え部との接触面積をより広くとることができる。このため、またぎ動作の際に被介助者により安心感を与えることができる。
本発明によれば、入浴状態における入浴スペースを広くとることができるとともにまたぎ動作の際に被介助者により安心感を与える入浴介助装置を提供することができる。
図1(a)〜図1(d)は、実施形態に係る入浴介助装置を例示する模式的斜視図である。 図2(a)〜図2(e)は、実施形態に係る入浴介助装置を例示する模式図である。 図3(a)及び図3(b)は、実施形態に係る入浴介助装置の動作を例示する模式図である。 図4(a)及び図4(b)は、実施形態に係る入浴介助装置の動作を例示する模式図である。 図5(a)及び図5(b)は、実施形態に係る入浴介助装置の動作を例示する模式図である。 図6(a)〜図6(g)は、実施形態に係る入浴介助装置の使用例を示す模式図である。 図7(a)〜図7(f)は、実施形態に係る入浴介助装置の使用例を示す模式図である。 図8(a)及び図8(b)は、実施形態に係る入浴介助装置の使用例を示す模式図である。 実施形態に係る入浴介助装置を例示する模式的断面図である。 図10(a)及び図10(b)は、実施形態に係る入浴介助装置の本体を例示する模式図である。 図11(a)〜図11(d)は、実施形態に係る入浴介助装置の座面部及びスライド台座を例示する模式図である。
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。各図面中、同じ要素には同じ符号を付している。
図1(a)〜図1(d)は、実施形態に係る入浴介助装置を例示する模式的斜視図である。
図1(a)及び図1(b)は、入浴介助装置110が、浴槽150の上に載置されている状態を例示している。図1(c)及び図1(d)は、入浴介助装置110を例示している。入浴介助装置110は、座面移乗位置状態ST1及び座面昇降上限位置状態ST2を有する。図1(a)及び図1(c)は、座面移乗位置状態ST1を例示している。図1(b)及び図1(d)は、座面昇降上限位置状態ST2を例示している。
入浴介助装置110は、本体10、座面部15及び上体支え部20を含む。
本体10は、浴槽150のリム上の所定位置に載置される。例えば、浴槽150は、第1〜第4リム151a〜151dを有する。第1リム151a及び第2リム151bのそれぞれの長さは、第3リム151c及び第4リム151dのそれぞれの長さよりも長い。例えば、浴槽150は、略長方形である。
本体10は、第1アーム部11、第2アーム部12、及び、接続部13を含む。第2アーム部12は、第1アーム部11から幅方向Dwにおいて離れている。幅方向Dwは、例えば、浴槽150の幅方向(短手方向)に対応する。第1アーム部11及び第2アーム部12は、浴槽150の長さ方向(長手方向)に沿って延びる。この方向は、幅方向Dwと交差する。接続部13は、第1アーム部11の一端と、第2アーム部12の一端と、に接続される。本体10が浴槽150のリム上の所定位置に載置された際に、第1アーム部11は第1リム151a上に位置し、第2アーム部12は、第2リム151b上に位置する。
本体10の幅(幅方向Dwに沿った長さ)は、変更可能でも良い。その場合、浴槽150の幅に応じて、幅調整手段により第1アーム部11と第2アーム部12との間の幅方向Dwに沿った距離が調整される。これにより、本体10の幅が変化する。本体10の幅が調整可能であることにより、入浴介助装置110は、様々な浴槽150に設置することができる。
入浴介助装置110は、スライド移動手段(スライド台座16及び土台16A)を備えている。土台16Aの上に、スライド台座16が設けられ、スライド台座16の上に座面部15が取り付けられている。座面部15は、スライド台座16の上を幅方向Dwに沿ってスライド移動可能である。土台16Aは、本体10と接続可能であり、且つ、本体10に対して取り外しが可能である。土台16Aは、幅調整手段による幅調整により、伸縮可能である。
後述するように、本体10に取付部11A及び11B(図10(a)参照)が設けられ、取付部11A及び11Bに繋がれた第1ケーブル16a及び第2ケーブル16bに、土台16Aが吊り下げられる。土台16Aにスライド台座16が取り付けられ、スライド台座16の上部に座面部15が取り付けられる。座面部15は、第1ケーブル16a、第2ケーブル16b、土台16A及びスライド台座16を介して、本体10に着脱可能に設けられる。
浴室内での浴槽150の設置状態により、浴槽150と洗い場との位置関係は変化する。図1(a)に示した例では、第1リム151aの手前側に洗い場がある。この場合、被介助者は、第1リム151aをまたいで浴槽150に入る。この場合、第1リム151a側に座面部15が配置されるように、座面部15(土台16A及びスライド台座16)が本体10に取り付けられる。
一方、別の例では、図1(a)における第2リム151bの奥側に洗い場がある。この場合、被介助者は、第2リム151bをまたいで浴槽150に入る。この場合、第2リム151b側に座面部15が配置されるように、座面部15(土台16A及びスライド台座16)が本体10に取り付けられる。
以下では、図1(a)に示した場合(第1リム151aの手前側に洗い場があり、第1リム151a側に座面部15が配置される場合)について説明する。
座面部15は、本体10に取り付けられ、本体に対して幅方向Dw(矢印AA)に沿って移動可能である。座面部15は、座面移乗位置P1(図1(a)及び図1(c)参照)と座面昇降上限位置P2(図1(b)及び図1(d)参照)と、の間を矢印AAに沿ってスライド移動可能である。さらに、後述するように、座面部15は、上下方向Dv(高さ方向)に沿って移動可能である。さらに、後述するように、座面部15は、座面昇降上限位置P2と座面昇降下限位置P3(図4(b)及び図5(b)参照)との間を上下移動可能である。
被介助者は、座面移乗位置P1において、座面部15の上に座る。この後、被介助者は、浴槽150のリムをまたぐ。これにより、被介助者の足は、浴槽の内部側に入る。そして、座面部15の座面移乗位置P1から座面昇降上限位置P2へのスライド移動により、被介助者の身体(臀部)は、座面昇降上限位置P2に移動する。この後、座面部15の座面昇降上限位置P2から座面昇降下限位置(後述)への移動により、被介助者の身体は、浴槽150の湯の中に入る。
被介助者が座面昇降上限位置P2における座面部15に座っているときに、本体10の接続部13は、被介助者の後方に位置する。接続部13から座面昇降上限位置P2に向かう方向が、前方に対応する。座面昇降上限位置P2から接続部13に向かう方向が、後方に対応する。前後方向は、前方の方向または後方の方向である。
座面部15には、背もたれや手すりが設けられていない。背もたれや手すりが設けられる場合には、被介助者が安定して座るために必要な面積の座面の外側に背もたれや手すりを設ける必要がある。これに対して、背もたれや手すりが設けられていない場合には、座面部15の面積は、被介助者が安定して座るために必要な面積だけ確保できれば良い。このため、座面部15に背もたれや手すりが設けらていないことにより、入浴介助装置110は、前後方向にコンパクトにできる。座面部15に背もたれや手すりが設けられていると、入浴時の邪魔にもなる。背もたれや手すりのような立体構造が設けられると、清掃も複雑になる。座面部15は、凹形状であっても良い。
上体支え部20は、座面部15よりも上方に位置し、被介助者のまたぎ動作の際に、被介助者に接触可能、且つ、被介助者の骨盤が後傾しないように少なくとも被介助者の腰椎の一部を支えることが可能である。上体支え部20は、座面部15の後方側に位置し、本体10および座面部15のうち本体10のみに設けられている。
実施形態においては、座面部15よりも上方に位置し、被介助者のまたぎ動作の際に、被介助者の骨盤が後傾しないように少なくとも被介助者の腰椎の一部を支えることが可能な上体支え部20を備えているため、被介助者のまたぎ動作の際に、被介助者の上半身(上体)が所定の角度以上後傾しないように支えることができる。さらに、上体支え部20は、座面部15の後方側に位置し、本体10および座面部15のうち本体10のみに設けられているため、座面部15に上体支え部20が設けられていない分、座面部15の前後方向の幅を小さくすることができる。よって、入浴状態における入浴スペースを広くとることができる。よって、入浴状態における入浴スペースを広くとることができるとともに、またぎ動作の際に被介助者に安心感を与えることができる。
図1(a)〜図1(d)に示す例では、本体10には、側方手がかり部30(例えば、手すり)がさらに設けられている。さらに、後方手がかり部40及び40Aも設けられる。後述するように、このような手がかり部(側方手がかり部30、後方手がかり部40及び40A)により、座面移乗位置P1から座面昇降上限位置P2までの移乗時の一連の動作において、さらに高い安全性が得られる。
既に説明したように、入浴介助装置110が、浴槽150の上部に載置されるときにおいて、入浴介助装置110の載置の向きは、前後どちらでも良い。スライド台座16及び座面部15が載置される土台16Aは、本体10に対して着脱可能である。土台16Aを本体10に対して着脱することで、スライド台座16及び座面部15も本体10に対して着脱される。土台16Aは、本体10に対して前後どちらの方向でも取り付け可能である。土台16Aの取りつけ方向が変わると、座面部15の向きも変わる。浴槽150の横に設けられる洗い場の位置に基づいて、土台16Aの取り付け向きが設定される。
座面部15、スライド台座16、及び、土台16Aは、前後対称の構成を有する。土台16Aの取り付け位置が前後どちらの場合でも、被介助者は安定して座面部15に座ることができる。
以下、上体支え部20の例について、説明する。
図2(a)〜図2(e)は、実施形態に係る入浴介助装置を例示する模式図である。
図2(a)は、斜視図である。図2(b)は、上面図である。図2(c)〜図2(e)は、上体支え部20の形状及び座面部15の位置を例示する断面図である。図2(c)〜図2(e)は、それぞれ、図2(a)及び図2(b)のA1−A2線断面、B1−B2線断面及びC1−C2線断面に対応する。
図2(a)及び図2(b)に示すように、上体支え部20は、本体10(接続部13)の、座面部15側の側面に対応する。図2(b)に示すように、上体支え部20は、上面視において、中央に向けて傾斜している。この中央は、幅方向Dwにおける上体支え部20の中央部分である。上体支え部20は凹状である。上体支え部20は、座面部15の座面昇降上限位置P2から後方に後退している。
上体支え部20が、上面視において、中央且つ後方に向けて傾斜していることにより、またぎ動作の際に、身体の向きに応じて上半身を支えることができる。またぎ動作は、身体の向きを変えながら行われる。従って、上体の向きによっては、傾斜を設けていない場合、横滑りし易い。上体支え部20が、上面視において、中央且つ後方に向けて傾斜していることにより、またぎ動作の際に、入浴介助装置の幅方向に被介助者の身体が滑ることを抑制することができるため、身体の向きに応じて横滑りをすることなく上半身を支えることができる。これにより、またぎ動作の際に被介助者により安心感を与えることができる。
上体支え部20が、上面視において中央且つ後方に向けて湾曲傾斜していることにより、被介助者の後傾に対して曲面で支えを行うことができるため、被介助者の背中の湾曲に添って上半身の支えを行うことが可能となる。よって、スムーズにまたぎ動作を行うことができるとともに、またぎ動作の際に被介助者により安心感を与えることができる。
図2(b)に示すように、上体支え部20は、第1端部20aと、第2端部20bと、中間部20cと、を含む。中間部20cは、第1端部20aと第2端部20bとの間にある。第1端部20aから第2端部20bに向かう方向(幅方向Dw)は、座面昇降上限位置P2から上体支え部20に向かう方向(前後方向)と交差している。
上体支え部20と座面部15との間の前後方向に沿った距離は、第1端部20aから中間部20cに向かうに従って増大する。上体支え部20と座面部15との間の前後方向に沿った距離は、第2端部20bから中間部20cに向かうに従って増大する。
上体支え部20は、上体支え部20の前後方向の鉛直断面において、上方から下方に向かうにつれて座面部15に近づくように下方傾斜している。
図2(c)、図2(d)及び図2(e)に示すように、上体支え部20は、上方に向かった傾斜を有する。上体支え部20と座面部15との間の、前後方向に沿った距離dsは、下から上に向かって増大する。
このような形状により、またぎ動作において、被介助者の上半身(上体)と上体支え部20との接触面積をより広くとることができるなる。このため、またぎ動作の際に被介助者により安心感を与えることができる。
図2(d)に示すように、上体支え部20の中間部20cにおいて、上体支え部20の一部は、傾斜している。この傾斜している部分の長さL3は、比較的長い。一方、第1端部20a及び第2端部20bのそれぞれにおいても、上体支え部20の一部は、傾斜している。これらの傾斜している部分の長さL1及びL2は、比較的短い。このように、中間部20cにおける傾斜した部分の長さL3は、第1端部20aにおける傾斜した部分の長さL1よりも長い。長さL3は、第2端部20bにおける傾斜した部分の長さL2よりも長い。
後述するように、座面部15の昇降動作において座面部15が座面昇降下限位置P3に位置した際、すなわち、被介助者が浴槽150の湯の中に入ったときに、上体支え部20のこのような傾斜面に頭をのせることができる。これにより、快適な入浴姿勢をとることができる。
図2(b)〜図2(e)に示すように、座面部15は、前後方向において上体支え部20との間に所定の隙間SPが形成されるように設けられている。
これにより、またぎ動作の際に、被介助者の上半身と本体10とが干渉することを抑制し、被介助者の上半身(上体)を適度な傾きで後方側へ傾けることができ、その結果、足を上げやすくなる。また、またぎ動作の際に、被介助者の臀部と本体10とが干渉することを抑制するため、またぎ動作において座面部15上にて身体の向きが変えやすくなる。よって、またぎ動作の際に被介助者に安心感を与えつつ、容易にまたぎ動作を行うことができる。
座面部15と本体10との間に所定の隙間SPが形成されていない場合、またぎ動作の際に足を上げようとしても上半身が上体支え部20に干渉してしまい、それ以上後方側へ傾くことが困難である。そのため、足を上げることができず、浴槽150をまたぐことが困難である。座面部15と本体10との間に所定の隙間SPが形成されていない場合、被介助者が上体支え部20側に近づいて着座してしまうと、またぎ動作の際に身体の向きを変えたくても、上体支え部20に引っ掛かってしまい、向きを変えることが困難になりやすい。
以下、入浴介助装置110の動作の例について説明する。
図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)、図5(a)及び図5(b)は、実施形態に係る入浴介助装置の動作を例示する模式図である。
図3(a)は、座面移乗位置状態ST1に対応する上面図である。図3(b)は、座面昇降上限位置状態ST2に対応する上面図である。座面部15は、さらに座面昇降下限位置状態ST3を有する。図4(a)は、座面昇降上限位置状態ST2に対応する横断面図である。図4(b)は、座面昇降下限位置状態ST3に対応する横断面図である。図5(a)は、座面昇降上限位置状態ST2に対応する、入浴介助装置の上下方向Dvの中央における縦断面図である。図5(b)は、座面昇降下限位置状態ST3に対応する、入浴介助装置の上下方向Dvの中央における縦断面図である。
図3(a)に示すように、座面移乗位置状態ST1において、座面部15は、座面移乗位置P1にある。座面移乗位置P1における座面部15は、上面視において、浴槽150のリムと重なる位置に位置し、リム151a側(洗い場側)に最も寄っている。座面移乗位置P1において、座面部15の端部は、浴槽150の外側に位置している。すなわち、座面移乗位置P1において、座面部15の端部は、浴槽150の外側(第1アーム部11の外側)に位置している。これにより、被介助者が座面部15に座るのが容易になる。
座面部15は、スライド台座16の上部に取り付けられている。座面部15は、スライド台座16の上部において、幅方向Dwに沿って、座面移乗位置P1と座面昇降上限位置P2との間を移動可能である。
図3(b)に示すように、座面昇降上限位置P2における座面部15は、上面視において浴槽150のリムと重ならない位置に位置し、側面視において浴槽150のリムよりも上方に位置する。座面移乗位置P1と座面昇降上限位置P2との間の移動は、スライド移動である。この移動において、座面部15は、実質的に回転しない。実質的に回転しないスライド移動により、入浴介助装置110の構成が簡単になる。
スライド移動する座面部15の上面に被介助者が座った状態で、介助者が、座面部15または被介助者の身体の一部を幅方向Dwに押すことで、被介助者の身体(臀部)は、座面移乗位置P1から座面昇降上限位置P2に移動する。この座面昇降上限位置P2から、座面部15は下降する。すなわち、座面部15は、図4(a)に示すように、座面部15は、矢印ABに沿って上下移動可能である。
図4(a)及び図5(a)に示す座面昇降上限位置状態ST2において、座面部15は、座面昇降上限位置P2にある。この状態から座面部15は下降する。座面昇降上限位置P2において、座面部15は、浴槽150のリム(第1リム151a)の上面よりも上方にある。
図4(b)及び図5(b)に示す座面昇降下限位置状態ST3において、座面部15は、座面昇降下限位置P3にある。座面昇降下限位置P3は、座面昇降上限位置P2よりも浴槽150の底部側に位置する。座面昇降下限位置P3において、土台16Aは、浴槽150の底面152bに接する。座面昇降下限位置P3において、座面部15が安定する。
座面部15の上下移動により、被介助者の身体は、座面昇降上限位置P2から座面昇降下限位置P3まで下降する。座面部15が座面昇降上限位置P2から座面昇降下限位置P3まで下降することで、被介助者の身体は、浴槽150の湯の中に入る。このように、昇降装置を備えることで、浴槽150の湯の中に入るまでの上下方向Dvにおける動作を介助することができるため、被介助者の安全な入浴が可能になる。
図4(a)の座面昇降上限位置P2と、図4(b)の座面昇降下限位置P3と、の間の座面部15の上下移動は、本体10と土台16Aとの間を結ぶケーブルにより行われる。図4(b)に示すように、第1アーム部11に第1ケーブル16aが接続されている。第2アーム部12に第2ケーブル16bが接続されている。第1ケーブル16a及び第2ケーブル16bは、土台16Aに接続されている。土台16Aは、これらのケーブルによりつり下げられている。これらのケーブルの第1アーム部11と土台16Aとの間の長さ及び第2アーム部12と土台16Aとの間の長さを長くすると、土台16A及びスライド台座16を介して土台16Aに取り付けられた座面部15は下降する。これらのケーブルの長さを短くすると、土台16A、スライド台座16、及び座面部15は、上昇する。
この例では、土台16Aの一端に第1接触部17a(例えば、車輪など)が設けられている。土台16Aの他端に第2接触部17b(例えば、車輪など)が設けられている。第1接触部17aから第2接触部17bに向かう方向は、幅方向Dwに沿っている。第1接触部17aは、浴槽150の第1リム151aの内壁面151afに接することが可能である。第2接触部17bは、浴槽150の第2リム151bの内壁面151bfに接することが可能である。
座面部15(及びスライド台座16、土台16A)の上下移動は、第1接触部17aが浴槽150の第1リム151aの内壁面151afに接し、第2接触部17bが浴槽150の第2リム151bの内壁面151bfに接した状態で行われる。これらの接触部が内壁面に接しつつ、上下移動することで、座面部15は、安定した姿勢で上下移動することができる。
浴槽150への入浴介助装置110の配置において、座面移乗位置P1が、上面視において、第1リム151a(第1アーム部11)と重なる位置にあっても良く、または、座面移乗位置P1が、上面視において、第2リム151b(第2アーム部12)と重なる位置にあっても良い。上記の例では、上面視において座面移乗位置P1が第1リム151aと重なる位置にある。この場合は、少なくとも第1接触部17aが内壁面151afに接した状態で、座面昇降上限位置P2と座面昇降下限位置P3との間の昇降区間内を座面部15(及び土台16A、スライド台座16)が上下移動する。座面移乗位置P1が上面視において第2リム151bと重なる位置にある場合は、少なくとも第2接触部17bが内壁面151bfに接した状態で、座面昇降上限位置P2と座面昇降下限位置P3との間の昇降区間内を座面部15(及び土台16A、スライド台座16)が上下移動する。
このように、実施形態においては、土台16Aの2つの接触部(第1接触部17a及び第2接触部17b)が、浴槽150の内壁面に沿った状態で、座面部15(及び土台16A)が上下移動する。これにより、安定した上下移動が得られる。
一般に、浴槽150において、対向する2つの内壁面の間の距離は、上から下に向かうに従って短くなる。内壁面は、このような傾斜を有する。
このように、土台16Aの2つの接触部の一方が浴槽150の内壁面に沿った状態で座面部15が下降すると、座面部15の位置は、浴槽150の外側から浴槽150の中央へ向けた方向に移動する。中央に向けたこの移動は、内壁面の上記の傾斜に基づく。
浴槽150の幅方向Dwの幅W1(図4(a)参照)は、入浴介助装置110が適用可能な最大幅である。幅W1は、適用可能な最小幅でも良い。浴槽150(リム)の上に本体10を載置し座面部15を下降させたときに、座面部15は、浴槽150の幅方向Dwの中央に向けて移動する。
これにより、本体10の幅に関わらず、座面部15のスライド移動距離d1(図3(b)参照)が一定であっても、座面昇降下限位置P3が浴槽の幅方向Dwにおける中央側に位置する。よって、幅調整手段によって調整可能な幅が最大幅の状態であっても、入浴時に快適な姿勢で入浴することができる。
被介助者が入浴した後、座面部15は、座面昇降上限位置P2まで上昇し、座面昇降上限位置P2から、座面移乗位置P1にスライド移動して、元の位置に戻る。被介助者は、座面部15から立ち上がり、一連の動作が終了する。
上記の図3(a)及び図3(b)に関して説明したように、昇降装置(図9(a)に例示するモータ13Mおよびケーブルなど)は、座面部15を、座面昇降上限位置P2と、浴槽底部側の座面昇降下限位置P3、との間の昇降区間内で、第1方向(上下方向Dv)に昇降させる。座面昇降上限位置P2は、上面視において浴槽150のリム上に位置せず、且つ、側面視においてリムよりも上方に位置する。座面昇降下限位置P3は、土台16Aが浴槽150の底面152bに接するときの座面部15の位置である。
実施形態においては、側方手がかり部30がさらに設けられている。図3(a)に示すように、側方手がかり部30は、洗い場側(座面移乗位置P1の側)とは、反対側に設けられる。すなわち、幅方向Dwにおいて、座面移乗位置P1における座面部15の位置と、側方手がかり部30の位置と、の間に、座面昇降上限位置P2における座面部15の位置がある。
図1(a)、図1(b)、図4(a)に示すように、側方手がかり部30は、浴槽150の内側に向けて突出している。このような側方手がかり部30を設けることにより、以下に説明するように、被介助者は、より安全にまたぎ動作およびスライド移動をすることができる。
以下、実施形態に係る入浴介助装置110の使用例について説明する。入浴介助装置110を使用する際には、大きく分けて、移乗(着座)動作、またぎ動作、横(スライド)移動動作、及び、昇降動作の4つの動作がある。
以下の図6(a)〜図6(g)は、移乗(着座)動作、またぎ動作、横(スライド)移動動作について例示している。
図6(a)〜図6(g)は、実施形態に係る入浴介助装置の使用例を示す模式図である。
図6(a)に示すように、使用者81(被介助者)の着座前の状態において、座面部15は、座面移乗位置P1にある。
図6(b)に示すように、使用者81は、座面部15の上面に、後ろ向きに座る。このとき、使用者81は、手(この場合は右手)を後方手がかり部40に添えて、身体を支える。安全な着座が行われる。
図6(c)に示すように、着座後、使用者81は、後方手がかり部40から手を離す。
図6(d)に示すように、使用者81は、片方の足81aを浴槽150のリム(この例では第1リム151a)の上を通過させて、またぐ。このとき、使用者81は、またぎ始めは後方手がかり部40に片方の手を添えて身体を支える。またぎ動作が進むにつれて身体の向きも変わるため、片方の足81aのまたぎ途中で、後方手がかり部40から手を離す。その後、身体の向きが変わることで側方手がかり部30に手が届く距離になると、もう片方の手で、側方手がかり部30を掴んで、身体を支える。このようにして、安全なまたぎ動作が実施される。
図6(e)に示すように、使用者81は、別の片方の足81bを浴槽150のリム(この例では第1リム151a)の上を通過させて、またぐ。これにより、使用者81の両方の足は、浴槽150の内部に入る。片方の足81bのまたぎ動作においても、使用者81は、片方の手で、側方手がかり部30を掴んで、身体を支える。このようにして、安全なまたぎ動作が実施される。
図6(f)に示すように、またぎ動作の終了後、使用者81は手を側方手がかり部30から離す。使用者81は、身体を支えるために側方手がかり部30を掴んだままでもよい。図6(a)〜図6(f)の動作において、介助者は、被介助者を適宜介助する。
図6(g)に示すように、座面部15は、矢印AAに沿う方向(幅方向Dw)に沿って、スライド移動する。例えば、介助者が、座面部15または被介助者の身体の一部を押すことにより、座面部15がスライド移動する。スライド移動により、座面部15は、座面昇降上限位置P2に移動し、使用者81の身体(臀部)は、浴槽150の内側に向けて移動する。このスライド移動の際には、使用者81は、側方手がかり部30を掴むことで身体を支え続けることができる。よって、座面移乗位置から座面昇降上限位置までのスライド時においても、使用者81の転倒を防止することができる。
このように、実施形態においては、座面移乗位置P1の座面部15の上面に使用者81が座り、この後、使用者81は、片方の足ずつ、またぐ。この後、座面昇降上限位置P2に座面部15がスライドして、使用者81の身体は、安全に浴槽150の内部(中央部)に移動する。座面移乗位置P1から座面昇降上限位置P2までの移乗時の一連の動作が、安全に実施できる。
このとき、上記の後方手がかり部40および側方手がかり部30を使用することで、使用者81の身体が安定して支えられるため、より安全なまたぎ動作が得られる。浴槽150の幅(幅方向Dwの長さ)が広い場合でも側方手がかり部30が設けられていることにより、使用者81は、スライド移動の際に側方手がかり部30を使用することで、安全にスライド移動を行うことができる。
実施形態により、使用者81の安全性が高まる。介助者の動作も容易になる。例えば、またぎ動作において、介助者が被介助者(使用者81)の体重を支えなければならない場合は、介助者の負担が大きく、腰痛などが生じ易い。実施形態においては、スライド移動手段が設けられているため、介助者は、座面部15または被介助者の身体の一部を押すだけで、被介助者を座面移乗位置P1から座面昇降上限位置P2までスライド移動させることができる。このため、介助者が被介助者を支えることなどの負担が軽減できる。
図6(d)〜図6(g)に示す動作において、上体支え部20により、使用者81の上体(背など)を支えることができる。これにより、座面移乗位置P1から座面昇降上限位置P2までの移乗時の一連の動作において、安心感を与えることができる。
以下、使用者81(被介護者)が上体支え部20を利用してまたぎ動作を行う例を具体的に説明する。
図7(a)〜図7(f)は、実施形態に係る入浴介助装置の使用例を示す模式図である。
図7(a)、図7(c)及び図7(e)は、上面図である。図7(b)、図7(d)及び図7(f)は、側面図である。図7(a)及び図7(b)は、着座時に対応する。図7(c)及び図7(d)は、片方の足81aのまたぎ動作に対応する。図7(e)及び図7(f)は、別の片方の足81bのまたぎ動作に対応する。
図6(a)〜図6(c)の動作において、図7(a)及び図7(b)に示すように、着座時において、使用者81は、手を後方手がかり部40に添えて、身体を支える。
図6(d)の動作において、図7(c)及び図7(d)に示すように、使用者81は、片方の足81aを浴槽150のリム(この例では第1リム151a)の上を通過させて、またぐ。このとき、上体支え部20は、使用者81の上体(背)と接触可能、且つ、被介助者の骨盤が後傾しないように少なくとも被介助者の腰椎の一部を支えることが可能となるように構成されている。そのため、使用者81の上体が後方側に傾きすぎたとしても、使用者81の上体(背)と接触することで、上体支え部20は、使用者81の骨盤を支えることができる。これにより、またぎ動作の際に、被介助者の上半身が大きく後傾することを抑制できるため使用者81に安心感を与えることができる。また、片方の足81aのまたぎ動作がより安全に実施される。
図6(e)の動作において、図7(e)及び図7(f)に示すように、使用者81は、別の片方の足81bを浴槽150のリム(この例では第1リム151a)の上を通過させて、またぐ。このとき、上体支え部20は、使用者81の上体(背)と接触可能、且つ、被介助者の骨盤が後傾しないように少なくとも被介助者の腰椎の一部を支えることが可能となるように構成されている。そのため、使用者81の上体が後方側に傾きすぎたとしても、使用者81の上体(背)と接触することで、上体支え部20は、使用者81の骨盤を支える。これにより、またぎ動作の際に、被介助者の上半身が大きく後傾することを抑制できるため使用者81に安心感を与えることができる。また、別の片方の足81bのまたぎ動作がより安全に実施される。
このように、上体支え部20は、使用者81のまたぎ動作の際に、使用者81の上体を支える。これにより、またぎ動作の際に被介助者に安心感を与えることができる。
図6(g)及び図7(f)の状態の後、以下に説明するように、座面部15が下降し、使用者81が浴槽150の湯の中に入る。
図8(a)及び図8(b)は、実施形態に係る入浴介助装置の使用例を示す模式図である。図8(a)及び図8(b)は、入浴介助装置の幅方向Dwの中央における縦断面図である。
図8(a)は、使用者81が座面昇降上限位置P2に位置する座面部15の上面に座った状態を示している。この状態から、座面部15が下降する。
図8(b)は、使用者が座面昇降下限位置P3に位置する座面部15の上面に座った状態を示している。座面部15は、昇降装置により、図8(a)に示す状態から図8(b)に示す状態まで下降する。このとき、使用者81は座面部15の移動にともなって移動するため、浴槽150で入浴することができる。
このとき、座面部15が座面昇降下限位置P3に位置した際に、上体支え部20(傾斜面)に、使用者の頭部81hをのせることができる。これにより、快適な入浴姿勢が得られる。
使用者81の入浴が終わった後は、座面部15は、座面昇降上限位置P2まで上昇し、座面昇降上限位置P2から、座面移乗位置P1にスライド移動して、元の位置に戻る。使用者81は、座面部15から立ち上がり、一連の動作が終了する。
以下、上体支え部20の高さ及び傾斜の例について説明する。
図9は、実施形態に係る入浴介助装置を例示する模式的断面図である。
図9に示すように、上体支え部20の上端部は、座面部15の上面15uよりも上方に位置する。上体支え部20の高さが低すぎると、そもそも使用者81の骨盤が傾かないように腰椎を支えることが困難である。また、上体支え部20の高さが高すぎると、またぎ動作の際に使用者81の背中と上体支え部20が干渉してしまい、またぎ動作が行い難くなる。そのため、上体支え部20の上端部と、座面部15の上面15uと、の間の高さの差H2は、100mm以上250mm以下であることが好ましい。
上体支え部20(中間部20c)と、座面部15の上面15uと、の間の角度θは、例えば、100度以上110度以下である。このような角度により、またぎ動作の際に、上体支え部20は使用者81の上体を安定して支えることができる。
本体10の一部となる上体支え部20と、座面部15と、の間の隙間SPが狭すぎると、使用者81と上体支え部20が干渉してしまい、干渉防止という効果を得ることが困難である。また、隙間SPが広すぎると、そもそも使用者81の上体が上体支え部20に接触し難くなり、安心感に対する効果が得にくくなる。そのため、本体10の一部となる上体支え部20と、座面部15と、の間の距離dx(隙間SPの長さに対応)は、50mm以上80mm以下であることが好ましい。さらに、座面部15の前端から上体支え部20の前端(使用者81に最も近い位置)までの距離dx1が、320mm以上350mm以下であることが好ましい。距離dx1が320mmよりも短いと、隙間SPを設けていても、使用者81と上体支え部20が干渉してしまい、干渉防止という効果を得ることが困難になる。また、距離dx1が350mmよりも長いと、そもそも使用者81の上体が上体支え部20に接触し難くなり、安心感に対する効果が得にくくなる。
以下、本体10の幅の調整手段(幅調整手段)の例について説明する。
図10(a)及び図10(b)は、実施形態に係る入浴介助装置の本体を例示する模式図である。なお、図10(a)及び図10(b)は、本体のカバーを省略して記載している。
図10(a)は、斜視図である。図10(b)は、上面図である。
これらの図に示すように、本体10の接続部13は、第1フレーム13a、第2フレーム13b及び第3フレーム13cを含む。これらのフレームは、幅方向Dwに沿って延びる。第1フレーム13aの少なくとも一部と、第2フレーム13bの少なくとも一部と、の間に、第3フレーム13cがある。第1フレーム13aに第1アーム部11が接続される。第2フレーム13bに第2アーム部12が接続される。
例えば、第3フレーム13cに対して、第1フレーム13a及び第2フレーム13bが、スライドして相対的に移動可能である。フレームの相対的な移動により、第1アーム部11と第2アーム部12との間の距離が変更可能である。例えば、本体10を浴槽150のリムの上に載置する前に、ある程度の幅調整を行う。この後、本体10を浴槽150のリム上に載置して、その後、微調整を行いながら、アーム部のそれぞれに設けられたストッパ(図示なし)により、所定の位置に固定する。
図10(a)に示すように、接続部13に、ワインダ13P(プーリでも良い)が設けられている。ワインダ13Pは、モータ13Mにより回転する。これにより、ワインダ13Pは、ケーブル(第1ケーブル16a及び第2ケーブル16b)を巻き取ることができる。ケーブルの一部は、ワインダ13Pに巻かれており、ケーブルの別の一部は、ワインダ13Pに巻かれず、土台16Aを取り付けるための取付部11A及び12Bに接続されている。モータ13Mによるワインダ13Pの回転により、これらのケーブルの巻かれていない部分の長さが変更可能である。既に説明したように、ケーブルの長さ(巻かれていない部分の長さ)の変更により、座面部15が上下方向Dvに移動可能である。
ワインダ13P及びモータ13Mは、図10(b)においては省略されている。
以下、座面部15及びスライド台座16の例について説明する。
図11(a)〜図11(d)は、実施形態に係る入浴介助装置の座面部及びスライド台座を例示する模式図である。
図11(a)は、上面側から見た斜視図である。図11(b)は、上面図(平面図)である。図11(c)及び図11(d)は、側面図である。
入浴介助装置110は、座面部15とスライド台座16とを含む。
土台16A(図1(c)等参照)の上に、スライド台座16が取り付けられており、座面部15は、スライド台座16の上部に取り付けられている。座面部15は、土台16Aを本体10と接続することで、間接的に本体10に取り付けられることとなる。座面部15は、スライド台座16の上部に取り付けられた状態おいて、幅方向Dwに沿って、座面移乗位置P1(図1(c)参照)と座面昇降上限位置P2(図1(d)参照)との間を移動可能である。
座面部15は、図11(c)に示す状態から紙面右方向にそれ以上移動しないように、スライド台座16に取り付けられている。また、座面部15は、図11(d)に示す状態から紙面左方向にそれ以上移動しないように、スライド台座16に取り付けられている。これにより、本体10の幅が調整されてもスライド距離が一定になる。
座面部15、スライド台座16及び土台16Aが互いに取り付けられた状態で、本体10から土台16Aを取り外すことで、座面部15およびスライド台座16も土台16Aとともに本体10から取り外される。
本体10、上体支え部20、幅調整手段、土台16A、スライド台座16及び座面部15に関する上記の記載は、例である。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
10…本体、 11、12…第1、第2アーム部、 11A、12A…取付部、 13…接続部、 13M…モータ、 13P…ワインダ、 13a〜13c…第1〜第3フレーム、 15…座面部、 15u…上面、 16…スライド台座、 16A…土台、 16a、16b…第1、第2ケーブル、 17a、17b…第1、第2接触部、 18a、18b…第1、第2部材、 20…上体支え部、 20a…第1端部、 20b…第2端部、 20c…中間部、 30…側方手がかり部、 40、40A…後方手がかり部、 81…使用者、 81a、81b…足、 81h…頭部、 110…入浴介助装置、 150…浴槽、 151a〜151d…第1〜第4リム、 151af…内壁面、 151bf…内壁面、 152b…底面、 θ…角度、 AA、AB…矢印、 Dv…上下方向、 Dw…幅方向、 H4…差、 L1〜L3…長さ、 P1…座面移乗位置、 P2…座面昇降上限位置、 P3…座面昇降下限位置、 SP…隙間、 ST1…座面移乗位置状態、 ST2…座面昇降上限位置状態、 ST3…座面昇降上限位置状態、 W1…幅、 d1…スライド移動距離、 ds…距離、 dx、dx…距離

Claims (5)

  1. 浴槽のリム上の所定位置に載置される本体と、
    前記本体に取り付けられた座面部と、
    前記座面部を、座面昇降上限位置と前記座面昇降上限位置よりも高さの低い浴槽底部側の座面昇降下限位置との間の昇降区間以内で昇降させる昇降装置と、を備えた入浴介助装置において、
    前記座面部よりも上方に位置し、被介助者のまたぎ動作の際に、前記被介助者に接触可能、且つ、前記被介助者の骨盤が後傾しないように少なくとも被介助者の腰椎の一部を支えることが可能な上体支え部を備え、
    前記上体支え部は、前記座面部の後方側に位置し、前記本体および前記座面部のうち前記本体のみに設けられていることを特徴とする入浴介助装置。
  2. 前記座面部は、前後方向において前記上体支え部との間に所定の隙間が形成されるように設けられていることを特徴とする請求項1記載の入浴介助装置。
  3. 前記上体支え部は、上面視において、中央且つ後方に向けて傾斜していることを特徴とする請求項1または2に記載の入浴介助装置。
  4. 前記上体支え部は、前記上面視において、前記中央且つ後方に向けて湾曲傾斜していることを特徴とする請求項3記載の入浴介助装置。
  5. 前記上体支え部は、前記上体支え部の前後方向の鉛直断面において、上方から下方に向かうにつれて前記座面部に近づくように下方傾斜していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の入浴介助装置。
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