JP2018057563A - 便座装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者と便座の相対的な位置関係に融通性を持たせることで、使用者にとって負担が少なく且つ安全性に優れた便座装置を提供する。【解決手段】左右一対の支持脚部1と、該支持脚部1のそれぞれに昇降移動自在に設けられた昇降体10と、該昇降体10を昇降駆動する昇降駆動部11と、便器本体31の上端側に設置可能な大きさをもつ便座20と、上記左右一対の昇降体の間において上記便座20を吊下支持する引張支持体23を備え、便座20を、便器本体31の上端に当接状態で保持される降下位置と、上記便器本体から上方へ離間した状態で保持される上昇位置の間で移動可能に構成する。【選択図】 図3

Description

本願発明は、用便時における便座への着座動作及び離座動作をサポートするための便座装置に関するものである。
用便時における便座への着座動作及び離座動作は、特に高齢者とか身体障害者等の身体的弱者にとっては負担が大きく、安全性の確保も難しいものとなる。このような事態を改善する技術として、例えば、特許文献1に示されるような用便装置が提案されている。
この用便装置は、便座を、左右一対の平行四節リンクを有する支持枠で支持し、該平行四節リンクを電動伸縮駆動体で駆動することで、上記便座を水平姿勢のまま上下方向に移動させるように構成している。そして、上昇位置にある便座に使用者が着座すると、そのまま便座を降下させて便器側の降下位置に停止させ、ここで用便させる一方、用便後は便座を降下位置から上昇位置まで上昇させ、この上昇位置において使用者を離座させるようになっている。
このように、用便時には起立姿勢で使用者を便座に着座させるとともに、用便後においても起立姿勢で便座から離座させることで、使用者自身の体力による足腰の曲げ伸ばし動作を可及的に回避することで、用便に伴う労力の軽減及び安全性を確保せんとするものである。
特開平11−169406号公報
ところが、この特許文献1に示された用便装置では、便座が平行四節リンクを有する支持枠に固定支持されていることから、便座が支持枠と異なった動きをすることはできない。この場合、係る用便装置の使用を欲する者は高齢者とか身体障害者等の身体的弱者であることが多く、しかも係る身体的弱者においては足腰の機能が十分でなく自立すること自体が難しい者も多いことは周知の事実である。
このため、例えば、この身体的弱者である使用者が、用便に際して便器の直前位置に、かつ便器に背を向けた姿勢で立って、用便装置の便座が所定の位置まで上昇してくるのを待ってこの便座に着座しようとした場合、この立ち位置が便器に近寄り過ぎている場合には、上昇してきた便座が太腿の裏側位置に当たって使用者が前方に押し出されるとか、膝が崩れて腰砕けになるということが考えられ、安全性という点において問題がある。
また、上記便座の昇降動作の移動面は一定に保持され、左右方向への搖動変化は規制されている。したがって、例えば、使用者が便座に着座したとき、便座に対して使用者の臀部が左右方向へずれることがあるが、この場合、使用者が身体的弱者である場合には、自分で位置ずれを修正することが困難な場合が多く、その結果、使用者はこの位置ずれ状態のまま用便しなければならず、その負担が大きいものとなる。
そこで本願発明は、使用者と便座の相対的な位置関係に融通性を持たせることで、使用者にとって負担が少なく且つ安全性に優れた便座装置を提供することを目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明に係る便座装置は、便器本体をその両側から挟むように対向状態で離間配置された左右一対の支持脚部と、該左右一対の支持脚部のそれぞれに昇降移動自在に設けられた昇降体と、該昇降体を昇降駆動する昇降駆動部と、上記便器本体の上端側に設置可能な大きさをもつ便座と、該左右一対の昇降体のそれぞれにその一端部が連結されるとともの、その他端部が上記便座に連結されて上記便座を上記左右一対の昇降体の間において吊下支持する引張支持体を備え、上記昇降体の昇降動によって上記便座を、上記便器本体の上端に当接状態で保持される降下位置と、上記便器本体から上方へ離間した状態で保持される上昇位置の間で移動可能に構成したことを特徴としている。
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る便座装置において、上記引張支持体を、可撓性素材でなる網状体またはシート状体で構成したことを特徴としている。
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明に係る便座装置において、上記引張支持体の引張方向における長さを調整可能としたことを特徴としている。
本願の第4の発明では、上記第1、第2又は第3の発明に係る便座装置において、上記昇降駆動部による上記昇降体の移動方向を、降下位置から上昇位置に向かって前傾する方向に設定したことを特徴としている。
本願の第5の発明では、上記第1、第2、第3又は第4の発明に係る便座装置において、上記左右一対の支持脚部にそれぞれ備えられた上記昇降体の上端側に、上記便座の前後方向に延びる手アームレストを設けたことを特徴としている。
本願の第6の発明では、上記第1、第2、第3、第4又は第5の発明に係る便座装置において、上記一対の支持脚部の離間間隔を調整可能に構成したことを特徴としている。
本願の第7の発明では、上記第1、第2、第3、第4、第5又は第6の発明に係る便座装置において、上記支持脚部の高さを増減調整可能としたことを特徴としている。
本願発明では次のような効果が得られる。
(a)本願の第1の発明に係る便座装置では、便器本体をその両側から挟むように対向状態で離間配置された左右一対の支持脚部と、該左右一対の支持脚部のそれぞれに昇降移動自在に設けられた昇降体と、該昇降体を昇降駆動する昇降駆動部と、上記便器本体の上端側に設置可能な大きさをもつ便座と、該左右一対の昇降体のそれぞれにその一端部が連結されるとともに、その他端部が上記便座に連結されて上記便座を上記左右一対の昇降体の間において吊下支持する引張支持体を備え、上記昇降体の昇降動によって上記便座を、上記便器本体の上端に当接状態で保持される降下位置と、上記便器本体から上方へ離間した状態で保持される上昇位置の間で移動可能に構成している。
したがって、この発明によれば、
(a−1)上記便座を、上記便器本体の上端に当接状態で保持される降下位置と、上記便器本体から上方へ離間した状態で保持される上昇位置の間で移動可能に構成しているので、使用者は、用便に際しては、上記便座の上昇位置で便座に着座することで自動的に便座が便器本体の上端に当接する位置まで移動して用便可能状態とされることから、使用者が自身の体力で足腰を折って便器本体側の便座に着座する必要がなく、また用便後においては、便座が自動的に降下位置から上昇位置まで移動するので、この上昇位置で便座から離座すれば良く、使用者が自身の体力で足腰を伸ばして立ち上がって便座から離座する必要がなく、用便に伴う労力が大幅に軽減され、特に使用者が高齢者とか身体障害者等の身体的弱者である場合にはその効果が顕著となる、
(a−2)上記便座は、左右一対の支持脚部のそれぞれに昇降移動自在に設けられた昇降体に対して左右一対の引張支持体を介して吊下支持されているので、上記便座に着座した使用者の左右両側にはそれぞれ引張支持体が傾斜状態で位置し、便座に着座した使用者をその両側部から包み込む状態となり、便座の降下動作時あるいは上昇動作時における使用者の姿勢保持作用が得られ、その安全性が担保される、
等の効果が得られる。
(b)本願の第2の発明に係る便座装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記引張支持体を、可撓性素材でなる網状体またはシート状体で構成しているので、上記便座は本来の昇降移動面(即ち、上記昇降体の移動方向に沿う面)に対して左右方向及び前後方向への若干のずれが許容される、即ち、使用者と便座の相対的な位置関係に融通性がもたらされることから、例えば、便器本体に背を向けて立った姿勢で便座への着座を待っている状態において、この立ち位置が便器本体に近付き過ぎている場合には上昇して来る便座が使用者の太腿の裏側部分に当たることがあるが、この場合、上記便座が後方側へ若干ずれることでその衝撃が緩和され、使用者が前方に押し出されるとか、膝が崩れて腰砕けになることが可及的に防止され、用便動作における安全性が確保される。また、使用者が便座に着座したとき、便座に対して使用者の臀部が左右方向へずれることがあるが、この場合、便座が使用者の臀部のずれを修正する方向に搖動し、適正な着座位置が確保され、使用者は常に身体的負担の少ない適正状態で用便することができる。
(c)本願の第3の発明に係る便座装置によれば、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記引張支持体の引張方向における長さを調整可能としているので、例えば、使用者の体格等の条件に合わせて引張支持体の長さを増減調整することで、体格等の相違に関わらず常に適正状態で上記便座を支持することができ、快適性及び安全性が確保される。
(d)本願の第4の発明に係る便座装置によれば、上記(a)、(b)又は(c)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記昇降駆動部による上記昇降体の移動方向を、降下位置から上昇位置に向かって前傾する方向に設定しているので、この便座の動きは、使用者がその起立姿勢から足腰を折って便座に座り込む場合の臀部の動き、及び便座に着座した使用者が足腰を伸ばして立ち上がる場合の臀部の動きにそれぞれ合致したものとなり、使用者が自然な姿勢変更動作と感じることから、用便時における快適性が得られる。
(e)本願の第5の発明に係る便座装置によれば、上記(a)、(b)、(c)又は(d)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記左右一対の支持脚部にそれぞれ備えられた上記昇降体の上端側に、上記便座の前後方向に延びるアームレストを設けているので、このアームレストは便座の昇降動作に対応して一体的に昇降し、便座に着座した使用者の姿勢保持用の手摺として機能することとなり、便座使用時における安全性が確保されることになる。
(f)本願の第6の発明に係る便座装置によれば、上記(a)、(b)、(c)、(d)又は(e)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記一対の支持脚部の離間間隔を調整可能としているので、この離間間隔の調整によって、例えば、形状寸法の異なる各種の便器本体に対してこの便座装置を容易且つ的確に適用することができ、該便座装置の汎用性が向上する。
(g)本願の第7の発明に係る便座装置によれば、上記(a)、(b)、(c)、(d)、(e)又は(f)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記支持脚部の高さを増減調整可能としているので、例えば、高さ寸法の異なる各種の便器本体に対してこの便座装置を容易且つ的確に適用することができ、該便座装置の汎用性が向上する。
本願発明の実施形態に係る便座装置の使用状態のうち、便座の降下位置における斜視図である。 本願発明の実施形態に係る便座装置の使用状態のうち、便座の上昇位置における斜視図である。 上記便座装置のカバー取り外し状態における構造を示す斜視図である。 図3のA〜矢視図であって、便座を降下させた状態における側面図である。 図4に示す状態から便座を上昇させた状態における側面図である。 図3のB〜矢視図である。 図4に示す状態から、便座を含む装置全体を嵩上げした状態を示す側面図である。
以下、本願発明の実施形態に係る便座装置Zの構成等を説明するが、ここでは、先ず図1及び図2を参照して便座装置Zの全体構成を説明し、しかる後、図3〜図7を参照して上記便座装置Zの具体的な構成及びこれによる特有の作用効果等を説明する。
A:便座装置Zの全体構成
図1及び図2には、本願発明の実施形態に係る便座装置Zの使用時形態を示している。この便座装置Zは、固定式あるいは携帯式の便器本体31を左右方向に挟んだ状態で設置され、該便器本体31を使用する者、特に高齢者とか身体障害者等の身体的弱者の用便時動作をサポートしてその用便に伴う労力を軽減するとともに安全性を確保するものである。
具体的には、便座20を昇降させることで、用便に際しての起立姿勢から便座20への着座動作、及び用便後の着座姿勢からの離座動作を補助するものであって、図1及び図2に示すように、上記便器本体31を左右方向に挟んで対向するように離間配置された左右一対の支持脚部1,1(図1及び図2ではカバー19によって覆われているが、その具体的構造は後述する)に取り付けられた左右一対の引張支持体23,23によって上記便座20を吊下支持しており、上記支持脚部1,1の昇降動によって上記便座20を、図1に示すように上記便座20が上記便器本体31の上端に当接状態で支持される降下位置と、図2に示すように上記便座20が上記便器本体31から上方へ離間した状態で支持される上昇位置の間で移動させるようになっている。
そして、上記便座20を上昇位置で停止させた状態で、上記便器本体31に背を向けた姿勢でその直前に起立している使用者が上記便座20に着座する。この場合、使用者は自身の臀部近傍に位置している上記便座20に着座するのみで、例えば、従来一般的な用便時動作のように、起立姿勢から足腰を大きく屈めて低位に位置している便座に着座する必要がないことから、この着座動作に要する労力が軽減される。
上記便座20に着座した後は、使用者のスイッチ操作によって、上記便座20が自動的に上昇位置から降下位置まで移動し、上記便器本体31の上端に当接した状態で保持される。この保持状態において用便するが、この場合、上記便座20は上記便器本体31の上端に当接保持されているためその姿勢が安定しており、使用者は違和感なく用を足すことができる。
用便後は、使用者のスイッチ操作によって、上記便座20が使用者を着座させたまま降下位置から上昇位置まで移動し、上昇位置において停止するため、使用者はこの時点で該便座20から離座すれば良い。この場合、上記便座20が上昇位置に停止した状態では、該便座20の高さが、起立姿勢にある使用者の臀部の高さに近いため、使用者は足腰を大きく伸ばすことなく、前方へ歩き出す感覚で上記便座20から離座することができる。したがって、従来一般的な用便時動作のように、起立姿勢から足腰を大きく伸ばして自身の体力で立ち上がって便座20から離座する場合に比して、離座動作に要する労力が軽減される。
このような便座20への着座動作、及び便座20からの離座動作に伴う労力が軽減されることで、使用者の快適な用便動作が担保されるとともに、用便動作時における安全性も確保される。なお、使用者は、上記便座20への着座動作から該便座20からの離座動作までの一連の動作中、足に体重を掛けているか否かの差はあるが、継続的にその足を床面に接地させていることは勿論である。
なお、図1及び図2において、符号14は、上記支持脚部1の上面側に設けられた手摺兼用のアームレストである。符号15は、上記左右一対の支持脚部1,1間を連結する連結材であって、符号16で示す固定ベルトと協働して上記便器本体31をその前後から挟むことで上記便座装置Zを上記便器本体31に固定しており、これによって側便座装置Zの安定した設置状態が担保される。符号32は、上記便器本体31の後方に設けられた水タンクである。
ここで、上記連結材15は、その長さが調整可能に構成されており、その長さ調整によって、上記便座装置Zの上記一対の支持脚部1,1の対向間隔を増減調整できるようになっている。この連結材15による上記各支持脚部1,1の間隔調整機能によって、便器本体31の大きさ(特に幅方向の大きさ)の相違に関わらず上記便座装置Zを設置することができるものである。また、上記固定ベルト16によって上記便器本体31をその後方側から締め付けて保持する構造であり、且つこの固定ベルト16は符号17で示す調整部によって長さ調整が可能であることから、便器本体31の大きさ(特に前後方向の大きさ)の相違に関わらず上記便座装置Zを設置することができるものである。
また、上記便座20は穴あき平板状の便座本体部21の後端側に壁状の規制部22を設けているが、この規制部22はこの便座本体部21部分に着座した使用者の臀部が過度に後方側へずれるのを規制することで着座時の安全性を確保するものである。
B:便座装置Zの具体的構成
図3には、上記便座装置Zの具体的構成を示しているが、これは図1及び図2において上記各支持脚部1,1からこれを覆っていた上記カバー19を取り外して内部構造を露出させたものである。また、図4は、図3に示した便座装置Zの側面視(図3のA〜矢視図)であって、上記便座20が降下位置に設定された状態を示している。図5は、図4の状態から上記便座20が上昇位置に設定された状態での側面視である。図6は、図3に示した上記便座装置Zの正面視(図3のB〜矢視図)である。図7は、後述する伸縮支柱3を伸ばして支持脚部1を嵩上げした状態を示す側面図である。
先ず、上記便座装置Zの全体構成を具体的に説明する。この便座装置Zは、図3及び図4に示すように、所定間隔を持って離間配置された左右一対の支持脚部1を備えている。なお、この左右一対の支持脚部1,1は、反対勝手に形成された同一構造をもつものであり、ここでは一方の支持脚部1について説明する。
上記支持脚部1は、便器本体31の前後方向に向けて延設された接地材2の前後両端側にそれぞれ立設された前後一対の伸縮支柱3と、該一対の伸縮支柱3の上端に固定されて下方側へ垂下延出する左右一対の固定材6と、該左右一対の固定材6,6にその両端縁部が固定された平板材7を備える。なお、上記伸縮支柱3は、伸縮量の調整によって高さ調整が可能とされ、高さ調整部4によって所定高さにおいて固定保持される
さらに、上記平板材7には、所定間隔を持って一対のガイドロッド8が平行配置されている。この場合、この一対のガイドロッド8は、その下端側から上端側に向かうに伴って上記便器本体31の前方側へ傾斜するように傾斜配置されており、その上下両端が上記平板材7に固定されている。そして、この一対のガイドロッド8,8には、平板状の昇降体10の両側縁に固定された左右一対のスライダ9,9が嵌挿されており、該昇降体10は上記各ガイドロッド8,8にガイドされて斜め方向に昇降動可能とされる。
また、上記昇降体10には、直線方向に進退駆動されるアクチュエータ11(特許請求の範囲中の「昇降駆動部」に該当する)の本体部の一端が固定されるとともに、該本体部からその軸方向に延出するロッド12の端部は上記平板材7に固定されている。したがって、上記アクチュエータ11の作動に伴い、上記昇降体10は上記ガイドロッド8に沿って斜め上下方向に昇降することになる。なお、後述するように、この昇降体10の下動位置が上記便座20の「降下位置」に対応し、該昇降体10の上動位置が上記便座20の「上昇位置」に対応する。
さらに、上記昇降体10の上端には、帯板状のベース材13が、上記便器本体31の前後方向に延出するようにして固定されるとともに、該ベース材13の上面側には手摺としても機能するアームレスト14が取付けられている。
上記昇降体10の上端に固定された上記ベース材13には、該ベース材13の略全長に亘る幅寸法を持つ引張支持体23の一端側が固定されるとともに、該引張支持体23の他端側は上記便座20の側部に固定されている。したがって、上記便座20は、左右一対の上記支持脚部1から上記各引張支持体23,23によって吊下支持されることとなる。
この引張支持体23は、可撓性素材でなる網状体またはシート状体で構成されており、しかもその長さは増減調整可能とされている。そして、この引張支持体23の長さは、上記アームレスト14と上記便座20との所要高低差及び上記左右一対の支持脚部1,1の離間間隔に応じて任意に設定される。
即ち、図6に鎖線図示するように、上記便座20と上記アームレスト14の高低差は、上記便座20が上昇位置に設定された状態において、該便座20に着座した使用者が上記アームレスト14に安楽な姿勢で腕を預けることができるように設定されることが必要である。また一方、上記引張支持体23の長さは、上記便器本体31を挟んで離間配置された左右一対の支持脚部1,1の間隔によっても増減する。したがって、これら両者を勘案した上で、上記引張支持体23の適正長さが設定される。なお、図6に実線図示するように、上記便座20が降下位置に設定され該便座20が上記便器本体31の上端に当接設置された状態では、上記引張支持体23は撓んだ状態とされ、便座20の重量及び使用者の体重による荷重は作用しない。
以上のように構成された便座装置Zは、図4に示すように上記伸縮支柱3,3を縮小させた状態で上記便座20を降下位置に設定した作動形態と、図5に示すように上記伸縮支柱3,3を縮小させた状態で上記便座20を上昇位置に設定した作動形態の他に、図7に示すように上記伸縮支柱3,3を伸長させて上記支持脚部1を嵩上げした状態で、上記便座20を降下位置(あるいは上昇位置)に設定した作動形態をとることができる。
このような作動形態をとる便座装置Zにおいては、上記「A:便座装置Zの全体構成」の項において説明した作用効果の他に、以下のような特有の作用効果が得られる。
(1)上記便座20を、上記便器本体31の上端に当接状態で保持される降下位置と、上記便器本体から上方へ離間した状態で保持される上昇位置の間で移動可能に構成しているので、使用者は、用便に際しては、上記便座20の上昇位置で便座20に着座することで自動的に便座20が便器本体31の上端に当接する位置まで移動して用便可能状態とされることから、使用者が自身の体力で足腰を折って便器本体31側の便座20に着座する必要がなく、また用便後においては、便座20が自動的に降下位置から上昇位置まで移動するので、この上昇位置で便座20から離座すれば良く、使用者が自身の体力で足腰を伸ばして立ち上がって便座20から離座する必要がなく、用便に伴う労力が大幅に軽減され、特に使用者が高齢者とか身体障害者等の身体的弱者である場合にはその効果が顕著である。
(2)上記便座20は、左右一対の支持脚部1のそれぞれに昇降移動自在に設けられた昇降体10に対して左右一対の引張支持体23を介して吊下支持されているので、上記便座20に着座した使用者の左右両側にはそれぞれ引張支持体23が傾斜状態で位置し、便座20に着座した使用者をその両側部から包み込む状態となり、便座20の降下動作時又は上昇動作時における使用者の姿勢保持作用が得られ、その安全性が担保される。
(2)上記引張支持体23を、可撓性素材でなる網状体またはシート状体で構成しているので、上記便座20は本来の昇降移動面(即ち、上記昇降体10の移動方向に沿う面)に対して左右方向及び前後方向への若干のずれが許容される、即ち、使用者と便座20の相対的な位置関係に融通性がもたらされることから、例えば、便器本体31に背を向けて立った姿勢で便座20への着座を待っている状態において、この立ち位置が便器本体31に近付き過ぎている場合には上昇して来る便座20が使用者の太腿の裏側部分に当たることがあるが、この場合、上記便座20が後方側へ若干ずれることでその衝撃が緩和され、使用者が前方に押し出されるとか、膝が崩れて腰砕けになることが可及的に防止され、用便動作における安全性が確保される。また、使用者が便座20に着座したとき、便座20に対して使用者の臀部が左右方向へずれることがあるが、この場合、便座20が使用者の臀部のずれを修正する方向に搖動し、適正な着座位置が確保され、使用者は常に身体的負担の少ない適正状態で用便することができる。
(3)上記引張支持体23の引張方向における長さを調整可能としているので、例えば、使用者の体格等の条件に合わせて該引張支持体23の長さを増減調整することで、体格等の相違に関わらず常に適正状態で上記便座20を支持することができ、快適性及び安全性が確保される。
(4)上記アクチュエータ11による上記昇降体10の移動方向を、降下位置から上昇位置に向かって前傾する方向に設定しているので、この便座20の動きは、使用者がその起立姿勢から足腰を折って便座20に座り込む場合の臀部の動き、及び便座20に着座した使用者が足腰を伸ばして立ち上がる場合の臀部の動きにそれぞれ合致したものとなり、使用者が違和感のない自然な姿勢変更動作と感じることから、用便時における快適性が得られる。
(5)上記左右一対の支持脚部1にそれぞれ備えられた上記昇降体10の上端側に、上記便座10の前後方向に延びるアームレスト14を設けているので、このアームレストは便座の昇降動作に対応して一体的に昇降し、便座に着座した使用者の姿勢保持用の手摺として機能することとなり、便座使用時における安全性が担保される。
(6)上記一対の支持脚部1の離間間隔を調整可能としているので、この離間間隔の調整によって、例えば、形状寸法の異なる各種の便器本体31に対してこの便座装置Zを容易且つ的確に適用することができ、該便座装置Zの汎用性が向上する。
(7)上記支持脚部1の高さを増減調整可能としているので、例えば、高さ寸法の異なる各種の便器本体31に対してこの便座装置Zを容易且つ的確に適用することができ、該便座装置Zの汎用性が向上する。
本願発明に係る便座装置は、介護福祉分野において、要介護者の負担軽減手段として広く利用できるものである。
1・・支持脚部
2・・接地材
3・・伸縮支柱
4・・高さ調整部
5・・基材
6・・固定材
7・・平板材
8・・ガイドロッド
9・・スライダ
10・・昇降体
11・・アクチュエータ(昇降駆動部)
12・・ロッド
13・・ベース材
14・・アームレスト
15・・連結材
16・・固定ベルト
17・・調整部
19・・カバー
20・・便座
21・・ 便座本体部
22・・規制部
23・・引張支持体
31・・ 便器本体
32・・ 水タン
Z・・便座装置

Claims (7)

  1. 便器本体をその両側から挟むように対向状態で離間配置された左右一対の支持脚部と、
    該左右一対の支持脚部のそれぞれに昇降移動自在に設けられた昇降体と、
    該昇降体を昇降駆動する昇降駆動部と、
    上記便器本体の上端側に設置可能な大きさをもつ便座と、
    該左右一対の昇降体のそれぞれにその一端部が連結されるとともの、その他端部が上記便座に連結されて上記便座を上記左右一対の昇降体の間において吊下支持する引張支持体を備え、
    上記昇降体の昇降動によって上記便座を、上記便器本体の上端に当接状態で保持される降下位置と、上記便器本体から上方へ離間した状態で保持される上昇位置の間で移動可能に構成したことを特徴とする便座装置。
  2. 請求項1において、
    上記引張支持体は、可撓性素材でなる網状体またはシート状体で構成されていることを特徴とする便座装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記引張支持体は、引張方向における長さが調整可能とされていることを特徴とする便座装置。
  4. 請求項1、2又は3において、
    上記昇降駆動部による上記昇降体の移動方向が、降下位置から上昇位置に向かって前傾する方向に設定されていることを特徴とする便座装置.
  5. 請求項1、2、3又は4において、
    上記左右一対の支持脚部にそれぞれ備えられた上記昇降体の上端側に、上記便座の前後方向に延びるアームレストが設けられていることを特徴とする便座装置。
  6. 請求項1、2、3,4又は5において、
    上記一対の支持脚部は、その離間間隔が調整可能に構成されていることを特徴とする便座装置。
  7. 請求項1、2、3、4,5又は6において、
    上記支持脚部は、その高さが増減調整可能とされていることを特徴とする便座装置。
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CN109868874A (zh) * 2019-04-22 2019-06-11 北华航天工业学院 一种可调节蹲便

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