JP2015139498A - 錠剤服用補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】手指の力が弱く、手先の細かい作業が困難な高齢者や手の不自由な人でも、簡単に錠剤をシートから取り出すことができ、ベッドに寝たままの姿勢でも錠剤を取りこぼすことがなく、さらに、薬を服用したかどうかのチェックも可能な錠剤服用補助具を提供すること。【解決手段】円形の突起からなる錠剤押出部と略長方形板状の押圧板を有する押圧部と、前記押圧部の下側に設けられ、前記錠剤押出部と対応する場所に錠剤が通過できる径の孔を有する台座板を有する台座部と、前記台座部の下側であって前記孔の下側に設けられた、開口部を有する箱形状の錠剤貯蔵部と、前記台座部の下側であって前記錠剤貯部に隣接するように設けられたシート貯蔵部と、を有することを特徴とする錠剤服用補助具を提供する。【選択図】 図1
Description
本発明は、細かい作業が困難となった高齢者でも容易に錠剤をシートから取り出すことができ、飲み忘れも予防できる錠剤服用補助具に関する。
高齢者や闘病中の患者は、体力や身体能力の低下と共に、握力や指の力が低下し、さらに、手先の細かい作業が難しくなることが多いため、錠剤薬を服用する際に、錠剤シートから錠剤を取り出すという作業は大変手間がかかる。また、服用する薬の種類が増えたり、加齢に伴い記憶力が低下したりすると、しばしば、薬を服用したかどうかの記憶が曖昧になり、飲み忘れや、二重に服用してしまうということが起こる。薬は、決められた回数と量を守らなければ、効果が期待できず、また、重複して服用することは副作用の危険が生じる。
そのような問題を解決するため、これまで、錠剤を取り出すための機器として、特許文献1の錠剤らくとれ器が考案されている。しかし、特許文献1に記載の錠剤らくとれ器は、小さな環状部材の上に錠剤シートを載置しなければならず、大変細かい作業が必要である。そのため、指の力と共に視力も衰えた高齢者にとって使いにくい。また、取り出した錠剤は真下の空間にポトリと落ちるため、手で受け損ねて床に落としやすく、ベッドに寝たままの姿勢では使用できないという問題があった。さらに、錠剤を取り出したあとの開封済みシートが、散らかってしまうという問題があり、錠剤を服用したかどうかのチェックも、できなかった。
そこで、この発明の目的は、手指の力が弱く、手先の細かい作業が困難な高齢者や手の不自由な人でも、簡単に錠剤をシートから取り出すことができ、ベッドに寝たままの姿勢でも錠剤を取りこぼすことがなく、さらに、薬を服用したかどうかのチェックも可能な錠剤服用補助具を提供することにある。
この発明の錠剤服用補助具は、円形の突起からなる錠剤押出部と略長方形板状の押圧板を有する押圧部と、前記押圧部の下側に設けられ、前記錠剤押出部と対応する場所に錠剤が通過できる径の孔を有する台座板を有する台座部と、前記台座部の下側であって、前記孔の直下に設けられた、中空箱形状の錠剤貯蔵部と、前記錠剤貯部に隣接して設けられたシート貯蔵部と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、台座部に錠剤シートを載置して押圧板を押すと、押圧板に設けられた錠剤押出部が、錠剤シートの錠剤封入部を押圧し、錠剤封入部下側のアルミ箔が破れて、錠剤シートから錠剤が押し出される。錠剤封入部の直下には、台座板に設けられた孔があり、孔は、ちょうど錠剤が通過できる径であるので、押し出された錠剤は、孔を通過して、錠剤貯蔵部の中に落ちる。したがって、簡単に錠剤シートから錠剤を押し出すことができ、押し出した錠剤を錠剤貯蔵部に貯めることができる。錠剤貯蔵部は、箱形状となっているため、取り出した錠剤を取りこぼすことがない。ベッドに横になったままでも使用することができるので便利である。さらに、錠剤を取り出した後、錠剤服用補助具を、シート貯蔵部が設けられた方向が下がるように傾けると、錠剤取り出し後のシートゴミが台座板の上を滑り落ちて台座板の先にあるシート貯蔵部のシート貯蔵箱の中に入る。シートゴミをシート貯蔵部に貯めることができるので、シートゴミが散乱せず便利である。たとえば、錠剤を取り出し済みのシートをシート貯蔵部に1日分または1週間分など、決まった日数貯めておくようにすれば、本人や介護者が飲み忘れの有無を確認でき、飲み忘れや、重複して服用することを予防でき、安全である。
また、この発明にかかる錠剤服用補助具の前記台座板の前記孔近傍には、錠剤シートを定位置に載置するため、前記錠剤シートの端縁が当接する土手であるガイド部を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、台座板に設けられた、錠剤シートの端縁が当接する土手の内側に錠剤シートを載せれば良いので、錠剤シートの設置が簡単である。手先の細かい作業が苦手な高齢者でも、簡単に錠剤シートを錠剤服用補助具に装着することができる。また、シート端縁が当接する土手が錠剤シートを定位置に保持するため、台座板に錠剤シートを載せたあと、押圧板を押す際に、錠剤シートの位置が動いてずれてしまうことを防止できる。正確な位置に錠剤シートを保持できるので、押圧板を押した際に、錠剤が欠けたり潰れたりすることがない。
また、この発明にかかる錠剤服用補助具前記台座板の前記孔に向かって、所定角度をもって取り付けられた錠剤挿入部を有することを特徴とする。
この発明によれば、台座板に設けられたコの字形状の内側に錠剤シートを載せれば良いので、錠剤シートの設置が簡単である。
この発明によれば、錠剤挿入部の上に錠剤シートを載せれば、錠剤シートが錠剤挿入部に沿って滑り落ちて、台座板に設けられたガイド部内の定位置で止まるため、簡単に、錠剤シートを台座板に載せることができる。細かい作業が苦手な高齢者等は、押圧板と台座板の間隙に指を入れて錠剤シートをガイド部内に乗せることも困難であることがある。そういう場合でも、錠剤挿入部の上に錠剤シートを載せるだけで台座板まで滑り下り定位置に止めることができるので便利である。
また、この発明の錠剤服用補助具は、前記押圧板と前記台座部の間に、二本の突起の間隙に錠剤シートの凸部を挟んで保持することができる挟持部が先端に設けられた錠剤固定板を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、挟持部の二本の突起の間に錠剤シートの凸部が挟まれるように、錠剤シートを台座板と錠剤固定板との間隙に滑り込ませれば、錠剤シートが位置ずれせず、正確な位置に錠剤シートを設置できる。そのため、押圧板を押した際に、錠剤押出部が錠剤の中心付近を圧迫し、スムーズに錠剤を押し出すことができる。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1にかかる錠剤服用補助具100の左側面図である。図2(a)は、図1の錠剤服用補助具100を示す上面図であり、(b)は図1の錠剤服用補助具の台座部の上面図である。図3は、図1の錠剤服用補助具100を示す正面図である。図4は、図1の錠剤服用補助具100の使用方法1を示す参考斜視図であり、図5は、図1の錠剤服用補助具100の使用方法2を示す参考斜視図である。
図1は、この発明の実施の形態1にかかる錠剤服用補助具100の左側面図である。図2(a)は、図1の錠剤服用補助具100を示す上面図であり、(b)は図1の錠剤服用補助具の台座部の上面図である。図3は、図1の錠剤服用補助具100を示す正面図である。図4は、図1の錠剤服用補助具100の使用方法1を示す参考斜視図であり、図5は、図1の錠剤服用補助具100の使用方法2を示す参考斜視図である。
図1に示すように、本発明の錠剤服用補助具100は、押圧部1、台座部3、錠剤貯蔵部4及びシート貯蔵部5を主に有する。押圧部1は、略長方形板状の押圧板11と押圧板11の先端近傍に設けられた円形突起11からなる。台座部3は、押圧部1の下側に設けられており、台座板31、孔34、側壁32、側壁33とからなる。孔34は、台座板31の先端近傍に設けられており、押圧板11を押して台座板31に重なるようにしたときに、ちょうど円形突起12が当たる部分に設けられている。
押圧板11の短手方向の辺であって、円形突起12が設けられた側とは反対側の辺には接続具2が設けられている。接続具は、押圧板11と、その下にある台座板31の対応する辺とを接続している。接続具2は、回転軸の周りに巻きバネを設けた接続具である。接続具2が設けられていることによって、押圧板11は、押圧板11と台座板31が接続された短手方向の辺を回転軸として、台座板31に対し0度から上方へ30度の角度に、動かすことができるようになっている。
押圧板11は、接続具2の回転軸に設けられた巻きバネによって、何も力を加えない状態では、台座板31に対して、およそ30度前後の角度になっている。押圧板11を押すと、押圧板11は台座板31と平行(0度の角度)になるが、押圧板11から手を離せば、接続具2の巻きバネの作用により、元の30度前後の角度に戻る。そのため、押圧板11を押さない状態では、押圧板11と台座板31の間に空間が形成され、台座板31に錠剤を載せる作業が容易に行えるようになっている。
台座板31の長手方向の辺であって、台座板の先端近傍には、側壁32、側壁33が設けられている。側壁33は、図1では不図示であるが、側壁32と、孔34を挟んでちょうど対向する辺に、側壁32と対称に設けられている。側壁32、33が設けられていることによって、錠剤シートを孔34の上に設置する際に、錠剤シートが台座板31から滑り落ちない。
台座部3の下には、開口部42を有する中空箱状の錠剤貯蔵部4が設けられている。錠剤貯蔵部4は、中空箱状の錠剤貯蔵箱41と開口部41とを有する。開口部41は、本実施の形態100では、錠剤貯蔵箱31の右側に設けられた略長方形の開口である。錠剤貯蔵箱31の左側面には開口部41と同じ形状の開口部42が設けられている。開口部42の寸法は、錠剤が出し入れできるのに十分な寸法となっている。本実施の形態1では開口部41、42は、略長方形の開口となっているが、開口部41、42の形状は長方形に限定されず、丸い形状の開口でも良いし、正方形や台形その他の形状でも良い。
錠剤貯蔵部の隣には、開閉可能な扉53を設けた中空箱状のシート貯蔵部5が設けられている。シート貯蔵部5のシート貯蔵箱51は、中空箱形状であり、錠剤貯蔵部4と接している面と対向する面には、扉53が金具55によって取り付けられている。扉53は、開閉可能である。また、シート貯蔵部5の側面、底面及び扉は、プラスチック板や樹脂等、ある程度固さを持つ素材で形成されている。シート貯蔵部5の上面にある上側シート52は、ビニル素材や薄いプラシートその他の弾力性と柔軟性を備えた素材からできている。上側シート52は、台座板31より、すこし高くなるよう、ふくらみを持たせて設けられているが、やわらかい素材でできているため、押圧板11を押すと、上側シート52は押圧板11に押されてつぶれて平らになり、錠剤を押し出す作業の邪魔にならない。
本実施の形態100では、錠剤貯蔵部4及びシート貯蔵部5は、プラスチックや樹脂その他の、透明または半透明の素材でできている。透明または半透明であるため、錠剤貯蔵部3に入っている錠剤が目視で確認しやすく、また、シート貯蔵部5に入っているシートも確認しゃすい。
図2(a)に示すように、押圧部1の押圧板11は、上面視、略長方形であって、その裏側、換言すれば、台座部2と接する側の面の先端近傍に円形突起12が設けられている。円形突起12の直径は、3ミリから20ミリが良く、最適な寸法は直径5ミリから10ミリである
図2(b)に示すように、台座板31は、上面視、略長方形であって、その長手方向の長さは、押圧板11より長くなっている。台座板31の長手方向の辺であって、中ほどから先端までの縁には、土手形状の側壁32,33が設けられている。台座板31のなかほどであって、側壁32,33に挟まれた部分には、孔34が設けられている。孔34は、各種錠剤が通過できる程度の大きさであって、孔の直径は0・5センチから3センチまでの間が良い。最適な直径は1センチから2センチである。また、孔33の形状は円形に限定されることはなく、楕円や四角形、長方形その他の形状でも良い。
孔34の周囲には、シートの端縁が当接する土手形状のガイド部35が設けられている。ガイド部35は、本実施の形態1では、逆コの字形状の突起である。錠剤シートの端縁がガイド部35に当接することによって、錠剤が封入されている錠剤封入部が、孔33の真上にくるよう、錠剤シートを設置できる。台座板31の短手方向の辺であって、接続具2が設けられた辺とは反対側の辺には、台座板31に隣接して、錠剤シート貯蔵部5が設けられている。図1及び図2に示すように、錠剤シート貯蔵部5の上面にある上側シート52は、台座板31とはつながっていない。上側シート52は、トンネル形状になっており、トンネルの頂上は、台座板31よりも、頂点が高い位置にきている。そのため、台座板31と上側シート52の間には、錠剤シートが通過できる程度の空間が生じている。
図3に示すように、シート貯蔵部4には扉54が設けられている。扉53はつまみ54を指でつまんで開閉可能となっている。扉53の裏側には、磁石や鉄製素材が取り付けられており、錠剤シート貯蔵箱5のほうにも、対応する部分に磁石や鉄製素材が設けられている。扉42を開けると、シート貯蔵箱51に入っている錠剤取り出し済みのシートを取り出すことができる。扉53は、透明又は半透明の樹脂やプラスチック板でできているので、扉53を閉じた状態でも、シート貯蔵箱51に入っているシートを目視で確認することができる。
図4に示すように、錠剤服用補助具100は、親指を押圧板11の先端近傍の円形突起12の真上近傍にあてて、親指以外の4本の指で錠剤貯蔵部4を包み込むようにして支えれば、片手で操作が可能である。また、親指で押すという単純な操作で、大きな力も要しないので、利き手ではないほうの手でも簡単に操作できる。たとえば、利き手ではない左手で錠剤服用補助具100を操作し、取り出した錠剤を右手のひらの上に出して、錠剤を服用することができる。錠剤を服用する際、手間が少なく簡単で便利である。
また、錠剤服用補助具100は、人差し指を押圧板11の先端近傍の円形突起12の真上付近にあてて、人差し指以外の指で錠剤貯蔵部を持つことによって、操作することも可能である。たとえば、ベッドに寝たまま錠剤服用補助具100を操作する際は、人差し指で押圧板11を押すほうが簡単である。シートから取り出した錠剤は錠剤貯蔵部41に貯まるのでベッド上に散乱せず、また、錠剤を取り出したあとのシートはシート貯蔵部51に貯まるので、開封済みシートも散乱せず、ゴミ箱が近くにない場合でも便利である。さらに、開封済みシートは1日分または数日分貯めておくようにすれば、薬の飲み忘れがないかを、本人や介護者が確認することができる。
また、本実施の形態1にかかる錠剤服用補助具100は、手で保持して操作する以外に、テーブルの上や布団の上に錠剤服用補助具100を置いた状態で、押圧板11を手全体で押したり、床の上に錠剤服用補助具100を置いて、押圧板11を足で踏んで圧迫したりしても操作することが可能である。手指の細かい作業が困難で、指の力も弱い高齢者等の場合は、手全体で押したり、足で踏みつけたりして錠剤を取り出すことができ、取り出された錠剤は錠剤貯蔵部41の中に収納されて錠剤を清潔に保つことができるので有用である。
次に、図6及び図7を示し、錠剤シートから錠剤を取り出す手順を説明する。
錠剤シートは1つのシートに複数の錠剤が並んでおり、錠剤1つ分を切り離せるようにミシン目が設けられている。事前準備として、シートに設けられたミシン目に沿って切り離し、錠剤1つ分の錠剤シートを準備する。介護施設入居者や病院入院患者は、1回分の食事と一緒に、1回分の薬、すなわち切り離し済みの錠剤シートを提供されることが多いが、そのような場合は、事前準備は不要である。錠剤シートSは、錠剤Tが中央に封入されており、封入された部分が盛り上がって錠剤封入部Uを形成している。
まず、図6(a)のように、錠剤シートSを台座板31上の孔34(不図示)近傍に載置する。台座板31は床に対して平行に設けられており、台座板31と押圧板11の間には、スペースが開いているので、錠剤シートSを載置しやすい。台座板31には、ガイド部35が設けられている。ガイド部35は、コの字形状となっており、コの字で区切られた空間の略中央に孔34が設けられている。錠剤シートは、略中央に錠剤が封入されているので、ガイド部35に錠剤シートの端縁が当接するように、ガイド部35のコの字形状の内側に錠剤シートを設置すると、ちょうど、孔34の真上に錠剤が設置される。したがって、錠剤シートを、容易に正しい位置に載置することができる。また、ガイド部35の外側には、側壁32,33があるため、作業中に錠剤シートSが大きくずれて床に落ちてしまうことはない。
錠剤シートSをガイド部35内に載置できたら、押圧板11の上から矢印方向に押す。すると、図6(b)に示すように、押圧板11に設けられた円形突起12が、錠剤シートSの錠剤封入部Uを押圧して、錠剤封入部Uがつぶれ、錠剤封入部Uの下側にあるアルミ箔が破れ、錠剤Tが押し出される。錠剤封入部Uの直下には孔34(不図示)があるので、押し出された錠剤Tは、図6(c)のように、孔34(不図示)を通過して錠剤貯蔵箱41の中に落下する。
図7(d)に示すように、錠剤Tが錠剤貯蔵箱41の中に入ったら、錠剤服用補助具100をすこし振るか、シート貯蔵部5が下になるように錠剤服用補助具を傾ける。台座板31には、側壁32,33(不図示)があるので、開封済みシートが台座板31の側壁32,3を越えて床に落下することはなく、開封済みの錠剤シートSは、台座板31の上を滑って先端まで行き、図7(e)のように、シート貯蔵箱51のなかに落下する。
(実施の形態2)
次に、図8を参照して、実施の形態2にかかる錠剤服用補助具200を説明する。錠剤服用補助具200は、シート貯蔵部5の上側に、台座板31に向かって下方に傾斜した滑り板61と、滑り台側壁62,63を有する滑り台部6を設けた構成となっている。滑り板側壁は63が、図8では不図示であるが、滑り台側壁62と同じ形状で、上側シートを挟んで対向するように、対称に設けられている。滑り台部6以外の部分は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
次に、図8を参照して、実施の形態2にかかる錠剤服用補助具200を説明する。錠剤服用補助具200は、シート貯蔵部5の上側に、台座板31に向かって下方に傾斜した滑り板61と、滑り台側壁62,63を有する滑り台部6を設けた構成となっている。滑り板側壁は63が、図8では不図示であるが、滑り台側壁62と同じ形状で、上側シートを挟んで対向するように、対称に設けられている。滑り台部6以外の部分は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
図9に示すように、滑り板61は、表面が滑らかな略長方形形状の板であり、長手方向の縁は、垂直に盛り上がって土手を形成している。錠剤服用補助具200の使用方法は、錠剤シートSを、滑り板61の傾斜面の上方に載せる。すると、錠剤シートSは、滑り板61の傾斜に沿って下方に滑り落ち、台座板11の孔34の上で止まる。滑り板61の上に錠剤シートSを置くだけで、定位置に錠剤シートSが載置されるので、手先の細かい作業が苦手な高齢者でも、難なく、錠剤シートSを設置できる。
(実施の形態3)
次に、図10を参照して、実施の形態3にかかる錠剤服用補助具300を説明する。錠剤服用補助具300は、押圧板11の長手方向の長さを長くして、円形突起12を押圧板11の先端ではなく、中程、接続具2寄りに設けた構成である。台座板31に設けられた孔31、ガイド部35、側壁32,33も、円形突起12に対応する部分に設けられている。そのほかの部分は実施の形態1と同じであり、使用方法も同じであるため説明を省略する。押圧板11を長くして、手で押す部分(力点)を接続具2(支点)から遠くして、円形突起12(作用点)の場所を中程にして、接続具2(作用点)の近くに設けたことで、テコの原理により、手で押す部分にかける力が小さくても、円形突起12(作用点)に十分な力を与えることができる。したがって、力の弱い高齢者等でも、簡単に錠剤を押し出すことができる。
次に、図10を参照して、実施の形態3にかかる錠剤服用補助具300を説明する。錠剤服用補助具300は、押圧板11の長手方向の長さを長くして、円形突起12を押圧板11の先端ではなく、中程、接続具2寄りに設けた構成である。台座板31に設けられた孔31、ガイド部35、側壁32,33も、円形突起12に対応する部分に設けられている。そのほかの部分は実施の形態1と同じであり、使用方法も同じであるため説明を省略する。押圧板11を長くして、手で押す部分(力点)を接続具2(支点)から遠くして、円形突起12(作用点)の場所を中程にして、接続具2(作用点)の近くに設けたことで、テコの原理により、手で押す部分にかける力が小さくても、円形突起12(作用点)に十分な力を与えることができる。したがって、力の弱い高齢者等でも、簡単に錠剤を押し出すことができる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4にかかる錠剤服用補助具400を説明する。図11は、この発明の実施の形態4にかかる錠剤服用補助具400を示す左側面図であって、図12は、図11の錠剤服用補助具400の錠剤押出部を外した状態の上面図(錠剤固定板7と台座部3の上面図)であって、錠剤シートSの固定方法を説明する図である。図11に示すように、錠剤服用補助具400は、押圧部1と台座部3の間に、先端に挟持部71を有する錠剤シート固定板7を設けた構成である。錠剤シート固定板7は接続具2によって押圧部1と台座部3とともに一端を接続され、さらに、錠剤シート固定板7のなかほどと上側の押圧板11との間には、バネが設けられている。実施の形態4では、台座部3の側壁32,33及びガイド部35は不要であり省略できる。そのほかの構成は、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
次に、実施の形態4にかかる錠剤服用補助具400を説明する。図11は、この発明の実施の形態4にかかる錠剤服用補助具400を示す左側面図であって、図12は、図11の錠剤服用補助具400の錠剤押出部を外した状態の上面図(錠剤固定板7と台座部3の上面図)であって、錠剤シートSの固定方法を説明する図である。図11に示すように、錠剤服用補助具400は、押圧部1と台座部3の間に、先端に挟持部71を有する錠剤シート固定板7を設けた構成である。錠剤シート固定板7は接続具2によって押圧部1と台座部3とともに一端を接続され、さらに、錠剤シート固定板7のなかほどと上側の押圧板11との間には、バネが設けられている。実施の形態4では、台座部3の側壁32,33及びガイド部35は不要であり省略できる。そのほかの構成は、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
図12(a)に示すように、錠剤シート固定板7は、先端に細長い二本の突起があり、二股に分かれた挟持部71を有する板形状となっている。上面視、挟持部71の二本の突起の間からは、台座部3の孔34が見えている。錠剤シートSを設置する際は、図12(a)のように、錠剤シートSを台座板31に置いて、矢印方向に滑らせて、図12(b)のように、台座板11と錠剤シート固定板7との間隙に、錠剤シートSを滑り込ませ、錠剤シートSの錠剤が梱包されている部分である錠剤封入部Uを挟持部71の二本の突起で挟むようにして錠剤シートSを台座板31の上に設置する。
挟持部71の二本の突起は細いので、錠剤封入部Uを両側から挟み、錠剤シートSを固定できる。また、挟持部71で錠剤シートSを固定する方法は、台座部3に、錠剤シートSの端縁を当接するガイド部を設ける必要がないため、シートの端が長くても使用時に支障がない。すなわち、錠剤シートSをひとつひとつの錠剤ごとに切り離しておく事前準備が不要であり、作業の手間が省けるというメリットもある。
錠剤シート固定板7と押圧板11の間は、バネが設けられており、錠剤シート固定板7と押圧板11の間に適度な空間を保つことができる。したがって、錠剤シートSを台座板11に設置する作業空間を確保できる。また、錠剤シートSを差し込んでいるときに、押圧板11が下りてきて邪魔になることがない。錠剤シートSの錠剤封入部Uのところを挟持部71で両側から挟んで固定したあと、押圧板11を下方に押す。すると、錠剤シート固定板11が錠剤シートSを固定し、押圧部1の円形突起12が錠剤封入部Uの上にあたって、錠剤封入部Uがつぶれ、錠剤シートSから錠剤Tを押し出される。
本実施の形態では、シート貯蔵部5を先端に、錠剤貯蔵部4を、接続具2に近い側に配置する構成としたが、錠剤貯蔵部4とシート貯蔵部5の位置は、逆でも良い。すなわち、シート貯蔵部5を、錠剤貯蔵部4の隣であって、接続具2から近い側に配置しても良い。そのような構成の場合は、錠剤シートから錠剤を押出したあと、錠剤服用補助具を傾けて、奥にあるシート貯蔵部5に開封済み錠剤シートを滑り込ませて収納し、手前にある錠剤貯蔵部に錠剤シートから取り出した錠剤を溜めていく構成となる。
100,200,300,400 錠剤服用補助具
1 押圧部
11 押圧板
12 円形突起
2 接続具
3 台座部
31 台座板
32,33 側壁
34 孔
35 ガイド部
4 錠剤貯蔵部
41 錠剤貯蔵箱
42,43 側面
44,45 錠剤取り出し口
5 シート貯蔵部
51 シート貯蔵箱
52 上側シート
53 扉
54 つまみ
55 金具
6 滑り台部
61 滑り板
62,63 滑り台側壁
7 錠剤シート固定板
71 挟持部
72 バネ
T 錠剤
S 錠剤シート
U 錠剤封入部
1 押圧部
11 押圧板
12 円形突起
2 接続具
3 台座部
31 台座板
32,33 側壁
34 孔
35 ガイド部
4 錠剤貯蔵部
41 錠剤貯蔵箱
42,43 側面
44,45 錠剤取り出し口
5 シート貯蔵部
51 シート貯蔵箱
52 上側シート
53 扉
54 つまみ
55 金具
6 滑り台部
61 滑り板
62,63 滑り台側壁
7 錠剤シート固定板
71 挟持部
72 バネ
T 錠剤
S 錠剤シート
U 錠剤封入部
Claims (4)
- 円形の突起からなる錠剤押出部と略長方形板状の押圧板を有する押圧部と、
前記押圧部の下側に設けられ、前記錠剤押出部と対応する場所に錠剤が通過できる径の孔を有する台座板を有する台座部と、
前記台座部の下側であって、前記孔の直下に設けられた、中空箱形状の錠剤貯蔵部と、
前記錠剤貯部に隣接して設けられたシート貯蔵部と、を有することを特徴とする錠剤服用補助具。 - 前記台座板の前記孔近傍には、錠剤シートを定位置に載置するための、前記錠剤シートの端縁が当接する土手であるガイド部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の錠剤服用補助具。
- 前記台座板の前記孔に向かって所定角度をもって取り付けられた滑り台部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の錠剤服用補助具。
- 前記押圧板と前記台座部の間に、先端に錠剤を挟むことができる挟持部を有する板状の錠剤シート固定板を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3いずれか1つに記載の錠剤服用補助具。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2014012862A JP2015139498A (ja) | 2014-01-27 | 2014-01-27 | 錠剤服用補助具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014012862A JP2015139498A (ja) | 2014-01-27 | 2014-01-27 | 錠剤服用補助具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015139498A true JP2015139498A (ja) | 2015-08-03 |
Family
ID=53770299
Family Applications (1)
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JP2014012862A Pending JP2015139498A (ja) | 2014-01-27 | 2014-01-27 | 錠剤服用補助具 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020049205A (ja) * | 2018-09-24 | 2020-04-02 | 成道 石川 | ペン型錠剤取り出し器 |
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2014
- 2014-01-27 JP JP2014012862A patent/JP2015139498A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020049205A (ja) * | 2018-09-24 | 2020-04-02 | 成道 石川 | ペン型錠剤取り出し器 |
JP7333059B2 (ja) | 2018-09-24 | 2023-08-24 | 大成化工株式会社 | ペン型錠剤取り出し器 |
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